JP2008168570A - リサイクル率の決定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂成形品の品質を維持し、廃材の配合量を多くできるリサイクル率を試作成形品の製造回数を低減できる、リサイクル率の決定方法を提供する。
【解決手段】リサイクル率の決定方法によれば、材料と廃材とからなる原料に対する廃材の割合であるリサイクル率Roptの決定方法であって、樹脂成形品の基準性能値(DNG)を設定する設定工程と、基準性能値(DNG)を満たさなくなるまで、原料に対して所定割合(x)の廃材を配合して試作成形品を所定回数(a+1回)製造し、それぞれの回数(n回)における試作成形品の性能値(Dn)を測定する測定工程と、試作成形品の性能維持率dを、0.1≦x<1の場合にはd=D1/D0により、x=1の場合にはd=Da(1/a)より決定する性能維持率決定工程と、リサイクル率Roptを、Ropt=(1−Da)/(1−dDa)より算出するリサイクル率決定工程とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、リサイクル率の決定方法に関し、より特定的には最適なリサイクル率を容易に決定するリサイクル率の決定方法に関する。
従来、樹脂からなる樹脂成形品を射出成型する場合、通常、樹脂を含む原料をホッパーから加熱シリンダーに供給して溶融したのち、ノズルからスプルーとランナーを経て、密閉金型の中へ注入して所要の形状を付与するという方法が採用されている。射出成型をすると、樹脂成形品とともに、スプルーやランナーなどの廃材が多量に発生する。したがって、発生した廃材を有効にリサイクルすることによって、樹脂成形品の生産コストの低減を図ることができる。
このような廃材をリサイクルする方法として、たとえば特開2001−138329号公報(特許文献1)に、樹脂ペレットリサイクル方法および装置が開示されている。特許文献1には、樹脂ペレットの射出成型時に発生する廃材を加熱条件下で粉砕し、粉砕されたペレットを再使用する方法が開示されている。特許文献1の方法によれば、加熱下にて廃材を粉砕することによって、リサイクル時の劣化を抑制できることが開示されている。
また、たとえば特開2001−26719号公報(特許文献2)には、リサイクル樹脂組成物およびその製造方法が開示されている。特許文献2には、リサイクル時に少なくとも1種の樹脂用添加剤を付与することにより、樹脂成形品の劣化を抑制する方法が開示されている。
また、たとえば特開平4−255757号公報(特許文献3)には、銅化合物を0.005〜5重量部添加することにより、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂の再生時の強度劣化を抑制する方法が開示されている。
また、たとえば特開平10−77408号公報(特許文献4)には、低分子環状ポリフェニレンスルフィドを添加することにより、ポリフェニレンサルファイド樹脂の再生時に物性の低下を抑制する方法が開示されている。
ここで、樹脂成形品の廃材をリサイクル(再使用)する場合には、廃材を配合する割合(リサイクル率)が、樹脂成形品のコスト低減効果および廃材の廃棄量の低減効果に大きく影響する。最適なリサイクル率を把握するためには、多くのリサイクル率を振った試作、評価、および判定を繰り返し実施し、樹脂成形品の品質に影響しない範囲で最も廃材の使用量が多いリサイクル条件を見出す必要がある。このようなリサイクル率を決めるためには、非常に多くのリサイクル率での試作成形品を作製する必要があり、その結果、多大な時間を要するという問題がある。
一般的には、多大な試料および時間を要することなく、かつ樹脂成形品の品質に影響を及ぼさないために、品質の安全性を考慮して、リサイクル率{廃材/(廃材+材料}を30%として樹脂成形品を製造している。しかし、この場合には、廃材のリサイクルが十分でない(リサイクル率が低い)ために、樹脂成形品のコスト低減効果および廃材の排出量の低減効果が十分でないという問題がある。
また、上記特許文献1〜4の方法では、廃材を配合する割合については開示がない。そのため、上記と同様の問題を有している。
特開2001−138329号公報 特開2001−26719号公報 特開平4−255757号公報 特開平10−77408号公報
したがって、本発明の目的は、要求される樹脂成形品の品質を維持するとともに、原料に対する廃材の配合量を多くできるリサイクル率を試作成形品の製造回数を低減して決定できる、リサイクル率の決定方法を提供することである。
本発明のリサイクル率の決定方法は、樹脂を少なくとも含有する材料に、廃材を配合して樹脂成形品を製造する際の、材料と廃材とからなる原料に対する廃材の割合であるリサイクル率Roptの決定方法であり、設定工程と、測定工程と、性能維持率決定工程と、リサイクル率決定工程とを備えている。設定工程では、樹脂成形品の基準性能値(DNG)を設定する。測定工程では、基準性能値(DNG)を満たさなくなるまで、原料に対して所定割合(x)の廃材を配合して試作成形品を所定回数(a+1回)製造し、それぞれの回数(n回)における試作成形品の性能値(Dn)を測定する。性能維持率決定工程では、試作成形品の性能維持率dを、0.1≦x<1の場合にはd=D1/D0により、x=1の場合にはd=Da(1/a)より決定する。リサイクル率決定工程では、リサイクル率Roptを、Ropt=(1−Da)/(1−dDa)より算出する。
本願発明者は、鋭意研究の結果、1つの所定割合(x)での試作成形品の製造によって、性能維持率dおよびリサイクル率Roptを算出できることを見出した。すなわち、設定工程で設定された基準性能値(DNG)、測定工程により測定された性能値(Dn)、および測定回数(a+1回)のaに基づいて、性能維持率決定工程により性能維持率dを決定できる。また、測定工程により測定された基準性能値(DNG)を満たす限界回数(a回)での性能値(Da)および性能維持率決定工程により決定された性能維持率dに基づいて、リサイクル率決定工程によりリサイクル率Roptを決定できる。これにより、1つの所定割合(x)での試作成形品の作製で、要求される樹脂成形品の品質を満たすとともに廃材を配合する割合(リサイクル率)を高く決定できる。そのため、原料に対する廃材の配合量を多くできるリサイクル率Roptを試作成形品および時間を低減して決定することができる。すなわち、樹脂成形品のコスト低減効果および廃材の廃棄量の低減効果が大きくなる。よって、要求される樹脂成形品の品質を維持するとともに、原料に対する廃材の配合量を多くできるリサイクル率を試作成形品の製造回数を低減して決定できる。
なお、廃材のリサイクル回数(n回)が増加するに従って、製造される試作成形品の性能値(Dn)が低下する。そのため、測定工程では、限界回数(a回)までの試作成形品の性能値(Dn)は基準性能値(DNG)を満たすとともに、所定回数(a+1回)での試作成形品の性能値(Dn)は基準性能値(DNG)を満たさない、aが存在する。
上記リサイクル率の決定方法において好ましくは、リサイクル率決定工程で算出されたリサイクル率Roptで、第2試作成形品を製造して性能値(Dn)を測定する再測定工程をさらに備えている。
これにより、リサイクル率決定工程で決定されたリサイクル率が要求される樹脂成形品の品質を維持しているかを確認できる。よって、決定されたリサイクル率で製造される樹脂成形品の品質をより確実に維持できる。
本発明のリサイクル率の決定方法によれば、要求される樹脂成形品の品質を維持するとともに、原料に対する廃材の配合量を多くできるリサイクル率を試作成形品の製造回数を低減して決定できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態におけるリサイクル率の決定方法を示すフローチャートである。図2は、本発明の実施の形態における設定工程、測定工程、性能維持率決定工程、リサイクル率決定工程、および再測定工程を説明するための図である。図3は、本発明の実施の形態における原料から樹脂成形品を製造するフローチャートである。図1〜図3を参照して、本発明の実施の形態におけるリサイクル率の決定方法について説明する。実施の形態におけるリサイクル率の決定方法は、樹脂を少なくとも含有する材料に、廃材を配合して樹脂成形品を製造する際の、材料と廃材とからなる原料に対する廃材の割合であるリサイクル率Roptの決定方法である。
まず、図1に示すように、樹脂を少なくとも含有する材料を準備する準備工程(S10)を実施する。準備工程(S10)では、製造する樹脂成形品の材料を準備する。材料は、樹脂を含有していれば特に限定されず、補強剤などの添加剤などをさらに含有していてもよい。また、材料に含まれる樹脂は、射出成形に使用可能な任意の樹脂を用いることができる。
次に、図1および図2に示すように、樹脂成形品の基準性能値(DNG)を設定する設定工程(S20)を実施する。
設定工程(S20)では、まず、樹脂成形品の性能値(Dn)の評価方法を決定する。基準性能値(DNG)は特に限定されないが、たとえば、製造する樹脂成形品の強度、耐震性、耐衝撃性、耐腐食性、耐湿性、耐熱性、および耐寒性などが挙げられる。性能値(Dn)は、樹脂成形品の性能を評価しやすい方法を任意に選択できる。
そして、基準性能値(DNG)を決定する。基準性能値(DNG)は、準備工程(S10)で準備した材料からなる(すなわち、リサイクル回数が0回である)樹脂成形品の性能値(D0)を1とするときの性能値であって、初期の性能と比較して要求される維持率である。基準性能値(DNG)は、樹脂成形品に応じて任意に設定できる。
なお、性能値(Dn)は、廃材を材料に配合する所定割合(x)が一定(x=0を除く)の場合には、リサイクル回数が増加する毎に低下する。そのため、0<x<1の場合における樹脂成形品の性能値(Dn)は、0を超えて1未満である。また、所定割合(x)が1(100%)の場合における性能値(Dn)は、リサイクル回数を増加させて試作成形品を製造すると、0に近い値に収束する。
次に、図1および図2に示すように、基準性能値(DNG)を満たさなくなるまで、原料に対して所定割合(x)の廃材を配合して試作成形品を所定回数(a+1回)製造し、それぞれの回数(n回)における試作成形品の性能値(Dn)を測定する測定工程(S30)を実施する。
測定工程(S30)では、まず、試作成形品を製造する際の、原料に対する廃材の所定割合(x)を決定する。測定工程(S30)における所定割合(x)は、0.1以上1.0以下である。0.1未満の場合、配合される廃材が少ないため、試作成形品の性能値(Dn)の低下が少なくなり、所定回数(a+1回)が多くなり現実的ではない。廃材をすべてリサイクルする場合には、所定割合(x)は1.0(100%)である。
そして、図3に示すように、準備工程(S10)で準備した材料を射出成形する。そして、射出成形直後の状態から試作成形品を取り出すとともに、廃材を排出する。これにより、廃材を含まない原料、すなわちリサイクル回数が0回の原料からなる試作成形品を製造できる。そして、リサイクル回数が0回の試作成形品の性能値(D0)を測定する。そして、リサイクル回数が0回の試作成形品の性能値(D0)を基準値として1とする。なお、試作成形品を成形する方法は、材料を溶融および固化する方法であれば射出成形に特に限定されず、一般公知の方法を採用できる。
そして、排出された廃材を粉砕し、必要に応じてさらにペレット化して、準備工程(S10)で準備した材料に配合する。この際、準備工程(S10)で準備した材料と廃材とからなる原料に対して、上記決定した所定割合(x)の廃材を配合する。
そして、準備工程(S10)で準備された材料を(1−x)の割合で、廃材を所定割合(x)で配合されてなる原料を用いて射出成形を行ない、廃材のリサイクル回数が1回である試作成形品を製造する。そして、廃材のリサイクル回数が1回の試作成形品の性能値(D1)を測定する。性能値(D1)は、図2に示すように、リサイクル回数が0回の試作成形品の性能値(D0)を1としたときの相対値とする。
そして、排出された廃材を、所定割合(x)でさらに配合する。すなわち、準備工程(S10)で準備された材料を(1−x)の割合で、廃材をxの割合で配合されてなる原料を用いて射出成形を行ない、2回目の試作成形品の性能値(D2)を測定する。
このように試作成形品を順次製造して、n回目のリサイクルにより成形された試作成形品の性能値(Dn)をそれぞれ測定する。そして、基準性能値(DNG)を満たさなくなるまで、原料に対して所定割合(x)の廃材を配合して試作成形品を所定回数(a回+1)製造する。
たとえば図2に示すx=1(100%)の場合には、基準性能値(DNG)を満たさない所定回数(a+1回)は4回であり、基準性能値(DNG)を満たす限界回数(a回)は3回となる。すなわち、a=3が成立する。
測定工程(S30)では、基準性能値(DNG)を満たさなくなるまで試作成形品を製造して、それぞれの性能値(Dn)を測定する必要がある。しかし、たとえば図2に示す所定割合(x)が0.1のように、性能値(Dn)がほとんど低下しないので基準性能値(DNG)を満たさなくなるまで多大な試作成形品を製造する必要が生じた場合や、試作成形品を多大に製造しても基準性能値(DNG)を満たさなくなる可能性が低い場合には、所定割合(x)を高く設定し直して測定工程(S30)をやり直すことが好ましい。
なお、「材料」とは、製造したい樹脂成形品の材料を意味する。また、「原料」とは、準備工程(S10)で準備した材料と廃材とからなる。また、「廃材」とは、n回目のリサイクルにより成形された樹脂成形品の場合には、(n−1)回目のリサイクルにより成形された樹脂成形品(試作成形品)と実質的に同じ材料である。また、実質的に同じとは、完全に同一の場合の他に、外的要因で生じる誤差程度のばらつきを含むことを意味している。
次に、試作成形品の性能維持率dを、0.1≦x<1の場合にはd=D1/D0により、x=1の場合にはd=Da(1/a)より決定する性能維持率決定工程(S40)を実施する。なお、性能維持率dとは、廃材のリサイクル回数が1回増加する際に試作成形品の性能を維持する割合(d=Dn/Dn-1)である。
ここで、測定工程(S30)で決定した所定割合(x)が0.1≦x<1の場合について説明する。この場合には、本願発明者は、d=Dn/Dn-1の関係において、品質の安全性を考慮して、廃材のリサイクルによる影響が最も大きい1回目のリサイクル時における性能値D0とD1との変化に着目した。そのため、性能維持率dをd=D1/D0とした。
所定割合(x)が0.1≦x<1の場合には、測定工程(S30)で測定した性能値(D0)および性能値(D1)をd=D1/D0にそれぞれ代入することによって、0.1≦x<1の場合の性能維持率dを決定する。
また、測定工程(S30)で決定した所定割合(x)がx=1の場合について説明する。この場合には、リサイクル回数を所定回数(a+1回)として樹脂成形品を製造し、基準性能値(DNG)を満たす限界回数(a回)について、d=Dn/Dn-1の式により、d=Da/Da-1=Da/dDa-2=・・・=Da 1/aの関係が成立する。
所定割合(x)がx=1の場合には、測定工程(S30)で測定した所定回数(a+1)のaおよび性能値(Da)をd=Da 1/aに代入することによって、性能維持率dを決定する。
次に、リサイクル率Roptを、Ropt=(1−Da)/(1−dDa)より算出するリサイクル率決定工程(S50)を実施する。リサイクル率決定工程(S50)では、Ropt=(1−Da)/(1−dDa)に、測定工程(S30)で測定された性能値(Da)および性能維持率決定工程(S40)で決定された性能維持率dを代入することによって、リサイクル率Roptを決定する。
ここで、Ropt=(1−Da)/(1−dDa)の式について説明する。本願発明者は、性能値(Dn)、性能維持率d、リサイクル率{材料/(材料+廃材)}Rとすると、Dn=(1−R)+RdDn-1の関係が成立すると考えた。当該関係が成立するのは、以下の理由に基づく。(1−R)は、廃材を含まない材料の割合になるので、性能値は1のままである。一方、RdDn-1は、廃材を配合したときの性能となり、性能値(Dn-1)が性能維持率dだけ劣化したものが、Rの比率で添加されている。そのため、Dn=(1−R)+RdDn-1の関係が成立する。
そして、Dn=(1−R)+RdDn-1において、基準性能値(DNG)を満たす性能値(Da)を満たすRoptは、上記関係において、Da=(1−Ropt)+RdDa-1となる。また、本願発明者は、リサイクル回数を増加すると、性能値(Dn)がほぼ一定に収束することに着目して、Da=Da-1と近似できると仮定した。そして、仮定したDa=Da-1をDa=(1−Ropt)+RdDa-1に代入すると、Ropt=(1−Da)/(1−dDa)が得られた。
以上の工程(S10〜S50)を実施することによって、樹脂成形品の基準性能値(DNG)を維持できるリサイクル率Roptを、1回の所定割合(x)での試作成形品の製造により決定できる。
次に、リサイクル率決定工程(S50)で算出されたリサイクル率Roptで、第2試作成形品を製造して性能値(Dn)を測定する再測定工程(S60)を実施する。再測定工程(S60)では、リサイクル率決定工程(S50)で決定したリサイクル率Roptで製造した樹脂成形品が基準性能値(DNG)を満たすかについての確認を行なう。
具体的には、リサイクル率決定工程(S50)で決定したリサイクル率Roptで第2試作成形品を製造して、性能値(Dn)を測定する。そして、第2試作成形品の性能値(Dn)がほぼ一定になるまで繰り返し、ほぼ一定となった性能値(Dn)が基準性能値(DNG)を満たしているか否かについて確認する。
再測定工程(S60)で、ほぼ一定となった性能値(Dn)が基準性能値(DNG)を満たしている場合とは、たとえば図2に示す所定割合(y)においてリサイクル回数が4回以降の性能値(Dn)が、基準性能値(DNG)を満たしていることを言う。この場合には、リサイクル率決定工程(S50)で決定したリサイクル率Roptで樹脂成形品を製造しても問題がないことが確認できる。
万が一、再測定工程(S60)で、少なくとも1回でのリサイクル回数での性能値(Dn)、または、ほぼ一定となった(一定の値に収束した)性能値(Dn)が、基準性能値(DNG)を満たしていない場合には、再測定工程(S60)で測定された第2試作成形品の性能値(Dn)に基づいて、上述した性能維持率決定工程(S40)と、リサイクル率決定工程(S50)とを実施する。これにより、リサイクル率Roptを再び決定できる。
以上説明したように、本発明の実施の形態におけるリサイクル率の決定方法によれば、樹脂を少なくとも含有する材料に、廃材を配合して樹脂成形品を製造する際の、材料と廃材とからなる原料に対する廃材の割合であるリサイクル率Roptの決定方法であって、樹脂成形品の基準性能値(DNG)を設定する設定工程(S20)と、基準性能値(DNG)を満たさなくなるまで、原料に対して所定割合(x)の廃材を配合して試作成形品を所定回数(a+1回)製造し、それぞれの回数(n回)における試作成形品の性能値(Dn)を測定する測定工程(S30)と、試作成形品の性能維持率dを、0.1≦x<1の場合にはd=D1/D0により、x=1の場合にはd=Da(1/a)より決定する性能維持率決定工程(S40)と、リサイクル率Roptを、Ropt=(1−Da)/(1−dDa)より算出するリサイクル率決定工程(S50)とを備えている。
設定工程(S20)で設定された基準性能値(DNG)、測定工程(S30)により測定された性能値(Dn)、および測定回数(a+1回)のaに基づいて、性能維持率決定工程(S40)により性能維持率dを決定できる。また、測定工程(S30)により測定された限界回数(a回)での性能値(Da)および性能維持率決定工程(S40)により決定された性能維持率dに基づいて、リサイクル率決定工程(S50)によりリサイクル率を決定できる。これにより、1つの所定割合(x)での試作成形品の作製で、要求される樹脂成形品の品質を満たすとともに廃材を配合する割合(リサイクル率)を高く決定できる。そのため、原料に対する廃材の配合量を多くできるリサイクル率Roptを試作成形品の製造回数および時間を低減して決定することができる。すなわち、樹脂成形品のコスト低減効果および廃材の廃棄量の低減効果が大きくなる。よって、要求される樹脂成形品の品質を維持するとともに、原料に対する廃材の配合量を多くできるリサイクル率Roptを試作成形品の製造回数を低減して決定できる。
上記リサイクル率の決定方法において好ましくは、リサイクル率決定工程(S50)で算出されたリサイクル率Roptで、第2試作成形品を製造して性能値(Dn)を測定する再測定工程(S60)をさらに備えている。
これにより、リサイクル率決定工程(S50)で決定されたリサイクル率Roptが要求される樹脂成形品の品質を維持しているかを確認できる。よって、決定されたリサイクル率Roptで製造される樹脂成形品の品質をより確実に維持できる。
[実施例]
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、実施の形態における各工程(S10〜S50)について、以下のようにした。まず、準備工程(S10)では、樹脂を少なくとも含有する材料として、ガラスファイバーを40%含有するポリフェニレンサルファイド(PPS)とした。
次に、設定工程(S20)では、性能値(Dn)の評価を曲げ強度保持率とし、基準性能値(DNG)を0.85と設定した。
次に、測定工程(S30)では、所定割合(x)を1(100%)とした。また、測定工程(S30)では、図4に示すDIC社から公表されているガラスファイバーを40%含有するPPSのデータをリサイクル回数に対する性能値(Dn)として採用した。なお、図4は、DIC社から公表されているポリフェニレンサルファイドの曲げ強度保持率を示す図である。図4に示すように、D3=0.85、D4=0.83であることから、基準性能値(DNG)を満たさなくなるまで試作成形品を製造した所定回数(a+1回)は4回であり、基準性能値(DNG)を満たす限界回数(a回)は3回となった。すなわち、DNG=D3=0.85となった。
次に、性能維持率決定工程(S40)では、x=1であることから、d=Da(1/a)=0.851/3=0.947となった。
次に、リサイクル率決定工程(S50)では、Ropt=(1−Da)/(1−dDa)=(1−0.85)/(1−0.947×0.85)=0.77となり、実施例1におけるリサイクル率は0.77と算出できた。
(Roptの確認試験)
optで樹脂成形品を製造して、リサイクル回数毎の性能値(Dn)ついて、Dn=(1−Ropt)+RoptdDn-1の式により求めた値を図5に示す。なお、図5は、実施例1のリサイクル率を確認するための図である。
図5に示すように、実施例1のリサイクル率Roptは、リサイクル回数を増加したときの性能値(Dn)が0.85で一定になることがわかった。また、Da=Da-1と近似できることを仮定して決定したRopt=(1−Da)/(1−dDa)についても問題がないことがわかった。
以上より、実施例1によれば、要求される樹脂成形品の品質を維持するとともに、原料に対する廃材の配合量を多くできるリサイクル率Roptを試作成形品および時間を低減して決定することができることが確認できた。
(実施例2)
実施例2では、準備工程(S10)では、樹脂を少なくとも含有する材料を粒状ガラスフィラーを60%含有したポリフェニレンサルファイド(PPS)とした。
次に、設定工程(S20)では、性能値(Dn)の評価を曲げ強度保持率とし、基準性能値(DNG)を0.89と設定した。
次に、測定工程(S30)では、所定割合(x)を1(100%)とした。また、測定工程(S30)では、リサイクル回数に対する性能値(Dn)は、曲げ強度とした。その結果を図6に示す。なお、図6は、実施例2のポリフェニレンサルファイド成形品の曲げ強度保持率を示す図である。
図6に示すように、D2=0.884、D3=0.85であることから、基準性能値(DNG)を満たさなくなるまで試作成形品を製造した所定回数(a+1回)は3回であり、基準性能値(DNG)を満たす限界回数(a回)は2回となった。すなわち、DNG=D2=0.884となった。
次に、性能維持率決定工程(S40)では、x=1であることから、d=Da(1/a)=0.8841/3=0.940となった。
次に、リサイクル決定工程(S50)では、Ropt=(1−Da)/(1−dDa)=(1−0.884)/(1−0.940×0.884)=0.69となり、実施例2におけるリサイクル率は0.69と算出できた。
(Roptの確認試験)
optで樹脂成形品を製造して、リサイクル回数毎の性能値(Dn)ついて、実施例1と同様に求めた値を図7に示す。なお、図7は、実施例3のリサイクル率を確認するための図である。
図7に示すように、実施例2のリサイクル率Roptは、リサイクル回数を増加したときの性能値(Dn)が0.89で一定になることがわかった。また、Da=Da-1と近似できることを仮定して決定したRopt=(1−Da)/(1−dDa)についても問題がないことがわかった。
以上より、実施例2によれば、要求される樹脂成形品の品質を維持するとともに、原料に対する廃材の配合量を多くできるリサイクル率Roptを試作成形品および時間を低減して決定することができることが確認できた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のリサイクル決定方法によれば、要求される樹脂成形品の品質を維持するとともに、原料に対する廃材の配合量を多くできるリサイクル率Roptを試作成形品の製造回数を低減して決定できる。そのため、樹脂を含む材料に廃材を配合して樹脂成形品を製造するプロセスに好適に用いることができる。
本発明の実施の形態におけるリサイクル率の決定方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における設定工程、測定工程、性能維持率決定工程、リサイクル率決定工程、および再測定工程を説明するための図である。 本発明の実施の形態における原料から樹脂成形品を製造するフローチャートである。 DIC社から公表されているガラスファイバーを40%含有するPPSの曲げ強度保持率を示す図である。 実施例1のリサイクル率を確認するための図である。 実施例2のポリフェニレンサルファイド成形品の曲げ強度保持率を示す図である。 実施例3のリサイクル率を確認するための図である。

Claims (2)

  1. 樹脂を少なくとも含有する材料に、廃材を配合して樹脂成形品を製造する際の、前記材料と前記廃材とからなる原料に対する前記廃材の割合であるリサイクル率Roptの決定方法であって、
    前記樹脂成形品の基準性能値(DNG)を設定する設定工程と、
    前記基準性能値(DNG)を満たさなくなるまで、前記原料に対して所定割合(x)の前記廃材を配合して試作成形品を所定回数(a+1回)製造し、それぞれの回数(n回)における前記試作成形品の性能値(Dn)を測定する測定工程と、
    前記試作成形品の性能維持率dを、0.1≦x<1の場合にはd=D1/D0により、x=1の場合にはd=Da(1/a)より決定する性能維持率決定工程と、
    前記リサイクル率Roptを、Ropt=(1−Da)/(1−dDa)より算出するリサイクル率決定工程とを備える、リサイクル率の決定方法。
  2. 前記リサイクル率決定工程で算出されたリサイクル率Roptで、第2試作成形品を製造して前記性能値(Dn)を測定する再測定工程をさらに備える、請求項1に記載のリサイクル率の決定方法。
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