JP2005146380A - 高ケイ素ステンレス鋼及びそれを素材とするバネ並びに高ケイ素ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents

高ケイ素ステンレス鋼及びそれを素材とするバネ並びに高ケイ素ステンレス鋼の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005146380A
JP2005146380A JP2003387848A JP2003387848A JP2005146380A JP 2005146380 A JP2005146380 A JP 2005146380A JP 2003387848 A JP2003387848 A JP 2003387848A JP 2003387848 A JP2003387848 A JP 2003387848A JP 2005146380 A JP2005146380 A JP 2005146380A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stainless steel
high silicon
load
silicon stainless
surface temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003387848A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4200520B2 (ja
Inventor
Toshiro Oda
敏郎 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Howa KK
Original Assignee
Howa KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Howa KK filed Critical Howa KK
Priority to JP2003387848A priority Critical patent/JP4200520B2/ja
Publication of JP2005146380A publication Critical patent/JP2005146380A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4200520B2 publication Critical patent/JP4200520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Forging (AREA)

Abstract

【課題】 大きな破断伸びを有する高ケイ素ステンレス鋼及びそれを素材とするバネ並びに高ケイ素ステンレス鋼の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の高ケイ素ステンレス鋼は、結晶粒の大きさが15μm以下の微細組織を主体とし、破断伸びが12%以上であることを特徴としている。結晶粒の大きさが7μm以下の微細組織を主体とし、破断伸びが14%以上であることを特徴としている。また、熱時効処理後の破断伸びが10%以上であることを特徴としている。本発明の高ケイ素ステンレス鋼の製造方法は、前記表面温度が850℃以下であり、かつ前記高ケイ素ステンレス鋼又は前記母合金に割れを生じない温度範囲で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷する荷重負荷工程を含むことを特徴としている。大きな破断伸びを有する高ケイ素ステンレス鋼を素材とすることによって長寿命のバネとなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高ケイ素ステンレス鋼に関し、特に、高い延性を有する高ケイ素ステンレス鋼、それを素材とするバネ及びその高ケイ素ステンレス鋼の製造方法に関する。
高ケイ素ステンレス鋼はシリコロイという名称で知られており、3.5重量%以上のケイ素がステンレス中に含有されている金属材料である。高ケイ素ステンレス鋼は、さびにくく、高靭性、耐摩耗性、耐熱性を有する金属材料である。
しかし、高ケイ素ステンレス鋼においては、鍛造しクエンチング処理後の破断伸びが約10%であり、また、高硬度化を図るために500℃程度の温度で熱時効処理を施した後の破断伸びは、高々3.5%と小さい値であった。このため、金属材料の最も特徴的な特性の1つである延性が不十分なために各種機械部品等への適用が限定されるという問題が生じていた。
一般的にステンレス鋼等の鋼材は、結晶粒を小さくすることによって、機械的強度や延性が向上することが知られている。ステンレス鋼等の鋼材に関して、結晶粒を小さくする方法が幾つか開示されている(例えば、特許文献1〜3)。
特開2000−248329号公報 特開2000−351040号公報 特開2002−192201号公報
しかし、特許文献1〜3に示すような方法を高ケイ素ステンレス鋼に適用して高ケイ素ステンレス鋼の結晶粒の微細化を試みても材料が割れてしまう等の現象が発生し、結晶粒が微細化された高ケイ素ステンレス鋼が得られない状況にあった。具体的には、高ケイ素ステンレス鋼は、結晶粒の大きさが、結晶粒の小さいものでも25〜30μm程度であり、上述のようにその破断伸びが、鍛造しクエンチング処理後において約10%、熱時効処理後において高々3.5%のものしか得られない状況であった。
このような問題を解決し、破断伸びが大きく延性に優れた高ケイ素ステンレス鋼を実現することによって、高ケイ素ステンレス鋼の特長が更に生かされ、優れた機械部品等を提供することができる。こうしたことから、大きな破断伸びを有する高ケイ素ステンレス鋼が強く望まれていた。
そこで、本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、その目的は、大きな破断伸びを有する高ケイ素ステンレス鋼及びそれを素材とするバネ並びに高ケイ素ステンレス鋼の製造方法を提供することにある。
<発明の概要>
本発明は、高ケイ素ステンレス鋼の結晶粒を微細化させる方法を見出したことによってなされた。すなわち、高ケイ素ステンレス鋼又はその母合金の表面温度を一定の範囲に制御しながら、衝撃荷重及び/又は静荷重を、好ましくは衝撃荷重を負荷して鍛造を行うことによって高ケイ素ステンレス鋼の結晶粒の大きさを小さくさせることができる。また、制御する表面温度及び鍛造の条件を変えることによって結晶粒の大きさを制御することができる。
<解決手段>
本発明の高ケイ素ステンレス鋼は、結晶粒の大きさが15μm以下の微細組織を主体とし、破断伸びが12%以上のものであることを特徴としている。
このように、高ケイ素ステンレス鋼において、結晶粒の大きさを15μm以下にすることによって、破断伸びを大きくすることができる。
また、本発明の高ケイ素ステンレス鋼は、好ましくは結晶粒の大きさが7μm以下の微細組織を主体とし、破断伸びが14%以上のものである。
このように、高ケイ素ステンレス鋼において、結晶粒の大きさを7μm以下にすることによって、更に破断伸びを大きくすることができる。
ここで、高ケイ素ステンレス鋼は、ケイ素が3.5重量%以上、一般的に3.5重量%〜7重量%含まれているステンレス鋼をいうが、シリコロイA1、シリコロイA2、シリコロイDを例示することができる。
なお、ここで「結晶粒の大きさ」は、ASTM Designation E112−82によって求められる値をいう。また、「破断伸び」は、JIS規格Z2241の金属材料引張試験方法に定義されている破断伸びをいう。
また、本発明の高ケイ素ステンレス鋼を素材として使用してなるバネは、延性が飛躍的に改善されているので高荷重負荷を与えても破壊しにくく、優れた機械部品等を提供することができる。また、長い寿命を有するバネを提供することができる。
また、本発明の高ケイ素ステンレス鋼は、上記いずれかの高ケイ素ステンレス鋼に対して、450℃〜550℃の温度範囲で熱時効処理を施した後において、破断伸びが10%以上であることを特徴とする。なお、熱時効処理は、高ケイ素ステンレス鋼においては、上記温度範囲で1時間程度保持して行なわれる場合が多い。
また、熱時効処理によって、材料表面の硬度が高くなるが、上記熱時効処理を施した後において、破断伸びが10%以上有する高ケイ素ステンレス鋼は、ブリネル硬さの値が450以上という高い硬度を保持することができる。ここで、「ブリネル硬さ」は、JIS規格Z2243のブリネル硬さ試験によって求められる値をいう。
このような高硬度を有する高ケイ素ステンレス鋼は、優れた機械部品等を提供することができ、また、更に高負荷に耐え長い寿命を有するバネを提供する。
なお、また、バネ等の機械部品に対しては、窒化処理やショットピーニング処理によって表面処理を行うことができる。一般に高ケイ素ステンレス鋼の表面に窒素を侵入させることによって表面硬度が高くなるが、微細な結晶粒を有する高ケイ素ステンレス鋼では、更に表面硬度を高くすることができる。また、ショットピーニング処理は高ケイ素ステンレス鋼内部に残留応力を生じさせる効果があるが、窒素を侵入させて表面硬度を高めた微細な結晶粒を有する高ケイ素ステンレス鋼にショットピーニング処理を行うと、ショットピーニングによって生じる残留応力が大きくなりやすく、より大きな応力に対抗することが可能となると考えられる。
本発明の高ケイ素ステンレス鋼の製造方法は、高ケイ素ステンレス鋼又は高ケイ素ステンレス鋼の母合金に対し、鍛造を行う工程において、高ケイ素ステンレス鋼又は母合金の表面温度を1100℃以上とした状態で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷した後、表面温度が850℃以下であって、かつ高ケイ素ステンレス鋼又は母合金に割れを生じない温度範囲で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷する荷重負荷工程を含むことによって、結晶粒の大きさが15μm以下の微細組織を主体とした鋼材を製造することを特徴としている。
これによって、大きな破断伸びを有する高ケイ素ステンレス鋼が得られる。つまり、表面温度が1100℃以上から荷重の負荷を開始し、850℃以下の温度まで荷重を負荷することによって、高ケイ素ステンレス鋼又はその母合金の結晶粒の微細化が促進される。このとき、850℃以下の温度範囲で時間を長く鍛造する程、結晶粒が小さくなる。また、高ケイ素ステンレス鋼又は母合金に割れを生じない温度で、850℃以下のうちより低い温度で荷重を負荷する程、結晶粒の微細化が促進される。また、鍛造の開始時点は、高ケイ素ステンレス鋼又はその母合金の表面温度が1100〜1200℃であることが好ましい。1200℃を超える温度にする必要性がないからである。表面温度が1100℃より低い温度から、鍛造を開始すると、まだ十分に延性が付与されていない高ケイ素ステンレス鋼又は母合金に割れが発生しやすくなる。なお、ここで「母合金」とは、鍛造後に高ケイ素ステンレス鋼となる成分からなる合金をいう。
また、鍛造の際の荷重は静荷重であってもよいが、衝撃荷重を与えることによって高ケイ素ステンレス鋼又はその母合金内部で活発な自己発熱が起こり、結晶粒の微細化が一層促進され、工程に要する時間を短縮することができる。また、静荷重と衝撃荷重を併用してもよい。例えば、衝撃荷重の負荷に加えた後に圧延(静荷重)を行うことによって薄板形状の材料を得ることが容易となる。
また、本発明の高ケイ素ステンレス鋼の製造方法は、高ケイ素ステンレス鋼又は母合金の表面温度を1100℃以上とした状態で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷した後、表面温度が850℃以下であって、かつ高ケイ素ステンレス鋼又は母合金に割れを生じない温度範囲で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷する第1の荷重負荷工程と、高ケイ素ステンレス鋼又は母合金の表面温度を850℃〜1050℃の温度範囲とした状態で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷し始めて、表面温度が850℃以下であり、かつ高ケイ素ステンレス鋼又は母合金に割れを生じない温度範囲で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷する第2の荷重負荷工程とを含み、第1の荷重負荷工程後に、第2の荷重負荷工程を1回以上行うことによって、結晶粒の大きさが15μm以下の微細組織を主体とした鋼材を製造することを特徴としている。
前述のように高ケイ素ステンレス鋼又は母合金に割れを生じない温度で、かつ850℃以下の表面温度で荷重を負荷することによって結晶粒が微細化された高ケイ素ステンレス鋼が得られるが、このように第1の荷重負荷工程と第2の荷重負荷工程を行うことによって、鍛造時の高ケイ素ステンレス鋼又は母合金に割れが発生するのを回避しやすくなる。また、第2の荷重負荷工程においては、荷重負荷の開始の時における高ケイ素ステンレス鋼又は母合金の表面温度が1050℃を超えない温度にする。1050℃を超えて加熱すると、結晶粒が再び大きくなるからである。第2の荷重負荷工程は、1回でもよく、複数回繰り返してもよい。
また、本発明の高ケイ素ステンレス鋼の製造方法は、第2の荷重負荷工程において荷重を負荷するときの表面温度の最低温度を、第1の荷重負荷工程において荷重を負荷するときの表面温度の最低温度より低くし、第2の荷重負荷工程を複数回行い、複数回行う第2の荷重負荷工程において荷重を負荷するときの表面温度の最低温度を回数毎に低くしながら前記結晶粒の大きさを徐々に小さくし、第2の荷重負荷工程の回数を変えることによって結晶粒の大きさを制御し、結晶粒の大きさが1μm〜15μmの微細組織を主体とした鋼材を製造することを特徴としている。
これによって、大きな破断伸びを有し、結晶粒の大きさが制御された高ケイ素ステンレス鋼が得られる。
このように、荷重を負荷する時の下限の温度を徐々に下げていくことによって、徐々に結晶粒が小さくなる。つまり、高ケイ素ステンレス鋼又はその母合金の延性が徐々に高くなっていくので、高ケイ素ステンレス鋼又はその母合金に割れを生じにくくさせており、荷重負荷の回数毎に結晶粒の大きさを小さくしていくことができる。
なお、荷重負荷の下限の温度を徐々に下げていかなくても、荷重負荷を繰り返す度に結晶粒は小さくなるが、この場合は、高ケイ素ステンレス鋼又はその母合金の割れを回避するためには、負荷する荷重の大きさを最初の方は小さく抑える工夫をすることが好ましい。
結晶粒の大きさを15μm以下に小さくすることによって、破断伸びが向上し、優れた延性を有する高ケイ素ステンレス鋼が提供される。また、結晶粒の大きさを7μm以下にすることによって、破断伸びが14%以上と更に飛躍的に向上した高ケイ素ステンレス鋼が提供される。
熱時効処理によって硬度が高くなった高ケイ素ステンレス鋼において、その材料の破断伸びが10%以上であり、従来と比べて破断伸びが飛躍的に向上した高ケイ素ステンレス鋼が提供される。この場合、破断伸びが10%以上であり、かつ、ブリネル硬さが450である高ケイ素ステンレス鋼も提供される。
高ケイ素ステンレス鋼を素材として使用してなるバネは、延性が飛躍的に改善されているので高負荷を与えても破壊しにくく、また、長い寿命を有する。
本発明の高ケイ素ステンレス鋼の製造方法により、高ケイ素ステンレス鋼の結晶粒の大きさを15μm以下にすることができる。また、結晶粒の大きさを1μm〜15μmに制御することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態に係る高ケイ素ステンレス鋼は、結晶粒の大きさが15μm以下の微細組織を主体とし、破断伸びが12%以上である。また、結晶粒の大きさが7μm以下の微細組織を主体とし、破断伸びが14%以上である。
上記の高ケイ素ステンレス鋼は、広範に機械部品等の金属製品の素材として使用される。例えば、上記の高ケイ素ステンレス鋼を素材として使用することによって、従来のバネ材と異なりさびにくく、長い寿命を有するバネが提供される。
また、本実施の形態に係る高ケイ素ステンレス鋼は、450℃〜550℃の温度範囲で熱時効処理後において、破断伸びが10%以上である。また、この高ケイ素ステンレス鋼は、熱時効処理によって、破断伸びが10%以上を保持しブリネル硬さを450以上とすることができる。このような高硬度を有する高ケイ素ステンレス鋼を使用することによって、更に高負荷に耐え長い寿命を有するバネが提供される。
高ケイ素ステンレス鋼の組織の微細化は、高ケイ素ステンレス鋼の素材又は高ケイ素ステンレス鋼となる成分からなる母合金(以下、微細化の前の素材及び母合金を総称して「母合金等」という)を用いて行う。母合金等の大きさや形状には特に制限がなく、製造設備や目的に応じて様々な大きさの丸材、角材、板材等と使用することができる。また、鍛造等による製造工程において、様々な大きさの丸材、角材、板材等に加工された高ケイ素ステンレス鋼を得ることができるのは言うまでもない。
以下に説明するように、母合金等を一定の温度範囲で荷重を負荷しながら高ケイ素ステンレス鋼を製造する。荷重は、衝撃荷重でも静荷重でもよいが、結晶粒の微細化の速度が速くなるので衝撃荷重を負荷することが好ましい。なお、衝撃荷重を負荷する装置としては、ハンマーを装備したプレス機が挙げられる。
微細な結晶粒の大きさを有する高ケイ素ステンレス鋼を得るためには、850℃以下の温度で母合金等に鍛造を行い、母合金等の結晶粒を微細化させる。
その製造工程においては、まず表面温度が1100〜1200℃まで加熱した母合金等に対して荷重の負荷を開始する。そして、母合金等は、外気にさらされているので荷重を負荷している間に母合金等の温度が低下するが、母合金等の表面温度が850℃以下になっても荷重を負荷する。母合金等の表面温度は、母合金等が割れない温度で、きるだけ低い温度で荷重を負荷することが好ましい。このとき、700℃以下の温度になると母合金等に割れが発生しやすくなるので注意を要する。
より微細化された結晶粒を有する組織を得る場合、850℃以下の温度を保ちながらなるべく長時間をかけて荷重を負荷する。更に、母合金等が割れない温度範囲で、できるだけ低い温度に至るまで鍛造を行ようにする。
荷重の負荷が終了後、従来法に従ってクエンチングによって冷却して、結晶粒が微細化された高ケイ素ステンレス鋼が得られる。
以上の方法によって本発明の実施の形態に係る高ケイ素ステンレス鋼が製造されるが、以下に説明するように荷重の負荷(鍛造)を複数回行うことによって、高ケイ素ステンレス鋼の結晶粒の大きさは、1μm〜15μmの間で制御することが容易になる。
まず、1100〜1200℃付近まで加熱した母合金等に対して荷重を負荷し始めて850℃以下で母合金等が割れない温度領域まで荷重を負荷する(第1回目の鍛造)。
次に、鍛造を止め母合金等の表面温度が850℃以上、好ましくは1050℃付近になるまで母合金等を加熱する。このとき、母合金等の表面温度が1050℃を超えると、逆に結晶粒が大きくなってしまうので1050℃を超えないようにする。そして、表面温度が1050℃付近になった母合金等に対し、再び荷重を負荷し始めて850℃以下で母合金等が割れない温度領域まで荷重を負荷する(第2回目の鍛造)。再び、荷重の負荷を止め母合金等の表面温度が1050℃付近になるまで母合金等を加熱する。そして、再び表面温度が1050℃付近になった母合金等に対し、荷重を負荷し始めて850℃以下で母合金等が割れないの温度領域まで荷重を負荷する(第3回目の鍛造)。更に、必要に応じて、同様に第4回目の鍛造、第5回目の鍛造、それ以上の鍛造の工程を繰り返す。
ここで、荷重の負荷を終了する温度は、第2回目の鍛造の方が、第1回目の鍛造の時より低い温度にすることによって、更に結晶粒が小さくなりやすい。このように鍛造する下限の温度を徐々に下げていくと、母合金の割れの発生を回避しながら高い荷重を負荷することができるので微細な結晶粒を容易に得られることとなる。
以上のように、上記の鍛造工程を繰り返すことによって、結晶粒の大きさがだんだん小さくなるので、所望の結晶粒の大きさになる工程の回数を設定しておくことにより、結晶粒の大きさを制御することができる。すなわち、鍛造工程を複数回の工程に分けることにより、より容易に結晶粒の大きさが制御された微細組織を得ることができる。
なお、工程の最後は、この場合も上記と同様、従来法に従ってクエンチングによって冷却して、本実施の形態に係る高ケイ素ステンレス鋼を得る。
以下に、実施例によって本発明を図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
鉄(Fe)以外の主成分(重量%)が、Si:4、C:0.02、Ni:7、Cr:12である直径12cm、長さ25cmの母合金を以下に示すように鍛造及びクエンチングを施して、直径3cm、長さ120cmの高ケイ素ステンレス鋼を得た。
図1は、本実施の形態に係る高ケイ素ステンレス鋼の鍛造時の様子を模式的に示している。図1(a)は鍛造時の様子を示しており、図1(b)は、得られた高ケイ素ステンレス鋼の外観形状を示している。
まず、1150℃に加熱された母合金1を1/2トンのエアーハンマー2のアンビル3上に置いた。
ハンマー4をアンビル3から70cmの高さから母合金1に対して落下させて鍛造を行った。衝撃は、1秒間に2回のサイクルでハンマー4が駆動装置5によって落下・上昇することによって行われ、作業者7が把持具8を用いて母合金1を適宜移動させて、母合金1の全体が鍛造されるようにした。
そして、母合金1の表面温度が850℃になったことを温度計6で確認した後、鍛造を停止し、母合金1を図示しない電気炉内に入れて母合金1の表面温度が1050℃を超えないように1050℃付近まで加熱した。このときの母合金1の表面温度の測定も温度計6を用いて行った。なお、温度計6は、デジタル放射温度計(大同特殊鋼(株)製、スターサーモDS−06CF)を用いた。
次に、1050℃付近まで加熱した母合金1に対し、再び上記の方法と同様な方法で鍛造を行った。このときは、母合金1の表面温度が800℃になるまで鍛造を行った。その後、母合金1を電気炉内に入れて母合金1の表面温度が1000℃になるまで加熱した。
更に、1000℃付近まで加熱した母合金1に対し、再び上記の方法と同様な方法で鍛造を行った。このときは、母合金1の表面温度が750℃になるまで鍛造を行って鍛造処理を完了させた。
そして、鍛造処理を終えた母合金1に対し、母合金1の表面温度が1000℃になるまで電気炉内で加熱した後、一般にエス・ティー処理と呼ばれるウォータークエンチングを施して高ケイ素ステンレス鋼101を得た。
ここで得られた高ケイ素ステンレス鋼101の引っ張り強さは1134N/mm2であり、破断伸びは14%であった。また、ブリネル硬さは、341であった。
また、高ケイ素ステンレス鋼101に対し、500℃で1時間の熱時効処理を施した。そして、この熱時効処理後の高ケイ素ステンレス鋼の引っ張り強さは1634N/mm2であり、破断伸びは10%であった。また、ブリネル硬さは、461であった。
なお、上記いずれの場合も、JIS規格Z2201の金属材料引張試験片に規定されている14A4号試験片を作製し、JIS規格Z2241の金属材料引張試験方法に従って引っ張り試験を行って、引っ張り強さ及び破断伸びを測定した。また、JIS規格Z2243に従って、ブリネル硬さを測定した。
上記熱時効処理後の高ケイ素ステンレス鋼101を輪切りにした断面の外周に近い部分(外周部)と中心に近い部分(中心部)を観察し、ASTM Designation E112−82に従って結晶粒の大きさを測定した。
図2(a)は、上記輪切りにした断面の観察箇所の概略を示し、図2(b)及び(c)は、それぞれ外周部及び中心部の観察箇所における熱時効処理後の高ケイ素ステンレス鋼の電子顕微鏡による組織写真である。ここで、図2(b)及び(c)に示す写真の倍率は400倍である。図2(b)及び(c)を比較しても分かるように、外周部と中心部との間で組織に違いは認められなかった。そして、結晶粒の大きさは、外周部(図2(b)参照)においても、中心部(図2(c)参照)においても、6.9μmであった。
なお、結晶粒の大きさは、上記熱時効処理によって影響されないので、上記熱時効処理前後における結晶粒の大きさは同じである。
また、上記熱時効処理後の高ケイ素ステンレス鋼に対し、従来法に従って窒化処理を施し、従来法のインペラー方式によってショットピーニングを施した。これによって得られた高ケイ素ステンレス鋼の表面のビッカース硬さは、1400であった。なお、この場合、硬さをビッカース硬さ試験で評価したが、ビッカース硬さは、JIS規格Z2244に従って測定した。
本実施例1の高ケイ素ステンレス鋼と従来の高ケイ素ステンレス鋼とを比較するために、市販(従来)の高ケイ素ステンレス鋼について上記と同じ形状のサンプルの表面を上記と同様の方法で観察して組織写真を得た。そして、上記と同様の方法で結晶粒の大きさを測定した。
図4(a)は、上記従来の高ケイ素ステンレス鋼サンプルについて観察箇所の概略を示し、図4(b)及び(c)は、それぞれ外周部及び中心部の観察箇所における熱時効処理後の高ケイ素ステンレス鋼の電子顕微鏡による組織写真である。この場合も、図4(b)及び(c)に示す写真の倍率は400倍である。図4(b)及び(c)において、上述のように外周部と中心部との間で結晶粒の大きさは少し異なるが、これらの写真では外周部と中心部との間で顕著な組織の違いは認められなかった。そして、従来の高ケイ素ステンレス鋼については、結晶粒の大きさは、外周部(図4(b)参照)では27.2μm、中心部(図4(c)参照)では24.9μmであった。
実施例1で得た直径3cm、長さ120cmの高ケイ素ステンレス鋼101を用いてサラバネを作製した。
サラバネの作製は、サラバネを構成する座金を作製し、複数の座金を積み重ねることによって行った。
図3(a)に作製した座金の正面から見た断面図を、図3(b)に作製したサラバネの正面から見た断面図を示す。
図3(a)に示す座金31の作製には、まず、高ケイ素ステンレス鋼101(図1参照)を直径3cm(30mm)、長さ10cm(100mm)に切断し、複数個の円柱状の材料とした。次に、この各円柱状の材料に対して、円柱の底面を叩いて直径約40mmとした後、スライスして直径約40mm、厚さ約2.5mmにした後、中央に直径約20mmの穴明け加工を、エッジ部にR加工をして穴明き円板状の材料とした。
更に、この穴明き円板状の材料に対し、応力を与えて湾曲させて、中央部分を突起させて略ホーン状とした後、500℃で1時間の熱時効処理を施して座金31とした。なお、座金31の主要部な箇所の寸法を図3(a)に示している。
次に、図3(b)に示すように座金31を130個積み重ねてサラバネ32とした。
そして、サラバネ32に対して、その上下方向(矢符a、b)に荷重を負荷して寿命試験を行った。試験では、サーボパルサー試験機を用いて、1秒間に10回(10Hz)のサイクルで荷重を与えた。荷重振幅は、4.5kN〜3.2kNであった。800万回荷重を与えた後においても、サラバネ32には特に損傷が認められなかった。
本発明の高ケイ素ステンレス鋼は、バネ以外にも広範な金属製品として活用されるが、特に、高強度・高靭性を必要とするベアリング、ボルト・ナット等の機械部品、支承用ローラ等の構造部材、刃物や切削工具等として適用可能である。
また、本発明の高ケイ素ステンレス鋼の製造方法は、析出硬化型ステンレス鋼であれば高ケイ素ステンレス鋼以外の金属にも適用して、その組織の微細化を図ることが可能であると考えられる。他の析出硬化型ステンレス鋼として、例えばSUS630が挙げられる。
本発明の実施例に係る高ケイ素ステンレス鋼の鍛造方法を説明する模式図であり、(a)は鍛造時の様子を示す図、(b)は高ケイ素ステンレス鋼の外観の斜視図である。 本発明の実施例1に係る高ケイ素ステンレス鋼の電子顕微鏡による組織観察において、(a)は観察箇所の概略を示す図、(b)は外周部の組織写真を示す図、(c)は中心部の組織写真を示す図である。 本発明の実施例2に係る高ケイ素ステンレス鋼製のサラバネを説明する図であり、(a)はサラバネを構成する座金の正面から見た断面図、(b)はサラバネの正面から見た断面図である。 従来の高ケイ素ステンレス鋼の電子顕微鏡による組織観察において、(a)は観察箇所の概略を示す図、(b)は外周部の組織写真を示す図、(c)は中心部の組織写真を示す図である。
符号の説明
1 母合金
2 エアーハンマー
3 アンビル
4 ハンマー
5 駆動装置
6 温度計
7 作業者
8 把持具
101 高ケイ素ステンレス鋼
31 座金
32 サラバネ

Claims (8)

  1. 結晶粒の大きさが15μm以下の微細組織を主体とし、
    破断伸びが12%以上のものであることを特徴とする高ケイ素ステンレス鋼。
  2. 結晶粒の大きさが7μm以下の微細組織を主体とし、
    破断伸びが14%以上のものであることを特徴とする高ケイ素ステンレス鋼。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の高ケイ素ステンレス鋼に対し、450℃〜550℃の温度範囲で熱時効処理がなされた高ケイ素ステンレス鋼であって、
    この高ケイ素ステンレス鋼の破断伸びが10%以上であることを特徴とする高ケイ素ステンレス鋼。
  4. ブリネル硬さが450以上であることを特徴とする請求項3に記載の高ケイ素ステンレス鋼。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の高ケイ素ステンレス鋼を使用してなるバネ。
  6. 高ケイ素ステンレス鋼又は高ケイ素ステンレス鋼の母合金に対し鍛造を行う工程において、
    前記高ケイ素ステンレス鋼又は前記母合金の表面温度を1100℃以上とした状態で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷した後、前記表面温度が850℃以下であって、かつ前記高ケイ素ステンレス鋼又は前記母合金に割れを生じない温度範囲で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷する荷重負荷工程を含むことによって、結晶粒の大きさが15μm以下の微細組織を主体とした鋼材を製造することを特徴とする高ケイ素ステンレス鋼の製造方法。
  7. 高ケイ素ステンレス鋼又は高ケイ素ステンレス鋼の母合金に対し鍛造を行う工程において、
    前記高ケイ素ステンレス鋼又は前記母合金の表面温度を1100℃以上とした状態で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷し始めて、前記表面温度が850℃以下であって、かつ前記高ケイ素ステンレス鋼又は前記母合金に割れを生じない温度範囲で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷する第1の荷重負荷工程と、
    前記高ケイ素ステンレス鋼又は前記母合金の表面温度を850℃〜1050℃の温度範囲とした状態で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷した後、前記表面温度が850℃以下であって、かつ前記高ケイ素ステンレス鋼又は前記母合金に割れを生じない温度範囲で衝撃荷重及び/又は静荷重を負荷する第2の荷重負荷工程とを含み、
    前記第1の荷重負荷工程後に、前記第2の荷重負荷工程を1回以上行うことによって、結晶粒の大きさが15μm以下の微細組織を主体とした鋼材を製造することを特徴とする高ケイ素ステンレス鋼の製造方法。
  8. 請求項7に記載の高ケイ素ステンレス鋼の製造方法において、
    前記第2の荷重負荷工程において荷重を負荷するときの表面温度の最低温度を、前記第1の荷重負荷工程において荷重を負荷するときの表面温度の最低温度より低くし、前記第2の荷重負荷工程を複数回行い、前記複数回行う第2の荷重負荷工程において荷重を負荷するときの表面温度の最低温度を回数毎に低くしながら結晶粒の大きさを徐々に小さくし、
    前記第2の荷重負荷工程の回数を変えることによって結晶粒の大きさを制御し、結晶粒の大きさが1μm〜15μmの微細組織を主体とした鋼材を製造することを特徴とする高ケイ素ステンレス鋼の製造方法。
JP2003387848A 2003-11-18 2003-11-18 結晶粒微細化高ケイ素ステンレス鋼の製造方法 Expired - Fee Related JP4200520B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003387848A JP4200520B2 (ja) 2003-11-18 2003-11-18 結晶粒微細化高ケイ素ステンレス鋼の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003387848A JP4200520B2 (ja) 2003-11-18 2003-11-18 結晶粒微細化高ケイ素ステンレス鋼の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005146380A true JP2005146380A (ja) 2005-06-09
JP4200520B2 JP4200520B2 (ja) 2008-12-24

Family

ID=34695087

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003387848A Expired - Fee Related JP4200520B2 (ja) 2003-11-18 2003-11-18 結晶粒微細化高ケイ素ステンレス鋼の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4200520B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006123408A1 (ja) * 2005-05-18 2006-11-23 Hohwa Co., Ltd. 高ケイ素ステンレス鋼及びそれを素材とするバネ並びに高ケイ素ステンレス鋼の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006123408A1 (ja) * 2005-05-18 2006-11-23 Hohwa Co., Ltd. 高ケイ素ステンレス鋼及びそれを素材とするバネ並びに高ケイ素ステンレス鋼の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4200520B2 (ja) 2008-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5532148B2 (ja) 型打鍛造方法および鍛造品の製造方法
CN106164306B (zh) 铜合金线材及其制造方法
JP6540179B2 (ja) 熱間加工チタン合金棒材およびその製造方法
JP6497437B2 (ja) 熱延鋼板、鋼材および熱延鋼板の製造方法
EP2840160B1 (en) Maraging steel excellent in fatigue characteristics
US7005018B2 (en) Shape memory parts of 60 Nitinol
JP2010030036A (ja) ショットピーニング用投射材の材料、及びショットピーニング用投射材の製造方法
JP6520465B2 (ja) マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法
JP4974285B2 (ja) 加工性に優れた中・高炭素鋼板及びその製造方法
Sedighi et al. Investigation of mechanical properties and fatigue life of ECARed AA5083 aluminium alloy
JP4200520B2 (ja) 結晶粒微細化高ケイ素ステンレス鋼の製造方法
JPS60141823A (ja) 非磁性エンドリングの製造方法
Wu et al. Influence of frequency on high-temperature fatigue behavior of 17-4 PH stainless steels
WO2006123408A1 (ja) 高ケイ素ステンレス鋼及びそれを素材とするバネ並びに高ケイ素ステンレス鋼の製造方法
JP2008261055A (ja) 高靭性マルテンサイト鋼
JP2001294975A (ja) 圧延用複合ロール
TWI806526B (zh) 機械構造零件用鋼線及其製造方法
JP2003251429A (ja) ニッケル基合金の鍛伸方法
JP2017226858A (ja) 耐力と延性のバランスに優れるチタン板とその製造方法
JP6601295B2 (ja) 冷間鍛造用鋼
WO2018105698A1 (ja) 軟磁性部品用鋼材、軟磁性部品、及び、軟磁性部品の製造方法
JP2023128718A (ja) 熱間鍛造材の製造方法
JP2022158882A (ja) 機械構造部品用鋼線およびその製造方法
JP2008075138A (ja) マルエージング鋼材の製造方法
JP2001079630A (ja) 冷間転造性に優れた鋼素材からなる冷間転造リング

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060217

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080501

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080514

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080617

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080818

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080909

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080926

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131017

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees