JP2005149979A - 燃料電池用燃料の改質方法および燃料電池システム - Google Patents

燃料電池用燃料の改質方法および燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構造で運用が簡便であり、燃料となる炭化水素ガスからの炭素析出を有効に防止することができる燃料電池用燃料の改質方法および燃料電池システムを提供する。
【解決手段】発電モジュールで燃焼させた排気ガスの一部を排気ガス主流から分岐して還流させ、該還流排気ガスを供給前の炭化水素ガス燃料に所定の比率で混合させ、該混合ガス燃料を発電モジュールに供給して燃焼させる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、燃料となる炭化水素ガスを改質する燃料電池用燃料の改質方法および燃料電池システムに関する。
炭化水素ガスを燃料とする燃料電池において、燃料ガスは発電セルの燃料室あるいは炭化水素ガスから水素ガスを取出すガス改質器において数百℃以上の高温に加熱される。この時、燃料ガスからの炭素の析出が問題となる。この炭素析出は、炭化水素ガスを構成する元素の組成、温度、圧力によって決まる平衡組成へ変化する過程で生ずるものである。例えばメタンの場合、800℃では1モルのメタンから0.944モルの炭素が析出する。この析出炭素が触媒層に徐々に蓄積され、触媒層が析出炭素によって閉塞されると、燃料ガスの供給が次第に困難になり、発電モジュールで生じる水素不足によって最悪の場合はシステムが停止するおそれがある。システムが一旦停止してしまうと、その復旧のために改質器内の触媒を交換しなければならないという問題を生じる。
そこで、炭化水素ガスを改質することによって燃料ガスを構成する元素の組成を調整し、炭素の析出を防止する方法が提案されている。例えば特許文献1は、燃料ガス中のブタンを分解反応器中でメタンに分解し、さらに改質器中でメタンに水蒸気を添加して改質する燃料電池発電システムを開示している。
しかし、特許文献1の発電システムにおいて炭素の析出を防止するためには、原料水のタンクや蒸気発生器、これらに付随した配管を用意し、水蒸気が再び水に戻らないよう十分な温度管理を行った状態で炭化水素ガスと混合、発電モジュールに供給する必要がある。また、特許文献1の発電システムでは、原料水補給等のメンテナンスも必要になり、システムの構造および運用が複雑化するという問題がある。このような事情を背景として、燃料の炭化水素ガスからの炭素析出を防止するためのガス改質において、蒸気発生器や付加的な装置を極力少なくし、燃料電池システムの構造および運用を簡便にする技術が求められている。
特開2000−90952号公報
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、簡易な構造で運用が簡便であり、燃料となる炭化水素ガスからの炭素析出を有効に防止することができる燃料電池用燃料の改質方法および燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池用燃料の改質方法は、燃料となる炭化水素ガスを改質する燃料電池用燃料の改質方法において、発電モジュールで燃焼させた排気ガスの一部を排気ガス主流から分岐して還流させ、該還流排気ガスを供給前の炭化水素ガス燃料に所定の比率で混合させ、該混合ガス燃料を前記発電モジュールに供給して燃焼させることを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池システムは、燃料となる炭化水素ガスを改質する燃料電池システムにおいて、燃料ガスを燃焼させて発電出力する発電モジュールと、前記発電モジュールに燃料ガスを供給するための燃料ガス供給源に連通する供給管と、前記発電モジュールから出てくる燃焼後のガスを排気する排気管と、前記排気管に連通する分岐装置および前記供給管に連通する混合装置をそれぞれ備え、前記分岐装置により前記発電モジュールから出てきた排気ガスの一部を排気ガス主流から分岐させ、該分岐排気ガスを還流させ、該還流排気ガスを前記混合装置により前記供給管内を通流する炭化水素ガス燃料に混合させる還流管と、前記還流排気ガスが前記炭化水素ガス燃料に対して所定の比率で混合されるように、前記燃料ガス供給源の駆動源、前記分岐装置の駆動源および前記混合装置の駆動源のうちの少なくとも1つの動作を制御する制御手段と、を具備することを特徴とする。
上記の場合に、還流排気ガスの還流量を炭化水素ガス燃料の供給量に対して100体積%以上300体積%以下の範囲とすることができる。
さらに、炭化水素ガス燃料としてメタンガスを用いて、発電モジュール内で燃料が完全燃焼するときの燃焼率を1とした場合に、燃焼率が1のときは還流排気ガスの還流量をメタンガス供給量に対して120体積%以上300体積%以下とすることが望ましく(図4の特性線F)、燃焼率が0.8のときは還流排気ガスの還流量をメタンガス供給量に対して170体積%以上300体積%以下とすることが望ましく(図4の特性線G)、燃焼率が0.6のときは還流排気ガスの還流量をメタンガス供給量に対して270体積%以上300体積%以下とすることが望ましい(図4の特性線H)。
本明細書中において「燃焼率」とは、炭化水素ガス燃料が発電モジュール内で分解反応により改質(例えば水蒸気を添加する分解反応による改質)され、この改質反応で生成された水素が酸素(または空気)と触媒層において燃焼反応する際に、炭化水素ガス燃料から生成される水素の全量に対する燃焼水素の量(燃焼して排気ガスとなった量)の比率をいうものと定義する。例えば、生成水素全量が完全に消費されてしまい(完全燃焼してすべて排ガスとなる)水素の未燃焼分がまったく無いときの燃焼率は1になる。
なお、炭化水素ガス燃料の改質反応は次の反応式(1)(2)に従って進行するものとする。
CH4+H2O→CO+3H2 …(1)
CH4+CO2→2CO+2H2 …(2)
本発明の燃料電池用燃料の改質方法は、運用が簡便であり、燃料となる炭化水素ガスからの炭素析出を有効に防止することができる。また、本発明の燃料電池システムは、構造が簡易であり、燃料となる炭化水素ガスからの炭素析出を有効に防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について添付の図面を参照して説明する。
図1は本発明の燃料電池システムを模式的に示す構成ブロック図である。
燃料電池システム1は、図1に示すように発電モジュール2、燃料ガス供給管5、排気管6、還流管7、分岐装置8、混合装置9、制御器10、第1及び第2のポンプ11,12を具備し、さらに図示しない燃料ガス供給源、酸素ガス供給源、熱交換器、改質器(分解反応器)、圧力制御弁、流量制御弁、温度センサ、圧力センサ、流量計、排気ポンプなどを備えている。
発電モジュール2は、固体酸化物型燃料電池(SOFC)を内蔵しており、その一方部側に燃料ガス供給管5が設けられ、他方部側に排気管6が設けられている。SOFCの触媒層の一面側には燃料ガス供給管5を通って燃料ガス3として炭化水素ガス(改質されたガス)が供給され、SOFCの触媒層の他面側には燃料ガス供給管5を通って燃料ガス3として酸素ガスが供給され、触媒作用により反応して電極・配線ケーブル(図示せず)を介して所望の発電エネルギを出力するようになっている。
燃料ガス供給管5の上流側には燃料ガス供給源(図示せず)の供給口が連通している。燃料ガス供給源には炭化水素ガス燃料として液化メタンが収容されている。燃料ガス供給管5は燃料ガス供給源から発電モジュール2までの間に設けられ、これに第1のポンプ11、流量制御弁(図示せず)および圧力制御弁(図示せず)がそれぞれ取り付けられている。また、燃料ガス供給管5には図示しない温度センサ、圧力センサ、流量計が取り付けられている。これらは検出データを制御器10にそれぞれ送るようになっている。さらに、燃料ガス供給管5は熱交換器(図示せず)および改質器(図示せず)を経由して発電モジュール2に到達している。熱交換器は燃料ガスを所望温度(例えば800℃)に加熱するためのものである。改質器は燃料ガスを分解して改質する、例えばメタンを分解して水素を生成するためのものである。
発電モジュール2内のSOFC触媒層の片側には酸素ガス供給源(図示せず)が配管(図示せず)を介して連通している。この酸素ガス供給管も熱交換器(図示せず)を経由して酸素ガスが所望温度(例えば800℃)に加熱されるようになっている。
発電モジュール2内で燃焼した排気ガス4は、排気管6を通って図示しない無害化処理装置に送られ、無害化処理された後に大気中に放出されるようになっている。排気管6には図示しない停止弁、流量計、温度計、圧力計が取り付けられている。
排気管6の適所(例えば発電モジュール2の排気口近傍)から還流管7が分岐している。還流管7には制御器10によって動作が制御される第2のポンプ12が取り付けられている。また、還流管7は燃料ガス供給管5の適所(例えば発電モジュール2の給気口近傍)に繋がれている。
還流管7が排気管6から分岐する部分には分岐装置8が取り付けられ、還流管7が燃料ガス供給管5に繋がれた部分には混合装置9が取り付けられている。本実施形態では分岐装置8として高精度電磁弁を用いている。この電磁弁8の電源スイッチには制御器10の出力部が接続され、その弁体の開度が高精度に調節されるようになっている。なお、分岐装置8として電磁弁の他に電動式バタフライ弁を用いるようにしてもよいし、あるいは分岐装置8として主流路6の内圧(陽圧)と還流流路7の内圧(負圧)とを高精度に制御できる圧力制御システムを採用するようにしてもよい。
また、本実施形態では混合装置9として動力源を持たないスタティックミキサーを用いている。スタティックミキサーは、螺旋状またはラビリンス状の仕切が流路内部を仕切るものであり、この迷路のように仕切られた複雑な経路を流れるうちに排気ガス4と燃料ガス3とが合流して十分に混合される機能を有する。なお、混合装置9として動力源を持つ攪拌混合器を用いるようにしてもよい。攪拌混合器を採用する場合は、その動作を制御器10により制御することとする。
制御器10は、燃料電池システム1の全体を統括制御するものであり、図示しない温度センサ、圧力センサ、流量計、タイミングクロックから入力される信号に基づいて第1及び第2のポンプ11,12、分岐装置8、混合装置9、発電モジュール2の動作をそれぞれ制御するようになっている。さらに、制御器10は、図示しない燃料ガス供給源、酸素ガス供給源、熱交換器、改質器、流量制御弁、圧力制御弁、ヒータ電源の動作をそれぞれ制御するようにもなっている。
このような燃料電池システム2の動作の概要を説明する。
発電モジュール2から排出された排気ガス4は分岐装置8により所定量の2つの流れに分岐される。一方のガス流はそのまま排気されるが、他方のガス流は還流管7を通って燃料ガス供給管5に運ばれ、混合装置9により燃料ガス3と混合される。この混合ガス(3+4)が発電モジュール2に供給され、発電に使用される。燃料ガス3と排気ガス4との混合により、炭化水素ガス燃料の構成元素である炭素、水素、酸素の組成が調整されているので、加熱されても炭素が析出せず、良好な状態で発電を行うことが可能になる。
次に、燃料ガスとして炭化水素ガスを用いる燃料電池システムにおける炭素析出の原理ついて説明する。
炭化水素ガスからの炭素析出特性について、炭素、水素、酸素の3元系における平衡組成の観点から検討する。最も基本的なメタンに対する結果を図2と図3を用いて説明する。図2は、横軸に水蒸気/メタン(S/C)比をとり、縦軸にガス分圧(相対値)およびメタン1モル当りに析出する炭素のモル数(炭素析出量;モル比)をとって、水蒸気によりメタンガスの改質を行った場合の800℃における炭素析出量および各種生成ガス分圧とS/C比との関係について調べた結果を示す特性線図である。この図において、S/C比は水蒸気の添加量をメタンとの比で表したパラメータである。図中にて特性線A1は水素(H2)を、特性線B1は水(H2O)を、特性線C1はメタン(CH4)を、特性線D1は一酸化炭素(CO)を、特性線E1は二酸化炭素(CO2)を、特性線F1は炭素析出量をそれぞれ示す。この系における主要な反応生成物およびガスはグラファイト、水素、水蒸気、一酸化炭素、二酸化炭素およびメタンとなる。この条件において、炭素析出を防止するために必要な水蒸気添加量はS/C比で1.12程度である。これ以上の水蒸気を添加すれば炭素の析出は無くなる。
図3は、横軸に燃焼率(基準値1に対する比率)をとり、縦軸にガス分圧(相対値)およびメタン1モル当りに析出する炭素のモル数(炭素析出量;モル比)をとって、メタンガスに酸素を添加して改質した場合の800℃における炭素析出量および各種生成ガス分圧と燃焼率との関係について調べた結果を示す特性線図である。図中にて特性線A2は水素(H2)を、特性線B2は水(H2O)を、特性線C2はメタン(CH4)を、特性線D2は一酸化炭素(CO)を、特性線E2は二酸化炭素(CO2)を、特性線F2は炭素析出量をそれぞれ示す。なお、図2および図3に示す特性線A1〜F1,A2〜F2は、メタンに水あるいは酸素を各種分量で添加した混合ガスの平衡組成についてパラメータの条件を温度800℃、圧力1気圧としてコンピュータシミュレーションにより求めた。
炭素、水素、酸素の3元系を形成するためには、必ずしも水蒸気を添加する必要は無い。酸素を添加しても類似の平衡状態が実現される。図3はメタンに酸素を添加した場合の、800℃における炭素析出量および各種生成ガスの分圧を示したものである。ここで、燃焼率は酸素添加量を表すパラメータであり、メタンの完全燃焼に必要なメタン1モルあたり2モルの酸素添加量を1とした。図2と良く似たガス組成の変化を示すことがわかる。この系においては、燃焼率0.285以上で炭素の析出が無くなる。
直接酸素を添加することは、爆発等の安全性の問題や、化学エネルギーの一部が電気化学反応を経ないで消費されることによるエネルギーロスの問題があり、良い方法とは言えない。そこで、排気ガスの一部を還流して燃料ガスに混合することにより、同様な炭素、水素、酸素の3元系を実現することとした。燃料ガスとその燃焼後の排気ガスを混合して得られたガスの元素組成は、そのガスを部分的に燃焼させた場合の元素組成と同じになる。混合ガスの燃焼率yは、完全燃焼した排気ガスを混合した場合、混合量をモル比でxとして下式(3)により与えられる。
y=x/(1+x)…(3)
例えば、完全燃焼したメタンの排気ガスの10%を還流して燃料のメタンに混合すると、燃焼率0.091の組成のガスが得られる。上式(1)に従ってメタンが1モル燃焼すると2モルの水蒸気と1モルの2酸化炭素の合計3モルの排気ガスが生成されるので、10%の排気ガスの還流は、体積では燃料ガスの30%の排気ガスを還流・混合することに相当する。
排気ガスを混合する場合には、爆発等の安全性の問題は生じない。また、化学エネルギーの問題についても、単位体積あたりの化学エネルギーは減少するが、燃料ガスの体積が増大するため、化学エネルギーの総量は維持される。さらに、還流した排気ガスに未反応の水素や一酸化炭素が含まれている場合には、化学エネルギーの総量は増加するものと期待される。
混合ガスにおけるグラファイト及び生成ガスの平衡組成は、図2における燃焼率に対応した組成に変化する。混合量が増すと炭素の析出量は減少する。メタンを800℃で使用する場合、炭素析出を防止するために必要な排気ガスの還流量は排気ガスの40%、体積では燃料ガスに対して120%となる。なお、この値は燃料とする炭化水素ガスの種類により異なるので、使用するガスの種類に応じた調整が必要である。
[実施例]
燃料ガスとしてメタン1モル(800℃で88リットル)を用いた。
燃焼率が0.8の排気ガスの(メタン1モルに対する)体積は264リットル(800℃)であった。
排気ガスの組成は、水素18.0%、水蒸気48.7%、一酸化炭素8.6%、二酸化炭素24.7%であった。この組成の排気ガス158.4リットルを還流して燃料ガス(メタンガス)に混合した。
排気ガスの還流量は燃料ガスの180体積%として混合した。これをモル比に換算すると、排気ガス還流量は燃料ガスの60モル%に相当する。混合ガスの燃焼率は0.3となり、炭素が析出しない条件の改質ガスが得られた。
なお、改質ガスは、還流排気ガスの混合により増量し、これをメタンに換算すると1.6モルに相当する。この改質ガスが燃焼率0.3〜0.8まで発電に利用される。排気ガスの総量は還流分と合わせて422.4リットルであった。そのうちの158.4リットルを還流したので、外部に排出される排気ガス量は264リットルであった。
本実施例では、発電効率を40%として、356kJ(99ワット時)の電力が得られた。
図4は、横軸に排気還流量(相対値)をとり、縦軸に炭素析出量(相対値)をとって、本発明を適用して改質したメタンガスの800℃における炭素析出量と排気ガスの還流量の関係を示した特性線図である。炭素析出量はメタン1モル当りに析出する炭素のモル数を算出したものである。図中にて特性線Fは燃焼率が1のときの結果を、特性線Gは燃焼率が0.8のときの結果を、特性線Hは燃焼率が0.6のときの結果をそれぞれ示す。
図から明らかなように、排気ガスの還流量を増すと炭素の析出量は減少し、燃焼率1の排気ガスの場合には燃料ガスに対して体積で120%以上の排気ガスを還流すると炭素の析出を防止することが可能となる。排気ガスが未反応の水素や一酸化炭素を含む、燃焼率が1より小さいガスの場合には、炭素析出を防止するために必要な排気ガスの必要量は増すが、図4に示すように、同様に炭素の析出を減少・防止することが可能である。なお、排気の還流量が多ければ炭素析出は防止できるが、還流量が300体積%を超える過剰な排気ガスを燃料ガスに混合すると、水素分圧が減少するため燃料電池の発電特性が劣化する。したがって、体積百分率で燃料ガスの100%〜300%の範囲が排気ガスの還流量として適切な量である。なお、燃焼率が1のときは還流排気ガスの還流量をメタンガス供給量に対して120体積%以上300体積%以下とすることが望ましく(図4の特性線F)、燃焼率が0.8のときは還流排気ガスの還流量をメタンガス供給量に対して170体積%以上300体積%以下とすることが望ましく(図4の特性線G)、燃焼率が0.6のときは還流排気ガスの還流量をメタンガス供給量に対して270体積%以上300体積%以下とすることが望ましい(図4の特性線H)。
以上の結果から、排気ガスの還流量を増すと炭素の析出量を低減できるか、あるいは防止できることが確認できた。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明の実施の形態に係る燃料電池システムを模式的に示す構成ブロック図。 水蒸気の添加により燃料ガス(メタンガス)の改質を行った場合の、800℃における炭素析出量および各種生成ガス分圧と水蒸気/メタン(S/C)比との関係を示す特性線図。 燃料ガス(メタンガス)に酸素を添加して改質した場合の、800℃における炭素析出量および各種生成ガス分圧と燃焼率との関係を示す特性線図。 本発明の方法を用いて改質した燃料ガス(メタンガス)の800℃における炭素析出量と排気ガスの還流量との関係を示した特性線図。
符号の説明
2…発電モジュール
3…燃料ガス
4…排気ガス
5…燃料ガス供給管
6…排気管
7…還流管
8…分岐装置
9…混合装置
10…制御器
11,12…ポンプ

Claims (6)

  1. 燃料となる炭化水素ガスを改質する燃料電池用燃料の改質方法において、
    発電モジュールで燃焼させた排気ガスの一部を排気ガス主流から分岐して還流させ、該還流排気ガスを供給前の炭化水素ガス燃料に所定の比率で混合させ、該混合ガス燃料を前記発電モジュールに供給して燃焼させることを特徴とする燃料電池用燃料の改質方法。
  2. 前記還流排気ガスの還流量を前記炭化水素ガス燃料の供給量に対して100体積%以上300体積%以下の範囲とすることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記炭化水素ガス燃料としてメタンガスを用い、前記発電モジュール内で燃料が完全燃焼するときの燃焼率を1とした場合に、該燃焼率が1のときは、前記還流排気ガスの還流量をメタンガス供給量に対して120体積%以上300体積%以下とすることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一方に記載の方法。
  4. 前記炭化水素ガス燃料にはメタンガスを用い、前記発電モジュール内で燃料が完全燃焼するときの燃焼率を1とした場合に、該燃焼率が0.8のときは、前記還流排気ガスの還流量をメタンガス供給量に対して170体積%以上300体積%以下とすることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一方に記載の方法。
  5. 前記炭化水素ガス燃料にはメタンガスを用い、前記発電モジュール内で燃料が完全燃焼するときの燃焼率を1とした場合に、該燃焼率が0.6のときは、前記還流排気ガスの還流量をメタンガス供給量に対して270体積%以上300体積%以下とすることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一方に記載の方法。
  6. 燃料となる炭化水素ガスを改質する燃料電池システムにおいて、
    燃料ガスを燃焼させて発電出力する発電モジュールと、
    前記発電モジュールに燃料ガスを供給するための燃料ガス供給源に連通する供給管と、
    前記発電モジュールから出てくる燃焼後のガスを排気する排気管と、
    前記排気管に連通する分岐装置および前記供給管に連通する混合装置をそれぞれ備え、前記分岐装置により前記発電モジュールから出てきた排気ガスの一部を排気ガス主流から分岐させ、該分岐排気ガスを還流させ、該還流排気ガスを前記混合装置により前記供給管内を通流する炭化水素ガス燃料に混合させる還流管と、
    前記還流排気ガスが前記炭化水素ガス燃料に対して所定の比率で混合されるように、前記燃料ガス供給源の駆動源、前記分岐装置の駆動源および前記混合装置の駆動源のうちの少なくとも1つの動作を制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする燃料電池システム。
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