以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。以下の説明は、光磁気ディスク記録再生装置に対して本発明の情報編集装置を適用した場合の実施形態である。
図1に本発明の実施形態にかかる光磁気ディスク記録再生装置100の概略構成例を示す。図1に示すように、この光磁気ディスク記録再生装置100は、情報記録再生部50と、システムコントローラ51と、入力部52と、表示部53と、を含んで構成され、これら各部は図示のように接続されている。
情報記録再生部50は、光磁気ディスク20を回転駆動するための図示しないスピンドルモータと、図示しないレーザービームを出射するレーザーダイオードおよびこのレーザーダイオードからの出射光および光磁気ディスク20からの反射光を目的に応じて分光する各種スプリッタおよび光磁気ディスク20からの反射光や各種スプリッタにより分光された光を電気信号に変換するディテクタおよびレーザービームの光磁気ディスク20に対する焦点を合わせたり、情報トラック上に位置付けるためのアクチュエータとを備えた光ピックアップ2と、光ピックアップ2からの各種電気信号から目的に応じた様々な信号を生成するRFアンプ7と、このRFアンプ7で生成される光磁気ディスク20に予め記録されたグループ(溝)の揺らぎを抽出したウォブル信号から光磁気ディスク20のアドレス情報を検出するADIPデコーダ6と、光磁気ディスク20に記録した情報を再生する際にはRFアンプ7で生成される光磁気ディスク20に記録されている信号を抽出したRF(Radio Frequency)信号のデータに対してEFM(Eight to Fourteen Modulation)復調を行い、また、光磁気ディスク20に情報を記録する際には、後述するDRAM12からのデータにEFM変調を施す機能を有するEFMエンコーダデコーダ9と、光磁気ディスク20に情報を記録する際に、レーザービームによりキュリー温度以上に熱せられた光磁気ディスク20の磁性膜に対して磁界を印加する磁気ヘッド3と、この磁気ヘッド3に対してEFMエンコーダデコーダ9によりEFM変調が施されたデータに応じて磁界の向きを決定し駆動するためのヘッド駆動回路5と、光磁気ディスク20から情報を再生す
る際に、EFMエンコーダデコーダ9によりEFM復調されたデータを備え、また、光磁気ディスク20に情報を記録する際に、後述するデータ圧縮エンコーダデコーダ13により圧縮されたデータを蓄えておくDRAM(Dynamic Random Access Memory)12と、このDRAM12に対してデータの入出力を制御するためのDRAMコントロール回路11と、光磁気ディスク20から情報を再生する際に、DRAM12からのデータを伸長して、この伸長した信号を出力部15から出力し、また、光磁気ディスク20に情報を記録する際に、入力部14からの信号を圧縮しDRAM12に出力するデータ圧縮エンコーダデコーダ13と、スピンドルモータや光ピックアップ2を半径方向に駆動する図示しないキャリッジモータや光ピックアップ2のアクチュエータを制御するためのサーボコントロール回路8と、を備えている。なお、アナログ信号をデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータや、デジタル信号をアナログ信号に変換するためのD/Aコンバータの図示は省略している。
システムコントローラ51は、CPU51a、ROM51b、RAM51cを備え、情報記録再生部50における各構成部分を制御し、光磁気ディスク20への情報の記録、読み出し、再生を行う。この情報の記録や読み出しについては、本発明と直接の関係がないので、詳しい説明は省略する。また、システムコントローラ51のCPU51aは、光磁気ディスク最内周部に記録されたTOCと呼ばれる管理情報を読み出し、本発明の特徴部分である編集処理(以下「TOC編集処理」という)を行う。ROM51bには、TOC編集処理プログラムなどが格納され、RAM51cは、主に、作業領域として用いられる。入力部52は、システムコントローラ10に、外部から各種操作指令を与えるためのものであり、例えば、TOC編集処理の際、ユーザからの編集指令をシステムコントローラ10に与える。表示部53は、この光磁気ディスク記録再生装置100の演奏状態を表示したり、TOC編集処理の際、ユーザーに対して、必要な情報を表示するものである。
この本発明の特徴部分であるTOC編集処理について、以下に詳しく説明する。始めに、TOC編集処理の対象となるTOCの論理的構造を図2を参照して説明する。本実施形態にかかるTOCは、ディスク名、1のトラックに対して付与されるトラック番号情報、曲名、曲数、演奏時間などの管理情報の他に、グループ名情報などを含んだグループ管理情報から構成されている。このグループ管理情報とは、1ないし複数のトラックを1つのグループとして管理するために生成される情報である。このグループ管理情報により、グループ(グループ名情報)とトラック番号情報とが関係付けられる。なお、あるグループに属するトラックに対してグループ名情報を付与する場合は、トラックの1つ1つに対してそのトラックがどのグループに属するかの情報を付与する方法と、グループに対してそのグループに属するトラックがどのトラックであるかを付与する方法がある。前者の方法の場合、グループ管理情報は、《TNO1/GroupA,TNO2/GroupB,TNO3/GroupA,TNO4/GroupB,TNO5/GroupC》という形態とされ、後者の方法の場合、グループ管理情報は、《GroupA/TNO1&TNO2&TNO3,GroupB/TNO4&TNO5》という形態とされる。なお、「TON1」や「GroupA」の表す意味は、この後詳述する。また、本実施形態においては、このトラックと曲とは1対1に対応する。
図2は、このようなTOCのうち、ディスク名と、グループ名情報と、トラック番号情報と、トラック(曲)との関係づけ(論理的構造)を示す図である。図2中、「Disc」はディスク名を示す。「GroupA」は、「A」という名称で管理されるグループを示す(GroupB、C、D・・・も、それぞれの名称で管理されるグループを示す)。「TON1」は、「1」という番号のトラック番号情報であることを示す(TON2、3・・も、それぞれの番号のトラック番号情報であることを示す)。「a」は、「a」という名称のトラック(ここでは、「a」という名称の曲)であることを示す(b、c、d・・・についても、それぞれの名称の曲であることを示す)。
図2の例では、1つのDiscには、GroupAとGroupBが登録されており、さらに、GroupAには、TON1が付与された曲「a」とTON2が付与された曲「b」とTON3が付与された曲「c」とが属し、GroupBには、TON4が付与された曲「d」とTON5が付与された曲「e」とが属している。このように、本実施形態にかかるTOCにおいては、記録された曲をグループ化して管理している(以下「グループ管理」という)。このようなグループ管理によれば、ユーザが入力部52を介して1つの曲を指定する際に、絞り込み指定、例えば、まず、GroupAを指定し、その後に、GroupAに属しているトラック番号情報であるTON1を指定することができる。
そして、TOC編集処理では、指定した曲を移動させた場合にグループ管理の編集を行うことができる。ここに移動とは、光磁気ディスクに記録された曲データ自体が、該ディスク上の記録位置を変更することをいうのではなく、トラック(曲)に付与されるトラック番号情報が変更されることをいう。即ち、プログラム再生やランダム再生などの特殊再生が指定されていない場合には、トラック番号情報の順序(小さい番号から大きい番号に向けて)で再生されるが、トラック番号情報の変更により、あたかも、曲データが記録されている順序が変更されたようになる。このことより、本実施形態におけるトラック(曲)の移動とは、トラック(曲)の論理的位置を変更することを意味する。
また、TOC編集処理では、トラック番号情報を変更する場合、(1)同じトラック番号情報を異なるグループに使用しないこと、(2)グループ毎のトラック番号情報は、最初の番号から最後の番号に増加する連続性を持ち、かつ、欠番は認めること、のトラック番号情報の付与のルール(以下「TNO付与ルール」という)を規定する。
次に、TOC編集処理におけるトラック(曲)の移動の態様について図3乃至図6を参照して説明する。図3および図4は、図2に示す構造から、ユーザが指定した曲を、ユーザが所望する論理的位置に移動させる場合の態様を示すものである。この態様における曲の指定方法としては、その曲に付与されたトラック番号情報(曲名でもよい)を指定することにより行う。
図3の(イ)は、移動する曲を特定し、その曲を既存(登録済)のグループの特定の論理的位置に移動させる場合の態様である。この場合、図3(イ)(A)に示すように、GroupAに属している曲「b」(TNO2)を、GroupBの曲「d」(TNO4)の直後に移動させており、移動後、図3(イ)(B)に示すように、TNO付与ルールに従って、GroupA、B全体としてTNOを再付与している。即ち、曲順を「d」、「b」、「e」とする場合、その順序に沿って番号が増加方向になるように、TNOを付与している。このような態様の利用例としては、「b」という曲のグループを既存のグループに変更し、かつ、そのグループの中でも「d」という曲の直後に聞きたい場合などが該当する。なお、TNO付与ルールに従えば、図3(イ)(C)に示すように、GroupB内でのみ、TNOを再付与するようにしてもよい。
図3の(ロ)は、移動する曲を特定し、その曲に新たなグループ名情報を付与した上で、既存のグループ間の特定の論理的位置に移動させる場合の態様である。この場合、図3(ロ)(A)に示すように、GroupAに属している曲「b」(TNO2)に対して、新たにGroupCを付与し、それをGroupAの曲「c」(TNO3)の直後に移動させており、移動後、図3(ロ)(B)に示すように、TNO付与ルールに従って、GroupA、B、C全体としてTNOを再付与している。このような態様の利用例としては、「b」という曲のグループを新たに作成し、かつ、その曲「b」をグループ「A」の曲の直後に聞きたい場合などが該当する。また、グループとグループとの境目を確認しつつ、曲の移動を行った場合、たまたま境界だった場合が該当する。このように、曲「b」(TNO2)を曲「c」(TNO3)の直後に移動させた場合、曲「c」、「b」、「d」の各TNOの大きさの関係は、TNO付与ルールに従えば、「c」<「b」<「d」となる。なお、TNO付与ルールに従えば、図3(ロ)(C)に示すように、GroupB、C内でのみ、TNOを再付与するようにしてもよい。
図3の(ハ)は、移動する曲を特定し、その曲に新たなグループ名情報を付与した上で、既存のグループ内である特定の論理的位置に移動させる場合の態様である。この場合、図3(ハ)(A)に示すように、GroupAに属している曲「b」(TNO2)に対して、新たにGroupCを付与し、それをGroupBの曲「d」(TNO4)の直後に移動させている。ところが、これは、グループ内にグループを設けることとなるので、グループを複数の層構造とする結果となる。
このようなグループの複数の層構造は、その構造をユーザが記憶しておく必要性が生じ、これもまた、所望の曲を特定するのに時間がかかるため、好ましくない。従って、このような場合、図3(ハ)(B)に示すように、GroupBを、GroupBとGroupDとに自動的に分割し、曲「d」(TNO4)をGroupBに属させたままとし、曲「e」(TNO5)に対して、新たにGroupDを付与する(以下このように自動的に分割することを「分割のルール」という)。そして、TNO付与ルールに従って、GroupA、B、C、D全体としてTNOを再付与している。このような態様の利用例としては、グループ性よりも曲の順序を重要視する場合などが該当する。なお、このように、構造上はグループを分割する必要があるが、分割された各グループの名称は、同一のものを使用してもよい。また、TNO付与ルールに従えば、図3(ハ)(C)に示すように、GroupB、C、D内でのみ、TNOを再付与するようにしてもよい。
図4の(ニ)は、移動する曲を特定し、その曲をグループ管理せずに、既存のグループ間の特定の論理的位置に移動させる場合の態様である。この場合、図4(ニ)(A)に示すように、GroupAに属している曲「b」(TNO2)に対して、グループ管理を行うことをやめて、それをGroupAの曲「c」(TNO3)の直後に移動させており、移動後、図4(ニ)(B)に示すように、TNO付与ルールに従って、グループ管理されていない曲も含めてGroupA、B、C全体としてTNOを再付与している。この場合も、図3の(ロ)の態様と同様、曲「c」、「b」、「d」の各TNOの大きさの関係は、TNO付与ルールに従えば、「c」<「b」<「d」となる。また、TNO付与ルールに従えば、図4(ニ)(C)に示すように、GroupAのみを除いて、TNOを再付与するようにしてもよい。
図4の(ホ)は、移動する曲を特定し、その曲をグループ管理せずに、既存のグループ内である特定の論理的位置に移動させる場合の態様である。この場合、図4(ホ)(A)に示すように、GroupAに属している曲「b」(TNO2)に対して、グループ管理を行うことをやめて、それをGroupBの曲「d」(TNO4)の直後に移動させている。この場合も、図3(ハ)の態様と同様に分割のルールに基づき、図4(ホ)(B)に示すように、GroupBを、GroupBとGroupCとに分割し、曲「d」(TNO4)をGroupBに属させたままとし、曲「e」(TNO5)に対して、新たにGroupCを付与するとともに、TNO付与ルールに従って、グループ管理されていない曲も含めてGroupA、B、C全体としてTNOを再付与している。なお、この場合も、構造上はグループを分割する必要があるが、分割された各グループの名称は、同一のものを使用してもよい。また、TNO付与ルールに従えば、図4(ホ)(C)に示すように、GroupAのみを除いて、TNOを再付与するようにしてもよい。
図4の(へ)は、移動する曲を特定し、その曲を既存のグループ内に移動させる場合の態様である。上記(イ)〜(ホ)の態様は、移動先の論理的位置をユーザが任意に指定するものであるが、この(へ)の態様は、ユーザが移動先のグループ名情報を指定するのみで、そのグループ内外の特定の論理的位置は指定しない点で異なる。この場合、図4(へ)(A)に示すように、GroupAに属している曲「b」(TNO2)を、GroupB内に移動させている。ここで、GroupB内のどの論理的位置に移動されるかは、例えば、グループ内での曲の順序付けのルール(以下「順序付けルール」という)を予め定めておき、その順序付けルールに従って決定される。図4(へ)(B)の例では、曲名がアルファベット順に従って順序付けされ、TNO付与ルールに従って、GroupA、B全体としてTNOが再付与されている。なお、TNO付与ルールに従えば、図4(へ)(C)に示すように、GroupB内でのみ、TNOを再付与するようにしてもよい。
図5および図6は、図5の最上部に示す構造から、ユーザが指定したグループを、ユーザが所望する論理的位置に移動させる場合の態様を示すものである。この態様におけるグループの指定方法としては、そのグループに付与されたグループ名情報を指定することにより行う。このように、移動させる対象をグループ全体とすることで、曲(例えば、トラック番号情報)を指定する上記図3および図4の態様に比べ、多くの曲を移動させる場合に操作回数が少なくて済む。
図5の(ト)は、移動するグループを特定し、そのグループに含まれている曲を、既存のグループ内に移動させる場合の態様である。この場合、図5(ト)(A)に示すように、GroupAに属している曲「a」(TNO1)と「b」(TNO2)全てを、GroupC内に移動させている。ここで、GroupC内のどの論理的位置に移動されるかは、図4(へ)の態様と同様に、順序付けルールを予め定めておき、その順序付けルールに従って決定される。このような態様の利用例としては、「A」という名称のグループに属する曲全てを既存のグループに編入する場合などが該当する。なお、TNO付与ルールに従えば、図5(ト)(C)に示すように、GroupC内でのみ、TNOを再付与するようにしてもよい。
図5の(チ)は、移動するグループを特定し、そのグループを新たなグループに変更し、既存のグループ間の特定の論理的位置に移動させる場合の態様である。この場合、図5(チ)(A)に示すように、GroupAを、新たなGroupDに変更し、それをGroupBの直後に移動させており、移動後、図5(チ)(B)に示すように、TNO付与ルールに従って、GroupB、C、D全体としてTNOを再付与している。なお、TNO付与ルールに従えば、図5(チ)(C)に示すように、GroupC、D内でのみ、TNOを再付与するようにしてもよい。
図6の(リ)は、移動するグループを特定し、そのグループに属している曲をグループ管理せずに、既存のグループ間の特定の論理的位置に移動させる場合の態様である。この場合、図6(リ)(A)に示すように、GroupAに属している曲「a」(TNO1)と「b」(TNO2)に対して、グループ管理を行うことをやめて、それをGroupBの曲「d」(TNO4)の直後に移動させており、移動後、図6(リ)(B)に示すように、TNO付与ルールに従って、グループ管理されていない曲も含めてGroupB、C全体としてTNOを再付与している。この場合も、図3の(ロ)、図4(二)の態様と同様、曲「d」、「a」、「b」、「c」の各TNOの大きさの関係は、TNO付与ルールに従えば、「d」<「a」<「b」<「c」となる。また、TNO付与ルールに従えば、図6(リ)(C)に示すように、GroupBのみを除いて、TNOを再付与するようにしてもよい。
図6の(ヌ)は、移動するグループを特定し、そのグループに属している曲をグループ管理せずに、既存のグループ内である特定の論理的位置に移動させる場合の態様である。この場合、図6(ヌ)(A)に示すように、GroupAに属している曲「a」(TNO1)と「b」(TNO2)に対して、グループ管理を行うことをやめて、それをGroupBの曲「c」(TNO3)の直後に移動させている。この場合も、図3の(ハ)、図4(ホ)の態様と同様に分割のルールに基づき、図6(ヌ)(B)に示すように、GroupBを、GroupBとGroupDとに分割し、曲「c」(TNO3)をGroupBに属させたままとし、曲「d」(TNO4)に対して、新たにGroupDを付与するとともに、TNO付与ルールに従って、グループ管理されていない曲も含めてGroupB、C、D全体としてTNOを再付与している。なお、TNO付与ルールに従えば、図6(ヌ)(C)に示すように、GroupBのみを除いて、TNOを再付与するようにしてもよい。
図6の(ル)は、移動するグループを特定し、そのグループを既存のグループ間の特定の論理的位置に移動させる場合の態様である。この場合、図6(ル)(A)に示すように、GroupAを、GroupBの直後に移動させており、移動後、図6(ル)(B)に示すように、TNO付与ルールに従って、GroupA、B、C全体としてTNOを再付与している。なお、TNO付与ルールに従えば、図6(ル)(C)に示すように、GroupBのみを除いて、TNOを再付与するようにしてもよい。
次に、トラック(曲)のグルーピングの態様について図7および図8を参照して説明する。図7は、グループ管理されていない複数の曲(図7(A))に対して、グループ名情報を付与する場合の態様である。この場合、まず、GroupA、B、Cを新たに生成し(図7(B))、曲「aa」(TNO1)と曲「ab」(TNO7)に対してGroupAを、曲「ba」(TNO6)と曲「bb」(TNO4)と曲「bc」(TNO3)に対してGroupBを、曲「ca」(TNO5)と曲「cb」(TNO2)に対してGroupCを、それぞれ付与する(図7(C))。
このグループ名情報の付与(各グループへの登録)は、グルーピングに目的に合わせて行うことが望ましい。例えば、アルファベットごとにグループ化したい場合は、GroupA、GroupB、GroupCというように、グループ名情報を生成し、各曲はその名称に応じてグループに登録される。また、各グループ内のどの論理的位置に移動されるかは、図4(へ)、図5の(ト)の態様と同様に、グループ内での曲の順序付けルールを予め定めておき、その順序付けルールに従って決定される。図7(C)の例では、曲名がアルファベット順に従って順序付けされている。そして、図7(D)に示すように、TNO付与ルールに従って、GroupA、B、C全体としてTNOを再付与している。なお、アルファベットごとにグループ化する他にも、アイウエオごと、キーワードごとにグループ化する方法があげられる。
図8は、複数のグループ(図8(E))を、いくつかのグループに統合する場合の態様である。この場合、まず、GroupA1とGroupA2を、GroupAに統合し、GroupB1とGroupB2を、GroupBに統合する(図8(F))。これにより、曲「aa」(TNO1)と曲「ab」(TNO2)と曲「bc」(TNO5)と曲「ca」(TNO6)は、GroupAに属することとなり、曲「ba」(TNO3)と曲「bb」(TNO4)と曲「cb」(TNO7)は、GroupBに属することとなる(図8(G))。ここで、どのグループを統合するかは、ユーザが複数のグループを選択してする場合や、自動的に類似(同一も含める)名称を統合することが考えられる。2つのグループの統合は、先に説明した図5の(ト)の態様と似ているが、統合するグループが3つ、4つと数多くなった場合には有効な態様である。
また、各グループ内のどの論理的位置に移動されるかは、図7の態様と同様である。そして、この態様では、図8(H)に示すように、TNO付与ルールが守られているので、TNOの再付与しなくてもよいが、図8(I)に示すように、GroupA、B全体としてTNOを再付与しても構わない。ユーザが所望する論理的位置に移動させる場合の態様を示すものである。この態様における曲の指定方法としては、その曲に付与されたトラック番号情報(曲名でもよい)を指定することにより行う。
図7および図8のトラック(曲)のグルーピングの態様では、例えば、初期にグループ管理する指令を行なわずに、CDからMDにダビングすると、各曲にトラック番号情報が付与されるだけとなるが、グループ管理されていない曲が多数存在する場合は、グループ化を自動的にすることで使用者の負担を軽減することができる。
次に、CPU51aのTOC編集処理について、図9乃至図12を参照して説明する。図9は、図3(イ)〜(ハ)および、図4(ニ)、(ホ)におけるトラック(曲)移動を行う場合のTOC編集処理ルーチンを示すフローチャートである。なお、図9中、符号(イ)〜(ホ)に示す部分の処理は、それぞれ、図3(イ)〜(ハ)、図4(ニ)、(ホ)における態様時の処理であることを示している。
図9に示すTOC編集処理では、まず、CPU51aは、光磁気ディスク20からTOCを読み出し、一時、RAM51cに記憶する。そして、CPU51aは、入力部52から、曲の移動(MOVE)指令を待つ状態となる(ステップS1)。この状態で、ユーザが、例えば、表示部53の表示内容を見ながら、入力部52を操作して、MOVE(移動)する曲のTNO(トラック番号情報)を設定(指定)すると、CPU51aは、これを認識し、ステップS2に移行する。
ステップS2では、CPU51aは、入力部52からの指令を待ち、ユーザにより入力された指令が、設定された曲に対してグループ管理する指令であるか否かを判別する。グループ管理する指令であると判別した場合には、CPU51aは、ステップS3に移行する。一方、グループ管理する指令でないと判別した場合には、CPU51aは、ステップS6に移行する。
ステップS3では、CPU51aは、入力部52からの指令を待ち、ユーザにより入力された指令が、設定された曲に対して既存グループへの編入(移動)指令であるか否かを判別する。既存グループへの編入(移動)指令であると判別した場合には、CPU51aは、さらに、ユーザによる入力部52から曲の移動先の位置(論理的位置)指令を受けて、その移動先の位置をRAM51cに記憶(ステップS4)し、ステップS9に移行する。ここで、例えば、TNO1が付与された1曲目を、3曲目の後に、移動させたい場合には、TON1をTON4に変更するように指令する。また、表示部53の画面が大きい場合には、複数の曲名を表示させ、曲名のみを見ながら移動させるように構成してもよい。いずれにしても、移動方法は装置の大きさ、種類によって異なる。共通する点といえば、移動を行なっている最中のTNOの変更は、装置のシステムコントローラ内で変更が有効になっているだけであり、ディスク上に記録させている情報は書き換えられていない。
一方、既存グループへの編入指令でないと判別した場合には、CPU51aは、新たなグループの登録処理を実行、即ち、グループ管理情報を生成し(ステップS5)、ステップS6に移行する。
ステップS6でも、CPU51aは、ユーザによる入力部52から曲の移動先の位置指令を受けて、その移動先の位置をRAM51cに記憶(ステップS6)し、ステップS7に移行する。
ステップS7では、CPU51aは、設定された曲の移動先の位置が、既存グループ内であるか否かを判別する(ステップS7)。既存グループ内でないと判別した場合には、CPU51aは、ステップS9に移行する。一方、既存グループ内であると判別した場合には、CPU51aは、移動先のグループを、分割のルールに基づき、複数に分割する処理を実行(ステップS8)し、ステップS9に移行する。
ステップS9では、CPU51aは、設定された曲に対して、MOVE(移動)処置を実行する。そして、CPU51aは、図3および図4で説明したように、全ての曲に対しTNO(トラック番号情報)付与処理(再付与)を実行し(ステップS10)、新しいTOCを作成(ステップS11)し、TOC編集処理を実行する。
図10は、図3(ロ)〜(ハ)および、図4(ニ)〜(ヘ)におけるトラック(曲)移動を行う場合のTOC編集処理ルーチンを示すフローチャートである。このフローチャートは、図9に示すフローチャートとほぼ同様であるが、図9のステップS4における設定された曲の移動先の位置をRAM51cに記憶することに代えて、設定された曲の移動先であるグループ名情報をRAM51cに記憶することとしている(ステップS24)。即ち、図4(ヘ)におけるトラック(曲)移動を行う場合、この処理が行なわれる。ステップS24では、ユーザは、入力部52から、設定された曲の移動先のグループ名情報を入力する必要がある。なお、グループ内のどの論理的位置に移動されるかは、上述したように、グループ内での曲の順序付けルールを予め定めておき、その順序付けルールに従って決定される。
図11は、図5(ト)、(チ)および、図6(リ)〜(ル)におけるトラック(曲)移動を行う場合のTOC編集処理ルーチンを示すフローチャートである。なお、図11中、符号(ト)〜(ル)に示す部分の処理は、それぞれ、図5(ト)、(チ)、図6(リ)〜(ル)における態様時の処理であることを示している。
図11に示すTOC編集処理では、まず、CPU51aは、光磁気ディスク20からTOCを読み出し、一時、RAM51cに記憶する。そして、CPU51aは、光磁気ディスク20からTOCを読み出し、一時、RAM51cに記憶する。そして、CPU51aは、入力部52から、グループの移動(MOVE)指令を待つ状態となる(ステップS41)。この状態で、ユーザが、例えば、表示部53の表示内容を見ながら、入力部52を操作して、MOVE(移動)するグループ名情報を設定(指定)すると、CPU51aは、これを認識し、ステップS42に移行する。
ステップS42では、CPU51aは、入力部52からの指令を待ち、ユーザにより入力された指令が、設定されたグループに属している曲をグループ管理する指令であるか否かを判別する。グループ管理する指令であると判別した場合には、CPU51aは、ステップS43に移行する。
ステップS43では、CPU51aは、入力部52からの指令を待ち、ユーザにより入力された指令が、設定されたグループに属している曲に対して既存グループへの編入指令であるか否かを判別する。既存グループへの編入指令であると判別した場合には、CPU51aは、さらに、ユーザによる入力部52から移動先のグループの指令を受けて、そのグループ名情報をRAM51cに記憶(ステップS44)し、ステップS53に移行する。一方、既存グループへの編入指令でないと判別した場合には、CPU51aは、入力部52からの指令を待ち、ユーザにより入力された指令が、設定されたグループに属している曲に対して新たなグループとして登録する指令であるか否かを判別する(ステップS45)。新たなグループとして登録する指令でないと判別した場合には、CPU51aは、さらに、ユーザによる入力部52から設定されたグループの移動先の位置指令を受けて、そのグループ名情報をRAM51cに記憶(ステップS46)し、ステップS53に移行する。
一方、ステップS45で、新たなグループとして登録する指令であると判別した場合には、CPU51aは、新たなグループの登録処理、即ち、グループ管理情報を生成(ステップS47)し、ユーザによる入力部52から新たなグループの移動先の位置指令を受けて、そのグループ管理情報をRAM51cに記憶(ステップS48)し、ステップS53に移行する。
ステップ53では、設定されたグループ若しくは、新たなグループ対してMOVE(移動)処理を実行し、ステップS54に移行する。
一方、ステップS42で、グループ管理する指令でないと判別した場合には、CPU51aは、設定されたグループに属している各曲の移動先の位置指令を受けて、その位置をRAM51cに記憶する(ステップS49)。そして、CPU51aは、各曲の移動先の位置が、既存グループ内であるか否か判別する(ステップS50)。既存グループ内でないと判別した場合には、CPU51aは、ステップS52に移行する。一方、既存グループ内であると判別した場合には、CPU51aは、移動先のグループを、分割のルールに基づき、複数に分割する処理を実行する(ステップS51)。そして、各曲に対してMOVE(移動)処理を実行し、ステップS54に移行する。
ステップS54では、CPU51aは、全ての曲に対してTNO(トラック番号情報)付与処理(再付与)を実行し、新しいTOCを作成し(ステップS55)、TOC編集処理を終了する。
図12は、図7および、図8におけるトラック(曲)のグルーピングを行う場合のTOC編集処理ルーチンを示すフローチャートである。なお、図12中、符号(B)〜(D)、(F)〜(H)に示す部分の処理は、それぞれ、図7(B)〜(D)、図8(F)〜(H)における態様時の処理であることを示している。
図12のTOC編集処理では、まず、CPU51aは、TOC内にグループ(グループ管理情報)が既に登録されているか否かを判別する(ステップS61)。既にグループが登録されていると判別した場合には、CPU51aは、ステップS62に移行する。一方、グループが登録されていないと判別した場合には、CPU51aは、ステップS64に移行する。
ステップS62では、CPU51aは、入力部52からの指令を待ち、入力された指令が、新たなグループを登録する指令であるか否かを判別する。新たなグループを登録する指令であると判別した場合には、CPU51aは、新たなグループの登録処理を実行し(ステップS63)、ステップS66に移行する。一方、新たなグループを登録する指令でないと判別した場合には、CPU51aは、TOC編集処理を終了する。
ステップS64では、CPU51aは、入力部52からの指令を待ち、入力された指令が、既存グループを統合する指令であるか否かを判別する。既存グループを統合する指令であると判別した場合には、CPU51aは、グループの統合処理を実行し(ステップS65)、ステップS66に移行する。一方、既存グループを統合する指令でないと判別した場合には、CPU51aは、TOC編集処理を終了する。
ステップS66では、各グループに対する曲の登録処理を実行、即ち、グループ管理情報を生成する。全ての曲の登録処理が終了したか否かを判別し(ステップS67)、全ての曲の登録処理が終了した場合には、CPU51aは、TNO(トラック番号情報)付与処理(再付与)を実行し(ステップS68)、新しいTOCを作成し(ステップS69)、TOC編集処理を終了する。
なお、上記図9乃至図12において、入力部52からの各種指令を総称して編集指令と称す。
以上説明したように、本実施形態によれば、TON付与のルールや、順序付けルール、分割のルール、或いは、トラック番号情報とグループ管理情報との対応関係を定めることにより、曲の再生順序の編集や、グループへの登録(配属)編集を行なった場合に、その他のルール等を満足させるように自動的にトラック番号情報を付与、変更したり、曲順を並べ換えたり、グループを分割したりすることができるので、ユーザの操作負荷を低減させることができる。
なお、上記実施形態においては、光磁気ディスク記録再生装置に対して本発明の情報編集装置を適用した場合について説明したが、MD、CD、DVD、LDなどの情報記録媒体用の記録再生装置、あるいは、これら情報記録媒体を複数使用可能な一体型のオーディオ装置、車載用のオーディオ装置などに対して適用することが可能である。