JP2005145164A - コラプシブルステアリングシャフト - Google Patents

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Abstract

【課題】 液圧バルジ加工法を用いてベローズの形状変化を容易にして、車両特性に応じて、衝突時の衝撃や曲げに対する剛性を簡単に微調整でき、衝撃吸収性能および安全性の向上したコラプシブルステアリングシャフトを提供する。
【解決手段】 ステアリング系の一部に、ベローズの塑性変形によって衝撃力を吸収する衝撃吸収手段を備えたコラプシブルステアリングシャフトであって、衝撃吸収手段は、液圧バルジ加工法によって可変形状に製造される管状のベローズを設けた。
【選択図】図6

Description

本発明は、自動車等の車両において採用されるコラプシブルステアリングシャフトに関し、特にコラプシブルステアリングシャフトの衝撃吸収性の向上に関する。
一般に、自動車などの車両には、走行中に衝突した場合、運転者が慣性でステアリングホイールに二次衝突することがある。そのため、衝撃吸収性を有するコラプシブルステアリングシャフトが広く採用されている。コラプシブルステアリングシャフトは、衝突事故の際、シャフトの一部を塑性変形させることによって、衝撃力を吸収するようになっている。
この種のコラプシブルシャフトとして、例えば特許文献1に示すように、自在継手を介して連結された一対のステアリングシャフトの一部、例えばいずれか一方のステアリングシャフトの端部に金属製のベローズを取り付け、ベローズの変形により、衝突時に生じる圧縮荷重や曲げ荷重を吸収するようにしたものが知られている。
また、特許文献2に開示されたコラプシブルステアリングシャフトは、図7に示すように、複数の山部101と谷部102とを有する蛇腹部103と、その両端連結部104と
からベローズ105が構成されている。なお、106は、連結部104の補強部材である。
ところで、このベローズ105は、通常、薄肉状のパイプ状素材を基礎にして塑性加工によって製造される。すなわち、パイプ状素材の外周側に、所定のピッチで内周側に凹凸を有する分割ダイスからなる金型を配し、分割ダイスをパイプ状素材の外周から半径方向内側に締め付けることによって、ベローズ105を製造するようになっている。
特開2002−114155号公報 特開平9−150747号公報
ところが、上記従来のコラプシブルステアリングシャフトに使用されるベローズは、分割ダイスの締め付けによってパイプ状素材を塑性変形させるため、ベローズの各部は、一定の肉厚およびピッチになる。すなわち、ベローズは、内部応力ができるだけ均一になるように製造されるため、例えばベローズの山部や谷部の諸径やピッチなどが同一になる。
ところで、コラプシブルステアリングシャフトは、一般に、標準的な体重の運転者が所定の速度で運転することを想定して設計される。つまり、ベローズは、標準的な運転状況に基づいて所定寸法の金型を用いて製造され、車両や運転状況が変化してもベローズの剛性は一意的になっている。
ところで、コラプシブルステアリングシャフトに作用する衝撃力の方向や大きさは、車体の大きさや他の部品とのレイアウトによって異なり、例えば車体が小さくステアリングギヤとの距離が短い車両の場合は、同一の走行状態でも車体の大きな車両の場合よりも、衝撃力が大きくコラプス量も多く必要とする。
そのため、車両の特性に応じて、ベローズの剛性を適宜微調整し、衝突に対する圧縮荷重や曲げ荷重の衝撃吸収性能を可変にすることが望まれていた。しかし、コスト面を考慮すると、ベローズ製造用の金型を頻繁に交換することができず、また、従来の塑性加工による製造法では、ベローズの剛性を従来よりもきめ細かく設定することができない。そのため、ベローズの長さや肉厚を変えることによって剛性を変えるしかなく、衝撃吸収性能の微調整が難しかった。
そこで、本発明の目的は、液圧バルジ加工法を用いてベローズの形状変化を容易にして、車両特性に応じて、衝突時の衝撃や曲げに対する剛性を簡単に微調整でき、衝撃吸収性能および安全性の向上したコラプシブルステアリングシャフトを提供することにある。
本発明の上記目的は、ステアリング系の一部に、ベローズの塑性変形によって衝撃力を吸収する衝撃吸収手段を備えたコラプシブルステアリングシャフトであって、前記衝撃吸収手段は、液圧バルジ加工法によって可変形状に製造される管状のベローズを設けたことにより、達成される。
また、上記目的は、前記衝撃吸収手段は、ステアリングシャフトの端部に設けられ、該ステアリングシャフトと前記ベローズの溶接部を可変形状に製造される管状のベローズを設けたことにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記ステアリングシャフトの端部は、中空であることにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記ベローズは、軸方向縦断面のピッチが均一でないことにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記ベローズは、軸方向縦断面の凸部形状が均一でないことにより、効果的に達成される。
さらに、上記目的は、前記ベローズは、軸方向縦断面の凹部形状が均一でないことにより、効果的に達成される。
本発明に係るコラプシブルステアリングシャフトによると、ステアリング系の一部に、ベローズの塑性変形によって衝撃力を吸収する衝撃吸収手段を備え、該衝撃吸収手段として、液圧バルジ加工法によって可変形状に製造される管状のベローズを設けた。これにより、ベローズの形状を使用状況に応じて適宜不等断面や不等ピッチに成形することができる。この結果、従来は離散的にしか設定できなかったベローズの剛性を、連続的に設定でき、条件が違う場合でも、ベローズが確実に変形して衝撃力を吸収する剛性を自由に決めることができ、所望の衝撃吸収機能を得ることができるとともに、安全性が向上する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るコラプシブルステアリングシャフトの概略構成を示す図である。同図において、ステアリングホイール1は、アッパーシャフト2の上端に取付けられ、該アッパーシャフト2とステアリングホイール1は、一体に回転するようになっている。また、アッパーシャフト2は、ステアリングコラム3に軸受(図示せず)を介して回転自在に支持されており、このステアリングコラム3は、車体側のブラケット4に樹脂ピン等により固着されている。一方、アッパーシャフト2の下端には、ダブルカルダンジョイント5を介してロアシャフト6が連結されており、該ロアシャフト6の下端にはステアリングギヤ7が接続されている。
また、図2は、アッパーシャフト2とロアシャフト6の連結部位を示した要部側面図である。同図において、入力側ヨーク8が基端部9とアーム部10とを溶接接合されているのに対し、出力側ヨーク11では、基端部12とアーム部13とが直に接合されず、両者の間に可撓部を形成するベローズ管14が介装されている。このベローズ管14は、薄鋼板などの金属製素管を塑性加工したものであり、その両端がスポット溶接により基端部12とアーム部13に接合されており、所定値以上の曲げ応力や圧縮応力が作用すると容易に塑性変形するようになっている。
そして、上述したコラプシブルステアリングシャフトは、車両の衝突時にアッパーシャフト2に大きな荷重が作用すると、図2の二点鎖線のように、衝撃荷重によってベローズ管14が前方(図2の左方向)に湾曲する形で塑性変形するようになっている。これにより、アッパーシャフト2及びステアリングホイール1が前方(図1及び図2の左方向)に移動して衝撃エネルギが吸収され、運転者の受ける衝撃が軽減される。
しかしながら、車両の前方からの外力の方向及び大きさはその都度変化するため、本実施形態では、様々な外力の方向及び大きさに対応できるように、ベローズ管14の形状を可変にすることによって適宜微調整するようにした。図3は、従来のコラプシブルステアリングシャフトに用いられている一般的なベローズ管14を示す要部断面図である。同図において、ベローズ管14は、基端部12とアーム部13との間に介装され、複数の山部15と複数の谷部16とを有する。この山部15の直径15´、及び谷部16の直径16´は均一であり、また、ピッチ17も均一になっている。ここで、このベローズ管14を標準形状のベローズ管14とする。
なお、図3中の二点鎖線は、ベローズ管14を成形するための分割ダイス18であって、該分割ダイス18は、所定のピッチで複数の突条を備え、半径方向(図3矢印Z方向)に変位させてベローズ管14を成形するようになっている。このような、従来の方法では、分割ダイスの締め付けによってパイプ状素材を塑性変形させるため、ベローズ管14の各部は、一定の肉厚tおよびピッチ17になる。すなわち、ベローズ管14は、内部応力ができるだけ均一になるように製造されるため、ベローズ管14の山部直径15´,谷部直径16´、ピッチ17などが同一になる。このため、分割ダイス18の山部19の直径19´及び谷部20の直径20´、ならびにピッチ21は、均一にする必要があった。
そこで、以下に説明する実施例では、ベローズ管14を液圧バルジ加工法によって製造することにより、ベローズ管14を可変形状に成形し、剛性を適宜微調整する。ここで、以下に説明する実施例では、ベローズ管14の軸長さL、材質、肉厚t、及び、基端部12及びアーム部13との溶接部分の直径Dは同一である。よって、ベローズ管14の剛性及び伸縮変位量に影響を与えるパラメータは、山部直径15´、ピッチ17、山部高さ15´´である。
そして、ベローズ管14の剛性は、山部直径15´に比例し、ピッチ17、山部高さ15´´に反比例する。また、ベローズ管14の伸縮変位量は、ピッチ17、山部高さ15´´に比例し、平均直径(ベローズ管14の各部直径を平均した直径)に反比例する。
ちなみに、図4は、本発明に係る電動パワーステアリングと組み合わせたコラプシブルステアリングシャフトの正常時の状態を示す概略構成図である。コラム式電動パワーステアリング装置21では、ステアリングホイール22の操舵力を、ステアリングギヤ23でステアリングシャフト24の回転運動を直線運動に変えて、タイロッド(図示せず)を介して車輪に伝達されるようになっている。ステアリングシャフト24は、ステアリングコラム25内に回転自在に支持されており、ステアリングコラム25は、ステアリングギヤ側取付部26とステアリングホイール側取付部27の2箇所で車体に取り付けられている。
また、コラム式電動パワーステアリング装置21では、ステアリングシャフト24にモータ28による操舵補助機構が設けられていて、モータ28の駆動により、減速機構29を介してステアリングシャフト24の操舵補助を行うようになっている。モータ28によってアシストされた出力トルクは、ステアリングシャフト24の下端(図4左側)に設けられた第1の自在継手30を介して中間シャフト32に伝達され、中間シャフト31の下端に設けられた第2の自在継手32を介してステアリングギヤ23に伝達されるようになっている。このとき、中間シャフト31には、モータ28によってアシストされたトルクが伝達されるため、他のステアリング装置よりも大きいトルクがかかる。よって、中間シャフト31には、コラプシブルシャフトとして、自在に伸縮・曲げ特性を決定でき、且つ回転伝達に優れている金属製のベローズ管14を採用するのが好ましい。
また、図5は、図4に示すコラプシブルステアリングシャフトの変形時の状態を示す概略構成図である。同図において、コラム式電動パワーステアリング装置21は、一時衝突により図5矢印方向に荷重を受けると、ステアリングギヤ23が後退(図5右側方向に移動)するようになっている。これに伴って、ベローズ管14が変形して衝撃を吸収し、ステアリングコラム25への影響を防止するようになっている。
このようなコラム式電動パワーステアリング装置21において、モータ28や減速機構29のように重量が重いものを相対移動させることは、衝撃吸収機能を不安定にする要因となるため、ステアリングギヤ側取付部26は、二次衝突時に離脱しない構造になっている。
図6は、本発明の実施例1を示し、標準形状のベローズ14の山部直径15´,谷部直径16´、ならびにピッチ17を変更したベローズ管である。
図6(A)に示すベローズ管14aは、標準形状のベローズ管14と較べ、山部15aの直径15a´と谷部16aの直径16a´との直径差、及びピッチ17aが大きくなっている。これにより、ベローズ管14aは、標準形状のベローズ管14と較べると、山部直径、ピッチ、及び山部高さが大きくなっている。この結果、ベローズ管14aの剛性を、標準形状のベローズ管14よりも低く設定することができ、また、伸縮変位量を大きく設定することができる。
また、図6(B)に示すベローズ管14bは、標準形状のベローズ管14と較べ、ピッチ17bが小さくなっている。この結果、ベローズ管14bの剛性を、標準形状のベローズ管14よりも高く設定することができ、また、伸縮変位量を小さく設定することができる。
したがって、図6に示したように、ベローズ管14の山部直径15´、谷部直径16´、或いはピッチ17を変更することによって、材質や肉厚tを変更するだけでは離散的にしか設定することができなかった剛性や伸縮変位量を、連続的に設定することができる。
図7は、本発明の実施例2を示し、標準形状のベローズ管14の山部15及び谷部16に加え、直径の異なる山部又は谷部、或いはピッチの異なる山部を有するベローズ管である。
図7(A)に示すベローズ管14cは、標準形状のベローズ管14の山部15及び谷部16に加え、該谷部16より直径16c´が小さい小径谷部16cを所定のピッチ間隔17cで有し、この小径谷部16cに隣接する側の山部高さ15c´´が高くなっている。これにより、ベローズ管14cは、標準形状のベローズ管14と較べると、山部高さが大きくなっており、また、平均直径が小さくなっている。この結果、ベローズ管14cの剛性を、標準形状のベローズ管14よりも低く設定することができ、また、伸縮変位量を大きく設定することができる。
また、図7(B)に示すベローズ管14dは、標準形状のベローズ管14の山部15及び谷部16に加え、山部15より直径15d´が大きい大径山部15dと、谷部16より直径16d´が大きい大径谷部16dとを有し、谷部16と隣接する側の大径山部15dの山部高さ15d´´が大きくなっている。これにより、ベローズ管14dは、標準形状のベローズ管14と較べると、山部直径、山部高さが大きくなっており、また、平均直径も大きくなっている。この結果、ベローズ管14dの剛性を、標準形状のベローズ管14よりも低く設定することができ、また、伸縮変位量を小さく設定することができる。
また、図7(C)に示すベローズ管14eは、標準形状のベローズ管14の山部15及び谷部16に加え、山部15より直径15e´及びピッチ17eがともに大きい大山部15eを有し、該大山部15eの大山部高さ15e´´は、山部高さ15´´より大きくなっている。これにより、ベローズ管14eは、標準形状のベローズ管14と較べると、山部直径、ピッチ、山部高さが大きくなっており、また、平均直径も大きくなっている。この結果、ベローズ管14dの剛性を、標準形状のベローズ管14よりも低く設定することができ、また、伸縮変位量を大きく設定することができる。
したがって、図7に示したように、ベローズ管14の山部15及び谷部16に加え、直径の異なる山部又は谷部、或いはピッチの異なる山部を設けることによって、実施例1と同様の効果を奏することができる。
図8は、本発明の実施例3を示し、標準形状のベローズ管14では断面が曲線形であった山部15、或いは谷部16が、直線形(平形状)に形成されたベローズ管である。
図8(A)に示すベローズ管14fは、標準形状のベローズ14では断面が曲線形であった山部15fが直線形になっており、ピッチ17fは、標準形状のベローズ管14のピッチ17より大きくなっている。これにより、ベローズ管14fは、標準形状のベローズ14と較べと、山部直径、ピッチが大きくなっている。この結果、ベローズ管14fの剛性を、標準形状のベローズ管14よりも高く設定することができ、また、山部15fが伸縮しないので、伸縮変位量を小さく設定することができる。
また、図8(B)に示すベローズ管14gは、標準形状のベローズ管14では断面が曲線形であった谷部16gが直線形になっており、ピッチ17fは、標準形状のベローズ管14のピッチ17より大きくなっている。これにより、ベローズ管14gは、標準形状のベローズ14と較べと、ピッチが大きくなっており、また、平均直径は小さくなっている。この結果、ベローズ管14gの剛性を、標準形状のベローズ管14よりも高く設定することができ、また、谷部15gが伸縮しないので、伸縮変位量を小さく設定することができる。
したがって、図8に示したように、標準形状のベローズ管14では断面が曲線形であった山部15、或いは谷部16を、直線形(平形状)に変更したことによって、実施例1と同様の効果を奏することができる。
図9は、本発明の実施例4を示し、標準形状のベローズ管14の山部15及び谷部16の直径15´,16´を、ベローズ管14の長手方向の中心になるにつれて、次第に大きく、或いは小さくなっているベローズ管である。
図9(A)に示すベローズ管14hは、ベローズ管14hの長手方向の中心になるにつれて、山部15hの直径15h´、及び谷部16hの直径16h´が次第に大きくなっている。これにより、ベローズ管14hは、標準形状のベローズ14と較べと、山部直径が大きくなっており、また、平均直径も大きくなっている。この結果、ベローズ管14fの剛性を、標準形状のベローズ管14よりも高く設定することができ、また、伸縮変位量を小さく設定することができる。
また、図9(B)に示すベローズ管14iは、ベローズ管14iの長手方向の中心になるにつれて、山部15iの直径15i´、及び谷部16iの直径16i´が次第に小さくなっている。これにより、ベローズ管14iは、標準形状のベローズ管14と較べと、山部直径が小さくなっており、また、平均直径も小さくなっている。この結果、ベローズ管14iの剛性を、標準形状のベローズ管14よりも低く設定することができ、また、伸縮変位量を大きく設定することができる。
したがって、図9に示したように、ベローズ管14の山部直径15´及び谷部直径16´を、ベローズ管14の長手方向の中心になるにつれて、次第に大きく、或いは小さくすることによって、実施例1と同様の効果を奏することができる。
図10は、本発明の実施例5を示し、標準形状のベローズ管14が、一部の領域で、ピッチ及び直径が異なっている状態である。
図10(A)に示すベローズ管14jは、一部の領域L1が、山部15よりも直径15j´、山部高さ15j´´及びピッチ17jが大きくなっている大山部15jで形成されている。また、図10(B)に示すベローズ管14j´は、図10(A)に示すベローズ管14jと同様に、一部の領域L2(L2<L1)が、大山部15jで形成されている。このように、ベローズ管の一部の領域で、ピッチ及び直径を変えることによって、或いはそのピッチ及び直径を変えた一部の領域の軸長さを変えることによって、剛性を高く設定したり、低く設定したりすることができる。
以上、実施例1乃至5で説明してきたように、ベローズ管の縦断面形状を変えることによって、ベローズ管の剛性を調整し、使用目的に合った剛性を得ることができる。このような縦断面形状を変えたベローズ管の仕様による荷重特性の違いを、図11乃至14に示す。
図11(A)は、図3に示した標準形状のベローズ管14の一端を支持した片持ち支持の状態で、他端側に矢印方向の荷重Pを負荷した様子を示し、図11(B)は、そのときのベローズ管14の変位δと荷重Pとの特性を示すグラフである。図11(B)のグラフに示すように、ベローズ管14は、負荷する荷重が大きくなるにつれて変位も増大している。
また、図12(A)は、図6(A)に示したベローズ管14aの一端を支持した片持ち支持の状態で、他端側に矢印方向の荷重Pを負荷した様子を示し、図12(B)に示すグラフの実線は、そのときのベローズ管14aの変位δと荷重Pとの特性であり、点線は、図11(B)に示した標準形状のベローズ管14の変位δと荷重Pとの特性である。図12(B)のグラフに示すように、ベローズ管14aは、標準形状のベローズ管14よりも低荷重で曲がる。
また、図13(A)は、図6(B)に示したベローズ管14bの一端を支持した片持ち支持の状態で、他端側に矢印方向の荷重Pを負荷した様子を示し、図13(B)に示すグラフの実線は、そのときのベローズ管14bの変位δと荷重Pとの特性であり、点線は、図11(B)に示した標準形状のベローズ管14の変位δと荷重Pとの特性である。図13(B)のグラフに示すように、ベローズ管14bは、標準形状のベローズ管14よりも高荷重で曲がる。
また、図14(A)は、図7(C)に示したベローズ管14eの一端を支持した片持ち支持の状態で、他端側に矢印方向の荷重Pを負荷した様子を示し、図14(B)は、そのときのベローズ管14eの変位δと荷重Pとの特性を示すグラフである。図14(B)のグラフにおいて、ベローズ管14eは、S1の段階では、ピッチが大きいベロー部40が曲がり、さらに荷重Pが負荷されると、ピッチの小さいベロー部41が曲がるようになっており、ベローズ管eの変位荷重特性は、2段階になっている。
このように、ベローズのピッチ及び直径を変えることによって、或いは、ピッチ及び直径の異なるベローズを組み合わせることによって、変位荷重特性を調整することができ、ベローズ管14の剛性を連続的に設定することができる。これにより、使用目的に対応した所望の衝撃吸収機能を得ることができる。
さらに、上記実施例1乃至5で説明したベローズ管14の縦断面形状を変えることによって、ベローズ管の剛性を変える方法とは別に、ベローズ管14の溶接部分の断面形状を可変に成形することによってベローズ管14の剛性を調整する方法がある。
図15は、本発明の実施例6を示し、図3のXV―XV線に沿った断面図である。図15(A)に示すように、ベローズ管14と基端部12との溶接部分において、ベローズ管14の溶接部分の断面形状は、一般的には、円形である。同図において、基端部12は中空になっている。これにより、材料コストを軽減することができる。
そして、図15(B)に示すベローズ管14jは、溶接部分の断面形状が円形ではなく四角形になっている。また、図15(C)に示すベローズ管14kは、溶接部分の断面形状が六角形になっている。
このように、ベローズ管14の溶接部分の断面形状を変えることによって、ベローズ管14の剛性を変えることができ、実施例1と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明を具体的に説明してきたが、本発明はそれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本発明に係るコラプシブルステアリングシャフトの概略を示す構成図である。 図1に示したアッパーシャフトとロアシャフトの連結部位を示す要部側面図である。 図2に示した一般的な形状のベローズ管を示す要部断面図である。 本発明に係るコラプシブルステアリングシャフトを採用した電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 図4の電動パワーステアリング装置において、コラプシブルステアリングシャフトが変形した状態を示す概略構成図である。 本発明の実施例1に係るベローズ管を示し、(A)は、図3のベローズ管に較べ、山部の直径と谷部の直径との直径差、及びピッチが大きくなっているベローズ管の要部断面図であり、(B)は、山部の直径と谷部の直径との直径差、及びピッチが小さくなっているベローズ管の要部断面図である。 本発明の実施例2に係るベローズ管を示し、(A)は、図3のベローズ管の山部及び谷部に加え、該谷部より直径が小さい複数の小径谷部を有するベローズ管の要部断面図であり、(B)は、図3のベローズ管の山部及び谷部に加え、山部より直径が大きい複数の大径山部を有するベローズ管の要部断面図であり、(C)は、図3のベローズ管の山部及び谷部に加え、山部より直径及びピッチが大きい複数の大径山部を有するベローズ管の要部断面図である。 本発明の実施例3に係るベローズ管を示し、(A)は、山部の断面形状が直線形(平形状)になっているベローズ管の要部断面図であり、(B)は、谷部の断面形状が直線形(平形状)になっているベローズ管の要部断面図である。 本発明の実施例4に係るベローズ管を示し、(A)は、ベローズ管の長手方向の中心になるにつれて、山部の直径、及び谷部の直径が次第に大きくなっているベローズ管の要部断面図であり、(B)は、ベローズ管の長手方向の中心になるにつれて、山部の直径、及び谷部の直径が次第に小さくなっているベローズ管の要部断面図である。 本発明の実施例5に係るベローズ管を示し、(A)は、図3のベローズ管の一部の領域が、他の領域の山部よりも直径及びピッチが大きい大山部で形成されているベローズ管の要部断面図であり、(B)は、(A)に示すベローズ管の一部の領域の軸長さが長くなっているベローズ管の要部断面図である。 (A)は、図3のベローズ管を片持ち支持の状態で荷重を負荷した状態を示す概略図であり、(B)は、そのときのベローズ管の変位荷重特性図である。 (A)は、図6(A)のベローズ管を片持ち支持の状態で荷重を負荷した状態を示す概略図であり、(B)は、そのときのベローズ管の変位荷重特性図である。 (A)は、図6(B)のベローズ管を片持ち支持の状態で荷重を負荷した状態を示す概略図であり、(B)は、そのときのベローズ管の変位荷重特性図である。 (A)は、図7(C)のベローズ管を片持ち支持の状態で荷重を負荷した状態を示す概略図であり、(B)は、そのときのベローズ管の変位荷重特性図である。 図3のXV―XV線に沿った、本発明の実施例6に係るベローズ管の断面図を示し、(A)は、溶接部分の断面形状が円形のベローズ管であり、(B)は、溶接部分の断面形状が四角形のベローズ管であり、(C)は、溶接部分の断面形状が六角形のベローズ管である。 従来のベローズ管を示す要部断面図である。
符号の説明
12 基端部
14 ベローズ管
15 ベローズ管の山部
16 ベローズ管の谷部
17 ベローズ管のピッチ
18 分割ダイス
19 分割ダイスの山部
20 分割ダイスの谷部
21 分割ダイスのピッチ

Claims (6)

  1. ステアリング系の一部に、ベローズの塑性変形によって衝撃力を吸収する衝撃吸収手段を備えたコラプシブルステアリングシャフトであって、
    前記衝撃吸収手段は、液圧バルジ加工法によって可変形状に製造される管状のベローズを設けたことを特徴とするコラプシブルステアリングシャフト。
  2. 前記衝撃吸収手段は、ステアリングシャフトの端部に設けられ、該ステアリングシャフトと前記ベローズの溶接部を可変形状に製造される管状のベローズを設けた請求項1記載のコラプシブルステアリングシャフト。
  3. 前記ステアリングシャフトの端部は、中空である請求項2記載のコラプシブルステアリングシャフト。
  4. 前記ベローズは、軸方向縦断面のピッチが均一でない請求項1乃至3の何れかに記載のコラプシブルステアリングシャフト。
  5. 前記ベローズは、軸方向縦断面の凸部形状が均一でない請求項1乃至4の何れかに記載のコラプシブルステアリングシャフト。
  6. 前記ベローズは、軸方向縦断面の凹部形状が均一でない請求項1乃至5の何れかに記載のコラプシブルステアリングシャフト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018139577A1 (ja) * 2017-01-27 2018-08-02 日本精工株式会社 中空トルク伝達部材およびその製造方法、並びに、中間シャフトおよび自動車用操舵装置

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