JP2005153157A - 印刷装置、印刷制御装置、印刷方法およびプログラム - Google Patents

印刷装置、印刷制御装置、印刷方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 エッジ処理によってテキスト画像が見づらくなるのを防止する。
【解決手段】 媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷部を備え、前記画像としてテキスト画像を印刷するときに、前記テキスト画像の輪郭部へのドットの形成量を削減するエッジ処理を実行する印刷装置において、前記テキスト画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットは、前記エッジ処理の対象としない。
【選択図】 図22

Description

本発明は、媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷装置、印刷制御装置、印刷方法、およびプログラムに関する。
紙や布、フィルムなどの各種媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷装置としては、インクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタは、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)といった各色のインクを媒体に向けて吐出して、吐出したインクにより媒体上にドットを形成して印刷を行う。
ところで、このような印刷装置にあっては、画像を印刷するときに、その画像の輪郭部に発生するインクの滲みを防止したり、またその画像の輪郭部を滑らかにするために、印刷する画像の輪郭部に形成されるドットのサイズを小さくしたり、またその輪郭部に形成されるドットの数を削減したりして輪郭部へのドットの形成量を減らすエッジ処理が実行されている(例えば、特許文献1など参照)。この処理では、印刷しようとする画像のデータから画像の輪郭部に形成されるドットのデータを抽出して、そのドットのデータに対してデータの置き換えを実行する。この処理では、小さなサイズのドットに置き換えたり、また形成されるドットの数を削減したりすることが行われている。このように印刷するテキスト画像の輪郭部に形成されるドットのサイズを小さくすることで、インクの滲みが抑制されたり、画像の輪郭部を滑らかにすることができ、画像の見栄えの向上を図ることを防ぐことができる。
特開2000−198237号公報
しかしながら、このようなエッジ処理には次のような問題があった。すなわち、画像として、細い線部を有する文字や、線幅の小さい線などのテキスト画像を印刷するときに、エッジ処理によって、細い線部がより細くなってしまい、これにより、文字が見難くなり読みづらくなったり、線がはっきりせず、ぼやけて見栄えが悪くなるなどの問題が発生した。
本発明は、このような事情に鑑みたものであって、その目的は、エッジ処理により画像が見づらくなるのを防止することにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、
媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷部を備え、印刷しようとする画像の輪郭部への前記ドットの形成量を削減するエッジ処理を実行する印刷装置において、
印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象としないことを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、エッジ処理によって画像が見づらくなるのを防止することができる。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷部を備え、印刷しようとする画像の輪郭部への前記ドットの形成量を削減するエッジ処理を実行する印刷装置において、
印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象としないことを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置にあっては、印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットから、輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、輪郭部に形成されるドットは、エッジ処理の対象としないことによって、エッジ処理により、印刷する画像の線部の線幅が細くなり過ぎるのを防止することができるとともに、輪郭の直線部分を滑らかに形成することができる。
かかる印刷装置にあっては、前記印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数を超えるときであっても、前記反対方向に沿って並んで形成されるドットに隣接して平行に並んで形成されるドットの数が所定の数以下の場合には、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象としなくても良い。このようにエッジ処理の対象から除外することで、線幅が細くなり過ぎるのをより確実に防止することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記印刷部は、前記ドットとして、サイズの異なる2種類以上のドットが形成可能であり、前記エッジ処理が、印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットのサイズをそのサイズよりも小さなサイズに変更する処理であっても良い。このような処理をエッジ処理として実行することにより、輪郭部へのドットの形成量を簡単に削減することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記エッジ処理は、印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるべきドットの数を減らす処理であっても良い。このような処理をエッジ処理として実行することにより、輪郭部へのドットの形成量を簡単に削減することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記印刷しようとする画像が文字の画像を含んでも良い。このように文字の画像を含んだ場合に、その画像の輪郭部に対してエッジ処理を施すことで、その画像の線部の線幅が細くなり過ぎるのを防止することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記印刷しようとする画像がテキスト画像であっても良い。このようなテキスト画像を印刷する場合に、その画像の輪郭部に対してエッジ処理を施すことで、その画像の線部の線幅が細くなり過ぎるのを防止することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、印刷しようとする画像がテキスト画像か否かを判断する判断部を備えても良い。このような判断部を備えることで、印刷しようとする画像がテキスト画像か否かを簡単に調べることができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記印刷部は、印刷しようとする画像のデータに基づき媒体にドットを形成しても良い。このような印刷部を備えていれば、簡単にエッジ処理を実行することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記エッジ処理は、印刷しようとする画像のデータに対して行われても良い。このようにエッジ処理が、印刷しようとする画像のデータに対して行われることによって、輪郭部へのドットの形成量を簡単に削減することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、印刷しようとする画像のデータに基づき前記画像の輪郭部に形成されるべきドットのデータを抽出する輪郭抽出部を備えても良い。このような輪郭抽出部を備えることによって、印刷しようとする画像の輪郭部を簡単に抽出することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記所定の数が3以下に設定され、前記輪郭部に形成されるドットを第1番目のドットとして数えて、前記反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が前記所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象としなくても良い。このように所定の数を設定し、輪郭部に形成されるドットを第1番目のドットとして数えることで、印刷する画像の線部の線幅が細くなり過ぎるのを良好に防止することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記印刷部は、媒体に向けてインクを吐出して前記ドットを形成しても良い。このようなインクを吐出してドットを形成する装置において、輪郭部におけるインクの滲みを抑制することができる。
媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷部を備え、前記画像としてテキスト画像を印刷するときに、前記テキスト画像の輪郭部へのドットの形成量を削減するエッジ処理を実行する印刷装置において、
前記テキスト画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象としないとともに、
前記テキスト画像の輪郭部に形成されるドットに相隣接して形成される別の前記輪郭部のドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下の場合でも、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象とせず、
前記印刷部は、前記ドットとして、サイズの異なる2種類以上のドットが形成可能であり、前記エッジ処理が、印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットのサイズをそのサイズよりも小さなサイズに変更する処理であり、
前記エッジ処理は、印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるべきドットの数を減らす処理であり、
前記エッジ処理は、印刷しようとする画像のデータに対して行われ、
印刷しようとする画像のデータに基づき前記画像の輪郭部に形成されるべきドットのデータを抽出する輪郭抽出部と、
印刷しようとする画像がテキスト画像か否かを判断する判断部とを備え、
前記印刷部は、媒体に向けてインクを吐出して前記ドットを形成することを特徴とする印刷装置。
媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷装置を制御する印刷制御装置であって、印刷しようとする画像の輪郭部への前記ドットの形成量を削減するエッジ処理を実行する印刷制御装置において、
印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象としないことを特徴とする印刷制御装置。
媒体にドットを形成して画像を印刷するときに、前記画像の輪郭部への前記ドットの形成量を削減するエッジ処理を実行する印刷方法において、
前記画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットには、前記エッジ処理を実行しないことを特徴とする印刷方法。
媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷部を備えた印刷装置において実行されるプログラムであって、前記印刷装置が印刷しようとする画像の輪郭部への前記ドットの形成量を削減するステップを実行するプログラムにおいて、
印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記ステップの対象としないことを特徴とするプログラム。
===印刷装置の概要===
本発明にかかる印刷装置の一実施形態として、プリンタ本体1と、コンピュータ装置1100とを備えた印刷システムを例にとり、その概要について説明する。
図1は、その印刷システムの一例の外観構成を示した説明図である。この印刷システム1000は、プリンタ本体1と、コンピュータ装置1100とを備えている。コンピュータ装置1100は、表示装置1200と、入力装置1300と、記録再生装置1400とを備えている。また、プリンタ本体1は、ここでは、インクジェットプリンタにより構成され、紙や布、フィルム等の各種媒体に向けてインクを吐出して印刷を施す。
コンピュータ装置1100とプリンタ本体1とは、ケーブル等の有線または無線によりデータ通信可能に接続されている。コンピュータ装置1100は、プリンタ本体1に印刷させようとする画像の印刷データを作成してプリンタ本体1に出力するようになっている。また、表示装置1200は、ディスプレイ1201を有し、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のユーザインタフェースを表示する。また、入力装置1300は、例えばキーボード1300Aやマウス1300Bからなり、表示装置1200に表示されたユーザインタフェースに沿って、アプリケーションプログラムの操作やプリンタドライバの設定等に用いられる。記録再生装置1400は、例えばフレキシブルディスクドライブ装置1400AやCD−ROMドライブ装置1400Bにより構成されている。
コンピュータ装置1100には、プリンタドライバ(図示外)がインストールされている。このプリンタドライバは、表示装置1200にユーザインタフェースを表示させる機能を実現させるほか、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換する機能を実現させるためのプログラムである。このプリンタドライバは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの各種記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体等)に記憶されて配布されたり、またはインターネットなど、各種通信手段を通じて配信されたりする。
===プリンタドライバ===
<プリンタドライバについて>
図2は、プリンタドライバが行う基本的な処理の概略的な説明図である。既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。
コンピュータ1100では、コンピュータに搭載されたオペレーティングシステムの下、ビデオドライバ1102やアプリケーションプログラム1104やプリンタドライバ1110などのコンピュータプログラムが動作している。ビデオドライバ1102は、アプリケーションプログラム1104やプリンタドライバ1110からの表示命令に従って、例えばユーザインターフェース等を表示装置1200に表示する機能を有する。アプリケーションプログラム1104は、例えば、画像編集などを行う機能を有し、画像に関するデータ(画像データ)を作成する。ユーザは、アプリケーションプログラム1104のユーザインターフェースを介して、アプリケーションプログラム1104により編集した画像を印刷する指示を与えることができる。アプリケーションプログラム1104は、印刷の指示を受けると、プリンタドライバ1110に画像データを出力する。
プリンタドライバ1110は、アプリケーションプログラム1104から画像データを受け取り、この画像データを印刷データに変換し、印刷データをプリンタ本体1に出力する。ここで、印刷データとは、プリンタ本体1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと画素データとを有するデータである。また、コマンドデータとは、プリンタ本体1に特定の動作の実行を指示するためのデータである。また、画素データとは、印刷される画像(印刷画像)を構成する画素に関するデータであり、例えば、ある画素に対応する媒体S上の位置に形成されるドットに関するデータ(ドットの色や大きさ等のデータ)である。
プリンタドライバ1110は、アプリケーションプログラム1104から出力された画像データを印刷データに変換するために、解像度変換処理部1112と、色変換処理部1114と、ハーフトーン処理部1116と、ラスタライズ処理部1118とを備えている。以下に、プリンタドライバ1110の各処理部1112、1114、1116、1118が行う各種の処理について説明する。
解像度変換処理部1112は、アプリケーションプログラム1104から出力された画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、媒体Sに印刷する際の解像度に変換する解像度変換処理を行う。解像度変換処理とは、例えば、紙に画像を印刷する際の解像度が720×720dpiに指定されている場合、アプリケーションプログラム1104から受け取った画像データを720×720dpiの解像度の画像データに変換する。なお、解像度変換処理後の画像データは、RGB色空間により表される多階調(例えば256階調)のRGBデータである。以下、画像データを解像度変換処理したRGBデータをRGB画像データと呼ぶ。
色変換処理部1114は、RGBデータをCMYK色空間により表されるCMYKデータに変換する色変換処理を行う。なお、CMYKデータは、プリンタ本体1が有するインクの色に対応したデータである。この色変換処理は、RGB画像データの階調値とCMYK画像データの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)をプリンタドライバ1110が参照することによって行われる。この色変換処理により、各画素についてのRGBデータが、インク色に対応するCMYKデータに変換される。なお、色変換処理後のデータは、CMYK色空間により表される256階調のCMYKデータである。以下、RGB画像データを色変換処理したCMYKデータをCMYK画像データと呼ぶ。
ハーフトーン処理部1116は、高階調数のデータを、プリンタ本体1が形成可能な階調数のデータに変換するハーフトーン処理を行う。ハーフトーン処理とは、例えば、256階調を示すデータが、2階調を示す1ビットデータや4階調を示す2ビットデータに変換する処理のことである。このハーフトーン処理では、ディザ法・γ補正・誤差拡散法などを利用して、プリンタ本体1がドットを分散して形成できるように画素データを作成する。ハーフトーン処理部1116は、ハーフトーン処理を行うとき、ディザ法を行う場合にはディザテーブルを参照し、γ補正を行う場合にはガンマテーブルを参照し、誤差拡散法を行う場合は拡散された誤差を記憶するための誤差メモリを参照する。ハーフトーン処理されたデータは、前述のRGBデータと同等の解像度(例えば720×720dpi)を有している。ハーフトーン処理されたデータは、例えば、各画素につき1ビット又は2ビットのデータから構成される。以下、ハーフトーン処理されたデータのうち、1ビットデータのものを2値データと呼び、2ビットデータのものを多値データと呼ぶ。
ラスタライズ処理部1118は、マトリクス状の画像データを、プリンタ本体1に転送すべきデータ順に変更する処理を行う。これによりラスタライズ処理されたデータは、印刷データに含まれる画素データとして、プリンタ本体1に出力される。
<プリンタドライバの設定について>
図3は、プリンタドライバ1110のユーザインターフェースの説明図である。このプリンタドライバ1110のユーザインターフェースは、ビデオドライバ1102を介して、表示装置に表示される。ユーザーは、入力装置1300を用いて、プリンタドライバ1110の各種の設定を行うことができる。
ユーザーは、この画面上から、印刷モードを選択することができる。例えば、ユーザーは、印刷モードとして、高速印刷モード又はファイン印刷モードを選択することができる。そして、プリンタドライバ1110は、選択された印刷モードに応じた形式になるように、画像データを印刷データに変換する。
またユーザーは、この画面上から、印刷の解像度(印刷するときのドットの間隔)を選択することができる。例えば、ユーザーは、この画面上から、印刷の解像度として720dpiや360dpiを選択することができる。そして、プリンタドライバ1110は選択された解像度に応じて解像度変換処理を行い、画像データを印刷データに変換する。
またユーザーは、この画面上から、印刷に用いられる印刷用紙(媒体)を選択することができる。例えば、ユーザーは、印刷用紙として、普通紙や光沢紙を選択することができる。紙の種類(紙種)が異なれば、インクの滲み方や乾き方も異なるため、印刷に適したインク量も異なる。そのため、プリンタドライバ1110は、選択された紙種に応じて、画像データを印刷データに変換する。
このように、プリンタドライバ1110は、ユーザインターフェースを介して設定された条件に従って、画像データを印刷データに変換する。なお、ユーザーは、この画面上から、プリンタドライバ1110の各種の設定を行うことができるほか、カートリッジ内のインクの残量を知ること等もできる。
===プリンタ本体1の構成===
図4は、本実施形態のプリンタ本体1の全体構成のブロック図である。また、図5は、本実施形態のプリンタ本体1の内部構成を示す斜視図である。また、図6は、本実施形態のプリンタ本体1の内部構成を示す縦断面図である。以下、本実施形態のプリンタ本体1の基本的な構成について説明する。
本実施形態のインクジェットプリンタ(プリンタ本体)1は、図4に示すように、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、センサ50、およびコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ1100から印刷データを受信したプリンタ本体1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ1100から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、媒体Sに画像を形成する。プリンタ本体1内の状況はセンサ50によって監視されており、センサ50は、検出結果をコントローラ60に出力する。センサ50から検出結果を受けたコントローラ60は、その検出結果に基づいて、各ユニット20、30、40を制御する。
搬送ユニット20は、媒体(例えば、紙など)Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(以下、搬送方向という)に所定の搬送量で媒体Sを搬送させるためのものである。すなわち、搬送ユニット20は、媒体Sを搬送する搬送機構(搬送手段)として機能する。搬送ユニット20は、図6に示すように、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータとも言う)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。ただし、搬送ユニット20が搬送機構として機能するためには、必ずしもこれらの構成要素を全て必要とするわけではない。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された媒体Sをプリンタ本体1内に自動的に給紙するためのローラである。給紙ローラ21は、D形の断面形状をしており、円周部分の長さは搬送ローラ23までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて媒体Sを搬送ローラ23まで搬送できる。搬送モータ22は、媒体Sを搬送方向に搬送するためのモータであり、DCモータにより構成される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された媒体Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の媒体Sを支持する。排紙ローラ25は、印刷が終了した媒体Sをプリンタ本体1の外部に排出するローラである。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、ヘッド41を所定の方向(以下、走査方向という)に移動(走査移動)させるためのものである。キャリッジユニット30は、図5に示すように、キャリッジ31と、キャリッジモータ32(CRモータとも言う)とを有する。キャリッジ31は、走査方向に往復移動可能である。(これにより、ヘッドが走査方向に沿って移動する。)また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジ90を着脱可能に保持している。キャリッジモータ32は、キャリッジ31を走査方向に移動させるためのモータであり、DCモータにより構成される。
ヘッドユニット40は、媒体Sにインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。ヘッド41は、本発明の色インク吐出部としてノズルを複数有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。このヘッド41は、キャリッジ31に設けられている。そのため、キャリッジ31が走査方向に移動すると、ヘッド41も走査方向に移動する。そして、ヘッド41が走査方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、走査方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が媒体Sに形成される。
センサ50には、リニア式エンコーダ51(図5参照)、ロータリー式エンコーダ52(図6参照)、紙検出センサ53(図6参照)、および紙幅センサ54(図6参照)等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の走査方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される媒体Sの先端の位置を検出するためのものである。この紙検出センサ53は、給紙ローラ21が搬送ローラ23に向かって媒体Sを給紙する途中で、媒体Sの先端の位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ53は、機械的な機構によって媒体Sの先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ53は紙搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは媒体Sの搬送経路内に突出するように配置されている。そのため、媒体Sの先端がレバーに接触し、レバーが回転させられるので、紙検出センサ53は、このレバーの動きを検出することによって、媒体Sの先端の位置を検出する。紙幅センサ54は、キャリッジ31に取付けられている。紙幅センサ54は、光学センサであり、発光部から媒体Sに照射された光の反射光を受光部が検出することにより、媒体Sの有無等を検出する。そして、紙幅センサ54は、キャリッジ41によって移動しながら媒体Sの端部の位置を検出し、媒体Sの幅を検出する。また、紙幅センサ54は、状況に応じて、媒体Sの先端も検出できる。紙幅センサ54は、光学センサなので、紙検出センサ53よりも位置検出の精度が高い。
コントローラ60は、プリンタ本体1の制御を行うための制御ユニット(制御手段)である。コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ1100とプリンタ本体1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ本体1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶手段を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
===ヘッド41===
<ヘッドの構成について>
図7は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示したものである。ヘッド41の下面には、同図に示すように、複数の色インクのノズル群411Y、411M、411C、411Kが設けられている。本実施形態では、各色の色インク、即ち、イエロ(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)ごとに、それぞれイエロインクノズル群411Y、マゼンダインクノズル群411M、シアンインクノズル群411C、ブラックインクノズル群411Kとが設けられている。各ノズル群411Y、411M、411C、411Kは、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズル♯1〜♯180を複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル群411Y、411M、411C、411Kの複数のノズル♯1〜♯180は、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720)である場合、k=4である。
各ノズル群411Y、411M、411C、411Kのノズル♯1〜♯180は、下流側のノズルほど若い番号が付されている(♯1〜♯180)。つまり、ノズル♯1は、ノズル♯180よりも搬送方向に下流側に位置している。また、紙幅センサ54は、紙搬送方向の位置に関して、一番上流側にあるノズル♯180とほぼ同じ位置にある。各ノズル♯1〜♯180には、各ノズル♯1〜♯180を駆動してインクを吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。
<ヘッドの駆動について>
図8は、ヘッドユニット40の駆動回路の説明図である。この駆動回路は、前述のユニット制御回路64内に設けられており、同図に示すように、原駆動信号発生部64Aと、駆動信号整形部64Bとを備えている。本実施形態では、このようなノズル♯1〜♯180の駆動回路が、各色の色インク及びクリアインクのノズル群、即ち、イエロインクノズル群411Y、マゼンダインクノズル群411M、シアンインクノズル群411C、ブラックインクノズル群411Kごとに各々設けられ、ノズル群411Y、411M、411C、411Kごとに個別にピエゾ素子の駆動が行われるようになっている。図中に各信号名の最後に付されたかっこ内の数字は、その信号が供給されるノズルの番号を示している。
ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインク量が、インクとなって各色の各ノズル♯1〜♯180から吐出される。
原駆動信号発生部64Aは、各ノズル♯1〜♯180に共通して用いられる原信号ODRVを生成する。この原信号ODRVは、一画素分の主走査期間内(キャリッジ31が一画素の間隔を横切る時間内)に複数のパルスを含む信号である。
駆動信号整形部64Bには、原信号発生部64Aから原信号ODRVが入力されるとともに、印刷信号PRT(i)が入力される。駆動信号整形部64Bは、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて、原信号ODRVを整形し、駆動信号DRV(i)として各ノズル♯1〜♯180のピエゾ素子に向けて出力する。各ノズル♯1〜♯180のピエゾ素子は、駆動信号整形部64Bからの駆動信号DRVに基づき駆動される。
<ヘッドの駆動信号について>
図9は、各信号の説明のためのタイミングチャートである。すなわち、同図には、原信号ODRVと、印刷信号PRT(i)と、駆動信号DRV(i)の各信号のタイミングチャートが示されている。
原信号ODRVは、原信号発生部64Aからノズル♯1〜♯180に共通に供給される信号である。本実施形態では、原信号ODRVは、一画素分の主走査期間内(キャリッジが一画素の間隔を横切る時間内)において、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む。なお、この原信号ODRVは、原信号発生部64Aから駆動信号整形部64Bに出力される。
印刷信号PRTは、一画素に対して割り当てられている画素データに対応した信号である。つまり、印刷信号PRTは、印刷データに含まれる画素データに応じた信号である。本実施形態では、印刷信号PRT(i)は、一画素に対して2ビットの情報を有する信号になる。なお、この印刷信号PRTの信号レベルに応じて、駆動信号整形部64Bは、原信号ODRVを整形し、駆動信号DRVを出力する。
駆動信号DRVは、印刷信号PRTのレベルに応じて原信号ODRVを遮断することによって得られる信号である。すなわち、すなわち、印刷信号PRTが1レベルのとき、駆動信号整形部64Bは、原信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて駆動信号DRVとする。一方、印刷信号PRTが0レベルのとき、駆動信号整形部64Bは、原信号ODRVのパルスを遮断する。なお、駆動信号整形部64Bは、ノズル毎に設けられているピエゾ素子に駆動信号DRVを出力する。そして、ピエゾ素子は、この駆動信号DRVに応じて駆動される。
印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「01」に対応しているとき、第1パルスW1のみが一画素区間の前半で出力される。これにより、ノズルから小さいインク滴(以下では、小インク滴とも言う)が吐出され、紙には小さいドット(小ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「10」に対応しているとき、第2パルスW2のみが一画素区間の後半で出力される。これにより、ノズルから中サイズのインク滴(以下では、中インク滴とも言う)が吐出され、紙には中サイズのドット(中ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「11」に対応しているとき、第1パルスW1と第2パルスW2とが一画素区間で出力される。これにより、ノズルから大きいインク滴が吐出され、紙には大きいドット(大ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「00」に対応しているとき、第1パルスW1および第2パルスW2のいずれも一画素区間で出力されない。これにより、ノズルからは、いずれのサイズのインク滴も吐出されず、紙にはドットが形成されない。
以上説明したとおり、一画素区間における駆動信号DRV(i)は、印刷信号PRT(i)の4つの異なる値に応じて互いに異なる4種類の波形を有するように整形されている。
===印刷処理===
<プリンタドライバの処理>
図10は、本実施形態の印刷方法を説明するためのフロー図である。以下に説明される各種の動作は、プリンタドライバ1110により行われる。すなわち、プログラムであるプリンタドライバ1110は、以下に説明される各種の機能を実行するためのコードを有する。本実施形態の印刷方法は、エッジ処理(S106)の方法に特徴がある。
まず、プリンタドライバ1110は、アプリケーションプログラムから印刷命令を受ける(S102)。この印刷命令は、ユーザがアプリケーション上で印刷を指令することにより発せられる。この印刷命令には、例えばアプリケーション上で編集された画像データが含まれている。プリンタドライバ1110は、印刷命令の中に含まれている画像データを以下のように印刷データに変換し、プリンタ本体1に印刷データを出力する。
次に、プリンタドライバ1110は、画像データを720×720dpiの解像度のRGB画像データに変換する(S104:解像度変換処理)。後述するとおり本実施形態ではプリンタは360×720dpiの解像度にて印刷を行うが、ここでの解像度変換処理では、プリンタドライバ1110は、アプリケーションプログラムから受け取った画像データの解像度を、紙に印刷する際の解像度よりも高い解像度のRGB画像データに変換している。なお、本実施形態における解像度変換処理後のRGB画像データは、256階調のRGBデータである。
次に、プリンタドライバ1110は、RGB画像データをCMYK画像データに変換する(S106:色変換処理)。本実施形態では、RGB画像データが720×720dpiの解像度なので、色変換処理後のCMYK画像データも720×720dpiの解像度になる。なお、本実施形態における色変換処理後のCMYK画像データは、256階調のCMYKデータである。
次に、プリンタドライバ1110は、ハーフトーン処理部1116において、256階調のCMYK画像データを720×720dpiの解像度の多値データに変換する(S208:ハーフトーン処理)。本実施形態では、このハーフトーン処理により、各画素につき2ビットのデータが割り当てられた2ビットデータとして生成される。すなわち、ここでは、各画素が、「00」(ドットを形成しない)、「01」(小ドット)、「10」(中ドット)、「11」(大ドット)のいずれかのデータにより構成されたデータが生成される。
生成された2ビットデータ(多値データ)は、次に、ラスタライズ処理部1118へと送られてラスタライズ処理される(ステップS110)。ラスタライズ処理部1118では、生成された多値データについて、プリンタ本体1に転送すべきデータ順に変更する処理(ラスタライズ処理)が行われる。そして、ラスタライズ処理部1118は、作成した印刷データをプリンタ本体1に出力する(S112)。
<プリンタ本体1の動作>
プリンタ本体1は、コンピュータ装置1100から印刷データが送られてくると、印刷処理を実行する。図11は、このときのプリンタ本体1の処理フローである。以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
印刷命令受信(S202):コントローラ60は、コンピュータ装置1100からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する。この印刷命令は、コンピュータ1100から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙処理・搬送処理・インク吐出処理等を行う。
給紙処理(S204):まず、コントローラ60は、給紙処理を行う。給紙処理とは、印刷すべき紙をプリンタ本体1内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に紙を位置決めする処理である。コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき紙を搬送ローラ23まで送る。コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。紙が印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の少なくとも一部のノズルは、紙と対向している。
ドット形成処理(S206):次に、コントローラ60は、ドット形成処理を行う。ドット形成処理とは、走査方向に沿って移動するヘッド41からインクを断続的に吐出させ、紙上にドットを形成する処理である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31を走査方向に移動させる。そして、コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッドからインクを吐出させる。ヘッドから吐出されたインク滴が紙上に着弾すれば、紙上にドットが形成される。
搬送処理(S208):次に、コントローラ60は、搬送処理を行う。搬送処理とは、紙をヘッドに対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラ60は、搬送モータを駆動し、搬送ローラを回転させて紙を搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
排紙判断(S210):次に、コントローラ60は、印刷中の紙の排紙の判断を行う。印刷中の紙に印刷するためのデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷するためのデータがなくなるまでドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に紙に印刷する。印刷中の紙に印刷するためのデータがなくなれば、コントローラ60は、その紙を排紙する。コントローラ60は、排紙ローラを回転させることにより、印刷した紙を外部に排出する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
印刷終了判断(S212):次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う。次の紙に印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の紙の給紙処理を開始する。次の紙に印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
===エッジ処理の概要===
本実施形態に係る印刷装置にあっては、印刷しようとする画像の輪郭部に対してエッジ処理を施す機能を備えている。このエッジ処理とは、印刷する画像の輪郭部に打ち込まれたインクが外側に滲み出るのを防止したり、また印刷する画像の輪郭部を滑らかにするために、画像の輪郭部へのインクの打込み量を少なくする処理のことである。本実施形態では、印刷しようとする画像がテキスト画像であるときにのみ、エッジ処理を施すようになっている。
<テキスト画像>
ここで、エッジ処理の対象となるテキスト画像としては、例えば、ASCIIコードをはじめとする、文字や記号などを表す文字コードをはじめとするキャラクタコードや制御コードなどにより構成されたテキストデータに基づき形成された画像などがある。ここで、テキストデータには、「Microsoft Word(商品名)」や「一太郎(商品名)」といった各種ワープロソフトやテキストエディタなどで作成された文書データなども含まれる。このようなテキストデータに基づき印刷を行う場合には、テキストデータに含まれる文字コード等のキャラクタコードを、予め備えたフォント情報等を参照して、文字や記号などとして画像化する処理が行われる。ここでいうテキスト画像とは、このような処理により印刷される画像のことをいう。
本実施形態のテキスト画像としては、このような文字や記号等の他に、例えば、「Vector Works(商品名)」等の各種CAD系アプリケーションソフトやその他アプリケーションソフトにより作成または編集された図形描画データに基づき形成されるグラフィック等の図形を含む。このほかに、テキスト画像には、各種ワードプロセッサや表計算アプリケーションソフトなどの各種図形作成機能やグラフ作成機能などにより作成または編集された図形やグラフなども含まれる。
<エッジ処理の対象とならない画像>
エッジ処理の対象とはならない画像としては、例えば、デジタルカメラなどで撮影された写真のデータなどの自然画像や、JEPGやビットマップ等の各種静止画記憶方式により記録された各種画像データがある。
===テキスト画像か否かの判断===
印刷しようとする画像がテキスト画像か否かの判断は、プリンタドライバ1110により行う。プリンタドライバ1110は、アプリケーションプログラムから受け取った画像データを720dpi×720dpiの解像度を有するRGB画像データに変換し(図10のS104参照)、このRGBデータを256階調のCMYK画像データに変換した後(図10のS106参照)、生成したCMYK画像データに基づき、印刷しようとする画像がテキスト画像か否か判断する。
具体的には、プリンタドライバ1110は、生成したCMYK画像データから、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)の各色のデータを参照して、ブラック(K)以外の色、即ちシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)の各色のデータが、すべて色のない状態、即ち「白」の階調を示すデータにより構成されているかどうかチェックする。そして、ブラック(K)以外の色のデータ、即ちシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)の各色のデータが全て「白」の階調を示すデータにより構成されていた場合には、次に、ブラック(K)のデータ中の色のある状態を示すデータが、全て所定の階調を示すデータが否かをチェックする。ここでいう所定の階調を示すデータとは、ブラック(K)で表現される256階調の色のうち、最も濃度の濃い色を示すデータのことである。例えば、「0」や「255」などといったデータである。これは、本実施形態では、テキスト画像の印刷には、文字や記号等をはっきり印刷するために、ブラック(K)の中でも最も濃度が濃い色のみが用いられているからであり、このようにテキスト画像の印刷に濃度が濃い色のみが用いられることから、ブラック(K)のデータに含まれる色のある状態を示すデータが、全て所定の階調を示すデータが否かをチェックすることによって、簡単に印刷しようとする画像がテキスト画像か否かを判別することができる。
図12は、プリンタドライバ1110が行う判断処理の手順の一例を示したものである。プリンタドライバ1110は、まず、RGB画像データから変換して生成したCMYK画像データに基づき、当該CMYK画像データに含まれる各色、即ち、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)の各色のデータから、ブラック(K)以外の色、即ちシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)の各色のデータが、すべて色のない状態、即ち「白」の階調を示すデータにより構成されているかどうかチェックする。
本実施形態では、まず、CMYK画像データを取得し(S302)、シアン(C)についてチェックする(S304)。ここで、シアン(C)のデータに、色のある状態、即ち「白」を示すデータ以外のデータが含まれる場合には、印刷しようとする画像がテキスト画像以外の画像であると判断して、処理を終了する(S316)。一方、シアン(C)のデータが、すべて色のない状態、即ち「白」を示すデータであれば、次のステップS306へと進む。
ステップS306では、マゼンダ(M)のデータについてチェックする。ここで、マゼンダ(M)のデータに、「白」を示すデータ以外のデータが含まれる場合には、印刷しようとする画像がテキスト画像以外の画像であると判断して、処理を終了する(S316)。一方、マゼンダ(M)のデータが、すべて色のない状態、即ち「白」を示すデータであれば、次のステップS308へと進み、イエロ(Y)のデータについて調べる。ここで、イエロ(Y)のデータに、「白」を示すデータ以外のデータが含まれる場合には、印刷しようとする画像がテキスト画像以外の画像であると判断して、処理を終了する(S316)。一方、イエロ(Y)のデータが、すべて色のない状態、即ち「白」を示すデータであれば、次のステップS310へと進み、ブラック(K)のデータについて調べる。
ここで、ブラック(K)のデータが、すべて「白」を示すデータであれば、エラーと判断して、ステップS302に戻り、処理をもう一度はじめからやり直す。一方、ブラック(K)のデータに、「白」を示すデータ以外のデータが含まれている場合には、次にステップS312に進んで、ブラック(K)のデータが所定の階調を示すデータのみにより構成されているか否かチェックする。即ち、ブラック(K)のデータが、256階調の中でも最も濃度が濃い色のデータのみにより構成されているか否かをチェックする。ブラック(K)のデータが所定の階調を示すデータのみにより構成されていた場合には、印刷しようとする画像がテキスト画像であると判断する(S314)。他方、ブラック(K)のデータに、所定の階調以外の階調を示すデータ(「白」の階調を示すデータを除く)が含まれていた場合には、印刷しようとする画像がテキスト画像ではないと判断して(S316)、処理を終了する。
なお、ブラック(K)以外の色、即ち、ここでは、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)については、前述した順序で調べていったが、必ずしもこのような順序を採る必要はなく、別の順序でチェックしても良い。
また、ブラック(K)が複数の種類ある場合には、それら複数種類のブラック(K)のうちテキスト画像の印刷に用いられるブラック(K)について、所定のデータのみにより構成されているか否か判断すると良い。また、ブラック(K)以外の他の色のインクをテキスト画像の印刷に用いる場合には、その色について所定のデータのみにより構成されているか否か判断すると良い。
また、本実施形態では、RGB画像データから変換して得られた256階調のCMYK画像データに基づきテキスト画像か否か判断していたが、CMYK画像データをプリンタが形成可能な階調数のデータ、例えば、720dpi×720dpiの解像度の2値データなどに変換した後に、その変換して得られたデータに基づき、テキスト画像か否かの判断を行っても良い。
また、本実施形態では、プリンタドライバ1110により、CMYK画像データに基づきブラック(K)以外の他の色のデータに印刷すべきデータがないかどうか調べ、ブラック(K)のデータにのみ印刷すべきデータがある場合に、印刷しようとする画像がテキスト画像であると判断していたが、本発明にあっては必ずしもこのような手法を採用する必要はなく、他の手法により印刷しようとする画像がテキスト画像か否か判断しても良い。
===実際のエッジ処理===
印刷しようとする画像がテキスト画像であると判断したときには、プリンタドライバ1110は、CMYK画像データから変換して得られたプリンタ本体1が形成可能な階調数のデータ、ここでは、720dpi×720dpiの解像度の多値データに基づき、画像の輪郭部に対してエッジ処理を施す。以下にこのエッジ処理の具体的な手法について詳しく説明する。ここでは、次のようにして画像の輪郭部にエッジ処理を施す。
<多値データ>
図13及び図14は、エッジ処理が施されるテキスト画像の一例を説明するための図である。図13は、インク(本実施形態では、ブラック(K)のインク)の吐出領域の一例を示した説明したものであり、図14は、当該吐出領域にインクを吐出するための多値データ(本実施形態では、ブラック(K)の多値データ)の一例を示したものである。ここでは、インクの吐出領域が、図13に示すような、矩形の図形領域Agに設定された場合を例にして説明する。なお、矩形の図形領域Agの周囲の背景領域Abには、インクは吐出されないものとする。
インクを吐出するための多値データは、図14に示すように、2ビットのデータが割り当てられた多値データとなっている。図中の桝目は、仮想的に定められた桝目であって、画像を構成する際の最小構成単位である画素を示すものである。同図では、説明の簡略化のため、13画素×13画素からなる画像を用いて説明を行う。
各画素には、「00」、「01」、「10」又は「11」の2ビットデータが割り当てられている。画素に対応するデータ(画素データ)は、その画素の色(階調)を示す情報になる。そして、画素データが「00」である画素に対応する紙上の位置には、ドットは形成されない。また、画素データが「01」である画素に対応する紙上の位置には、小ドットが形成される。また、画素データが「10」である画素に対応する紙上の位置には、中ドットが形成される。また、画素データが「11」である画素に対応する紙上の位置には、大ドットが形成される。すなわち、画素データが2ビットデータであれば、一つの画素について4つの階調を表現することができる。
ここでは、図13に示すように矩形領域Ag内の画素に対して、画素データ「11」が割り当てられており、その周りの背景領域Abの画素には「00」が割り当てられている。なお、本実施形態のように所定の領域を塗りつぶす画像を構成する画素には、基本的に画素データとして「11」が割り当てられている。
ここで、(X,Y)に位置する画素の画素データをF(X,Y)と表すこととする。例えば、同図において左上の画素の位置を(X,Y)=(0,0)とすると、この画素の画素データは、F(0,0)=00である。なお、このルールに従えば、F(2,2)=11である。
<エッジ処理>
このような多値データに対して実施されるエッジ処理について説明する。
図15は、エッジ処理を行わずに、図14に示す多値データに基づき、インクを吐出した場合のドットの様子を示したものである。図16及び図17は、エッジ処理を行った場合の多値データとドットの様子とをそれぞれ示したものである。
(1)形成されるドットのサイズを小さくする方法
図16は、形成されるドットのサイズを小さくする方法の一例を説明したものである。図16Aは、輪郭部に対応するドットをこれよりも小さなサイズのドットに置き換える処理を行ったときの多値データの一例を示し、図16Bは、この多値データに基づき形成されるドットの様子を示している。
図16A中、画素(升目)の中で「11」と示されているのは、「大ドット」を形成することを表している。また、画素(升目)の中で「10」と示されているのは、「中ドット」が形成されることを意味する。なお、本実施形態では、画素の中が空白で示されているのは、「00」の2ビットデータ、即ち、インクを吐出しないことを表わすデータが格納されていることを意味している。また、ここでは示していないが、画素(升目)中の「01」と示されていた場合には、「小ドット」が形成されることを意味する。なお、以下の説明でも同様である。
図16Bに示すように、ここでは、インクが吐出される矩形状の領域Agの輪郭部に対応する画素は、その画素データが「11」、即ち「大ドット」の形成を指示するデータから「10」、即ち「中ドット」の形成を指示するデータに置き換えられている。この画素データの置き換えは、矩形状の領域Agの輪郭部に沿って、インクが吐出されない非吐出領域Abと接する画素全体に対して行われる。
このようにインクにより吐出される領域の輪郭部に対応する画素が、小さいドットに置き換えられることで、図15に示すように輪郭部のドットが小さなドットに置き換えられない場合に比べて、輪郭部に対するインクの単位面積あたりの吐出量を減らすことができる。これによって、インクが吐出される領域の輪郭部におけるインクの滲みを抑制することができる。
(2)形成するドット数を少なくする方法
図17は、輪郭部に形成されるドットの数を減らす方法の一例を説明したものである。図17Aは、輪郭部に対応するドットの数を減らしたときの多値データの一例を示し、図17Bは、この多値データに基づき形成されるドットの様子を示している。
図17Aに示すように、ここでは、インクが吐出される矩形状の領域Agの輪郭部に対応する画素が、一つ置きに、インクを吐出しないことを表わすデータ、即ち「00」(本実施形態では「空白」)に置き換えられている。この画素データの置き換えは、矩形状の領域Agの輪郭部に沿って、インクが吐出されない非吐出領域Abと接する画素全体に対して行われる。
このようにインクにより吐出される領域の輪郭部に対応する画素が、1つ置きに、インクを吐出しないことを表わすデータ、即ち「00」(空白)に置き換えられることで、輪郭部にインクにより形成されるドットの数を減らすことができる。これによって、図15に示すように輪郭部のドットが減らされない場合に比べて、輪郭部に対するインクの単位面積当たりの吐出量を減らすことができ、これによって、インクが吐出される領域Agの輪郭部におけるインクの滲みを抑制することができる。
なお、本実施形態では、インクにより吐出される領域の輪郭部に対応する画素が、1つ置きに、インクを吐出しないことを表わすデータに置き換えられていたが、本発明にあってはこのような場合に限らず、例えば3箇所に1箇所の割合や4箇所に1箇所など、任意の割合で置き換えるようにしても良い。また、このほかに、前述したように必ずしも一定の割合で置き換えるようにしなくても良い。
===エッジ処理の問題点===
このようなエッジ処理にあっては、テキスト画像の線部が細いときに、その輪郭部に形成されるドットのサイズを小さくしたり、またドットの数を削減したりした場合に、その細い線幅がより細く見えてしまって、テキスト画像が認識しづらくなってしまうという不具合が生じる場合がある。
図18Aおよび図18Bは、細い線部を有するテキスト画像の一例をそれぞれ示したものである。図18Aは、明朝体の漢字の「二」という文字を示している。また、図18Bは、表の縦罫線を示したものである。
図18Aに示すように、明朝体の漢字の「二」という文字は、横線が非常に細く表示されている。ここでは、図18A中の拡大図Aに示すように横線の線幅が3画素、即ち3ドットで形成される。このような文字に対してエッジ処理が施される場合には、横線の線幅3ドットのうち2ドットがエッジ処理の対象となり、その輪郭部が小さいドットに置き換えられたりして、ドットが削減されたりしてしまうと、線幅が大きく減少してしまって文字が非常に見づらくなってしまう虞がある。
また、図18Bに示すような表の縦罫線についても同様、ここでは、図18B中の拡大図Bに示すように、線幅が3画素、即ち3ドットで形成されているが、このような縦罫線に対してエッジ処理が施される場合に、線幅3ドットのうち2ドットがエッジ処理の対象となり、その輪郭部が小さいドットに置き換えられたりして、ドットが削減されたりしてしまうと、線幅が大きく減少してしまって縦罫線が非常にぼやけて見にくくなってしまう虞がある。
そこで、本実施形態に係る印刷装置にあっては、このようなエッジ処理によってテキスト画像が認識しづらくなるのを防止するために、次のような禁則処理を実施している。以下にこの禁則処理について詳しく説明する。
===禁則処理(第1実施形態)===
本実施形態に係る印刷装置にあっては、印刷しようとする画像のデータに対してエッジ処理を施す際に、プリンタドライバ1110が禁則処理を行うようになっている。ここで行われる禁則処理では、印刷しようとするテキスト画像の線部の線幅が所定の幅以下のときには、その線部の輪郭部に対してエッジ処理を施さないようにする。具体的には、印刷しようとする画像のデータからその画像の輪郭部に形成されるドットを特定して、その輪郭部のドットから輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定数以下のときには、その輪郭部のドットにはエッジ処理を行わないようにする。
<禁則処理の概要>
図19は、本実施形態で実行される禁則処理の概要について説明するものである。この禁則処理では、同図に示すように、印刷しようとする画像の輪郭部に位置する画素の1つを着目画素Mとして、この着目画素Mから輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並ぶ所定の数分の画素を取得する。ここでいう所定の数分の画素とは、線部の幅がNドット以下のときに、その輪郭部にエッジ処理を施さないとすると、その着目画素MからN個分(着目画素Mは含まない)の画素のことをいう。そして、取得したN個分の画素のデータから、そのN個分の画素全てがドットを形成すべき画素であるか否か調べる。ここで、取得したN個分の画素のデータが、全てドットを形成することを指示するデータ、例えば、「1,1」(大ドット)や「1,0」(中ドット)、「0,1」(小ドット)といったデータであれば、当該輪郭部を有する線部の幅が所定の幅以上と判断して、その輪郭部の画素をエッジ処理の対象とする。すなわち、その輪郭部の画素に対して、ドットのサイズを小さくしたり、またドットの数を削減したりするといったエッジ処理を実行する。
一方、取得したN画素分のデータが、全てドットを形成すべきことを指示するデータではない場合、即ち「空白」を示すデータ、例えば「0,0」(ドットを打たない)のデータが含まれていた場合には、その輪郭部を有する線部の幅が所定の幅以下と判断して、その輪郭部の画素については、エッジ処理の対象とはしない。
なお、輪郭部の画素がエッジ処理の対象として判断された場合であっても、その輪郭部の画素のデータが、エッジ処理の必要としないようなデータ、例えば、本実施形態では、「1,1」(大ドット)のデータを除く、「1,0」(中ドット)のデータや「0,1」(小ドット)のデータであるときには、その輪郭部の画素についてはエッジ処理を実行しなくても良い。
また、図19では、テキスト画像の輪郭部として縦線の左側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合について説明したが、テキスト画像の輪郭部として縦線の右側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合や、テキスト画像の輪郭部として横線の上側縁部または下側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合についても同様である。
図20Aは、テキスト画像の線部として縦線の右側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合について説明するものであり、図20Bは、テキスト画像の線部として横線の上側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合について説明するものであり、図20Cは、テキスト画像の線部として横線の下側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合について説明するものである。
図20Aに示すように、テキスト画像の線部として形成された縦線の右側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合でも、その着目画素MからN画素分(着目画素Mは含まない)のデータを取得し、その取得したN画素分のデータが、全てドットを形成することを指示するデータであれば、当該輪郭部を有する線部の幅が所定の幅以上と判断して、その輪郭部の画素をエッジ処理の対象とする一方、その取得したN画素分のデータが、全てドットの形成を指示するデータではなく、「空白」を示すデータが含まれていた場合には、その輪郭部を有する線部の幅が所定の幅以下と判断して、その輪郭部の画素についてはエッジ処理の対象とはしない。
また、図20Bに示すように、テキスト画像の線部として形成された横線の上側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合や、図20Cに示すように、横線の下側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合でも、その着目画素MからN画素分(着目画素Mは含まない)のデータを取得し、その取得したN画素分のデータが、全てドットの形成を指示するデータであれば、当該輪郭部を有する線部の幅が所定の幅以上と判断して、その輪郭部の画素をエッジ処理の対象とする一方、その取得したN画素分のデータが、全てドットの形成を指示するデータではなく、「空白」を指示するデータが含まれていた場合には、その輪郭部を有する線部の幅が所定の幅以下と判断して、その輪郭部の画素についてはエッジ処理の対象とはしない。
<禁則処理の手順>
図21は、プリンタドライバ1110により実行される禁則処理の処理手順の一例を説明するフローチャートである。プリンタドライバ1110は、まず、印刷しようとする画像のデータから、着目画素Mに対応するデータを取得する(S402)。次に、取得した着目画素Mに対応するデータが、ドットの形成を指示するデータ(例えば、「1,1」(大ドット)や「1,0」(中ドット)、「0,1」(小ドット)など)であるか否かをチェックする(S404)。ここで、取得した着目画素Mに対応するデータがドットの形成を指示するデータでなかった場合には、直ちに処理を終了して、次に処理すべき着目画素Mがあるかどうかをチェックする(S416)。
一方、取得した着目画素Mに対応するデータがドットの形成を指示するデータである場合には、次にステップS406へと進んで、その着目画素Mに上下左右に隣接する画素のデータを取得する(S406)。次に、その取得した上下左右の隣接画素に、「空白」を指示するデータ(例えば「0,0」(ドットを打たない))のデータがあるどうかチェックする(S408)。
ここで、取得した上下左右の隣接画素に、「空白」を指示するデータの画素がなければ、その着目画素Mが画像の輪郭部に位置する画素ではないと判断して、直ち処理を終了して、次に処理すべき着目画素Mがあるかどうかをチェックする(S416)。
一方、取得した上下左右の隣接画素に、「空白」を指示するデータの画素がなければ、その着目画素Mが画像の輪郭部に位置する画素であると判断する。そして、次に、ステップS410へと進んで、次にその着目画素Mから輪郭部の外側とは反対の方向に沿って並ぶ画素、N画素分のデータを取得する(S410)。なお、ここで、Nとは、エッジ処理を施さない線幅のドット数のことである。N画素分のデータが全て「1、1」であれば、当該輪郭部を有する線部の幅が所定の幅以上と判断して、ステップS414に進み、その輪郭部の画素をエッジ処理の対象とする(S414)。
一方、取得したN画素分のデータが、全てドットの形成を指示するデータではなく、「空白」を指示するデータが含まれていた場合には、その輪郭部を有する線部の幅が所定の幅以下と判断して、処理を直ちに終了して、次に処理すべき着目画素Mがあるかどうかをチェックする(S416)。
以上のようにして、印刷しようとする画像のデータに基づき、画像の輪郭部に位置する画素に対してエッジ処理を行うのか行わないかを判断する。これによって、印刷しようとするテキスト画像の線部の線幅が所定の幅以下のときには、その線部の輪郭部に対してエッジ処理を施さないようにし、また、印刷しようとするテキスト画像の線部の線幅が所定の幅以上のときには、その線部の輪郭部に対してエッジ処理を施すことができる。このことによって、テキスト画像の線部が細い場合であっても、その線部がエッジ処理によってより細くなるのを防ぐことができ、これにより、テキスト画像が認識しづらくなってしまうのを防止することができる。
<実際の禁則処理例>
図22は、実際に禁則処理を実行して行ったエッジ処理の一例を示している。ここでは、テキスト画像として、明朝体の漢字の「十」という文字を示している。この明朝体の漢字の「十」という文字は、同図中の拡大図Cに示すように、文字中央の横線部の線幅が細くなっている。これに対し、文字中央の縦線部は、横線部に比べて線幅が太くなっている。このような細い線幅の横線部と、太い線幅の縦線部とを有する明朝体の「十」という漢字にエッジ処理を施した場合に、線幅の太い縦線部に対しては、同図中の拡大図Dに示すように、その輪郭部にエッジ処理が施されるものの、線幅の細い横線部に対してエッジ処理が施されない。すなわち、同じテキスト画像であっても、エッジ処理が施される輪郭部と、エッジ処理が施されない輪郭部とが混在することになる。このように線幅の太い縦線部には、エッジ処理を施し、線幅の細い横線部にはエッジ処理を施さないことによって、より適切なエッジ処理を実施することができる。
===他の禁則処理例(第2実施形態)===
次に、他の禁則処理例について説明する。ここでは、図23に示すように、着目画素Mが縦線の左側縁部に位置する場合に、その着目画素Mの左側に、その着目画素Mの左隣りの画素を中心に縦方向に並ぶ3つの画素と、その着目画素Mから右側に向かって縦3列、横N個分の画素とを参照する。ここで、N個とは、エッジ処理の対象としない線幅の最小個数のことをいう。
これらの画素を参照して、着目画素Mが、エッジ処理の対象とするか否かを判断する。すなわち、着目画素Mの左側に並ぶ3つの参照画素のいずれか1つでも、ドット(小ドット、中ドットまたは大ドットなど)の形成を指示するデータが対応づけられていないかどうかチェックする。また、その着目画素Mの右側に縦方向に3列、横方向にN個分並ぶ画素のいずれか1つでも、ドットの形成をしない「空白」を意味するデータが対応づけられていないかどうかチェックする。ここで、着目画素Mの左側に並ぶ3つの参照画素のいずれか1つでも、ドット(小ドット、中ドットまたは大ドットなど)の形成を指示するデータが対応づけられておらず、かつその着目画素Mの右側に縦方向に3列、横方向にN個分並ぶ画素のいずれか1つでも、ドットの形成をしない「空白」を意味するデータが対応づけられていない場合には、その着目画素Mについては、エッジ処理の対象としない。
このように着目画素Mから輪郭部の外側とは反対の方向に沿って並ぶ所定の数(N)の個数の画素以外に、その上下両側に位置する画素のデータについても調べることで、たまたま縦線の線幅が狭くなかった場合でも、エッジ処理の対象から除外することができる。
また、着目画素Mの左斜め隣りの画素にドットが形成される場合には、エッジ処理の対象から除外することができる。これにより、着目画素Mに形成されるドットと、その左斜め隣りの画素に形成されるドットとの間のように、輪郭部に形成されるドットの間の間隔が大きいような場合に、エッジ処理の対象から除外することができ、これにより、ドット間の隙間を小さくして、画像の輪郭部を滑らかに形成することができる。
図24Aは、テキスト画像の線部として形成された縦線の右側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合について説明するものであり、図24Bは、同じくテキスト画像の線部として形成された横線の上側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合について説明するものであり、図24Cは、テキスト画像の線部として横線の下側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合について説明するものである。
図24Aに示すように、縦線の右側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合には、その着目画素Mから右側に、その着目画素Mの右隣りの画素を中心に縦方向に並ぶ3つの画素と、その着目画素Mから左側に向かって縦3列、横N個分の画素とを参照して、着目画素Mの右側に並ぶ3つの参照画素のいずれか1つでも、ドット(小ドット、中ドットまたは大ドットなど)の形成を指示するデータが対応づけられていないかどうかチェックする。また、その着目画素Mの左側に縦方向に3列、横方向にN個分並ぶ画素のいずれか1つでも、ドットの形成をしない「空白」を意味するデータが対応づけられていないかどうかチェックし、着目画素Mの右側に並ぶ3つの参照画素のいずれか1つでも、ドット(小ドット、中ドットまたは大ドットなど)の形成を指示するデータが対応づけられておらず、かつその着目画素Mの左側に縦方向に3列、横方向にN個分並ぶ画素のいずれか1つでも、ドットの形成をしない「空白」を意味するデータが対応づけられていない場合には、その着目画素Mについては、エッジ処理の対象としない。
また、横線の上側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合には、図24Bに示すように、その着目画素Mから上側に、その着目画素Mの上隣りの画素を中心に横方向に並ぶ3つの画素と、その着目画素Mから下側に向かって横3列、縦N個分の画素とを参照して、着目画素Mの上側に並ぶ3つの参照画素のいずれか1つでも、ドット(小ドット、中ドットまたは大ドットなど)の形成を指示するデータが対応づけられていないかどうかチェックする。また、その着目画素Mの下側に横方向に3列、縦方向にN個分並ぶ画素のいずれか1つでも、ドットの形成をしない「空白」を意味するデータが対応づけられていないかどうかチェックし、着目画素Mの上側に並ぶ3つの参照画素のいずれか1つでも、ドット(小ドット、中ドットまたは大ドットなど)の形成を指示するデータが対応づけられておらず、かつその着目画素Mの下側に横方向に3列、縦方向にN個分並ぶ画素のいずれか1つでも、ドットの形成をしない「空白」を意味するデータが対応づけられていない場合には、その着目画素Mについては、エッジ処理の対象としない。
また、横線の下側縁部に位置する画素の1つを着目画素Mとした場合には、図24Cに示すように、その着目画素Mから下側に、その着目画素Mの下隣りの画素を中心に横方向に並ぶ3つの画素と、その着目画素Mから上側に向かって横3列、縦N個分の画素とを参照して、着目画素Mの下側に並ぶ3つの参照画素のいずれか1つでも、ドット(小ドット、中ドットまたは大ドットなど)の形成を指示するデータが対応づけられていないかどうかチェックする。また、その着目画素Mの上側に横方向に3列、縦方向にN個分並ぶ画素のいずれか1つでも、ドットの形成をしない「空白」を意味するデータが対応づけられていないかどうかチェックし、着目画素Mの下側に並ぶ3つの参照画素のいずれか1つでも、ドット(小ドット、中ドットまたは大ドットなど)の形成を指示するデータが対応づけられておらず、かつその着目画素Mの上側に横方向に3列、縦方向にN個分並ぶ画素のいずれか1つでも、ドットの形成をしない「空白」を意味するデータが対応づけられていない場合には、その着目画素Mについては、エッジ処理の対象としない。
<他の禁則処理例の手順>
図25は、プリンタドライバ1110により実行される禁則処理の処理手順の一例を説明するフローチャートである。プリンタドライバ1110は、まず、印刷しようとする画像のデータから、着目画素Mに対応するデータを取得する(S502)。次に、取得した着目画素Mに対応するデータが、ドットの形成を指示するデータ(例えば、「1,1」(大ドット)や「1,0」(中ドット)、「0,1」(小ドット)など)であるか否かをチェックする(S504)。ここで、取得した着目画素Mに対応するデータがドットの形成を指示するデータでなかった場合には、直ちに処理を終了して、次に処理すべき着目画素Mがあるかどうかをチェックする(S534)。
一方、取得した着目画素Mに対応するデータがドットの形成を指示するデータである場合には、次にステップS506へと進んで、その着目画素Mの左側に縦に並ぶ3つの画素のデータを取得する(S506)。その後、取得した3つの画素のデータが全て「空白」を指示するデータ(例えば「0,0」(ドットを打たない))であるどうかチェックする(S508)。ここで、取得した3つの画素のデータが全て「空白」を指示するデータであれば、次にステップS510へと進み、着目画素Mの右側の縦3個×横N個の画素のデータを取得する(S510)。そして、取得したデータが全てドットの形成を指示するデータか否かを調べる(S530)。
その結果、取得したデータが全てドットの形成を指示するデータではなかった場合には、その着目画素Mはエッジ処理の対象とすべきではないと判断して、次に処理すべき着目画素があるか否かを調べる(S534)。一方、取得したデータが全てドットの形成を指示するデータであった場合には、その着目画素Mはエッジ処理の対象とする(S532)。その後、ステップS534へと進み、次に処理すべき着目画素があるか否かを調べる(S534)。
一方、ステップS508において、取得した3つの画素のデータが全て「空白」を指示するデータではないと判断した場合には、次にステップS512へと進み、着目画素Mの右側に縦に並ぶ3つの画素のデータを取得する(S512)。その後、取得した3つの画素のデータが全て「空白」を指示するデータであるどうかチェックし(S514)、全て「空白」を指示するデータであれば、ステップS516へと進み、着目画素Mの左側の縦3個×横N個の画素のデータを取得する(S516)。そして、取得したデータが全てドットの形成を指示するデータか否かを調べ(S530)、その結果、取得したデータが全てドットの形成を指示するデータではなかった場合には、その着目画素Mはエッジ処理の対象とすべきではないと判断して、次に処理すべき着目画素があるか否かを調べる(S534)。一方、取得したデータが全てドットの形成を指示するデータであった場合には、その着目画素Mはエッジ処理の対象とする(S532)。その後、ステップS534へと進み、次に処理すべき着目画素があるか否かを調べる(S534)。
また、ステップS514において、取得した3つの画素のデータが全て「空白」を指示するデータではないと判断した場合には、次にステップS518へと進み、着目画素Mの上側に横に並ぶ3つの画素のデータを取得し(S518)、そして、取得した3つの画素のデータが全て「空白」を指示するデータであるどうかチェックする(S520)。その結果、取得した3つの画素のデータが全て「空白」を指示するデータであれば、ステップS522へと進み、着目画素Mの下側の横3個×縦N個の画素のデータを取得し(S522)、全てドットの形成を指示するデータか否かを調べる(S530)。その結果、取得したデータが全てドットの形成を指示するデータではなかった場合には、その着目画素Mはエッジ処理の対象とすべきではないと判断して、次に処理すべき着目画素があるか否かを調べる(S534)。一方、取得したデータが全てドットの形成を指示するデータであった場合には、その着目画素Mはエッジ処理の対象とする(S532)。その後、ステップS534へと進み、次に処理すべき着目画素があるか否かを調べる(S534)。
また、ステップS520において、取得した3つの画素のデータが全て「空白」を指示するデータではないと判断した場合には、次にステップS524へと進み、着目画素Mの下側に横に並ぶ3つの画素のデータを取得し(S524)、そして、取得した3つの画素のデータが全て「空白」を指示するデータであるどうかチェックする(S526)。その結果、取得した3つの画素のデータが全て「空白」を指示するデータではなかった場合には、エッジ処理の対象とすべきではないないと判断して、ステップS534へと進み、次に処理すべき着目画素があるか否かを調べる(S534)。
一方、取得した3つの画素のデータが全て「空白」を指示するデータであれば、ステップS528へと進み、着目画素Mの下側の横3個×縦N個の画素のデータを取得し(S528)、全てドットの形成を指示するデータか否かを調べる(S530)。その結果、取得したデータが全てドットの形成を指示するデータではなかった場合には、その着目画素Mはエッジ処理の対象とすべきではないと判断して、次に処理すべき着目画素があるか否かを調べる(S534)。他方、取得したデータが全てドットの形成を指示するデータであった場合には、その着目画素Mはエッジ処理の対象とする(S532)。その後、ステップS534へと進み、次に処理すべき着目画素があるか否かを調べる(S534)。
このようにして印刷しようとする画像のデータに基づき、画像の輪郭部に位置する画素に対して順次エッジ処理の対象とすべきか否かの判断を行っていく。
===他の輪郭部抽出方法(1)===
図26は、プリンタドライバ1110の輪郭抽出部1120により行われる輪郭画素の抽出処理を具体的に説明するものである。図26Aは、輪郭画素の抽出対象となる画像データの説明図である。なお、図26Aに示された桝目は、仮想的に定められた桝目であって、画像を構成する際の最小構成単位である画素を示すものである。なお、ここでは、説明を簡略化させるため、多値データではなく、「0」または「1」の2値データが対応づけられている。すなわち、図形領域Agの構成色の情報を有している画素には「1」の画素データが対応付けられ、有していない背景領域Aaの画素には「0」の画素データが対応付けられている。ただし、1つの画素に多値データ(2ビットデータ等)が対応づけられていても、輪郭抽出処理は、以下で説明する処理とほぼ同じである。
ここで、(X,Y)の位置の画素の画素データをF(X,Y)と表す。例えば、同図において左上の画素の位置を(X,Y)=(0,0)とすると、この画素データは、F(0,0)=0である。なお、このルールに従えば、F(2,2)=1である。
前述したように、輪郭部分の輪郭画素を画像データから抽出するためには、周囲の画素と比較して、画素のドットサイズが大きく変化している画素を抽出すれば良い。このドットサイズの変化は、微分を利用して、次式を用いて表すことができる。
F’(X,Y)=8×F(X,Y)−F(X+1,Y)−F(X+1,Y+1)−F(X,Y+1)−F(X−1,Y+1)−F(X−1,Y)−F(X−1,Y−1)−F(X,Y−1)−F(X+1,Y−1) (式1)
上式は、2次元の画像に関して、微分を利用して、ある画素の周囲の画素データに対する変化量を求めている。輪郭抽出部1120は、上式を用いて、各画素の周囲の画素に対する変化量を求める。
図26Bは、上記の式にて計算された各画素のデータF’(X,Y)の説明図である。つまり、図26Bは、周囲の画素と比較した変化量を表している。例えば、(X,Y)=(2,2)の位置では、その画素の周囲の8つの画素のデータと比較したときの変化量として、F’(2,2)=5となる。
図26Cは、外郭画素を示すための説明図である。図26Bの各画素データF’(X,Y)に対して、F’(X,Y)>1を閾値として2値化処理を施せば、輪郭画素を示すデータを取得できる(この2値化処理後のデータをf1(X,Y)とする)。輪郭抽出部1120は、上記のF’(X,Y)を2値化処理することによって、周囲の画素と比較して、ドットサイズの変化量の大きい画素を抽出できる。したがって、輪郭抽出部1120は、この2値化処理により、前記輪郭画素を抽出することができる。
また、輪郭抽出部1120は、輪郭画素等を抽出する際に、上式を用いる前に、画像データに対してフィルタリング処理を施しても良い。画像データのフィルタリング処理を施せば、画像の特徴に合わせた輪郭抽出処理を行うことができる。例えば、ノイズの多い画像データの輪郭画素を抽出する際には、輪郭抽出部1120は、上式を用いる前に、画像の平滑化処理を施しても良い。画像の平滑化処理とは、ある画素データを周囲の画素データの平均値に置き換える処理であり、画像データに対するフィルタリング処理の一種である。画像の平滑化処理後に輪郭抽出処理を行えば、ノイズの多い画像データであっても、輪郭抽出部1120は、輪郭画素を的確に抽出することができる。
===他の輪郭部抽出方法(2)===
前述の実施形態によれば、プリンタドライバ1110は、微分を利用して周囲の画素との変化量を求め、その変化量に基づいて輪郭画素を検出していた。しかし、輪郭画素の抽出処理は、これに限られるものではない。
図27Aは、他の実施形態の輪郭画素の抽出処理の検索の説明図である。図27B及び図27Cは、周囲の画素との比較の説明図である。図27Dは、本実施形態の輪郭画素抽出処理の結果の説明図である。画素データ等の説明は、前述のものと同様なので、省略する。なお、以下に説明される処理は、プリンタドライバ1110によって実行される。
まず、プリンタドライバ1110は、第1ラスタラインの画素データを検索(スキャン)しながら、画素データが1になる画素を検索する(図27A)。同図では、(X,Y)=(2,2)の画素が検索される。そして、プリンタドライバ1110は、この画素を輪郭画素として記憶する。
次に、プリンタドライバ1110は、輪郭画素の周囲の8つの画素を時計回りに比較する。まず、プリンタドライバ1110は(X,Y)=(2,2)の画素の周囲の8つの画素を例えば時計回りに比較する(図27B)。そして、プリンタドライバ1110は、画素データが0から1に変化する画素を検索する。同図では、(X,Y)=(3,1)の画素から(X,Y)=(3,2)の画素の間で画素データが0から1に変化する。そして、プリンタドライバ1110は、(X,Y)=(3,2)を新たに検索された輪郭画素として記憶する。
次に、プリンタドライバ1110は、新たに検索された輪郭画素の周囲の8つの画素を時計回りに比較する。ここでは、プリンタドライバ1110は(X,Y)=(3,2)の画素の周囲の8つの画素を時計回りに比較する(図27C)。そして、プリンタドライバ1110は、画素データが0から1に変化する画素を検索する。同図では、(X,Y)=(4,1)の画素から(X,Y)=(4,2)の画素の間で画素データが0から1に変化する。そして、プリンタドライバ1110は、(X,Y)=(4,2)を新たに検索された輪郭画素として記憶する。
この処理を繰り返すと、新たに検索された画素が、既に輪郭画素として記憶された画素と一致する。検索された画素が輪郭画素として記憶されていた場合、プリンタドライバ1110は、上記の処理を終了する。そして、プリンタドライバ1110は、検索処理の終了後、既に記憶されている輪郭画素を読み出せば、前記輪郭部分に対応する画素を検出できる。図27Dは、上記の処理によって輪郭画素として検索される画素を示している。本実施形態の輪郭画素の抽出処理によっても、前述の実施形態と同様の効果を奏することができる。
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき、本発明に係るプリンタ等の印刷装置について説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に係る印刷装置に含まれるものである。
また、本実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部又は全部をソフトウェアによって置き換えてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアによって置き換えてもよい。
また、印刷装置側にて行っていた処理の一部をホスト側にて行ってよく、また印刷装置とホストの間に専用の処理装置を介設して、この処理装置にて処理の一部を行わせるようにしてもよい。
<印刷装置(印刷部)について>
本発明の印刷装置にあっては、前述したインクジェットプリンタに限らず、バブルジェット方式のプリンタなどの他のインク吐出形式により印刷を行う印刷装置であっても良い。
また、この他に、本発明の印刷装置としては、インクを吐出しないタイプのプリンタ、具体的には、ドットインパクト式プリンタや熱転写プリンタ、またレーザービーム式プリンタなど、印刷機能を備えていれば、どのようなタイプの印刷装置であっても構わない。
<ドットについて>
前述した印刷装置では、ドットが媒体に向けて吐出されたインクにより形成されていたが、本発明にあってはこのような場合に限らず、ドットインパクト式プリンタ等においてピンの打込みによりインクを媒体に付着させて形成されるドットであったり、また、レーダービーム式プリンタ等に代表されるトナーを媒体に定着させて形成されたりするドットであったりしても良い。
<ドットのサイズの種類について>
前述した印刷装置では、形成されるドットのサイズの種類が、小ドット、中ドット及び大ドットの3種類であったが、本発明にあってはこのような場合に限らず、サイズの種類が4種類以上であったり、または2種類であったりしても良い。
<エッジ処理について>
前述した実施の形態では、エッジ処理として、テキスト画像の輪郭部に形成されるドットのサイズを小さくしたり、また輪郭部に形成されるドットの数を少なくしたりすることを行っていたが、本発明にあってはこのような処理に限らず、輪郭部へのドットの形成量を削減する処理であれば、どのような処理であっても構わない。
<エッジ処理の対象となる画像>
前述した実施の形態では、テキスト画像のみをエッジ処理の対象としていたが、本発明にあっては、このような画像に限らず、テキスト画像以外の画像をエッジ処理の対象としても良い。具体的には、例えば、文字の画像を含む画像、例えば、文字などのテキスト画像が組み込まれた写真などの自然画像を含むような画像がエッジ処理の対象となっても良い。この場合、自然画像に含まれるテキスト画像の部分についてのみ、エッジ処理を施すようにすると良い。
また、前述した実施の形態では、JPEGやビットマップ形式により記録された写真などの自然画像を含む画像をエッジ処理の対象から除外していたが、本発明においては、必ずしもこれらの画像をエッジ処理の対象から除外する必要はなく、これらの画像についてもエッジ処理を施すようにしても良い。
<所定の数について>
前述した実施の形態では、所定の数Nが「3」に設定されていたが、本発明にあってはこのような場合に限らない。すなわち、所定の数Nは、「1」または「2」に設定されてもよく、さらに「4」以上の数値に設定されていても良い。
<媒体について>
媒体については、前述した用紙として、普通紙やマット紙、カット紙、光沢紙、ロール紙、用紙、写真用紙、ロールタイプ写真用紙等をはじめ、これらの他に、OHPフィルムや光沢フィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、インクの吐出対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
印刷装置の一実施形態の全体構成の説明図。 プリンタドライバが行う処理の説明図。 プリンタドライバのユーザインターフェースの説明図。 プリンタ本体の全体構成のブロック図。 プリンタ本体の内部構成を示す斜視図。 プリンタ本体の内部構成を示す縦断面図。 ヘッドのノズルの配列を示す説明図。 ヘッドユニットの駆動回路の説明図。 各信号の説明のためのタイミングチャート。 プリンタドライバの処理手順を示すフローチャート。 印刷時の処理のフロー図。 テキスト画像か否かの判断の処理手順の一例を示すフローチャート。 印刷の対象となる画像(原画像)の説明図である。 ハーフトーン処理された多値データの説明図である。 エッジ処理を行わなかったときに形成されるドットの様子を示す。 エッジ処理の一例を説明するための図。 エッジ処理の一例を説明するための図。 エッジ処理の問題点を説明するための図。 禁則処理の概要を説明するための図。 禁則処理を説明するための図。 禁則処理の手順を説明するための図。 禁則処理を実行したエッジ処理の一例を説明するための図。 他の禁則処理の一例を説明するための図。 他の禁則処理の一例を説明するための図。 他の禁則処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャート。 図26Aは、輪郭部の画素の検出の対象となる画像データの説明図である。図26Bは、データF’(X,Y)の説明図である。図26Cは、輪郭部の画素を示すための説明図である。 図27Aは、他の実施形態の輪郭部の画素の検出処理の検索の説明図である。図27B及び図27Cは、周囲の画素との比較の説明図である。図27Dは、本実施形態の輪郭部の画素検出処理の結果の説明図である。
符号の説明
1 プリンタ本体、
20 搬送ユニット、 21 給紙ローラ、 22 搬送モータ(PFモータ)、
23 搬送ローラ、 24 プラテン、 25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、 31 キャリッジ、
32 キャリッジモータ(CRモータ)、
40 ヘッドユニット、 41 ヘッド、
411Y イエロインクノズル群、 411M マゼンダインクノズル群、
411C シアンインクノズル群、 411K ブラックインクノズル群、
50 センサ、 51 リニア式エンコーダ、 52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、 54 紙幅センサ、
60 コントローラ、 61 インターフェース部、 62 CPU、
63 メモリ、 64 ユニット制御回路、
64A 原駆動信号発生部、 64B 駆動信号整形部、
1100 コンピュータ、 1102 ビデオドライバ、
1104 アプリケーションプログラム、 1110 プリンタドライバ、
1112 解像度変換処理部、 1114 色変換処理部、
1116 ハーフトーン処理部、 1118 ラスタライズ処理部、
1200 表示装置、 1201 ディスプレイ、
1300 入力装置、 1300A キーボード、 1300B マウス、
1400 記録再生装置、 1400A フレキシブルディスクドライブ装置、
1400B CD−ROMドライブ装置、
1000 印刷システム、 1110 プリンタドライバ

Claims (16)

  1. 媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷部を備え、印刷しようとする画像の輪郭部への前記ドットの形成量を削減するエッジ処理を実行する印刷装置において、
    印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象としないことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数を超えるときであっても、前記反対方向に沿って並んで形成されるドットに隣接して平行に並んで形成されるドットの数が所定の数以下の場合には、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象としないことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記印刷部は、前記ドットとして、サイズの異なる2種類以上のドットが形成可能であり、前記エッジ処理が、印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットのサイズをそのサイズよりも小さなサイズに変更する処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記エッジ処理は、印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるべきドットの数を減らす処理であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷装置。
  5. 前記印刷しようとする画像が文字の画像を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷装置。
  6. 前記印刷しようとする画像がテキスト画像であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷装置。
  7. 印刷しようとする画像がテキスト画像か否かを判断する判断部を備えたことを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
  8. 前記印刷部は、印刷しようとする画像のデータに基づき媒体にドットを形成することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の印刷装置。
  9. 前記エッジ処理は、前記画像のデータに対して行われることを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
  10. 印刷しようとする画像のデータに基づき前記画像の輪郭部に形成されるべきドットのデータを抽出する輪郭抽出部を備えたことを特徴とする請求項8または9に記載の印刷装置。
  11. 前記所定の数が3以下に設定され、前記輪郭部に形成されるドットを第1番目のドットとして数えて、前記反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が前記所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象としないことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の印刷装置。
  12. 前記印刷部は、媒体に向けてインクを吐出して前記ドットを形成することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の印刷装置。
  13. 媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷部を備え、前記画像としてテキスト画像を印刷するときに、前記テキスト画像の輪郭部への前記ドットの形成量を削減するエッジ処理を実行する印刷装置において、
    前記テキスト画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象としないとともに、
    前記テキスト画像の輪郭部に形成されるドットに相隣接して形成される別の前記輪郭部のドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下の場合でも、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象とせず、
    前記印刷部は、前記ドットとして、サイズの異なる2種類以上のドットが形成可能であり、前記エッジ処理が、印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットのサイズをそのサイズよりも小さなサイズに変更する処理であり、
    前記エッジ処理は、印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるべきドットの数を減らす処理であり、
    前記エッジ処理は、印刷しようとする画像のデータに対して行われ、
    印刷しようとする画像のデータに基づき前記画像の輪郭部に形成されるべきドットのデータを抽出する輪郭抽出部と、
    印刷しようとする画像がテキスト画像か否かを判断する判断部とを備え、
    前記所定の数が3以下に設定され、前記所定の数が3以下に設定され、前記輪郭部に形成されるドットを第1番目のドットとして数え始めて、
    前記反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が前記所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象とせず、
    前記印刷部は、媒体に向けてインクを吐出して前記ドットを形成することを特徴とする印刷装置。
  14. 媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷装置を制御する印刷制御装置であって、印刷しようとする画像の輪郭部への前記ドットの形成量を削減するエッジ処理を実行する印刷制御装置において、
    印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記エッジ処理の対象としないことを特徴とする印刷制御装置。
  15. 媒体にドットを形成して画像を印刷するときに、前記画像の輪郭部への前記ドットの形成量を削減するエッジ処理を実行する印刷方法において、
    前記画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットには、前記エッジ処理を実行しないことを特徴とする印刷方法。
  16. 媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷部を備えた印刷装置において実行されるプログラムであって、前記印刷装置が印刷しようとする画像の輪郭部への前記ドットの形成量を削減するステップを実行するプログラムにおいて、
    印刷しようとする画像の輪郭部に形成されるドットから、前記輪郭部の外側の方向とは反対の方向に沿って並んで形成されるドットの数が所定の数以下のときに、前記輪郭部に形成されるドットを前記ステップの対象としないことを特徴とするプログラム。
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