JP2005150049A - 配電機材の製造方法及び配電機材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 絶縁カバー等について、リサイクル材を高い配合比で用いてリサイクルする。
【解決手段】 例えばポリエチレン成形品である絶縁カバー等の撤去品を回収してリサイクル材とする。このリサイクル材の配合比を10〜50%の範囲としてバージン材とともに絶縁カバー等の配電機材を成形する。試験結果からリサイクル材の配合比が50%以内であれば、規格値を満足するリサイクル品を得られることを見出した。
【選択図】 図2A
【解決手段】 例えばポリエチレン成形品である絶縁カバー等の撤去品を回収してリサイクル材とする。このリサイクル材の配合比を10〜50%の範囲としてバージン材とともに絶縁カバー等の配電機材を成形する。試験結果からリサイクル材の配合比が50%以内であれば、規格値を満足するリサイクル品を得られることを見出した。
【選択図】 図2A
Description
この発明は、配電線路で使用される熱可塑性樹脂製の絶縁カバー等の配電機材の製造方法及び配電機材に関し、特に撤去した配電機材のリサイクルに関する。
昨今の社会情勢より資源の有効利用として、各種リサイクル製品が製造されている。製品によっては、樹脂成形品を回収して原料としたリサイクル材は、数%〜100%と広範囲の配合比で使用されて来たが、出来るだけ多くの配合比でリサイクルすることが望まれている。
ところで、配電線路において直線接続や分岐接続を行う場合、電線ケーブルの絶縁物を剥ぎ取って導体を露出させ、相互の導体を接続機材を使用して接続している。この時、接続箇所は金属が露出した状態となっており、その絶縁処理として絶縁カバー等の配電機材が使用されている。絶縁カバー等には、成形性を考慮して、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂(最も多いのはポリエチレン)が主に使用されているが、長期に渡り電気絶縁性能(耐電圧)を維持することが要求される。
また、各種機械的性能(引張強度、加熱変形)についても長期に渡り安定していることが要求されるが、機械的強度については、電気設備技術基準の規定(防護具)で、ポリエチレンの場合、図2A(イ)に記載した表1の通り規定されている。すなわち、引張強さは、常温で9.8N/mm2以上で、加熱後の残率が80%以上を要求されている。また、伸びは、常温で350%以上で、加熱後の残率が60%以上を要求されている(試験方法は、JlSC3005による)。
また、各種機械的性能(引張強度、加熱変形)についても長期に渡り安定していることが要求されるが、機械的強度については、電気設備技術基準の規定(防護具)で、ポリエチレンの場合、図2A(イ)に記載した表1の通り規定されている。すなわち、引張強さは、常温で9.8N/mm2以上で、加熱後の残率が80%以上を要求されている。また、伸びは、常温で350%以上で、加熱後の残率が60%以上を要求されている(試験方法は、JlSC3005による)。
ところで、配電線路から撤去した撤去機材は、長期間屋外に取り付けられているため、機材表面には空気中のいろいろな煤塵が付着している。また、長時間紫外線に曝されていたため機材も材質劣化が進行している。これに対して、絶縁カバー等は上記のように、その性能上信頼性を長期に渡り維持すると共に表1の規格値を満足しなければならないものであることから、従来は、絶縁カバー等を成形する原料樹脂としては、撤去機材からのリサイクル材は使用できないと考えられ、バージン材を使用してきた。そして、使用済みの撤去機材は、産業廃棄物として処理されるのが一般的であった。
しかし、昨今の社会情勢より資源の有効利用、産業廃棄物の削減が望まれていることから、撒去された絶縁カバー等の配電機材についてもリユース、リサイクルが求められる状況となっている。しかし、従来は、絶縁カバー等の撤去品をリサイクルするにしても、品質をあまり問題としない全く別の機材へとリサイクルされる程度であった。すなわち、リサイクルされる場合でも、その材質の特性が低下しているので、長期的信頼性を要求される機材にリサイクルするのではなく、ただ形状があればよいような機材(例えばプラスチック製杭、升、箱、架台等、材質の特性に影響を受けない製品)への転用が主であった。
特開2002−87706号公報
絶縁カバー等の撤去品を、品質をあまり問題としない機材にリサイクルする場合、バージン材に混合するリサイクル材の配合比は数%〜100%と広範囲であるが、その製品の性格上、形状があればよく特性の要求がないため、リサイクル材の配合比を特に問題にすることもあまりなかった。
しかし、一定の品質を要求される絶縁カバー等の配電機材にもリサイクルすることができれば、リサイクル量が増し、資源の有効利用が一層高くなり望ましい。バージン材に配合するリサイクル材の配合比が例えば僅か数%以内等の僅かなものであれば、リサイクルした絶縁カバー等でも規格を満たす品質が得られるにしても、僅かな配合比であれば、リサイクルするメリットは余り大きくない。このため、リサイクル材の配合比をできるだけ高くしてリサイクルができることが望まれる。
しかし、一定の品質を要求される絶縁カバー等の配電機材にもリサイクルすることができれば、リサイクル量が増し、資源の有効利用が一層高くなり望ましい。バージン材に配合するリサイクル材の配合比が例えば僅か数%以内等の僅かなものであれば、リサイクルした絶縁カバー等でも規格を満たす品質が得られるにしても、僅かな配合比であれば、リサイクルするメリットは余り大きくない。このため、リサイクル材の配合比をできるだけ高くしてリサイクルができることが望まれる。
本発明は上記背景のもとになされたもので、リサイクル材を高い配合比で用いながら長期に渡って性能を確保できる配電機材の製造方法を提供することを目的とする。
絶縁カバー等の配電機材をリサイクルする場合、リサイクル材の配合比を数%以内等のごく僅かとした場合には問題がないであろうことは容易に推測できることであるが、本発明者らは、リサイクル材の配合比、リサイクルの回数、リサイクル品の品質、品質のバラツキ等の考慮して種々試験をした結果、リサイクル材が50%以内であれば、性能的に絶縁カバー等のリサイクルに問題がないことを見出した。本発明はこのような知見に基づくものである。
すなわち、本発明の配電機材の製造方法は、熱可塑性樹脂成形品である配電機材の撤去品を回収してリサイクル材とし、このリサイクル材の配合比を10%〜50%にしたリサイクル材・バージン材混合材料から配電機材を成形することを特徴とする。
また、本発明の配電機材は、熱可塑性樹脂成形品である配電機材の撤去品を回収したリサイクル材と同じ熱可塑性樹脂のバージン材とのリサイクル材・バージン材混合材料から成形された配電機材であって、リサイクル材の配合比が10%〜50%であることを特徴とする。
この場合、リサイクル材の配合比を数%以内等のごく僅かとした場合には問題がないであろうことは容易に推測できることであることから、そのような範囲を大幅に超えた配合比を採用したものである。
すなわち、本発明の配電機材の製造方法は、熱可塑性樹脂成形品である配電機材の撤去品を回収してリサイクル材とし、このリサイクル材の配合比を10%〜50%にしたリサイクル材・バージン材混合材料から配電機材を成形することを特徴とする。
また、本発明の配電機材は、熱可塑性樹脂成形品である配電機材の撤去品を回収したリサイクル材と同じ熱可塑性樹脂のバージン材とのリサイクル材・バージン材混合材料から成形された配電機材であって、リサイクル材の配合比が10%〜50%であることを特徴とする。
この場合、リサイクル材の配合比を数%以内等のごく僅かとした場合には問題がないであろうことは容易に推測できることであることから、そのような範囲を大幅に超えた配合比を採用したものである。
配電機材の撤去品からのリサイクル材をバージン材に配合して配電機材を成形する場合、リサイクル材の配合比が50%以下であれば、電気的、機械的性能を長期に渡って維持できる配電機材が得られる。50%に近い高い配合比としても性能的に問題の生じないリサイクルが可能であることが分かったことから、ただ形状があればよいような機材へのリサイクルだけでなく、絶縁カバー等のような長期的信頼性を要求される配電機材にもリサイクル可能となった。これにより、リサイクル量が増し、資源の有効利用が一層図られる。
リサイクル材を数%以内等の僅かな配合比でリサイクルする場合はリサイクルするメリットが少ないが、高い配合比10%〜50%でリサイクルできるので、リサイクルするメリットが極めて大きく、実用的である。
リサイクル材を数%以内等の僅かな配合比でリサイクルする場合はリサイクルするメリットが少ないが、高い配合比10%〜50%でリサイクルできるので、リサイクルするメリットが極めて大きく、実用的である。
以下、本発明の配電機材の製造方法の実施例を図面を参照して説明する。
図1は本発明を適用する配電機材の一例としての絶縁カバーを示すもので、同図(イ)は絶縁カバー1の使用状態の正面図、(ロ)は絶縁カバー1のみを示した側面図である。この絶縁カバー1は、架空配電線の本線2に分岐線3を圧縮形の分岐スリーブを用いて接続した分岐接続部を覆うポリエチレン(非架橋)製の中空の絶縁カバーであり、薄肉ヒンジ部4で開閉可能に一体連続する左右の凹状カバー片5、6で分岐接続部を囲み、一方の端縁の係止爪7を他方の端縁の係止穴8に係合させて取り付ける構造である。
この絶縁カバー1は単なる一例であって、その構造は特に問題としないが、例えばこのよう絶縁カバー1の撤去品を回収し粉砕してリサイクル材とする。そして、このポリエチレンのリサイクル材をポリエチレンのバージン材に配合して、絶縁カバーその他の配電機材に成形し、リサイクル品を得る。その際のリサイクル材の配合比は、バージン材を含めた全体の10%〜50%とする。なお、リサイクル材の配合比を10%以下にすることが品質的に不都合なことはないので、実際のリサイクル処理で10%以下を避ける必要があるわけではない。
具体的に説明すると、まず、屋外より撤去してきた絶縁カバーを粉砕してリサイクル材とする。このリサイクル材100%の試験試料について試験を行った結果を図2A(ロ)に記載した表2に示す。表2(図2A(ロ))により、リサイクル材100%の場合、伸びについては規格値を満足しているものの、引張強度については規格値を満足しないものがある。
そこで、引張強さを回復させるためリサイクル材の配合比を減少させて(バージン材を配合させたリサイクル材・バージン材混合材料で)、試験を行った。その結果を図2A(ハ)に記載した表3及び図2A(ニ)に記載したグラフ1に示す。表3(図2A(ハ))及びグラフ1(図2A(ニ))に示す通り、リサイクル材の配合比が60%である時の引張強さは10.26N/mm2であって、規格値9.8N/mm2を越える。リサイクル材の配合比が少なければ引張強さは当然大となるので、リサイクル材の配合比が60%以下であれば規格値を完全にクリアすることが分かる。
次に、難燃ポリエチレンの場合について同様に試験した結果を、図2B(ホ)に記載した表4および図2B(ヘ)に記載したグラフ2に示す。表4(図2B(ホ))及びグラフ2(図2B(ヘ))に示す通り、難燃ポリエチレンの場合には、リサイクル材の配合比が60%で規格値9.8N/mm2をクリアする。
上記のことから、リサイクル材の配合比が50%以下であれば、引張強さの規格値を完全にクリアできると言える。
次に、難燃ポリエチレンの場合について同様に試験した結果を、図2B(ホ)に記載した表4および図2B(ヘ)に記載したグラフ2に示す。表4(図2B(ホ))及びグラフ2(図2B(ヘ))に示す通り、難燃ポリエチレンの場合には、リサイクル材の配合比が60%で規格値9.8N/mm2をクリアする。
上記のことから、リサイクル材の配合比が50%以下であれば、引張強さの規格値を完全にクリアできると言える。
上述の試験結果は1回だけリサイクルする場合についてのものであるが、リサイクル品を使用後にその撤去品を回収して再びリサイクルすることを繰り返すことが考えられる。
屋外で使用される場合、材質の劣化に最も大きな影響を及ぼすのは紫外線である。そこで、前述の試験で引張強さの規格値を満たすことが確認された配合比50%でリサイクルを行うとともにリサイクル品の材質の性能に関して紫外線照射式の耐候性試験機で耐候性試験を行う、という操作を複数回行なった。
この種の絶縁カバーのこれまでの使用実績から、製品が屋外に取リ付けられている時間を15年(絶縁カバーの取り替え頻度が15年間隔)と見積もって、耐候性試験の期間を15年に設定した。
そこで15年屋外で実際に使用した絶縁カバーを撤去し、その材質の特性を調査した。その結果を図2B(ト)に記載した表5に示す。バージン材で成形され、屋外に布設して15年経過した絶縁カバーは、表5(図2B(ト))に示す通り、機械的強度の規格値を満足しているものの、初期値に較べて劣化が見られる。これを初回品とする。なお、図2C(チ)に記載した初回品の試験結果は図2B(ト)のものと同一のものである(比較し易いように再記した)。
次に、この初回品を粉砕して得たリサイクル材を配合比50%(バージン材を50%)で成形したペレットを作成し、試験試料を製作した。これを第一回リサイクル品とする。この第一回リサイクル品を耐候性試験機によリ15年相当の紫外線照射を行い劣化させた前後で引張特性について調べた。その試験結果を図2C(リ)に示す。
次に、耐候性試験後の第一回リサイクル品を粉砕して得たリサイクル材を配合比50%(バージン材を50%)で成形したペレットを作成し、試験試料を製作した。これを第二回リサイクル品とする。この第二回リサイクル品を耐候性試験機によリ15年相当の紫外線照射を行い劣化させた前後で引張特性について調べた。その試験結果を図2C(ヌ)に示す。
次に、耐候性試験後の第二回リサイクル品を粉砕して得たリサイクル材を配合比50%(バージン材を50%)で成形したペレットを作成し、試験試料を製作した。これを第三回リサイクル品とする。この第三回リサイクル品の引張特性についての試験結果を図2C(ル)に示す。
屋外で使用される場合、材質の劣化に最も大きな影響を及ぼすのは紫外線である。そこで、前述の試験で引張強さの規格値を満たすことが確認された配合比50%でリサイクルを行うとともにリサイクル品の材質の性能に関して紫外線照射式の耐候性試験機で耐候性試験を行う、という操作を複数回行なった。
この種の絶縁カバーのこれまでの使用実績から、製品が屋外に取リ付けられている時間を15年(絶縁カバーの取り替え頻度が15年間隔)と見積もって、耐候性試験の期間を15年に設定した。
そこで15年屋外で実際に使用した絶縁カバーを撤去し、その材質の特性を調査した。その結果を図2B(ト)に記載した表5に示す。バージン材で成形され、屋外に布設して15年経過した絶縁カバーは、表5(図2B(ト))に示す通り、機械的強度の規格値を満足しているものの、初期値に較べて劣化が見られる。これを初回品とする。なお、図2C(チ)に記載した初回品の試験結果は図2B(ト)のものと同一のものである(比較し易いように再記した)。
次に、この初回品を粉砕して得たリサイクル材を配合比50%(バージン材を50%)で成形したペレットを作成し、試験試料を製作した。これを第一回リサイクル品とする。この第一回リサイクル品を耐候性試験機によリ15年相当の紫外線照射を行い劣化させた前後で引張特性について調べた。その試験結果を図2C(リ)に示す。
次に、耐候性試験後の第一回リサイクル品を粉砕して得たリサイクル材を配合比50%(バージン材を50%)で成形したペレットを作成し、試験試料を製作した。これを第二回リサイクル品とする。この第二回リサイクル品を耐候性試験機によリ15年相当の紫外線照射を行い劣化させた前後で引張特性について調べた。その試験結果を図2C(ヌ)に示す。
次に、耐候性試験後の第二回リサイクル品を粉砕して得たリサイクル材を配合比50%(バージン材を50%)で成形したペレットを作成し、試験試料を製作した。これを第三回リサイクル品とする。この第三回リサイクル品の引張特性についての試験結果を図2C(ル)に示す。
上述した図2C(チ)〜(ル)の通り、3回のリサイクルを想定して特性調査を行った結果、耐候性試験前後(紫外線劣化の前後)において全て規格値は満足している。
しかしリサイクルに於いては、材質にバラツキは必ずあり、バラツキが小さいことが、複数回リサイクルを繰リ返した場合でも製品性能を長期にわたり安定させる製品製造条件として必要である。
そこで、リサイクルの前後も含め引張強さ(図2Cのもの)の平均値と標準偏差を求め、バラツキを調べた。
平均値(M)=(10.5+12.0+11.2+12.3+11.8+11.8)÷6=11.6
分散(σ2))={(10.5−11.52)2+(12.0−11.52)2+(11.2−11.52)2+(12.3−11.52)2+(11.3−11.52)2+(11.8−11.52)2}÷6=0.35
標準偏差(σ)=0.59
ここで、リサイクル材の引張強さのバラツキが概ね正規分布に従うと考えて、引張強さの3σ値を求めると、
[引張強さの3σ値]=M−3σ=11.6−3×0.59≒9.83
となる。正規分布図は図2C(オ)のようになる。この場合M−3σ値(9.83N/mm2)は引張強さの下限値であるが、この引張強さは規格値(9.8N/mm2)を越えている。このことは、引張強さ分布が正規分布であるとした時、引張強さが99.7%の確率でM±3σの間にあること(すなわち9.8N/mm2以上であること)を示している。この99.7%という確率は十分高いものであり、よってリサイクル材料の配合比が50%以下であれば、ほぼ安定して性能を満足すると言える。
すなわち、繰り返しリサイクルを考えた場合でも、リサイクル材の配合比を50%以下とすることにより、材料特性はほぼ安定して満足すると考えられ、長期的に品質の安定した絶縁カバーを提供することが出来る。
しかしリサイクルに於いては、材質にバラツキは必ずあり、バラツキが小さいことが、複数回リサイクルを繰リ返した場合でも製品性能を長期にわたり安定させる製品製造条件として必要である。
そこで、リサイクルの前後も含め引張強さ(図2Cのもの)の平均値と標準偏差を求め、バラツキを調べた。
平均値(M)=(10.5+12.0+11.2+12.3+11.8+11.8)÷6=11.6
分散(σ2))={(10.5−11.52)2+(12.0−11.52)2+(11.2−11.52)2+(12.3−11.52)2+(11.3−11.52)2+(11.8−11.52)2}÷6=0.35
標準偏差(σ)=0.59
ここで、リサイクル材の引張強さのバラツキが概ね正規分布に従うと考えて、引張強さの3σ値を求めると、
[引張強さの3σ値]=M−3σ=11.6−3×0.59≒9.83
となる。正規分布図は図2C(オ)のようになる。この場合M−3σ値(9.83N/mm2)は引張強さの下限値であるが、この引張強さは規格値(9.8N/mm2)を越えている。このことは、引張強さ分布が正規分布であるとした時、引張強さが99.7%の確率でM±3σの間にあること(すなわち9.8N/mm2以上であること)を示している。この99.7%という確率は十分高いものであり、よってリサイクル材料の配合比が50%以下であれば、ほぼ安定して性能を満足すると言える。
すなわち、繰り返しリサイクルを考えた場合でも、リサイクル材の配合比を50%以下とすることにより、材料特性はほぼ安定して満足すると考えられ、長期的に品質の安定した絶縁カバーを提供することが出来る。
なお、上述のリサイクル試験に際して、伸びや加熱後の残率や電気的性能についても試験したが(データは省略)、伸びについては初回品でも規格値を大幅に超えている(図2A(イ)、(ロ)参照)ことからも分かるように、3回のリサイクルで規格値以下となることはなかった。また、引張強さ及び伸びの加熱後の残率についても、リサイクル品で規格値以下になることはなかった。リサイクルに伴う品質劣化としては機械的強度の劣化と比べて、電気絶縁性能(耐電圧)の劣化の程度は少なく、3回のリサイクルで電気絶縁性能が規格値以下となることはなかった。
なお、リサイクル材を成形に使用する際の使用態様としては、リサイクル材とバージン材を混練した材料で成形する場合でも良いし、リサイクル材とバージン材をそれぞれ分けておき、成形時に成形機の中で混ぜ合わせる場合でもよい。
また、本発明の対象とする配電機材は、上述した絶縁カバーが好適であるが、絶縁電線を保護する電線防護管でもよいし、その他、配電線路における種々の配電機材に適用することができる。
また、配電機材の材料樹脂としては、機械的強度を持つ絶縁材料として広く用いられているポリエチレンが好適であるが、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレンその他種々のもの(非架橋の熱可塑性樹脂)に適用できる。
また、配電機材の材料樹脂としては、機械的強度を持つ絶縁材料として広く用いられているポリエチレンが好適であるが、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレンその他種々のもの(非架橋の熱可塑性樹脂)に適用できる。
1 絶縁カバー(絶縁用配電機材)
Claims (4)
- 熱可塑性樹脂成形品である配電機材の撤去品を回収してリサイクル材とし、このリサイクル材の配合比を10%〜50%にしたリサイクル材・バージン材混合材料から配電機材を成形することを特徴とする配電機材の製造方法。
- 前記配電機材がポリエチレン成形品であることを特徴とする請求項1記載の配電機材の製造方法。
- 前記配電機材が電線上及び接続部に被せる絶縁カバーであることを特徴とする請求項1又は2記載の配電機材の製造方法。
- 熱可塑性樹脂成形品である配電機材の撤去品を回収したリサイクル材と同じ熱可塑性樹脂のバージン材とのリサイクル材・バージン材混合材料から成形された配電機材であって、リサイクル材の配合比が10%〜50%であることを特徴とする配電機材。
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008141906A (ja) * | 2006-12-05 | 2008-06-19 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 再使用可能な絶縁カバー |
JP2008168570A (ja) * | 2007-01-15 | 2008-07-24 | Sumitomo Electric Ind Ltd | リサイクル率の決定方法 |
KR102228301B1 (ko) * | 2019-10-08 | 2021-03-17 | 한국전력공사 | 인입케이블 보호장치 |
-
2003
- 2003-11-20 JP JP2003390087A patent/JP2005150049A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008168570A (ja) * | 2007-01-15 | 2008-07-24 | Sumitomo Electric Ind Ltd | リサイクル率の決定方法 |
KR102228301B1 (ko) * | 2019-10-08 | 2021-03-17 | 한국전력공사 | 인입케이블 보호장치 |
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