本実施形態における弾球遊技機1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態における弾球遊技機1の全体を示す斜視図であり、図2は、上記弾球遊技機1を構成する各部を分解した様子を示す分解説明図である。図3は、正面から見た場合の遊技盤30の外観図である。図4は、裏面側から見た場合の遊技盤30の外観を示す図である。図5は、液晶ディスプレイ部70がベースドア60に取り付けられた状態を示す図である。
図2に示すように、弾球遊技機1は、遊技場に設けられる遊技島に固定するための外枠80と、外枠80に取り付けられたベースドア60とを有する。外枠80の前面の左上部及び左下部には、ヒンジ凸部80aが設けられている。また、ベースドア60の前面の左上部及び左下部には、ヒンジ凹部60cが設けられている。そして、ヒンジ凹部60cに、ヒンジ凸部80aが嵌め込まれることにより、外枠80に対して、ベースドア60が開閉可能に取り付けられる。
図2に示すように、本実施形態の弾球遊技機1において、ベースドア60の裏面には、液晶ディスプレイ部70が取り付けられている。液晶ディスプレイ部70は、所定の画像(例えば、演出画像など)を表示可能な表示領域を有する表示装置である。具体的には、液晶ディスプレイ部70には、所定の画像を表示可能な表示領域を有する液晶部70aと、液晶部70aの周囲に配設された液晶枠70bとが設けられている。
ベースドア60の裏面には、液晶ディスプレイ部70をベースドア60の頭上側から、差し入れることが可能なレール部(図示せず)が設けられているとともに、開口部60eが設けられている。
レール部に液晶ディスプレイ部70が差し入れられた状態で、液晶ディスプレイ部70は、ベースドア60に取り付けられる。このレール部に液晶ディスプレイ部70が差し入れられた状態においては、正面側から見て、液晶ディスプレイ部70の液晶部70aは、ベースドア60の開口部60eと重なる位置(即ち、対向する位置)に配置される。
図2に示すように、ベースドア60の前面の上方には、スピーカ50を嵌め込むことが可能な開口部60dが設けられており、この開口部60dに、スピーカ50が嵌め込まれる。
また、図2に示すように、ベースドア60の前面には、遊技盤30が取り付けられている。具体的には、ベースドア60の前面の中央には、スペーサ110が取り付けられた遊技盤30が着脱可能に取り付けられている。遊技盤30は、ベース板32と、このベース板32に設けられた後述する各種の遊技部材(第1遊技球誘導部材3など)とを具備する。このため、弾球遊技機1においては、液晶ディスプレイ部70は、ベース板32の裏面側に配設されていることになる。図2や図5に示すように、ベース板32の4つの角部分には、孔部31が設けられており、ベースドア60には、4つの所定位置に、それぞれ、留め部材61が設けられている。
この留め部材61においては、板部61aと、留め部材61がベース板32の孔部31に嵌め込まれたときに、回転操作によりベース板32がベースドア60から抜けない位置又はベース板32がベースドア60から抜ける位置に、板部61aを配置させるための回転部61bとが設けられている。これにより、ベース板32の4つの孔部31に、ベースドア60に設けられた4つの留め部材61を嵌め込み、回転部61bを用いた回転操作により、ベース板32がベースドア60から抜けない位置に、板部61aを配置させることができる。また、回転部61bを用いた回転操作により、ベース板32がベースドア60から抜ける位置に、板部61aを配置させることができ、遊技盤30をベースドア60から取り出すこともできる。
なお、ベース板32と液晶ディスプレイ部70の間には、スペーサ110が設けられている。このスペーサ110には、発光基板130、電飾用レンズ部材140、遊技球通路部120が設けられている。これらについての説明は後述する。
遊技盤30がベースドア60の前面に取り付けられた状態では、遊技盤30の遊技領域33は、正面側から見て、ベースドア60の開口部60eと重なる位置に配置される。
ベース板32の少なくとも一部は、液晶ディスプレイ部70の表示領域を正面側から見て視認可能な透明な部材で形成されている。この透明部材は、無色透明のアクリル樹脂材、ボリカーボネート樹脂又はポリアリレート樹脂等の合成樹脂で形成することができる。本実施形態では、ベース板32の全部が透明な部材で形成されているとする。但し、ベース板32の一部が透明な部材で形成されている場合も本発明は同様に適用できる。
図3に示すように、遊技盤30においては、ベース板32上に、第1遊技球誘導部材3、第2遊技球誘導部材4、一般入賞口5,始動口6と、アウト口7、大入賞口8が配設されている。第1遊技球誘導部材3、第2遊技球誘導部材4、一般入賞口5、始動口6,大入賞口8は、遊技盤30の遊技領域33に設けられている。この遊技領域33は、外レール34と、内レール35とによって区画され、発射された遊技球が流下可能な領域である。
第1遊技球誘導部材3及び第2遊技球誘導部材4は、遊技球の流下方向を大きく変化させるものである。第1遊技球誘導部材3は、遊技球が流下可能な遊技領域33上の上方に位置するように配設され、ベース板32の面に対して直角に立設された壁体から構成される。第2遊技球誘導部材4は、当該遊技領域33上の下方に位置するように配設され、ベース板32の面に対して直角に立設された壁体から構成される。
一般入賞口5は、当該一般入賞口5に遊技球が入球すると所定数(例えば、15個)の遊技球(賞球)が払い出されるように構成されており、遊技球の入球により遊技者に所定の利益(賞球の払い出し)を付与するためのものである。始動口6は、当該始動口6に遊技球が入球すると大当り判定用の乱数値及び大当り図柄決定用の乱数値などが抽出されるように構成されている。アウト口7は、始動口6や大入賞口8や一般入賞口5などのいずれにも入球しなかった遊技球を受け入れる。大入賞口8は、特定領域(いわゆるVゾーン)と一般領域とを具備し、大当り判定用の乱数値に基づく大当り判定の結果に応じ、所定の設定に従って開閉するように制御される。
また、図3、4に示すように、ベース板32の各所定位置には、係止孔30a(係止部)が設けられている。この係止孔30aは、スペーサ110の所定位置に設けられた係止片111が係止されるためのものである。
また、図4に示すように、ベース板32の裏面には、誘導路ユニット部4aが配設されている。この誘導路ユニット部4aは、第1遊技球誘導部材3の下方に設けられた2つの孔に投入された遊技球を、第2遊技球誘導部材4の上方に設けられた3つの孔のいずれかから排出するためのものである。
また、ベース板32の裏面には、裏面側から見て始動口6と重なる位置に、始動口ユニット部6aが配設されている。この始動口ユニット部6aには、始動口6に具備されている始動領域を遊技球が通過したことを検出する始動入賞球スイッチや、始動口6に具備されている1対の羽根を開閉するための始動口ソレノイドなどが設けられている。また、始動口ユニット部6aには、始動口6に入球された遊技球を排出球受入部62に送るための球送り口(図示せず)が設けられている。
また、ベース板32の裏面には、裏面側から見て大入賞口8と重なる位置に、大入賞口ユニット部8aが配設されている。この大入賞口ユニット部8aには、大入賞口8の扉を開閉する大入賞口ソレノイドや、大入賞口8に具備されている特定領域や一般領域を通過した遊技球の数を計数するためのスイッチなどが設けられている。また、大入賞口ユニット部8aには、大入賞口8に入球された遊技球を排出球受入部62に送るための球送り口(図示せず)が設けられている。また、大入賞口ユニット部8aには、始動口ユニット部6aの球送り口から送られた遊技球を後述の排出球受入部62に誘導するための誘導部8bが設けられている(後述の図6参照)。
また、図5に示すように、ベースドア60の前面において、留め部材61の右側には、排出球受入部62が配設されている。この排出球受入部62は、一般入賞口5に入球された遊技球や、始動口6に入球された遊技球や、大入賞口8に入球された遊技球や、アウト口7に投入された遊技球を受け入れ、弾球遊技機1外部に排出する。具体的には、排出球受入部62は、後述する遊技球通路部の下端部121cから送られた遊技球を受け入れ、弾球遊技機1外部に排出する。また、排出球受入部62は、大入賞口ユニット部8aに設けられた球送り口から送られた遊技球を受け入れ、弾球遊技機1外部に排出する。また、排出球受入部62は、始動口ユニット部6aに設けられた球送り口から送られた遊技球を誘導部8bを介して、受け入れ、弾球遊技機1外部に排出する。
また、図2に示すように、ベースドア60の前面の左上部及び左下部には、ヒンジ凹部60f(凹みの様子は図示せず)が設けられており、前面の左中部には、ヒンジ凸部60g(凸の様子は図示せず)が設けられている。また、ガラス枠10の裏面の左上部には、ヒンジ凸部(図示せず)が設けられており、裏面の左下部には、ヒンジ凹部(図示せず)が設けられている。そして、ベースドア60の前面の左上部に設けられたヒンジ凹部60fに、ガラス枠10に設けられたヒンジ凸部が嵌め込まれるとともに、ヒンジ凸部60gが、ガラス枠10に設けられたヒンジ凹部に嵌め込まれることにより、ベースドア70に対して、ガラス枠10が開閉可能に取り付けられる。なお、ベースドア60の前面の左下部に設けられたヒンジ凹部60fに、皿部20の裏面に設けられたヒンジ凸部(図示せず)が嵌め込まれることにより、ベースドア60に対して、皿部20が開閉可能に取り付けられる。このガラス枠10には、遊技盤30の前面を覆うための前面ガラス11がはめ込まれている。
また、図2に示すように、ベースドア60の前面の下方には、皿部20が取り付けられている。この皿部20は、賞球などにより払い出された遊技球などを貯留するための上皿と、上皿から溢れ出た遊技球などを貯留するための下皿などで構成される。
ベースドア60の前面に取り付けられた皿部20の右側には、発射ハンドル40が取り付けられている。具体的には、この発射ハンドル40に設けられた係止片(図示せず)が、ベースドア60の右下方に設けられた係止穴に、係止されることにより、発射ハンドル40がベースドア60に取り付けられる。なお、ベースドア60の下方の右側には、発射ハンドルに設けられたハーネス(ボリュームスイッチと発射装置とを接続するためのハーネス、図示せず)を差し通すための貫通孔が設けられている。
ベースドア60の裏面の左側(正面側から見て左側)には、図示しないヒンジ機構を介して、第1ユニット部90が開閉可能に取り付けられている。この第1ユニット部90には、遊技球を貯留するための球タンク、貸球又は賞球用の遊技球の払い出しを行う払出装置、貸球や賞球などの遊技球の通路である遊技球通路などが設けられている。
また、図2に示すように、ベースドア60の裏面の右側(正面側から見て右側)には、第2ユニット部100が取り付けられている。この第2ユニット部100には、液晶ディスプレイ部70に表示する図柄の表示制御を行う図柄制御基板、遊技盤30の前面などに配設された各種ランプの点灯、点滅制御などを行うランプ制御基板、大当たり判定といった遊技処理全般を制御する主制御基板、貸球、賞球の払い出しに関する制御を行う払出基板、各基板の動作に必要な電源を供給する電源基板などが設けられている。
このように構成された遊技機においては、図5に示すように、液晶ディスプレイ部70をベースドア60に取り付けたままの状態で、作業者等は、ベースドア60に対して、ガラス枠10を開放させた状態で、回転部61bを用いた回転操作により、ベース板32がベースドア60から抜ける位置に、板部61aを配置させることができ、遊技盤30をベースドア60から取り出すことができる。
図6は、ベース板32の裏面に、発光基板130、遊技球通路部120が取り付けられているスペーサ110が設けられている様子を示すとともに、液晶ディスプレイ部70とスペーサ110との間の配置関係を示す図である。図7は、上記弾球遊技機1を構成する遊技盤30と、スペーサ110と、遊技球通路部120と、発光基板130と、液晶ディスプレイ部70とに分解した様子を示す分解説明図である。図8は、弾球遊技機1において、スペーサ110と、液晶ディスプレイ部70との間の配置関係を示す図である。
先ず、スペーサ110の構成の説明を行う。スペーサ110は、ベース板32に対して、着脱可能に構成されている。具体的には、図7に示すように、スペーサ110の前面の各所定位置には、ベース板32に設けられた係止孔30aに着脱可能に係止させるための係止片111が設けられている。そして、図7に示すように、スペーサ110に設けられた各係止片111の位置と、ベース板32に設けられた各係止孔30aの位置とがそれぞれ合わせられて、各係止片111は、それぞれ、各係止孔30aに対して、取り外し可能に係合される。これにより、各係止片111は、各係止孔30aに着脱可能に係止される。
図7に示すように、スペーサ110には、正面側から見て液晶部70aを視認可能とするための貫通孔110cが設けられている。
また、スペーサ110には、遊技球通路部120と連通し、一般入賞口5に入球された遊技球を受け入れるための球受入孔112が正面側から見て一般入賞口5と重なる位置に設けられている(図8参照)。具体的には、スペーサ110がベース板32に取り付けられるとともに、スペーサ110に遊技球通路部120が取り付けられた状態で、球受入孔112は、スペーサ110において、正面側から見てベース板32に配設された一般入賞口5と重なる位置であるとともに、遊技球通路部120の通路部121の上端部121aと重なる位置に配設されている。
また、液晶ディスプレイ部70が、ベースドア60の裏面側に取り付けられるとともに、遊技盤30がベースドア60の前面に取り付けられた状態で、一般入賞口5は、正面側から見て液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置に、設けられている。
具体的には、図8に示すように、液晶ディスプレイ部70が、ベースドア60の裏面側に取り付けられるとともに、スペーサ110が取り付けられた遊技盤30がベースドア60の前面に取り付けられた状態で、球受入孔112は、正面側から見て液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置に、設けられている。そして、上述したように、スペーサ110には、遊技球通路部120と連通し、一般入賞口5に入球された遊技球を受け入れるための球受入孔112が正面側から見て一般入賞口5と重なる位置に設けられている。このため、液晶ディスプレイ部70が、ベースドア60の裏面側に取り付けられるとともに、遊技盤30がベースドア60の前面に取り付けられた状態で、一般入賞口5は、正面側から見て液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置に、設けられているといえる。
図8に示すように、弾球遊技機1において、スペーサ110は、正面側から見て液晶ディスプレイ部70の周縁部と重なる位置に設けられている。具体的には、ベースドア60の前面に対して、スペーサ110が裏面側に取り付けられた遊技盤30が取り付けられている。そして、液晶ディスプレイ部70は、ベースドア60の裏面に対して、正面側から見て液晶枠70bがスペーサ110に隠れる位置に、取り付けられている。
次に、スペーサ110の裏面の所定位置に設けられた遊技球通路部120の構成の説明を行う。この遊技球通路部120は、ベース板32の裏面側に設けられており、一般入賞口5に入球した遊技球を遊技盤30の下方に誘導するための遊技球の通路を構成するものである。
図6に示すように、液晶ディスプレイ部70が、ベースドア60の裏面側に取り付けられているとともに、遊技球通路部120が配設されたスペーサ110が、ベースドア60の前面の所定位置に取り付けられている状態で、遊技球通路部120は、正面側から見て液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置に、設けられている。
遊技球通路部120には、球受入孔112から送られてきた遊技球を通過させるための通路部121が設けられている。この通路部121においては、遊技球通路部120がスペーサ110に取り付けられた状態で、球受入孔112と対向する位置に、上端部121aが配置されている。また、通路部121においては、下端部121bには、下向きの開口が設けられている。また、通路部121においては、正面側から見て、通路部121の前面側には、開口が形成されており、裏面側には、蓋が一体成形されている。このため、スペーサ110に遊技球通路部120が取り付けられた状態では、通路部121においては、通路部121の蓋とスペーサ110とに挟まれた空間が形成され、遊技球がこの空間を通過する。
このように構成された遊技球通路部120において、スペーサ110に遊技球通路部120が取り付けられた状態では、球受入孔112を介して、一般入賞口5から送られてきた遊技球が上端部121aに送られ、遊技球が通路部121を通過し、下端部121cの開口から排出球受入部62に送られる。また、遊技球通路部120は、スペーサ110の裏面の下方に、着脱可能に係止される。
この遊技球通路部120がスペーサ110の裏面に取り付けられることにより、弾球遊技機1において、正面側から見て、遊技球通路部120は、スペーサ110の裏面に配置されることになる。このため、遊技者は、透明なベース板32で構成される遊技盤30を介して、遊技球通路部120を視認してしまうことがない。
次に、スペーサ110の裏面に取り付けられている発光基板130の構成の説明を行う。発光基板130は、スペーサ110の裏面に、ネジなどにより取り付けられる。この発光基板130には、複数の発光部材131(例えば、LED)が配設されている。
次に、スペーサ110の前面に取り付けられている電飾用レンズ部材140の構成の説明を行う。電飾用レンズ部材140は、複数の発光部材131からの光を拡散するものである。この電飾用レンズ部材140は、スペーサ110の前面(発光部材131の前面側)に対して、正面側から見て上記複数の発光部材131と重なる位置に、配設されている。そして、電飾用レンズ部材140は、スペーサ110の前面に対して、着脱可能に係止される。
このようにして構成された電飾用レンズ部材140がスペーサ110の前面に取り付けられ、発光基板130がスペーサ110の裏面に取り付けられることにより、弾球遊技機1において、正面側から見て、発光部材131や電飾用レンズ部材140は、液晶部70aと重ならなくなる。
(作用効果)
本実施形態の弾球遊技機1によれば、遊技盤30の遊技領域33には、一般入賞口5が、正面側から見て液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置に、設けられている。通常、液晶ディスプレイ部70の表示内容の主要部分は、遊技者の注意を引きつけるために、液晶部70aの中央近傍やその周辺にて表示され、液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍では、装飾的内容が表示されることが殆どである。本実施形態では、遊技上重要な構成となる一般入賞口5が、正面側から見て、液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置に、設けられている。このため、本実施形態によれば、正面側から見て、液晶ディスプレイ部70における表示内容の主要部分と、遊技盤30の遊技領域33に設けられる一般入賞口5とが重なってしまう事態が回避される。
従って、本実施形態によれば、少なくとも一部が透明な部材で形成されたベース板32の裏面側に、液晶ディスプレイ部70を配置することにより、遊技の興趣を向上させるとともに、大型の液晶ディスプレイ部70が用いられたときでも液晶ディスプレイ部70による視覚的演出効果及び一般入賞口5による遊技性が低減することを防止できる。
また、本実施形態において、ベース板32の裏面側には、遊技球通路部120が、正面側から見て液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置に、設けられている。一般的に、ベース板32の裏面側には、上記遊技球通路部120が設けられている。弾球遊技機1の正面側から見て、液晶ディスプレイ部70における表示内容の主要部分と、上記遊技球通路部120とが重なってしまうと、遊技者は、液晶ディスプレイ部70における表示が見にくいと感じるようになり、液晶ディスプレイ部70による視覚的演出効果が低減してしまう。
本実施形態では、上記遊技球通路部120が、正面側から見て、液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置に、設けられているので、正面側から見て、液晶ディスプレイ部70における表示内容の主要部分と、上記遊技球通路部120とが重なってしまう事態が回避される。
従って、本実施形態によれば、少なくとも一部が透明な部材で形成されたベース板32の裏面側に、液晶ディスプレイ部70を配置することにより、遊技の興趣を向上させるとともに、大型の液晶ディスプレイ部70が用いられたときでも液晶ディスプレイ部70による視覚的演出効果及び遊技球通路部120による遊技機能が低減することをより一層防止することが可能である。
(変更例)
(1)上述の実施形態では、遊技盤30の遊技領域33には、一般入賞口5が、正面側から見て液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置に、設けられている場合の説明を行ったが、これに限定されず、一般入賞口5が、正面側から見て上記液晶ディスプレイ部70の液晶部70a以外の領域と重なる位置に、設けられていてもよい。
また、上述の実施形態では、遊技球通路部120は、正面側から見て液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置に、設けられている場合の説明を行ったが、これに限定されず、遊技球通路部120が、正面側から見て上記液晶ディスプレイ部70の液晶部70a以外の領域と重なる位置に、設けられていてもよい。これらの場合においても、上述した実施形態と同じ効果が得られる。
また、一般入賞口5に限らず、始動口6,大入賞口8も遊技球の入球により遊技者に所定の利益(賞球の払い出しなど)を付与するためのものである。上述した実施形態では、一般入賞口5が、正面側から見て,液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置に、設けられている場合の説明を行ったが、これに限定されず、一般入賞口5の代わりに、大入賞口8や始動口6などの入賞口が、正面側から見て,液晶ディスプレイ部70の液晶部70aの端部近傍と重なる位置、又は、正面側から見て上記液晶ディスプレイ部70の液晶部70a以外の領域と重なる位置に、設けられてもよい。但し、始動口6や大入賞口8は、遊技上、主要な構成であるので、上述の実施形態のように、遊技領域33の略中央の位置に配置されるのが好ましい。
そして、ベース板32にスペーサ110に取り付けられた状態で、スペーサ110において、球受入孔112は、一般入賞口5と対向する位置に限らず、始動口6,大入賞口8、アウト口7と対向する位置に設けられても良い。そして、始動口6,大入賞口8、アウト口7に入球した遊技球が通路部121を通過するようにしてもよい。
また、遊技球通路部120は、スペーサ110に対して、着脱可能に係止されていたが、遊技球通路部120と、スペーサ110とは、一体成形されていてもよい。また、遊技球通路部120は、スペーサ110に設けられず、独立して、ベース板32に取り付けられるようにしてもよい。
また、遊技球通路部120の形状や、通路部121の形状は、図6に示す形状(湾曲状の形状)に限定されず、球受入孔112から送られてきた遊技球を通過させることができるものであれば、どのような形状であってもよい。
(2)上述した実施形態では、ベース板32と液晶ディスプレイ部70との間において、スペーサ110は、正面側から見て、液晶ディスプレイ部70の周縁部(例えば、液晶枠70b)と重なる位置に、設けられていたが、これに限定されず、スペーサ110は、正面側から見て、液晶ディスプレイ部70の周縁部(例えば、液晶枠70b)と重ならない位置に、設けられていてもよい。また、スペーサ110は、正面側から見て、液晶ディスプレイ部70の周縁部の一部と重なる位置(例えば、液晶ディスプレイ部の液晶枠70bの4角部分と重なる位置)に、設けられていてもよい。
また、スペーサ110は、上述した実施形態の構成に限定されず、ベース板32と液晶ディスプレイ部70との間隔を所定距離に保つためのものであれば、どのような構成であってもよい。
また、上述の実施形態では、ベース板32にスペーサ110が取り付けられた後、ベース板32が、ベースドア60に、取り付けられるようにしていたが、以下のようにしてもよい。即ち、ベースドア60には、スペーサ110が取り付けられている。そして、ベースドア60との間で、スペーサ110を挟み込むように、ベース板32がベースドア60に直接取り付けられるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、スペーサ110は、ベース板32に着脱可能に係止されてり取り付けられたが、これに限定されず、以下のようにしてもよい。即ち、ベース板32に対して、スペーサ110は、ビス留めにより固定されてもよい。
また、上述の実施形態では、液晶ディスプレイ部70は、ベースドア60に取り付けられるようにしていたが、液晶ディスプレイ部70は、スペーサ110に取り付けられるようにしてもよい。そして、液晶ディスプレイ部70が取り付けられたスペーサ110が、ベース板32に取り付けられるようにしてもよい。
(3)また、上述の実施形態では、発光部材131は、例えば、LEDにより構成されるとしたが、これに限定されず、例えば、ランプなどで構成されてもよい。
また、上述した実施形態において、発光基板130は、スペーサ110の前面に取り付けられるようにしてもよい。そして、スペーサ110の前面に発光基板130が取り付けられた状態で、正面側から見て、発光基板130に配設された複数の発光部材131と重なる位置に、電飾用レンズ部材140がスペーサ110に対して、取り付けられるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、発光基板130がスペーサ110に取り付けられていたが、各発光部材131は、スペーサ110に、直接取り付けられているようにしてもよい。
また、電飾用レンズ部材140は、スペーサ110に着脱可能に係止されることにより、取り付けられたが、これに限定されず、以下のようにしてもよい。即ち、電飾用レンズ部材140は、スペーサ110に対して、ネジにより固定されてもよい。
また、上述した実施形態では、スペーサ110に対して、発光基板130、電飾用レンズ部材140、遊技球通路部120が取り付けられるようにしたが、スペーサ110と発光基板130と電飾用レンズ部材140と遊技球通路部120は一体成形されていてもよい。
1…弾球遊技機、3…第1遊技球誘導部材、4…第2遊技球誘導部材、4a…誘導路ユニット部、5…一般入賞口、6…始動口、6a…始動口ユニット部、7…アウト口、8…大入賞口、8a…大入賞口ユニット部、8b…誘導部、10…ガラス枠、11…前面ガラス、20…皿部、30…遊技盤、32…ベース板、33…遊技領域、34…外リール、35…内レール、40…発射ハンドル、60…ベースドア、60c、60f…ヒンジ凹部、60d…開口部、60e…開口部、60g、80a…ヒンジ凸部、61…留め部材、61a…板部、61b…回転部、62…排出球受入部、70…液晶ディスプレイ部、70a…液晶部、70b…液晶枠、75…スピーカ、80…外枠、90…第1ユニット部、100…第2ユニット部、110…スペーサ,112…球受入孔,120…遊技球通路部、121…通路部 130…発光基板、131…発光部材、140…電飾用レンズ部材。