JP2005145270A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents
重荷重用空気入りタイヤ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005145270A JP2005145270A JP2003386386A JP2003386386A JP2005145270A JP 2005145270 A JP2005145270 A JP 2005145270A JP 2003386386 A JP2003386386 A JP 2003386386A JP 2003386386 A JP2003386386 A JP 2003386386A JP 2005145270 A JP2005145270 A JP 2005145270A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shoulder
- shoulder edge
- tire
- tread
- pneumatic tire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】ブロックパターンなどを有する重荷重用空気入りタイヤにおいて、ショルダー部の片落ち摩耗を改善することが可能な重荷重用空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ショルダー部8Yのラグ溝14により区分された陸部部分15の踏面16にショルダーエッジ部8Y1に隣接して、トレッド面8の曲率より大きな曲率を有する曲面17aで、ショルダーエッジ部8Y側に向けて次第に窪むように形成した凹部17をタイヤ周方向に設け、ショルダーエッジ部8Yを凹部17の曲面17aから突出する凸状部に形成する。凹部17の深さdを周方向溝9Aの深さDに対して0.03D≦d≦0.3D、ショルダーエッジ部8Y1の踏面幅wを陸部11の踏面幅Wに対して0.03W≦w≦0.3Wにする。
【選択図】図3
【解決手段】ショルダー部8Yのラグ溝14により区分された陸部部分15の踏面16にショルダーエッジ部8Y1に隣接して、トレッド面8の曲率より大きな曲率を有する曲面17aで、ショルダーエッジ部8Y側に向けて次第に窪むように形成した凹部17をタイヤ周方向に設け、ショルダーエッジ部8Yを凹部17の曲面17aから突出する凸状部に形成する。凹部17の深さdを周方向溝9Aの深さDに対して0.03D≦d≦0.3D、ショルダーエッジ部8Y1の踏面幅wを陸部11の踏面幅Wに対して0.03W≦w≦0.3Wにする。
【選択図】図3
Description
本発明は、重荷重用空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、ショルダー部の偏摩耗を抑制するようにした重荷重用空気入りタイヤに関する。
バスやトラックなどの重荷重車両に装着する空気入りタイヤに発生する偏摩耗として、ショルダー部のエッジが他の部分より早期に摩耗する偏摩耗、所謂肩落ち摩耗がある。そこで、従来、その対策として、例えば、ショルダーリブのエッジ部側をトレッド面の曲率とは逆の凹状曲面に特定することで、ショルダー部の偏摩耗を改善するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述した技術は、リブパターンには効果を発揮するが、ショルダー部にショルダーエッジに開口するラグ溝をタイヤ周方向に所定のピッチで配置したブロックパターンなどを有する重荷重用空気入りタイヤでは顕著な改善効果を得ることができない。
特開2001−301425号公報
本発明は、ブロックパターンなどを有する重荷重用空気入りタイヤにおいて、ショルダー部の片落ち摩耗を改善することが可能な重荷重用空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成する本発明は、タイヤ子午線断面において所定の曲率を有する曲面に形成したトレッド面のショルダー部にタイヤ周方向に延在する周方向溝により区分された陸部を形成し、該陸部にショルダーエッジに開口するラグ溝をタイヤ周方向に所定のピッチで配置した重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記ショルダー部のラグ溝により区分された陸部部分の踏面にショルダーエッジ部に隣接して、前記トレッド面の曲率より大きな曲率を有する曲面で、前記ショルダーエッジ部側に向けて次第に窪むように形成した凹部をタイヤ周方向に設け、前記ショルダーエッジ部を前記凹部の曲面から突出する凸状部に形成し、前記凹部の深さdを前記周方向溝の深さDに対して0.03D≦d≦0.3Dにする一方、前記ショルダーエッジ部の踏面幅wを前記陸部の踏面幅Wに対して0.03W≦w≦0.3Wにしたことを特徴とする。
上述した本発明によれば、凸状のショルダーエッジ部は、ショルダーブロック踏面内の他の部位に較べて接触圧力が高くかつすべり易い為、より早く摩耗し、ショルダーエッジ部が摩耗して低くなると、次いで回転半径がショルダーエッジ部より小さく、その半径差による転動速度差から凹部の曲面がショルダーエッジ部より早く摩耗する。それにより再びショルダーエッジ部の突出量が大きくなると、ショルダーエッジ部が早く摩耗し、この作用を摩耗終期まで交互に繰り返すことができるため、ショルダーエッジ部のみが早期に摩耗する片落ち摩耗の改善が可能になる。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1,2は本発明の重荷重用空気入りタイヤの一実施形態を示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部、CLはタイヤセンターラインである。
左右のビード部3間にカーカス層4が装架され、その両端部5がビード部3に埋設したビードコア6の周りにタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド部1のカーカス層4外周側には複数のベルト層7が配置されている。
図1に示すタイヤ子午線断面において所定の曲率を有し、曲率中心をタイヤ内側にしてタイヤ径方向外側が凸となる曲面に形成されたトレッド面8には、タイヤ周方向Tに沿って延在する4本の周方向溝9が形成され、外側に位置する両周方向溝9A間がセンター部8X、両周方向溝9Aからタイヤ外側がショルダー部8Yになっている。これら周方向溝9によりセンター部8Xに3本の陸部10が、ショルダー部8Yに各1本の陸部11が区分形成されている。
各周方向溝9間にタイヤ幅方向に延在するラグ溝12がタイヤ周方向Tに沿って所定のピッチで配置され、センター部8Xの陸部10を複数のブロック13に区分形成している。タイヤ幅方向に延びるラグ溝14が周方向溝9Aからタイヤ外側に向けてショルダーエッジeに開口するように延在すると共に、タイヤ周方向Tに沿って所定のピッチで配置され、ショルダー部8Yの陸部11が複数のブロック(陸部部分)15に区分形成されている。
ショルダー部8Yのラグ溝14により区分されたブロック15の踏面16には、ショルダーエッジ部8Y1に隣接して、タイヤ周方向Tに沿って延在する凹部17が設けられている。凹部17は、図1に示すタイヤ子午線断面において、トレッド面8の曲率より大きな曲率を有する曲面17aで、ショルダーエッジ部8Y1側に向けて次第に窪むように形成され、ショルダーエッジ部8Y1を曲面17aから突出する凸状部に形成している。
曲面17aは、図3に示すように、タイヤ径方向外側が凸となる曲率半径rを有し、その曲率中心がトレッド面8の曲率中心と同じ側に位置している。曲面17aの内側端が変曲点mとなってトレッド面8に接している。
凹部17の深さdは、周方向溝9Aの深さDに対して0.03D≦d≦0.3Dになっている。この凹部17の深さdは曲面17aから突出する凸状のショルダーエッジ部8Y1の高さでもある。また、ショルダーエッジ部8Y1の踏面幅wが、ブロック15(陸部11)の踏面幅Wに対して0.03W≦w≦0.3Wにしてある。
上述した本発明によれば、タイヤ接地時にショルダーエッジ部8Y1に高い接地圧が作用するが、同時に剛性も低いため路面に対して滑りが発生し、ブロック15において、ショルダーエッジ部8Y1が他の部分より早く摩耗し、図4に示す状態となる。
図4に示すように、ショルダーエッジ部8Y1の突出高さが摩耗により低くなると、ショルダーエッジ部8Y1の剛性が高くなるため、滑りが抑制されて摩耗速度が低下する一方、ショルダーエッジ部8Y1に隣接する凹部17は、ショルダーエッジ部8Y1よりタイヤ径方向内側に位置するため回転半径が小さく、その半径差による転動速度差から凹部17の曲面17aの滑り量が大きくなって、曲面17aがショルダーエッジ部8Y1より早く摩耗し、それによりショルダーエッジ部8Y1が再び大きく突出した図3に示すような状態になる。
以後、上述した摩耗が繰り返される。そのため、ブロック15のショルダーエッジ部8Y1の早期摩耗が抑制され、ショルダー部8の片落ち摩耗の改善が可能になる。
凹部17の深さdが0.03Dより小さいと、片落ち摩耗を効果的に改善することができない。逆に0.3Dより大きくても、片落ち摩耗を効果的に改善することができず、更にエッジティアーが発生し易くなる。好ましくは、0.1D≦d≦0.2Dにするのがよい。
ショルダーエッジ部8Y1の踏面幅wが0.03W未満であると、エッジティアーが発生し易くなるため好ましくない。逆に0.3Wを超えると、上述した作用を発揮することが困難になる。好ましくは、0.05W≦w≦0.1Wにするのがよい。
変曲点mの位置としては、周方向溝7A側から0.3W〜0.7Wの位置、好ましくはブロック15の踏面幅方向における中点付近とするのが、片落ち摩耗を効果的に改善する上でよい。
上記実施形態では、ブロックパターンを有する重荷重用空気入りタイヤについて説明したが、本発明は、ショルダー部8Yにのみブロック15を有するタイヤや、ショルダー部8Yの陸部11に形成したラグ溝14を周方向溝9Aに連通させずにショルダーエッジeに開口するように形成し、陸部11をラグ溝14により区分された陸部部分をもつリブにしたタイヤにも好適に用いることができる。
タイヤサイズを295/80R22.5、トレッドパターンを図2で共通にし、凹部の深さdを表1のようにした本発明タイヤ1〜5と比較タイヤ1,2、ショルダーリブのエッジ部側をトレッド面の曲率とは逆の凹状曲面に形成し、ショルダーエッジ部の踏面幅を0にした比較タイヤ3、及び本発明タイヤ1において凹部を設けていない従来タイヤをそれぞれ作製した。本発明タイヤ及び比較タイヤ1,2において、ショルダーエッジ部の踏面幅wは0.1Wで共通である。
これら各試験タイヤをリムサイズ22.5×8.25のリムに装着し、空気圧を850kPaにして総重量25トンの車両に取り付け、以下に示す測定方法によりショルダー部の耐偏摩耗性(耐片落ち摩耗性と耐ショルダーエッジティアー性)の評価試験を行ったところ、表1に示す結果を得た。
耐偏摩耗性
一般道路と高速道路を50000km走行(走行比率50:50)した後、ショルダーエッジの摩耗量を測定し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で評価した。この値が大きいほど耐片落ち摩耗性に優れている。
耐偏摩耗性
一般道路と高速道路を50000km走行(走行比率50:50)した後、ショルダーエッジの摩耗量を測定し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で評価した。この値が大きいほど耐片落ち摩耗性に優れている。
また、ショルダーエッジ部にもげが発生したか否かを目視により観察し、耐ショルダーエッジティアー性を○と×の2段階で評価した。○は発生なし、×は発生を示す。
表1から、凹部の深さdを周方向溝の深さDに対して0.03D〜0.3Dとした本発明タイヤは、耐片落ち摩耗性を効果的に改善できることがわかる。また、凹部の深さdを周方向溝の深さDに対して0.1D〜0.2Dにすることにより、耐片落ち摩耗性を一層改善できることがわかる。
タイヤサイズとトレッドパターンを実施例1と同じにし、ショルダーエッジ部の踏面幅wを表2のようにした本発明タイヤ6〜10と比較タイヤ4,5をそれぞれ作製した。各試験タイヤにおいて、凹部の深さdは0.15Dで共通である。
これら各試験タイヤを実施例1と同様にして、耐偏摩耗性の評価試験を行ったところ、表2に示す結果を得た。
表2から、ショルダーエッジ部の踏面幅wをブロックの踏面幅Wに対して0.03W〜0.3Wにした本発明タイヤは、耐片落ち摩耗性を効果的に改善できることがわかる。また、ショルダーエッジ部の幅wをブロックの幅Wに対して0.05W〜0.1Wにすることにより、耐片落ち摩耗性を一層改善できることがわかる。
1 トレッド部 2 サイドウォール部
3 ビード部 8 トレッド面
8X センター部 8Y ショルダー部
8Y1 ショルダーエッジ部 9,9A 周方向溝
11 陸部 14 ラグ溝
15 ブロック(陸部部分) 16 踏面
17 凹部 17a 曲面
D,d 深さ W,w 踏面幅
e ショルダーエッジ
3 ビード部 8 トレッド面
8X センター部 8Y ショルダー部
8Y1 ショルダーエッジ部 9,9A 周方向溝
11 陸部 14 ラグ溝
15 ブロック(陸部部分) 16 踏面
17 凹部 17a 曲面
D,d 深さ W,w 踏面幅
e ショルダーエッジ
Claims (5)
- タイヤ子午線断面において所定の曲率を有する曲面に形成したトレッド面のショルダー部にタイヤ周方向に延在する周方向溝により区分された陸部を形成し、該陸部にショルダーエッジに開口するラグ溝をタイヤ周方向に所定のピッチで配置した重荷重用空気入りタイヤにおいて、
前記ショルダー部のラグ溝により区分された陸部部分の踏面にショルダーエッジ部に隣接して、前記トレッド面の曲率より大きな曲率を有する曲面で、前記ショルダーエッジ部側に向けて次第に窪むように形成した凹部をタイヤ周方向に設け、前記ショルダーエッジ部を前記凹部の曲面から突出する凸状部に形成し、前記凹部の深さdを前記周方向溝の深さDに対して0.03D≦d≦0.3Dにする一方、前記ショルダーエッジ部の踏面幅wを前記陸部の踏面幅Wに対して0.03W≦w≦0.3Wにした重荷重用空気入りタイヤ。 - 前記凹部の深さdを前記周方向溝の深さDに対して0.1D≦d≦0.2Dにした請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
- 前記ショルダーエッジ部の幅wを前記陸部の幅Wに対して0.05W≦w≦0.1Wにした請求項1または2に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
- 前記陸部部分がブロックである請求項1,2または3に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
- 前記凹部の曲率中心が前記トレッド面の曲率中心と同じ側にある請求項1,2,3または4に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003386386A JP2005145270A (ja) | 2003-11-17 | 2003-11-17 | 重荷重用空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003386386A JP2005145270A (ja) | 2003-11-17 | 2003-11-17 | 重荷重用空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005145270A true JP2005145270A (ja) | 2005-06-09 |
Family
ID=34694083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003386386A Pending JP2005145270A (ja) | 2003-11-17 | 2003-11-17 | 重荷重用空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005145270A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109835119A (zh) * | 2017-11-27 | 2019-06-04 | 东洋橡胶工业株式会社 | 充气轮胎 |
US11688590B2 (en) | 2018-03-26 | 2023-06-27 | Ngk Insulators, Ltd. | Electrostatic-chuck heater |
-
2003
- 2003-11-17 JP JP2003386386A patent/JP2005145270A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109835119A (zh) * | 2017-11-27 | 2019-06-04 | 东洋橡胶工业株式会社 | 充气轮胎 |
CN109835119B (zh) * | 2017-11-27 | 2020-11-20 | 东洋橡胶工业株式会社 | 充气轮胎 |
US11688590B2 (en) | 2018-03-26 | 2023-06-27 | Ngk Insulators, Ltd. | Electrostatic-chuck heater |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6186147B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4656638B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6153763B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4015623B2 (ja) | 重荷重用タイヤ | |
WO2018150746A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6088336B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP7172953B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5109481B2 (ja) | 重荷重用空気入りタイヤ | |
JPWO2007148694A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6326399B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP7126869B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4492068B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
CN112124008B (zh) | 充气轮胎 | |
JP2019127228A (ja) | タイヤ | |
JP2004161202A (ja) | 重荷重用空気入りタイヤ | |
JP2007099160A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2009001156A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JPH0577609A (ja) | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ | |
JP2003165311A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2010254154A (ja) | タイヤ | |
WO2020250993A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2005145270A (ja) | 重荷重用空気入りタイヤ | |
JP3860656B2 (ja) | 重荷重用タイヤ | |
JP2878356B2 (ja) | 重荷重用空気入りタイヤ | |
JP2005138609A (ja) | 空気入りタイヤ |