JP4836851B2 - オーディオ装置及びその再生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、オーディオ装置及びその再生方法に係わり、特に楽曲データを記憶する複数の楽曲データ記憶部から楽曲情報を取得して表示部に表示し、該表示された所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき該楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部から該楽曲データを取得して再生するオーディオ装置及びその再生方法に関する。
近年、オーディオ装置(例えば車載用オーディオ装置)は、楽曲データと楽曲情報(楽曲名及びアーティスト名)とを記憶することができる携帯型オーディオ装置に接続し、該携帯型オーディオ装置から楽曲情報を取得して表示部に表示し、該表示された所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき該楽曲データが記憶されている携帯型オーディオ装置から該楽曲データを取得して再生することができるようになっている。
従来のオーディオ装置は、複数の携帯型オーディオ装置を同時に接続した場合、所望の楽曲を再生するには、最初にユーザが携帯型オーディオ装置を指定する必要がある。具体的には、オーディオ装置に2台の携帯型オーディオ装置を接続した場合、第1の携帯型オーディオ装置の楽曲データを再生するには、ユーザはメニュー画面等から第1の携帯型オーディオ装置を指定する。これにより、オーディオ装置は第1の携帯型オーディオ装置から楽曲情報を取得して表示部に表示し、ユーザは該表示された楽曲情報から所望の楽曲を選択していた。その後、第2の携帯型オーディオ装置の楽曲データを再生するには、ユーザはメニュー画面等から第2の携帯型オーディオ装置に切り替えることにより、オーディオ装置は第2の携帯型オーディオ装置から楽曲情報を取得して表示部に表示し、ユーザは該表示された楽曲情報から所望の楽曲を選択していた。よって、ユーザが所望の楽曲を選択するのに時間がかかっていた。
上記課題を解決するための従来技術として、全ての携帯型オーディオ装置内の楽曲情報を取得し、取得した楽曲情報を同時に表示部に表示し、ユーザが該表示された楽曲情報から所望の楽曲を選択するオーディオ装置がある(特許文献1参照)。
図21は従来のオーディオ装置に係る概略図である。ユーザがオーディオ装置71に携帯型オーディオ装置P1及びP2を接続すると、制御部72は携帯型オーディオ装置P1及びP2が接続されたことを認識して、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲情報73及び携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲情報74を取得し、表示部75に該楽曲情報に対応させて携帯型オーディオ装置を特定するデータを表示する。そして、ユーザが表示部75の楽曲番号をタッチパネル76で選択することにより、該選択された楽曲の再生要求が制御部72になされる。これにより、制御部72は前記データが特定する携帯型オーディオ装置(P1)から楽曲データを読み出し、この楽曲データは楽曲データ再生部77より再生される。
特開2002−175685号公報
しかしながら、従来技術では、携帯型オーディオ装置P1及びP2に同一の楽曲(ABC及びLMNという楽曲名の楽曲)が記憶されていた場合、制御部72は各楽曲データの音質に係わらず携帯型オーディオ装置P1及びP2から全ての楽曲情報を取得して、表示部75に該楽曲情報と楽曲データ記憶装置を特定するデータとをそれぞれ表示していた。そのため、ユーザが音質が良好でない楽曲データ(ビットレートが低い楽曲データ)を選択した場合、オーディオ装置71は音質が良好でない楽曲データを再生していた。また、
携帯型オーディオ装置P1及びP2間で同一の楽曲情報があっても全ての楽曲情報を表示していたため、ユーザが所望の楽曲を選択し再生するのに時間がかかっていた。
従って、本発明の目的は、オーディオ装置に複数の楽曲データ記憶部(携帯型オーディオユニット)を接続した際、2以上の楽曲データ記憶部に同一の楽曲情報が記憶されている場合、音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部より楽曲データを取得して再生するオーディオ装置及びその再生方法を提供することである。
本発明の別の目的は、複数の携帯型楽曲データ記憶部に同一の楽曲情報が記憶されている場合、1つの楽曲情報のみをオーディオ装置の楽曲情報記憶部(データベース)に保存するだけで、音質が良好な楽曲データを取得して楽曲(楽曲A)の再生ができ、しかも、携帯型楽曲データ記憶部が取り外されても、接続されている残りの携帯型楽曲データ記憶部より楽曲データを取得して楽曲Aの再生をすることができるオーディオ装置及びその再生方法を提供することである。

本発明の別の目的は、音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該楽曲データの再生中に表示する画像データが存在しなくても、音質が良好でない楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該画像データがあれば、該音質が良好な楽曲データを再生しつつ画像データを表示するオーディオ装置及びその再生方法を提供することである。
・オーディオ装置
本発明は、楽曲データを記憶する複数の楽曲データ記憶部から楽曲情報を取得して表示部に表示し、該表示された所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき該楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部から該楽曲データを取得して再生するオーディオ装置である。
本発明の第1のオーディオ装置は、各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報に対応させて楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶する楽曲情報記憶部と、各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報が同一であれば、音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部を特定するデータを該楽曲情報に対応させて前記楽曲情報記憶部に記憶し、所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、該楽曲情報に付加した前記データが特定する楽曲データ記憶部より楽曲データを取得する制御部と、前記制御部より取得された楽曲データを再生する楽曲データ再生部を備えている。
上記本発明のオーディオ装置の制御部は、前記楽曲情報と共に楽曲データ再生時に表示する画像データの有無を示すデータを取得し、前記画像データが存在する楽曲データ記憶部を特定するデータを前記楽曲情報記憶部に更に記憶し、前記音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該楽曲データの再生中に表示する画像データが存在せず、音質が良好でない楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該画像データが存在する場合には、前記楽曲情報に対応させて該画像データが存在する楽曲データ記憶部を特定するデータを前記楽曲情報記憶部に記憶し、所定の楽曲情報の楽曲データ再生時、該楽曲情報に付加した前記データが特定する楽曲データ記憶部より画像データを取得して前記表示部に表示する。
本発明の第2のオーディオ装置は、オーディオ装置に接続された各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報に対応させて該楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶する楽曲情報記憶部と、各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報が同一であれば、各楽曲データ記憶部を特定するデータを該楽曲情報に対応させて前記楽曲情報記憶部に記憶すると共に、該各データに楽曲データの音質順に順位をつけ、所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、順位が最高の前記データが特定する楽曲データ記憶部より楽曲データを取得する制御部と、前記制御部により取得された前記楽曲データを再生する楽曲データ再生部を備えている。前記制御部は、所定の楽曲データ記憶部がオーディオ装置から取り外されたとき、該楽曲データ記憶部に対応する前記データを前記楽曲情報記憶部より消去する。
第1、第2のオーディオ装置において、前記楽曲データ記憶部は携帯型オーディオ装置に含まれている。また、第1、第2のオーディオ装置において、前記制御部は、前記楽曲データ記憶部から取得する楽曲情報に楽曲データの圧縮率データが含まれている場合、該圧縮率データに基づいて楽曲データの音質を判定する。
・オーディオ装置の再生方法
本発明は、楽曲データを記憶する複数の楽曲データ記憶部から楽曲情報を取得して表示部に表示し、該表示された所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき該楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部から該楽曲データを取得して再生するオーディオ装置の再生方法である。
本発明の第1の再生方法は、各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報に対応させて楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶する第1のステップと、各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報が同一であれば、音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部を特定するデータを該楽曲情報に対応させて記憶する第2のステップと、所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、該楽曲情報に付加した前記データが特定する楽曲データ記憶部より楽曲データを取得して再生する第3のステップとを有している。
上記本発明のオーディオ装置の再生方法は更に、前記楽曲情報と共に楽曲データ再生時に表示する画像データの有無を示すデータを取得するステップと、前記画像データが存在する楽曲データ記憶部を特定するデータを更に記憶するステップと、前記音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該楽曲データの再生中に表示する画像データが存在せず、音質が良好でない楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該画像データが存在する場合には、前記楽曲情報に対応させて該画像データが存在する楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶するステップと、所定の楽曲情報の楽曲データ再生時、該楽曲情報に付加した前記データが特定する楽曲データ記憶部より画像データを取得して表示するステップとを有している。
本発明の第2の再生方法は、オーディオ装置に接続された各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報に対応させて該楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶する第1ステップ、各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報が同一であれば、該各楽曲データ記憶部を特定するデータを該楽曲情報に対応させて記憶すると共に、各データに楽曲データの音質順に順位をつける第2ステップ、所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、順位が最高の前記データが特定する楽曲データ記憶部より楽曲データを取得して再生する第3ステップ、所定の楽曲データ記憶部がオーディオ装置から取り外されたとき、該楽曲データ記憶部に対応する前記データの記憶を消去する第4ステップ、を有している。
上記第1、第2のオーディオ装置の再生方法における第2のステップにおいては、前記楽曲データ記憶部から取得する楽曲情報に楽曲データの圧縮率データを含ませ、該圧縮率データに基づいて楽曲データの前記音質を判定する。
本発明によれば、各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報に対応させて楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶し、各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報が同一であれば、音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部を特定するデータを該楽曲情報に対応させて記憶し、所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、該楽曲情報に付加した前記データが特定する楽曲データ記憶部より楽曲データを取得して再生するように構成したため、各楽曲データ記憶部間で同一な楽曲情報がある場合に、音質が良好な楽曲データを再生することができ、かつ所望の楽曲を短時間で選択して再生することができる。また、本発明によれば、選曲に際して同じ楽曲が複数出てくる問題を解決することができ、しかも、楽曲情報記憶部(データベース)のサイズを小さくできる。
本発明によれば、各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報が同一であれば、各楽曲データ記憶部を特定するデータを該楽曲情報に対応させて記憶すると共に、該各データに楽曲データの音質順に順位をつけ、所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、順位が最高の前記データが特定する楽曲データ記憶部より楽曲データを取得して再生し、所定の楽曲データ記憶部がオーディオ装置から取り外されたとき、該楽曲データ記憶部に対応する前記データの記憶を消去するように構成したから、順位が最高のデータが特定する楽曲データ記憶部を取り外しても次順位のデータおよび楽曲情報がオーディオ装置の楽曲情報記憶部(データベース)に残存し、この楽曲情報および次順位のデータを用いて楽曲の選曲、再生を行うことができる。また、取り外した楽曲データ記憶部に対応する前記データ部分の記憶をデータベースより消去するだけで該データベースの更新ができる。なお、付加情報が異なる場合には適時に、たとえば、次順位データを用いて楽曲の選曲、再生を行う際に、データベースの内容を更新すればよい。
本発明によれば、前記楽曲情報と共に楽曲データ再生時に表示する画像データの有無を示すデータを取得し、前記画像データが存在する楽曲データ記憶部を特定するデータを更に記憶し、前記音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該楽曲データの再生中に表示する画像データが存在せず、音質が良好でない楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該画像データが存在する場合には、前記楽曲情報に対応させて該画像データが存在する楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶し、所定の楽曲情報の楽曲データ再生時、該楽曲情報に付加した前記データが特定する楽曲データ記憶部より画像データを取得して表示するように構成したため、音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該楽曲データの再生中に表示する画像データが存在しなくても、音質が良好でない楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該画像データがあれば、該音質が良好な楽曲データを再生しつつ画像データを表示することができる。
(A)本発明に係るオーディオ装置の概略
図1は本発明に係るオーディオ装置の概略図である。
ユーザがオーディオ装置1に携帯型オーディオ装置P1及びP2を接続すると、制御部2は携帯型オーディオ装置P1及びP2が接続されたことを認識して、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲情報3及び携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲情報4を取得し、携帯型オーディオ装置を特定するデータ(楽曲データ記憶装置データ)を該楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する。なお、楽曲情報とは楽曲名、アーティスト名、楽曲データのビットレート情報を示している。
次いで、制御部2は楽曲情報記憶部5に記憶した楽曲情報3及び楽曲情報4を参照して携帯型オーディオ装置P1及びP2に同一の楽曲情報があるか判定する。携帯型オーディオ装置P1及びP2に同一の楽曲情報があれば、制御部2は音質が良好な楽曲データ(ビットレートが高い楽曲データ)を楽曲情報に含まれているビットレート情報より判定し、
音質が良好な楽曲データが記憶されている携帯型オーディオ装置を特定するデータを該楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に新たに記憶し、同一の楽曲情報3及び楽曲情報4を削除する。
そして、制御部2はこの楽曲情報記憶部5に記憶された楽曲情報を、例えばアーティスト名順に並び替えて表示部6に表示する。なお、楽曲情報記憶部5に記憶された楽曲情報が6個以上ある場合はスクロールバー7を操作することにより表示できる。ユーザが表示部6の楽曲番号をタッチパネル8で選択することにより、該選択された楽曲の再生要求が制御部2になされる。これにより、制御部2はタッチされた楽曲番号のデータ“楽曲データ記憶装置”が特定する携帯型オーディオ装置(P1)から楽曲データを読み出し、この楽曲データは楽曲データ再生部9より再生される。
(B)本発明に係るオーディオ装置
図2は本発明に係るオーディオ装置の構成図である。
符号11は、CDが装填されてこのCDを回転駆動するCDドライブを示しており、このCDドライブ11はCDを線速度一定でスピンドル回転制御するとともに、フォーカス/トラッキングサーボ制御し、CD読込装置12は光ピックアップで読み込んだ信号をEFM処理、AGC処理後、デジタル信号処理してTOC情報と楽曲データを発生する。楽曲データ再生部9は楽曲データを用いてDA変換処理等の制御を行ってスピーカ13より再生音を出力する。制御部2は、TOC情報を用いてトラック番号、演奏時間、残演奏時間等を表示部6に表示する。以上はCDを再生するオーディオ装置を用いる場合であるが、MDやDVDあるいはHDD等を再生するオーディオ装置を用いることもできる。
また、携帯型オーディオ装置を再生するには、オーディオ装置1に携帯型オーディオ装置P1及びP2を通信インターフェース14を介して接続する。制御部2は携帯型オーディオ装置P1及びP2が接続されたことを認識して、携帯型オーディオ装置P1に記憶されている楽曲情報と携帯型オーディオ装置P2に記憶されている楽曲情報とを入力するように通信インターフェース14を介して要求する。この要求により、携帯型オーディオ装置P1及びP2は楽曲情報を通信インターフェース14を介して制御部2に入力する。制御部2は携帯型オーディオ装置を特定するデータ(楽曲データ記憶装置を表すデータ)を入力された楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する。この際、制御部2は携帯型オーディオ装置P1及びP2に同一の楽曲情報があるか判定する。携帯型オーディオ装置P1及びP2で同一の楽曲情報があれば、制御部2は音質が良好な楽曲データ(ビットレートが高い楽曲データ)を楽曲情報に含まれているビットレート情報より判定し、音質が良好な楽曲データが記憶されている携帯型オーディオ装置を特定するデータを該楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する(図1参照)。そして、制御部2は楽曲情報記憶部5に記憶された楽曲情報を表示部6に表示する。ユーザがタッチパネル8より、所定の楽曲情報に対応する楽曲データの再生を入力したら、制御部2は該楽曲情報に付加した前記データが特定する携帯型オーディオ装置より楽曲データを取得し、この楽曲データを再生するように楽曲データ再生部9に指示する。この指示により楽曲データ再生部9は楽曲データを再生し、スピーカ13より再生音を出力する。
(C)携帯型オーディオ装置の構成
図3は携帯型オーディオ装置の構成図である。
楽曲データの記憶に際して、携帯型オーディオ装置に図示しない楽曲データと楽曲情報(楽曲名及びアーティスト名)とを記憶している外部機器(例えばPC等)を通信インターフェース21を介して接続する。そして、記憶制御部22は操作部26からのユーザ指示に従って、外部機器より楽曲データと楽曲情報とを通信インターフェース21を介して取得し、楽曲データ記憶部23に記憶する。この際、記憶制御部22は取得した楽曲データからビットレートを算出し、該楽曲情報にこのビットレート情報を付加して楽曲データ記憶部23に記憶する。これにより、楽曲データ記憶部23には図4に示すように楽曲名
、アーティスト名、ビットレート情報及び楽曲データが記憶される。以上は、楽曲データと楽曲情報の記憶方法であるが、該楽曲データに画像データがあれば、該画像データも楽曲データ記憶部23に記憶することができる。
上記方法により楽曲データと楽曲情報とが楽曲データ記憶部23に記憶された状態において、操作部26からのユーザ指示により、読出制御部24は楽曲データ記憶部23から楽曲情報を読み出し、表示部25に表示する。ユーザが該表示された所定の楽曲情報の楽曲データの再生を操作部26より行う。これにより、読出制御部24に該楽曲データの再生要求がされ、読出制御部24は楽曲データ記憶部23から該楽曲データを読み出して、この楽曲データを再生するように楽曲データ再生部27に指示する。この指示に基づいて、楽曲データ再生部27は、楽曲データを再生し、スピーカ28より再生音を出力する。
オーディオ装置(例えば車載用オーディオ装置)で携帯型オーディオ装置に記憶されている楽曲を再生するには、該携帯型オーディオ装置を図2に示したオーディオ装置に通信インターフェース21を介して接続する。読出制御部24は制御部2(図2参照)より楽曲情報を入力するように指示されると、楽曲データ記憶部23より楽曲情報(楽曲名、アーティスト名及びビットレート情報)を読み出し、通信インターフェース21を介して制御部2に入力する。また、ユーザがタッチパネル8(図2参照)で所望の楽曲を選択し、制御部2から該選択された楽曲の楽曲データを入力するように指示されると、読出制御部24は楽曲データ記憶部23より該楽曲データを読み出し、通信インターフェース21を介して制御部2に入力する。
(D)本発明に係る第1のオーディオ装置の再生処理
第1のオーディオ装置の再生処理は、オーディオ装置に携帯型オーディオ装置P1及びP2を接続した際に、携帯型オーディオ装置間で同一の楽曲情報が記憶されている場合は、音質が良好な楽曲データが記憶されている携帯型オーディオ装置より楽曲データを取得して再生する。
図5は本発明に係る第1のオーディオ装置の再生処理のフローチャートである。なお、携帯型オーディオ装置P1及びP2には図4に示すような楽曲情報(楽曲名、アーティスト名及びビットレート情報)と楽曲データとが記憶されている。
ユーザは、オーディオ装置1の通信インターフェース14と携帯型オーディオ装置P1及びP2が有する通信インターフェース21とをそれぞれ接続する(ステップS1)。各通信インターフェース14、21の接続は、有線接続に限らずBluetooth等の無線接続で
もよい。制御部2は、携帯型オーディオ装置P1及びP2が接続されたことを認識して、各携帯型オーディオ装置P1及びP2の読出制御部24に楽曲情報を入力するように通信インターフェース14を介して指示し、この指示により、読出制御部24は楽曲データ記憶部23から楽曲情報を読み出して、制御部2に通信インターフェース21を介して該楽曲情報を入力する。これにより、制御部2は、携帯型オーディオ装置P1及びP2に記憶されている楽曲情報を取得し、楽曲情報記憶部5に記憶する(ステップS2)。その後、制御部2は、楽曲データ記憶装置を特定するデータを該楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する(ステップS3)。
次いで、制御部2は、楽曲名及びアーティスト名が同一の楽曲情報が楽曲情報記憶部5に記憶されているか判定する(ステップS4)。楽曲名及びアーティスト名が同一の楽曲情報が楽曲情報記憶部5に記憶されてなければ、後述するステップS9の処理を行う。一方、ステップS4において、楽曲名及びアーティスト名が同一の楽曲情報が楽曲情報記憶部5に記憶されていれば、制御部2は、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲のビットレートが携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲のビットレートより高いかを楽曲情報に含まれているビットレート情報により判定する(ステップS5)。ステップS5において、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲のビットレートが携帯型オーディ
オ装置P2に記憶された楽曲のビットレートより高ければ、制御部2は、携帯型オーディオ装置P1を特定するデータを該楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する(ステップS6)。一方、ステップS5において、携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲のビットレートが携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲のビットレートより高ければ、制御部2は、携帯型オーディオ装置P2を特定するデータを該楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する(ステップS7)。そして、制御部2はステップS2及びステップS3において楽曲情報記憶部5に記憶した楽曲名及びアーティスト名が同一の2つの楽曲情報をのうち、楽曲データのビットレートが低い方の楽曲情報を楽曲情報記憶部5から削除する(ステップS8)。
以後、楽曲名及びアーティスト名が同一の楽曲情報が存在しなくなるまでステップS5〜S8の処理を繰り返す。これにより、携帯型オーディオ装置P1及びP2に図4(A)、(B)に示す楽曲情報が記憶されている場合、楽曲情報記憶部5は、図6に示すような楽曲情報が記憶され、楽曲名及びアーティスト名が同一の楽曲情報がある場合は、ビットレートの高い(音質が良好な)楽曲情報のみ記憶する。
次に、ステップS9において、制御部2は、楽曲情報記憶部5に記憶された楽曲情報を読み出し、例えばアーティスト名順に並び替えて表示部6に表示する(図7(A)参照)。なお、楽曲情報記憶部5に記憶された楽曲情報が6個以上ある場合は、スクロールバー7を操作することにより表示できる。ユーザが表示部6の楽曲番号をタッチパネル8で選択することにより、該選択された楽曲(No.1)の再生要求が制御部2になされる(ステップS10)。これにより、制御部2は、楽曲(No.1)のデータ“楽曲データ記憶装置”が特定する携帯型オーディオ装置(P1)から楽曲データを読み出し(ステップS11)、この楽曲データは楽曲データ再生部9より再生され、スピーカ13より再生音を出力される(ステップS12)。この時、ステップS13において、制御部2は、ステップS10において選択された楽曲の楽曲情報と各種オーディオ操作キー30を表示部6に表示する(図7(B)参照)。
以上により、各楽曲データ記憶装置間で同一な楽曲情報がある場合に、音質が良好な楽曲データを再生することができ、かつ所望の楽曲を短時間で再生することができる。
(E)本発明に係る第2のオーディオ装置の再生処理
第2のオーディオ装置の再生処理は、音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該楽曲データの再生中に表示する画像データが存在しなくても、音質が良好でない楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該画像データがあれば、該音質が良好な楽曲データを再生しつつ画像データを表示する。
図8〜図10は本発明に係る第2のオーディオ装置の再生処理のフローチャートである。なお、携帯型オーディオ装置P1及びP2の楽曲データ記憶部23には、それぞれ図11に示すような楽曲情報(楽曲名、アーティスト名及びビットレート情報)と画像データと楽曲データとが記憶されている。
ユーザは、オーディオ装置1(図2)の通信インターフェース14と携帯型オーディオ装置P1及びP2が有する通信インターフェース21とをそれぞれ接続する(ステップS21)。制御部2は、携帯型オーディオ装置P1及びP2が接続されたことを認識して、各携帯型オーディオ装置P1及びP2の読出制御部24に楽曲情報及び画像データ有無情報を入力するように通信インターフェース14を介して指示する。この指示により、読出制御部24は、楽曲データ記憶部23から楽曲情報を読み出して、制御部2に通信インターフェース21を介して該楽曲情報を入力するとともに、画像データが記憶されている場合は画像データがあることを示すデータを入力する。これにより、制御部2は、携帯型オーディオ装置P1及びP2に記憶されている全楽曲情報及び画像データ有無情報を取得し、楽曲情報記憶部5に記憶する(ステップS22)。その後、制御部2は、楽曲データ記憶装置及び画像データ記憶装置を特定するデータを該楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶
部5に記憶する(ステップS23)。
次いで、制御部2は楽曲名及びアーティスト名が同一の楽曲情報が楽曲情報記憶部5に記憶されているか判定する(ステップS24)。楽曲名及びアーティスト名が同一の楽曲情報が楽曲情報記憶部5に記憶されていなければ、後述するステップS37の処理を行う。一方、ステップS24において、楽曲名及びアーティスト名が同一の楽曲情報が楽曲情報記憶部5に記憶されていれば、制御部2は、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲のビットレートが携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲のビットレートより高いかを楽曲情報に含まれているビットレート情報により判定する(ステップS25)。ステップS25において、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲のビットレートが携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲のビットレートより高ければ、制御部2は、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲に画像データがあるか前記画像データ記憶装置を特定するデータより判定する(ステップS26)。ステップS26において、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲に画像データがあれば、制御部2は、楽曲データ記憶装置及び画像データ記憶装置を特定するデータを「P1」として、該両データを楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する(ステップS27)。ステップS26において、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲に画像データがなければ、制御部2は、携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲に画像データがあるか前記画像データ記憶装置を特定するデータより判定する(ステップS28)。ステップS28において、携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲に画像データがあれば、制御部2は、楽曲データ記憶装置を特定するデータを「P1」、画像データ記憶装置を特定するデータを「P2」として、該両データを楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する(ステップS29)。しかし、ステップS28において、携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲に画像データがなければ、楽曲データ記憶装置を特定するデータを「P1」とし、画像データ記憶装置を特定するデータを「0(無し)」として、該データを楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する(ステップS30)。
一方、ステップS25において、携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲のビットレートが携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲のビットレートより高ければ、制御部2は、携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲に画像データがあるか前記画像データ記憶装置を特定するデータより判定する(ステップS31)。ステップS31において、携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲に画像データがあれば、制御部2は、楽曲データ記憶装置及び画像データ記憶装置を特定するデータを「P2」として、該両データを楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する(ステップS32)。ステップS26において、携帯型オーディオ装置P2に記憶された楽曲に画像データがなければ、制御部2は、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲に画像データがあるか前記画像データ記憶装置を特定するデータより判定する(ステップS33)。ステップS33において、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲に画像データがあれば、制御部2は、楽曲データ記憶装置を特定するデータを「P2」、画像データ記憶装置を特定するデータを「P1」として、該両データを楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する(ステップS34)。しかし、ステップS33において、携帯型オーディオ装置P1に記憶された楽曲に画像データがなければ、楽曲データ記憶装置を特定するデータを「P2」とし、画像データ記憶装置を特定するデータを「0(無し)」として、該データを楽曲情報に対応させて楽曲情報記憶部5に記憶する(ステップS35)。そして、制御部2は、ステップS22及びステップS23において楽曲情報記憶部5に記憶した楽曲名及びアーティスト名が同一の2つの楽曲情報のうち、楽曲データのビットレートが低い方の楽曲情報を楽曲情報記憶部5から削除する(ステップS36)。
以後、楽曲名及びアーティスト名が同一の楽曲情報が存在しなくなるまでステップS24〜S36の処理を繰り返す。
これにより、携帯型オーディオ装置P1及びP2に図11(A)、(B)に示す楽曲情報及び画像データが記憶されている場合、楽曲情報記憶部5は図12に示すような楽曲情
報が記憶される。すなわち、楽曲名及びアーティスト名が同一の楽曲情報があり、かつ音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該楽曲データの再生中に表示する画像データがなく、音質が良好でない楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該画像データがある場合(楽曲名ABC)は、楽曲データ記憶装置を音質が良好な楽曲データが記憶されている携帯型オーディオ装置にし、画像データ記憶装置を音質が良好でない楽曲データが記憶されている携帯型オーディオ装置にする。
次に、ステップS37において、制御部2は、楽曲情報記憶部5に記憶された楽曲情報を読み出し、例えばアーティスト名順に並び替えて表示部6に表示する(図13(A)参照)。なお、楽曲情報記憶部5に記憶された楽曲情報が6個以上ある場合はスクロールバー7を操作することにより表示できる。ユーザが表示部6の楽曲番号をタッチパネル8で選択することにより、該選択された楽曲(No.1)の再生要求が制御部2になされる(ステップS38)。これにより、制御部2は、楽曲(No.1)のデータ“楽曲データ記憶装置”が特定する携帯型オーディオ装置(P1)から楽曲データADATA1を読み出し(ステップS39)、この楽曲データADATA1は楽曲データ再生部9より再生され、スピーカ13より再生音を出力される(ステップS40)。更に、制御部2は、楽曲(No.1)のデータ“画像データ記憶装置”が特定する携帯型オーディオ装置(P2)から画像データPDATA5を読み出し(ステップS41)、この画像データPDATA5を表示部6に表示する(ステップS42)。また、ステップS43において、制御部2は、ステップS38において選択された楽曲の楽曲情報と各種オーディオ操作キー30を表示部6に表示する(図13(B)参照)。
以上により、音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該楽曲データの再生中に表示する画像データが存在しなくても、音質が良好でない楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該画像データがあれば、該音質が良好な楽曲データを再生しつつ画像データを表示することができる。
上記実施例では、制御部2は、楽曲データ記憶装置及び画像データ記憶装置を特定するデータを表示部6に表示させたが(図7及び図13参照)、該両データを表示しないようにすることもできる。
(F)本発明に係る第3のオーディオ装置の再生処理
第1の再生処理によれば、複数の携帯型オーディオ装置に同一の楽曲情報が記憶されている場合でも、音質が良好な楽曲データが記憶されている携帯型オーディオ装置より楽曲データを取得して再生することができる。しかし、以下の問題が発生する。図14はかかる問題を説明する説明図であり、車載オーディオ装置1と、2つの携帯型オーディオ装置(ポータブルメディアという)P1,P2と、制御部(CNT)2と、楽曲情報記憶部(データベースという)5が示されている。
第1の再生処理によれば、2つのポータブルメディアP1,P2の楽曲情報(例えば曲名、アーチスト)が同じ場合、音質良好な楽曲データを記憶するポータブルメディアから該楽曲データを読み出すのに必要な選曲情報(ファイル名、メディア識別子、パス、曲名、アーチストなど)のみがデータベース5に登録される。ここでパスとはポータブルメディアの記憶部より曲データを読み出すために必要なデータである。
例えば、図14に示すように、ポータブルメディアP1,P2にそれぞれ音楽ファイル名Music001、Music001として同一の音楽データ(アーチストArtist01の楽曲Aの音楽データ)が収録されており、ポータブルメディアP1に記録されている楽曲データの方が音質良好であるとする。かかる場合、第1の再生処理によれば、音質良好な方のポータブルメディアP1より音楽データを読み出すために必要な選曲情報MSI1(ファイル名(Music001)、メディア識別子P1、パス、アーチスト名(Artist01)、曲名(楽曲A)などの)がデータベース5に登録され、ポータブルメディアP2に記憶されている楽曲データを読み出すための情報はデータベース5に登録されない。
かかる状況において、図15に示すようにポータブルメディアP1をオーディオ装置より取り外すと、オーディオ装置1の制御部2はポータブルメディアP1から楽曲データを選曲するための情報をすべてデータベース5から消去する。このため、アーチストArtist01の楽曲Aを選曲するための選曲情報MSI1も消去されてしまう。この結果、ポータブルメディアP2に楽曲Aが収録されているにもかかわらず、該楽曲Aの再生ができなくなる問題が発生する。なお、ポータブルメディアの取り外し毎にデータベース5の再構築を行うこともできるが、再構築に長時間を要し、この間音楽再生ができない問題が発生する。
第3のオーディオ装置の再生処理はかかる問題点を解決するものである。このために、第3オーディオ装置の再生処理では、選曲情報MSIに、これまでの情報に加えて、音質の悪い楽曲データを記憶するポータブルメディアから楽曲データを読み出すために必要なデータを第2候補として含ませるようにしている。図16(A)はかかる選曲情報MSIを記憶するデータベース5の選曲情報記憶領域の説明図であり、1つの楽曲につき、第1候補データFCD、第2候補データSCD、楽曲の属性情報MSA(アーチスト名、アルバム名、曲名、ビットレートなど)を記憶する領域を備えている。図では第3候補データTCDも記憶する領域が示されているが必ずしも必要でない。
第1候補データFCDは、2つのポータブルメディアP1,P2の楽曲情報が同じ場合、音質の良好な楽曲データを記憶するポータブルメディアから該楽曲データを読み出すために必要なデータであり、ファイル名、メディア識別子、パスを有している。第2候補データSCDは、音質の悪い楽曲データを記憶するポータブルメディアから該楽曲データを読み出すために必要なデータであり、ファイル名、メディア識別子、パスを有している。楽曲属性情報MSAは第1候補の選曲情報より選択する。
2つのポータブルメディアP1,P2に記録されている楽曲の楽曲情報(アーチスト名、曲名)が同じで、それぞれの選曲情報MSI1,MSI2が図17に示す情報を有しているものとする。2つの選曲情報MSI1,MSI2のビットレートを比較すると、ポータブルメディアP1に記録されている楽曲データの方の音質が良い。したがって、図16(B)に示すように、ポータブルメディアP1から該楽曲データを読み出すために必要なデータ(ファイル名Music01,メディア識別子P1,パス\Artist01\)で第1候補データFCDを作成してデータベースに記憶し、ポータブルメディアP2から該楽曲データを読み出すために必要なデータ(ファイル名Song001,メディア識別子P2,パス\Album01\)で第2候補データSCDを作成してデータベースに記憶する。また、楽曲属性情報MSAを第1候補の選曲情報MSI1より選択して記憶する。
図18(A)はデータベース5に上記の方法で選曲情報MSIを登録した状態である。この図18(A)に示す状態から図18(B)に示すようにポータブルメディアP1を取り外すと、車載オーディオ装置1の制御部2はポータブルメディアP1から楽曲データを選曲するための情報をすべてデータベース5より消去する。すなわち、選曲情報MSIに含まれる第1候補データも消去される。しかし、第2候補データは消去されずに残り、しかも、楽曲属性情報MSAも消されずに残る。したがって、これら第2候補データ、楽曲属性情報MSAを用いて、アーチストArtist01の楽曲Aを選曲することが可能になる。
なお、楽曲属性情報MSAを第1候補データ消去時に更新することもできるが、第1候補データ消去時には更新せず、該楽曲が選択されて再生する直前に更新を行うようにすれば更新処理が簡単になる。これは、同じ楽曲であれば曲選択に用いる楽曲情報は同じであることが多く、しかも、楽曲属性情報MSAの更新制御が容易となるためである。
図19は新規ポータブルメディアがオーディオ装置に接続された場合の制御部2のデータベース構築処理フローである。
新規ポータブルメディアがオーディオ装置に接続されると、制御部2は該ポータブルメディアから全楽曲の選曲情報MSIを読み取ってワークメモリに保存する(ステップ101)。ついで、i=1とし(ステップ102)、第i楽曲の選曲情報MSIに含まれる楽曲情報(例えばアーチスト名と曲名)と同一の楽曲情報を有する選曲情報がデータベース5に既に登録されているか調べる(ステップ103)。登録されていなければ、第i楽曲の選曲情報MSIより第1候補データFCDおよび楽曲属性情報(付加情報)MSAを作成してデータベース5に登録する。
一方、ステップ103において、同一の楽曲情報を有する選曲情報(選曲情報Aとする)がデータベース5に既に登録されていれば、第i楽曲の選曲情報MSIに含まれるビットレートと選曲情報Aのビットレートを比較する(ステップ105)。新規接続ポータブルメディアの第i楽曲の選曲情報MSIに含まれるビットレートの方が低ければ(ステップ106)、新規接続ポータブルメディアから第i楽曲の楽曲データを読み出すために必要はデータ(ファイル名、メディア識別子、パス)を第2候補データとしてデータベース5における選曲情報Aの第2候補データ領域に格納する(ステップ107)。なお、今後、楽曲データを読み出すために必要はデータを“読み出し必要データ”という。
しかし、ステップ106において、新規接続ポータブルメディアの第i楽曲の選曲情報MSIに含まれるビットレートの方が高ければ(ステップ106)、新規接続ポータブルメディアから第i楽曲の楽曲データを読み出すために必要はデータ(“読み出し必要データ”)を第1候補データとして、データベースにおける該選曲情報Aを記憶していた記憶領域の第1候補データ領域に格納し、かつ、第i楽曲の選曲情報MSIに含まれる楽曲属性情報MSAを楽曲属性情報領域に格納する。また、選曲情報Aの“読み出し必要データ”を第1候補データから第2候補データに格下げして第2候補データ領域にシフトする(以上ステップ108)。
ついで、全楽曲について処理が終了したかチェックし(ステップ09)、処理が終了すれば、新規ポータブルメディアがオーディオ装置に接続された場合のデータベース構築処理が終了する。しかし、全楽曲について処理が終了してなければ、i=i+1によりiを歩進し(ステップ110)、ステップ103以降の処理を繰り返す。
上記のデータベース構築処理が完了後、第1のステップS9以降と同様の方法で制御部2は選曲、再生制御を行う。
図20は、ポータブルメディアがオーディオ装置から取り外された場合の制御部2のデータベース更新処理フローである。
ポータブルメディアがオーディオ装置から取り外されると(ステップ201)、該ポータブルメディアの“読み出し必要データ”(ファイル名、メディア識別子、パス)をデータベース5より検索し(ステップ202)、“読み出し必要データ”を検索できたかチェックし(ステップ203)、検索できなければ処理を終了する。
しかし、“読み出し必要データ”を検索できれば、該“読み出し必要データ”が第1候補データであるか、第2候補データであるかチェックし(ステップ204)、第2候補データであれば、該第2候補データを含む選曲情報(選曲情報Aという)に第1候補データが含まれているかチェックし(ステップ205)、含まれていなければ、選曲情報Aを削除する(ステップ206)。ステップ206において、選曲情報Aに第1候補データが含まれていれば、選曲情報Aより第2候補データである“読み出し必要データ”(ファイル名、メディア識別子、パス)のみを消去する(ステップ207)。
一方、ステップ204において、“読み出し必要データ”が第1候補データであれば、該第1候補データを含む選曲情報(選曲情報Bという)に第2候補データが含まれているかチェックし(ステップ208)、含まれていなければ、選曲情報Bを削除する(ステップ209)。ステップ208において選曲情報Bに第2候補データが含まれていれば、選曲情報Bより第1候補データである“読み出し必要データ”(ファイル名、メディア識別子、パス)のみを消去する(ステップ210)。以後、適時に楽曲属性情報MSAの更新を行う
以上、第3の再生方法によれば、ポータブルメディアを取り外しても、楽曲属性情報MSAとポータブルメディアから該楽曲データを読み出すために必要な第2候補データが消去されずに残されるため、楽曲の選曲、再生が可能になる。また、取り外したポータブルメディアに対応するデータ部分の記憶をデータベースより消去するだけで該データベースの更新ができる。また、該楽曲が選択されて再生する直前に楽曲属性情報MSAの更新を行うことができ、データベースの再構築にかかる時間を短縮することができる。さらに、第3の再生方法によれば、選曲に際して同じ楽曲が複数出てくる問題を解決でき、しかも、データベースのサイズを小さくできる。
上記実施例では、オーディオ装置に複数の携帯型オーディオ装置を接続した例を示したが、楽曲データ、楽曲情報及び画像データを記憶することが可能な複数の音楽メディア(例えばCD、MD、DVDなど)を使用することが可能なオーディオ装置でも実現できる。
上記実施例では、楽曲データの音質を判定するための情報として、楽曲情報に含まれる圧縮率データ(ビットレート情報)を利用したが、圧縮率データに代えて、サンプリング周波数や音声チャンネル数の情報を用いることもできる。
その他、オーディオ装置及び携帯型オーディオ装置の構成や制御手順等についても、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明に係るオーディオ装置の概略図である。 本発明に係るオーディオ装置の構成図である。 携帯型オーディオ装置の構成図である。 携帯型オーディオ装置に記憶される楽曲情報と楽曲データの詳細を示す図である。 本発明に係る第1のオーディオ装置の再生処理のフローチャートである。 本発明に係る第1のオーディオ装置の楽曲情報記憶部に記憶される楽曲情報を示す図である。 本発明に係る第1のオーディオ装置の表示画面を示す図である。 本発明に係る第2のオーディオ装置の再生処理のフローチャート(その1)である。 本発明に係る第2のオーディオ装置の再生処理のフローチャート(その2)である。 本発明に係る第2のオーディオ装置の再生処理のフローチャート(その3)である。 携帯型オーディオ装置に記憶された楽曲情報と画像データと楽曲データとを示す図である。 本発明に係る第2のオーディオ装置の楽曲情報記憶部に記憶される楽曲情報を示す図である。 本発明に係る第2のオーディオ装置の表示画面を示す図である。 第1の再生処理の問題点説明図(その1)である。 第1の再生処理の問題点説明図(その2)である。 本発明の選曲情報MSIを記憶するデータベースの選曲情報記憶領域の説明図である。 選曲情報MSI1,MSI2の説明図である。 本発明のデータベース構築処理後のデータベース記憶例およびポータブルメディア取り外し後のデータベース記憶例説明図である。 新規ポータブルメディアがオーディオ装置に接続された場合の制御部2のデータベース構築処理フローである。 ポータブルメディアがオーディオ装置から取り外された場合の制御部2のデータベース更新処理フローである。 従来のオーディオ装置に係る概略図である。
符号の説明
1…オーディオ装置
2…制御部
5…楽曲情報記憶部
6…表示部
8…タッチパネル
9…楽曲データ再生部
P1、P2…携帯型オーディオ装置

Claims (4)

  1. 楽曲データを記憶する複数の楽曲データ記憶部から楽曲情報を取得して表示部に表示し、該表示された所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、該楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部から該楽曲データを取得して再生するオーディオ装置において、
    各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報に対応させて楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶する楽曲情報記憶部と、
    各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報が同一であれば、音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部を特定するデータを該楽曲情報に対応させて前記楽曲情報記憶部に記憶し、所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、該楽曲情報に付加した前記データが特定する楽曲データ記憶部より楽曲データを取得する制御を行う制御部と、
    前記制御部により取得された楽曲データを再生する楽曲データ再生部とを、
    備え、前記制御部は、上記制御に加えて、
    前記楽曲情報と共に楽曲データ再生時に表示する画像データの有無を示すデータを取得し、
    前記画像データが存在する楽曲データ記憶部を特定するデータを前記楽曲情報記憶部に更に記憶し、
    前記音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該楽曲データの再生中に表示する画像データが存在せず、音質が良好でない楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該画像データが存在する場合には、前記楽曲情報に対応させて該画像データが存在する楽曲データ記憶部を特定するデータを前記楽曲情報記憶部に記憶し、
    所定の楽曲情報の楽曲データ再生時、該楽曲情報に付加した前記データが特定する楽曲データ記憶部より画像データを取得して前記表示部に表示する制御を行う
    ことを特徴とするオーディオ装置。
  2. 楽曲データを記憶する複数の楽曲データ記憶部から楽曲情報を取得して表示部に表示し、該表示された所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、該楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部から該楽曲データを取得して再生するオーディオ装置において、
    オーディオ装置に接続された各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報に対応させて該楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶する楽曲情報記憶部と、
    各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報が同一であれば、各楽曲データ記憶部を特定するデータを該楽曲情報に対応させて前記楽曲情報記憶部に記憶すると共に、該各データに楽曲データの音質順に順位をつけ、所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、順位が最高の前記データが特定する楽曲データ記憶部より楽曲データを取得する制御部と、
    前記制御部により取得された前記楽曲データを再生する楽曲データ再生部と、
    を備え
    前記制御部は、所定の楽曲データ記憶部がオーディオ装置から取り外されたとき、該楽曲データ記憶部に対応する前記データを前記楽曲情報記憶部より消去する
    ことを特徴とするオーディオ装置。
  3. 楽曲データを記憶する複数の楽曲データ記憶部から楽曲情報を取得して表示部に表示し、該表示された所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき該楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部から該楽曲データを取得して再生するオーディオ装置の再生方法において、
    該オーディオ装置は、
    各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報に対応させて楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶し、
    各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報が同一であれば、音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部を特定するデータを該楽曲情報に対応させて記憶し、
    所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、該楽曲情報に付加した前記データが特定する楽曲データ記憶部より楽曲データを取得して再生すると共に、
    該オーディオ装置は更に、
    前記楽曲情報と共に楽曲データ再生時に表示する画像データの有無を示すデータを取得し、
    前記画像データが存在する楽曲データ記憶部を特定するデータを更に記憶し、
    前記音質が良好な楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該楽曲データの再生中に表示する画像が存在せず、音質が良好でない楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部に該画像が存在する場合には、前記楽曲情報に対応させて該画像が存在する楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶し、
    所定の楽曲情報の楽曲データ再生時、該楽曲情報に付加した前記データが特定する楽曲データ記憶部より画像データを取得して表示する、
    ことを特徴とするオーディオ装置の再生方法。
  4. 楽曲データを記憶する複数の楽曲データ記憶部から楽曲情報を取得して表示部に表示し、該表示された所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき該楽曲データが記憶されている楽曲データ記憶部から該楽曲データを取得して再生するオーディオ装置の再生方法において、
    オーディオ装置に接続された各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報に対応させて該楽曲データ記憶部を特定するデータを記憶し、
    各楽曲データ記憶部から取得した楽曲情報が同一であれば、各楽曲データ記憶部を特定するデータを該楽曲情報に対応させて記憶すると共に、該各データに楽曲データの音質順に順位をつけ、
    所定の楽曲情報の楽曲データの再生が指示されたとき、順位が最高の前記データが特定する楽曲データ記憶部より楽曲データを取得して再生し、
    所定の楽曲データ記憶部がオーディオ装置から取り外されたとき、該楽曲データ記憶部に対応する前記データの記憶を消去する、
    ことを特徴とするオーディオ装置の再生方法。
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