JP2005151759A - 発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 打撃子を駆動する際の共振を確実に阻止して、発電能力の低下、および騒音の発生を確実に防止することのできる発電装置を提供すること。
【解決手段】 発電装置1は、外力により回転駆動される回転体7と、この回転体7の近傍に打撃子保持機構8によって保持されている打撃子85と、この打撃子85に隣接する位置に配置された圧電素子9とを有している。回転体7の外周面71には、打撃子85に推力を付与する突起72が複数、形成され、これらの突起72は等角度位置から周方向にずれた位置に形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 発電装置1は、外力により回転駆動される回転体7と、この回転体7の近傍に打撃子保持機構8によって保持されている打撃子85と、この打撃子85に隣接する位置に配置された圧電素子9とを有している。回転体7の外周面71には、打撃子85に推力を付与する突起72が複数、形成され、これらの突起72は等角度位置から周方向にずれた位置に形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、圧電素子を利用した発電装置に関するものである。
外力によって発電を行う発電装置としては、例えば、振動などの外力によって回転駆動する回転体によって打撃された打撃子が、圧電素子に衝撃を付与するものが案出されている(例えば、特許文献1参照)。
このような機構を利用してさらに発電効率を高めるとすれば、図7に示すように、打撃子に推力を付与する突起を増やせばよい。ここに示す例では、軸部8bを中心に回転可能な打撃子85がねじりばね(図示せず)によって、図7に示す中立位置に保持されている一方、その近傍に配置された回転体7bの外周面71には14個の突起72が25.7°の等角度ピッチで形成されている。従って、回転体7bが1回転すると、打撃子85は、突起72により圧電素子9に向かう推力が加えられて、圧電素子9を14回、打撃することになる。
特開平09−271180号公報
しかしながら、図7に示す発電装置では、打撃子85が突起72で駆動される周波数と、打撃子85の往復動作の周波数が共振した場合、打撃子85が圧電素子9を打撃せず、安定した発電を行えないという問題点がある。例えば、外力によって回転体7bを回転駆動した後は、外力をさらに加えられない限り徐々に減速していくので、その過程では、必ず、打撃子85が突起72で駆動される周波数と、打撃子85の往復動作の周波数が共振するタイミングが発生し、発電能力が低下する。また、回転体7bを一定速度で回転する場合や回転体7bの加減速を頻繁に行うような場合は、打撃子85が突起72で駆動される周波数と、打撃子85の往復動作の周波数が共振すると、著しく発電能力が低下してしまう。その為、回転体7bの回転数または、打撃子85の往復動作の周波数をその共振する周波数から大きくずらす必要がある。しかし、それらを大きくずらすと回転エネルギーが低下したり、打撃力が低下したりして、発電能力自身も低下してしまうので、大きくずらす事はできない。それ故、発電能力が低下しないように、共振しないギリギリでずらす為、部品精度などを高めなければならないという問題点がある。
また、回転体7bが打撃子85を弾く時に発生する音、あるいは打撃子85が圧電素子9に衝突するときに発生する音は、大きなものであるため、その音とケースが共振すると、騒音が発生することもある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、打撃子を駆動する際の共振を確実に阻止して、発電能力の低下、および騒音の発生を確実に防止することのできる発電装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明では、圧電素子を打撃子により繰り返し打撃することにより発電を行う発電装置において、前記打撃子を前記圧電素子の被打撃面を打撃する打撃位置と該打撃位置から退避した退避位置との間を移動可能に保持する打撃子保持手段と、回転駆動された際、前記退避位置にある前記打撃子に前記打撃位置に向かう推力を付与する複数の推力付与部を備えた回転体とを有し、該複数の推力付与部は、少なくとも1つが、異なるインターバル、異なる大きさ、あるいは異なる方向の推力を前記打撃子に付与することを特徴とする。
本発明においては、例えば、前記複数の推力付与部は各々、前記回転体から半径方向外側に突き出た突起から構成され、当該複数の突起の各間のうちの少なくとも一つが、他の間と異なるピッチになっている。
本発明において、前記複数の推力付与部は各々、前記回転体から半径方向外側に突き出た突起から構成され、当該複数の突起のうちの少なくとも一つが、異なる形状、異なるサイズ、あるいは異なる材質で構成されている構成を採用してもよい。
本発明の発電装置において、回転体が回転すると、打撃子は、回転体の複数の推力付与部により推力を受けて退避位置から打撃位置に移動し、圧電素子を打撃するので、発電が行われる。ここで、打撃子が推力を受ける周波数と、打撃子の往復動作の周波数が共振しようとした場合でも、その途中で、打撃子は、それまでと異なるインターバル、異なる大きさ、あるいは異なる方向の推力を受けるため、共振モードに入らず、あるいは共振モードに入ってもすぐ脱出する。それ故、共振モードに起因する発電能力の低下を防止することができる。また、回転体が打撃子を弾く時に発生する音、あるいは打撃子が圧電素子に衝突するときに発生する音とケースとの共振を防止できるので、騒音の発生も防止することができる。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した発電装置の一例を説明する。
[実施の形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る発電装置の要部の構成を示す正面図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る発電装置を示す分解斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る発電装置の回転体を示す図である。
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る発電装置の要部の構成を示す正面図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る発電装置を示す分解斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る発電装置の回転体を示す図である。
図1および図2に示すように、本形態の発電装置1は、上ケース21および下ケース22からなるボックス状のケース2から作動軸3の上端部分31が突出した構造になっており、ケース2の内部には、作動軸3と機構的に接続された歯車部材5と、この歯車部材5に同軸状に連結された慣性板6と、この慣性板6とともに回転する回転体7とが構成されている。
回転体7の近傍には、打撃子保持機構8によって打撃子85が配置、保持されている。打撃子保持機構8は、下ケース22と一体形成された受け部分231と、この受け部分231に嵌る円柱状の基部81と、この基部81から突き出た撚り線あるいは単線からなるサスペンションワイヤ82とを有しており、打撃子85は、サスペンションワイヤ82の先端部に取り付けられている。このようにして、打撃子85は、打撃子保持機構8によって、以下に説明する圧電素子9の被打撃面90を打撃する打撃位置と、この打撃位置から退避した退避位置との間を移動可能に保持されている。
打撃子85に隣接する位置には、被打撃面90を打撃子85に向ける圧電素子9が垂直に配置されており、打撃子85は、サスペンションワイヤ82によって圧電素子9の被打撃面90を打撃する打撃位置と、この打撃位置から後方に退避した回転体7と圧電素子9との中立位置(退避位置)との間を移動可能に支持されている。
圧電素子9は、ケース2の内面に緩衝用スポンジ95(緩衝手段)を介して垂直に取り付けられている。本形態では、圧電素子9としてPZT系セラミックスのものを用いている。この種の圧電素子9は、一般的に衝撃に弱いので、本形態においては、緩衝用スポンジ95が圧電素子9に加わった衝撃を緩和するようになっている。また、緩衝用スポンジ95は、衝撃により発生する圧電素子9の振動をなるべく持続する効果も併せ持つ。
本形態において、作動軸3の上端部分31は、ケース2の上面に形成された矩形円筒状の開口部24から突出している。これに対して、作動軸3の下半部は、細径部32になっており、この細径部32は、下ケース22の底部に形成された受け部25に嵌って上下方向(軸線方向)に移動可能に支持されている。また、細径部32の周りにはコイルばね20が装着されており、このコイルばね20は、作動軸3の長さ方向の略中央位置に形成された段部35と受け部25との間に保持されている。
ここで、作動軸3の長さ方向における所定の範囲にはラック30が形成されており、このラック30は、歯車部材5の一方側端面に形成されたピニオン51と噛み合っている。但し、作動軸3が上方位置にあるときには、ラック30とピニオン51の噛合が解除され、作動軸3が下方に押圧されたとき、ラック30とピニオン51が噛み合う。換言すれば、作動軸3が外力で下方に押圧された後、その外力から解放されたとき、作動軸3は、コイルばね20に付勢されて変位前の上方位置に戻るが、変位前の上方位置に戻るまでの間にラック30とピニオン51とは噛合した状態にあり、作動軸3が変位前の上方位置に完全に戻った以降、ラック30とピニオン51との噛合が解除される。このため、ラック30とピニオン51の噛み合いが解除された状態では、歯車部材5はフリーな状態にある。
歯車部材5の他方側端面には円筒状の突起52が形成されており、この突起52は、慣性板6の中心穴60を通って回転体7の中心穴70に嵌っている。また、歯車部材5、慣性板6、および回転体7は、歯車部材5において突起52の周りに形成された複数の穴、慣性板6において中心穴60の周りに形成された複数の穴、および回転体7において中心穴70の周りに形成された複数の穴に連結ピン(図示せず)が嵌められて連結されている。この状態で、歯車部材5の突起52の中空部521にはケース2に両端が保持された回転中心軸28が差し込まれ、歯車部材5、慣性板6、および回転体7は、回転中心軸28周りに回転可能である。なお、慣性板6は、比重が重い材料、例えば、真鍮によって形成されている。また、歯車部材5と回転体7は、慣性板6をインサートした樹脂による一体成形品とすると、組立性も向上しその合成もその剛性も高められる。
(回転体7の構成)
図3に示すように、本形態では、回転体7の外周面71には、周方向に沿って複数の突起72(推力付与部)が同一の形状および大きさに形成されている。ここで、複数の突起72(10個の突起72a〜72j)は、等角度位置から周方向にずれた位置に形成され、複数の突起72の各間のうちの少なくとも一つが、他の間と異なるピッチになっている。すなわち、突起72aと突起72b、および突起72gと突起72hは31°の角度ピッチで形成されているのに対して、突起72bと突起72c、および突起72jと突起72aは36°の角度ピッチで形成され、突起72cと突起72d、および突起72hと突起72iは26°の角度ピッチで形成され、突起72dと突起72e、および突起72fと突起72gは41°の角度ピッチで形成され、突起72eと突起72f、および突起72iと突起72jは46°の角度ピッチで形成されている。
図3に示すように、本形態では、回転体7の外周面71には、周方向に沿って複数の突起72(推力付与部)が同一の形状および大きさに形成されている。ここで、複数の突起72(10個の突起72a〜72j)は、等角度位置から周方向にずれた位置に形成され、複数の突起72の各間のうちの少なくとも一つが、他の間と異なるピッチになっている。すなわち、突起72aと突起72b、および突起72gと突起72hは31°の角度ピッチで形成されているのに対して、突起72bと突起72c、および突起72jと突起72aは36°の角度ピッチで形成され、突起72cと突起72d、および突起72hと突起72iは26°の角度ピッチで形成され、突起72dと突起72e、および突起72fと突起72gは41°の角度ピッチで形成され、突起72eと突起72f、および突起72iと突起72jは46°の角度ピッチで形成されている。
(発電動作)
このように構成された発電装置1では、図1に示す状態から、外力によって作動軸3が矢印Dで示す方向に押圧されると、ラック30とピニオン51が噛合して歯車部材5、慣性板6、および回転体7が時計周りCWの方向に回転するとともに、コイルばね20が圧縮される。その間、コイルばね20には、作動軸3の変位が弾性エネルギーとして蓄えられる。
このように構成された発電装置1では、図1に示す状態から、外力によって作動軸3が矢印Dで示す方向に押圧されると、ラック30とピニオン51が噛合して歯車部材5、慣性板6、および回転体7が時計周りCWの方向に回転するとともに、コイルばね20が圧縮される。その間、コイルばね20には、作動軸3の変位が弾性エネルギーとして蓄えられる。
この状態で、作動軸3に対する押圧が解除されると、コイルばね20の付勢力によって、作動軸3は矢印Uで示す上方向に押し上げられ、作動軸3は、元の上方位置に戻る。
この状態になる途中までは、ラック30とピニオン51とが噛み合っているので、コイルばね20は、作動軸3を押し上げるとともに、歯車部材5、慣性板6、および回転体7を反時計周りCCWの方向に回転させる。但し、作動軸3が元の上方位置に戻る直前に、ラック30とピニオン51との噛合が解除されるので、それ以降、回転体7は慣性板6の慣性力によって反時計周りCCWに回転し続ける。
これにより、打撃子85の端部近傍を回転体7の外周面71が移動し、回転体7の外周面71に形成された突起72が打撃子85の端部近傍を通過する際、打撃子85が退避位置にあれば、打撃子85は、突起72に打撃されることになる。従って、打撃子85は、退避位置から打撃位置に向かう推力が付与され、圧電素子9の被打撃面90を打撃する。
そして、打撃子85は、圧電素子9を打撃した反動、およびサスペンションワイヤ82の形状復帰力により、圧電素子9に対する打撃位置から退避位置(中立位置、および中立位置を通りすぎた位置)に変位する。このタイミングに合わせて、回転体7の突起72は、再び、打撃子85を打撃する。また、突起72は、図3に示すように、等角度間隔から周方向にずれた位置に形成されているため、例えば、回転体7の1回転周期において少なくとも1回は、異なるインターバルで打撃子85に推力を付与する。
このような動作を繰り返すことによって回転体7の回転は徐々に減速していく。また、打撃子85が圧電素子9を打撃することにより得られた電力は、整流回路(図示せず)に導かれる。よって、本形態の発電装置1は、さまざまな用途に応用することができる。例えば、外部侵入者が窓を開けたときにその外力が駆動源として回転体7を回転させれば、発電装置1で得られた電力をトリガーにして発信装置の起動や監視センターへの通報などを行う機器として利用できる。また、発電装置1で得た電力で異常を放置するためのLEDを点灯させてもよい。
(本形態の効果)
以上説明したように、本形態の発電装置1では、外力により回転体7が回転駆動されると、回転体7の外周面71に形成された突起72によって、打撃子85には、圧電素子9に向かう推力が付与される。ここで、突起72は、図3に示すように、等角度間隔から周方向にずれた位置に形成されている。このため、回転体7において、外力により回転駆動された後に回転が徐々に減速して行く過程の中で、打撃子85が圧電素子9に対する打撃位置に向かう周期と、退避位置に戻った打撃子85を回転体7が打撃する周期とが一致して共振状態になることがない。すなわち、打撃子85への推力の付与動作と、打撃子の往復動作とが共振モードに入らず、あるいは共振モードに入ってもすぐ脱出する。それ故、共振モードに起因する発電能力の低下を防止することができる。また、回転体7が打撃子85を弾く時に発生する音、あるいは打撃子85が圧電素子9に衝突するときに発生する音とケース2のと共振を防止できるので、騒音の発生も防止することができる。
以上説明したように、本形態の発電装置1では、外力により回転体7が回転駆動されると、回転体7の外周面71に形成された突起72によって、打撃子85には、圧電素子9に向かう推力が付与される。ここで、突起72は、図3に示すように、等角度間隔から周方向にずれた位置に形成されている。このため、回転体7において、外力により回転駆動された後に回転が徐々に減速して行く過程の中で、打撃子85が圧電素子9に対する打撃位置に向かう周期と、退避位置に戻った打撃子85を回転体7が打撃する周期とが一致して共振状態になることがない。すなわち、打撃子85への推力の付与動作と、打撃子の往復動作とが共振モードに入らず、あるいは共振モードに入ってもすぐ脱出する。それ故、共振モードに起因する発電能力の低下を防止することができる。また、回転体7が打撃子85を弾く時に発生する音、あるいは打撃子85が圧電素子9に衝突するときに発生する音とケース2のと共振を防止できるので、騒音の発生も防止することができる。
また、回転体7が一定速度で回転する期間を長く確保するような場合でも、打撃子85への推力の付与動作と打撃子の往復動作とが共振モードに入ることを回避することを目的に各部材の寸法精度を高くする必要もない。
なお、仮に一回、突起72の位置と打撃子8の位置とが一致しない期間が発生したとしても、次の動作で、突起72は打撃子8に推力を確実に伝達するので、そのような期間は長時間、継続されない。それ故、発電能力が低下することがない。
[実施の形態1の変形例]
なお、回転体7の外周面71に形成された突起72の数や角度位置については、種々、変更可能である。例えば、突起72の数が14個の場合には、図4(a)に示すような角度間隔で突起72を形成してもよい。すなわち、14個の突起72の角度ピッチが20°、25°、あるいは30°に設定され、かつ、それらがランダムに配置されている。また、突起72の数が18個の場合には、図4(b)に示すような角度間隔で突起72を形成してもよい。すなわち、18個の突起72の角度ピッチが15°、17.5°、20°あるいは25°に設定され、かつ、それらがランダムに配置されている。
なお、回転体7の外周面71に形成された突起72の数や角度位置については、種々、変更可能である。例えば、突起72の数が14個の場合には、図4(a)に示すような角度間隔で突起72を形成してもよい。すなわち、14個の突起72の角度ピッチが20°、25°、あるいは30°に設定され、かつ、それらがランダムに配置されている。また、突起72の数が18個の場合には、図4(b)に示すような角度間隔で突起72を形成してもよい。すなわち、18個の突起72の角度ピッチが15°、17.5°、20°あるいは25°に設定され、かつ、それらがランダムに配置されている。
[実施の形態2]
図5は、本発明の実施の形態2に係る発電装置を示す概略構成図である。なお、以下に説明する実施の形態2に係る発電装置1は、基本的な構成が実施の形態1と同様であるため、共通する部分には、同一の符号を付して図示することにして、それらの説明を省略する。
図5は、本発明の実施の形態2に係る発電装置を示す概略構成図である。なお、以下に説明する実施の形態2に係る発電装置1は、基本的な構成が実施の形態1と同様であるため、共通する部分には、同一の符号を付して図示することにして、それらの説明を省略する。
図5に示すように、本形態の発電装置1でも、実施の形態1と同様、回転体7の外周面71には、周方向に沿って複数の突起72が形成されている。
ここで、複数の突起72は、実施の形態1と違って、等角度位置(25.7°ピッチ)に形成されている。
但し、本形態では、14個の突起72のうち、5つの突起72mは、他の突起72nと異なる形状を有している。具体的には、9つの突起72nは、回転体7の外周面71から台形の平面形状をもって突出しているのに対して、5つの突起72mは、回転体7の外周面71から三角形の平面形状をもって突出している。このため、突起72nと突起72mでは、回転体7が反時計周りCCWに回転した際、打撃子85との衝突面721n、721mの角度が相違している。それ故、回転体7が反時計周りCCWに回転した際、打撃子85が突起72nから受ける力の方向と、打撃子85が突起72mから受ける力の方向とがずれており、その結果、推力の大きさが異なる。すなわち、打撃子85は、例えば、回転体7の1回転周期において少なくとも1回は、異なる大きさの推力、あるいは異なる方向の力を受ける。
それ故、本形態の発電装置1では、打撃子85への推力の付与動作と、打撃子の往復動作とが共振モードに入らず、あるいは共振モードに入ってもすぐ脱出するので、共振モードに起因する発電能力の低下を防止することができるなど、実施の形態1と同様な効果を奏する。
[実施の形態2の変形例]
上記実施の形態2では、複数の突起72のうちの少なくとも一つが、異なる形状で構成されていることにより、異なる大きさの推力、あるいは異なる方向の力が打撃子85に付与される構成であったが、複数の突起72のうちの少なくとも一つが、異なるサイズ、あるいは異なる材質で形成されている構成を採用してもよい。
上記実施の形態2では、複数の突起72のうちの少なくとも一つが、異なる形状で構成されていることにより、異なる大きさの推力、あるいは異なる方向の力が打撃子85に付与される構成であったが、複数の突起72のうちの少なくとも一つが、異なるサイズ、あるいは異なる材質で形成されている構成を採用してもよい。
[その他の実施の形態]
上記のいずれの形態においても、打撃子85は、サスペンションワイヤ82によって圧電素子9の被打撃面90を打撃する打撃位置と、この打撃位置から後方に退避した退避位置との間を移動可能に支持されていたが、例えば、図6に示すように、鋼球からなる打撃子85aが、板ばね86を備えたガイド部材8a(打撃子保持体)によって、圧電素子9の被打撃面90を垂直方向から打撃可能な打撃位置と、この打撃位置から後方に退避した退避位置との間を移動可能に支持されているものに対して本発明を適用してもよい。
上記のいずれの形態においても、打撃子85は、サスペンションワイヤ82によって圧電素子9の被打撃面90を打撃する打撃位置と、この打撃位置から後方に退避した退避位置との間を移動可能に支持されていたが、例えば、図6に示すように、鋼球からなる打撃子85aが、板ばね86を備えたガイド部材8a(打撃子保持体)によって、圧電素子9の被打撃面90を垂直方向から打撃可能な打撃位置と、この打撃位置から後方に退避した退避位置との間を移動可能に支持されているものに対して本発明を適用してもよい。
また、回転体7から打撃子85への推力の付与は、衝突などの機構的な構成に限らず、磁気的吸引力や磁気的反発力を利用してもよい。
本発明の発電装置において、回転体の推力付与部から打撃子が推力を受ける周波数と、打撃子の往復動作の周波数が共振しようとした場合でも、その途中で、打撃子は、それまでと異なるインターバル、異なる大きさ、あるいは異なる方向の推力を受けるため、共振モードに入らず、あるいは共振モードに入ってもすぐ脱出する。それ故、共振モードに起因する発電能力の低下を防止することができる。また、回転体が打撃子を弾く時に発生する音、あるいは打撃子が圧電素子に衝突するときに発生する音とケースとの共振を防止できるので、騒音の発生も防止することができる。
1 発電装置
7 回転体
8 打撃子保持機構
9 圧電素子
71 回転体の外周面
72 回転体の突起(推力付与部)
85 打撃子
90 圧電素子の被打撃面
7 回転体
8 打撃子保持機構
9 圧電素子
71 回転体の外周面
72 回転体の突起(推力付与部)
85 打撃子
90 圧電素子の被打撃面
Claims (3)
- 圧電素子を打撃子により繰り返し打撃することにより発電を行う発電装置において、
前記打撃子を前記圧電素子の被打撃面を打撃する打撃位置と該打撃位置から退避した退避位置との間を移動可能に保持する打撃子保持手段と、
回転駆動された際、前記退避位置にある前記打撃子に前記打撃位置に向かう推力を付与する複数の推力付与部を備えた回転体とを有し、
該複数の推力付与部は、少なくとも一つが、異なるインターバル、異なる大きさ、あるいは異なる方向の推力を前記打撃子に付与するように構成されていることを特徴とする発電装置。 - 圧電素子を打撃子により繰り返し打撃することにより発電を行う発電装置において、
前記打撃子を前記圧電素子の被打撃面を打撃する打撃位置と該打撃位置から退避した退避位置との間を移動可能に保持する打撃子保持手段と、
回転駆動された際、前記退避位置にある前記打撃子に前記打撃位置に向かう推力を付与する複数の突起を備えた回転体とを有し、
当該複数の突起の各間のうちの少なくとも一つが他の間と異なるピッチになっていることを特徴とする発電装置。 - 圧電素子を打撃子により繰り返し打撃することにより発電を行う発電装置において、
前記打撃子を前記圧電素子の被打撃面を打撃する打撃位置と該打撃位置から退避した退避位置との間を移動可能に保持する打撃子保持手段と、
回転駆動された際、前記退避位置にある前記打撃子に前記打撃位置に向かう推力を付与する複数の突起を備えた回転体とを有し、
当該複数の突起のうちの少なくとも一つが、異なる形状、異なるサイズ、あるいは異なる材質で構成されていることを特徴とする発電装置。
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---|---|---|---|
JP2003388978A JP2005151759A (ja) | 2003-11-19 | 2003-11-19 | 発電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003388978A JP2005151759A (ja) | 2003-11-19 | 2003-11-19 | 発電装置 |
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Cited By (1)
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-
2003
- 2003-11-19 JP JP2003388978A patent/JP2005151759A/ja active Pending
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WO2013069516A1 (ja) * | 2011-11-09 | 2013-05-16 | 株式会社村田製作所 | 圧電発電素子 |
US20140252918A1 (en) * | 2011-11-09 | 2014-09-11 | Murata Manufacturing Co.,Ltd. | Piezoelectric Power Generating Device |
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