JP2005144925A - 光干渉性粉砕物 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な色を発色され、インキ、塗料に混ぜて印刷、塗布、プラスチックに練り込むための染色等にも用いることが可能で、これにより独特の意匠を持たせ、偽造防止にも役立てることが可能である光干渉性粉砕物を提供することが求められていた。
【解決手段】厚みが0.05〜0.3μmの屈折率の異なる2種の樹脂層が交互に少なくとも11層積層されており、少なくとも一方の種類の樹脂層は、個々の樹脂層間の厚みが異なり、最も厚い樹脂層の厚みを最も薄い樹脂層の厚みで割った値が1.3以上であり、何れかもしくは両方の種類の樹脂層は積層された状態で少なくとも1方向に延伸されている多層積層延伸フィルムが粉砕されている光干渉性粉砕物を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は屈折率の低い樹脂層と高い樹脂層を交互に規則的に配置させ、任意の波長帯の光を選択的に反射させる多層積層延伸フィルムを粉砕して得られる光干渉性粉砕物に関する。また、該光干渉性粉砕物を用いたインキ、塗料に混ぜて印刷、塗布、プラスチックに練り込むための染色等にも用いることが可能で、これにより独特の意匠を持たせ、偽造防止にも役立てることが可能である。
多層積層フィルムは、屈折率の低い樹脂層と高い樹脂層とを交互に多数積層すると、これら樹脂層間の構造的な光干渉によって特定波長の光を選択的に反射または透過する光学干渉フィルムとなる。このような多層積層フィルムは、選択的に反射または透過する光の波長を可視光領域とすれば、構造的な発色により意匠性に優れた、例えば、玉虫色に見えるフィルムとできる。しかも、ここで得られる意匠性は、多層積層フィルムの構造的な発色によるものであって、染料によるものでないことから退色性の問題もない。また、多層積層フィルムは、金属を使わなくても光の反射率が高いので、金属光沢フィルムや反射ミラーとすることもできる。さらにまた、多層積層フィルムは、延伸することによって樹脂層間または樹脂層内の面方向における屈折率をさらに制御することができ、例えば、樹脂層内の面方向の屈折率に異方性を持たせれば、反射型の偏光板にもなる。
このような多層積層フィルムに延伸を施した多層積層延伸フィルムとしては、高屈折率のポリマーからなる樹脂層(A樹脂層)と該A樹脂層よりも低屈折率のポリマーからなる樹脂層(B樹脂層)とを、A樹脂層とB樹脂層が交互にかつA樹脂層が両端層になるようにかつ、A樹脂層およびB樹脂層の厚みの最大と最小の比を制御して、少なくとも11層積層することにより、任意の波長帯の光を選択的に且つ広範囲に反射させる多層積層延伸フィルムに関する文献が存在する(特許文献1)。
また、結晶性ナフタレンジカルボン酸ポリエステルと、それよりも少なくとも1つの面内軸に関する屈折率が低い別の選ばれたポリマーとを交互に積層した多層化ポリマーフィルムで厚さが0.5μm未満であり、かつ結晶性ナフタレンジカルボン酸ポリエステル層の少なくとも1つの面内軸に関する屈折率が、選ばれたポリマーの隣接する樹脂層よりも高いフィルムに関する文献が存在する(特許文献2)。
さらに、このような多層化ポリマーフィルムを用いた反射偏光子が開示されている文献が存在する(特許文献3)。
しかしながら、これらの多層化ポリマーフィルムは、形態がフィルムのため、使用用途が限定され、フィルムとしての使用あるいは、フィルムを何かに貼り合わせて用いる等に限られていた。
一方、金属,酸化金属を蒸着し、吸収層(クロム,ニッケル等)/誘電層(フッ化マグネシウム,硫化亜鉛等)/反射層(アルミニウムなど)/誘電層/吸収層からなる薄膜を形成し、該薄膜を粉砕して顔料フィラーとして用いる技術を示す文献も存在する(特許文献4)。
しかしながら、金属,酸化金属を蒸着し用いる方法は、クロム,ニッケル等の重金属を使用しており、廃棄処理等の問題があった。
これらの方法を組合せ、多層化ポリマーフィルムを粉砕して用いる方法も検討されてい
るが、十分な色を発色されていない等の理由で、実用化されていない。
特開2002−160339号公報 特表平9−506837号公報 特表平9−506984号公報 特表2002−530712号公報
本発明の課題は、かかる上述の問題点を解消し、任意の波長帯の光を選択的に且つ広範囲に反射させる多層積層延伸フィルムを粉砕し得られる光干渉性粉砕物の提供にある。
本発明の請求項1に関わる発明は、厚みが0.05〜0.3μmの屈折率の異なる2種の樹脂層が交互に少なくとも11層積層されており、少なくとも一方の種類の樹脂層は、個々の樹脂層間の厚みが異なり、最も厚い樹脂層の厚みを最も薄い樹脂層の厚みで割った値が1.3以上であり、何れかもしくは両方の種類の樹脂層は積層された状態で少なくとも1方向に延伸されている多層積層延伸フィルムが粉砕されている光干渉性粉砕物である。
本発明の請求項2に関わる発明は、一方の種類の樹脂層がポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルからなる樹脂層で、他方の種類の樹脂層が該一方の種類の樹脂層のポリエステルよりも屈折率が低い熱可塑性樹脂からなる樹脂層であることを特徴とする請求項1記載の光干渉性粉砕物である。
本発明の請求項3に関わる発明は、少なくとも一方の種類の樹脂層が粒径0.05〜0.5μmの不活性粒子を0.001〜0.5重量%含有することを特徴とする請求項1または2記載の光干渉性粉砕物である。
本発明の請求項4の発明は、前記多層積層延伸フィルムの一方の面が、黒色あるいは該多層積層延伸フィルムが発する色の補色で染色されていることを特徴とする請求項1〜3何れか記載の光干渉性粉砕物である。
本発明の請求項5の発明は、請求項4記載の染色した面上に、請求項1〜3何れか記載の多層積層延伸フィルムを積層した多層積層延伸フィルム積層物が粉砕されている光干渉性粉砕物である。
本発明の請求項6の発明は、幅方向の長さが該多層積層延伸フィルムの厚みに対して5倍以上であることを特徴とする請求項1〜5何れか記載の光干渉性粉砕物である。
この光干渉性粉砕物を用いたインキ、塗料に混ぜて印刷、塗布、プラスチックに練り込むための染色等にも用いることが可能で、これにより独特の意匠を持たせ、偽造防止にも
役立てることが可能である。
本発明の光干渉性粉砕物は、高屈折率のポリマーからなる樹脂層(以下、A樹脂層と称する)と、A樹脂層よりも低屈折率のポリマーからなる樹脂層(以下、B樹脂層と称する)とが交互に積層されたものを粉砕して得られる光干渉性粉砕物である。以下、本発明の光干渉性粉砕物について説明する。
A樹脂層を構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン−2,6−ナフタレートは、ポリエチレン−2,6−ナフタレートホモポリマー、または、全繰り返し単位の少なくとも85モル%、好ましくは98モル%以上がエチレン−2,6−ナフタレートで占められたコポリマーである。特に好ましいのは、ポリエチレン−2,6−ナフタレートホモポリマーである。これらのポリエチレン−2,6−ナフタレートを用いれば、A樹脂層が延伸によって高度の屈折率を有するという利点がある。
上記コポリマーを構成する共重合成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸のような2,6−ナフタレンジカルボン酸以外の芳香族カルボン酸;アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸等が酸成分として挙げられ、ブタンジオール、ヘキサンジオール等の如き脂肪族ジオールや、シクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等がグリコール成分として挙げられる。
B樹脂層を構成する樹脂としては、A樹脂層を構成するポリエチレン−2、6−ナフタレートよりも屈折率が低いことが必要であり、好ましくは屈折率がポリエチレン−2、6−ナフタレートよりも0.005以上低い、より好ましくは0.02以上低い熱可塑性樹脂である。このような熱可塑性樹脂としては、以下の(1)〜(3)の3種類が好ましく挙げられる。
(1)ポリエチレン−2、6−ナフタレートとポリエチレンテレフタレートとの混合物
(2)シンジオタクティックポリスチレン
(3)融点が210℃〜245℃のコポリエチレンテレフタレート
これらの中でも、B樹脂層がポリエチレン−2、6−ナフタレートとポリエチレンテレフタレートとの混合物またはシンジオタクティックポリスチレンからなるものが好ましく、特にB樹脂層の屈折率を容易に変更できることから、B樹脂層が上記混合物からなるものが好ましい。
延伸されたフィルムは、熱的な安定化のために、熱処理(熱固定処理)をするのが好ましく、B樹脂層を構成するポリマーとして、ポリエチレン−2、6−ナフタレートとポリエチレンテレフタレートとの混合物を用いた場合は、A樹脂層のポリマーの融点(TmA)を基準としたとき、(TmA−60)℃〜(TmA−10)℃の範囲の温度で熱処理するのが好ましい。
また、B樹脂層を構成するポリマーとして、シンジオタクティックポリスチレンを用いた場合は、A樹脂層のポリマーの融点(TmA)を基準としたとき、(TmA−60)℃〜(TmA−10)℃の範囲の温度で熱処理するのが好ましい。
さらに、B樹脂層を構成するポリマーとして、融点が210℃〜245℃のコポリエチレンテレフタレートを用いた場合は、A樹脂層のポリマーの融点(TmA)を基準としたとき、B樹脂層のポリマーの融点−30より高く、A樹脂層のポリマーの融点−30より
も低い温度で熱処理するのが好ましい。
本発明において、A樹脂層またはB樹脂層を構成するポリマーの少なくとも一方は、フィルムの巻取り性を向上させるため、粒径が好ましくは0.05μm〜0.5μm、より好ましくは0.05〜1μm、最も好ましくは0.1〜0.3μmの範囲にある不活性粒子を、好ましくは0.001重量%〜0.5重量%、より好ましくは0.005〜0.2重量%の割合で含有する。不活性粒子の粒径が0.05μm未満または含有量が0.001重量%未満ではフィルムの巻取り性向上が不十分になり易く、他方、不活性粒子の粒径が0.5μmを超えるまたは含有量が0.5重量%を超えると、粒子による光学特性の悪化が顕著になりやすく、フィルム全体の光線透過率が減少する場合がある。なお、光線透過率は70%以上が好ましく、これより低いと光学用途には性能不足となる。
不活性粒子とは、シリカ等、滑材、酸化亜鉛、酸化チタン等、UV吸収材などの不活性な粒子である。
もちろん、含有する全ての粒子の粒径を1個残らず調整することは実質的に不可能なので、この数値の範囲外の粒子を少量含むものであっても、光学特性を失わせない範囲内で含むものであれば構わない。
本発明におけるA樹脂層とB樹脂層の積層状態は、A樹脂層とB樹脂層を交互に総数で11層以上、好ましくは31層以上積層したものである。積層数が11層未満だと、多重干渉による選択反射が小さく、十分な反射率が得られない。なお、積層数の上限は、生産性などの観点から高々301層であることが好ましい。
また、本発明の多層積層延伸ポリエステルフィルムは、B樹脂層が両端層のどちらか一方にあると、A樹脂層を形成するポリマーのガラス転移点がB樹脂層を形成するポリマーのそれよりも通常高いので、延伸のためロール等で加熱する際に、A樹脂層を延伸するのに必要な延伸温度に上げることができなかったり、熱固定する際に、表面のB樹脂層が融解するのを防ぐために温度が上げられず、熱的な安定性が不充分となるなどの問題が惹起する場合がある。これに対して、A樹脂層が両端層にあると、熱的に不安定なB樹脂層が内層に位置するため、十分な延伸温度や熱固定温度で生産できるとので、本発明の多層積層延伸ポリエステルフィルムは、A樹脂層が両端層に位置するものが好ましい。なお、本発明でいう両端層とは、多層積層延伸フィルムの面方向に垂直な方向の最外層である。
さらにまた、A樹脂層およびB樹脂層はそれぞれ1層の厚みは0.05〜0.3μmであることが、樹脂層間の光干渉によって選択的に光を反射するのに必要である。
ところで、本発明で用いる多層積層延伸フィルムは、A樹脂層またはB樹脂層のいずれかにおいて、好ましくは両方において、各1層当りの厚みの最大厚みを最小厚みで割った比が1.3以上であることが必要であり、好ましくは、1.5以上、更に好ましくは1.8以上にする。これにより、従来の均一な各樹脂層の厚みでは得られない幅広い波長帯の選択的な反射を行うことができる。なお、各1層当りの厚みの最大厚みを最小厚みで割った比の上限は高々3であることが好ましい。該割った比が3を超えると、逆に反射波長帯が広くなりすぎ、十分な反射率が得られない。A樹脂層またはB樹脂層の厚みのいずれかは、徐々に連続的に変化させるか、厚みの分布曲線を見たときに明瞭に区別できる少なくとも2つ以上の厚みピークが発現するように何段階かに分けてステップ状に変化させるのが好ましい。A樹脂層またはB樹脂層の厚みランダムに厚みを変化させることは各樹脂層での干渉を弱める結果なり易い。特に好ましいのは、A樹脂層およびB樹脂層の厚みを、共に厚み方向に沿って連続的に変化させたものである。なお、ここでいう明瞭に区別できる厚みピークとは、0〜1μmの厚み範囲を百分割した分布曲線を描いた際に、2つの厚みピーク間に両ピークの度数の半分以下の谷が存在するものを意味する。
また、本発明で用いる多層積層延伸フィルムは、その選択反射波長の範囲を増大させるために、選択波長の異なった複数の多層積層延伸フィルムを組み合わせて使用するが、その組み合せ方としては、選択波長の異なった積層フィルムを接着剤等を介在させずに製膜時に積層させても良いし、複数の多層積層延伸フィルムを製膜した後、接着剤等で積層させてもよい。工程の簡略化および接着剤などの存在による光干渉作用の低下を防止することから選択波長の異なった積層フィルムを接着剤等を介在させずに製膜時に積層させるのが好ましい。また、本発明の目的を達せられる範囲において、特定波長領域を吸収する近赤外吸収剤を含有させたり、近赤外吸収剤を含有させた透明フィルムと積層し、組み合せで使用することができる。
ところで、本発明で用いる多層積層延伸フィルムは少なくとも1方向に延伸され、好ましくは2軸延伸されている。延伸温度はA樹脂層の樹脂のガラス転移点(Tg)からTg+50℃の範囲で行うことが好ましい。延伸倍率としては、1軸延伸の場合、2〜10倍で、延伸方向は、縦方向であっても横方向であっても構わない。2軸延伸の場合は、面積倍率として、5〜25倍である。延伸倍率が大きい程、A樹脂層およびB樹脂層の個々の樹脂層における面方向のバラツキが、延伸による薄層化により、絶対的に小さくなり、多層積層延伸フィルムの光干渉が面方向に均一になるので好ましい。延伸方法としては、逐次2軸延伸、同時2軸延伸、チューブラー延伸、インフレーション延伸等の公知の延伸方法が可能であるが、好ましくは逐次2軸延伸が、生産性、品質の面で有利である。また、延伸されたフィルムは、熱的な安定化のために、熱処理により安定化されるのが好ましい。熱処理の温度としては、(B樹脂層の融点−30)℃より高く、(A樹脂層の融点−30)℃より低いのが好ましい。ただし、あまり高いとB樹脂層の融解が始まるため、厚み斑の悪化や連続製膜性が低下する。
本発明に用いる多層積層延伸フィルムは、例えば、不活性粒子を含有するポリエチレン−2,6−ナフタレートを主とするA樹脂層を形成するポリマーと、B樹脂層を形成するポリマーをフィードブロックを用いた同時多層押し出し法により2層が交互に両表面にA樹脂層が形成されるように積層され、ダイに展開される。
この時、フィードブロックで積層されたポリマーは、積層された形態を維持しており、フィードブロック内で積層されている各樹脂層の厚みを調整することで、段階的または連続的な厚み方向に沿った厚みの変化をA樹脂層またはB樹脂層に付与できる。ダイより押し出されたシートは、キャスティングドラムで冷却固化され、未延伸フィルムとなる。未延伸フィルムは、所定の温度に加熱され、縦かつまたは横方向に延伸され、所定の温度で熱処理され、巻き取られる。
この結果、図1の様にA1、B1、A2、・・・・An−1、Bn−1、Aという様に積層された多層積層延伸フィルム1が得られる。
本発明で用いる多層積層延伸フィルムの一方の面を、該フィルムが発色している色の補色または黒色に染色することにより、染色してない面から当たった光が、11層以上の各層厚;0.05〜0.3μmで光が反射して発色しているが、透過した余分な光(補色)が染色した面に吸収され、より鮮明に発色するようになる。
また、両面を染色した場合は、図2の様にA1、B1、A2、・・・・An−1、Bn−1、Aという様に積層され、さらにその表面が染色された面Sとなっている多層積層延伸フィルムS1が得られる。
更に、光干渉性粉砕物としたとき鮮明に発色させるために、染色層を、本発明で使用した多層積層延伸フィルムでサンドイッチした多層積層延伸フィルム積層物の方が、どちら
の面から光が当たっても、発色するため好ましい。
例えば、図3の様に多層積層延伸フィルム1が3層となり、その各多層積層延伸フィルム1間に染色された面Sを持つ多層積層延伸フィルム積層物が得られる。
また、用いられる粉砕方法としては、レーザーによるカッティング、凍結粉砕、ロードミルなどの方法を用いることが可能である。
また、粉砕したときの光干渉性粉砕物のサイズは、幅方向の長さが膜厚に対し、5倍以上の長さに成るように粉砕した方が良い。これは、光干渉性粉砕物をインキ、塗料、プラスチック等に練り込んで使用する際、光干渉性粉砕物が配向しやすくなり、発色する面が印刷物、塗工品、プラスチック成形品等の製品の面に揃い、綺麗に発色するようになる。
なお、光干渉性粉砕物は粉砕物なので、平面形状は特定されない場合が多いが、この場合の幅方向の長さとは、その平面形状のうち最も長く取れる長さを示す。
また、この場合の厚みは、多層積層延伸フィルム積層物の場合は積層物全体の厚みを指すものではなく、個々の多層積層延伸フィルムに対して5倍以上である。
また、粉砕方法などによりほとんどの光干渉性粉砕物が、幅方向の長さが膜厚に対し、5倍未満の長さのもの少量含まれる場合もあるが、光学特性を失われない範囲で含む場合には構わない。
多層積層延伸フィルムとして、帝人デュポンフィルム株式会社のポリエステル系MultiLayerFilm;MLF−19.0(Red,膜厚19μm)のフィルムを用いた。
該フィルムを粉砕し、膜厚19μmに対し長さが、約5倍の100μmオーダーの光干渉性粉砕物とした。
該光干渉性粉砕物を、東洋インキ製造株式会社の透明インキNEWラミックスーパーRメジウムに重量比で15%混ぜ光干渉インキとした。
該インキによって、印刷した印刷物は赤を中心に見る角度によって、異なる綺麗なものであった。
多層積層延伸フィルムとして、帝人デュポンフィルム株式会社のポリエステル系MultiLayerFilm;MLF−16.5(Green,膜厚16.5μm)のフィルムを用いた。
該フィルムの一方の面に、フィルムが反射して発色している緑色の補色Magendaを塗った。
該フィルムを粉砕し、膜厚が16.5μmに対し長さが約6倍の100μmオーダーの光干渉性粉砕物とした。
該光干渉性粉砕物を、日本ペイント株式会社製透明塗料に重量比で10%混ぜ光干渉塗料とした。
該塗料によって、着色した着色物は緑色を中心に見る角度によって異なる綺麗なものであった。
多層積層延伸フィルムとして、帝人デュポンフィルム株式会社のポリエステル系MultiLayerFilm;MLF−13(Blue,膜厚13μm)のフィルムを用いた。
該フィルム2枚を、カーボンブラックを練り込んだ黒色の接着剤で貼り合わせ多層積層延伸フィルム積層物とした。
該多層積層延伸フィルム積層物を粉砕し、膜厚26μm(13μmのフィルムを貼り合わせたため)に対し約5倍の100μmオーダーの光干渉性粉砕物とした。
該光干渉性粉砕物を、160℃で融解したポリエチレン樹脂に重量比で5%混ぜ、160℃で射出成形を行い、射出成形品を得た。
該射出成形品は、青色を中心に見る角度によって異なる綺麗なものであった。
多層積層延伸フィルムとして、装飾用に市販されているオーロラフィルム(PET/アクリル多層,膜厚18μm)のフィルムを用いた。
該フィルム2枚を、カーボンブラックを練り込んだ黒色の接着剤で貼り合わせ多層積層延伸フィルム積層物とした。
該多層積層延伸フィルム積層物を粉砕し、膜厚36μmに対し約5倍の100μmオーダーの光干渉性粉砕物とした。
該光干渉性粉砕物を、東洋インキ製造株式会社の透明インキNEWラミックスーパーRメジウムに重量比で15%混ぜ光干渉インキとした。
該インキによって、印刷した印刷物は見る角度によって、見える色が異なる綺麗なものであった。
本発明は屈折率の低い樹脂層と高い樹脂層を交互に規則的に配置させ、任意の波長帯の光を選択的に反射させる多層積層延伸フィルムを粉砕して得られる光干渉性粉砕物に関する。また、この光干渉性粉砕物を用いたインキ、塗料に混ぜて印刷、塗布、プラスチックに練り込むための染色等にも関する。
本願発明の光干渉性粉砕物が粉砕する前の多層積層延伸フィルムの層構成の一つを示す概念断面図である。 本願発明の光干渉性粉砕物が粉砕する前の多層積層延伸フィルムの、図1の層構成とは異なる層構成の一つを示す概念断面図である。 本願発明の光干渉性粉砕物が粉砕する前の多層積層延伸フィルム積層物の層構成の一つを示す概念断面図である。
符号の説明
A1、A2、・・・・、An−1、An 一方の種類の樹脂層
B1、B2、・・・・、Bn−1、Bn A1、A2、・・・・、An−1、Anとは違う種類の樹脂層
S 染色された面
1 多層積層延伸フィルム
2 多層積層延伸フィルム積層物

Claims (6)

  1. 厚みが0.05〜0.3μmの屈折率の異なる2種の樹脂層が交互に少なくとも11層積層されており、少なくとも一方の種類の樹脂層は、個々の樹脂層間の厚みが異なり、最も厚い樹脂層の厚みを最も薄い樹脂層の厚みで割った値が1.3以上であり、何れかもしくは両方の種類の樹脂層は積層された状態で少なくとも1方向に延伸されている多層積層延伸フィルムが粉砕されている光干渉性粉砕物。
  2. 一方の種類の樹脂層がポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルからなる樹脂層で、他方の種類の樹脂層が該一方の種類の樹脂層のポリエステルよりも屈折率が低い熱可塑性樹脂からなる樹脂層であることを特徴とする請求項1記載の光干渉性粉砕物。
  3. 少なくとも一方の種類の樹脂層が粒径0.05〜0.5μmの不活性粒子を0.001〜0.5重量%含有することを特徴とする請求項1または2記載の光干渉性粉砕物。
  4. 前記多層積層延伸フィルムの一方の面が、黒色あるいは該多層積層延伸フィルムが発する色の補色で染色されていることを特徴とする請求項1〜3何れか記載の光干渉性粉砕物。
  5. 請求項4記載の染色した面上に、請求項1〜3何れか記載の多層積層延伸フィルムを積層した多層積層延伸フィルム積層物が粉砕されている光干渉性粉砕物。
  6. 幅方向の長さが該多層積層延伸フィルムの厚みに対して5倍以上であることを特徴とする請求項1〜5何れか記載の光干渉性粉砕物。
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