JP2005153086A - アクチュエータの製造方法およびアクチュエータ - Google Patents

アクチュエータの製造方法およびアクチュエータ Download PDF

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Abstract

【課題】駆動部の側部に壁状の電極を簡易に製造することが可能なアクチュエータの製造方法および駆動力の大きいアクチュエータを提供すること。
【解決手段】導電性を有する第1の質量部1の側方に設けられたサイド電極71を有する基部73と、第1の質量部1と支持部3とを、第1の質量部1が支持部3に対して回動可能となるように連結する弾性連結部4とを備える第1の基板10と、第1の基板10に対向し、第2の電極7を備えたベース基板9とを有し、電圧を印加することにより第1の質量部1が駆動し、回動するものである少なくとも1つの自由度を持つ振動系のアクチュエータの製造方法であって、基部73の所定の部位と第2の電極7との間に空隙を形成し、基部73の所定の部位と第2の電極7とに所定の大きさの電圧を印加し、クーロン力により引き付けて接合することにより、サイド電極71を形成することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクチュエータの製造方法およびアクチュエータに関するものである。
例えば、レーザープリンタ等に用いられるアクチュエータとしてポリゴンミラー(回転多面体)が知られている。
しかし、このようなポリゴンミラーにおいて、より高解像度で品質のよい印字と高速印刷を達成するには、ポリゴンミラーの回転をさらに高速にしなければならない。現在のポリゴンミラーには高速安定回転を維持するためにエアーベアリングが使用されているが、今以上の高速回転を得るのは困難となっている。また、高速にするためには、大型のモーターが必要であり、危機の小型化の面で不利であるという問題がある。このようなポリゴンミラーを用いると、構造が複雑となり、コストが高くなるといった問題も生じる。
また、図17に示すような、平行平板状に電極を配置した1自由度のねじり振動子は、その構造が簡単なことから、アクチュエータの研究初期から提案されている(例えば、非特許文献1参照)。また、前記ねじり振動子をカンチレバー方式とした1自由度静電駆動型振動子も提案されている(例えば、非特許文献2参照)。
図17の1自由度静電駆動型ねじり振動子は、ガラス基板1000上の両端部にスぺーサ200を介してシリコンの単結晶板からなる可動電極板300の両端固定部300aを固定し、この可動電極板300の両端固定部300a間に、細巾のトーションバー300bを介して可動電極部300cを支持させ、また、その可動電極部300cに電極間隔を置いて対向させる固定電極400を、ガラス基板1000上において前記可動電極部300cに対し平行配置している。可動電極板300と固定電極400との間にはスイッチ600を介して電源500が接続される。
前記構成を有するねじり振動子は、可動電極部300cと固定電極400との間に電圧を印加すると、静電引力によりトーションバー300bを軸として可動電極部300cが回転するものである。しかるに、静電引力は電極間隔の二乗に反比例するため、この種の静電アクチュエータにおいては電極間隔を小さくする、もしくは補助電極を設けることが望まれる。
補助電極を設けるアクチュエータとしては、可動電極部の側部に壁状の電極を堆積させて作りこむ構造が提案されている。
しかしながら、側部に電極を作るためには、導電層を数μmの厚さに堆積させなければならず、現在の半導体プロセスでは、製造し難く、また、時間がかかってしまうという問題があった。
K.E.Petersen:"Silicon Torsional Scanning,Mirror,IBMJ.Res.Develop.,vol.24(1980)、P.631 河村他:"Siを用いたマイクロメカニクスの研究"、昭和61年度精密工学会秋季大会学術講演会論文集、P.753
本発明の目的は、駆動部の側部に壁状の電極を簡易に製造することが可能なアクチュエータの製造方法および駆動力の大きいアクチュエータを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のアクチュエータの製造方法は、第1の電極を有する質量部と、支持部と、前記質量部の側方に設けられたサイド電極を有する基部と、前記質量部と前記支持部とを、前記質量部が前記支持部に対して回動可能となるように連結する、少なくとも1対の弾性連結部とを備える第1の基板と、
前記第1の基板に対向し、第2の電極を備えた第2の基板とを有し、
電圧を印加することによって、前記質量部が駆動し、回動するものである少なくとも1つの自由度を持つ振動系のアクチュエータの製造方法であって、
少なくとも前記基部の所定の部位と前記第2の電極との間に空隙を形成し、前記基部の所定の部位と前記第2の基板の前記第2の電極とに所定の大きさの電圧を印加し、クーロン力により前記所定の部位を前記第2の電極に引き付けて接合することにより、前記サイド電極を形成することを特徴とする。
これにより、質量部の側部に壁状の電極を簡易に製造することができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、基材にエッチングを施すことにより前記空隙を形成することが好ましい。
これにより、容易かつ確実に空隙を形成することができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、前記基材は、主としてSiで構成された前記第1の層上に、主としてSiOで構成された第2の層と、主としてSiで構成された前記第3の層とがこの順で積層されてなるSOI基板であることが好ましい。
これにより、製造工程を簡易なものとすることができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、前記第1の層で、第2の基板を形成し、前記第3の層で、前記第1の基板を製造することが好ましい。
これにより、製造工程を簡易なものとすることができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、基材にエッチングを施すことにより凹部を形成し、該凹部を用いて前記空隙を形成することが好ましい。
これにより、容易かつ確実に空隙を形成することができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、前記基材は、主としてガラスで構成されていることが好ましい。
これにより、精度の高い基板を製造することができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、前記ガラスは、アルカリ金属を含有したガラスであることが好ましい。
これにより、製造をさらに容易に行うことができるとともに、第1の基板と第2の基板とを強固に、かつ高い密着性をもって接合することができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、前記基材の前記凹部内に前記第2の電極を設けることにより、前記第2の基板を形成することが好ましい。
これにより、容易に第2の基板を製造することができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、前記電圧を印加していない状態において、前記第2の基板と前記質量部との互いに対向する面の間の距離をh、前記質量部と前記サイド電極との互いに対向する面の間の距離をdとしたとき、hとdとが、h>dの関係を満足することが好ましい。
これにより、駆動力の高いアクチュエータを製造することができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、前記サイド電極の厚み方向の長さをh1、前記質量部の厚み方向の長さをh2、前記サイド電極の厚み方向の長さの中点と、前記質量部の厚み方向の長さの中点との厚み方向の距離をLとしたとき、h1とh2とLとが、0≦L≦(h1+h2)/2の関係を満足することが好ましい。
これにより、駆動力の高いアクチュエータを製造することができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、前記第2の基板は、前記質量部に対応する位置に開口部を有することが好ましい。
これにより、質量部が振れる際に、質量部と第2の基板とが接触するのを防止することができ、質量部の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、前記電圧を印加する電圧入力用端子が前記第1の基板の前記第2の基板と対向する面の反対側に設けられていることが好ましい。
これにより、極性の異なる電圧入力用端子を容易に同一面側に設けることができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、前記質量部は、光反射部を有することが好ましい。
これにより、例えば、光スキャナとして用いた場合、光の光路を容易に変更することができる。
本発明のアクチュエータの製造方法では、前記第1の電極と、前記第2の電極および前記サイド電極との間に生じるクーロン力によって、前記質量部が駆動するものであることが好ましい。
これにより、質量部の回転角度(振れ角)をより大きくすることができる。
本発明のアクチュエータは、本発明のアクチュエータの製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、駆動力の高いアクチュエータが得られる。
本発明のアクチュエータは、第1の電極を有する質量部と、支持部と、前記質量部の側方に設けられたサイド電極を有する基部と、前記質量部と前記支持部とを、前記質量部が前記支持部に対して回動可能となるように連結する、少なくとも1対の弾性連結部とを備える第1の基板と、
前記第1の基板に対向し、第2の電極を備えた第2の基板とを有し、
電圧を印加することによって、前記質量部が駆動し、回動するものである少なくとも1つの自由度を持つ振動系のアクチュエータであって、
前記サイド電極は、少なくとも前記基部の所定の部位と前記第2の電極との間に空隙が形成された状態で、前記基部の所定の部位と前記第2の基板の前記第2の電極とに所定の大きさの電圧を印加し、クーロン力により前記所定の部位を前記第2の電極に引き付けて接合することにより、前記サイド電極が形成されたものであることを特徴とする。
これにより、駆動力の高いアクチュエータが得られる。
本発明のアクチュエータは、第1の電極を有する質量部と、支持部と、前記質量部の側方に設けられたサイド電極を有する基部と、前記質量部と前記支持部とを、前記質量部が前記支持部に対して回動可能となるように連結する、少なくとも1対の弾性連結部とを備える第1の基板と、
前記第1の基板に対向し、第2の電極を備えた第2の基板とを有し、
電圧を印加することによって、前記質量部が駆動し、回動するものである少なくとも1つの自由度を持つ振動系のアクチュエータであって、
前記サイド電極と前記第2の電極が接合されており、前記基部と前記第2の基板との間に絶縁層を有することを特徴とする。
これにより、第1の基板と第2の基板との間に、簡易な構成で、確実な絶縁構造を形成できる。
以下、本発明のアクチュエータの製造方法およびアクチュエータを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1(a)は、本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す平面図、図1(b)は、図1(a)のA−A線での断面図、図2は、図1(a)のB−B線での断面図、図3は、第1実施形態のベース基板および電極を示す部分平面図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図1中の右側を「右」、左側を「左」、上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示すアクチュエータ100は、導電性を備えた第1の基板10と、導電性を備えたベース基板9(第2の基板)とを有している。
第1の基板10は、1対の第1の質量部(駆動部)1、11と、第2の質量部(可動部)2と、1対の支持部3、3と、1対の第1の質量部1、11に対応して設けられた4つの基部73、74、75、76とを有している。1対の第1の質量部1、11、第2の質量部2、1対の支持部3、3および4つの基部73、74、75、76は、それぞれ、例えば、シリコン等で構成されている。
このアクチュエータ100は、第2の質量部2が中心に位置し、第2の質量部2を介し、第1の質量部1が一端側(右側)に設けられ、第1の質量部11が他端側(左側)に設けられている。また、第1の質量部1の図1(a)中右側に一方の支持部3が配置され、第1の質量部11の図1(a)中左側に他方の支持部3が配置されている。また、各支持部3の、後述する絶縁部8が設けられている面と反対の面側には、電圧入力端子722が設けられている。
また、基部73、74は、第1の質量部1を介して互いに対向する位置に設けられている。すなわち、基部73は、第1の質量部1の図1(a)中上側に設けられ、基部74は、第1の質量部1の図1(a)中下側に設けられている。同様に、基部75、76は、第1の質量部11を介して互いに対向する位置に設けられている。すなわち、基部75は、第1の質量部11の図1(a)中上側に設けられ、基部76は、第1の質量部11の図1(a)中下側に設けられている。
また、本実施形態では、第1の質量部1および11は、略同一形状かつ略同一寸法で、第2の質量部2を介して、略対称に設けられている。
本実施形態の第2の質量部2の表面(ベース基板9が設けられている側とは反対の面側)には、平面視で略円形状の光反射部21が設けられている。
また、図1(a)に示すように、第1の質量部1、11が対応する支持部3、3に対して回動可能となるように、第1の質量部1、11と支持部3、3とを連結する1対の第1の弾性連結部4、4を有している。また、第2の質量部2が、第1の質量部1、11に対して回動可能となるように、第1の質量部1、11と、第2の質量部2とを連結する1対の第2の弾性連結部5、5を有している。すなわち、第2の質量部2は第2の弾性連結部5、5を介して、第1の質量部1、11にそれぞれ接続され、第1の質量部1、11は、第1の弾性連結部4、4を介して支持部3、3にそれぞれ接続されている。また、第1の弾性連結部4と、第2の弾性連結部5とは同軸的に設けられており、これらが回動中心軸(回転軸)41となる。
支持部3は、図2に示すように、絶縁部8を介して、ベース基板9と接合している。絶縁部8は、例えば、シリコンの酸化物や窒化物等で構成され、ベース基板9は、例えば、シリコン等で構成されている。
また、図2および図3に示すように、ベース基板9上の第1の質量部1に対応する部位が、1対の第2の電極7を、回動中心軸41を中心に略対称となるように構成し、また、第1の質量部11に対応する部位が、1対の第2の電極7を、回動中心軸41を中心に略対称となるように構成している。すなわち合計で2対の電極7を構成している。
ベース基板9は、図2、図3に示すように、第1の質量部1、11に対応する位置に開口部22、22を有し、第2の質量部2に対応する位置に開口部61を有している。
また、図1(b)に示すように、基部73には、サイド電極(電極壁)71と、電圧入力用端子721とが設けられている。すなわち、基部73の図1(b)中左側にサイド電極71が形成され、基部73の上側に電圧入力用端子721が形成されている。また、サイド電極71は、第1の質量部1の側方に位置している。
このサイド電極71は、第2の電極7と、互いに導通している。これにより、電圧入力端子721からサイド電極71および第2の電極7へ、電圧が印加される。
残りの各基部74、75、76についても同様である。
各第2の電極7と、各サイド電極71と、第1の質量部1、11とで、駆動手段の主要部が構成される。
各第2の電極7と、各サイド電極71とは、各電圧入力端子721を介して図示しない電源に接続され、第1の質量部1および11とは、各電圧入力端子722を介して図示しない電源に接続されており、第1の質量部1および11と、各第2の電極7および各サイド電極71との間に交流電圧(駆動電圧)を印加できるよう構成されている。なお、第1の質量部1および11の各第2の電極7と対向する面の表面には、絶縁膜(図示せず)が設けられている。これにより、短絡を防止することができる。
ところで、各電圧入力用端子721および722は、同一面上に設けるのが好ましい。
本実施形態では、各第2の電極7と、サイド電極71とが後述するスティッキング(貼り付き)により接合されているため、電圧入力用端子721と722とを同一面上に容易に設けることができる。これにより、電圧入力用端子721および722の実装面積を大きくすることができ、製造コストを低くすることができる。
ところで、アクチュエータ100では、これらのサイド電極71および第1の質量部1、11の厚さや、サイド電極71と第1の質量部1、11との間隔等を調整することにより、クーロン力を大きくする等、特性を所望のものに設定することができる。
具体的には、図4に示すように、ベース基板9と、第1の質量部1および11との互いに対向する面の間の距離をh、第1の質量部1および11と、サイド電極71との互いに対向する面の間の距離をdとしたとき、hとdとが、h>dの関係を満足することが好ましい。これにより、第1の質量部1および11を、より大きな力で駆動することができる。
また、図5に示すように、サイド電極71の厚み方向の長さ、すなわち、図5中上下方向の長さをh1、第1の質量部1および11の厚み方向の長さ、すなわち、上下方向の長さをh2、サイド電極71の厚み方向の長さの中点と、第1の質量部1および11の厚み方向の長さの中点との厚み方向の距離をL1としたとき、h1と、h2と、Lとが、0≦L≦(h1+h2)/2の関係を満足することが好ましい。これにより、第1の質量部1および11を、より大きな力で駆動することができる。
なお、h1とh2の長さは等しくてもよいし、異なっていてもよい。
前述したような構成の2自由度振動型アクチュエータにおいては、第1の質量部1と第1の弾性連結部4とからなる第1の振動系と、第2の質量部2と第2の弾性連結部5とからなる第2の振動系とを構成する。
次に、本実施形態のアクチュエータ100の動作を説明する。
所定のサイド電極71および各第2の電極7と、第1質量部1および11との間に例えば、正弦波(交流電圧)等を印加する。より詳細には、例えば、第1の質量部1および11をアースしておき、図1(a)中上側の各サイド電極71および各第2の電極7に図15(a)に示すような波形の電圧を印加し、下側の各サイド電極71に図15(b)に示すような波形の電圧を印加すると、第1の質量部1および11と、サイド電極71、71との間にクーロン力が生じる。なお、この際に印加する電圧は10V以下が好ましい。前記クーロン力により、第1の質量部1および11が、サイド電極71、71へ引きつけられる力が正弦波の位相により変化し、図6に示すように、回動中心軸41(第1の弾性連結部4)を軸に、合成されたベクトルの矢印の方向に振動する。この第1の質量部1および11の振動に伴って、第2の弾性連結部5を介して連結されている第2の質量部2は、回動中心軸41(第2の弾性連結部5)を軸に振動(回転)する。
ここで、第1の質量部1の回動中心軸41に対して略垂直な方向(長手方向)の端部12との間の距離(長さ)をL1、第1の質量部11の回動中心軸41に対して略垂直な方向(長手方向)の端部12との間の距離(長さ)をL2、第2の質量部の回動中心軸41に対して略垂直な方向の端部13との間の距離(長さ)をL3としたとき、第1の質量部1および11が、それぞれ独立して設けられているため、第1の質量部1および11と、第2の質量部2とが干渉せず、第2の質量部2の大きさにかかわらず、L1およびL2を小さくすることができる。これにより、第1の質量部1および11の回転角度(ベース基板9の第2の電極7が設けられている面と平行な方向に対する第2の質量部2の振れ角)を大きくすることができ、第2の質量部2の回転角度を大きくすることができる。
この場合、第2の質量部2の最大回転角度が、0.1°以上となるように構成されるのが好ましい。
本実施形態では、ベース基板9の、第1の質量部1、11および第2の質量部2に対応する位置に開口部61を設けることができる。これにより、第1の質量部1および11の回転角度をより大きくすることができる。
これらによって、第1の質量部1および11の低電圧駆動と、第2の質量部2の大回転角度とを実現することができ、例えば、レーザープリンタ、走査型ディスプレイ、走査型顕微鏡等の装置に用いられる光スキャナ等に適用した場合、より容易に装置を小型化することができる。
なお、前述したように、本実施形態では、L1とL2とは略等しく設定されているが、L1とL2とが異なっていてもよいことは言うまでもない。
なお、本実施形態のアクチュエータ100は、1対の第1の弾性連結部4および1対の第2の弾性連結部5のうち少なくとも1つが、その内部にピエゾ抵抗素子を備えたものであるのが好ましい。これにより、例えば、回転角度および回転周波数を検出したりすることができ、また、その検出結果を、第2の質量部2の姿勢の制御に利用することができる。
以下、アクチュエータ100の製造方法の一例について添付図面を参照しつつ説明する。
図7、図8および図9は、アクチュエータの製造方法の一例を示す工程図である。
なお、図7は図1におけるB−B線に対応する断面図、図8、図9は、図1におけるA−A線に対応する断面図である。
本実施形態では、一例として、第1の工程と第2の工程とにより、アクチュエータ100を製造する場合について説明する。
[第1の工程](ベース基板9を製造する工程)
<1> まず、ウエハー(基材)50を用意する。このウエハー50は、表面が鏡面にできる特性を有することが好ましい。
かかる観点から、ウエハー50としては、例えばSOI(Silicon on Insulator)基板、SOS(Silicon on Sapphire)基板、シリコン基板等を用いることができる。本製造工程においては、ウエハー50として、SOI基板を使用する。
ウエハー50は、第1のSi層(第3の層)40、SiO層(第2の層)45、第2のSi層(第1の層)46の3層の積層体で構成されている。
このウエハー50を構成する各層のうち、第1のSi層40は、第1の基板10に、SiO2層45は、絶縁部8に、第2のSi層46は、ベース基板9に加工される部分である。
このウエハー50の厚さは、特に限定されないが、特に第2のSi層46は、1〜100μm程度が好ましい。
<2> 次に、図7(a)に示すように、ウエハー50の下面にマスク層6を形成(マスキング)する。
マスク層6としては、例えば、Au/Cr、Au/Ti、Pt/Cr、Pt/Ti、Al等の金属材料で構成されるマスク(メタルマスク)や、レジスト材料で構成されるマスク(レジストマスク)が挙げられる。
このマスク層6の厚さは、特に限定されないが、0.01〜1μm程度とすることが好ましく、0.09〜0.11μm程度とすることがより好ましい。マスク層6が薄すぎると、透明基板47を十分に保護できない場合があり、マスク層6が厚すぎると、マスク層6の内部応力によりマスク層6が剥がれ易くなる場合がある。
マスク層6は、例えば、化学気相成膜法(CVD法)、スパッタリング法、蒸着法等の気相成膜法、メッキ法等により形成することができる。
次に、マスク層6に、開口611を形成する。開口611は、例えば、開口部61に対応する位置に設ける。また、開口611の形状(平面形状)は、形成する開口部61(平面形状)に対応させる。
この開口611は、例えばフォトリソグラフィー法により形成することができる。具体的には、まず、マスク層6上に、開口611に対応したパターンを有するレジスト層(図示せず)を形成する。次に、かかるレジスト層をマスクとして、マスク層6の一部を除去する。次に、前記レジスト層を除去する。これにより、開口611が形成される。なお、マスク層6の一部除去は、例えば、CFガス、塩素系ガス等によるドライエッチングや、フッ酸+硝酸水溶液、KOH、リン酸溶液等のアルカリ水溶液の剥離液への浸漬(ウェットエッチング)などにより行うことができる。
<3> 次に、図7(b)に示すように、凹部211を形成する。凹部211の形成方法としては、例えば、ウェットエッチング、ドライエッチングが用いられるが、ドライエッチングを用いるのが好ましい。例えば、ドライエッチングを行うことにより、ウエハー50は、開口611より食刻され、円柱状を有する凹部211が形成される。
次に、マスク層6を除去する。このマスク層6の除去方法としては、前述した方法により行うことができる。
以上により、第2のSi層46に凹部211や、図8(c)に示すように、凹部212等の所定のパターンが、所定の位置に形成されたベース基板9が得られる。
[第2の工程](第1の基板10を製造する工程)
<4> 次に、図8(c)に示すように、ウエハー50の上面にマスク層60を形成し、マスク層60に開口612を形成する。開口612は、例えば、第1の質量部1および11、第2の質量部2、各支持部3、基部73、74、75、76に対応する位置を除く部分に形成する。
これらマスク層60、開口612は、例えば、工程<2>と同様にして形成することができる。
<5> 次に、図8(d)に示すように、エッチングを行って第1のSi層40の一部を除去する。エッチング方法としては、例えば、ウェットエッチング、ドライエッチングが用いられるが、ドライエッチングを用いるのが好ましい。いずれの場合も、第1のSi層40の除去のとき、SiO層45がストッパーとなるが、ドライエッチングは、エッチング液を用いないので、第2のSi層46の損傷を好適に防ぐことができる。これにより、歩留まりの高いアクチュエータ100を製造できる。
<6> 次に、図8(e)に示すように、エッチングを行ってSiO層45を除去して空隙63を形成する。この際に使用するエッチング液としては、フッ酸系のエッチング液を用いるのが好ましい。これにより、SiO層45を好適に除去することができ、空隙63を好適に形成することができる。
なお、この際リリースホールを設けてエッチングを行ってもよい。これにより、SiO層をより短時間で除去することができる。
<7> 次に、図9(f)に示すようにマスク層60を除去する。これにより、第1の質量部1、11、第2の質量部2、第1の弾性連結部4、4、支持部3、3、第2の弾性連結部5、5および基部73、74、75および76が形成される。
<8> 次に、図9(g)に示すように、各基部73、74、75および76に、それぞれ、各電圧入力用端子721を形成する。また、支持部3、3に、それぞれ、各電圧入力用端子722(図示せず)を形成する。
これらの各電圧入力用端子721、722は、例えば、蒸着、スパッタリング等の気相成膜法などにより設けることができる。
<9> 次に、図9(h)に示すように、各サイド電極71を形成する。これは、各基部とベース基板9との間に所定の大きさの電圧(比較的高い電圧)を印加し、クーロン力により各基部とベース基板9とを引き付けて、ショートさせる(スティッキングを生じさせる)ことによって各基部とベース基板9とを接合することにより行う。これにより、各サイド電極71と、ベース基板9とが同電位となる。この際、印加する電圧としては1V〜1000V程度が好ましく、50V〜100V程度がより好ましい。
また、用いるウエハー50のSiO層45の厚さ(厚み方向)により、前述した距離hおよび長さLが異なる。本実施形態では、前記距離d、距離hおよび長さLの関係を満たすために、各基部のサイド電極71に対応する部位に対して予めエッチングを行うことや、予め導電層の堆積を行うことにより、距離hおよび長さLを所望の値とすることができる。
以上により、アクチュエータ100が製造される。
本製造方法においては、サイド電極71を第2のSi層46により製造することで、堆積させて作りこむ方法等と比較して、製造コストを安くすることができ、製造工程を簡易なものとすることができる。
また、クーロン力により各基部とベース基板9とを引き付けて、ショートさせることによって、各基部とベース基板9とを接合するため、各電圧入力用端子721を各電圧入力用端子722と同一面上に容易に形成することができる。
なお、第2の工程は、第1の工程と同時に行ってもよいし、第1の工程よりも先に行ってもよい。
次に、本発明のアクチュエータの第2実施形態について説明する。
図10は、本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す平面図、図16は、第2実施形態の第1の質量部の振動(動作)を説明するための図(側面図)である。以下、図10、図16に示すアクチュエータ100について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のアクチュエータ100の第1の質量部1には、サイド電極71に対向する可動電極51が設けられている(固定されている)。すなわち、第1の質量部1の図10中上側に可動電極51が形成され、基部73の図10中下側にサイド電極71が形成されている。残りの各基部74、75、76についても同様である。
サイド電極71と、可動電極51とで、駆動手段の主要部が構成される。
各可動電極51および各サイド電極71は、それぞれ、櫛歯状電極である。すなわち各可動電極51は、それぞれ、複数の電極指511が併設された櫛歯形状をなしており、各サイド電極71は、それぞれ、複数の電極指711が併設された櫛歯形状をなしている。
サイド電極71と可動電極51とは、電圧印加時に電極指711と電極指511とが交互に位置するように、すなわち、互いに噛み合うようにして配置されている。
本実施形態のアクチュエータ100では、これらの電極指511および711の幅、間隔、厚さ等を調整することにより、特性を所望のものに設定することができる。
このような構成とすることにより、第1の質量部1および11の駆動力をより大きくすることができる。
次に、本発明のアクチュエータの第3実施形態について説明する。
図11は、本発明のアクチュエータの第3実施形態を示す縦断面図である。
以下、第3実施形態のアクチュエータ100について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態のアクチュエータ100は、ガラス基板等の絶縁性を有する基板(基材)上に電極70(第2の電極)を設けてベース基板90(第2の基板)を構成する。また、ベース基板90の一部が第1実施形態の絶縁層を構成している。
また、ベース基板90上には、第1の質量部1およびサイド電極71に対応する位置に、1対の第2の電極70が、回動中心軸41を中心に略対称となるように設けられ、また、第1の質量部11およびサイド電極71に対応する位置に、1対の第2の電極70が、回動中心軸41を中心に略対称となるように設けられている。すなわち合計で2対の第2の電極70が設けられている。
図12、図13および図14は、アクチュエータの製造方法の一例を示す工程図である。
本実施形態では、一例として、第1の工程と第2の工程とにより、アクチュエータ100を製造する場合について説明する。
以下、製造方法について説明するが、前述した第1実施形態の製造方法との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。以下製造方法を示す。
[第1の工程](ベース基板90を製造する工程)
<1> まず、透明基板(光透過性を有する基板)47を用意する。透明基板47には、厚さが均一で、たわみや傷のないものが好適に用いられる。透明基板47の材料としては、例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸ナトリウムガラス、無アルカリガラス等の各種ガラス等が挙げられるが、例えば、ナトリウム(Na)のようなアルカリ金属を含有したガラスが好ましい。
特に、陽極接合時に透明基板47を加熱するため、後述する第1のSi層40と熱膨張係数がほぼ等しいものが好ましい。
このような観点からは、ソーダガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ナトリウムガラス等を用いることができ、例えば、コーニング社製のパイレックスガラス(登録商標)等が好適に用いられる。
このような透明基板47の厚さ(平均)は、それぞれ、構成材料、用途等により適宜選択され、特に限定されないが、10〜1000μm程度が好ましい。
次に、透明基板47上面にマスク層64を形成する。マスク層64を構成する材料としては、例えば、Au/Cr、Au/Ti、Pt/Cr、Pt/Tiなどの金属、多結晶シリコン(ポリシリコン)、アモルファスシリコン等のシリコン、窒化シリコン等が挙げられる。マスク層64にシリコンを用いると、マスク層64と透明基板47との密着性が向上する。マスク層64に金属を用いると、形成されるマスク層64の視認性が向上する。
<3> 次に、図12(a)に示すように、マスク層64に、開口613を形成する。
開口613は、例えば、第1の凹部213を形成する位置に設ける。また、開口613の形状(平面形状)は、形成する第1の凹部213の形状(平面形状)に対応させる。
<4> 次に、図12(b)に示すように、透明基板47上に第1の凹部213を形成する。特に、ウェットエッチング法によると、より理想的な円柱状に近い第1の凹部213を形成することができる。なお、ウェットエッチングを行う際のエッチング液としては、例えばフッ酸系エッチング液などが好適に用いられる。このとき、エッチング液にグリセリン等のアルコール(特に多価アルコール)を添加すると、第1の凹部213の表面が極めて滑らかなものとなる。
次に、同様の方法を用いて開口部22等を形成する。
<5> 次に、図12(c)に示すように、マスク層64を除去する。
特に、透明基板47を除去液に浸漬することによりマスク層64を除去すると、簡易な操作で、効率よく、マスク層64を除去できる。
<6> 次に、図12(d)に示すように、電極(第2の電極)70を形成する。
以上により、透明基板47に開口部22、61等の所定のパターンが、所定の位置に形成されたベース基板90が得られる。
[第2の工程](第1の基板10を製造する工程)
<7> 次に、図13(e)に示すように、ウエハー50を用意し、ウエハー50の第1のSi層(活性層)40と、ベース基板90の凹部213が形成された面とが対向するように接合する。
この接合は、例えば陽極接合により行うことができる。
陽極接合は、例えば、次のようにして行う。まず、ベース基板90を図示しない直流電源のマイナス端子、第1のSi層40を図示しない直流電源のプラス端子にそれぞれ接続する。そして、ベース基板90を加熱しながら電圧を印加する。この加熱により、ベース基板90中のNa+が移動しやすくなる。このNa+の移動により、ベース基板90の接合面はマイナスに帯電し、第1のSi層40の接合面はプラスに帯電する。この結果、ベース基板90とウエハー50とは強固に接合される。
本製造工程では、接合の方法として陽極接合を用いたが、これに限らず、例えば、加熱加圧接続、接着剤、低融点ガラスにより、接合しても良い。
<8> 次に、図13(f)に示すように、エッチングを行って第2のSi層46およびSiO層45を除去する。
次に、第1のSi層40上に、マスク層65を形成した後に、マスク層65の一部を除去し、開口612を設ける。開口612は、例えば、第1の質量部1および11、第2の質量部2、各支持部3、基部73、74、75、76に対応する位置を除く部分に形成する。
<9> 次に、図14(g)に示すように、ドライエッチング法にて、第1のSi層40をエッチングする。これにより、他の部位に影響を与えることなく、第2の質量部2と、第1の質量部1、11と、支持部3、3と、第1の弾性連結部4、4と、第2の弾性連結部5、5と、基部73、74、75および76とを精度良く、確実に形成することができる。
なお、本工程において、ドライエッチング法以外の方法を用いてもよい。
<10> 次に、図14(h)に示すように、マスク層65を除去し、各電圧入力用端子721および722(図示せず)を形成する。
<11> 次に、図14(i)に示すように、サイド電極71を形成する。以上により第1の基板10が得られる。
以上説明したように、このアクチュエータ100によれば前述した第1実施形態の光スキャナと同様の効果が得られる。
そして、このアクチュエータ100では、ガラス基板が絶縁性を有しているので、絶縁層を設ける必要がなく、また、精度の高いベース基板90を製造することができる。
以上説明したようなアクチュエータは、例えば、レーザープリンタ、バーコードリーダー、走査型顕微鏡等の光スキャナ、イメージング用ディスプレイ等に好適に適用することができる。
以上、本発明の光スキャナを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や工程が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前記実施形態では、2自由度の振動系のアクチュエータについて説明したが、それに限らず、例えば、1自由度の振動系のアクチュエータや、3自由度以上の振動系を有するアクチュエータにも適用することができる。
本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す平面図および部分断面図である。 図1(a)のB−B線の断面図である。 第1実施形態のベース基板および電極を示す部分平面図である。 距離d及び距離hの関係を説明するための図である。 長さh1、h2および距離Lの関係を説明するための図である。 第1の質量部の振動(動作)を説明するための図である。 第1実施形態のアクチュエータの製造方法を説明するための図である。 第1実施形態のアクチュエータの製造方法を説明するための図である。 第1実施形態のアクチュエータの製造方法を説明するための図である。 本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す平面図である。 本発明のアクチュエータの第3実施形態を示す平面図である。 第3実施形態のアクチュエータの製造方法を説明するための図である。 第3実施形態のアクチュエータの製造方法を説明するための図である。 第3実施形態のアクチュエータの製造方法を説明するための図である。 本発明のアクチュエータに印加する交流電圧の一例を示す図である。 本発明のアクチュエータの第2実施形態の振動(動作)を説明するための図10のA−A線での断面図である。 従来のアクチュエータを説明するための図である。
符号の説明
1、11、111……第1の質量部 2……第2の質量部 21……光反射部 3……支持部 4、4’……第1の弾性連結部 5、5’……第2の弾性連結部 6、64、65……マスク層 7、70……第2の電極 22、61……開口部 611、612、613……開口 8……絶縁部 9、90……ベース基板 10……第1の基板 40……第1のSi層 45……SiO層 46……第2のSi層 47……透明基板 50……ウエハー 100……アクチュエータ 200……スペーサ 211……凹部 213……第1の凹部 300……可動電極板 300a……両端固定部 300b……トーションバー 300c……可動電極部 400……固定電極 500……電源 600……スイッチ 1000……ガラス基板 12、13……端部、41……回動中心軸、51……可動電極 511、711……電極指 60……マスク層 63……空隙 71……サイド電極 721、722……電圧入力用端子 73、74、75、76……基部 空隙部……112 L、L1、L2、L3……距離 d、h……距離 h1、h2……長さ

Claims (17)

  1. 第1の電極を有する質量部と、支持部と、前記質量部の側方に設けられたサイド電極を有する基部と、前記質量部と前記支持部とを、前記質量部が前記支持部に対して回動可能となるように連結する、少なくとも1対の弾性連結部とを備える第1の基板と、
    前記第1の基板に対向し、第2の電極を備えた第2の基板とを有し、
    電圧を印加することによって、前記質量部が駆動し、回動するものである少なくとも1つの自由度を持つ振動系のアクチュエータの製造方法であって、
    少なくとも前記基部の所定の部位と前記第2の電極との間に空隙を形成し、前記基部の所定の部位と前記第2の基板の前記第2の電極とに所定の大きさの電圧を印加し、クーロン力により前記所定の部位を前記第2の電極に引き付けて接合することにより、前記サイド電極を形成することを特徴とするアクチュエータの製造方法。
  2. 基材にエッチングを施すことにより前記空隙を形成する請求項1に記載のアクチュエータの製造方法。
  3. 前記基材は、主としてSiで構成された前記第1の層上に、主としてSiOで構成された第2の層と、主としてSiで構成された前記第3の層とがこの順で積層されてなるSOI基板である請求項2に記載のアクチュエータの製造方法。
  4. 前記第1の層で、第2の基板を形成し、前記第3の層で、前記第1の基板を製造する請求項3に記載のアクチュエータの製造方法。
  5. 基材にエッチングを施すことにより凹部を形成し、該凹部を用いて前記空隙を形成する請求項1に記載のアクチュエータの製造方法。
  6. 前記基材は、主としてガラスで構成されている請求項5に記載のアクチュエータの製造方法。
  7. 前記ガラスは、アルカリ金属を含有したガラスである請求項6に記載のアクチュエータの製造方法。
  8. 前記基材の前記凹部内に前記第2の電極を設けることにより、前記第2の基板を形成する請求項5ないし7のいずれかに記載のアクチュエータの製造方法。
  9. 前記電圧を印加していない状態において、前記第2の基板と前記質量部との互いに対向する面の間の距離をh、前記質量部と前記サイド電極との互いに対向する面の間の距離をdとしたとき、hとdとが、h>dの関係を満足する請求項1ないし8のいずれかに記載のアクチュエータの製造方法。
  10. 前記サイド電極の厚み方向の長さをh1、前記質量部の厚み方向の長さをh2、前記サイド電極の厚み方向の長さの中点と、前記質量部の厚み方向の長さの中点との厚み方向の距離をLとしたとき、h1とh2とLとが、0≦L≦(h1+h2)/2の関係を満足する請求項1ないし9のいずれかに記載のアクチュエータの製造方法。
  11. 前記第2の基板は、前記質量部に対応する位置に開口部を有する請求項1ないし10のいずれかに記載のアクチュエータの製造方法。
  12. 前記電圧を印加する電圧入力用端子が前記第1の基板の前記第2の基板と対向する面の反対側に設けられている請求項1ないし11のいずれかに記載のアクチュエータの製造方法。
  13. 前記質量部は、光反射部を有する請求項1ないし12のいずれかに記載のアクチュエータの製造方法。
  14. 前記第1の電極と、前記第2の電極および前記サイド電極との間に生じるクーロン力によって、前記質量部が駆動するものである請求項1ないし13のいずれかに記載のアクチュエータの製造方法。
  15. 請求項1ないし14のいずれかに記載のアクチュエータの製造方法を用いて製造されたことを特徴とするアクチュエータ。
  16. 第1の電極を有する質量部と、支持部と、前記質量部の側方に設けられたサイド電極を有する基部と、前記質量部と前記支持部とを、前記質量部が前記支持部に対して回動可能となるように連結する、少なくとも1対の弾性連結部とを備える第1の基板と、
    前記第1の基板に対向し、第2の電極を備えた第2の基板とを有し、
    電圧を印加することによって、前記質量部が駆動し、回動するものである少なくとも1つの自由度を持つ振動系のアクチュエータであって、
    前記サイド電極は、少なくとも前記基部の所定の部位と前記第2の電極との間に空隙が形成された状態で、前記基部の所定の部位と前記第2の基板の前記第2の電極とに所定の大きさの電圧を印加し、クーロン力により前記所定の部位を前記第2の電極に引き付けて接合することにより、前記サイド電極が形成されたものであることを特徴とするアクチュエータ。
  17. 第1の電極を有する質量部と、支持部と、前記質量部の側方に設けられたサイド電極を有する基部と、前記質量部と前記支持部とを、前記質量部が前記支持部に対して回動可能となるように連結する、少なくとも1対の弾性連結部とを備える第1の基板と、
    前記第1の基板に対向し、第2の電極を備えた第2の基板とを有し、
    電圧を印加することによって、前記質量部が駆動し、回動するものである少なくとも1つの自由度を持つ振動系のアクチュエータであって、
    前記サイド電極と前記第2の電極が接合されており、前記基部と前記第2の基板との間に絶縁層を有することを特徴とするアクチュエータ。
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