JP2005151616A - 同期電動機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 軽量化、振動、騒音の大幅な低減化、及びトルクリップルの低減化を図ることができる同期電動機を提供する。
【解決手段】 固定子2は、12個のティース部5が内周部に設けられるステータ6と、この各ティース部5の軸方向上下端面部に固着される24個の第1曲げコア7と、各ティース部5の周方向両側面及びこのティース部5の上下端面部に固着される各第1曲げコア7の内側面に順番に巻装される樹脂製ボビン9に巻回された各固定子コイル8A〜8Cと、から構成されている。また、回転子3は、8個の周方向側面部が軸方向に対して連続的に所定角度θ1傾斜するように積層されたロータティース部11が外周部に設けられるロータ12と、該ロータ12に圧入される回転軸13と、各ロータティース部11の軸方向上下端面部に固着される16個の第2曲げコア15とから構成されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、固定子コイルが巻回される複数のティース部が内周部に設けられたステータと、複数のロータティース部が外周部に設けられたロータとから構成される同期電動機に関するものである。
従来より、ステータやロータの鉄損やトルクリップル等を小さくし、効率を高めた同期電動機が種々提案されている。
例えば、従来の同期電動機では、ヨークにおける鉄損を大きく低減するために、固定子コイルが巻回されるティースを備えたステータを複数枚、厚さ方向に積層・固定して用いる同期電動機のステータ構造であって、少なくともティースとヨークとを別体とし、このティースを方向性電磁鋼板により形成すると共に、該方向性電磁鋼板の磁化容易方向を径方向としている。また、このヨークを周方向に複数に分割し、該ヨークを方向性電磁鋼板により形成すると共に、方向性電磁鋼板の磁化容易方向を各ヨークの周方向としている(例えば、特許文献1参照。)。
また、このような同期電動機は、透磁率の高いロータとステータの各ティース部が、極めて小さいエアギャップを介して対向し、機械角で180°対称位置にて極めて強力なラジアル方向の磁気吸引力が発生するため、ステータのティース部とロータのロータティース部の対向する部位において、大きなラジアル方向の力が発生し、単極でスイッチが入り切りするため、ラジアル力の変化も激しい。したがって、これらが加振力となって、ステータを加振し、振動、騒音を発生しやすい傾向にあった。
そして、このような加振力を低減し、振動、騒音の発生することを目的として、略円環形状のステータヨークの内周部に、円周方向に略等間隔に配された突極を有し、前記突極に巻線を施したステータと、略円筒形状のロータヨークの外周部に、円周方向に略等間隔に配された突極を有し、前記ステータと略同心円状に回転自在に保持されたロータからなる同期電動機において、前記ステータの隣接した突極に施された巻線間の隙間と、前記ステータの軸方向両端面を樹脂でモールドし、少なくとも、前記ステータの隣接した突極に施された巻線間の隙間の樹脂と、前記ステータの軸方向両端面のリング状の樹脂を一体とした構成のものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平7−67272号公報(段落(0022)〜(0026)、図1〜図4) 特開2003−32979号公報(段落(0027)〜(0051)、図1〜図3)
しかしながら、上記した従来の各同期電動機では、固定子コイルは、ステータのティース部に巻回されるため、この固定子コイルの巻長さを短くして軽量化を図る場合には、ティース部の厚さ寸法が短くなりトルクが低下するという問題がある。また、ティースとヨークとを別体とした場合には、ステータの組立工数が増加し、製造コストアップになるという問題がある。更に、ステータを樹脂モールドしても、ティース部に対してロータティース部が近づく場合や離れる場合には、ロータティース部のティース部に対する接線方向の吸引力が急激に変化し、トルクリップルが大きくなるという問題がある。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、固定子コイルの巻長さを短くして軽量化を図ることができると共に、トルク及び効率の向上並びに組立工数の削減化を図ることができる同期電動機を提供することを目的とする。また、ステータを樹脂モールドすることなく、振動、騒音の大幅な低減化、及びトルクリップルの低減化を図ることができる同期電動機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係る同期電動機は、固定子コイルが巻回される複数のティース部が内周部に設けられた電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成されるステータと、複数のロータティース部が外周部に設けられた電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成されるロータと、を備えた同期電動機において、略長方形の電磁鋼板を内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げると共に、この電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成され、前記各ティース部の軸方向の上下各端面部に折曲先端部が半径方向内側に向くように固着される第1曲げコアと、略長方形の電磁鋼板が内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げられると共に、この電磁鋼板が複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成され、前記各ロータティース部の軸方向の上下各端面部に折曲先端部が半径方向外側に向くように固着される第2曲げコアと、を備え、前記ステータは、前記ティース部が正面視矩形状を形成するように積層・固着され、前記ロータは、前記ロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に又は段階的に所定角度傾斜するように積層・固着され、前記固定子コイルは、前記ティース部の周方向両側面及び該ティース部の上下各端面部に固着される前記各第1曲げコアの内側面に巻回され、前記ティース部と前記ロータティース部の該ティース部に対向する部分とによって磁気閉回路が形成されると共に、該ティース部に固着される第1曲げコアと該ロータティース部に固着される第2曲げコアの該第1曲げコアに対向する部分とによって磁気閉回路が形成されることを特徴とする。
このような特徴を有する請求項1に係る同期電動機では、ステータはティース部が正面視矩形状を形成するように積層・固着されている。また、このステータの各ティース部の軸方向上下端面部には、略長方形の電磁鋼板を内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げると共に、この電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成される第1曲げコアが、その折曲先端部が半径方向内側に向くように固着されている。また、固定子コイルは、各ティース部の周方向両側面及び該各ティース部の上下各端面部に固着される各第1曲げコアの内側面に巻回されている。
一方、ロータはロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に又は段階的に所定角度傾斜するように積層・固着されている。また、このロータの各ロータティース部の軸方向上下端面部には、略長方形の電磁鋼板を内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げると共に、この電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成される第2曲げコアが、その折曲先端部が半径方向内側に向くように固着されている。
そして、ティース部とロータティース部の該ティース部に対向する部分とによって磁気閉回路が形成されると共に、このティース部に固着される第1曲げコアとロータティース部に固着される第2曲げコアの該第1曲げコアに対向する部分とによって磁気閉回路が形成される。
また、請求項2に係る同期電動機は、固定子コイルが巻回される複数のティース部が内周部に設けられた電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成されるステータと、複数のロータティース部が外周部に設けられた電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成されるロータと、を備えた同期電動機において、略長方形の電磁鋼板を内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げると共に、この電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成され、前記各ティース部の軸方向の上下各端面部に折曲先端部が半径方向内側に向くように固着される第1曲げコアと、略長方形の電磁鋼板が内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げられると共に、この電磁鋼板が複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成され、前記各ロータティース部の軸方向の上下各端面部に折曲先端部が半径方向外側に向くように固着される第2曲げコアと、を備え、前記ステータは、前記ティース部が正面視矩形状を形成するように積層・固着され、前記ロータは、前記ロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に又は段階的に該軸方向中心側に向かって所定角度傾斜するように積層・固着され、前記固定子コイルは、前記ティース部の周方向両側面及び該ティース部の上下各端面部に固着される前記各第1曲げコアの内側面に巻回され、前記ティース部と前記ロータティース部の該ティース部に対向する部分とによって磁気閉回路が形成されると共に、該ティース部に固着される第1曲げコアと該ロータティース部に固着される第2曲げコアの該第1曲げコアに対向する部分とによって磁気閉回路が形成されることを特徴とする。
このような特徴を有する請求項2に係る同期電動機では、ステータはティース部が正面視矩形状を形成するように積層・固着されている。また、このステータの各ティース部の軸方向上下端面部には、略長方形の電磁鋼板を内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げると共に、この電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成される第1曲げコアが、その折曲先端部が半径方向内側に向くように固着されている。また、固定子コイルは、各ティース部の周方向両側面及び該各ティース部の上下各端面部に固着される各第1曲げコアの内側面に巻回されている。
一方、ロータはロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に又は段階的に該軸方向中心側に向かって所定角度傾斜するように積層・固着されている。また、このロータの各ロータティース部の軸方向上下端面部には、略長方形の電磁鋼板を内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げると共に、この電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成される第2曲げコアが、その折曲先端部が半径方向内側に向くように固着されている。
そして、ティース部とロータティース部の該ティース部に対向する部分とによって磁気閉回路が形成されると共に、このティース部に固着される第1曲げコアとロータティース部に固着される第2曲げコアの該第1曲げコアに対向する部分とによって磁気閉回路が形成される。
更に、請求項3に係る同期電動機は、請求項1又は請求項2に記載の同期電動機において、前記第1曲げコア及び第2曲げコアは、曲げ方向に沿った磁化容易方向を有する方向性電磁鋼板により形成されていることを特徴とする。
このような特徴を有する請求項3に係る同期電動機では、前記第1曲げコア及び第2曲げコアは、曲げ方向に沿った磁化容易方向を有する方向性電磁鋼板により形成され、該第1曲げコアと、この第1曲げコアに対向する第2曲げコアとによって磁気閉回路が形成される。
請求項1に係る同期電動機では、ティース部に固着される第1曲げコアとロータティース部に固着される第2曲げコアの該第1曲げコアに対向する部分とによって磁気閉回路が形成されるため、磁路長を短くでき、低鉄損化及び効率の向上を図ることができる。
また、ロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に又は段階的に所定角度傾斜するように積層・固着されているため、ティース部に対してロータティース部が近づく場合には、ティース部及び該ティース部に固着されている各第1曲げコアとこのティース部に対向するロータティース部及び該ロータティース部に固着されている各第2曲げコアとの対向面積が徐々に増加し、一方、ティース部に対してロータティース部が離れる場合には、ティース部及び該ティース部に固着されている各第1曲げコアとこのティース部に対向するロータティース部及び該ロータティース部に固着されている各第2曲げコアとの対向面積が徐々に減少する。これにより、ティース部に対してロータティース部が近づく場合には、ティース部とロータティース部との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に増加し、一方、ティース部に対してロータティース部が離れる場合には、ティース部とロータティース部との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に減少するため、ラジアル方向の力の変化が大幅に減少し、ステータの振動の低減化を図ることができ、同期電動機の振動、騒音の大幅な低減化を図ることができる。また、ティース部に対してロータティース部が近づく場合には、ロータティース部のティース部に対する接線方向の吸引力は徐々に増加し、一方、ティース部に対してロータティース部が離れる場合には、ロータティース部のティース部に対する接線方向の吸引力は徐々に減少するため、ロータのトルク変化を大きく減少させることができ、同期電動機のトルクリップルの低減化を図ることができる。
また、ティース部の軸方向厚さ寸法を軸方向上下端面部に固着される各第1曲げコアの軸方向厚さ寸法分ずつ短くしても、従来のティース部の磁路断面積と同一の磁路断面積を得ることができるため、各第1曲げコア間のヨーク部を無くすことができ、同期電動機の軽量化を図ることができる。また、固定子コイルがティース部の両側面部と上下第1曲げコアの内側面に巻回されるため、この固定子コイルの軸方向の巻長さを左右側面部において、各第1曲げコアの軸方向厚さ寸法分ずつ短くして巻回することができ、同期電動機の軽量化を図ることができる。また、同様に、ロータティース部の軸方向厚さ寸法を軸方向上下端面部に固着される各第2曲げコアの軸方向厚さ寸法分ずつ短くしても、従来のロータティース部の磁路断面積とほぼ同一の磁路断面積を得ることができるため、各第2曲げコア間のロータ部を無くすことができ、同期電動機の更なる軽量化を図ることができる。
更に、第1曲げコアと第2曲げコアは、略長方形の電磁鋼板を内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げると共に、この電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着することにより形成されるため、簡易な構成により形成することができ組立作業の効率化を図ることができる。
また、請求項2に係る同期電動機では、ティース部に固着される第1曲げコアとロータティース部に固着される第2曲げコアの該第1曲げコアに対向する部分とによって磁気閉回路が形成されるため、磁路長を短くでき、低鉄損化及び効率の向上を図ることができる。
また、ロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に又は段階的に該軸方向中心側に向かって所定角度傾斜するように積層・固着されているため、ティース部に対してロータティース部が近づく場合には、ティース部及び該ティース部に固着されている各第1曲げコアとこのティース部に対向するロータティース部及び該ロータティース部に固着されている各第2曲げコアとの対向面積が徐々に増加し、一方、ティース部に対してロータティース部が離れる場合には、ティース部及び該ティース部に固着されている各第1曲げコアとこのティース部に対向するロータティース部及び該ロータティース部に固着されている各第2曲げコアとの対向面積が徐々に減少する。これにより、ティース部に対してロータティース部が近づく場合には、ティース部とロータティース部との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に増加し、一方、ティース部に対してロータティース部が離れる場合には、ティース部とロータティース部との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に減少するため、ラジアル方向の力の変化が大幅に減少し、ステータの振動の低減化を図ることができ、振動、騒音の大幅な低減化を図ることができる。また、ティース部に対してロータティース部が近づく場合には、ロータティース部のティース部に対する接線方向の吸引力は徐々に増加し、一方、ティース部に対してロータティース部が離れる場合には、ロータティース部のティース部に対する接線方向の吸引力は徐々に減少するため、ロータのトルク変化を大きく減少させることができ、トルクリップルの低減化を図ることができる。
また、ティース部の軸方向厚さ寸法を軸方向上下端面部に固着される各第1曲げコアの軸方向厚さ寸法分ずつ短くしても、従来のティース部の磁路断面積と同一の磁路断面積を得ることができるため、各第1曲げコア間のヨーク部を無くすことができ、同期電動機の軽量化を図ることができる。また、固定子コイルがティース部の両側面部と上下第1曲げコアの内側面に巻回されるため、この固定子コイルの軸方向の巻長さを左右側面部において、各第1曲げコアの軸方向厚さ寸法分ずつ短くして巻回することができ、同期電動機の軽量化を図ることができる。また、同様に、ロータティース部の軸方向厚さ寸法を軸方向上下端面部に固着される各第2曲げコアの軸方向厚さ寸法分ずつ短くしても、従来のロータティース部の磁路断面積とほぼ同一の磁路断面積を得ることができるため、各第2曲げコア間のロータ部を無くすことができ、同期電動機の更なる軽量化を図ることができる。
更に、第1曲げコアと第2曲げコアは、略長方形の電磁鋼板を内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げると共に、この電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着することにより形成されるため、簡易な構成により形成することができ組立作業の効率化を図ることができる。
更に、請求項3に係る同期電動機では、第1曲げコア及び第2曲げコアは、曲げ方向に沿った磁化容易方向を有する方向性電磁鋼板により形成されるため、第1曲げコアと第2曲げコアとが無方向性電磁鋼板により構成されている場合よりも更なる低鉄損化を図ることができ、更なる高トルク化及び高効率化を図ることができる。
以下、本発明に係る同期電動機を三相同期モータについて具体化した第1実施形態乃至第6実施形態を図面に基づき説明する。
先ず、第1実施形態に係る三相同期モータの概略構成について図1乃至図4に基づき説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係る三相同期モータ1は、固定子2と回転子3とこれらを収納する不図示のケースとから構成されている。
また、図1及び図2に示すように、固定子2は、12個のティース部5が内周部に設けられるステータ6と、この各ティース部5の軸方向上下端面部に後述のように半径方向内側向きに固着される24個の断面略横U字形の第1曲げコア7と、各ティース部5の周方向両側面及びこのティース部5の上下端面部に固着される各第1曲げコア7の内側面に順番に巻装される樹脂製ボビン9に巻回された各固定子コイル8A、8B、8Cと、から構成されている。
このステータ6の各ティース部5は、複数枚の無方向性電磁鋼板が正面視矩形状に積層・固着されている。また、この各第1曲げコア7の周方向幅寸法は、ティース部5の周方向幅寸法にほぼ等しく形成されている。また、各第1曲げコア7の各折曲先端面は、各ティース部5の内周面と同一面上に配置されると共に、各第1曲げコア7は各ティース部5の基端部で略横U字形に半径方向内側向きに折り曲げられている。また、該各第1曲げコア7の周方向両側面部は、ティース部5の軸方向上下端面部の周方向幅内に位置するように固着されている。従って、ティース部5の半径方向端面及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7の折曲先端面は、正面視矩形状に配置されている(図4参照)。
また、図1及び図3、図4に示すように、回転子3は、8個のロータティース部11が外周部に設けられたロータ12と、その回転中心に設けられて回転自在に軸支される回転軸13と、各ロータティース部11の軸方向上下端面部に半径方向外側向きに固着される16個の断面略横U字形の第2曲げコア15とから構成されている。
このロータ12のロータティース部11は、複数枚の無方向性電磁鋼板が周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に所定角度θ1(第1実施形態では、角度θ1は約5度〜15度で、望ましくは約10度が好ましい。)傾斜するように積層・固着されている。また、この各第2曲げコア15の周方向幅寸法は、ロータティース部11を構成する各電磁鋼板の周方向打ち抜き幅寸法にほぼ等しく形成されている。また、各第2曲げコア15の各折曲先端面は、各ロータティース部11の内周面と同一面上に配置されると共に、各第2曲げコア15は各ロータティース部11の基端部で略横U字形に半径方向外側向きに折り曲げられている。また、各第2曲げコア15の周方向両側面部は、ロータティース部11の軸方向上下端面部の周方向幅内に位置するように固着されている。従って、ロータティース部11の半径方向端面は、正面視略平行四辺形状に形成され、各第2曲げコア15の折曲先端面は、ロータティース部11の軸方向上下端に配置される無方向性電磁鋼板の端面部とそれぞれ正面視矩形状を形成するように配置されている。
ここで、三相同期モータ1の固定子2及び回転子3の製造方法について図5に基づいて説明する。
図5(A)に示すように、ステータ6は、内周部に等間隔に12個のティースを有するように打ち抜いて成形した略円環状の無方向性電磁鋼板を複数枚、各ティースが周方向にずれないように積層し、即ち、ティース部5の半径方向端面部が正面視矩形状に形成されるように積層してレーザ溶接やカシメ等により固定したものである。
また、ロータ12は、外周部に等間隔に8個のロータティースを有するように打ち抜いて成形した略円環状の無方向性電磁鋼板を複数枚、周方向に所定中心角度ずつ順次ずらさせて積層し、ロータティース部11の周方向側面部が軸方向に対して連続的に所定角度θ1傾斜するように積層され、レーザ溶接やカシメ等により固定したものである。そして、このロータ12に回転軸13を圧入して固定する。
尚、ステータ6を構成する無方向性電磁鋼板の各ティースの周方向幅寸法と、ロータ12を構成する無方向性電磁鋼板の各ロータティースの周方向幅寸法とは同一の幅寸法に成形されている。また、ステータ6の軸方向厚さ寸法とロータ12の軸方向厚さ寸法とは同一の厚さ寸法になるように積層・固定されている。
また、第1曲げコア7と第2曲げコア15の作製は、先ず、図5(B1)に示すように、断面略長四角形の芯部材17に長手方向(図5(B1)中、矢印18A方向)に磁化容易方向を有する長尺状の方向性電磁鋼板18を所定回数巻きつける。また、この芯部材17の断面の長辺部の長さは、ティース部5の半径方向の長さ寸法とロータティース部11の半径方向の長さ寸法との合計寸法にほぼ等しい寸法に形成されている。また、この方向性電磁鋼板18の幅寸法は、ティース部5及びロータティース部11の軸方向上下端面部の各周方向幅寸法に等しく形成されている。
そして、図5(B2)に示すように、芯部材17を抜き去り、ワニス等で固めて巻コア部材19を形成する。
続いて、図5(B3)に示すように、巻コア部材19の内側貫通孔の長辺部をティース部5の半径方向の長さ寸法とロータティース部11の半径方向の長さ寸法とにほぼ等しくなるように分割する切断位置21で巻方向に対して略垂直に切断して、第1曲げコア7と第2曲げコア15とに分割形成する。
その後、図5(C)に示すように、ステータ6の各ティース部5の軸方向上下端面部に各第1曲げコア7を切断面が半径方向内側を向くように積層し、プリプレグ(ガラス繊維状接着シート)22で巻回後所定温度に加熱してこのプリプレグ22を溶融して積層・接着する。
また、ロータ12の各ロータティース部11の軸方向上下端面部に各第2曲げコア15を切断面が半径方向外側を向くように積層し、接着やレーザー溶接等により固着する。これにより回転子3が形成される。
そして、図5(D)に示すように、各固定子コイル8A〜8Cの巻回されるボビン9をステータ6の各ティース部5とこのティース部5に積層・接着される各第1曲げコア7の内側面に半径方向内側から挿入して装着する。これにより、固定子2が形成される。
次に、上記のように作製された三相同期モータ1の各固定子コイル8A〜8Cに順次通電して励磁した場合に形成される磁気回路について図1乃至図4に基づいて説明する。
尚、図1乃至図3には各固定子コイル8Aに通電して励磁した場合に、固定子2と回転子3に形成される磁気回路が示されているが、各固定子コイル8B、8Cにそれぞれ通電した場合にも固定子2と回転子3に同様な磁気回路が形成される。
図1及び図2に示すように、各固定子コイル8Aに通電することにより、この固定子コイル8Aが巻回される各ティース部5内とこのティース部5に積層・固着される各第1曲げコア7の固着側内に半径方向に流れる磁束が発生する。
そして、無方向性電磁鋼板を複数枚積層して形成されるステータ6の各ティース部5内に発生した半径方向外側に流れる磁束は、各ティース部5の基端部で周方向に約90度曲げられてステータ6のヨーク部内を流れる。続いて、ステータ6のヨーク部内を流れる磁束は、直交する位置の各固定子コイル8Aにより、該固定子コイル8Aが巻回されるティース部5の基端部で再度、約90度曲げられてこのティース部5内を半径方向内側に流れる。
また、固定子コイル8Aへの通電によって各ティース部5に積層・固着される各第1曲げコア7の固着側内に発生した磁束は、図1(B)に示すように、半径方向外側に流れる場合には、方向性電磁鋼板18を複数枚、積層して形成される第1曲げコア7の磁化容易方向、即ち、曲げ方向に沿って流れ、軸方向外側の切断面まで流れて、この第1曲げコア7の切断面から半径方向内側へ、即ちロータ12側へ流れる。
ここで、ロータ12が反時計方向に回転する場合(図1(A)において反時計方向に回転する場合)における、各ロータティース部11及び該ロータティース部11に固着される各第2曲げコア15と、各ティース部5及び該ティース部5に固着される各第1曲げコア7との対向状態の変化に伴う磁束の流れについて説明する。
図4に示すように、ロータ12の回転に従って、各ロータティース部11は矢印23方向に移動し、先ず、各ロータティース部11の下端面に固着されている第2曲げコア15の回転方向側端部(図4中、右側端縁部)が、各ティース部5の下端面に固着されている第1曲げコア7の側端部(図4中、左側側端縁部)に近接する。これにより、各ティース部5の下端面に固着された第1曲げコア7内を流れる磁束は、該第1曲げコア7の切断面から対向配置されるロータティース部11の下端面に固着された第2曲げコア15の側端部内に流れる。
従って、図1に示すように、各ティース部5と各ロータティース部11の下端面に積層・固着されて、対向配置される各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる4個の磁気閉回路(図1(A)中、破線で示す磁気閉回路)26が形成される。
そして、図4に示すように、更にロータ12の回転に従って、各ロータティース部11の回転方向側下角部とこのロータティース部11の下端面に固着された第2曲げコア15の回転方向側端縁部が、各ティース部5とこのティース部5の下端面に固着される第1曲げコア7に対向する。これにより、ティース部5内を半径方向内側に流れる磁束は、対向配置されるロータティース部11の回転方向側下角部内に流れる。また、各ティース部5の下端面に固着された第1曲げコア7内を流れる磁束は、該第1曲げコア7の切断面から対向配置されるロータティース部11の下端面に固着された第2曲げコア15の切断面内に流れる。
従って、図1に示すように、無方向性電磁鋼板を複数枚、積層・固着して形成されるステータ6とロータ12内を流れる4個の磁気閉回路(図1(A)中、太実線で示す磁気閉回路)25が形成される。また、図1に示すように、各ティース部5と各ロータティース部11の下端面に積層・固着されて、対向配置される各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる4個の磁気閉回路(図1(A)中、破線で示す磁気閉回路)26が形成される。
更に、図4に示すように、ロータ12の回転に従って、各ロータティース部11の上端面に固着された第2曲げコア15の回転方向側端部(図4中、右側端縁部)が各ティース部5の上端面に固着されている第1曲げコア7の側端部(図4中、左側側端縁部)に近接する。また、各ロータティース部11の該ロータティース部11の上端面に固着された第2曲げコア15の回転方向側端部から回転方向側の部分が、ティース部5に対向する。また、該下側の第2曲げコア15の該ロータティース部11の上端面に固着された第2曲げコア15の回転方向側端部から回転方向側の部分が、ティース部5の下端面に固着される第1曲げコア7に対向する。これにより、各ティース部5の上端面に固着された第1曲げコア7内を流れる磁束は、該第1曲げコア7の切断面から対向配置されるロータティース部11の上端面に固着された第2曲げコア15の側端部内に流れる。また、各ティース部5の下端面に固着された第1曲げコア7内を流れる磁束は、該第1曲げコア7の切断面から対向配置される下側の第2曲げコア15内に流れる。更に、ティース部5内を半径方向内側に流れる磁束は、対向配置されるロータティース部11内に流れる。
従って、図1に示すように、無方向性電磁鋼板を複数枚、積層・固着して形成されるステータ6とロータ12内を流れる4個の磁気閉回路(図1(A)中、太実線で示す磁気閉回路)25が形成される。また、図1に示すように、各ティース部5と各ロータティース部11の上下端面に積層・固着されて、対向配置される各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる8個の磁気閉回路(図1(A)中、破線で示す磁気閉回路)26が形成される。
その後、図4に示すように、更に、ロータ12が回転して各ロータティース部11の下端面に固着されている第2曲げコア15が各ティース部5の下端面に固着されている第1曲げコア7に対向配置されなくなり、各ロータティース部11と該ロータティース部11の上端面に固着された第2曲げコア15が各ティース部5及び該ティース部5の上端面に固着される各第1曲げコア7に対向配置される。これにより、各ティース部5の上端面に固着された第1曲げコア7内を流れる磁束は、該第1曲げコア7の切断面から対向配置されるロータティース部11の上端面に固着された第2曲げコア15内に流れる。また、ティース部5内を半径方向内側に流れる磁束は、対向配置されるロータティース部11内に流れる。
従って、図1に示すように、無方向性電磁鋼板を複数枚、積層・固着して形成されるステータ6とロータ12内を流れる4個の磁気閉回路(図1(A)中、太実線で示す磁気閉回路)25が形成される。また、図1に示すように、各ティース部5と各ロータティース部11の上端面に積層・固着されて、対向配置される各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる4個の磁気閉回路(図1(A)中、破線で示す磁気閉回路)26が形成される。
そして、図4に示すように、更に、ロータ12が回転して各ロータティース部11の上端面に固着されている第2曲げコア15の反回転方向側端部(図4中、左側端縁部)が各ティース部5の上端面に固着されている第1曲げコア7の側端部(図4中、右側側端縁部)に対向配置される。これにより、各ティース部5の上端面に固着された第1曲げコア7内を流れる磁束は、該第1曲げコア7の切断面から対向配置されるロータティース部11の上端面に固着された第2曲げコア15の側端部内に流れる。
従って、図1に示すように、各ティース部5と各ロータティース部11の上端面に積層・固着されて、対向配置される各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる4個の磁気閉回路(図1(A)中、破線で示す磁気閉回路)26が形成される。
次に、このように構成された三相同期モータ1のトルク特性について図6に基づいて説明する。図6(A)はロータ12の各ロータティースを正面視矩形状に積層・固着した場合の他の三相同期モータのトルク特性を示す図である。また、図6(B)はロータ12の各ロータティースをロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に所定角度θ1傾斜するように積層・固着された場合、即ち、三相同期モータ1のトルク特性を示す図である。
図6(A)に示すように、ロータ12の各ロータティースが正面視矩形状に積層・固着された場合には、各固定子コイル8A、8B、8Cが順番に通電される毎に、ロータ12の回転に従って、各ティース部5とロータティース部が対向する初期状態からステータ6とロータ12内を流れる4個の磁気閉回路25と、各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる8個の磁気閉回路26が形成される。このため、各固定子コイル8A〜8Cを順番に通電した場合の、トルク特性曲線28のトルクリップル28Aが大きなものとなっている。
一方、図6(B)に示すように、三相同期モータ1は、各固定子コイル8A、8B、8Cが順番に通電される毎に、ロータ12の回転に従って、先ず、各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる4個の磁気閉回路26が形成される。続いて、ロータ12の回転に従って、ステータ6とロータ12内を流れる4個の磁気閉回路25と、各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる4個の磁気閉回路26が形成される。そして、ロータ12の回転に従って、ステータ6とロータ12内を流れる4個の磁気閉回路25と、各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる8個の磁気閉回路26が形成される。その後、また、ステータ6とロータ12内を流れる4個の磁気閉回路25と、各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる4個の磁気閉回路26が形成される。更に、各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる4個の磁気閉回路26が形成される。
このため、各固定子コイル8A〜8Cを順番に通電した場合の、トルク特性曲線29の最大トルクは、ロータティース部11の半径方向端面部が正面視平行四辺形状に形成されているため、トルク特性曲線28の最大トルクに比較して僅かに低下している。しかし、該トルク特性曲線29のトルクリップル29Aは、トルク特性曲線28のトルクリップル28Aに比較して大幅に低減されている。
以上詳細に説明した通り、第1実施形態に係る三相同期モータ1では、各ティース部5の軸方向上下端面部に固着される各第1曲げコア7と、各ロータティース部11の軸方向上下端面部に固着される各第2曲げコア15の該第1曲げコア7に対向する部分とによって磁気閉回路が形成されるため、磁路長を短くでき、低鉄損化及び効率の向上を図ることができる。また、各第1曲げコア7及び第2曲げコア15は、曲げ方向に沿った磁化容易方向を有する方向性電磁鋼板18により形成されるため、各第1曲げコア7と第2曲げコア15とが無方向性電磁鋼板により構成されている場合よりも更なる低鉄損化を図ることができ、また、トルクの更なる向上を図ることができる。
また、ロータティース部11の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に所定角度θ1傾斜するように積層・固着されているため、ティース部5に対してロータティース部11が近づく場合には、下側の各曲げコア7、15が対向→下側の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部11の側端縁部との対向面積が徐々に増加しつつ対向→上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部11とが対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部5に対向するロータティース部11及び該ロータティース部11に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が徐々に増加する。一方、ティース部5に対してロータティース部11が離れる場合には、上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部11とが対向→上側の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部11の側端縁部との対向面積が徐々に減少しつつ対向→上側の各曲げコア7、15が対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部に対向するロータティース部11及び該ロータティース部11に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が徐々に減少する。これにより、ティース部5に対してロータティース部11が近づく場合には、ティース部5とロータティース部11との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部11が離れる場合には、ティース部5とロータティース部11との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に減少するため、ラジアル方向の力の変化が大幅に減少し、ステータ6の振動の低減化を図ることができ、三相同期モータ1の振動、騒音の大幅な低減化を図ることができる。
また、ティース部5に対してロータティース部11が近づく場合には、4個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路25と4個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26と徐々に磁気閉回路が増加して、ロータティース部11のティース部5に対する接線方向の吸引力は徐々に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部11が離れる場合には、4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路25と4個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路26と徐々に磁気閉回路が減少し、ロータティース部11のティース部5に対する接線方向の吸引力は徐々に減少するため、ロータ12のトルク変化を大きく減少させることができ、三相同期モータ1のトルクリップル29Aの低減化を図ることができる。
また、ティース部5の軸方向厚さ寸法を軸方向上下端面部に固着される各第1曲げコア7の軸方向厚さ寸法分ずつ短くしても、従来のティース部の磁路断面積と同一の磁路断面積を得ることができるため、各第1曲げコア7間のヨーク部を無くすことができ、三相同期モータ1の軽量化を図ることができる。また、各固定子コイル8A〜8Cがティース部の両側面部と上下第1曲げコア7の内側面に巻回されるため、この各固定子コイル8A〜8Cの軸方向の巻長さを左右側面部において、各第1曲げコア7の軸方向厚さ寸法分ずつ短くして巻回することができ、三相同期モータ1の軽量化を図ることができる。また、同様に、ロータティース部11の軸方向厚さ寸法を軸方向上下端面部に固着される各第2曲げコア15の軸方向厚さ寸法分ずつ短くしても、従来のロータティース部11の磁路断面積とほぼ同一の磁路断面積を得ることができるため、各第2曲げコア15間のロータ部を無くすことができ、三相同期モータ1の更なる軽量化を図ることができる。
更に、三相同期モータ1の各第1曲げコア7と第2曲げコア15とは、断面略長四角形の芯部材17に長尺状の方向性電磁鋼板18を所定回数巻回後、この芯部材17を取り除き、該方向性電磁鋼板18を固着して巻コア部材19を形成した後、この巻コア部材19を内側貫通孔の長辺方向の所定箇所で巻回方向に対して略垂直に切断することにより作製できるため、各第1曲げコア7と第2曲げコア15を容易に作製することができる。
次に、第2実施形態に係る三相同期モータについて図7乃至図9に基づいて説明する。尚、上記第1実施形態に係る三相同期モータ1と同一符号は、上記第1実施形態に係る三相同期モータ1と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第2実施形態に係る三相同期モータの全体構成は、第1実施形態に係る三相同期モータ1の全体構成とほぼ同じ構成である。但し、ロータの構成が上記第1実施形態に係る三相同期モータ1のロータ12の構成と異なっている。
ここで、第2実施形態に係る三相同期モータ31のロータ33の概略構成について図7及び図8に基づき説明する。
図7及び図8に示すように、ロータ33は、上記ロータ12の作製と同様に外周部に等間隔に8個のロータティースを有するように打ち抜いて成形した略円環状の無方向性電磁鋼板を複数枚、ロータ33の軸方向厚さ寸法の1/2の高さ寸法に達するまで反時計回り方向(図8中、右方向)に所定中心角度ずつ順次ずらさせて積層後、更に、ロータ33の軸方向厚さ寸法に達するまで時計回り方向(図8中、左側方向)に所定中心角度ずつ順次ずらせて積層して、ロータティース部34の周方向側面部が軸方向に対して連続的に該軸方向中心側に向かって所定角度θ2(第2実施形態では、角度θ2は約5度〜15度で、望ましくは約10度が好ましい。)傾斜するように積層され、レーザ溶接やカシメ等により固定したものである。そして、このロータ33に回転軸13を圧入して固定する。
尚、ステータ6を構成する無方向性電磁鋼板の各ティースの周方向幅寸法と、ロータ33を構成する無方向性電磁鋼板の各ロータティースの周方向幅寸法とは同一の幅寸法に成形されている。また、ステータ6の軸方向厚さ寸法とロータ33の軸方向厚さ寸法とは同一の厚さ寸法になるように積層・固定されている。
その後、該ロータ33の各ロータティース部34の軸方向上下端面部に上記各第2曲げコア15を切断面が半径方向外側を向くように積層し、接着やレーザー溶接等により固着する。これにより回転子3が形成される。
また、各第2曲げコア15の周方向両側面部は、ロータティース部34の軸方向上下端面部の周方向幅内に位置するように固着されている。従って、ロータティース部34の半径方向端面は、正面視略矢羽根状に形成され、各第2曲げコア15の折曲先端面は、ロータティース部34の軸方向上下端に配置される無方向性電磁鋼板の端面部とそれぞれ正面視矩形状を形成するように配置されている。
次に、上記のように構成されたロータ33が反時計方向に回転する場合(図8中、矢印37方向に回転する場合)における、各ロータティース部34及び該ロータティース部34に固着される各第2曲げコア15と、各ティース部5及び該ティース部5に固着される各第1曲げコア7との対向状態の変化に伴う磁束の流れについて図7及び図8に基づいて説明する。
先ず、図8に示すように、ロータ33の回転に従って、各ロータティース部34は矢印37方向に移動し、各ロータティース部34の回転方向側(図8中、右側)の側端縁部の軸方向中心部分が、各ティース部5の側端縁部に近接する。これにより、ティース部5内を半径方向内側に流れる磁束は、対向配置されるロータティース部34の回転方向側の側端縁部の軸方向中心部分内に流れる。
従って、無方向性電磁鋼板を複数枚、積層・固着して形成されるステータ6とロータ33内を流れる4個の磁気閉回路(図1(A)中、太実線で示す磁気閉回路)25が形成される。
そして、図8に示すように、更にロータ33の回転に従って、各ロータティース部34及び該ロータティース部34の軸方向上下端面部に固着される各第2曲げコア15のそれぞれの回転方向側(図8中、右側)の側端縁部が、各ティース部5及び該ティース部5に固着される各第1曲げコア7に対向する。これにより、ティース部5内を半径方向内側に流れる磁束は、対向配置されるロータティース部34の回転方向側の側端縁部内に流れ込む。また、各ティース部5の軸方向上下端面部に固着された各第1曲げコア7内を流れる磁束は、該第1曲げコア7の切断面から対向配置されるロータティース部34の軸方向上下端面部に固着された各第2曲げコア15の側端縁部内に流れる。
従って、無方向性電磁鋼板を複数枚、積層・固着して形成されるステータ6とロータ33内を流れる4個の磁気閉回路(図1(A)中、太実線で示す磁気閉回路)25が形成される。また、各ティース部5と各ロータティース部34の軸方向上下端面部に積層・固着されて、対向配置される各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる8個の磁気閉回路(図1(A)中、破線で示す磁気閉回路)26が形成される。
その後、更に、ロータ12が回転して各ロータティース部34の軸方向中心部分が各ティース部5に徐々に対向配置されなくなると共に、各ロータティース部34の軸方向上下端面部に固着された各第2曲げコア15の反回転方向側端縁部(図8中、左側端縁部)が各ティース部5の軸方向上下端面部に固着されている各第1曲げコア7の側端部(図8中、右側側端縁部)に対向配置される。これにより、各ティース部5の軸方向上下端面部に固着された各第1曲げコア7内を流れる磁束は、該第1曲げコア7の切断面から対向配置される各ロータティース部34の軸方向上下端面部に固着された各第2曲げコア15の側端縁部内に流れる。
従って、各ティース部5と各ロータティース部34の軸方向上下端面部に積層・固着されて、対向配置される各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる8個の磁気閉回路(図1(A)中、破線で示す磁気閉回路)26が形成される。
次に、このように構成された三相同期モータ31のトルク特性について図9に基づいて説明する。図9(A)はロータ33の各ロータティースを正面視矩形状に積層・固着した場合の他の三相同期モータのトルク特性を示す図である。また、図9(B)はロータ33の各ロータティースをロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に該軸方向中心側に向かって所定角度傾斜するように積層・固着された場合、即ち、三相同期モータ31のトルク特性を示す図である。
図9(A)に示すように、ロータ33の各ロータティースが正面視矩形状に積層・固着された場合には、各固定子コイル8A、8B、8Cが順番に通電される毎に、ロータ33の回転に従って、各ティース部5とロータティース部が対向する初期状態からステータ6とロータ33内を流れる4個の磁気閉回路25と、各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる8個の磁気閉回路26が形成される。このため、各固定子コイル8A〜8Cを順番に通電した場合の、トルク特性曲線38のトルクリップル38Aが大きなものとなっている。尚、このトルク特性曲線38は、上記図6(A)に示すトルク特性曲線28とほぼ同一の特性である。
一方、図9(B)に示すように、三相同期モータ31は、各固定子コイル8A、8B、8Cが順番に通電される毎に、ロータ33の回転に従って、先ず、各ティース部5と各ロータティース部34内を流れる4個の磁気閉回路25が形成される。続いて、ロータ33の回転に従って、ステータ6とロータ33内を流れる4個の磁気閉回路25と、各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる8個の磁気閉回路26が形成される。その後、ロータ33の回転に従って、各第1曲げコア7と第2曲げコア15内を流れる8個の磁気閉回路26が形成される。
このため、各固定子コイル8A〜8Cを順番に通電した場合の、トルク特性曲線39の最大トルクは、ロータティース部34の半径方向端面部が正面視略矢羽根状に形成されているため、トルク特性曲線38の最大トルクに比較して僅かに低下している。しかし、該トルク特性曲線39のトルクリップル39Aは、トルク特性曲線38のトルクリップル38Aに比較して大幅に低減されている。
以上詳細に説明した通り、第2実施形態に係る三相同期モータ31では、各ティース部5の軸方向上下端面部に固着される各第1曲げコア7と、各ロータティース部34の軸方向上下端面部に固着される各第2曲げコア15の該第1曲げコア7に対向する部分とによって磁気閉回路が形成されるため、磁路長を短くでき、低鉄損化及び効率の向上を図ることができる。また、各第1曲げコア7及び第2曲げコア15は、曲げ方向に沿った磁化容易方向を有する方向性電磁鋼板18により形成されるため、各第1曲げコア7と第2曲げコア15とが無方向性電磁鋼板により構成されている場合よりも更なる低鉄損化を図ることができ、また、トルクの更なる向上を図ることができる。
また、ロータティース部34の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に該軸方向中心側に向かって所定角度θ2傾斜するように積層・固着されているため、ティース部5に対してロータティース部34が近づく場合には、ティース部5及びロータティース部34の突出側側端縁部との対向面積が徐々に増加しつつ対向→上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部34とが対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部5に対向するロータティース部34及び該ロータティース部34に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が徐々に増加する。一方、ティース部5に対してロータティース部34が離れる場合には、上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部34の側端縁部との対向面積が徐々に徐々に減少しつつ対向→上下の各曲げコア7、15の側端縁部が対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部5に対向するロータティース部34及び該ロータティース部34に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が徐々に減少する。これにより、ティース部5に対してロータティース部34が近づく場合には、ティース部5とロータティース部34との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部34が離れる場合には、ティース部5とロータティース部34との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に減少するため、ラジアル方向の力の変化が大幅に減少し、ステータ6の振動の低減化を図ることができ、三相同期モータ31の振動、騒音の大幅な低減化を図ることができる。
また、ティース部5に対してロータティース部34が近づく場合には、4個の磁気閉回路25→4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26と徐々に磁気閉回路が増加して、ロータティース部34のティース部5に対する接線方向の吸引力は徐々に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部34が離れる場合には、4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26→8個の磁気閉回路26と徐々に磁気閉回路が減少し、ロータティース部34のティース部5に対する接線方向の吸引力は徐々に減少するため、ロータ33のトルク変化を大きく減少させることができ、三相同期モータ31のトルクリップル39Aの低減化を図ることができる。
また、ティース部5の軸方向厚さ寸法を軸方向上下端面部に固着される各第1曲げコア7の軸方向厚さ寸法分ずつ短くしても、従来のティース部の磁路断面積と同一の磁路断面積を得ることができるため、各第1曲げコア7間のヨーク部を無くすことができ、三相同期モータ31の軽量化を図ることができる。また、各固定子コイル8A〜8Cがティース部の両側面部と上下第1曲げコア7の内側面に巻回されるため、この各固定子コイル8A〜8Cの軸方向の巻長さを左右側面部において、各第1曲げコア7の軸方向厚さ寸法分ずつ短くして巻回することができ、三相同期モータ31の軽量化を図ることができる。また、同様に、ロータティース部34の軸方向厚さ寸法を軸方向上下端面部に固着される各第2曲げコア15の軸方向厚さ寸法分ずつ短くしても、従来のロータティース部34の磁路断面積とほぼ同一の磁路断面積を得ることができるため、各第2曲げコア15間のロータ部を無くすことができ、三相同期モータ31の更なる軽量化を図ることができる。
更に、三相同期モータ31の各第1曲げコア7と第2曲げコア15とは、断面略長四角形の芯部材17に長尺状の方向性電磁鋼板18を所定回数巻回後、この芯部材17を取り除き、該方向性電磁鋼板18を固着して巻コア部材19を形成した後、この巻コア部材19を内側貫通孔の長辺方向の所定箇所で巻回方向に対して略垂直に切断することにより作製できるため、各第1曲げコア7と第2曲げコア15を容易に作製することができる。
次に、第3実施形態に係る三相同期モータについて図10に基づいて説明する。
尚、上記第1実施形態に係る三相同期モータ1と同一符号は、上記第1実施形態に係る三相同期モータ1と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第3実施形態に係る三相同期モータの全体構成は、第1実施形態に係る三相同期モータ1の全体構成とほぼ同じ構成である。但し、上記第1実施形態に係る三相同期モータ1のロータティース部11の周方向側端縁部が、軸方向に対して連続的に所定角度θ1傾斜するように積層・固着されているのに対して、該第3実施形態に係る三相同期モータのロータティース部の周方向側端縁部は、軸方向に対して段階的に所定角度θ1傾斜するように積層・固着されている点で異なっている。
ここで、第3実施形態に係る三相同期モータ41のロータ43の概略構成について図10に基づき説明する。
図10に示すように、ロータ43は、先ず、上記ロータ12の作製と同様に外周部に等間隔に8個のロータティースを有するように打ち抜いて成形した略円環状の無方向性電磁鋼板を、予め所定枚数(第3実施形態の場合は、3枚〜7枚である。)積層して、レーザ溶接やカシメ等により固定したロータブロック43Aを作製する。そして、該ロータブロック43Aを複数個(第3実施形態の場合は、5個である。)、ロータ43の軸方向厚さ寸法に達するまで周方向に所定中心角度ずつ順次ずらさせて積層し、ロータティース部44の周方向側面部が、軸方向に対して段階的に所定角度θ1傾斜するように積層され、再度、接着、レーザ溶接又はカシメ等により固定したものである。そして、このロータ43に回転軸13を圧入して固定する。
尚、ステータ6を構成する無方向性電磁鋼板の各ティースの周方向幅寸法と、各ロータブロック43Aを構成する無方向性電磁鋼板の各ロータティースの周方向幅寸法とは同一の幅寸法に成形されている。また、ステータ6の軸方向厚さ寸法とロータ43の軸方向厚さ寸法とは同一の厚さ寸法になるように積層・固定されている。
その後、該ロータ43の各ロータティース部44の軸方向上端面部に、上記各第2曲げコア15を各ロータブロック43Aと同じように周方向に所定中心角度ずらせて、切断面が半径方向外側を向くように積層し、接着やレーザー溶接等により固着する。また、該ロータ43の各ロータティース部44の軸方向下端面部に、上記各第2曲げコア15を各ロータブロック43Aのずらせ方向と反対周方向に所定中心角度ずらせて、切断面が半径方向外側を向くように積層し、接着やレーザー溶接等により固着する。これにより回転子3が形成される。従って、各第2曲げコア15の軸方向内側折曲部分の側端縁部と、該ロータティース部44の周方向側端面部とは、軸方向に対して段階的に所定角度θ1傾斜するように積層・固着されている。
従って、上記のように構成されたロータ43が反時計方向に回転する場合(図10中、矢印46方向に回転する場合)には、上記三相同期モータ1と同様に、ティース部5に対してロータティース部44が近づく場合には、下側の各曲げコア7、15が対向→下側の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部44の各ロータブロック43Aの側端縁部とが段階的に対向面積を増加させつつ対向→上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部44とが対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部5に対向するロータティース部44及び該ロータティース部44に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が段階的に増加する。一方、ティース部5に対してロータティース部44が離れる場合には、上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部44とが対向→上側の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部44の各ロータブロック53Aの側端縁部とが段階的に対向面積を減少させつつ対向→上側の各曲げコア7、15が対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部5に対向するロータティース部44及び該ロータティース部44に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が段階的に減少する。これにより、ティース部5に対してロータティース部44が近づく場合には、ティース部5とロータティース部44との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が段階的に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部44が離れる場合には、ティース部5とロータティース部44との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が段階的に減少するため、ラジアル方向の力の変化が大幅に減少し、ステータ6の振動の低減化を図ることができ、三相同期モータ41の振動、騒音の大幅な低減化を図ることができる。
また、ティース部5に対してロータティース部44が近づく場合には、4個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路25と4個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26と段階的に磁気閉回路が増加して、ロータティース部44のティース部5に対する接線方向の吸引力は徐々に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部44が離れる場合には、4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路25と4個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路26と段階的に磁気閉回路が減少し、ロータティース部44のティース部5に対する接線方向の吸引力は段階的に減少するため、ロータ43のトルク変化を大きく減少させることができ、三相同期モータ41のトルクリップルの低減化を図ることができる。
また、ロータ43は、予め所定枚数積層・固着して形成したロータブロック43Aを複数個、周方向に所定中心角度ずつ順次ずらさせて積層・固着して作製することができるため、上記三相同期モータ1のロータ12より容易に作成することができ、製造コストの更なる削減化を図ることができる。
また、この三相同期モータ41では、各第1曲げコア7及び第2曲げコア15は、曲げ方向に沿った磁化容易方向を有する方向性電磁鋼板18により形成されるため、各第1曲げコア7と第2曲げコア15とが無方向性電磁鋼板により構成されている場合よりも更なる低鉄損化を図ることができ、トルクの更なる向上を図ることができる。また、各第1曲げコア7と第2曲げコア15を容易に作製することができる。
その他、三相同期モータ41は、上記三相同期モータ1とほぼ同様に、ステータ6、各固定子コイル8A〜8C、及びロータ43の軽量化を図ることができ、引いては、三相同期モータ41の軽量化を図ることができる。
次に、第4実施形態に係る三相同期モータについて図11に基づいて説明する。
尚、上記第2実施形態に係る三相同期モータ31と同一符号は、上記第2実施形態に係る三相同期モータ31と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第4実施形態に係る三相同期モータの全体構成は、第2実施形態に係る三相同期モータ31の全体構成とほぼ同じ構成である。但し、上記第2実施形態に係る三相同期モータ31のロータティース部34の周方向側端縁部が、軸方向に対して連続的に該軸方向中心側に向かって所定角度θ2傾斜するように積層・固着されているのに対して、該第4実施形態に係る三相同期モータのロータティース部の周方向側端縁部は、軸方向に対して段階的に該軸方向中心側に向かって所定角度θ2傾斜するように積層・固着されている点で異なっている。
ここで、第4実施形態に係る三相同期モータ51のロータ53の概略構成について図11に基づき説明する。
図11に示すように、ロータ53は、先ず、上記第2実施形態に係るロータ33の作製と同様に、外周部に等間隔に8個のロータティースを有するように打ち抜いて成形した略円環状の無方向性電磁鋼板を、予め所定枚数(第4実施形態の場合は、3枚〜7枚である。)積層して、レーザ溶接やカシメ等により固定したロータブロック53Aを作製する。そして、該ロータブロック53Aを複数個(第4実施形態の場合は、6個である。)、ロータ53の軸方向厚さ寸法の1/2の高さ寸法に達するまで反時計回り方向(図11中、矢印56方向)に所定中心角度ずつ順次ずらさせて積層後、更に、ロータ53の軸方向厚さ寸法に達するまで時計回り方向(図11中、矢印56方向の反対方向)に所定中心角度ずつ順次ずらせて積層して、ロータティース部54の周方向側面部が軸方向に対して段階的に該軸方向中心側に向かって所定角度θ2(第4実施形態では、角度θ2は約5度〜15度で、望ましくは約10度が好ましい。)傾斜するように積層され、再度、接着、レーザ溶接又はカシメ等により固定したものである。そして、このロータ53に回転軸13を圧入して固定する。
尚、ステータ6を構成する無方向性電磁鋼板の各ティースの周方向幅寸法と、ロータブロック53Aを構成する無方向性電磁鋼板の各ロータティースの周方向幅寸法とは同一の幅寸法に成形されている。また、ステータ6の軸方向厚さ寸法とロータ53の軸方向厚さ寸法とは同一の厚さ寸法になるように積層・固定されている。
その後、該ロータ53の各ロータティース部54の軸方向上下端面部に上記各第2曲げコア15を時計回り方向(図11中、矢印56方向の反対方向)に所定中心角度ずつずらさせて、切断面が半径方向外側を向くように積層し、接着やレーザー溶接等により固着する。これにより回転子3が形成される。従って、各第2曲げコア15の軸方向内側折曲部分の側端縁部と、該ロータティース部54の周方向側端面部とは、軸方向に対して段階的に該軸方向中心側に向かって所定角度θ2傾斜するように積層・固着されている。
従って、上記のように構成されたロータ53が反時計方向に回転する場合(図11中、矢印56方向に回転する場合)には、上記三相同期モータ31と同様に、ティース部5に対してロータティース部54が近づく場合には、ティース部5及びロータティース部54の各ロータブロック53Aの側端縁部とが段階的に対向面積を増加させつつ対向→上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部54とが対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部5に対向するロータティース部54及び該ロータティース部54に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が段階的に増加する。一方、ティース部5に対してロータティース部54が離れる場合には、上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部54の各ロータブロック53Aの側端縁部とが段階的に対向面積を減少させつつ対向→上下の各曲げコア7、15の側端縁部が対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部5に対向するロータティース部54及び該ロータティース部54に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が段階的に減少する。これにより、ティース部5に対してロータティース部54が近づく場合には、ティース部5とロータティース部54との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が段階的に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部54が離れる場合には、ティース部5とロータティース部54との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が段階的に減少するため、ラジアル方向の力の変化が大幅に減少し、ステータ6の振動の低減化を図ることができ、三相同期モータ51の振動、騒音の大幅な低減化を図ることができる。
また、ティース部5に対してロータティース部54が近づく場合には、4個の磁気閉回路25→4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26と段階的に磁気閉回路が増加して、ロータティース部54のティース部5に対する接線方向の吸引力は段階的に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部54が離れる場合には、4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26→8個の磁気閉回路26と段階的に磁気閉回路が減少し、ロータティース部54のティース部5に対する接線方向の吸引力は段階的に減少するため、ロータ53のトルク変化を大きく減少させることができ、三相同期モータ51のトルクリップルの低減化を図ることができる。
また、ロータ53は、予め所定枚数積層・固着して形成したロータブロック53Aを複数個、ロータ53の軸方向厚さ寸法の1/2の高さ寸法に達するまで反時計回り方向に所定中心角度ずつ順次ずらさせて積層後、更に、ロータ53の軸方向厚さ寸法に達するまで時計回り方向に所定中心角度ずつ順次ずらせて積層後、固着して作製することができるため、上記三相同期モータ31のロータ33より容易に作成することができ、製造コストの更なる削減化を図ることができる。
また、この三相同期モータ51では、各第1曲げコア7及び第2曲げコア15は、曲げ方向に沿った磁化容易方向を有する方向性電磁鋼板18により形成されるため、各第1曲げコア7と第2曲げコア15とが無方向性電磁鋼板により構成されている場合よりも更なる低鉄損化を図ることができ、トルクの更なる向上を図ることができる。また、各第1曲げコア7と第2曲げコア15を容易に作製することができる。
その他、三相同期モータ51は、上記三相同期モータ31とほぼ同様に、ステータ6、各固定子コイル8A〜8C、及びロータ53の軽量化を図ることができ、引いては、三相同期モータ51の軽量化を図ることができる。
次に、第5実施形態に係る三相同期モータについて図12に基づいて説明する。
尚、上記第1実施形態に係る三相同期モータ1と同一符号は、上記第1実施形態に係る三相同期モータ1と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第5実施形態に係る三相同期モータの全体構成は、第1実施形態に係る三相同期モータ1の全体構成とほぼ同じ構成である。
但し、図12に示すように、上記第1実施形態に係る三相同期モータ1のロータティース部11の周方向側端縁部が、軸方向に対して連続的に所定角度θ1傾斜するように積層・固着されているのに対して、該第5実施形態に係る三相同期モータ61のロータティース部64は、正面視矩形状に積層・固着される点で異なっている。また、各第2曲げコア15は、各ロータティース部64の軸方向上下端面部に互いに反対側の周方向外側へ該ロータティース部64に対して所定中心角度ずつずらせて積層され、接着やレーザー溶接等により固着されている点で異なっている。従って、各ロータティース部64の上下端面部に固着された各第2曲げコア15は、該各ロータティース部64に対してそれぞれ互いに反対側の周方向外側に所定寸法突出するように積層・固着されている。
従って、上記のように構成されたロータ63が反時計方向に回転する場合(図12中、矢印66方向に回転する場合)には、上記第1実施形態に係る三相同期モータ1と同様に、ティース部5に対してロータティース部64が近づく場合には、下側の各曲げコア7、15が対向→下側の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部64とが対向→上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部64とが対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部5に対向するロータティース部64及び該ロータティース部64に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が最初徐々に増加し、その後、大きく増加する。一方、ティース部5に対してロータティース部64が離れる場合には、上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部64とが対向→上側の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部64とが対向→上側の各曲げコア7、15が対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部5に対向するロータティース部64及び該ロータティース部64に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が大きく減少後、ティース部5に固着されている第1曲げコア7に対してロータティース部64に固着されている第2曲げコア15が完全に離れる直前は、対向面積が徐々に減少する。これにより、ティース部5に対してロータティース部64が近づく場合には、ティース部5とロータティース部64との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部64が離れる場合には、ティース部5とロータティース部64との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に減少するため、ラジアル方向の力の変化が大幅に減少し、ステータ6の振動の低減化を図ることができ、三相同期モータ61の振動、騒音の大幅な低減化を図ることができる。
また、ティース部5に対してロータティース部64が近づく場合には、4個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路25と4個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26と段階的に磁気閉回路が増加して、ロータティース部64のティース部5に対する接線方向の吸引力は徐々に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部64が離れる場合には、4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路25と4個の磁気閉回路26→4個の磁気閉回路26と段階的に磁気閉回路が減少し、ロータティース部64のティース部5に対する接線方向の吸引力は段階的に減少するため、ロータ63のトルク変化を大きく減少させることができ、三相同期モータ61のトルクリップルの低減化を図ることができる。
また、ロータ63は、外周部に等間隔に8個のロータティースを有するように打ち抜いて成形した略円環状の無方向性電磁鋼板を複数枚、各ロータティース部64が正面視矩形状になるように積層・固着して作製することができるため、上記三相同期モータ1のロータ12より容易に作成することができ、製造コストの更なる削減化を図ることができる。
また、この三相同期モータ61では、各第1曲げコア7及び第2曲げコア15は、曲げ方向に沿った磁化容易方向を有する方向性電磁鋼板18により形成されるため、各第1曲げコア7と第2曲げコア15とが無方向性電磁鋼板により構成されている場合よりも更なる低鉄損化を図ることができ、トルクの更なる向上を図ることができる。また、各第1曲げコア7と第2曲げコア15を容易に作製することができる。
その他、三相同期モータ61は、上記三相同期モータ1とほぼ同様に、ステータ6、各固定子コイル8A〜8C、及びロータ63の軽量化を図ることができ、引いては、三相同期モータ61の軽量化を図ることができる。
次に、第6実施形態に係る三相同期モータについて図13に基づいて説明する。
尚、上記第5実施形態に係る三相同期モータ61と同一符号は、上記第5実施形態に係る三相同期モータ61と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第6実施形態に係る三相同期モータの全体構成は、第5実施形態に係る三相同期モータ61の全体構成とほぼ同じ構成である。
但し、図13に示すように、上記第5実施形態係る三相同期モータ61の各第2曲げコア15は、各ロータティース部64の軸方向上下端面部に互いに反対側の周方向外側に所定中心角度ずつずらせて積層・固着されているが、該第6実施形態係る三相同期モータ71の各第2曲げコア15は、各ロータティース部64の軸方向上下端面部に互いに同じ周方向外側へ該ロータティース部64に対して所定中心角度ずらせて積層され、接着やレーザー溶接等により固着されている点で異なっている。従って、各ロータティース部64の上下端面部に固着された各第2曲げコア15は、該各ロータティース部64に対してそれぞれ互いに同じ側の周方向外側に所定寸法突出するように積層・固着されている。
従って、上記のように構成されたロータ63が反時計方向に回転する場合(図13中、矢印72方向に回転する場合)には、上記第2実施形態に係る三相同期モータ31と同様に、ティース部5に対してロータティース部64が近づく場合には、ティース部5及びロータティース部64の側端縁部が対向面積を増加させつつ対向→上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部64とが対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部5に対向するロータティース部64及び該ロータティース部64に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が最初徐々に増加し、その後、大きく増加する。一方、ティース部5に対してロータティース部64が離れる場合には、上下の各曲げコア7、15とティース部5及びロータティース部64とが対向面積を減少させつつ対向→上下の各曲げコア7、15の側端縁部が対向して、ティース部5及び該ティース部5に固着されている各第1曲げコア7とこのティース部5に対向するロータティース部64及び該ロータティース部64に固着されている各第2曲げコア15との対向面積が大きく減少後、ティース部5に固着されている第1曲げコア7に対してロータティース部64に固着されている第2曲げコア15が完全に離れる直前は、対向面積が徐々に減少する。これにより、ティース部5に対してロータティース部64が近づく場合には、ティース部5とロータティース部54との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部64が離れる場合には、ティース部5とロータティース部64との間に発生するラジアル方向の磁気吸引力が徐々に減少するため、ラジアル方向の力の変化が大幅に減少し、ステータ6の振動の低減化を図ることができ、三相同期モータ71の振動、騒音の大幅な低減化を図ることができる。
また、ティース部5に対してロータティース部64が近づく場合には、4個の磁気閉回路25→4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26と段階的に磁気閉回路が増加して、ロータティース部64のティース部5に対する接線方向の吸引力は段階的に増加し、一方、ティース部5に対してロータティース部64が離れる場合には、4個の磁気閉回路25と8個の磁気閉回路26→8個の磁気閉回路26と段階的に磁気閉回路が減少し、ロータティース部64のティース部5に対する接線方向の吸引力は段階的に減少するため、ロータ63のトルク変化を大きく減少させることができ、三相同期モータ71のトルクリップルの低減化を図ることができる。
また、ロータ63は、外周部に等間隔に8個のロータティースを有するように打ち抜いて成形した略円環状の無方向性電磁鋼板を複数枚、各ロータティース部64が正面視矩形状になるように積層・固着して作製することができるため、上記三相同期モータ31のロータ33より容易に作成することができ、製造コストの更なる削減化を図ることができる。
また、この三相同期モータ71では、各第1曲げコア7及び第2曲げコア15は、曲げ方向に沿った磁化容易方向を有する方向性電磁鋼板18により形成されるため、各第1曲げコア7と第2曲げコア15とが無方向性電磁鋼板により構成されている場合よりも更なる低鉄損化を図ることができ、トルクの更なる向上を図ることができる。また、各第1曲げコア7と第2曲げコア15を容易に作製することができる。
その他、三相同期モータ71は、上記三相同期モータ31とほぼ同様に、ステータ6、各固定子コイル8A〜8C、及びロータ63の軽量化を図ることができ、引いては、三相同期モータ71の軽量化を図ることができる。
尚、本発明は前記第1実施形態乃至第6実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、前記第1実施形態乃至第6実施形態では、第1曲げコア7又は第2曲げコア15は、方向性電磁鋼板18で形成したが、長尺状の無方向性電磁鋼板で形成してもよい。これにより、三相同期モータの更なる製造コストの削減化を図ることができる。
また、前記第1実施形態乃至第6実施形態では、第1曲げコア7又は第2曲げコア15は、断面略横U字形であったが、断面略横コの字形など任意の形状でもよい。
第1実施形態に係る三相同期モータの概略構成及び1相励磁の場合に形成される磁気回路の一例を示す図で、(A)は平面図、(B)は断面図である。 図1の固定子側の磁気回路を示す要部拡大斜視図である。 図1の回転子側の磁気回路を示す要部拡大斜視図である。 第1実施形態に係る三相同期モータの回転時のティース部側から見たロータティース部の対向する状態を模式的に説明する図である。 第1実施形態に係る三相同期モータの製造方法を模式的に示す図で、(A)はステータとロータの作製工程を示す図、(B1)〜(B3)は第1曲げコア及び第2曲げコアの作製工程を示す図、(C)は第1曲げコアと第2曲げコアの取り付け工程を示す図、(D)は固定子コイルの装着工程を示す図である。 第1実施形態に係る三相同期モータのトルク特性の一例を示す図で、(A)はロータティース部が正面視矩形状に積層・固着された場合の他の三相同期モータのトルク特性を示す図、(B)はロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に所定角度傾斜するように積層・固着された場合、即ち、第1実施形態に係る三相同期モータのトルク特性を示す図である。 第2実施形態に係る三相同期モータの1相励磁の場合に形成される回転子側の磁気回路を示す要部拡大斜視図である。 第2実施形態に係る三相同期モータの回転時のティース部側から見たロータティース部の対向する状態を模式的に説明する図である。 第2実施形態に係る三相同期モータのトルク特性の一例を示す図で、(A)はロータティース部が正面視矩形状に積層・固着された場合の他の三相同期モータのトルク特性を示す図、(B)はロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に該軸方向中心側に向かって所定角度傾斜するように積層・固着された場合、即ち、第2実施形態に係る三相同期モータのトルク特性を示す図である。 第3実施形態に係る三相同期モータの1相励磁の場合に形成される回転子側の磁気回路を示す要部拡大斜視図である。 第4実施形態に係る三相同期モータの1相励磁の場合に形成される回転子側の磁気回路を示す要部拡大斜視図である。 第5実施形態に係る三相同期モータの1相励磁の場合に形成される回転子側の磁気回路を示す要部拡大斜視図である。 第6実施形態に係る三相同期モータの1相励磁の場合に形成される回転子側の磁気回路を示す要部拡大斜視図である。
符号の説明
1、31、41、51、61、71 三相同期モータ
2 固定子、 3 回転子、 5 ティース部、 6 ステータ
7 第1曲げコア、 8A、8B、8C 固定子コイル、 9 ボビン
11、34、44、54、64 ロータティース部
12、33、43、53、63 ロータ
13 回転軸、 15 第2曲げコア、 18 方向性電磁鋼板
25、26 磁気閉回路、 43A、53A ロータブロック

Claims (3)

  1. 固定子コイルが巻回される複数のティース部が内周部に設けられた電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成されるステータと、複数のロータティース部が外周部に設けられた電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成されるロータと、を備えた同期電動機において、
    略長方形の電磁鋼板を内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げると共に、この電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成され、前記各ティース部の軸方向の上下各端面部に折曲先端部が半径方向内側に向くように固着される第1曲げコアと、
    略長方形の電磁鋼板が内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げられると共に、この電磁鋼板が複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成され、前記各ロータティース部の軸方向の上下各端面部に折曲先端部が半径方向外側に向くように固着される第2曲げコアと、を備え、
    前記ステータは、前記ティース部が正面視矩形状を形成するように積層・固着され、
    前記ロータは、前記ロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に又は段階的に所定角度傾斜するように積層・固着され、
    前記固定子コイルは、前記ティース部の周方向両側面及び該ティース部の上下各端面部に固着される前記各第1曲げコアの内側面に巻回され、
    前記ティース部と前記ロータティース部の該ティース部に対向する部分とによって磁気閉回路が形成されると共に、該ティース部に固着される第1曲げコアと該ロータティース部に固着される第2曲げコアの該第1曲げコアに対向する部分とによって磁気閉回路が形成されることを特徴とする同期電動機。
  2. 固定子コイルが巻回される複数のティース部が内周部に設けられた電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成されるステータと、複数のロータティース部が外周部に設けられた電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成されるロータと、を備えた同期電動機において、
    略長方形の電磁鋼板を内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げると共に、この電磁鋼板を複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成され、前記各ティース部の軸方向の上下各端面部に折曲先端部が半径方向内側に向くように固着される第1曲げコアと、
    略長方形の電磁鋼板が内側対向面間に所定間隔を形成するように長手方向に折り曲げられると共に、この電磁鋼板が複数枚、厚さ方向に積層・固着して形成され、前記各ロータティース部の軸方向の上下各端面部に折曲先端部が半径方向外側に向くように固着される第2曲げコアと、を備え、
    前記ステータは、前記ティース部が正面視矩形状を形成するように積層・固着され、
    前記ロータは、前記ロータティース部の周方向側端縁部が軸方向に対して連続的に又は段階的に該軸方向中心側に向かって所定角度傾斜するように積層・固着され、
    前記固定子コイルは、前記ティース部の周方向両側面及び該ティース部の上下各端面部に固着される前記各第1曲げコアの内側面に巻回され、
    前記ティース部と前記ロータティース部の該ティース部に対向する部分とによって磁気閉回路が形成されると共に、該ティース部に固着される第1曲げコアと該ロータティース部に固着される第2曲げコアの該第1曲げコアに対向する部分とによって磁気閉回路が形成されることを特徴とする同期電動機。
  3. 前記第1曲げコア及び第2曲げコアは、曲げ方向に沿った磁化容易方向を有する方向性電磁鋼板により形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の同期電動機。
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