以下に本発明の最良の形態を説明するが、開示される発明と実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。本明細書中には記載されているが、発明に対応するものとして、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が発明に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明以外の発明には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、明細書に記載されている発明の全てを意味するものではない。換言すれば、この記載は、明細書に記載されている発明であって、この出願では請求されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により出現し、追加される発明の存在を否定するものではない。
本発明によれば、駆動装置が提供される。この駆動装置(例えば、図2の記録再生装置21)は、ストッカと、そのストッカに格納されている記録媒体をユニークに識別するユニークIDとの第1の対応関係、およびユニークIDと、そのユニークIDを有する記録媒体に記録されたデータの目次情報との第2の対応関係を記憶する記憶手段(例えば、図2のメモリ51)と、記憶手段に記憶された第1および第2の対応関係に基づいて、ストッカに格納されている1以上の記録媒体に関する情報を表示手段に表示させる表示制御手段(例えば、図5のステップS13の処理を行う制御部50)とを備える。
この駆動装置には、記憶手段に記憶された第2の対応関係を更新する更新手段(例えば、図6のステップS23の処理を行う制御部50)をさらに設けることができる。
更新手段は、記録媒体がストッカに格納されたときに、記憶手段に記憶された第2の対応関係を更新することができる。
更新手段は、駆動装置の電源がオンまたはオフされたときに、記憶手段に記憶された第2の対応関係を更新することができる。
更新手段は、複数のストッカに格納されたいずれの記録媒体の再生も行われていないときに、記憶手段に記憶された第2の対応関係を更新することができる。
更新手段は、記録媒体を対象とした編集が行われたときに、記憶手段に記憶された第2の対応関係を更新することができる。
更新手段は、ストッカに新たに格納された記録媒体のユニークIDが、第2の対応関係として、記憶手段に記憶されていないときに、ストッカに新たに格納された記録媒体のユニークIDと、そのユニークIDを有する記録媒体に記録されたデータの目次情報との第2の対応関係を、記憶手段に追加することにより、第2の対応関係を更新することができる。
表示制御手段は、ストッカに格納されているすべての記録媒体に関する情報を表示手段に表示させることができる。
本発明によれば、情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、ストッカと、そのストッカに格納されている記録媒体をユニークに識別するユニークIDとの第1の対応関係、およびユニークIDと、そのユニークIDを有する記録媒体に記録されたデータの目次情報との第2の対応関係を記憶手段に記憶させる記憶ステップ(例えば、図4のステップS6)と、第1および第2の対応関係に基づいて、ストッカに格納されている1以上の記録媒体に関する情報を表示手段に表示させる表示制御ステップ(例えば、図5のステップS13)とを含む。
また、本発明によれば、プログラムが提供される。このプログラムは、ストッカと、そのストッカに格納されている記録媒体をユニークに識別するユニークIDとの第1の対応関係、およびユニークIDと、そのユニークIDを有する記録媒体に記録されたデータの目次情報との第2の対応関係を記憶手段に記憶させる記憶ステップ(例えば、図4のステップS6)と、第1および第2の対応関係に基づいて、ストッカに格納されている1以上の記録媒体に関する情報を表示手段に表示させる表示制御ステップ(例えば、図5のステップS13)とをコンピュータに実行させる。
このプログラムは、記録媒体に記録することができる。
図1は、光磁気ディスクの一種であるMD1の構成例を示している。
MD1は、音楽データ等が記録されるディスク(光磁気ディスク)11と、そのディスク11を保護するカートリッジ12とで構成される。
ディスク11の記録領域は、図1に示すように、その内周側から、リードインエリア13、U-TOCエリア14、プログラムエリア15、リードアウトエリア16の4つの領域で構成される。
リードインエリア13には、ディスク11自身の情報(コントロール情報等)が書き込まれている。U-TOCエリア14には、U-TOC情報が記録される。ここで、U-TOC情報は、プログラムエリア15に記録されるデータの目次となる情報(目次情報)であり、例えば、プログラムエリア15に記録されるデータが音楽データ(曲)である場合、曲の開始位置および終了位置、曲名、曲順(トラック番号)、アーティスト名などの曲情報を含む。
プログラムエリア15には、MD1を識別するための、それぞれのMD1にユニークなID(Identifier)(以下、ユニークID、またはUIDと称する)と、実際の音楽データなどが記録される。ユニークIDは、MD1ごとに固有の識別コードであって、例えば、所定の方法で発生された乱数に基づいて決定されるものである。なお、ユニークIDは、ディスク11に記録されていない場合もあり、そのような場合には、後から(例えば、初期化するときなど)ディスク11に記録することが可能である。また、ユニークIDが記録される領域は、プログラムエリア15に限定されない。即ち、ユニークIDは、例えば、リードインエリア13に記録することもできる。
リードアウトエリア16には、プログラムエリア15の終端であることを示すための情報が書き込まれている。U-TOCエリア14とプログラムエリア15は、レコーダブルエリアであり、データの書き込み、書き換えが可能となされている。
図2は、図1のMD1に記録された音楽データの曲を再生し、また、外部から入力される音楽データをMD1に記録する、MD1の記録再生装置21の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
なお、以下の実施の形態においては、図2の記録再生装置21は、MD1に記録されている音楽データ(オーディオデータ)を曲として再生し、また、外部から記録再生装置21に入力される音楽データをMD1に記録する処理(記録再生処理)を行うものとするが、記録再生装置21は、音楽データの他、画像データ(ビデオデータ)などについても、同様の処理を行うことができる。
記録再生装置21は、3枚のMD1を装着することができるMDチェンジャ31を有している。ここで、MDチェンジャ31に装着(挿入)される3枚のMD1それぞれの、プログラムエリア15には、音楽データ(曲)とMD1を識別するユニークIDとが既に記録されているものとする。また、U-TOCエリア14には、プログラムエリア15に記録されている音楽データの曲情報が既に記録されているものとする。
MDチェンジャ31は、3つのストッカ32乃至34および搬送部35とで構成される。
ストッカ32乃至34それぞれは、1枚のMD1を格納する。搬送部35は、制御部50の指令に基づいて、ストッカ32乃至34それぞれに格納されている1枚のMD1を、ストッカ32乃至34と再生ポジション(図示せず)との間を移動させる(搬送する)。ここで、再生ポジションとは、上述したように、音楽データをMD1に記録したり、音楽データをMD1から読み出すときに、MD1が配置されるMDチェンジャ31内の所定の位置を表す。例えば、搬送部35は、制御部50の指令に基づいて、再生ポジションに位置するMD1をストッカ32に格納したり(移動させたり)、ストッカ34に格納されているMD1を再生ポジションに移動させる。
スピンドルモータ41は、サーボ部42からのスピンドルモータ駆動信号に基づいて、MD1のディスク11をCLV(Constant Linear Velocity)またはCAV(Constant Angular Velocity)等で回転駆動する。
サーボ部42は、制御部50からの指令に基づいて、スピンドルモータ41を駆動するスピンドルモータ駆動信号を生成して、スピンドルモータ41に出力する。また、サーボ部42は、フォーカスサーボ動作やトラッキングサーボ動作を行う。即ち、サーボ部42は、RFアンプ部44からのフォーカス誤差信号やトラッキング誤差信号に基づいてフォーカスサーボ信号またはトラッキングサーボ信号を生成し、ピックアンプ部43のアクチュエータ(図示せず)に供給する。
ピックアップ部43は、MDチェンジャ31の再生ポジションにあるディスク11にレーザ光を集光して照射するとともに、ディスク11からの反射光を光電変換して電流信号を生成し、RFアンプ部44に供給する。また、ピックアップ部43は、信号処理部45から供給される記録信号に基づき、レーザ光の出力を制御して、ディスク11に記録信号を記録する。なお、レーザ光の照射位置は、サーボ部42からピックアップ部43に供給されるサーボ信号(フォーカスサーボ信号またはトラッキングサーボ信号)により所定の位置に制御される。
RFアンプ部44は、ピックアップ部43からの電流信号に基づいて、フォーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号、並びに再生信号を生成し、トラッキング誤差信号およびフォーカス誤差信号をサーボ部42に供給し、再生信号を信号処理部45に供給する。
信号処理部45は、RFアンプ部44から供給される再生信号を復調して再生データ(音楽データ)を生成し、メモリコントローラ46に供給する。また、信号処理部45は、RFアンプ部44から供給される再生信号がディスク11のU-TOCエリアに記録されたU-TOC情報である場合には、そのU-TOC情報を制御部50に供給する。
さらに、信号処理部45は、メモリコントローラ46から供給される記録データ(音楽データ)を変調して記録信号を生成し、ピックアップ部43に供給する。また、信号処理部45は、制御部50からU-TOC情報が供給された場合、そのU-TOC情報を記録信号に変調してピックアップ部43に供給する。
メモリコントローラ46は、信号処理部45から供給される再生データを、適宜メモリ47に記憶させるとともに、それを読み出し、データ変換部48に供給する。また、メモリコントローラ46は、データ変換部48から供給される記録データを、適宜メモリ47に記憶させるとともに、それを読み出し、信号処理部45に供給する。メモリ47は、メモリコントローラ46から供給される再生データまたは記録データを記憶する。
データ変換部48は、メモリコントローラ46から供給される再生データを伸張して、所定のフォーマットの出力信号に変換し、例えば、図示せぬスピーカ等の外部の装置に出力する。また、データ変換部48は、例えば、CDプレーヤ等の外部の装置から供給される入力信号を所定のフォーマットで圧縮し、記録データを生成してメモリコントローラ46に供給する。
制御部50は、搬送部35、サーボ部42、信号処理部45、メモリコントローラ46、表示部42、および入力部53などの各部を制御し、記録再生処理を実行させる。なお、図2においては、一部の制御線が省略されている。
また、制御部50は、その内部にメモリ51を有し、信号処理部45から供給されるU-TOC情報をメモリ51に供給して記憶させる(書き込む)。即ち、メモリ51は、ストッカ32乃至34に格納されたことがあるMD1の、ユニークIDと曲情報を記憶する。なお、メモリ51が記憶するデータの内容については、図3を参照して後述する。
さらに、入力部53において、ユーザがMD1に記録された曲の編集等を操作することに曲情報が更新された場合、制御部50は、その更新された曲情報をメモリ51に供給して書き込む(更新する)とともに、信号処理部45に供給する。
また、制御部50は、入力部53から供給される、MD1の記録または再生を指示する指示情報に基づいて、指示されたMD1が格納されているストッカ32乃至34と再生ポジションとの間を、MD1を移動させる指令を搬送部35に供給する。
さらに、制御部50は、メモリ51に記憶されているデータに基づいて、いま記録または再生を行っているMD1、およびストッカ32乃至34に格納されているMD1の曲情報を表示させるための表示情報を表示部52に供給し、表示部52に表示させる。
表示部52は、例えば、LCDなどのディスプレイで構成される。表示部52は、制御部50から供給される表示情報に基づいて、MDチェンジャ31に挿入されているMD1の曲情報を表示する。
入力部53は、キーボード、タッチパネル、ボタン、マウス、リモートコントローラ等により構成され、ユーザにより操作される。ユーザは、入力部53において、MDチェンジャ31に挿入されているMD1の曲情報を入力したり、MDチェンジャ31に挿入されているMD1の再生または記録の指示を行う。入力部53は、ユーザの操作に応じて、MD1の曲情報、および、MD1の記録または再生の指示情報などを、制御部50に供給する。
以上のように構成される記録再生装置21では、MDチェンジャ31のストッカ32乃至34に格納されたMD1のディスク11に記録されているユニークIDと曲情報が読み込まれ、メモリ51に記憶される。そして、メモリ51に記憶されたデータに基づいて、MDチェンジャ31に装着されたMD1に記録(録音)されている曲の曲情報が、表示部52に一覧表示される。
ユーザは、表示部52に表示される、MDチェンジャ31に装着されているMD1の曲情報を参照して、所望の曲を検索し、その曲(音楽データ)を記録再生装置21に再生させることができる。
記録再生装置21が、MDチェンジャ31に装着されているMD1に記録された曲を再生する場合、制御部50は、曲の再生が指示されたMD1を、それが格納されているストッカ32乃至34から再生ポジションに移動させる指令を搬送部35に供給する。
再生ポジションに移動されたMD1に対して、ピックアップ部43は、ユーザが再生を指示した曲が記録されている、ディスク11の所定の位置にレーザ光を照射するとともに、MD1のディスク11からの反射光を光電変換して電流信号を生成し、RFアンプ部44に供給する。RFアンプ部44は、ピックアップ部43からの電流信号に基づいて、再生信号を生成し、その生成した再生信号を信号処理部45に供給する。信号処理部45は、RFアンプ部44から供給される再生信号を復調して得られる再生データをメモリコントローラ46を介して、データ変換部48に供給する。そして、データ変換部48は、メモリコントローラ46を介して供給された再生データを所定のフォーマットの出力信号に変換し、スピーカ等の外部の装置に出力する。
一方、記録再生装置21が、CDプレーヤ等の外部の装置から供給される入力信号を、ストッカ32乃至34に格納されているMD1に記録する場合、制御部50は、入力信号を記録するMD1をストッカ32乃至34から再生ポジションに移動させる。
データ変換部48は、入力信号を所定のフォーマットで圧縮し、記録データを生成し、その生成した記録データを、メモリコントローラ46を介して信号処理部45に供給する。信号処理部45は、メモリコントローラ46から供給される記録データ(音楽データ)を変調して記録信号を生成し、ピックアップ部43に供給する。ピックアップ部43は、信号処理部45から供給される記録信号に基づき、レーザ光の出力を制御して、ディスク11に記録信号を記録する。
図3は、制御部50のメモリ51に記憶されるデータを示している。
メモリ51では、図3に示すように、テーブルT1とテーブルT2の2つのテーブルが記憶される。
テーブルT1は、ストッカ32乃至34と、そのストッカ32乃至34それぞれに格納されているMD1から読み出された(MD1に記録されている)ユニークIDとの対応関係を記憶する。なお、図3では、ストッカ32乃至34は、ストッカNO.1乃至3としてそれぞれ表されており、ストッカNO.1乃至3は、ストッカ32乃至34にそれぞれ対応する。
図3のテーブルT1では、いまストッカ32(ストッカNO.1)に格納されているMD1のユニークIDが、MDaであることが記憶されている。同様に、テーブルT1では、ストッカ33(ストッカNO.2)に格納されているMD1のユニークIDが、MDbであることが記憶されている。またテーブルT1では、ストッカ34(ストッカNO.3)に格納されているMD1のユニークIDがMDcであることが記憶されている。なお、ストッカ32乃至34のうちの、例えば、ストッカ32にMD1が格納されていない場合には、テーブルT1において、ストッカ32を表すストッカNO.1に対応するユニークIDには、MD1が格納されていない旨の情報が記憶される。ストッカ33と34についても同様である。
ストッカ32乃至34に別のMD1が新たに格納(装着)された場合には、そのMD1に記録されているユニークIDも当然異なることとなるので、制御部50は、テーブルT1の、MD1が格納されたストッカ(ストッカ32乃至34のいずれか)に対応するユニークIDの欄に、新たに格納されたMD1のユニークIDを上書きする形で書き込む(記憶させる)。
一方、テーブルT2は、ユニークIDと、そのユニークIDのMD1に記録されている曲情報(TOC情報)との対応関係を記憶する。即ち、テーブルT2では、図3に示すように、ユニークIDがMDaであるMD1には、曲情報Aが記録されていることが記憶されている。また、テーブルT2では、ユニークIDがMDbであるMD1には、曲情報Bが記録されていることが記憶されている。同様に、テーブルT2では、ユニークIDがMDc、MDd、MDe、およびMDfであるMD1には、曲情報C、曲情報D、曲情報E、および曲情報Fがそれぞれ記録されていることが記憶されている。
制御部50は、ストッカ32乃至34に格納されたMD1のユニークIDを読み込み、そのユニークIDがテーブルT2に記憶されていないときに、読み込んだMD1のユニークIDと曲情報の組を新たに追加する形でメモリ51のテーブルT2に記憶させる(更新する)。従って、メモリ51にテーブルT2として記憶されるユニークIDと曲情報の組の数は、次第に増大する。ところが、メモリ51に記憶可能なユニークIDと曲情報の組の数は、その容量により当然限界がある。そこで、メモリ51に記憶可能なユニークIDと曲情報の組の数が、上限の数に到達した場合、制御部50は、次にユニークIDと曲情報の組を記憶するときには、例えば、データ(ユニークIDと曲情報の組)が記憶または更新された時刻が古い順に上書きする形でメモリ51に記憶させるようにする。あるいは、テーブルT2の曲情報を表示部52に表示させ、ユーザに、不要な曲情報を指定してもらい、その曲情報をテーブルT2から削除するようにしてもよい。
図4のフローチャートを参照して、ストッカ32乃至34に格納されるMD1の曲情報を収集する記録再生装置21の曲情報収集処理について説明する。図4の曲情報収集処理は、例えば、MD1がMDチェンジャ31のストッカ32乃至34のうちのいずれかに新たに格納(装着)されたときに開始されるものとする。なお、図4では、曲情報収集処理の開始のトリガとなる、MD1の挿入において、その挿入されたMD1を、その他の、既にMDチェンジャ31に装着されているMD1と区別して、挿入MD1と称する。
初めに、ステップS1において、制御部50は、現在MDチェンジャ31に装着されているMD1を再生中であるか否かを判定する。MD1を再生中であると判定された場合、ステップS1の処理が繰り返される。即ち、制御部50は、MD1の再生が終了するまで待機する。
一方、ステップS1において、MD1を再生中ではないと判定された場合、ステップS2に進み、記録再生装置21は、挿入MD1のプログラムエリア15に記録されているユニークIDを読み出して、ステップS3に進む。即ち、ピックアップ部43は、挿入MD1のディスク11のプログラムエリア15にレーザ光を照射するとともに、挿入MD1のディスク11からの反射光を光電変換して電流信号を生成し、RFアンプ部44に供給する。RFアンプ部44は、ピックアップ部43からの電流信号に基づいて、再生信号を生成し、その生成した再生信号を信号処理部45に供給する。信号処理部45は、RFアンプ部44から供給される再生信号を復調し、これにより得られる挿入MD1のユニークIDを制御部50に供給する。
ステップS3において、制御部50は、メモリ51に記憶されているテーブルT1(図3)のストッカ32乃至34のうちの、挿入MD1が格納されたストッカに対応するユニークIDとして、ステップS2で読み出された挿入MD1のユニークIDを書き込んで(記憶させて)、ステップS4に進む。
ステップS4において、制御部50は、ステップS2で読み出された挿入MD1のユニークIDと同一のユニークIDが、メモリ51のテーブルT2(図3)に記憶されているか否かを判定する。ステップS4で、挿入MD1のユニークIDと同一のユニークIDが、メモリ51のテーブルT2に記憶されていると判定された場合、ステップS5とS6をスキップして、処理を終了する。
一方、挿入MD1のユニークIDと同一のユニークIDが、メモリ51のテーブルT2に記憶されていないと判定された場合、ステップS5に進み、制御部50は、挿入MD1のU-TOCエリア14に記録されている曲情報を読み出して、ステップS6に進む。即ち、ステップS2の処理と同様に、U-TOCエリア14の再生信号が生成され、その再生信号を復調して得られる曲情報が制御部50に供給される。
ステップS6において、制御部50は、ステップS2の処理により得られる挿入MD1のユニークIDとステップS5の処理により得られる挿入MD1の曲情報とを対応させてユニークIDと曲情報の組とし、そのユニークIDと曲情報の組をメモリ51のテーブルT2に書き込み(記憶させ)、処理を終了する。
次に、図5のフローチャートを参照して、ストッカ32乃至34に格納されているMD1の曲情報を表示部52に表示する、記録再生装置21の曲情報表示処理について説明する。図5の曲情報表示処理は、例えば、入力部53の、曲情報を表示させる表示ボタン等が操作されたときに開始される。
初めに、ステップS11において、制御部50は、メモリ51のテーブルT1を参照して、ストッカ32乃至34に格納されているMD1のユニークIDを認識して、ステップS12に進む。
ステップS12において、制御部50は、メモリ51のテーブルT2から、ステップS11で認識した、ストッカ32乃至34に格納されているMD1のユニークIDを検索して、ステップS13に進む。
ステップS13において、制御部50は、ステップS12で検索したユニークIDに対応する曲情報、即ち、ストッカ32乃至34に格納されているMD1の曲情報を検出する。また、ステップS13では、制御部50は、その検出した曲情報を表示部52に表示させるための表示情報を、表示部52に供給する。表示部52は、制御部50から供給される表示情報に基づいて、いまMDチェンジャ31に装着されている全てのMD1の曲情報を表示して、処理を終了する。
以上のように、記録再生装置21は、ストッカ32乃至34に格納されたMD1を再生ポジションにロードしなくても、メモリ51に記憶されたテーブルT1とT2により、MDチェンジャ31に装着されているMD1の曲情報を認識することができる。従って、ストッカ32乃至34に格納されている全てのMD1の曲情報を表示部52に迅速に表示することができる。特に、MD1に数百曲等の多数の曲が記録されているときのように、MD1に記録されている曲情報を読み出すことに長い時間を必要とする場合には、有用である。なお、MD1の曲情報が多数あって表示部52に一画面で表示できない場合には、スクロール可能なようにして表示部52に表示するようにすればよい。
また、ユーザは、記録再生装置21のMDチェンジャ31に装着されている全てのMD1の曲情報を同時に参照(閲覧)できるので、選曲する場合などにおいて、使い勝手が向上する。例えば、12曲で構成される1枚のアルバムを、1乃至6曲目は、(例えば、ストッカ32に格納されている)1番目のMD1に、7乃至12曲目は、(例えば、ストッカ33に格納されている)2番目のMD1に記録(録音)した場合などのように、複数のMD1に曲(音楽データ)が2枚のMD1にまたがって記録されているような場合には、特に、ユーザの使い勝手が向上する。
なお、以前に記録再生装置21に装着されたことがなく、かつ、ユニークIDが記録されていないMD1が記録再生装置21に装着された場合には、記録再生装置21は、そのMD1にユニークIDを付加し、MD1に記録することができる。また、記録再生装置21は、その新しく付加したユニークIDを、格納されたストッカ(ストッカ32乃至34のいずれか)に対応するユニークIDとしてテーブルT1に記憶し、また、そのユニークIDとMD1から読み出した曲情報をテーブルT2に記憶するようにすることができる。この場合、記録再生装置21は、例えば、制御部50において、乱数を発生し、発生した乱数に基づいて、ユニークIDを生成するようにすることができる。
図4の曲情報収集処理では、新たなMD1が記録再生装置21(のMDチェンジャ31)に挿入され、かつ、既に装着されているMD1が再生されていないときに、記録再生装置21は、挿入MD1のユニークIDの読み込み、並びにメモリ51のテーブルT1およびT2への書き込み(更新)を行うようにした。このテーブルT1およびT2に記憶されているユニークIDと曲情報のデータは、常に最新の情報としておく必要があり、そのためには、上述した図4のタイミングに限らず、ストッカ32乃至34に格納されたMD1の再生または記録の処理を妨げない任意のタイミングにおいて、テーブルT1およびT2に記憶されるユニークIDと曲情報のデータを更新するのが望ましい。
そこで、図6のフローチャートを参照して、任意のタイミングでテーブルT1およびT2の情報を更新する曲情報更新処理について説明する。
初めに、ステップS21において、制御部50は、更新トリガが発生したか否かを判定する。ここで、更新トリガとしては、例えば、MDチェンジャ31に装着されているMD1に記録されている曲の追加、削除、順番の変更、および曲名の入力等の、編集が行われた場合、記録再生装置21の電源がオンまたはオフされた場合、あるいは、記録再生装置21の電源がオンされているときで、ストッカ32乃至34に格納されたいずれのMD1の再生も行われていない時間が所定時間経過した場合、などがある。
ステップS21で、更新トリガが発生していないと判定された場合、ステップS22とS23をスキップして、処理を終了する。
一方、ステップS21で、更新トリガが発生したと判定された場合、ステップS22に進み、制御部50は、ストッカ32乃至34に格納されているMD1のユニークIDをそれぞれ読み込み、テーブルT1の、読み込んだMD1が格納されているストッカ32乃至34に対応するユニークIDを更新して、ステップS23に進む。
ステップS23において、制御部50は、ストッカ32乃至34に格納されているMD1のU-TOCエリア14に記録されている曲情報をそれぞれ読み出し、その読み出した曲情報に、ストッカ32乃至34に格納されているMD1の、メモリ51のテーブルT2のユニークIDに対応する曲情報を更新して、処理を終了する。なお、メモリ51のテーブルT2に、ストッカ32乃至34に格納されているMD1のユニークIDがない場合には、制御部50は、読み込んだMD1のユニークIDと曲情報の組を新たに追加する形でメモリ51のテーブルT2に記憶させる(更新する)。
以上のように、図6の曲情報更新処理によれば、MDチェンジャ31のストッカ32乃至34に格納されているMD1のユニークIDに対応する、メモリ51のテーブルT2の曲情報が、最新のものに更新される。
これにより、例えば、MDチェンジャ31のストッカ32乃至34に格納されているMD1を対象とした編集が行われた場合においても、編集後の曲情報が迅速に表示部52に表示されるので、ユーザは、MDチェンジャ31のストッカ32乃至34に格納されているMD1の最新の曲情報を、すぐに参照(閲覧)することができる。
上述した一連の処理は、専用のハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアによって行う場合、例えば、その一連の処理は、図7に示されるような(パーソナル)コンピュータにプログラムを実行させることにより実現することができる。
図7において、CPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または記憶部108からRAM(Random Access Memory)103にロードされたプログラムに従って、MD1の記録再生処理、上述の曲情報収集処理、曲情報表示処理、および曲情報更新処理等の各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104にはまた、入出力インタフェース105も接続されている。
入出力インタフェース105には、キーボード、マウスなどよりなる入力部106、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部107、ハードディスクなどより構成される記憶部108、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部109が接続されている。通信部109は、インターネットなどのネットワークを介しての通信処理を行う。
入出力インタフェース105にはまた、ドライブ110が接続され、磁気ディスク121、光ディスク122、光磁気ディスク123、或いは半導体メモリ124などが適宜装着され、それらに記録されている音楽データが再生されたり、記憶部108に記憶されている音楽データをそれらに記録する。また、磁気ディスク121、光ディスク122、光磁気ディスク123、或いは半導体メモリ124などから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部308にインストールされる。
さらに、入出力インタフェース105には、3つのストッカ131乃至133を有するチェンジャ111も接続されている。ストッカ131乃至133それぞれは、ドライブ110に装着された磁気ディスク121、光ディスク122、光磁気ディスク123、或いは半導体メモリ124などの記録媒体を1枚ずつ格納する。
上述した実施の形態では、記録再生装置21は、3枚のMD1をストッカ32乃至34に格納するようにしたが、記録再生装置21がMDを格納することができる枚数は、3枚に限定されない。即ち、ストッカは、2つや4つ以上であってもよい。
また、上述した実施の形態では、記録再生装置21が記録または再生する記録媒体として、光磁気ディスクの一種であるMDの場合について説明したが、MD以外のその他の光磁気ディスクは勿論、光ディスク等のその他の記録媒体にも、本発明を適用することができる。
図2の記録再生装置21は、メモリ51から読み出したMD1の曲情報を表示部52に表示するようにしたが、外部の表示装置にメモリ51から読み出したMD1の曲情報を表示するようにしてもよい。その場合、表示部52を省略することができる。
また、図3のテーブルT2には、MD1から読み出したU-TOC情報の全てを記憶せずに、その一部、例えば、曲のタイトルとアーティスト名のみ、などを記憶するようにしてもよい。
さらに、記録再生装置21がストッカ32乃至34に格納されたMD1を駆動する際には、MD1から読み出したU-TOC情報を用いる代わりに、メモリ51に記憶されているU-TOC情報を用いるようにしてもよい。
また、記録再生装置21は、2つのピックアップ部43を設けることができる。その場合、記録再生装置21は、一方のピックアップ部43で再生ポジションに位置するMD1の再生や記録の処理が行われているときであっても、他方のピックアップ部43で、そのMD1に記録されたユニークIDおよびU-TOC情報を読み出すことができる。
なお、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
1 MD, 21 記録再生装置, 31 MDチェンジャ, 32乃至34 ストッカ, 35 搬送部, 41 スピンドルモータ, 42 サーボ部, 43 ピックアップ部, 44 RFアンプ部, 45 信号処理部, 46 メモリコントローラ, 47 メモリ, 48 データ変換部, 50 制御部, 51 メモリ, 52 表示部, 53 入力部