JP2005150511A - 半導体レーザ素子および半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ素子および半導体レーザ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 価電子帯のスパイクの影響を低減して、十分な動作電圧が得られる半導体レーザ素子および半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 基板12の主面に順次形成された第1導電型の第1クラッド層13、活性層15、上側がストライプ状のリッジ導波路23形状に加工された第2導電型の第2クラッド層19を有する発光層と、リッジ導波路23の上面に形成された第2導電型の第1中間層20と、第2導電型の第2中間層21と、バンドギャップエネルギーが第2クラッド層19よりも小さい第2導電型のコンタクト層22と、前記発光層に電気的導通を取るための電極25、26とを具備している。第2中間層21の組成を第1中間層20とコンタクト層22の中間のバンドギャップを有する組成として、第1中間層21とコンタクト層22のバンドギャップの不連続性を緩和する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体レーザ素子および半導体レーザ装置に係わり、特に十分な動作電圧を得るのに好適な構造を備えた半導体レーザ素子および半導体レーザ装置に関する。
DVD(digital versatile disk)に代表される光ディスクへの書き込み用光源として、波長600nm帯、更には波長400nm帯の半導体レーザ素子の開発が盛んに行なわれており、半導体レーザ素子には高い光出力とともに低い動作電圧が要求される。
低い動作電圧が得られる波長600nm帯の半導体レーザ素子として、p−InGaAlPクラッド層とp−GaAsコンタクト層の間にp−InGaP通電容易層を設け、更にp−InGaAlPクラッド層とp−InGaP通電容易層の間に組成がInGaAlPからInGaPまでグレーデットに変化するp−InGaAlP中間層、あるいは組成がInGaAlPとInGaPの中間にあるp−InGaAlP中間層を設けたリッジ導波路構造の半導体レーザ素子が知られている(例えば非特許文献1参照。)。
この非特許文献1に開示された半導体レーザ素子の構造を、図を用いて説明する。図9は、この半導体レーザ素子の構造を示す断面図である。
図9に示すように、半導体レーザ素子101はn−GaAs基板102の主面にn−InGaAlPクラッド層103と、InGaAlPガイド層104と、InGaP/InGaAlP MQW(Multiple Quantum Well;多重量子井戸)構造の活性層105と、p−InGaAlPガイド層106と、第1p−InGaAlPクラッド層107と、p−InGaPエッチングストップ層108と、第2p−InGaAlPクラッド層109と、p−InGaAlP中間層110と、p−InGaP通電容易層111が順次形成されている。
このp−InGaAlP中間層110は、組成が第2p−InGaAlPクラッド層109の組成からp−InGaP通電容易層111の組成まで徐々に変化するグレーデット層になっている。
p−InGaP通電容易層111、p−InGaAlP中間層110、および第2p−InGaAlPクラッド層109の各層は、p−InGaPエッチングストップ層108が露出するまで順次選択エッチングされ、ストライプ状のリッジ導波路112形状に加工されている。
リッジ導波路112は側面がn−InAlP電流ブロック層113で埋め込まれ、上面にp−GaAsコンタクト層114が形成されている。
p−GaAsコンタクト層114にp型電極115が、n−GaAs基板102の下面にn型電極116がそれぞれ形成されている。
このp−InGaP通電容易層111は第2p−InGaAlPクラッド層109とp−GaAsコンタクト層114との通電を確保するためのものである。
また、p−InGaAlP中間層110はリッジ導波路112をn−InAlP電流ブロック層113で埋め込み、p−GaAsコンタクト層114を形成するための結晶再成長時に、結晶欠陥によりリッジ導波路112の上部にホールのトラップが形成されてリッジ導波路112の上部の抵抗が増加し、動作電圧が高くなるのを抑制している。
しかしながら、非特許文献1開示された半導体レーザ素子101では、高出力化のためにリッジ導波路112の幅を狭くすると、p−InGaP通電容易層111を設けてあったとしても、p−InGaP中間層111とp−GaAsコンタクト層114のバンドギャップエネルギーの差に基づいて界面に形成される価電子帯のスパイクの影響を受けやすくなる。
その結果、スパイクにホールがトラップされてホールが移動しにくくなるので,リッジ導波路112の上部分の抵抗が更に増加して動作電圧は高くなり、十分な動作電圧が得られないという問題があった。
東芝公開技報集2001−2161(98頁、図1)
上述した非特許文献1に開示された半導体レーザ素子においては、p−InGaP通電容易層とp−GaAsコンタクト層のバンドギャップエネルギーの差に基づく価電子帯のスパイクの影響によりホールが移動しにくくなり、十分な動作電圧が得られないという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、価電子帯のスパイクの影響を低減して、十分な動作電圧が得られる半導体レーザ素子および半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の半導体レーザ装置では、基板の主面に形成された第1導電型の第1クラッド層と、前記第1導電型の第1クラッド層上に形成された活性層と、前記活性層上に形成され、上側がストライプ状のリッジ導波路形状に加工された第2導電型の第2クラッド層と、前記リッジ導波路の上面に形成された第2導電型の第1中間層と、前記第1中間層上に形成された第2導電型の第2中間層と、前記第2中間層上に形成され、バンドギャップエネルギーが前記第2クラッド層よりも小さい第2導電型のコンタクト層と、前記活性層に電気的導通を取るための電極とを具備し、前記第2中間層が前記第1中間層と前記コンタクト層の中間のバンドギャップを有することを特徴としている。
本発明によれば、p−InGaP第1中間層とp−GaAsコンタクト層の間にp−InGaP第1中間層とp−GaAsコンタクト層の中間のバンドギャップを有する組成のp−InGaAsP第2中間層を設けたので、p−InGaP第1中間層とp−GaAsコンタクト層のバンドギャップエネルギー差に基づく価電子帯のスパイクの影響が低減され、ホールの移動が容易になる。
これにより、十分な動作電圧が得られ、信頼性の高い半導体レーザ素子および半導体レーザ装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施例1に係わる半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。図1に示すように、本実施例の半導体レーザ素子11は、まず始めに、n−GaAs基板12の主面に、例えばMOCVD法によりAlの組成が0.7のn−In0.5(Ga0.3Al0.70.5Pクラッド層(以下、InGaAlPクラッド層と記す)13と、例えばAlの組成が0.6のn−In0.5(Ga0.4Al0.60.5Pガイド層(以下、InGaAlPガイド層と記す)14と、n−In0.5Ga0.5P/In0.5(Ga0.5Al0.5)P0.5のMQW(Multiple Quantum Well)活性層15と、p−InGaAlPガイド層16と、第1p−InGaAlPクラッド層17と、p−InGaPエッチングストップ層(以下、InGaPエッチングストップ層と記す)18を挟んで第2p−InGaAlPクラッド層19を順次形成している。
続いて、p−InGaP第1中間層20と、GaAsと格子整合するp−InGaAsP第2中間層21と、p−GaAsコンタクト層22を順次形成している。
次に、フォトリソグラフィ法によりp−GaAsコンタクト層22からp−InGaPエッチングストップ層18までを組成の異なるエッチング液を用いて順次選択エッチングにより除去し、ストライプ状のリッジ導波路23を形成している。
次に、p−GaAsコンタクト層22の上面を除いて、電気的な短絡を防止するための絶縁膜、例えばシリコン酸化膜24を全面に形成している。
最後に、p−GaAsコンタクト層22の上面にp型電極25を、n−GaAs基板12の下面にn型電極26をそれぞれ形成して、半導体レーザ素子11としている。
InGaAsPは、Gaの組成をx、Asの組成をyとして、In(1−x)GaAs(1−y)と表すと、xとyが次の関係式を満たす時にGaAsと格子整合することが知られている。
x=(1+y)/(2.08−0.08y)
即ち、図2に示すように、InGaAsPの組成はx=0.48、y=0でInGaPに一致し、x=1、y=1でGaAsの組成に一致する。そして、その間は式(1)に基づいて連続的に変化させることができる。
図3は第2p−InGaAlPクラッド層19と、p−InGaP第1中間層20と、p−InGaAsP第2中間層21と、p−GaAsコンタクト層22の各層の組成を従来方法と比較して模式的に示したもので、図中の実線aが本実施例によるp−InGaAsP第2中間層21がある場合、破線bが従来方法のp−InGaAsP第2中間層21がない場合である。
図3に示すように、p−InGaAsP第2中間層21の組成をInGaPとGaAsの中間のバンドギャップを有する組成、例えばx=0.74、y=0.5に設定してp−In0.26Ga0.74As0.50.5とすることにより、p−InGaP第1中間層20と、p−GaAsコンタクト層22のバンドギャップエネルギーの差に基づく価電子帯のスパイクの高さを低減することが可能である。
図4は、第2p−InGaAlPクラッド層19と、p−InGaP第1中間層20と、p−InGaAsP第2中間層21と、p−GaAsコンタクト層22の価電子帯のバンドダイアグラムを従来方法と比較して示したもので、図中の実線aが本実施例によるp−InGaAsP第2中間層21がある場合、破線bが従来方法のp−InGaAsP第2中間層21がない場合である。
図4から明らかなように、p−InGaP第1中間層20とp−InGaAsP第2中間層21の膜厚をそれぞれ50nmとしたシミュレーションによれば、従来方法ではp−InGaP中間層20とp−GaAsコンタクト層22の界面には−0.2eV程度の大きな価電子帯のスパイクS1が生じる。
一方、本実施例ではp−InGaP第1中間層20とp−InGaAsP第2中間層21の界面に生じる価電子帯のスパイクS2は−0.12eV程度で、価電子帯のスパイクの高さが半分程度に低減している。
価電子帯のスパイクの高さが小さいほどp型キャリアであるホールはスパイクにトラップされることなく移動できるので、界面での抵抗がより小さくなり半導体レーザ素子11の動作電圧を低減することが可能である。実験によれば、0.1V程度の動作電圧の低減が認められた。
ここで、p−InGaAsP第2中間層21をp−InGaP第1中間層20とp−GaAsコンタクト層22の間に挿入したことにより、p−InGaAsP第2中間層21とp−GaAsコンタクト層22の界面に−0.078eV程度の新たなスパイクS3が出現しているが、ホールの移動度はトラップの数よりトラップの高さで律束されるため影響を及ぼさない。
図5は、図1に示す半導体レーザ素子11を用いた半導体レーザ装置の構成を示す外囲器の一部が切欠された斜視図である。
図5に示すように、本実施例の半導体レーザ装置31は、4本のリ−ドピン32が電気的絶縁されて植設された金属製のステム33に半導体レーザ素子11及びレーザ光をモニタするためのモニタフォトダイオード34が固定されている。
半導体レーザ素子11は絶縁性サブマウント35にマウントされ、ステム33の対向側にレーザ光を取り出すようにステム33と垂直に固定されている。また、モニタフォトダイオード34は、半導体レーザ素子11の下方においてステム33に固定されている。
これら半導体レーザ素子11及びモニタフォトダイオード34は、ワイヤ等によりリードピン32と電気的接続されている。
また、金属性のキャップ36が半導体レーザ素子11、モニタフォトダイオード34を内包してステム33に封着されている。このキャップ36の頂部には、レーザ光を取り出すためのウィンドウガラス37が設けられ、半導体レーザ素子11からの可視レーザ光38は、半導体レーザ素子11の一方の端面からウィンドウガラス77を通して外囲器の外部に向けて放射され、他方の端面からのレーザ光は、発光を制御するためのモニタフォトダイオード34に入射する。
以上説明したように、実施例1に係わる半導体レーザ素子11および半導体レーザ装置31では、p−InGaP第1中間層20とp−GaAsコンタクト層22の間にp−InGaAsP第2中間層21を挿入してバンドギャップエネルギーの差に基づく価電子帯のスパイクの高さを低減したので、ホールの移動が容易になり、動作電圧を低減することができる。
これにより、電流経路が最も狭いリッジ導波路23の上部での発熱を抑制することができる。また、電流がスムーズに流れることにより電流分布も均一化されるので、光出力を高めても横方向の高次モードの発生を抑制することができる。
従って、十分な動作電圧を有し、信頼性の高い半導体レーザ素子を提供することができる。
ここでは、p−InGaP第1中間層20とp−InGaAsP第2中間層21の膜厚はそれぞれ50nmとした場合について説明したが、両者の境界を分離してスパイクの高さが低減する厚さ、例えば20nm以上であれば構わない。
また、p−InGaAsP第2中間層21の組成をInGaPとGaAsの中間のバンドギャップを有する組成(x=0.74、y=0.5近傍)に設定した場合について説明したが、目的の動作電圧が得られる範囲であれば特に限定されない。
更に、組成が徐々に変化するグレーデット層としても構わない。以下に、p−InGaAsP第2中間層21をグレーデット層にした場合の変形例について説明する。
(実施例1の変形例1)
図6は、本発明の実施例1の変形例1に係わる第2p−InGaAlPクラッド層19と、p−InGaP第1中間層20と、p−InGaAsP第2中間層21と、p−GaAsコンタクト層22の各層の組成を従来方法と比較して模式的に示したもので、図中の実線aが本実施例による場合、破線bが従来方法の場合である。
本変形例において、上記実施例1と同一の構成部分には同一符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。
本変形例が実施例1と異なる点は、p−InGaAsP第2中間層21の組成を、p−InGaP第1中間層20の組成からGaAsコンタクト層22の組成まで徐々に変化するグレーデット層としたことにある。
即ち、図6に示すように、p−InGaAsP第2中間層21のGaの組成xを0.48から1.0まで徐々に増加させるのに合わせてInの組成(1−x)を0.52から0まで減少させる。並行して、GaAsとの格子整合条件を満たすようにAsの組成yを0から1.0まで徐々に増加させるのに合わせてPの組成(1−y)を1.0から0まで減少させる。
例えば、MOCVD法により、気相中のInとGaのモル比の和In+Gaを一定に保ちながら、Gaを徐々に増加させInを徐々に減少させる。平行して、気相中のAsとPのモル比の和As+Pを一定に保ちながら、Asを徐々に増加させPを徐々に減少させる。
この時、Gaの増加量に対してAsの増加量は理論上1/0.52=1.92倍であるが、成長温度、トータルガス流量、成長炉の構造などにより気相から固層へ取り込まれる割合が元素により変化するので、合わせ込みにより調整しても構わない。
p−InGaAsP第2中間層21をグレーデット層にしたことにより、p−InGaP第1中間層20とp−GaAsコンタクト層22のバンドギャップエネルギーの変化が緩やかになる。これにより、価電子帯のスパイクもブロードになるので、動作電圧を更に低減することが可能である。
以上説明したように、実施例1の変形例1に係わる半導体レーザ素子では、p−InGaAsP第2中間層21をグレーデット層にして、バンドギャップエネルギーの変化を緩やかにしたので、動作電圧を更に低減することができる。
ここでは、p−InGaAsP第2中間層21の組成を直線的に変化させる場合について説明したが、格子整合条件を逸脱しない範囲であれば破線cに示す下凸状、あるいは破線dに示す上凸状に変化させても構わない。また、破線cと破線dの間にあっても構わない。
(実施例1の変形例2)
図7は、本発明の実施例1の変形例2に係わる半導体レーザ素子の構造を示す断面図である。本変形例において、上記実施例1と同一の構成部分には同一符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。
本変形例が実施例1と異なる点は、埋め込み型リッジ導波路構造の半導体レーザ素子にp−InGaAsP第2中間層21を設けたことにある。
即ち、図7に示すように、本変形例の半導体レーザ素子51は、まず始めに、n−GaAs基板12の主面に、例えばMOCVD法により、n−InGaAlPクラッド層13からp−InGaAsP第2中間層21までを順次成長させる。
次に、フォトリソグラフィ法によりストライプ状のパターンを形成した後、p−InGaAsP第2中間層21からp−InGaPエッチングストップ層18までを選択エッチングにより順次除去してストライプ状のリッジ導波路23を形成する。
次に、例えばMOCVD法によりn−InAlP電流ブロック層52をリッジ導波路23の上面以外の部分に形成する。
次に、例えばMOCVD法によりp−GaAsコンタクト層53を全面に形成した後、p−GaAsコンタクト層53の全面にp型電極54を形成して、半導体レーザ素子51としている。
n−InAlP電流ブロック層52はシリコン酸化膜24よりも屈折率が高くリッジ導波路23との屈折率の差が少ないので、より横モードが安定して十分な動作電圧と高い光出力を得ることが可能である。
以上説明したように、実施例1の変形例2に係わる半導体レーザ素子51では、p−InGaAsP第2中間層21とn−InAlP電流ブロック層52を用いているので、十分な動作電圧とより高い光出力を得ることができる。
ここでは、p−InGaAsP第2中間層21の組成はp−InGaP第1中間層20とp−GaAsコンタクト層5の中間のバンドギャップを有する組成であっても、グレーデットな組成であっても構わない。
次に、窒化物系半導体レーザ素子に適用する場合について説明する。図8は本発明の実施例2に係わる半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
図8に示すように、本実施例の半導体レーザ素子61は、まず始めに、n−GaN基板62の主面に、例えばMOCVD法によりAlの組成が0.2のn−Ga0.8Al0.2Nクラッド層(以下、GaAlNクラッド層と記す)63と、n−GaNガイド層64と、GaInN/GaNのMQW(Multiple Quantum Well)活性層65と、p−GaNガイド層66と、p−GaAlNクラッド層67を有する発光層を順次形成している。
続いて、p−GaN第1中間層70と、例えばIn組成が0.05のp−GaInN第2中間層71と、p−GaInN第2中間層71よりIn組成の大きい、例えばIn組成が0.1のp−GaInNコンタクト層72を順次形成している。
次に、フォトリソグラフィ法によりp−GaInNコンタクト層72からp−GaAlNクラッド層67の所定の厚さまでを、例えばRIE(Reactive Ion Etching)法により順次エッチング除去してストライプ状のリッジ導波路73を形成している。
次に、p−GaInNコンタクト層72の上面を除いて、電気的な短絡を防止するための絶縁膜、例えばシリコン酸化膜74を全面に形成している。
最後に、p−GaInNコンタクト層72の上面にp型電極75と、n−GaN基板62の下面にn型電極76をそれぞれ形成して、半導体レーザ素子61としている。
これにより、図4で説明したのと同様に、p−GaN第1中間層70とp−GaInNコンタクト層72のバンドギャッブエネルギーの差に基づく価電子帯のスパイクの高さを低減することが可能である。
以上説明したように、実施例2係わる半導体レーザ素子61では、p−GaN第1中間層70とp−InGaNコンタクト層72の間にp−GaInN第2中間層71を挿入してバンドギャップエネルギーの差に基づく価電子帯のスパイクを低減したので、ホールの移動が容易になり、動作電圧を低減することができる。
これにより、電流経路が最も狭いリッジ導波路73上部での発熱を抑制することができる。また、電流がスムーズにながれることにより電流分布も均一化されるので、光出力を高めても横方向の高次モードの発生を抑制することができる。
従って、十分な動作電圧を有し、信頼性の高い半導体レーザ素子を提供することができる。
ここで、p−GaInN第2中間層71は、p−GaN第1中間層70とIn組成が0.1のp−GaInNコンタクト層72の中間のバンドギャップを有する組成の場合について説明したが、図5で説明したのと同様に、組成が徐々に変化するグレーデット層としても構わない。
また、窒化物半導体層をMOCVD法により形成する場合について説明したが、MBE法によっても構わない。
更に、n−GaN基板を用いる場合について説明したが、SiC基板やサファイア基板を用いても構わない。
上述した実施例においては、リッジ導波路構造の半導体レーザ素子の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、面発光型レーザ素子や分布帰還型レーザ素子に適用しても構わない。また、半導体発光素子(LED)に適用しても構わない。
本発明の実施例1に係わる半導体レーザ素子の構造を示す断面図。 本発明の実施例1に係わるGaAsに格子整合するInGaAsPの組成を示す図。 本発明の実施例1に係わる中間層近傍のバンド構造を示すバンドダイアグラム。 本発明の実施例1に係わる第2中間層の組成を示す模式図。 本発明の実施例1に係わる半導体レーザ装置の構成を示す外囲器の一部が切欠された斜視図。 本発明の実施例1の変形例1に係わるグレーデットに変化する第2中間層の組成を示す模式図。 本発明の実施例1の変形例2に係わる半導体レーザ素子の構造を示す断面図。 本発明の実施例2係わる半導体レーザ素子の構造を示す断面図。 従来の半導体レーザ素子の構造を示す断面図。
符号の説明
11、51、61 半導体レーザ素子
12 n−GaAs基板
13 n−InGaAlPクラッド層
14 n−InGaAlPガイド層
15、65 MQW活性層
16 p−InGaAlPガイド層
17 第1p−InGaAlPクラッド層
18 p−InGaPエッチングストップ層
19 第2p−InGaAlPクラッド層
20 p−InGaP第1中間層
21 p−InGaAsP第2中間層
22、53 p−GaAsコンタクト層
23、73 リッジ導波路
24、74 シリコン酸化膜
25、54、75 p型電極
26、76 n型電極
31 半導体レーザ装置
32 リードピン
33 ステム
34 モニタフォトダイオード
35 絶縁性サブマウント
36 キャップ
37 ウィンドウガラス
38 レーザ光
51 半導体レーザ素子
52 n−InAlP電流ブロック層
62 n−GaN基板
63 n−GaAlNクラッド層
64 n−GaNガイド層
66 p−GaNガイド層
67 p−GaAlNクラッド層
70 p−GaN第1中間層
71 p−GaInN第2中間層
72 p−GaInNコンタクト層
S1、S2、S3 スパイク

Claims (8)

  1. 基板の主面に形成された第1導電型の第1クラッド層と、
    前記第1導電型の第1クラッド層上に形成された活性層と、
    前記活性層上に形成され、上側がストライプ状のリッジ導波路形状に加工された第2導電型の第2クラッド層と、
    前記リッジ導波路の上面に形成された第2導電型の第1中間層と、
    前記第1中間層上に形成された第2導電型の第2中間層と、
    前記第2中間層上に形成され、バンドギャップエネルギーが前記第2クラッド層よりも小さい第2導電型のコンタクト層と、
    前記活性層に電気的導通を取るための電極と、
    を具備し、
    前記第2中間層が前記第1中間層と前記コンタクト層の中間のバンドギャップを有することを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 前記第1クラッド層および前記第2クラッド層がInGaAlP、前記コンタクト層がGaAsであり、前記第1中間層がInGaP、前記第2中間層が前記InGaPと前記GaAsの中間のバンドギャップを有する組成で、且つGaAsに格子整合したInGaAsPであることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記第1クラッド層および前記2クラッド層がGa(1−x)AlNまたはGa(1−x)AlN/GaNの超格子(0.0<x≦0.3)、前記コンタクト層がGa(1−y)InN(0.05<y≦1.0)であり、前記第1中間層がGaN、前記第2中間層がGa(1−z)InN(0.05<z<1.0、且つy>z)であることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ素子。
  4. 前記第2中間層の組成が前記第1中間層の組成から前記コンタクト層の組成まで徐々に変化するグレーデット層であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  5. 前記第1中間層および前記第2中間層の厚さがそれぞれ20nm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  6. 前記第1導電型がn型であり、前記第2導電型がp型であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  7. 基板の主面に形成された第1導電型の第1クラッド層と、
    前記第1導電型の第1クラッド層上に形成された活性層と、
    前記活性層上に形成され、上側がストライプ状のリッジ導波路形状に加工された第2導電型の第2クラッド層と、
    前記リッジ導波路の上面に形成された第2導電型の第1中間層と、
    前記第1中間層上に形成された第2導電型の第2中間層と、
    前記第2中間層上に形成され、バンドギャップエネルギーが前記第2クラッド層よりも小さい第2導電型のコンタクト層と、
    前記活性層に電気的導通を取るための電極と、
    を具備した半導体レーザ素子と、
    前記半導体レーザ素子を載置するサブマウントと、
    前記電極と電気的接続されたリードピンと、
    前記半導体レーザ素子、前記サブマウントおよび前記リードピンを機密封止する手段と、
    を有することを特徴とする半導体レーザ装置。
  8. 基板の主面に形成された第1導電型の第1クラッド層と、
    前記第1導電型の第1クラッド層上に形成された活性層と、
    前記活性層上に形成され、上側がストライプ状のリッジ導波路形状に加工された第2導電型の第2クラッド層と、
    前記リッジ導波路の上面に形成された第2導電型の第1中間層と、
    前記第1中間層上に形成された第2導電型の第2中間層と、
    前記第2中間層上に形成され、バンドギャップエネルギーが前記第2クラッド層よりも小さい第2導電型のコンタクト層と、
    前記活性層に電気的導通を取るための電極と、
    を具備した半導体レーザ素子と、
    前記半導体レーザ素子を載置するサブマウントと、
    前記電極と電気的接続されたリードピンと、
    前記半導体レーザ素子、前記サブマウントおよび前記リードピンを機密封止する手段と、
    を具備し、
    前記第2中間層が前記第1中間層と前記コンタクト層の中間のバンドギャップを有することを特徴とする半導体レーザ装置。
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