JP2005142913A - 車載用レンズアンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】 不要輻射の少ない車載用レンズアンテナとし、かつ雨天時、降雪時でも正常に動作し、道路端も検出できるようした車載用レンズアンテナであって、車両用バンパーの裏面側の狭い場所でも設置できるような車載用レンズアンテナを提供することを目的とする。
【解決手段】 上記目的を達成するために、本願発明は、車載用レーダー装置が雨天時や降雪時でも正常に動作し、道路端も検出できるよう車載用レンズアンテナの収斂レンズを樹脂製の車両用バンパーの一部に形成し、車載用レンズアンテナの1次放射器を車両用バンパーの裏面側の焦点近傍に配置したものである。さらに、車載用レンズアンテナからの不要輻射を防止できるよう、当該1次放射器の放射角度は、当該収斂レンズの有効径を満たす角度より3度以上小さい角度に設定したものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 上記目的を達成するために、本願発明は、車載用レーダー装置が雨天時や降雪時でも正常に動作し、道路端も検出できるよう車載用レンズアンテナの収斂レンズを樹脂製の車両用バンパーの一部に形成し、車載用レンズアンテナの1次放射器を車両用バンパーの裏面側の焦点近傍に配置したものである。さらに、車載用レンズアンテナからの不要輻射を防止できるよう、当該1次放射器の放射角度は、当該収斂レンズの有効径を満たす角度より3度以上小さい角度に設定したものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車載用のミリ波、又は準ミリ波帯を用いたレーダー装置に適用する車載用レンズアンテナに関する。特に、車両用バンパーの一部に形成された収斂レンズと車両バンパー裏面側の焦点に配置された1次放射器とを備える車載用レンズアンテナに関する。
近年、衝突防止やオートクルーズを目的として車両にレーダー装置が搭載されている。このような車載用レーダー装置の搭載場所の候補としてフロントグリルの内側がある。この場所では、車載用レーダー装置のアンテナの前面に樹脂製又は金属製の網状カバーが設置されるため、電波の散乱が生じて、測定精度が問題となる。散乱を防止するために、フロントグリルの前面側に搭載すると、車載用レーダー装置のアンテナが直接風雨に晒され、また、降雪時にはアンテナの前面に付着した雪のため、電波が吸収されてしまう。
一方、道路端を検出するために車載用レーダー装置を車両の前方両側方向に搭載しようとすると、前面ライトが邪魔となる。
このような問題を解決するために、車載用レーダー装置を車両の前面又は後面の車両用バンパーの裏面側に搭載することが考えられる(例えば、特許文献1参照。)。この例では、車両用バンパーの裏面から隆起する誘電体レンズと当該誘電体レンズの焦点近傍に配置された1次放射器からなる。しかし、従来は、1次放射器の放射角と収斂レンズの有効径の関係が考慮されていなかった。このため、1次放射器の放射角が収斂レンズの有効径と同じか広い場合には、1次放射器からの電波が横方向に漏れて不要輻射となっていた。車載用レーダーは所望の方向の目標物を検知する必要があることから、不要輻射が発生すると、本来の方向でない目標物を誤って検知したり、雑音の原因となったりする。さらには、目標物を検知すべき方向に十分な電力の電波を送信できず、検知精度が低下するという問題も発生する。
また、車両用バンパーと車両本体の間が狭く、車載用レーダー装置のアンテナレンズを車両用バンパーの裏面から隆起する誘電体レンズとすると、1次放射器の設置場所がなくなるという問題も生じる。
特開平8−139514号公報
前述した問題を解決するために、不要輻射の少ない車載用レンズアンテナとし、かつ雨天時、降雪時でも正常に動作し、道路端も検出できるようした車載用レンズアンテナであって、車両用バンパーの裏面側の狭い場所でも設置できるような車載用レンズアンテナを提供することを目的とする。
本願発明は、車載用レーダー装置が雨天時や降雪時でも正常に動作し、道路端も検出できるよう車載用レンズアンテナの収斂レンズを樹脂製の車両用バンパーの一部に形成し、車載用レンズアンテナの1次放射器を車両用バンパーの裏面側の焦点近傍に配置したものである。このように配置することによって、収斂レンズによるアンテナ利得が期待できる。また、雨天時、降雪時でも正常に動作し、道路端も検出することができる。さらに、車載用レンズアンテナからの不要輻射を防止できるよう、当該1次放射器の放射角度は、当該収斂レンズの有効径を満たす角度より3度以上小さい角度に設定したものである。
具体的には、本願第一発明は、樹脂製の車両用バンパーの一部に形成された収斂レンズと、該収斂レンズの該車両バンパーの裏面側の焦点近傍に配置された1次放射器と、を備える車載用レンズアンテナであって、該1次放射器の放射角度は、該収斂レンズの有効径を満たす角度より3度以上小さい角度であることを特徴とする車載用レンズアンテナである。
ここで、1次放射器の放射角度とは、1次放射器から放射される電波の電界値がピーク値に対して半分になる角度の開きをいう。収斂レンズの有効径とは、収斂レンズとしての機能を発揮する部分の長さをいう。例えば、車両用バンパーに形成された円形凸レンズの場合は、凸レンズ状になった円の直径をいう。
本願第一発明には、前記収斂レンズが、前記車両用バンパーの表面側の面又は裏面側の面のうち少なくとも一方の面を凸状とした誘電体レンズであることを特徴とする車載用レンズアンテナも含まれる。このような車載用レンズアンテナとすることにより、簡易な構成でアンテナ利得を得ることができる。
本願第一発明には、前記収斂レンズが、前記車両用バンパーの表面側の面又は裏面側の面に形成された誘電体フレネルレンズであることを特徴とする車載用レンズアンテナも含まれる。車両用バンパーの膨らみを最小限に抑えることによって、車両用バンパーと車両本体の間の狭い場所であっても車載用レンズアンテナを搭載することができる。
本願第一発明には、前記収斂レンズが、前記車両用バンパーの内部に形成されたパスレングスレンズであることを特徴とする車載用レンズアンテナも含まれる。車両用バンパーの膨らみをなくすことによって、車両用バンパーと車両本体の間の狭い場所であっても車載用レンズアンテナを搭載することができる。
本願発明には、前記収斂レンズが、前記車両用バンパーと一体成型で製造されていることを特徴とする車載用レンズアンテナも含まれる。収斂レンズと車両用バンパーを一体成型で製造することによって製造コストの低減を可能とする。
本願発明には、前記1次放射器が、一方の面に能動素子が搭載された誘電体基板の、他方の面に形成された平面アンテナであることを特徴とする車載用レンズアンテナも含まれる。1次放射器を平面アンテナとすることにより、車両用バンパーと車両本体の間の狭い場所であっても車載用レンズアンテナを搭載することができる。
本願発明には、前記1次放射器が、前記車両用バンパーの裏面側に前記車両用バンパーと一体成型で製造された突起部によって保持されていることを特徴とする車載用レンズアンテナも含まれる。別途保持器具を取り付けることなく、突起部を車両用バンパーと一体成型で製造することによって、製造コストの低減を可能とする。また、車両用バンパーの裏面側の面に収斂レンズが現れていない場合であっても、1次放射器の取り付け位置が分かるため、車載用レンズアンテナの取り付けが容易になる。
本願発明には、前記車両用バンパーが、ポリプロピレン樹脂からなることを特徴とする車載用レンズアンテナも含まれる。車両用バンパーとしての機能を失うことなく、誘電体であるポリプロピレン樹脂からなる車両用バンパーの一部を収斂レンズとすることができる。
車載用レーダー装置に適用する本願発明の車載用レンズアンテナは、雨天時、降雪時でも正常に動作させることができ、また、レンズアンテナからの不要な輻射を抑圧することができる。さらに、本願発明の車載用レンズアンテナは、車両用バンパーの裏面側の狭い場所でも設置することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本願発明である車載用レンズアンテナの実施形態を説明する図であって、車両用バンパー、収斂レンズ、1次放射器の断面図である。図1において、11は車両用バンパーであって、図1ではその一部が表示されている。12は1次放射器であって、車載用レンズアンテナの一部を形成する。13は送受信ユニットであって、1次放射器12を備える。21は車両用バンパー11の裏面側の面に形成された凸状部であって、収斂レンズである誘電体レンズを形成する。Xは1次放射器の放射角度、Yは一次放射器からみた収斂レンズの有効径を満たす角度である。送受信ユニット13は、車両用バンパー11の裏面側に配置されている。
図1において、凸状部21を設けた誘電体レンズが収斂レンズとして樹脂製の車両用バンパー11の一部である裏面側の面に形成されている。1次放射器12は、誘電体レンズの車両バンパー11の裏面側の焦点近傍に配置されている。この1次放射器12の放射角度Xは、誘電体レンズの有効径を満たす角度Yより3度以上小さい角度に設定されている。
図1に示すように、車載用レンズアンテナを車両用バンパーの裏面側に搭載しているため、雨天時、降雪時でも車載用レーダーシステムを正常に動作させることができる。
樹脂製の車両用バンパー11の裏面側の面に凸状部21を設けることによって、誘電体レンズとして機能する。凸状部21によって誘電体レンズは収斂レンズとして機能することになる。1次放射器12は、この誘電体レンズの車両バンパー11の裏面側の焦点近傍に配置されているため、この誘電体レンズによって、1次放射器12からの送信波は所望の方向にコリメートされ、目標物から反射してきた受信波は1次放射器12に収束することになる。
樹脂製の車両用バンパー11の裏面側の面に凸状部21を設けることによって、誘電体レンズとして機能する。凸状部21によって誘電体レンズは収斂レンズとして機能することになる。1次放射器12は、この誘電体レンズの車両バンパー11の裏面側の焦点近傍に配置されているため、この誘電体レンズによって、1次放射器12からの送信波は所望の方向にコリメートされ、目標物から反射してきた受信波は1次放射器12に収束することになる。
車両用バンパーのうち誘電体レンズの形成されていない部分に1次放射器からの送信波が放射されると、不要輻射となり、本来の方向とは異なる方向に送信が放射されることになる。このような不要輻射によって生じた反射波を受信波として受信すると、本来の目標物からの反射波と誤って検知することになる。1次放射器12からの送信波が総て放射角内で放射されると、1次放射器12の放射角度を誘電体レンズの有効径を満たす角度とすれば、不要輻射を防止することができる。しかし、実際には放射角以上の角度範囲でも、少量の送信波が滲み出している。1次放射器12の放射角度Xが、誘電体レンズの有効径を満たす角度Yより3度以上小さければ、不要輻射をほぼ問題のないレベルに抑圧できることが経験的に得られている。そこで、1次放射器12の放射角度Xが、誘電体レンズの有効径を満たす角度Yより3度以上小さくなるように、誘電体レンズに対して1次放射器12を配置する。
図1に示す凸状部21は、車両用バンパー11と一体成型で製造されることが望ましい。凸状部21を車両用バンパー11と一体成型で製造することにより、製造工程を簡易にすることができるばかりでなく、凸状部21と車両用バンパー11との接続がないため、振動や温度による劣化を軽減することができる。
また、車両用バンパーの材料としてはポリプロピレン樹脂が望ましい。ポリプロピレン樹脂であれば、車両用バンパーとしての機能を損なうことなく、誘電体レンズを形成することができる。
図2は、本願発明である車載用レンズアンテナの実施形態を説明する図であって、車両用バンパー、収斂レンズ、1次放射器の断面図である。図2において、11は車両用バンパーであって、図2ではその一部が表示されている。12は1次放射器であって、車載用レンズアンテナの一部を形成する。13は送受信ユニットであって、1次放射器12を備える。22は車両用バンパー11の表面側の面に形成された凸状部であって、収斂レンズである誘電体レンズを形成する。Xは1次放射器の放射角度、Yは収斂レンズの有効径を満たす角度である。送受信ユニット13は、車両用バンパー11の裏面側に配置されている。
図2において、凸状部22を設けた誘電体レンズが収斂レンズとして樹脂製の車両用バンパー11の一部である表面側の面に形成されている。1次放射器12は、誘電体レンズの車両バンパー11の裏面側の焦点近傍に配置されている。この1次放射器12の放射角度Xは、誘電体レンズの有効径を満たす角度Yより3度以上小さい角度に設定されている。
図1に示す車載用レンズアンテナとの違いは、収斂レンズである誘電体レンズの形状である。即ち、誘電体レンズの凸状部22は車両用バンパー11の表面側の面に形成されている。1次放射器12は誘電体レンズの焦点近傍に配置されるが、誘電体レンズを構成する凸状部22を車両用バンパー11の表面側の面に形成することにより、誘電体レンズの焦点が車両用バンパー11の表面側に近づき、1次放射器12と車両用バンパー11の裏面側との距離Lを短くすることができる。
距離Lを短くすることができれば、車両用バンパー11と車両本体との間が狭い場合でも、車両用バンパー11の裏面側に1次放射器12を備える送受信ユニット13を搭載することができる。
図2に示す凸状部22は、車両用バンパー11と一体成型で製造されることが望ましい。凸状部22を車両用バンパー11と一体成型で製造することにより、製造工程を簡易にすることができるばかりでなく、凸状部22と車両用バンパー11との接続がないため、振動や温度による劣化を軽減することができる。
図3は、本願発明である車載用レンズアンテナの実施形態を説明する図であって、車両用バンパー、収斂レンズ、1次放射器の断面図である。図3において、11は車両用バンパーであって、図3ではその一部が表示されている。12は1次放射器であって、車載用レンズアンテナの一部を形成する。13は送受信ユニットであって、1次放射器12を備える。23、24は車両用バンパー11の裏面側又は表面側の面に形成された凸状部であって、収斂レンズである誘電体レンズを形成する。Xは1次放射器の放射角度、Yは収斂レンズの有効径を満たす角度である。送受信ユニット13は、車両用バンパー11の裏面側に配置されている。
図3において、凸状部23及び凸状部24を設けた誘電体レンズが収斂レンズとして樹脂製の車両用バンパー11の一部である表面側の面及び裏面側の面に形成されている。1次放射器12は、誘電体レンズの車両バンパー11の裏面側の焦点近傍に配置されている。この1次放射器12の放射角度Xは、誘電体レンズの有効径を満たす角度Yより3度以上小さい角度に設定されている。
図1に示す車載用レンズアンテナとの違いは、収斂レンズである誘電体レンズの形状である。即ち、誘電体レンズの凸状部23と凸状部24が車両用バンパー11の表面側の面と裏面側の面の両方に形成されている。1次放射器12は誘電体レンズの焦点近傍に配置されるが、誘電体レンズを構成する凸状部23と凸状部24を車両用バンパーの表面側の面と裏面側の面の両方に形成することにより、誘電体レンズの焦点が車両用バンパー11の表面側に近づき、かつ誘電体レンズの焦点距離が短くなるため、1次放射器12と車両用バンパー11の裏面側との距離Lを短くすることができる。
距離Lを短くすることができれば、車両用バンパー11と車両本体との間が狭い場合でも、車両用バンパー11の裏面側に1次放射器12を備える送受信ユニット13を搭載することができる。
図3に示す凸状部23又は凸状部24は、車両用バンパー11と一体成型で製造されることが望ましい。凸状部23又は凸状部24を車両用バンパー11と一体成型で製造することにより、製造工程を簡易にすることができるばかりでなく、凸状部23又は凸状部24と車両用バンパー11との接続がないため、振動や温度による劣化を軽減することができる。
図4は、本願発明である車載用レンズアンテナの実施形態を説明する図であって、車両用バンパー、収斂レンズ、1次放射器の断面図である。図4において、11は車両用バンパーであって、図4ではその一部が表示されている。12は1次放射器であって、車載用レンズアンテナの一部を形成する。13は送受信ユニットであって、1次放射器12を備える。25は車両用バンパー11の裏面側の面に形成された凸状部であって、収斂レンズである誘電体フレネルレンズを形成する。Xは1次放射器の放射角度、Yは収斂レンズの有効径を満たす角度である。送受信ユニット13は、車両用バンパー11の裏面側に配置されている。
図4において、凸状部25を設けた誘電体フレネルレンズが収斂レンズとして樹脂製の車両用バンパー11の一部である裏面側の面に形成されている。1次放射器12は、誘電体レンズの車両バンパー11の裏面側の焦点近傍に配置されている。この1次放射器12の放射角度Xは、誘電体フレネルレンズの有効径を満たす角度Yより3度以上小さい角度に設定されている。
図1に示す車載用レンズアンテナとの違いは、収斂レンズである誘電体レンズの形状である。即ち、車両用バンパー11の裏面側の面に誘電体レンズを分割してフレネルレンズの凸状部25が形成されている。収斂レンズを誘電体フレネルレンズとすることにより、車両用バンパー11からの凸状部25の高さを抑えることができる。
車両用バンパー11からの凸状部25の高さを抑えることができれば、車両用バンパー11の裏面側の余地が少ない場合でも、車両用バンパー11の裏面側に1次放射器12を備える送受信ユニット13を搭載することができる。
図4では、車両用バンパー11の裏面側の面に誘電体レンズの凸状部25を分割してフレネルレンズが形成されているが、車両用バンパー11の表面側の面、又は表面側の面と裏面側の面の両方に誘電体レンズを分割してフレネルレンズの凸状部を形成してもよい。車両用バンパー11の表面側の面に誘電体レンズを分割してフレネルレンズの凸状部25を形成すると、フレネルレンズの焦点が車両用バンパー11の表面側に近づき、車両用バンパー11の裏面側の面に誘電体レンズを分割してフレネルレンズの凸状部25を形成するより、1次放射器12と車両用バンパー11の裏面側との距離Lを短くすることができる。
距離Lを短くすることができれば、車両用バンパー11と車両本体との間が狭い場合でも、車両用バンパー11の裏面側に1次放射器12を備える送受信ユニット13を搭載することができる。
図4に示す凸状部25は、車両用バンパー11と一体成型で製造されることが望ましい。凸状部25を車両用バンパー11と一体成型で製造することにより、製造工程を簡易にすることができるばかりでなく、凸状部25と車両用バンパー11との接続がないため、振動や温度による劣化を軽減することができる。
図5は、本願発明である車載用レンズアンテナの実施形態を説明する図であって、車両用バンパー、収斂レンズ、1次放射器の断面図である。図5において、11は車両用バンパーであって、図5ではその一部が表示されている。12は1次放射器であって、車載用レンズアンテナの一部を形成する。13は送受信ユニットであって、1次放射器12を備える。26は車両用バンパー11の内部に形成されたパスレングスレンズであって、収斂レンズを形成する。Xは1次放射器の放射角度、Yは収斂レンズの有効径を満たす角度である。送受信ユニット13は、車両用バンパー11の裏面側に配置されている。
図5において、パスレングスレンズ26が収斂レンズとして樹脂製の車両用バンパー11の一部である内部に形成されている。1次放射器12は、誘電体レンズの車両バンパー11の裏面側の焦点近傍に配置されている。この1次放射器12の放射角度Xは、パスレングスレンズ26の有効径を満たす角度Yより3度以上小さい角度に設定されている。
図1に示す車載用レンズアンテナとの違いは、収斂レンズであるパスレングスレンズである。即ち、パスレングスレンズ26が車両用バンパー11の内部に形成されている。パスレングスレンズ26は、電波の進行方向に対して長さと幅の異なる金属板を斜めに配置したもので、パスレングスレンズ26に入射する位置によって金属板の間の導波路の長さが異なることを利用して収斂レンズとしたものである。車両用バンパーの内部にパスレングスレンズを形成することにより、車両用バンパー11の外形を変えることなく車両用バンパー11の一部に収斂レンズを形成することができる。また、誘電体である樹脂製の車両用バンパーの内部に形成すると、樹脂の誘電率が空気よりも大きいため、収斂レンズとしての厚さを薄くすることができる。
車両用バンパー11の外形を変える必要がないため、従来の車両のデザインや仕様を変更することなく、車載用レンズアンテナを搭載することができる。また、車両用バンパー11に凸部がないため、車両用バンパー11の裏面側の余地が少ない場合でも、車両用バンパー11の裏面側に1次放射器12を備える送受信ユニット13を搭載することができる。
図4では、車両用バンパー11の内部の表面側にパスレングスレンズ26が形成されているが、車両用バンパー11の内部の裏面側でもよいし、一部が車両用バンパー11の表面に表出してもよい。
車両用バンパー11の内部の表面側にパスレングスレンズを形成すると、車両用バンパー11の内部の裏面側にパスレングスレンズを形成するより、1次放射器12と車両用バンパー11の裏面側との距離Lを短くすることができる。
距離Lを短くすることができれば、車両用バンパー11と車両本体との間が狭い場合でも、車両用バンパー11の裏面側に1次放射器12を備える送受信ユニット13を搭載することができる。
図4に示すパスレングスレンズ26は、車両用バンパー11と一体成型で製造されることが望ましい。パスレングスレンズ26を車両用バンパー11と一体成型で製造することにより、製造工程を簡易にすることができるばかりでなく、パスレングスレンズ26と車両用バンパー11との接続がないため、振動や温度による劣化を軽減することができる。
図6は、送受信ユニット13の外観を表し、図面右側は受信部、図面左側は送信部である。送信部、受信部とも外観上は同じ構造になっている。図6において、31は平面アンテナであって、ここでは4枚の平面アンテナが1組の1次放射器を構成している。32は平面アンテナ31を形成するための誘電体基板であって、平面アンテナ31の形成された面と反対の面には能動素子が搭載されている。33は平面アンテナ31に送信波を給電したり、平面アンテナ31から受信波を給電したりする導波路である。
誘電体基板32の外側の面には、平面アンテナ31等の受動素子しか形成していないため、電波の送受信が容易であり、また、外側の面に形成された平面アンテナ31と内側の面に搭載された能動素子等とを誘電体基板32に形成した導波路を通じて接続すれば、送受信ユニット13の機密性を保つことができる。
次に、図6で説明した送受信ユニットの車両用バンパーへの取り付けを説明する。図7は送受信ユニットを取り付けた車両用バンパーを裏面側から見た外観図である。図7において、11は車両用バンパーである。13a、13b、13c及び13dは送受信ユニットであって、図13に示す送受信ユニットの平面アンテナの形成された面を車両用バンパー11の裏面側に配置したものである。42a、42b、42c及び42dは車両用バンパー11の裏面側に設けられた突起部であって、それぞれ送受信ユニット13a、13b、13c及び13dを保持する。
送受信ユニットに含まれる1次放射器を車両用バンパーの裏面側に配置することにより、車両用バンパーの一部に形成された収斂レンズと組み合わせて車載用レンズアンテナとすることができる。また、前面ライトに邪魔されることなく、車両用バンパー11の斜め前面部に送受信ユニット13aを配置して、斜め前方や横方向の目標物も検知することができる。
突起部42a、42b、42c及び42dは車両用バンパー11と一体成型で製造されることが望ましい。別途送受信ユニットを保持する保持器具を取り付けることなく、突起部42a、42b、42c及び42dを車両用バンパー11と一体成型で製造することによって、製造コストの低減を可能とする。また、車両用バンパー11の裏面側に面に収斂レンズが現れていない場合であっても、送受信ユニット13a、13b、13c及び13dの取り付け位置が分かるため、これら送受信ユニットの取り付けが容易になる。さらに、位置ずれも生じにくいため、車載用レーダーシステムの性能維持を図ることができる。
図7は車両前部に設置する車両用バンパーであるが、車両後部に設置する車両用バンパーであっても本願発明の車載用レンズアンテナを取り付けることは勿論である。
車両用バンパー11への送受信ユニット13の取り付けについて図8で詳細に説明する。図8は車両用バンパー11に送受信ユニット13を取り付けた断面図である。図8の収斂レンズは図2で説明した誘電体レンズとした例である。突起部42は、車両用バンパー11の裏面側に配置され、収斂レンズと相対するように送受信ユニット13を保持する。突起部42を送受信ユニット13の周囲を囲むような形状とすると、送受信ユニットの対環境性を向上させることができる。送受信ユニット13自体が対環境性のある筐体に実装されていれば、突起部は必ずしも送受信ユニット13の周囲を囲むような形状とする必要はない。
本願発明の車載用レンズアンテナは、車両の衝突防止やオートクルーズを目的として搭載される車載用レーダー装置に適用することができる。
11 車両用バンパー
12 1次放射器
13、13a、13b、13c及び13d 送受信ユニット
21 凸状部
22 凸状部
23 凸状部
24 凸状部
25 凸状部
26 パスレングスレンズ
31 平面アンテナ
32 誘電体基板
33 導波路
42a、42b、42c及び42d 突起部
X 1次放射器の放射角度
Y 収斂レンズの有効径を満たす角度
12 1次放射器
13、13a、13b、13c及び13d 送受信ユニット
21 凸状部
22 凸状部
23 凸状部
24 凸状部
25 凸状部
26 パスレングスレンズ
31 平面アンテナ
32 誘電体基板
33 導波路
42a、42b、42c及び42d 突起部
X 1次放射器の放射角度
Y 収斂レンズの有効径を満たす角度
Claims (8)
- 樹脂製の車両用バンパーの一部に形成された収斂レンズと、
該収斂レンズの該車両バンパーの裏面側の焦点近傍に配置された1次放射器と、を備える車載用レンズアンテナであって、
該1次放射器の放射角度は、該収斂レンズの有効径を満たす角度より3度以上小さい角度であることを特徴とする車載用レンズアンテナ。 - 前記収斂レンズが、前記車両用バンパーの表面側の面又は裏面側の面のうち少なくとも一方の面を凸状とした誘電体レンズであることを特徴とする請求項1に記載の車載用レンズアンテナ。
- 前記収斂レンズが、前記車両用バンパーの表面側の面又は裏面側の面に形成された誘電体フレネルレンズであることを特徴とする請求項1に記載の車載用レンズアンテナ。
- 前記収斂レンズが、前記車両用バンパーの内部に形成されたパスレングスレンズであることを特徴とする請求項1に記載の車載用レンズアンテナ。
- 前記収斂レンズが、前記車両用バンパーと一体成型で製造されていることを特徴とする請求項1から4に記載のいずれかの車載用レンズアンテナ。
- 前記1次放射器が、一方の面に能動素子が搭載された誘電体基板の、他方の面に形成された平面アンテナであることを特徴とする請求項1から5に記載のいずれかの車載用レンズアンテナ。
- 前記1次放射器が、前記車両用バンパーの裏面側に前記車両用バンパーと一体成型で製造された突起部によって保持されていることを特徴とする請求項1から6に記載のいずれかの車載用レンズアンテナ。
- 前記車両用バンパーが、ポリプロピレン樹脂からなることを特徴とする請求項1から7に記載のいずれかの車載用レンズアンテナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003378389A JP2005142913A (ja) | 2003-11-07 | 2003-11-07 | 車載用レンズアンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
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