JP2005146721A - 埋込体押さえ金具及びコンクリートボイドスラブ工法 - Google Patents

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    • E04B5/32Floor structures wholly cast in situ with or without form units or reinforcements
    • E04B5/326Floor structures wholly cast in situ with or without form units or reinforcements with hollow filling elements
    • E04B5/328Floor structures wholly cast in situ with or without form units or reinforcements with hollow filling elements the filling elements being spherical

Abstract

【課題】コンクリートボイドスラブ工法において、埋込体(ボイド)を上方から押さえる部材を上端筋に結束しなければならず、その作業性が悪い。
【解決手段】縦横に配筋された上端筋(3)のうち、一方の上端筋(3x)に対してほぼ平行に配置される支持筋(10)と、該支持筋(10)にその長さ方向に適宜離間した複数箇所に固着され、支持筋(10)に対して直交する方向に配筋された他方の上端筋(3y)に係合する係合部(20)と、上記支持筋(10)に固着され、上記埋込体(6)の上部を押さえる埋込体押さえ部(30)とを有し、上記係合部(20)を側方から見てほぼL字状に形成し、L字状を形成する下側部分の水平な係合片(21)と上記支持筋(10)との間で上記他方の上端筋(3y)を挟持する。
【選択図】図12

Description

本発明は、建築物の鉄筋コンクリートスラブ内に軽量材からなる埋込体(ボイド)を埋設して軽量のコンクリートスラブを形成する技術に関する。
従来から軽量材からなる埋込体をコンクリート内に埋設したコンクリートボイドスラブ工法が知られている。
すなわち、ボイドと称される軽量材から成る埋込体を型枠板の上面に適宜配置し、その後、コンクリートを打設するものである。
これにより、コンクリート内に中空部が形成され、コンクリートスラブの軽量化や遮音性等を向上させることができる。
ところで、従来のコンクリートボイドスラブ工法にあっては、コンクリートの打設時に埋込体が浮き上がったり、移動したりしてしまうという問題があった。
すなわち、埋込体は軽量材、例えば、発泡スチロールなどが使われるため、コンクリート打設時に大きな浮力が掛かってしまい、埋込体をコンクリートスラブの所定の位置に埋設することは必ずしも容易なことではない。
このような埋込体の浮き上がりを防止するものとして配筋された上端筋の上に金網(メッシュ)を配置したものがある。
以下に示す特許文献は、このようなメッシュを上端筋の上に配置している。そして、メッシュは上端筋に対して結束することにより固定され、コンクリートを打設したときに、埋込体は、やや浮き上がるものの上記メッシュにより押さえられる。
特表平6−502896
しかし、上記公報に記載されたコンクリートボイドスラブ工法にあっては、各埋込体を上方から押さえるメッシュを上端筋に結束しなければならず、その作業性が悪いため、コンクリートボイドスラブの施工に時間がかかっていた。
また、浮上した埋込体はメッシュによってその浮上を押さえられるが、上端筋と下端筋との間の空間内において平面方向の何れの位置に埋設されるかは必ずしも一定でなく、よって、設計通りに埋込体を埋設することはできず、コンクリートスラブとしての強度にも問題が発生してしまうという問題があった。
請求項1の発明は、埋込体押さえ金具(2)であって、縦横に配筋された上端筋(3)と下端筋(4)との間の空間(5)に軽量材からなる埋込体(6)を位置させ、該埋込体(6)をコンクリートスラブ(1)内に埋設するコンクリートボイドスラブ工法に用いられる埋込体押さえ金具(2)であって、縦横に配筋された上端筋(3)のうち、一方の上端筋(3x)に対してほぼ平行に配置される支持筋(10)と、該支持筋(10)にその長さ方向に適宜離間した複数箇所に固着され、支持筋(10)に対して直交する方向に配筋された他方の上端筋(3y)に係合する係合部(20)と、上記支持筋(10)に固着され、上記埋込体(6)の上部を押さえる埋込体押さえ部(30)とを有し、上記係合部(20)を側方から見てほぼL字状に形成し、L字状を形成する下側部分の水平な係合片(21)と上記支持筋(10)との間で上記他方の上端筋(3y)を挟持するようにしたものである。
請求項2の発明は、上記係合部(20)は、上方から見て上記支持筋(10)にほぼ直交した状態で固着された腕片(22)を有し、該腕片(22)の両端部に上記係合片(21)がそれぞれ設けたものである。
請求項3の発明は、係合部(20)の2つの係合片(21)を上記腕片(22)の端部から垂設された垂片(23)に設け、これら垂片(23)を下方に行くに従い互いの間の間隔が広くなるように形成したものである。
請求項4の発明は、係合片(21)の先端部(21a)を先端へ行くに従い下方に変位するように形成したものである。
請求項5の発明は、上記係合片(21)の基端部と先端部(21a)との間に山型部(21b)を形成したものである。
請求項6の発明は、上記係合片(21)の長さを上端筋(3)の配筋ピッチの許容誤差よりも長く形成したものである。
請求項7の発明は、上記支持筋(10)の長さを1200mm〜2000mmにしたものである。
請求項8の発明は、複数の上記係合部(20)のうち先端側に位置したものを支持筋(10)の端部(10a)に設けたものである。
請求項9の発明は、上記埋込体(6)を球状に形成したものである。
請求項10の発明は、上記埋込体押さえ部(30)を少なくとも3本の押さえ片(31)から構成したものである。
請求項11の発明は、上記係合部(20)を支持筋(10)の上側に位置させて接合し、埋込体押さえ部(30)を支持筋(10)の下側に位置させて接合したものである。
請求項12の発明は、縦横に配筋された上端筋(3)と下端筋(4)との間の空間(5)(5)に軽量材からなる埋込体(6)を位置させ、コンクリートスラブ(1)内に埋設するコンクリートボイドスラブ工法であって、上端筋(3)及び下端筋(4)の上記空間(5)に埋込体(6)を配置した後、上記埋込体押さえ金具(2)をその埋込体押さえ部(30)が上端筋(3)及び下端筋(4)の各空間(5)内に位置するように上方から位置させ、側方から見てL字状をした係合部(20)を備えた埋込体押さえ金具(2)を支持筋(10)の長手方向にスライドさせて、上記係合部(20)の係合片(21)を直交する上端筋(3y)に係合し、その後、コンクリート(C)を打設するようにしたものである。
請求項1の発明によれば、簡単な構造で埋込体(6)の浮き上がりを防止することができ、かつ、取着するための作業がきわめて簡単な埋込体押さえ金具(2)を提供することができる。
請求項2の発明によれば、複数の係合片(21)が腕片(22)の両端部又は両端部寄りの位置に支持筋(10)を挟んで設けられているため、上端筋(3)を複数箇所で係合することになり、当該埋込体押さえ金具(2)の回転を抑制することができる。
請求項3の発明によれば、複数の当該埋込体押さえ金具(2)を重ねることができ、梱包状態を小さく纏めることができる。
請求項4の発明によれば、係合片(21)を上端筋(3y)に係合させしやすく、埋込体押さえ金具(2)の取付作業性を向上させることができる。
請求項5の発明によれば、係合片(21)を上端筋(3y)に係合させしやすく、かつ、係合した後抜けにくくすることができ、埋込体押さえ金具(2)の取付作業性の向上を図るとともに、取付後の抜けを防止し、埋込体(6)の位置決めを確実にすることができる。
請求項6の発明によれば、上端筋(3)の配筋ピッチの許容誤差を吸収することができ、係合が成されない箇所を無くすることができる。
請求項7の発明によれば、当該埋込体押さえ金具(2)を運搬するにも、上端筋(3)に取り付けるにも、1人の作業員が簡単に持つことができる大きさであり、作業をし易くし、作業効率の向上を図ることができる。
請求項8の発明によれば、当該埋込体押さえ金具(2)を長手方向に複数並べたときに1つの支持筋(10)の後端部を上端筋(3)とともに挟み込み支持することができ、確実な取り付けを行うことができる。
請求項9の発明によれば、埋込体(6)を上端筋(3)と下端筋(4)との間の空間(5)内において所定位置に導きやすく、設計通りのコンクリートスラブ(1)を提供することができる。
請求項10の発明によれば、埋込体(6)をしっかりと把持することができ、コンクリートスラブ(1)中の埋込体(6)の位置を設計通りにすることができ、均質なコンクリートスラブ(1)を提供することができる。
請求項11の発明によれば、埋込体(6)の浮力は押さえ片(31)に作用するため、支持筋(10)の下側に押さえ片(31)を位置させておくことにより、支持筋(10)との接合が離脱することがない。
請求項12の発明によれば、コンクリート(C)の打設により、埋込体(6)を浮上させ埋込体押さえ部(30)により押さえることができ、あらかじめ、埋込体(6)を所定の位置に固定或いは位置決めする必要が無く、縦横に配筋した上端筋(3)及び下端筋(4)の空間(5)内に埋込体(6)を入れるだけで埋込体(6)の位置決めを行うことができ、作業性の向上に寄与する。また、浮上した埋込体(6)が埋込体押さえ部(30)により押さえられ、埋込体(6)を確実に所定の位置に位置させることができ、かつ、精度良い位置決めをすることができるため、コンクリートスラブ(1)中の埋込体(6)の位置を設計通りにすることができ、均質なコンクリートスラブ(1)を提供することができる。
コンクリートスラブ内に埋設する埋込体ボイドの位置決めを簡単な構造で、作業性を悪化させずに実現した。
以下、本発明埋込体押さえ金具を、球状をした埋込体を埋設するコンクリートスラブ1に適用したものについて説明する。
本発明埋込体押さえ金具2は、縦横に配筋された上端筋3と下端筋4との間の空間5に軽量材からなる埋込体6、6、…を位置させ、コンクリートCを打設することにより上記埋込体6、6、…をコンクリートスラブ内に埋設するコンクリートボイドスラブ工法に用いられる埋込体押さえ金具2であって、縦横に配筋された上端筋3のうち、一方の上端筋3xに対してほぼ平行に配置される支持筋10と、該支持筋10にその長さ方向に適宜離間した複数箇所に固着され、支持筋10に対して直交する方向に配筋された他方の上端筋3yに係合する係合部20と、上記支持筋10に固着され、上記各埋込体6の上部を押さえる埋込体押さえ部30とを有し、上記係合部20を側方から見てほぼL字状に形成し、L字状を形成する下側部分の水平な係合片21と上記支持筋10との間で上記他方の上端筋3yを挟持するようにしたものである。なお、係合片21が伸びる方向を「前方」とする。以下、同じ。
例えば、コンクリートスラブ1の厚さが250mmの場合、上端筋3と下端筋4はともにφ13mmの鉄筋が使用され、配筋ピッチ200mm(±1mm)で配筋されている。なお、「±1mm」は許容誤差を示す。また、上端筋3より上側の部分のコンクリートCの厚さ(かぶり)及び下端筋4より下側の部分のコンクリートCの厚さ(かぶり)をそれぞれ30mmとされる(図4参照)。
縦横に配筋された上端筋3は、例えば縦方向に伸びるように配筋された上端筋を「一方の上端筋3x」、これと直交する方向に伸びるように配筋された上端筋を「他方の上端筋3y」とし、一方の上端筋3xは他方の上端筋3yの上側に載置されている。
また、縦横に配筋された下端筋4は、例えば横方向に伸びるように配筋された下端筋4yが、これと直交する方向に伸びるように配筋された下端筋4xの上側に載置されている。そして、横方向に伸びる上端筋3yと下端筋4yとの間の間隔が138mmとされている(図4参照)。
なお、このような上端筋3、3、…及び下端筋4、4、…により形成された枡目状の空間5、5、…に配置される球状の埋込体6、6、…の直径はφ=162mmとされ、例えば、プラスチック発泡体、無機発泡体、プラスチック中空成形体、耐水段ボール及び薄肉金属板の中空加工品等が挙げられ、コンクリートCの比重に対し十分小さいものが用いられる。かかる材料の選定は、コンクリートスラブ1の軽量化、断面性能等の目的の達成度、加工性、取扱性等の汎用性、及びコスト等を比較考慮してなされるが、特にプラスチック発泡体、無機発泡体、若しくはプラスチック中空成形体が望ましい。
このように配筋された上端筋3、3、…と下端筋4、4、…により形成された空間5、5、…内に球状の埋込体6、6、…が各別に配置される。埋込体6、6、…の配置にあたっては、上記上端筋3、3、…及び下端筋4、4、…を配筋後、これらの上から球状の埋込体6、6、…を転がす。これにより、球状をした埋込体6、6、…は上端筋3、3、…の上を転がしながら上端筋3、3、…が形成する枡目状の各空間5内に挿入される。既に1つの埋込体6が配置された空間5に別の埋込体6が来たときは、最初の埋込体6の上に重なった状態となるため、重なった埋込体6を別の空間5にずらせば、容易に埋込体6、6、…を各空間5内に配置することができる。このように、埋込体6、6、…は球状をしているため、転がりやすく、容易に移動させることができるため各空間5への配置を簡単に行うことができる。
支持筋10は、上記コンクリートスラブ1に用いるものとして、例えば、φ5.5mmの直径、1500mm(±2mm)の長さに形成される(図6参照)。なお、「±2mm」は許容誤差を示す。支持筋10の長さを1500mmとしたのは、通常の人間の両手を広げた長さに対応させたものであり、これにより、作業員は支持筋10の運搬、配筋作業を簡便に行うことができる。なお、支持筋10の長さは長すぎると(2000mm以上)、配筋作業、特に、後述する係合部20を上端筋3yに係合する作業を困難にし、また、短すぎると(1200mm以下)、埋込体押さえ金具2の必要本数が増加する。このため、支持筋10の長さは1300〜1800mmの範囲であることが好ましい。
係合部20は、例えば、鉄筋を上方から見て前方に開口するほぼコ字状に、前後方向から見て下方に開口するほぼコ字状(厳密には後述するように末広がり)に、側方から見てほぼL字状に各部を折り曲げて形成され、上辺を構成する腕片22と、該腕片22の両端から垂設される垂片23、23と該垂片23、23の下端から支持筋10とほぼ平行方向で前方に伸びる係合片21、21とから成り、上記腕片22が支持筋10に接合されている(図3、図5、図7参照)。このような係合部20は上記支持筋10の適宜離間した位置に4つ接合されている(図6参照)。
具体的には、最も前端に位置する係合部20はその腕片22が支持筋10の前端から58mm後方へ寄った位置に接合され、該係合部20より後方の係合部20、20、20はそれぞれ後方に400mmずつずれた位置に接合されている(図6参照)。かかる接合は溶接によりなされる。
係合片21は、その長さが35mmでその先端よりやや後方に寄った位置に頂部ができるように山型部21bが形成され、したがって、係合片21の先端部21aは、山型部21bから先端へ行くに従い下方へ変位するように形成されている。そして、係合片21は側方から見た支持筋10との間の間隔は、基端部において13mm、山型部21bの頂部において13mmより小さく、先端において13mmより大きく形成されている。この「13mm」は上記上端筋3yの直径に対応させたものである。(図7参照)。
係合片21の先端部21aが先端に行くにしたがい下方に変位され、先端において側方から見た支持筋10との間の間隔が13mmより大きく形成されているため、上端筋3yを係合するときに容易に係合片21内に導くことができ、配筋作業(係合部20を上端筋3yに係合する作業)を容易にすることができる。また、係合片21の山型部21bはその頂部において支持筋10との間の間隔は13mmよりも小さく形成されているため、上端筋3yを係合片21内に係合したときに上端筋3yが容易に抜け出ないようになり、確実に上端筋3yを挟持することができる(図7参照)。
係合片21の長さを35mmとし、これに係合される上端筋3yの直径φ=13mmよりも十分に長く形成したのは、上端筋3yの配筋ピッチ(200mm)の許容誤差(±1mm)を吸収するためである。かかる構成は、請求項6に記載した「係合片の長さを上端筋の配筋ピッチの許容誤差よりも長く形成した」に相当する。
上記腕片22はその長さが66mmに形成されており、その両端に垂片23、23を介して係合片21、21が設けられているため、当該係合部20で上端筋3yを係合したときに、離間した2つの係合片21、21と支持筋10とで上端筋3yを挟持することになり、当該埋込体押さえ金具2を支持筋10の軸回り方向への回転を防止することができる(図7参照)。
係合部20の腕片22は支持筋10の上側において接合され、上記垂片23、23は下方に行くに従い互いの間の間隔が広がるように形成されている(図7参照)。これにより、後述するように複数の当該押さえ金具2を重ねたときに垂片23、23、…がそれぞれ斜辺で接することになり、重ねたときの重ね方向の寸法を小さくすることができる。これにより、例えば、梱包したときの外形寸法を小さくすることでき、運搬、保管などにおける省スペース化を図ることができる(図10参照)。
埋込体押さえ金具2の埋込体押さえ部30は、2つの押さえ片31、31から成る。押さえ片31は、例えば、鉄筋を前後方向から見て下方が開口するU字状に、側方から見て上方に行くに従い前方又は後方に変位するアーチ状に各部を折り曲げて形成され、その上部が支持筋10に接合されている(図1、図3、図4参照)。このような押さえ片31が互いに側方から見てアーチ状の部分が前後方向に膨らむように位置されて、1つの埋込体押さえ部30が構成される。また、このように接合された2つの押さえ片31、31は「野球ボールの縫い目」にほぼ沿う形状になっており、上記球状の埋込体6を4本の脚部32、32、…で包み込むように形成されている。
また、上述のように直径φ=162mmの球状の埋込体6を保持するため、押さえ片31の前後方向から見たU字状部分の半径r=60mm、上下方向の長さが90mm、前方又は後方への変位量は40mmに形成され、これにより、2つの押さえ片31、31は球状の埋込体6のほぼ上側半分を確実に保持することができる(図8参照)。
なお、図示は省略したが、各4本の脚部32、32、…の下端部を上方から見て放射方向にやや屈曲させておくと、球状の埋込体6、6、…を導きやすく、スムーズに埋込体押さえ部30に埋込体6を取り込むことができる。
そしてこのように構成された埋込体押さえ部30は全部で7つが上記支持筋10に接合され、配列ピッチは200mmとされ、上記上端筋3、3、…及び下端筋4、4、…の配筋ピッチと同じに形成されている(図6参照)。
なおこの実施例においては、埋込体6を押さえる押さえ片31、31を2つとし、4本の脚部32、32、…で埋込体6を押さえるようにしたが、本発明はこれに限らず、3本以上の脚部から成る埋込体押さえ部であっても良い。脚部が3本あれば、埋込体6を位置決めすることができるからである。また、この実施例のように4本の脚部32、32、…で埋込体押さえ部30を構成すると、押さえ片31、31を製作することが容易になる(図2参照)。
また、この実施例においては、埋込体6、6、…として球状のものを用いたため、コンクリートCの打設により埋込体6が浮上したときに、埋込体押さえ部30に導かれやすく、よって確実に所定位置に埋込体6、6、…を埋設することができる。
次に、当該埋込体押さえ金具2を用いたいコンクリートスラブ工法の施工を順を追って説明する。
(1) 上述のように上端筋3、3、…及び下端筋4、4、…を配筋する(図11参照)。なお、図2においては上端筋3、3、…は省略した。
(2) 球状の埋込体6、6、…を上端筋3、3、…及び下端筋4、4、…により形成された枡目状の空間5に配置する(図12参照)。このとき上述のように、埋込体6、6、…は縦横に配筋された上端筋3、3、…上を転がすようにするだけで比較的容易に各空間5に位置させることができる。なお、図6、図11においては、埋込体6、6、…を各空間5の上方から落とし込むように示したが、本発明はこれに限られるものではない。
(3) 当該埋込体押さえ金具2を縦横に配筋された上端筋3のうち、一方の上端筋3xに対してほぼ平行に配置し、かつ、その各埋込体押さえ部30が各埋込体6のほぼ上方に位置するようにする。このとき、係合部20の係合片21が他方の上端筋3yの上方よりやや後方にずれた位置とする(図12参照)。
(4) 当該埋込体押さえ金具2を下降させ、支持筋10が他方の上端筋3y、3y、…に載置した状態にする。この状態では、埋込体6、6、…は各埋込体押さえ部30、30、…に押さえられた状態にはなっていない。そして、埋込体押さえ金具2を前方に移動させる(図13参照)。このとき、上端筋3x、3x、…は支持筋10と係合片21、21、…との間に挟持される。この状態では上方から見た埋込体押さえ部30の中心が各空間5における中心とほぼ一致する。なおこの状態にあっても、埋込体6、6、…は押さえ片31、31、…には接触していない状態である(図13参照)。
(5) コンクリートCを打設する(図14参照)。コンクリートCの打設に伴い、埋込体6、6、…は各別に浮力が発生され、上方に移動させる(図14参照)。このとき、浮上された埋込体6は押さえ片31、31に拘束され、本来位置すべき位置に軌道修正しながら浮上することになる。
(6) そして、コンクリートCの打設が完了すると、すべての埋込体6、6、…は浮上し、各埋込体押さえ部30、30、…に位置決めされた状態となる(図15参照)。
このような手順により施工されたコンクリートスラブ1にあっては、コンクリートCの打設により、埋込体6を浮上させ埋込体押さえ部30により押さえることができ、あらかじめ、埋込体6を所定の位置に固定或いは位置決めする必要が無く、縦横に配筋した上端筋3及び下端筋4の空間5内に埋込体6を入れるだけで埋込体6の位置決めを行うことができ、作業性の向上に寄与する。また、浮上した埋込体6が埋込体押さえ部30により押さえられ、埋込体6を確実に所定の位置に位置させることができ、かつ、精度良い位置決めをすることができるため、コンクリートスラブ1中の埋込体6の位置を設計通りにすることができ、均質なコンクリートスラブ1を提供することができる。
また、上記説明においては、埋込体押さえ金具2が1つの場合についてであったが、その後方に別の埋込体押さえ金具2を位置させる場合には、支持筋10の前端部10aに係合部20を設けているため、前方の埋込体押さえ金具2の後端部10bを上端筋3yとともに後方の埋込体押さえ金具2の係合部20で挟持することができる(図16参照)。これにより、当該埋込体押さえ金具2を長手方向に複数並べたときに1つの支持筋10の後端部10bを上端筋3yとともに挟み込み支持することができ、確実な取り付けを行うことができる。
上記実施例にあっては、係合部20の腕片22及び各押さえ片31、31、…を支持筋10の上側に位置させた状態で接合するものについて説明したが、このようにすると、接合するもの(腕片22及び各押さえ片31、31、…)を支持筋10の同じ側(上側)のみで接合作業を行えば良く、作業効率を向上させることができる。
また、本発明はこれに限らず、たとえば、腕片22を支持筋10の上側に、各押さえ片31、31、…を下側に位置させてそれぞれ支持筋10に接合するようにすると(図17参照)、支持筋10から押さえ片31が離脱しにくくなり、安定したコンクリートスラブ1を提供することができる。すなわち、埋込体5の浮力は先ず押さえ片31に作用して支持筋10を上方へ移動させようとする力として伝わり、支持筋10に伝わった上方への力はさらに係合部20に伝わる。そして、係合部20に伝わった上方への力はその係合片21、21から上端筋3yに伝わる。このように上方への力は、各接合部において下側の部材から上側の部材へ突き上げるようにして伝わるため、各接合部の接合が脆弱であっても当該接合部が離脱することはない。
図18乃至図21は、上記実施例における埋込体押さえ部の変形例を示したものである。
この変形例にかかる埋込体押さえ部35は、2つの押さえ片36、36から成る。押さえ片36は支持筋10の前後方向から見た形状がテント形状で、屋根部分に相当する三角片37とウォール部分に相当する脚片38、38とから成り、埋込体押さえ部35には4つの脚片38、38、…がある(図18乃至図21参照)。そして、4つの脚片38、38、…は上方から見て、埋込体6の側面の接する位置に配置され、これにより、埋込体6は前後方向及び左右方向に拘束され、また、三角片36、36に上方への移動を阻止される。なお図示は省略したが、各脚片38、38、…の下端部を上方から見て放射方向にやや屈曲させておくと、球状の埋込体6、6、…を導きやすく、スムーズに埋込体押さえ部35に埋込体6を取り込むことができる。
このような埋込体押さえ部35は、各押さえ片36、36の形状が曲線状に屈曲するものでないため、比較的安価に製作することができる。
なお、上述した各部の寸法は本発明の一実施例における数値例であり、本発明はこれに限定されるものでないことは勿論である。
コンクリートを打設する前の状態のコンクリートスラブの斜視図である。 埋込体押さえ金具を取り付ける前の状態を示す斜視図である。 コンクリートスラブを拡大して示す側方から見た断面図である。 コンクリートスラブを拡大して示す前後方向から見た断面図である。 埋込体押さえ金具の全体を示す平面図である。 埋込体押さえ金具の全体を示す側面図である。 係合部を示す拡大図である。 埋込体押さえ部を示す拡大図である。 係合部を上端筋に対して係合させていく状態を示す側面図である。 複数の埋込体押さえ金具を重ねた状態を前後方向から見た図である。 図12乃至図15とともに、コンクリートスラブの施工を順に追って説明する断面図であり、本図は埋込体を落とし込む様子を示す。 埋込体押さえ金具を取り付ける様子を示す。 埋込体押さえ金具を取り付けた状態を示す。 コンクリートを打設している状態を示す。 コンクリートを打設し、コンクリートスラブが完成した状態を示す。 複数の埋込体押さえ金具を前後方向に並べた状態の接続部における拡大斜視図である。 押さえ片と支持筋10との接合に関する別の例を示す側面図である。 図19乃至図21とともに埋込体押さえ金具の変形例を示すもので、本図は全体の斜視図である。 埋込体押さえ部の正面図である。 埋込体押さえ部の側面図である。 埋込体押さえ部の平面図である。
符号の説明
1 コンクリートスラブ
2 埋込体押さえ金具
3 上端筋
3x 一方の上端筋(縦方向)
3y 他方の上端筋(横方向)
4 下端筋
4x 下端筋(縦方向)
4y 下端筋(横方向)
5 空間
6 埋込体
10 支持筋
10a 係合方向側の端部
10b 係合方向と反対方向側の端部
20 係合部
21 係合片
21a 先端
21b 山型部
22 腕片
23 垂片
30 埋込体押さえ部
31 押さえ片
32 脚部
35 埋込体押さえ部
36 押さえ片
37 三角片
38 脚部
C コンクリート

Claims (12)

  1. 縦横に配筋された上端筋(3)と下端筋(4)との間の空間(5)に軽量材からなる埋込体(6)を位置させ、該埋込体(6)をコンクリート(C)スラブ(1)内に埋設するコンクリートボイドスラブ工法に用いられる埋込体押さえ金具(2)であって、
    縦横に配筋された上端筋(3)のうち、一方の上端筋(3x)に対してほぼ平行に配置される支持筋(10)と、
    該支持筋(10)にその長さ方向に適宜離間した複数箇所に固着され、支持筋(10)に対して直交する方向に配筋された他方の上端筋(3y)に係合する係合部(20)と、
    上記支持筋(10)に固着され、上記埋込体(6)の上部を押さえる埋込体押さえ部(30)とを有し、
    上記係合部(20)を側方から見てほぼL字状に形成し、L字状を形成する下側部分の水平な係合片(21)と上記支持筋(10)との間で上記他方の上端筋(3y)を挟持するようにした、ことを特徴とする埋込体押さえ金具。
  2. 上記係合部(20)は、上方から見て上記支持筋(10)にほぼ直交した状態で固着された腕片(22)を有し、
    該腕片(22)の両端部に上記係合片(21)がそれぞれ設けた、ことを特徴とする請求項1に記載した埋込体押さえ金具。
  3. 上記係合部(20)の2つの係合片(21)は上記腕片(22)の端部から垂設された垂片(23)に設けられ、これら垂片(23)は下方に行くに従い互いの間の間隔が広くなるように形成された
    、ことを特徴とする請求項2に記載した埋込体押さえ金具。
  4. 上記係合片(21)の先端部(21a)を先端へ行くに従い下方に変位するように形成した、ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載した埋込体押さえ金具。
  5. 上記係合片(21)の基端部と先端部(21a)との間に山型部(21b)を形成した、ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載した埋込体押さえ金具。
  6. 上記係合片(21)の長さを上端筋(3)の配筋ピッチの許容誤差よりも長く形成した、ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5に記載した埋込体押さえ金具。
  7. 上記支持筋(10)の長さが1200mm〜2000mmである、ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6に記載した埋込体押さえ金具。
  8. 複数の上記係合部(20)のうち先端側に位置したものが支持筋(10)の端部に設けられた、ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6又は請求項7に記載した埋込体押さえ金具。
  9. 上記埋込体(6)が球状に形成された、ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7又は請求項8に記載した埋込体押さえ金具。
  10. 上記埋込体押さえ部(30)は少なくとも3本の押さえ片から成る、ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8又は請求項9に記載した埋込体押さえ金具。
  11. 上記係合部(20)を支持筋(10)の上側に位置させて接合し、埋込体押さえ部(30)を支持筋(10)の下側に位置させて接合した、ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9又は請求項10に記載した埋込体押さえ金具。
  12. 縦横に配筋された上端筋(3)と下端筋(4)との間の空間(5)に軽量材からなる埋込体(6)を位置させ、コンクリート(C)を打設することにより上記埋込体(6)をコンクリート(C)スラブ(1)内に埋設するコンクリートボイドスラブ工法であって、
    上端筋(3)及び下端筋(4)の上記空間(5)に埋込体(6)を配置した後、
    上記埋込体押さえ金具(2)をその埋込体押さえ部(30)が上端筋(3)及び下端筋(4)の各空間(5)内に位置するように上方から位置させ、
    側方から見てL字状をした係合部(20)を備えた埋込体押さえ金具(2)を支持筋(10)の長手方向にスライドさせて、上記係合部(20)を直交する上端筋(3)に係合し、
    その後、コンクリート(C)を打設するようにした、ことを特徴とするコンクリートボイドスラブ工法。
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