JP2005144549A - 重ね合せ板材の液圧成形装置、その液圧成形金型およびその液圧成形方法 - Google Patents

重ね合せ板材の液圧成形装置、その液圧成形金型およびその液圧成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 装置構成が単純であるのに生産性を向上させることができる重ね合せ板材の液圧成形装置を提供する。
【解決手段】 少なくとも2枚の板材を重ね合せかつ板材の一部に注入孔が形成された予備成形体を挟み込む上下一対の金型(30,35)と、一対の金型を昇降させる型締め機(20)と、注入孔から予備成形体内に成形媒体を注入する液圧注入手段(62)と、成形媒体に高い圧力を付与する高圧シリンダ(67)と、を備えた重ね合せ板材の液圧成形装置において、型締め機内に金型の昇降に連動して作動する低圧シリンダ(33)が設けられているとともに、低圧シリンダと液圧注入手段とを連結するための液圧回路(50)が設けられている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、装置構成が単純であるのに生産性を向上させることができる重ね合せ板材の液圧成形装置、その液圧成形金型およびその液圧成形方法に関する。
従来の重ね合せ板材の液圧成形装置、液圧成形金型および液圧成形方法においては、たとえば下記特許文献1に記載されているように、縁部が接合された2枚の金属板材からなる予備成形体を、型締め機が備える上下一対の金型間に挟み込んで型締めした後、液圧シリンダにより予備成形体内に高圧の成形媒体を注入して膨出変形させ、これによって複雑な形状の成形品を得ている。
特開2002−96116号公報
しかしながら、このような従来の重ね合せ板材の液圧成形装置、液圧成形金型および液圧成形方法においては、型締め機のスライドに固定された上型をスライドの上死点から下死点まで移動させ、テーブル上に固定された下型と接触させて上下一対の金型が閉じられるようにした後、この一対の金型間に挟み込まれた予備成形体内に高圧シリンダにより高圧の成形媒体を注入し、膨出成形するようにしていたため、容量の大きな成形品を得るためには、型締め機のスライドの下降に要する時間も、その後高圧シリンダにより予備成形体内に成形媒体を注入するために要する時間も長くなる。この結果、一連の成形工程を完了させるまでには時間がかかってしまい、生産性が低くなるという問題点があった。
この問題点を少しでも解消させるためには、スライドの昇降速度を高速化したり、容量に余裕を持った大きな液圧シリンダを備えたりすればよいが、一方で、スライドや液圧シリンダおよびこれらを駆動させるための油圧装置が大型化するという問題点が生じてしまう。
本発明は、以上のような従来の技術の問題点を解消するために成されたものであり、特別に付加的な動力源を必要とすることなく、大型の成形品であってもその成形時間を大幅に短縮することができ、装置構成が単純であるのに生産性を向上させることができる重ね合せ板材の液圧成形装置、その液圧成形金型およびその液圧成形方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明にかかる重ね合せ板材の液圧成形装置は、少なくとも2枚の板材を重ね合せかつ当該板材の一部に注入孔が形成された予備成形体を挟み込む上下一対の金型と、当該一対の金型を昇降させる型締め機と、当該注入孔から当該予備成形体内に成形媒体を注入する液圧注入手段と、当該成形媒体に高い圧力を付与する高圧シリンダと、を備えた重ね合せ板材の液圧成形装置において、当該型締め機内に前記金型の昇降に連動して作動する低圧シリンダが設けられているとともに、当該低圧シリンダと当該液圧注入手段とを連結するための液圧回路が設けられていることを特徴とするものである。
上記目的を達成するための本発明にかかる重ね合せ板材の液圧成形金型は、少なくとも2枚の板材を重ね合せかつ当該板材の一部に注入孔が形成された予備成形体を挟み込む、型締め機により昇降させられる上下一対の重ね合せ板材の液圧成形金型であって、当該金型内には、前記型締め機の昇降に連動して作動する低圧シリンダが設けられているとともに、当該低圧シリンダと当該注入孔から当該予備成形体内に成形媒体を注入する液圧注入手段とを連結するための液圧回路が設けられていることを特徴とするものである。
上記目的を達成するための本発明にかかる重ね合せ板材の液圧成形方法は、少なくとも2枚の板材を重ね合せかつ当該板材の一部に注入孔が形成された予備成形体を、上下一対の金型によって挟み込んで型締めを行うとともに、当該予備成形体内に成形媒体を供給して予備成形させる、重ね合せ板材の液圧成形方法において、前記予備成形体内に成形媒体を供給して予備成形させた後、さらに前記予備成形体内に高圧の成形媒体を供給することにより最終成形を行うようにしたことを特徴とするものである。
本発明にかかる重ね合せ板材の液圧成形装置によれば、型締め機による型締め工程中に、その型締め力を利用して予備成形体内に成形媒体を供給できるようにしたため、大型の成形品であっても成形時間が大幅に短縮でき、生産性が向上するとともに、特別な付加的な動力源も必要とせず、簡単な装置構成とすることができる。
本発明にかかる重ね合せ板材の液圧成形金型によれば、型締め機による型締め工程中に、その型締め力を利用して予備成形体内に成形媒体を供給できるようにしたため、大型の成形品であっても成形時間が大幅に短縮でき、生産性が向上するとともに、従来から一般的に用いられている液圧成形装置に対して、そのまま、または極めて小規模の改造で流用することができる。また金型を交換するだけでチューブ材や重ね合せ板材の液圧成形を行うことができ、生産のフレキシビリティが向上する。
本発明にかかる重ね合せ板材の液圧成形方法によれば、型締め機による型締め工程中に、予備成形体内に成形媒体を供給できるようにしたため、大型の成形品であっても成形時間が大幅に短縮でき、生産性が向上する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る成形品を説明するための斜視図、図2は、成形品となる予備成形体を説明するための斜視図である。
成形品10は、たとえば自動車構造部材であり、予備成形体12を液圧成形した後、両端の余肉部分13を適宜切断することによって得られる。予備成形体12は重ね合せられた少なくとも2枚の板材14、15からなり、予備成形体12の端部16には成形媒体の注入孔として液圧注入部17、液圧流路18が形成されている。液圧注入部17はドーム形に形成され、液圧注入部17の下方に位置する板材14には開口部21が形成されている。また、液圧流路18は液圧注入部17に隣接する板材15に形成されている。板材14、15は、たとえば厚さ1.8mm、材料強度が440MPaの鋼板である。板材14、15の外周端部11は接合部19を有している。接合部19は成形品10の全周に形成されており、たとえば、レーザー溶接、アーク溶接、あるいは接着剤を用いて接合され気密性が確保されている。
図3は、本発明の実施の形態に係る液圧成形装置のシステム構成図である。なおこの図は、液圧成形過程の予備成形体12と液圧成形装置の状態を示している。
本実施の形態に係る液圧成形装置は、型締め機20と液圧回路50とから構成される。
型締め機20は、図2に示した予備成形体12を挟み込む上下一対の金型(上型、下型)30、35を備えている。下型30は型締め機20の基台31上に取り付けられている。上型35は可動ボルスタ32に取り付けられている。なお、金型30、35の内部には成形品10の外形形状に対応した形状のキャビティ24、26がそれぞれに形成されている。可動ボルスタ32はコラム38に沿って上下に摺動自在に設けられている。可動ボルスタ32の上部には低圧シリンダ33が取り付けられている。低圧シリンダ33内にはスライド34に取り付けられたピストン36が上下動自在に設けられている。スライド34はスライドピストン37に取り付けられ、コラム38に沿って上下に摺動自在に取り付けられている。したがって、低圧シリンダ33はスライド34と上型35との間に配置されることになる。スライドピストン37は型締め機20の支持台39に設けられているスライドシリンダ40内で上下に摺動自在に取り付けられている。スライドシリンダ40には油圧をかけるための図示しない動力源が取り付けられており、スライドピストン37はこの動力源から供給させる油によって上下に駆動される。可動ボルスタ32の左右両端には可動ボルスタ32とスライド34との間の相対的な位置関係を規制するストローク規制手段41A、41Bが取り付けられている。ストローク規制手段41A、41Bは型締め機20のスライド34の下降量を規制して低圧シリンダ33から送り出される成形媒体の量を制限している。
低圧シリンダ33とピストン36とによって液圧室42が形成されるが、液圧室42には液圧回路50を構成する配管61が取り付けられている。型締め機20上方から見た液圧室42の投影面積はキャビティ24、26よりも大きな投影面積を有している。つまり、液圧室42の投影面積は成形品10の液圧室43の投影面積に比べて十分に大きな投影面積を有している。配管61は成形品10の液圧室43に成形媒体を注入するための液圧注入手段62に接続されている。液圧注入手段62には予備成形体12に形成されている液圧注入部17(図2参照)が接続される。配管61は逆止弁63を介して媒体供給ポンプなどの図示しない媒体供給源に接続されている。液圧回路50内には配管61内を流通する成形媒体の圧力を制御するための圧力制御手段64、成形品10の液圧室43に供給される成形媒体の流通を遮断する遮断弁65、成形媒体を収容する成形媒体タンク66が設けられている。また、液圧回路50内には成形媒体に高い圧力を付与する高圧シリンダ67が設けられているが、高圧シリンダ67は逆止弁68を介して液圧注入手段62に接続されている。したがって、低圧シリンダ33と高圧シリンダ67とは液圧注入手段62に対して並列に接続され、また、成形媒体供給ポンプにも接続されることになる。なお、高圧シリンダ67の動作は制御手段69によって制御される。
図4および図5は本発明の実施の形態において成形品の成形過程の説明に供する図である。なお、図4は液圧成形開始前における予備成形体12のセット状態と液圧成形装置の状態を示しており、図5は液圧成形途中の予備成形体12と液圧成形装置の状態を示している。
図4に示すように、上型35は予備成形体12の液圧注入部17に対応する形状の凹部27と液圧流路18対応する形状の凹溝28とを有している。下型30はノズル部25を有しており、ノズル部25は板材14の開口部21(図2参照)に挿入可能になっている。なお、ノズル部25は、予備成形体12の液圧注入部17に対する成形媒体の液圧注入手段62であり、下型30の内部を通過して成形媒体が流れる流路29を有しており、流路29から金型外の配管61に接続されている。
本実施の形態に係る液圧成形装置は、型締め機20の型締め工程中のスライド34の下降により、低圧シリンダ33内の成形媒体を液圧注入手段62から予備成形体12内に供給し、予備成形体12を予備成形させた後、高圧シリンダ67から高圧の成形媒体を供給することにより最終成形を行うものである。
次に、本実施の形態に係る液圧成形装置の動作とこの装置を使用した液圧成形方法を説明する。
まず、図2に示した予備成形体12が図4に示すように下型30上にセットされる。このとき、予備成形体12に形成されたドーム状の液圧注入部17、および液圧注入部17の下方に位置し板材14に設けられた開口部21に、下型30に形成されたノズル部25を勘合するようにセットする。これにより、下型30の内部を成形媒体が流れる流路29を通じ、液圧注入手段62から予備成形体12の液圧注入部17に成形媒体が供給できる状態となる。
この状態では、ピストン36が低圧シリンダ33の一端に固定された可動ボルスタ32および上型35の自重により低圧シリンダ33の上端に位置している。つまり液圧室42の空間が拡大された状態にある。このため、媒体供給ポンプ(図示せず)によって成形媒体タンク66から液圧室42に容易に成形媒体を供給することができる。
次に、型締め機20のスライドシリンダ40を作動させてその一端に固定されたスライド34を下降させる。するとスライド34の下降とともにスライド34との相対位置を保ったまま可動ボルスタ32も下降し、図5に示すように上下一対の金型30、35が予備成形体12を挟み込んだ状態となる。なお、媒体供給ポンプによる低圧シリンダ33への成形媒体の充填は、金型30、35が予備成形体12を挟み込んだ状態となるまで(上下一対の金型が型締め機により接触させられるまで)継続させても良いが、少なくとも金型30、35が予備成形体12を挟み込んだ状態となるまでに完了させる。
金型30、35が予備成形体12を挟み込んだ状態となってからなおスライド34が下降を続けると、今度はスライド34と結合されている低圧シリンダ33のピストン36が押し下げられ、液圧室42に溜められた成形媒体を圧縮し始める。すると成形媒体は液圧回路50の配管61を通り、逆止弁70、液圧注入手段62を介して予備成形体12内に供給され、予備成形体12が膨出変形を始める。このときには遮断弁65は閉じた状態になっている。さらにスライド34が下降を続けると、スライド34と可動ボルスタ32との間には、その相対的な位置関係を規制するストローク規制手段41A、41Bが形成されているため、今度は図3のように、スライド34がストローク規制手段41A、41Bに当接し、当接した時点でスライド34の下降が停止する。このストローク規制手段41A、41Bは成形品10の大きさや成形条件により、任意にその長さを調整できるように構成されており、ピストン36のストロークを規制し、これによって予備成形体12の液圧室43へ供給する成形媒体の流量を制御している。このため、低圧シリンダ33からの予備成形体12への成形媒体の供給量を任意に設定することができる。また、液圧回路50内には圧力制御手段64が設けられているため、成形媒体の圧力の上限はこの圧力制御手段64の設定値にしたがって制御することができ、低圧シリンダ33からの予備成形体12への成形媒体の供給圧力は任意に設定することができる。
つぎに、図3の状態から高圧シリンダ67を作動させ、高圧の成形媒体を逆止弁68、液圧注入手段62を介して成形品10の液圧室43に注入し、最終成形を行うことで成形品10が完成する。なお、高圧の成形媒体は、逆止弁70があるため低圧シリンダ33側に逆流することはない。高圧シリンダ67としては、供給できる成形媒体の量は少なくとも高圧で送出できる特性をもった小型のシリンダを用いると好都合である。成形完了後は、遮断弁65を開放して液圧回路50内および成形品10の液圧室43の圧力を抜いた後、スライド34を上昇させ型開きを行い、図4の状態として、得られた成形品10を金型30、35から取り出し、一連の成形工程が完了する。なお、成形品10の取り出しおよび次の成形のための予備成形体12の投入の間に、前述したように、成形媒体供給ポンプによって低圧シリンダ33内の液圧室42に成形媒体を供給しておく。取り出された成形品10は、その後、液圧注入部17や成形品10端部の余肉部分13が適宜切除されて、所望の成形品10が得られる。
次に、成形媒体の圧力と時間の関係および低圧シリンダから高圧シリンダへの切り換えのタイミングについて詳述する。図6A〜Dは、液圧成形の開始時、初期、中間期、終了時をそれぞれ説明するための成形品10と金型30、35の断面図、図7は成形条件の一例を示したグラフである。
図6Aに示される開始時の状態から、図6Bに示される予備成形体12の膨出変形が急激に進行する初期、図6Cに示される予備成形体12の膨出部の頂点75が上型35および下型30のキャビティ26、24に最初に接する中間期までは、成形媒体の圧力は小さくてよいが、成形媒体の流量は多くする必要がある。
そして、図6Cに示される中間期を過ぎて、予備成形体12における上型35および下型30のキャビティ26、24に接触する面積が増大するに従って、成形に必要とされる圧力は上昇する(たとえば、25MPa程度)。その後、圧力は、図6Dに示されるキャビティ26、24の角部近傍23の成形に必要な(成形品10の角部曲率半径が得られる)最終液圧まで急激に上昇(たとえば、120MPa程度)し、予備成形体12は、最終の製品形状に成形される。
図7は、横軸は時間T、縦軸は型締め機20のスライド34の位置S、および成形媒体の圧力Pを示し、スライド34の位置Sと成形媒体の圧力Pの変化を、時間Tとともに表わした成形条件の一例を示すグラフである。図7において、T0、T1、T2はそれぞれ、図4、図5、図3に示す成形装置の状態となるタイミングを示しており、また、A、B、C、Dはそれぞれ、図6A〜Dに示した液圧成形過程のタイミングを示している。
ここで一例として図7の成形条件にて、成形過程を説明する。
まず図7のT0からT1においては、図4から図5の変化に示すように、スライド34は下降を続けている。この間は、成形媒体は成形媒体供給ポンプにより低圧シリンダ33の液圧室42に供給されているため、成形媒体供給ポンプは極めて低い圧力に保たれている。この過程では予備成形体12は図6Aのまま保持されている。
図7のT1からT2においては、図5から図3の変化に示すように、低圧シリンダ33のピストン36が液圧室42内の成形媒体を加圧し押し下げ、成形媒体を予備成形体12内に注入し、予備成形体12を膨出変形させる。この過程では図7のA、B、Cのタイミングで、予備成形体12は、図6Aから図6B、図6Cを経て、さらに膨出変形が拡大する。ここで前述した圧力制御手段64の設定圧力をたとえばP2としておくと、スライド34の下降が続いても、成形媒体の圧力はP2に保持されたまま、成形媒体の流量だけが供給され膨出変形が進行し、スライド34がストローク規制手段41A、41Bに当接してスライド34の下降が停止する図3の状態まで(T2まで)進行する。そして、このT2のタイミングで、高圧シリンダ67を作動させる。
図7のT2以降は、高圧シリンダ67を前進させ、さらに高圧の成形媒体を逆止弁68、液圧注入手段62を介して成形品10の液圧室43に注入し最終成形を行う。最終成形時、成形媒体の圧力は図7に示すようにP3まで上昇する。そして、図6Dに示すように、成形が完了し成形品10に所望の形状が付与される。
本実施の形態では、低圧シリンダ33から高圧シリンダ67への切り替えを低圧シリンダ33のストローク(ストローク規制手段41A、41B)に基づいて行っているが、液圧回路50内における成形媒体の圧力に基づいて行っても良い。たとえば、図7に基づいて説明すれば、低圧シリンダ33から高圧シリンダ67への切り替えを、液圧回路50内における成形媒体の圧力が圧力制御手段64の設定圧力P2と等しい圧力になったときに行うようにしても良い。
図8は、本発明にかかる重ね合せ板材の液圧成形装置を用いた場合と従来の液圧成形装置を用いた場合のサイクルタイムの相違を説明するためのグラフである。本発明にかかる液圧成形装置では、以上に説明したように、型締め中に低圧シリンダ33による予備成形を行なっているため、従来の予備成形を行わない液圧成形装置に比較して約33%のサイクルタイムの短縮が可能である。このように、本発明の液圧成形装置は、特別に付加的な動力源を必要とすることなく、大型の成形品であってもその成形時間を大幅に短縮することができる。
次に、他の実施の形態について説明する。図9、図10、図11には他の実施の形態に係る重ね合せ板材の液圧成形金型を示す。上記の実施の形態では低圧シリンダを液圧成形装置内に組み込んだが、本実施の形態では低圧シリンダを液圧成形金型内に組み込んでいる。
図9は、本発明の他の実施の形態に係る液圧成形装置のシステム構成図である。なおこの図は、液圧成形過程の予備成形体12と液圧成形装置および成形金型の状態を示している。
本実施の形態に係る液圧成形装置および金型は、型締め機76と液圧回路77、液圧成形金型80とから構成される。
型締め機76内には、図9に示した予備成形体12を挟み込む上下一対の金型(上型、下型)30、35を備えている。上型35は上部取付板81を介してスライド34に取り付けられている。下型30は可動板82に取り付けられている。金型30、35の内部には成形品10の外形形状に対応した形状のキャビティ24、26がそれぞれに形成されている。
可動板82の下部には低圧シリンダ86のピストン88が取り付けられている。低圧シリンダ86は下部取付板87を介して型締め機76の基台31上に取り付けられている。可動板82に取り付けられたピストン88は低圧シリンダ86内を上下動自在に設けられている。下部取付板87には複数本のガイドピン84が固定され、このガイドピン84に、ガイドブッシュ89を介して可動板82が取り付けられている。つまり可動板82はガイドピン84に案内され、上下動自在に構成されている。なおガイドピン84の外周には弾性体85が設けられ、可動板82を上方に押し上げている。
低圧シリンダ86と可動板82の間には、低圧シリンダ86のピストン88の位置を規制するストローク規制手段90A、90Bが取り付けられている。ストローク規制手段90A、90Bは型締め機76のスライド34の下降量を規制して低圧シリンダ86から送り出される成形媒体の量を制限している。
低圧シリンダ86とピストン88とによって液圧室83が形成されるが、液圧室83は連接配管91により逆止弁70を介して成形品10の液圧室43に成形媒体を注入するための液圧注入手段62に接続されている。型締め機76の上方から見た液圧室83の投影面積はキャビティ24、26よりも大きな投影面積を有している。つまり液圧室83の投影面積は成形品10の液圧室43の投影面積に比べて十分に大きな投影面積を有している。
これら上部取付板81から下部取付板87までの構成部品、つまり上部取付板81、上型35、下型30、可動板82、低圧シリンダ86、下部取付板87、ストローク規制手段90A、90B、連接配管91、逆止弁70、その他により液圧成形金型80が構成されている。
液圧回路77内には連接配管91内を流通する成形媒体の圧力を制御するための圧力制御手段64、成形品10の液圧室43に供給される成形媒体の流通を遮断する遮断弁65、成形媒体を収容する成形媒体タンク66が設けられている。また、液圧回路77内には成形媒体に高い圧力を付与する高圧シリンダ67が設けられているが、高圧シリンダ67は逆止弁68を介して液圧注入手段62に接続されている。したがって、低圧シリンダ86と高圧シリンダ67とは液圧注入手段62に対して並列に接続され、また、成形媒体供給ポンプにも接続されることになる。なお、高圧シリンダ67の動作は制御手段69によって制御されるところは上記の実施の形態と同様である。
図10および図11は本発明の実施の形態において成形品の成形過程の説明に供する図である。なお、図10は液圧成形開始前における予備成形体12のセット状態と液圧成形装置および液圧成形金型の状態を示しており、図11は液圧成形途中の予備成形体12と液圧成形装置および液圧成形金型の状態を示している。
図10に示すように、上型35、液圧注入手段62を有した下型30、下型30の内部を通過して成形媒体が流れる流路29、予備成形体12は上記の実施の形態と同様である。
本実施の形態に係る液圧成形装置および液圧成形金型は、型締め機76の型締め工程中のスライド34の下降により、液圧成形金型内に設けた低圧シリンダ86内の成形媒体を液圧注入手段62から予備成形体12内に供給し、予備成形体12を予備成形させた後、高圧シリンダ67から高圧の成形媒体を供給することにより最終成形を行うものである。
次に、本実施の形態に係る液圧成形装置および液圧成形金型の動作とこの装置や金型を使用した液圧成形方法を説明する。
まず、図2に示した予備成形体12が図10に示すように下型30上にセットされる。このとき下型30の内部を成形媒体が流れる流路29を通じ、液圧注入手段62から予備成形体12の内部に成形媒体が供給できる状態となる。
この状態では、ピストン88の一端が固定された可動板82が、低圧シリンダ86の一端が固定された下部取付板87に対して、ガイドピン84により案内され、ガイドブッシュ89を介して弾性体85によって持ち上げられた状態となり、ピストン88は低圧シリンダ86の上端に位置している。つまり液圧室83の空間が拡大された状態にある。このため、媒体供給ポンプ(図示せず)によって成形媒体タンク66から液圧室83に容易に成形媒体を供給することができる。
次に、型締め機76のスライドシリンダ40を作動させてその一端に固定されたスライド34を下降させる。するとスライド34の下降とともに上型35も下降し、図11に示すように上下一対の金型30、35が予備成形体12を挟み込んだ状態となる。なお、媒体供給ポンプによる低圧シリンダ86への成形媒体の充填は、金型30、35が予備成形体12を挟み込んだ状態となるまで(上下一対の金型が型締め機により接触させられるまで)継続させても良いが、少なくとも金型30、35が予備成形体12を挟み込んだ状態となるまでに完了させる。
金型30、35が予備成形体12を挟み込んだ状態となってからなおスライド34が下降を続けると、今度は下型30が固定された可動板82と結合されている低圧シリンダ86のピストン88が押し下げられ、液圧室83に溜められた成形媒体を圧縮し始める。すると成形媒体は連接配管91を通り、逆止弁70、液圧注入手段62を介して予備成形体12内に供給され、予備成形体12が膨出変形を始める。このときには遮断弁65は閉じた状態になっている。さらにスライド34が下降を続けると、可動板82と下部取付板87との間には、その相対的な位置関係を規制するストローク規制手段90A、90Bが形成されているため、今度は図9のように、可動板82がストローク規制手段90A、90Bに当接し、当接した時点でスライド34の下降が停止する。
このストローク規制手段90A、90Bは成形品10の大きさや成形条件により、任意にその厚さを調整できるように構成されており、ピストン88のストロークを規制し、これによって予備成形体12の液圧室43へ供給する成形媒体の流量を制御している。このため、低圧シリンダ86からの予備成形体12への成形媒体の供給量を任意に設定することができる。また、液圧回路77内には圧力制御手段64が設けられているため、成形媒体の圧力の上限はこの圧力制御手段64の設定値にしたがって制御することができ、低圧シリンダ86からの予備成形体12への成形媒体の供給圧力は任意に設定することができる。
つぎに、図11の状態から高圧シリンダ67を作動させ、高圧の成形媒体を逆止弁68、液圧注入手段62を介して成形品10の液圧室43に注入し、最終成形を行うことで成形品10が完成する。なお、高圧の成形媒体は、逆止弁70があるため低圧シリンダ86側に逆流することはない。成形完了後は、遮断弁65を開放して液圧回路77内および成形品10の液圧室43の圧力を抜いた後、スライド34を上昇させ型開きを行い、図10の状態として、得られた成形品10を金型30、35から取り出し、一連の成形工程が完了する。取り出された成形品10は、その後、液圧注入部17や成形品10端部の余肉部分13が適宜切除されて、所望の成形品10が得られる。
本実施の形態においても、成形媒体の圧力と時間の関係および低圧シリンダから高圧シリンダへの切り換えのタイミング、およびそれによるサイクルタイムの短縮効果は上記の実施の形態と同様である。
本実施の形態の特有の効果は、上記の実施の形態が低圧シリンダを液圧成形装置側に形成したのに対し、本実施の形態では低圧シリンダを金型側に形成しているため、従来から用いている一般的な液圧成形装置をそのまま、または極めて最小限の改造で重ね合せ板材の液圧成形にも流用できる。このため金型を交換するだけで、一般的なチューブ材の液圧成形と、本実施の形態のような重ね合せ板材の液圧成形を混合生産できるため、生産のフレキシビリティが大幅に向上する。
液圧成形金型の構成は本実施の形態に限定されるものではなく、図12にさらに別の実施の形態として示したように、上記の実施の形態に対し低圧シリンダとキャビティが形成された上下金型の位置関係を上下反転させ、スライド34側に低圧シリンダ86、基台31側に上下金型35、30、とした液圧成形金型の構成としてもよい。
以下に図12に基づいて本構成の実施の形態を説明する。
本実施の形態に係る液圧成形装置および液圧成形金型は、型締め機76と液圧回路110、液圧成形金型100とから構成される。
型締め機76内の基台31上には、図12に示した予備成形体12を挟み込む上下一対の金型(上型、下型)30、35を備えている。下型30は下部取付板107を介して基台31上に取り付けられている。上型35は可動板102に取り付けられている。可動板102の上部には低圧シリンダ86が取り付けられている。低圧シリンダ86内のピストン88は上部取付板101を介して型締め機76のスライド34に取り付けられている。
上部取付板101には複数本のガイドピン103が固定され、このガイドピン103に、ガイドブッシュ89を介して可動板102が取り付けられている。つまり可動板102はガイドピン103に案内され、上下動自在に構成されている。ガイドピン103の先端にはストッパ106が設けられ、また、ガイドピン103の外周には弾性体85が設けられ、この弾性体85の反発力により可動板102がストッパ106に当接するまで可動板102を下方に押し下げている。
低圧シリンダ86と上部取付板101の間には、低圧シリンダ86のピストン88の位置を規制するストローク規制手段105A、105Bが取り付けられている。ストローク規制手段105A、105Bは型締め機76のスライド34の下降量を規制して低圧シリンダ86から送り出される成形媒体の量を制限している。
低圧シリンダ86とピストン88とによって液圧室109が形成されるが、液圧室109は連接配管108により逆止弁70を介して成形品10の液圧室43に成形媒体を注入するための液圧注入手段62に接続されている。型締め機76の上方から見た液圧室109の投影面積はキャビティ24、26よりも大きな投影面積を有している。
これら上部取付板101から下部取付板107までの構成部品、つまり上部取付板101、低圧シリンダ86、可動板102、上型35、下型30、下部取付板107、ストローク規制手段105A、105B、連接配管108、逆止弁70、その他により液圧成形金型100が構成される。
液圧回路110内の構成、つまり圧力制御手段64、遮断弁65、成形媒体タンク66、高圧シリンダ67、逆止弁68、高圧シリンダ67、逆止弁63、などは上記の実施の形態と同様である。
本実施の形態では、スライド34が上方にある状態では、それに固定されたピストン88も上方にあり、一方、低圧シリンダ86はその一端が固定された可動板102が、弾性体85の反発力と、上型35、可動板102の自重によって、ガイドピン103の先端に設けられたストッパ106に当接した状態、つまり可動板102が押し下げられた状態となり、液圧室109の空間が拡大された状態にある。このため、上記の実施の形態と同様、成形媒体タンク66から液圧室109に容易に成形媒体を供給することができる。
型締め機76のスライドシリンダ40を作動させてその一端に固定されたスライド34を下降させてからの作動状態は上記の実施の形態と同様である。また、本実施の形態においても、成形媒体の圧力と時間の関係および低圧シリンダから高圧シリンダへの切り換えのタイミング、およびそれによるサイクルタイムの短縮効果などは上記の実施の形態と同様である。
本発明にかかる実施の形態は以上の通りである。なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。
また、本発明は請求項ごとに次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、型締め機による型締め工程中にその型締め力を利用して予備成形体内に成形媒体を供給できるようにしたため、大型の成形品であっても成形時間が大幅に短縮でき、生産性が向上するとともに、特別な付加的な動力源も必要とせず、簡単な装置構成とすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、型締め機による型締め工程中に、その型締め力を利用して予備成形体内に成形媒体を供給することができるため、成形時間が短縮できるとともに、成形完了後の型締め機のスライド上昇時に、上型等の自重により低圧シリンダが開くために、次の成形に必要な成形媒体を低圧シリンダ内に容易に供給できるようになる。
請求項3に記載の発明によれば、低圧シリンダ内への成形媒体の供給を容易にするとともに、予備成形過程での成形媒体の供給を、低圧シリンダから高圧シリンダへ連続的に容易に切り換えることができるため、大型成形品が高品質で、しかも短い時間で成形できる。
請求項4に記載の発明によれば、低圧シリンダのストロークが規制されるため、型締め工程中に予備成形体にあらかじめ必要な量だけの成形媒体を供給することができ、成形時間が短縮できるとともに、高圧シリンダの容量を大幅に小さくできる。
請求項5に記載の発明によれば、低圧シリンダによる成形媒体の注入圧力が規制されるため、型締め工程中に予備成形体にあらかじめ必要な圧力で成形媒体を注入でき、成形時間が短縮できるとともに、高圧シリンダの容量を大幅に小さくできる。
請求項6に記載の発明によれば、低圧シリンダでの成形過程においては、金型内の予備成形体の膨出力よりも、低圧シリンダによる型締め力が常に上回ることになり、上下金型の型開きを防止することができる。
請求項7に記載の発明によれば、型締め機による型締め工程中にその型締め力を利用して予備成形体内に成形媒体を供給できるような金型としたため、大型の成形品であっても成形時間が大幅に短縮でき、生産性が向上するとともに、従来の液圧成形装置をそのままもしくは最小の改造で流用できる上、生産のフレキシビリティが向上する。
請求項8に記載の発明によれば、型締め機による型締め工程中に、その型締め力を利用して予備成形体内に成形媒体を供給することができるため、成形時間が短縮できる。
請求項9に記載の発明によれば、低圧シリンダ内への成形媒体の供給を容易にするとともに、予備成形過程での成形媒体の供給を、低圧シリンダから高圧シリンダへ連続的に容易に切り換えることができるため、大型成形品が高品質で、しかも短い時間で成形できる。
請求項10に記載の発明によれば、低圧シリンダのストロークが規制されるため、型締め工程中に予備成形体にあらかじめ必要な量だけの成形媒体を供給することができ、成形時間が短縮できるとともに、高圧シリンダの容量を大幅に小さくできる。
請求項11に記載の発明によれば、低圧シリンダによる成形媒体の注入圧力が規制されるため、型締め工程中に予備成形体にあらかじめ必要な圧力で成形媒体を注入でき、成形時間が短縮できるとともに、高圧シリンダの容量を大幅に小さくできる。
請求項12に記載の発明によれば、低圧シリンダでの成形過程においては、金型内の予備成形体の膨出力よりも、低圧シリンダによる型締め力が常に上回ることになり、上下金型の型開きを防止することができる。
請求項13に記載の発明によれば、型締め機による型締め工程中に、予備成形体内に成形媒体を供給できるようにしたため、大型の成形品であっても成形時間が大幅に短縮でき、生産性が向上する。
請求項14に記載の発明によれば、型締め機による型締め工程中に、その型締め力を利用して予備成形体内に成形媒体を供給できるようにしたため、大型の成形品であっても成形時間が大幅に短縮でき、生産性が向上するとともに、特別に付加的な動力源も必要とせず、簡単な装置構成とすることができる。
請求項15に記載の発明によれば、膨出成形過程での成形媒体の供給を、低圧シリンダから高圧シリンダへ連続的に容易に切り換えが行えるため、大型成形品が高品質で、しかも短い時間で成形できる。また高圧シリンダの容量を大幅に小さくできる。
請求項16に記載の発明によれば、膨出変形過程の最適なタイミングで、低圧シリンダでの予備成形から、高圧シリンダでの最終成形へと切換えることができ、大型成形品が高品質で、しかも短い時間で成形できる。また高圧シリンダの容量を大幅に小さくできる。
請求項17に記載の発明によれば、膨出変形過程の最適なタイミングで、低圧シリンダでの予備成形から、高圧シリンダでの最終成形へと切り換えることができ、大型成形品が高品質で、しかも短い時間で成形できる。また高圧シリンダの容量を大幅に小さくできる。
請求項18に記載の発明によれば、予備成形体の金型への投入時や、成形完了品の取り出し時を利用して低圧シリンダ内への成形媒体の充填が行われるために、大型の成形品であっても成形時間が大幅に短縮でき、生産性が向上する。
特別に付加的な動力源を必要とすることなく、大型の成形品であってもその成形時間を大幅に短縮することができ、装置構成が単純であるのに生産性を向上させることができる重ね合せ板材の液圧成形装置、その液圧成形金型およびその液圧成形方法を提供できる。
本発明の実施の形態に係る成形品を説明するための斜視図である。 成形品となる予備成形体を説明するための斜視図である。 本発明の実施の形態に係る液圧成形装置のシステム構成図である。 本発明の実施の形態において成形品の成形過程の説明に供する図である。 本発明の実施の形態において成形品の成形過程の説明に供する図である。 本発明の実施の形態において成形品の成形過程の説明に供する図である。 本発明の実施の形態において成形品の成形条件を説明するための図である。 従来の装置と本発明の装置との比較結果を示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る液圧成形装置のシステム構成図である。 本発明の他の実施の形態において成形品の成形過程の説明に供する図である。 本発明の他の実施の形態において成形品の成形過程の説明に供する図である。 本発明の更に他の実施の形態に係る液圧成形装置のシステム構成図である。
符号の説明
10 成形品
11 外周端部
12 予備成形体
13 余肉部分
14、15 板材
16 端部
17 液圧注入部
18 液圧流路
19 接合部
20 型締め機
21 開口部
23 角部近傍
24、26 キャビティ
25 ノズル部
27 凹部
28 凹溝
29 流路
30 金型(下型)
31 基台
32 可動ボルスタ
33 低圧シリンダ
34 スライド
35 金型(上型)
36 ピストン
37 スライドピストン
38 コラム
39 支持台
40 スライドシリンダ
41A、41B ストローク規制手段
42 液圧室
43 液圧室
50 液圧回路
61 配管
62 液圧注入手段
63 逆止弁
64 圧力制御手段
65 遮断弁
66 成形媒体タンク
67 高圧シリンダ
68 逆止弁
69 制御手段
70 逆止弁
75 頂点
80 液圧成形金型
81 上部取付板
82 可動板
83 液圧室
84 ガイドピン
86 低圧シリンダ
87 下部取付板
88 ピストン
90A、90B ストローク規制手段
91 連接配管
100 液圧成形金型
101 上部取付板
102 可動板
103 ガイドピン
105A、105B ストローク規制手段
107 下部取付板
108 連接配管
109 液圧室

Claims (18)

  1. 少なくとも2枚の板材を重ね合せかつ当該板材の一部に注入孔が形成された予備成形体を挟み込む上下一対の金型と、当該一対の金型を昇降させる型締め機と、当該注入孔から当該予備成形体内に成形媒体を注入する液圧注入手段と、当該成形媒体に高い圧力を付与する高圧シリンダと、を備えた重ね合せ板材の液圧成形装置において、
    当該型締め機内に前記金型の昇降に連動して作動する低圧シリンダが設けられているとともに、当該低圧シリンダと当該液圧注入手段とを連結するための液圧回路が設けられていることを特徴とする重ね合せ板材の液圧成形装置。
  2. 前記低圧シリンダは、前記型締め機のスライドと前記金型との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の重ね合せ板材の液圧成形装置。
  3. 前記低圧シリンダは、前記液圧注入手段に接続されている液圧回路内において前記高圧シリンダと並列に接続されるとともに成形媒体供給ポンプにも接続されていることを特徴とする請求項1に記載の重ね合せ板材の液圧成形装置。
  4. 前記低圧シリンダから送り出される成形媒体の量は、前記型締め機のスライドの下降量を規制するストローク規制手段によって規制されることを特徴とする請求項1に記載の重ね合せ板材の液圧成形装置。
  5. 前記低圧シリンダと前記液圧注入手段とを接続する前記液圧回路には、前記液圧回路内を流通する成形媒体の圧力を制御する圧力制御手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の重ね合せ板材の液圧成形装置。
  6. 前記低圧シリンダの投影面積は、前記金型に形成されているキャビティの投影面積よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の重ね合せ板材の液圧成形装置。
  7. 少なくとも2枚の板材を重ね合せかつ当該板材の一部に注入孔が形成された予備成形体を挟み込む、型締め機により昇降させられる上下一対の重ね合せ板材の液圧成形金型であって、
    当該金型内には、前記型締め機の昇降に連動して作動する低圧シリンダが設けられているとともに、当該低圧シリンダと当該注入孔から当該予備成形体内に成形媒体を注入する液圧注入手段とを連結するための液圧回路が設けられていることを特徴とする重ね合せ板材の液圧成形金型。
  8. 前記金型内に設けられた前記低圧シリンダは、前記型締め機のスライドの作動方向に対して、前記金型に形成されたキャビティと重ねて配置されていることを特徴とする請求項7に記載の重ね合せ板材の液圧成形金型。
  9. 前記金型内に設けられた前記低圧シリンダは、前記液圧注入手段に接続されている液圧回路内において前記高圧シリンダと並列に接続されるとともに成形媒体供給ポンプにも接続されていることを特徴とする請求項7に記載の重ね合せ板材の液圧成形金型。
  10. 前記低圧シリンダから送り出される成形媒体の量を、前記型締め機のスライドの下降量によって規制するストローク規制手段を、前記金型内に設けたことを特徴とする請求項7に記載の重ね合せ板材の液圧成形金型。
  11. 前記金型内に設けられた前記低圧シリンダと前記液圧注入手段とを接続する前記液圧回路には、前記液圧回路内を流通する成形媒体の圧力を制御する圧力制御手段が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の重ね合せ板材の液圧成形金型。
  12. 前記金型内に設けられた前記低圧シリンダの投影面積は、前記金型に形成されているキャビティの投影面積よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項7に記載の重ね合せ板材の液圧成形金型。
  13. 少なくとも2枚の板材を重ね合せかつ当該板材の一部に注入孔が形成された予備成形体を、上下一対の金型によって挟み込んで型締めを行うとともに、当該予備成形体内に成形媒体を供給して予備成形させる、重ね合せ板材の液圧成形方法において、
    前記予備成形体内に成形媒体を供給して予備成形させた後、さらに前記予備成形体内に高圧の成形媒体を供給することにより最終成形を行うようにしたことを特徴とする重ね合せ板材の液圧成形方法。
  14. 前記予備成形は、前記一対の金型を昇降させるために設けた型締め機のスライドの下降により、低圧シリンダ内の成形媒体を液圧注入手段から前記予備成形体内に供給し前記予備成形体を予備成形させることによって行い、
    前記最終成形は、高圧シリンダから前記予備成形体内に高圧の成形媒体を供給することにより行うことを特徴とする請求項13に記載の重ね合せ板材の液圧成形方法。
  15. 前記低圧シリンダによる予備成形と前記高圧シリンダによる最終成形とを成形工程の途中で切り替えることを特徴とする請求項14に記載の重ね合せ板材の液圧成形方法。
  16. 前記低圧シリンダによる予備成形と前記高圧シリンダによる最終成形との切り替えを前記低圧シリンダのストロークに基づいて行うことを特徴とする請求項15に記載の重ね合せ板材の液圧成形方法。
  17. 前記低圧シリンダによる予備成形と前記高圧シリンダによる最終成形との切り替えを液圧回路内における成形媒体の圧力に基づいて行うことを特徴とする請求項15に記載の重ね合せ板材の液圧成形方法。
  18. 上下一対の金型が型締め機により相互に接触させられる以前に、前記低圧シリンダ内への成形媒体の充填があらかじめ完了されていることを特徴とする請求項13に記載の重ね合せ板材の液圧成形方法。
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