JP2005152828A - 廃碍子のリサイクル方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発生した廃碍子を種々の用途に多面的に且つ全量無駄なく有効活用でき、産業廃棄物として廃碍子が廃棄されてしまうようなことがないリサイクル方法を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる廃碍子のリサイクル方法は、使用済みの廃碍子を搬入する廃碍子搬入工程20、廃碍子に粉砕処理を施して、当該廃碍子に接合されている金属類を除去すると共に碍子粉砕物を得る粉砕工程30、前記碍子粉砕物の粒径に応じた各種用途に関する情報を備えたデータベース43を予め準備し、このデータベース43の情報に基づいて、碍子粉砕物を粒径に応じた集合体にそれぞれ選別する粒度選別工程40、及び選別された各碍子粉砕物集合体に、その用途に応じた再資源化処理を施す再資源化工程50とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、使用済みの廃碍子の再生利用率を高め、廃碍子が産業廃棄物として徒らに最終処分されてしまうことが無いようにする為の、廃碍子のリサイクル方法に関するものである。
高圧送電設備や変電設備等において、高圧送電線の絶縁材として碍子が広く用いられている。近年、樹脂碍子の研究がなされているが、未だ碍子のほとんどがシリカやアルミナを主成分とするセラミックスから成っている。この碍子も、セラミックス材とはいえ経年劣化し、また自然災害により損傷を受ける場合があることから、発変電設備のメンテナンス時や送電鉄塔の立替時、或いは災害復旧時などに新たな碍子への取り替えが行われる。かかる取替えで撤去された廃碍子は産業廃棄物となるが、その量は日本国内の各電力事業者において発生する分を総計すると、年間約数千トン規模にも及ぶ膨大なものとなる。産業廃棄物の減量化が求められている昨今の事情に鑑みれば、かかる廃碍子のボリュームは到底看過できるものではないと言わざるを得ない。
このため廃碍子の有効利用のためのリサイクル方法が種々検討されている。現在実用化されている主なものは、金属部分とセラミックス部分とを分別した上で、セラミックス部分を破砕機で5mm程度の砕片に粉砕し、これを舗装用再生路盤材やインターロッキング(路盤表層材)等へ転用するというものである(例えば特許文献1)。一方、例えば特許文献2においては、鋼材等の金属部材に対するブラスト材としての活用も提案されている。特許文献2のブラスト材は、廃碍子を粉砕し、0.3〜2.5mmの範囲に粒度調整したものをブラスト材として用いるというものである。
特開平7−118041号公報 特開2002−346933号公報
しかしながら、従来、上記特許文献1及び特許文献2に開示されているような、廃碍子を一つの用途に絞って活用する単発的なリサイクル方法は散見されるものの、廃碍子を多面的に且つ全量無駄なく(産業廃棄物を発生させることなく)活用できる有効なリサイクル方法は何等提案されていない。例えば、廃碍子の粉砕物を舗装用路盤材として活用することは確かに有効ではあるが、かかる用途には比較的再生処理が容易で量産性に優れる廃コンクリート等の再生骨材が専ら活用されつつあり、当該用途のみに依存したのでは十分なニーズを期待できない危惧がある。また、金属用ブラスト材として活用する場合では、ブラスト処理に適している粒径のもの以外は、篩いにかけて廃棄されることとなり、必ずしも効率的に廃碍子がリサイクルされているとは言い難い。
従って本発明は、発生した廃碍子を種々の用途に多面的に且つ全量無駄なく有効活用でき、産業廃棄物として廃碍子が廃棄されてしまうようなことがないリサイクル方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために為された本発明の請求項1に係る廃碍子のリサイクル方法は、廃碍子に粉砕処理を施して、当該廃碍子に接合されている金属類を除去すると共に碍子粉砕物を得る粉砕工程と、前記碍子粉砕物の粒径に応じた各種用途に関する情報を備えたデータベースを予め準備し、該データベースの情報に基づいて、碍子粉砕物を粒径に応じた集合体にそれぞれ選別する粒度選別工程と、選別された各碍子粉砕物集合体に、その用途に応じた再資源化処理を施す再資源化工程とを具備することを特徴とする。
上記廃碍子のリサイクル方法において、粉砕工程が、搬入された廃碍子を粗粉砕して当該廃碍子に接合されている金属類とセラミックス製の本体部とを分別する粗粉砕工程と、金属類を除去した後の粗粉砕物を細粒片に粉砕する細粒化粉砕工程とを少なくとも具備するようにしても良い(請求項2)。また、前記細粒化粉砕工程を複数回行うことで、粒径の異なる複数の碍子粉砕物集合体を得るようにしても良い(請求項3)。
また、粒度選別工程において、粒径が5mm以上の大粒径の碍子粉砕物集合体と、粒径が2〜5mmの範囲にある中粒径の碍子粉砕物集合体と、粒径が2mm以下の小粒径の碍子粉砕物集合体とに選別することが望ましい(請求項4)。この場合、前記大粒径の碍子粉砕物集合体の用途を再生路盤材又は路盤表層材とし、前記中粒径の碍子粉砕物集合体の用途を法面緑化基盤材とし、さらに前記小粒径の碍子粉砕物集合体の用途をブラスト処理用ブラスト材として、これら用途に応じた再資源化処理をそれぞれの碍子粉砕物集合体に施すことが、好ましい実施態様の一つである(請求項5)。
また、前記小粒径の碍子粉砕物集合体を、比較的粒径が大きい第1の碍子粉砕物集合体と、比較的粒径が小さい第2の碍子粉砕物集合体とにさらに選別し、前記第1の碍子粉砕物集合体の用途を金属用ブラスト材とし、前記第2の碍子粉砕物集合体の用途をプラスチック用ブラスト材とし、これら用途に応じた再資源化処理を前記第1及び第2の碍子粉砕物集合体に施すようにすることが好ましい(請求項6)。
本発明の請求項1にかかる廃碍子のリサイクル方法によれば、金属類を除去した後に粉砕して得た碍子粉砕物を、その粒径に応じた各種用途に関する情報を備えたデータベースから与えられる情報に基づいて、碍子粉砕物を粒径に応じた集合体にそれぞれ選別する方法であるので、廃碍子の利用用途を粒径に応じて予め体系的に定めておくことで、廃碍子を多面的に且つ無駄なく有効利用できるようになる。また、このような用途選別を行って整理した上で夫々の用途に応じた再資源化処理を施すようにしたので、必要な再資源化処理をその用途に供する粒径の廃碍子に対してのみ行うようにすることができ、合理的なリサイクルが行えるようになるという効果を奏する。
前記粉砕工程を、請求項2にかかる発明のように、粗粉砕工程と細粒化粉砕工程とに分けて行うようにすれば、碍子にほぼ不可避的に付着している金属類を除去する大まかな粉砕を行った後に、この粗粉砕物からリサイクルに供する碍子粉砕物を得るので、廃碍子のセラミックス部分の細粒化、並びに粒径に応じた集合体に選別する作業が比較的容易に行えるようになる。この場合、請求項3にかかる発明のように、細粒化粉砕工程を複数回行えば、碍子粉砕物の粒径分布を拡張でき、異なる複数の碍子粉砕物集合体が得易くなり、廃碍子のより多面的な活用が行えるようになる。
また前記粒度選別工程において、請求項4にかかる発明のように粒径を区分して碍子粉砕物集合体を得て、例えば請求項5及び請求項6にかかる発明のような用途に供すれば、碍子粉砕物の粒径に応じた最適な用途に効果的に廃碍子を活用できるようになる。すなわち、比較的大粒径のものは骨材としてある程度の粒径が求められる再生路盤材や路盤表面材とし、また小粒径のものは微細な粗面加工を金属やプラススチック部材等の表面に施すことになるブラスト処理用ブラスト材として用い、これらの中間の中粒径のものを法面緑化基盤材への配合剤として用いることで、無駄なく全ての粒径グレードの碍子粉砕物を活用できるようになる。
以下図面に基づいて、本発明の実施形態につき説明する。
図1は本発明にかかる廃碍子のリサイクル方法の全体構成を示すブロック図である。本発明においては使用済みの廃碍子の利用を大前提としているところ、かかる廃碍子を搬入する搬入工程20が、当該リサイクル方法の開始点となる。その後、廃碍子に粉砕処理を施して、当該廃碍子に接合されている金属類を除去すると共に碍子粉砕物を得る粉砕工程30、この碍子粉砕物の粒径に応じた各種用途に関する情報を備えたデータベース43を用い、該データベース43の情報に基づいて、碍子粉砕物を粒径に応じた集合体にそれぞれ選別する粒度選別工程40、及び選別された各碍子粉砕物集合体に、その用途に応じた再資源化処理を個別に施す再資源化工程50からなるリサイクル処理が施されることによって、顧客に向けた各種の廃碍子リサイクル製品70及び金属製品61が作製されるものである。
搬入工程20は、何らかの手法により各所から廃碍子を回収して廃碍子のリサイクル処理が行われるべき施設に搬入してこれを受け入れ、必要に応じて所定の倉庫やヤードに保管する工程である。従って、本発明における搬入工程20とは、実際の搬入が何人により行われたか、或いは如何なる手法により搬入されたか等は問わず、次段の粉砕工程30に廃碍子を供するための準備作業全般を指す。
この搬入工程20に至る経路は多様である。一般的には、先ず前述の通り発変電設備のメンテナンス時や送電鉄塔の立替時、或いは災害復旧時などの機会において、工事業者やメンテナンス業者により劣化した碍子や破損した碍子を新たな碍子へ取り替える取替作業11が行われることで、先ず廃碍子が発生する。そして、該廃碍子を各所に散在する取替現場から収集する碍子回収作業12が回収業者等(リサイクル業者が回収業者を兼ねる場合もある)によって行われ、収集された廃碍子がリサイクル処理施設に持ち込まれるというルートが代表的である。碍子の種類やサイズは多種多様であることから、リサイクル処理施設では、かかる種類やサイズ毎に廃碍子を区別する作業が必要に応じて行われる。
続いて粉砕工程30に移り、搬入工程20にて搬入された廃碍子の粉砕が行われる。この粉砕工程30の説明の前に、本発明において原料となる、つまり該粉砕工程30において粉砕される碍子につき、図2に示した例に基づいて説明する。一般に電力の送配電設備(送電・受電線路や発電・変電所内設備など)に用いられる碍子としては、懸垂碍子、長幹碍子、ステーションポスト碍子(SP碍子)、ラインポスト碍子(LP碍子)、碍管、中実碍管等を列挙することが出来るが、図2はこれらの中でも汎用性が高い懸垂碍子5を示している。
かかる懸垂碍子5は、シリカやアルミナを主成分とするセラミックスからなる傘状の本体部51と、この本体部51の一方側(図中下側)の凹部に配置される金属製のピン52と、本体部51の他方側(図中上側)の凸部に冠着される金属製のキャップ53とを備えている。そして、前記本体部51と金属製のピン52、及び本体部51と金属製のキャップ53とは、それぞれセメントモルタル 硬化体54、55を介して接合されている。当該セメントモルタル硬化体54,55としては、ポルトランドセメントモルタル が一般的に良く用いられている。
ポルトランドセメントモルタル は、ポルトランドセメント、減水剤、骨材及び水を混練してなるセメント混練物であって、これを養生することによりセメントモルタル 硬化体に形成される。従って当該懸垂碍子5を作製するに際しては、前記セメント混練物を準備してこれを傘状の本体部51の凹部と凸部(図中のセメントモルタル 硬化体54、55の存在箇所)に塗布し、そこに金属製のピン52及び金属製のキャップ53を位置決めして取り付け、その状態で養生して硬化体とすることで、金属製のピン52及び金属製のキャップ53が本体部51に強固に接合されるものである。
なお、上記懸垂碍子5以外の他の碍子、例えば碍管においては、金属部品としてベース金具や金属フランジが採用されるが、これらベース金具や金属フランジを碍管本体の一側または両側に接合して組立てる場合にも、両者の強固な接合のためにセメントモルタル 硬化体が使用される。すなわち、現用のほとんどの碍子は何らかの金属部品を備えており、また該金属部品と碍子本体との接合のためにセメントモルタル 硬化体が用いられているのである。
図1に戻り、粉砕工程30は、粗粉砕工程31、細粒化粉砕工程35、及びこれらの工程の中間で行われる金属類の除去工程33とを含んでいる。先ず粗粉砕工程31では、搬入された廃碍子に対して粗破砕を行い、金属部とセラミックス部との分別が行われる。つまり、廃碍子が上述した懸垂碍子5である場合は、これを粗く破壊することで碍子本体部51と、金属製のピン52及び金属製のキャップ53とが分離される。続いて、金属類の除去工程33において、これら金属類を取り除く作業が行われる。
具体的には、前記粗粉砕工程31では、油圧式のパワーショベル機の作業腕に二股状の粉砕アームを取り付けた破砕機を用い、廃碍子を前記破砕アームで挟持・圧潰して粗粉砕する等の手段を取ることができる。この他、大型ハンマー等で打撃力を廃碍子に与えて粗粉砕する方法であっても良い。そして、金属類の除去工程33では、その粗破砕物に大型磁石を近接させて金属製のピン52や金属製のキャップ53などの金属類を吸着・除去して分別する、或いは前記圧潰物を強力磁石が内蔵された無端ベルト上に載置して分別する等の手法等を取ることができる。このようにして金属類が取り除かれると、この粗破砕物は次段の細粒化粉砕工程35に移送される。なお該粗破砕物には、碍子本体部51の破砕物と、これに付着したセメントモルタル 硬化体54、55の破砕物とが含まれていることになる。
一方、除去された金属類は、本発明に係るリサイクル施設とは別系統の、金属類の再生処理工程60へ回付される。該金属類の再生処理工程60において廃碍子から分離された金属類は、溶融・成型等が施与され、各種のリサイクル金属製品61として別途再生がなされ顧客に提供されるものである。
細粒化粉砕工程35では、前記粗粉砕工程31で粉砕して得た粗粉砕物を、さらに細かい粒度にまで粉砕して、細粒片の碍子粉砕物が生成される。この細粒化粉砕工程35における細粒化の度合いは、最終的に製造する廃碍子リサイクル製品の種別(如何なる粒径の製品とするか)により専ら定められる。例えば、比較的大粒径グレードのリサイクル製品(例えば路盤再生材)を筆頭にして中粒径、小粒径グレードのリサイクル製品を製造する場合は、概ね最大粒径が5〜10mm程度以下となるような粒度を目安として粉砕し、次段の粒度選別工程40で粒度別に選別すれば良い。また、ブラスト材等の比較的小粒径グレードのリサイクル製品を中心に再生するならば、一般的な金属用ブラスト材として求められている粒径が0.8〜2mmの範囲であることから、最大粒径が2mm程度となるように粉砕すれば良い。
このような細粒片に粉砕する方法として、例えばジョークラッシャーを用いることができる。このジョークラッシャーは、動歯(スイングジョー)を固定歯に対して揺動させて、両歯間に粉砕物を入れて破砕を行うものであって、前記動歯と固定歯との最小隙間を適宜設定することで破砕片の粒径を調節できるもので、意図するリサイクル製品に応じて最大粒径を設定して粉砕を行う本発明の細粒化粉砕工程35用としては好適である。
なお、前記細粒化粉砕工程35は1回の工程としても良いが、碍子粉砕物の粒径分布を拡張し、異なる複数の碍子粉砕物集合体を得易くするためには、目標とする最大粒径が異なる粉砕を複数回行うようにしても良い。この場合の手法としては、第一次粉砕を行った後に大粒径の細粒片を篩いにかけて取り出し、残留した中・小粒径に対して第二次粉砕を行う方法や、第一次粉砕により得られた細粒片から一部(所要量)の細粒片をそのまま取り出し、その残部に対して第二次粉砕を行う方法などを採用することができる。
このようにして細粒化された碍子粉砕物は、次に粒度選別工程40に移送される。該粒度選別工程40では、粒径に応じた用途情報を備えたデータベース43からの情報に基づいて、粒度選別手段41により、碍子粉砕物を類別すべき最終リサイクル製品の粒径に応じた集合体に選別する作業が行われる。この粒度選別手段41としては、碍子粉砕物を篩いにかけて特定の粒度の碍子粉砕物集合体を取り出す方法が好適である。このような篩いを行うには各種の自動篩い機を用いることができ、例えば振動篩い機、回転式篩い機、あるいは超音波式振動篩い機等を用いることができる。
前記データベース43の一例を図3に示している。このデータベース43は、碍子粉砕物の粒径とその用途との関係を基本データとし、これに各用途における粒度分布(最大粒径や粒径毎の分布に関する情報)や、当該用途において必要な再資源化処理の手法等の付加情報群を備えたマトリクスからなる。データベース43の形態は問わず、パーソナルコンピュータ等で電磁的に管理する形態としても、ペーパー形態のデータテーブルシートとしても良い。また、搬入される廃碍子の種別によって用途適性がある場合等にあっては、搬入工程20において廃碍子の種別、材質、大きさ、劣化度合い(経年情報や汚濁度)等の固有情報を前記データベース43に入力(記入)しておき、粒度選別の際、或いは前述した細粒化粉砕工程35の際の付加情報として活用できるよう構成しても良い。
図3に示したデータベース43の例では、粒径が5mm以上の大粒径の碍子粉砕物集合体と、粒径が2〜5mmの範囲にある中粒径の碍子粉砕物集合体と、粒径が2mm以下の小粒径の碍子粉砕物集合体とに分類し、この分類毎に各種用途を定めた場合を示している。このようなデータベース43の情報に基づき粒度選別手段41にて碍子粉砕物集合体の類別を行うようにすれば、無駄なく全ての粒径グレードの碍子粉砕物を活用できるようになる。
図1に示す粒度選別工程40では、上記したようなデータベース43の情報に基づいて、大粒径の碍子粉砕物集合体44と、中粒径の碍子粉砕物集合体45と、小粒径の碍子粉砕物集合体46とに類別した場合を示している。さらに、前記小粒径の碍子粉砕物集合体46については、比較的粒径が大きい第1の碍子粉砕物集合体461と、比較的粒径が小さい第2の碍子粉砕物集合体462とにさらに類別している。このような類別は、廃碍子リサイクル製品70の態様によって適宜行われるものであって、本実施形態に限定されるものではない。
上記の通り類別された碍子粉砕物集合体44〜46、461,462の用途につき、本実施形態では、大粒径の碍子粉砕物集合体44を再生路盤材(路盤表層材)71に、中粒径の碍子粉砕物集合体45を法面緑化基盤材72に、小粒径の碍子粉砕物集合体46をブラスト材に用いるものとし、該小粒径の碍子粉砕物集合体46をさらに類別して、その第1の碍子粉砕物集合体461を金属用ブラスト材73に、そして第2の碍子粉砕物集合体462をプラスチック用(軟材用)ブラスト材74にそれぞれ定めた場合を例示している。
このような用途に応じ、碍子粉砕物集合体44〜46、461,462に対して、再資源化のための個別処理を行う再資源化工程50が施される。この再資源化処理とは、廃碍子を細粒化し、これをリサイクル製品70として出荷するまでに施すべき処理全般を指し、例えば洗浄処理、乾燥処理、添加剤の配合処理、固形化処理、塗装処理、粒調処理、及び袋詰・包装処理などが挙げられる。
例えば再生路盤材71の場合、二次的加工処理等は原則必要ないので、碍子粉砕物集合体44を必要に応じて洗浄処理し、袋詰・包装処理する程度の再資源化処理となる。なお、アスファルト舗装の下地材等として用いる場合は、強度を上げるために砂などの骨材を配合する配合処理を行うようにしても良い。また、インターロッキングブロック等の路盤表層材を最終製品とする場合は、結着剤等を用いて所定の形状に成型する工程を含んでいても良い。
法面緑化基盤材72とは、治水工事、造成工事などによって生じる切り土又は盛り土等からなる法面に対し、降雨等による土壌の流出や法面の崩壊等を防ぎ、周囲の環境や景観を損なわないようにするために法面に芝や花等の植物を植生して緑化する工事(法面緑化工事)の際に用いられる基盤材である。該基盤材は、一般的にはバーク堆肥等の堆肥と、有機質土壌改良剤と、パーライトなどの保水性並びに通気性(水はけ性)に優れた担持材とで構成されおり、法面緑化工事の際に植物の種や接合材等が混合されて法面に吹き付け塗着されるものである。碍子粉砕物は、法面緑化基盤材の構成材のうち、前記担持材の代替として用いられるもので、地山湧水の多い法面にパーライト等の担持材を用いた場合において、保水性が高すぎて表面剥落してしまうという問題を解消できるものとして注目されている。
従って法面緑化基盤材72として用いる場合の再資源化処理としては、前述の堆肥や有機質土壌改良剤と、前記中粒径の碍子粉砕物集合体45との配合・混練処理、及び袋詰処理などが主体となる。なお、法面緑化工事現場において堆肥や有機質土壌改良剤との配合・混練が行われる場合は、袋詰処理のみとなる。
また、金属用ブラスト材73として用いる場合の再資源化処理は、主に第1の碍子粉砕物集合体461中に含まれているモルタル片(上述のセメントモルタル 硬化体54、55の細粒片)というブラスト処理に実質的に寄与しない不純物を除去してブラスト性能を向上させるために行う分別処理と、碍子粉砕物表面に表面に残留している場合がある水膜を乾燥除去して粒塊が形成されないようにし、流動性に優れたブラスト材を得るために行う乾燥処理である。
前記分別処理におけるモルタル片の除去方法の具体例としては、例えば一定の勾配を備える流路に第1の碍子粉砕物集合体461を供給し、その流路に早いサイクルの微振動を与え、分別すべき細粒片の比重の相違(碍子屑とモルタル片との比重の相違)に基づき、細粒片の種類別に分別する如き振動式分別装置(振動篩い機)を用いる方法を例示することができる。この他、碍子粉砕物とモルタル片との比重の相違を利用し、空気渦流中に碍子粉砕物を落下させ当該渦流による半径方向の広がり度合いにより分別を行う渦分別方式や、水中沈降速度の差を利用して、粒径により分別(分級)する沈降法などを用いることもできる。
また、前記乾燥処理は、碍子粉砕物表面の水膜(水分)を比較的短時間で除去できるものであれば特に制限はない。例えば、碍子粉砕物を床面に分散し、50℃〜70℃程度の熱風をブロワーで1〜2日間程度吹き付けて乾燥する方法を採用することができる。この他、碍子粉砕物をチャンバー内に封入して熱風を送り、碍子粉砕物粒子を激しく流動させて乾燥を行う流動層乾燥機や、流路上に碍子粉砕物を載置し、なめらかな機械振動によってこれを跳躍前進させつつ熱風を粒子間に送入し、流動層を形成しながら乾燥を行う振動流動層乾燥機等を用いることもできる。
軟材用ブラスト材74として用いる場合の再資源化処理も上記と概ね同様であり、第2の碍子粉砕物集合体462中に含まれるモルタル片の除去、乾燥などの再資源化処理が施される。なお、モルタル片の除去する分別処理は、小粒径の碍子粉砕物集合体46を第1の碍子粉砕物集合体461と第2の碍子粉砕物集合体462とに類別する前の段階で行うようにしても良い。
このような再資源化工程50を経て、それぞれの碍子粉砕物集合体44〜46、461,462は、廃碍子リサイクル製品70の群としてそれぞれの顧客に提供されることになる。なお金属用ブラスト材73や軟材用ブラスト材74については、ブラスト材として使用後は再び廃棄物扱いとなるので、これを回収する回収工程80を当該リサイクル処理工程に組み入れ、例えば無焼成レンガ材の材料等に再々度の利用を図るようにしても良い。
本発明にかかる廃碍子のリサイクル方法の全体構成を示すブロック図である。 碍子の一例を示す断面図である。 碍子粉砕物の粒径に応じた各種用途に関する情報を備えたデータベースの一例を示す表形式の図である。
符号の説明
20 廃碍子搬入工程
30 粉砕工程
31 粗粉砕工程
33 金属類の除去工程
35 細粒化粉砕工程
40 粒度選別工程
41 粒度選別手段
43 粒径に応じた用途情報のデータベース
44 大粒径の碍子粉砕物集合体
45 中粒径の碍子粉砕物集合体
46 小粒径の碍子粉砕物集合体
461 第1の碍子粉砕物集合体
462 第2の碍子粉砕物集合体
50 再資源化処理工程
71 再生路盤材
72 法面緑化基盤材
73 金属用ブラスト材
74 軟材(プラスチック材)用ブラスト材

Claims (6)

  1. 使用済みの廃碍子を搬入する廃碍子搬入工程と、
    廃碍子に粉砕処理を施して、当該廃碍子に接合されている金属類を除去すると共に碍子粉砕物を得る粉砕工程と、
    前記碍子粉砕物の粒径に応じた各種用途に関する情報を備えたデータベースを予め準備し、該データベースの情報に基づいて、碍子粉砕物を粒径に応じた集合体にそれぞれ選別する粒度選別工程と、
    選別された各碍子粉砕物集合体に、その用途に応じた再資源化処理を施す再資源化工程とを具備することを特徴とする廃碍子のリサイクル方法。
  2. 粉砕工程が、搬入された廃碍子を粗粉砕して当該廃碍子に接合されている金属類とセラミックス製の本体部とを分別する粗粉砕工程と、金属類を除去した後の粗粉砕物を細粒片に粉砕する細粒化粉砕工程とを少なくとも具備することを特徴とする請求項1記載の廃碍子のリサイクル方法。
  3. 細粒化粉砕工程を複数回行うことで、粒径の異なる複数の碍子粉砕物集合体を得ることを特徴とする請求項2記載の廃碍子のリサイクル方法。
  4. 粒度選別工程において、粒径が5mm以上の大粒径の碍子粉砕物集合体と、粒径が2〜5mmの範囲にある中粒径の碍子粉砕物集合体と、粒径が2mm以下の小粒径の碍子粉砕物集合体とに選別することを特徴とする請求項1記載の廃碍子のリサイクル方法。
  5. 前記大粒径の碍子粉砕物集合体の用途を再生路盤材又は路盤表層材とし、前記中粒径の碍子粉砕物集合体の用途を法面緑化基盤材とし、さらに前記小粒径の碍子粉砕物集合体の用途をブラスト処理用ブラスト材として、これら用途に応じた再資源化処理をそれぞれの碍子粉砕物集合体に施すことを特徴とする請求項4記載の廃碍子のリサイクル方法。
  6. 前記小粒径の碍子粉砕物集合体を、比較的粒径が大きい第1の碍子粉砕物集合体と、比較的粒径が小さい第2の碍子粉砕物集合体とにさらに選別し、前記第1の碍子粉砕物集合体の用途を金属用ブラスト材とし、前記第2の碍子粉砕物集合体の用途をプラスチック用ブラスト材とし、これら用途に応じた再資源化処理を前記第1及び第2の碍子粉砕物集合体に施すことを特徴とする請求項5記載の廃碍子のリサイクル方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008303340A (ja) * 2007-06-11 2008-12-18 Hitachi Plant Technologies Ltd 媒体、及び媒体の製造方法、並びに媒体の製造装置
CN111957660A (zh) * 2020-08-17 2020-11-20 陈妹儿 一种陶瓷绝缘子集中回收处理方法

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