JP2005140979A - 調光装置および走査顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】 減光率の自由度が高く、安価な調光装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る調光装置62は、レーザー発生装置61から発せられたレーザー光Lが開口67を通過し入射する光学系65と、レーザー発生装置61と光学系65との間に配設され、レーザー発生装置61から発せられたレーザー光Lを開口67に対して光軸と略垂直方向に相対移動させる移動装置70と、外部操作により移動装置70に相対移動させられるレーザー光Lの開口67に対する相対移動量を変化させる操作装置とを備え、操作装置の外部操作によって、移動装置70にレーザー発生装置61から発せられたレーザー光Lを開口67に対して光軸と略垂直方向に相対移動させ、開口67を通過するレーザー光Lの通過断面積を変化させることにより、光学系65に入射するレーザー光Lの光量を調節可能に構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光源から発せられた光束の光量を調節する調光装置に関する。さらに、この調光装置を用いた走査顕微鏡に関する。
走査顕微鏡の一例として、走査型共焦点顕微鏡がある。走査型共焦点顕微鏡は、レーザー光を発生させる光源ユニットと、光源ユニットから発せられたレーザー光を標本上に集光する対物レンズと、標本上に照射されるレーザー光を2次元的に走査する走査装置と、標本からの光を検出する光検出装置とを備えて構成される。
このように概略構成される走査型共焦点顕微鏡において、光源ユニットからのレーザー光を対物レンズを介して標本上に結像(集光)し、走査装置を利用して標本上に照射されたスポット状の光を2次元的に走査して観察を行う。標本にレーザー光が照射されると、標本の光学的な特性によって反射、吸収、蛍光、散乱などが照射領域において生じる。照射領域で発生した反射光や蛍光は、対物レンズで集光された後に光検出装置により検出される。光検出装置からの電気信号はマイクロコンピュータ等の処理装置に取り込まれて、処理装置において検出信号に基づく標本の観察像が構成される。この観察像はCRTモニター等に表示される。
従来の走査型共焦点顕微鏡では、レーザー光を発生させる光源としてのレーザー発生装置と、レーザー発生装置(光源)から発せられたレーザー光(光束)の光量を調光する調光装置とが一つの筐体に収められ一体の光源ユニットとして構成されている。調光装置は、ある固定の(所定の)減光率を有する(複数種の)減光フィルタを備えて構成され、この減光フィルタを光路に挿脱することで、レーザー発生装置から発せられたレーザー光の光量を調光するようになっている。また、多段階または連続的に変化する減光率の領域を有する減光フィルタを光路に変位可能に配設し、減光フィルタを変位させて減光フィルタにおけるレーザー光の通過する位置を変化させることで、レーザー発生装置から発せられたレーザー光の光量を調光するように構成された調光装置もある。
特開平11−183806号公報
しかしながら、固定の(所定の)減光率を有する減光フィルタを用いる場合には、設定できる減光率の自由度が低くなるという問題があった。また、多段階または連続的に変化する減光率の領域を有する減光フィルタを用いる場合には、減光率の自由度は高くなるが、(フィルタ自体が)固定の(所定の)減光率を有する減光フィルタよりも高価であり、コスト上昇を招くという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、減光率の自由度が高く、安価な調光装置を提供することを目的とする。また、この調光装置を用いた走査顕微鏡を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、請求項1に係る発明の調光装置は、光源から発せられた光束が通過可能な開口を有し、光源から発せられた光束が開口を通過し入射する光学系と、光源と光学系との間に配設され、光源から発せられた光束を開口に対して光軸と略垂直方向に相対移動させる移動装置と、移動装置を外部操作可能に構成され、外部操作により移動装置に相対移動させられる光束の開口に対する相対移動量を変化させる操作装置とを備え、操作装置の外部操作によって、移動装置に光源から発せられた光束を開口に対して光軸と略垂直方向に相対移動させ、開口を通過する光束の通過断面積を変化させることにより、光学系に入射する光束の光量を調節可能に構成されることを特徴とする。
請求項2に係る発明の調光装置は、請求項1に記載の調光装置において、光源がレーザー光を発生させるレーザー発生装置であり、光学系が、開口に配設された集光レンズと、開口を通過するとともに集光レンズに集光されたレーザー光が入射する光ファイバとを有して構成され、移動装置が、レーザー発生装置から発せられたレーザー光が透過するハービングと、ハービングを操作装置の外部操作に伴って回転可能に保持するハービング保持部とを有して構成されることを特徴とする。
請求項3に係る発明の調光装置は、請求項2に記載の調光装置において、ハービング保持部に、ハービングとともに回転可能な円盤部が設けられており、円盤部は、円盤部の外周部に設けられ、固定された爪部と係合可能な複数のノッチ部と、円盤部の外周部において複数のノッチ部と円盤部の中心軸対称に設けられ、爪部が摺接可能な摺接部とを有して構成されることを特徴とする。
請求項4に係る発明の調光装置は、請求項2に記載の調光装置において、ハービング保持部は、ハービングの回転角度を段階的に調節可能な第1調整部と、ハービングの回転角度を無段階的に調節可能な第2調整部とを有して構成されることを特徴とする。
請求項5に係る発明の走査顕微鏡は、光源からの光を標本上に集光する第1集光光学系と、第1集光光学系を用いて標本上に集光される光を偏向し標本上で走査する走査装置と、標本からの光を検出する光検出装置と、標本からの光を光検出装置に集光する第2集光光学系とを備え、第1集光光学系は、請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の調光装置を有して構成されることを特徴とする。
本発明によれば、減光率の自由度が高く、安価な調光装置を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明に係る調光装置を備えた走査顕微鏡1の概略構成を図2に示している。この走査顕微鏡1は、走査型共焦点顕微鏡であり、光源ユニット6からのレーザー光を標本SA上に集光する第1集光光学系2と、第1集光光学系2を用いて標本SA上に集光されるレーザー光を偏向し標本SA上で走査する走査装置3と、標本SAからの光を検出する光検出装置5と、標本SAからの光を光検出装置5に集光する第2集光光学系4とを主体に構成される。
第1集光光学系2は、レーザー光(光束)を発生させる光源ユニット6と、光源ユニット6からのレーザー光を平行光に変換するコリメータレンズ21と、コリメータレンズ21からのレーザー光が標本SAに向けて反射するダイクロイックミラー22と、ダイクロイックミラー22で反射したレーザー光を標本SA上に集光する第2対物レンズ23および対物レンズ24とを備えて構成される。第2対物レンズ23は顕微鏡本体10の鏡筒部11内に配設され、コリメータレンズ21およびダイクロイックミラー22は鏡筒部11の上部に設けられた顕微鏡筐体部12内に配設される。
走査装置3は、ガルバノミラー(図示せず)を有して構成される光走査部31と、走査レンズ32とを備えて構成され、顕微鏡筐体部12内におけるダイクロイックミラー22と第2対物レンズ23との間に配設される。第2集光光学系4は、対物レンズ24および第2対物レンズ23と、標本SAからの蛍光が反射する全反射ミラー42と、全反射ミラー42で反射した蛍光を光検出装置5の遮光板52上に集光する第1集光レンズ41とを備えて構成される。全反射ミラー42および第1集光レンズ41は、顕微鏡筐体部12内におけるダイクロイックミラー22およびコリメータレンズ21の上方に配設される。
光検出装置5は、ピンホール51(開口)を有する遮光板52と、ピンホール51を通過した光(蛍光)が入射するマルチモード光ファイバ53と、ピンホール51およびマルチモード光ファイバ53を通過した光(蛍光)を検出する検出ユニット55とを備えて構成される。遮光板52は顕微鏡筐体部12内に配設され、マルチモード光ファイバ53はコネクタC1,C2を用いて顕微鏡筐体部12と検出ユニット55に接続される。検出ユニット55には、ケーブル56を介して処理ユニット57が電気的に接続されており、検出ユニット55で検出された検出信号に基づく(標本SAの)画像処理が行われ、処理ユニット57の画像処理により得られた標本SAの観察画像が図示しないモニターに表示される。
さて、光源ユニット6は、図1に示すように、レーザー光Lを発生させる光源であるレーザー発生装置61と、レーザー発生装置61から発せられたレーザー光L(光束)の光量を調光する調光装置62と、これらが収容される光源筐体部63とを備えて構成される。レーザー発生装置61から発せられるレーザー光Lは、ほぼ平行光束であり、その断面の強度分布はガウス分布で近似することができる。また、レーザー光の直径は、一般に0.5mm〜数mmである。
調光装置62は、レーザー発生装置61から発せられたレーザー光Lが入射する第3光学系65と、レーザー光Lを光軸と略垂直方向に移動させる移動装置70と、移動装置70を外部操作可能な操作装置80(図3を参照)とを備えて構成される。第3光学系65は、光源筐体部63内の遮光壁部66に形成された開口67と、開口67に設けられた第2集光レンズ68と、開口67を通過し第2集光レンズ68に集光されたレーザー光Lが入射するシングルモード光ファイバ69とを備えて構成される。なお、第3光学系65は本発明における光学系であり、第2集光レンズ68は本発明における集光レンズであり、シングルモード光ファイバ69は本発明における光ファイバとなっている。
第2集光レンズ68は、レーザー光Lをシングルモード光ファイバ69のコアの端部に十分集光するように配設される。シングルモード光ファイバ69は、図2に示すように、コネクタC3,C4を用いて光源筐体部63と顕微鏡筐体部12とに接続され、シングルモード光ファイバ69に入射したレーザー光Lが顕微鏡筐体部12内のコリメータレンズ21に伝達されるようになっている。すなわち、第2集光レンズ68に集光されてシングルモード光ファイバ69に入射したレーザー光Lは、顕微鏡筐体部12側に接続されたファイバ端面から所定の開口数(NA)で出射され、コリメータレンズ21により平行光に変換される。
移動装置70は、図1および図3に示すように、透明な平行平板であるハービング71と、ハービング71を操作装置80の外部操作に伴って回転可能に保持するハービング保持部72とを備えて構成され、レーザー発生装置61と第3光学系65との間に配設される。ハービング71は、ガラスや透明樹脂材料を用いて平行平面を有する円板状に形成され、レーザー発生装置61から発せられたレーザー光Lが透過するようになっている。
ハービング保持部72は、図3および図4に示すように、樹脂材料を用いてハービング71の周囲を囲むリング状に形成される。ハービング保持部72の中央には、ハービング71の形状に合わせた嵌合穴72aが形成されており、ハービング71をこの嵌合穴72aに嵌合させて接着剤等で固定することにより、ハービング71がハービング保持部72に取付保持されるようになっている。図3に示すように、ハービング保持部72の両端には軸部73a,73bが連結されており、これら軸部73a,73bが光源筐体部63内に形成された軸穴74a,74bとそれぞれ回転自在に嵌合することで、軸部73a,73bを回転軸としてハービング保持部72がハービング71とともに光源筐体部63内で回転できるようになっている。これにより、ハービング71がハービング保持部72に回転可能に保持される。
操作装置80は、図3に示すように、ハービング保持部72の一端側の軸部73aに連結され光源筐体部63の外方まで延びて形成された操作ツマミ81からなり、操作ツマミ81を回転操作(外部操作)することにより、ハービング保持部72とともにハービング71が回転するようになっている。これにより、操作ツマミ81(操作装置80)の回転操作(外部操作)によりハービング71を所望の角度だけ回転させ、レーザー光Lのハービング71に対する入射角θを変化させることで、レーザー発生装置61から発せられたレーザー光Lを開口67に対して光軸と略垂直方向に相対移動(平行移動)させることができる。さらに、操作ツマミ81の回転角度を変化させることで、レーザー光Lのハービング71に対する入射角θが変化し、移動装置70(ハービング71)に相対移動させられるレーザー光Lの開口67に対する相対移動量を変化させることができる。
なお、ハービング71の厚さをd、ハービング71の屈折率をnとすると、レーザー光Lの相対(平行)移動量sは次の式で表される。
Figure 2005140979
そして、調光装置62は、操作ツマミ81(操作装置80)の回転操作(外部操作)によって(ハービング71を所望の角度だけ回転させ)レーザー光Lのハービング71に対する入射角θを変化させることで、移動装置70によりレーザー発生装置61から発せられたレーザー光L(光束)を開口67に対して光軸と略垂直方向に相対移動(平行移動)させ、開口67を通過するレーザー光Lの通過断面積を変化させることにより、第3光学系65に構成されるシングルモード光ファイバ69に入射するレーザー光Lの光量を調節するように構成されている。これにより、ハービング71を用いてレーザー光Lの光量を調節(調光)することができ、さらに、操作ツマミ81(操作装置80)の回転操作(外部操作)によってレーザー光Lの光量を連続的に調節(調光)することができるため、減光率の自由度が高く、安価な調光装置を得ることができる。
なお、図1に示すように、ハービング71とともに回転可能な円盤部75をハービング保持部72(もしくは操作ツマミ81)に設け、この円盤部75の外周部に、光源筐体部63内に固設された爪部79と係合可能な複数のノッチ部76と、このノッチ部76に対し円盤部75の中心軸対称に位置して爪部79と摺接可能な摺接部77とを形成するようにしてもよい。すなわち、ハービング保持部72が、ハービング71の回転角度を段階的に調節可能な第1調整部としてのノッチ部76と、ハービング71の回転角度を無段階的に調節可能な第2調整部としての摺接部77とを有して構成されるようにしてもよい。
このようにすれば、ハービング71は180度回転対称であるため、爪部79をノッチ部76と係合させることでレーザー光Lの調光量を再現性よく段階的に調節することができるとともに、爪部79を摺接部77に摺接させることでレーザー光Lの調光量を無段階的に調節することができる。さらに、ノッチ部76および摺接部77の一端にストッパー78を形成してもよい。
ここで、レーザー光L(光束)を開口67に対して相対移動させることにより、レーザー光Lの光量を調節できることを図5および図6を参照しながら説明する。図5は、開口67とレーザー光Lとの位置関係を表した図である。なお簡単のため、開口67の断面形状は直径がD1の円形、レーザー光Lの断面形状は直径がD2の円形であり、開口67とレーザー光Lとの中心間距離をAとする。ここではD1>D2とする。また、開口67の透過率は、開口67の外側が0%、開口67の内側が100%とし、レーザー光Lの断面の強度分布は一様とする。また、シングルモード光ファイバ69は、レーザー光Lが十分に広い角度で入射できるようにする。このとき、図5に示すように、開口67とレーザー光Lとが重なる部分の光B(図5中の斜線部)は、開口67を通過して(第2集光レンズ68に集光され)シングルモード光ファイバ69(光学系)に入射する(図1も参照)。一方、開口67と重ならない部分(光Bを除く部分)の光は、開口67の外側の透過率が0%であるため、シングルモード光ファイバ69に入射しない。
図6は、図5に示す場合における、開口67とレーザー光Lとの中心間距離Aと、レーザー光Lのシングルモード光ファイバ69(光学系)への入射光量Cの関係を表した図である。図6に示すように、開口67とレーザー光Lとの中心間距離A(すなわち、レーザー光Lの開口67に対する相対移動量)が大きくなり、中心間距離AがA=(D1−D2)/2を超えるとシングルモード光ファイバ69への入射光量Cが減少し始め、中心間距離AがA=(D1+D2)/2に達すると入射光量Cが零になることがわかる。以上のことから、レーザー光L(光束)を開口67に対して相対移動させることにより、レーザー光Lの光量を調節できることがわかる。なお、実際には、開口側のシングルモード光ファイバ69の透過率分布や角度特性、レーザー光(光束)の断面強度分布や発散分布、レーザー光(光束)の開口に対する入射角等により、図6に示す関係はより複雑になるが、概要は同じであるので説明は省略する。
また、図7は、レーザー光Lのハービング71に対する入射角θ(ハービング入射角)と、レーザー光Lのシングルモード光ファイバ69(光学系)への入射光量C(ファイバ入射光量)との関係を示すグラフの一例である。ここで、レーザー光Lは直径1mmのガウス分布の平行光束とし、第2集光レンズ68は有効径2mmで焦点距離5mmの理想レンズとし、シングルモード光ファイバ69は開口数(NA)が0.1のステップインデックス型のシングルモード光ファイバとする。そして、図7に示すように、レーザー光Lが開口67に対し相対移動するにつれて、シングルモード光ファイバ69への入射光量が減少していく様子がわかる。
なお、図1および図7に示すように、入射角θが−60度の時に入射光量Cが最大となり、入射角θが−60度から0度になるようにハービング71を回転させると入射光量Cが減少し、入射角θが0度の時に入射光量Cがほぼ0となるようになっている。これにより、ハービング71の表裏面における2回反射光がシングルモード光ファイバ69に入射してノイズとなることを回避することができる。
このような構成の調光装置62を備えた走査顕微鏡1を用いて、蛍光試料(標本SA)を観察する場合の作用について説明する。なお、光源の一例として、波長488nmのレーザー光を発生させるレーザー発生装置を使用する。光源ユニット6のレーザー発生装置61から発せられたレーザー光L(光束)は、図1に示すように、調光装置62のハービング71に入射し、ハービング71の表裏面において(垂直入射を除き、入射角θに応じた)屈折を起こす。ハービング71から出射したレーザー光Lは、(垂直入射を除き)ハービング71の入射光に対し平行移動した状態で開口67に達する。そして、開口67を通過したレーザー光Lは、第2集光レンズ68に集光されてシングルモード光ファイバ69に入射し、顕微鏡筐体部12側に接続されたファイバ端面から所定の開口数(NA)で出射される。
このようにして光源ユニット6から発せられたレーザー光は、図2に示すように、コリメータレンズ21により平行光に変換される。コリメータレンズ21からの平行光はダイクロイックミラー22により反射され、走査装置3の光走査部31に入射する。なお、本実施形態において、ダイクロイックミラー22は、波長488nmの光をほぼ反射し、波長500nm以上の光をほぼ透過する特性を有している。ダイクロイックミラー22から光走査部31に入射したレーザー光は、光走査部31に構成されるガルバノミラー(図示せず)により、レーザー光と直交する2方向に2次元的に走査される。光走査部31から出射されたレーザー光は、走査レンズ32を介して一次像面13に結像された後、第2対物レンズ23および対物レンズ24によって標本SA上に集光(結像)される。
このとき、標本SA上に結像されたスポット状のレーザー光(点像)は、光走査部31により標本SA上の観察領域を2次元的に走査され、標本SAの光学的な特性によって反射、吸収、蛍光、散乱などがレーザー光の照射領域において生じる。生物組織を蛍光観察する場合には、標本SAの組織を複数の蛍光試薬で染色して観察する。標本SAにレーザー光が照射されると、蛍光試薬で染色された各組織から試薬に応じた蛍光が発せられる。このとき、標本SAに波長488nmのレーザー光(励起光)が照射されると、このレーザー光(励起光)より波長の長い蛍光が発せられる。これらの蛍光はほとんどレーザー光が照射された領域から発せられるが、その領域の周辺領域からも蛍光が若干発生する。
標本SAから発せられた蛍光は、対物レンズ24および第2対物レンズ23により一次像面13の位置に結像された後に、走査レンズ32で平行光とされて光走査部31に入射する。標本SAからの蛍光はレーザー光が照射された領域から出射されるので、光走査部31によって再び走査されることにより、すなわちデスキャンされることにより、ダイクロイックミラー22から光走査部31に入射したレーザー光と同一の光路に常に戻されることになる。
光走査部31からダイクロイックミラー22に出射された蛍光は、レーザー光より波長が長いためダイクロイックミラー22を透過し、全反射ミラー42により反射された後に第1集光レンズ41に入射する。そして、蛍光は第1集光レンズ41により遮光板52上に集光(結像)される。すなわち、遮光板52と標本SAとは共役な位置関係にあり、遮光板52に形成されたピンホール51の位置にスポット状の蛍光(レーザー光)の像が形成される。そして、ピンホール51を通過した蛍光のみがマルチモード光ファイバ53を介して検出ユニット55に伝達される。前述したように、レーザー光が照射される領域の周辺領域からも蛍光が出射されるが、これらの蛍光は遮蔽板52上のピンホール51より外側に結像される。そのため、蛍光観察に悪影響を与える(レーザー光が照射される領域の)周辺領域からの蛍光は、遮光板52に遮られて検出ユニット55に伝達されない。
マルチモード光ファイバ53により検出ユニット55に伝達された蛍光は、検出ユニット55に設けられた蛍光フィルタ(図示せず)によって波長選択された後、図示しない光電子増倍管により光強度が検出される。光強度の検出信号はケーブル56を介して処理ユニット57へ送信され、処理ユニット57により画像処理が行われ画像情報として取得されるとともに、標本SAの観察画像(画像情報)がモニター(図示せず)に表示される。なお、観察者は必要に応じてこの画像情報を記録媒体(図示せず)に保存する。
このとき、観察者は、モニターに表示される観察画像を見ながら、調光装置62に構成される操作ツマミ81の回転操作を行う。そうすると、図1に示すように、操作ツマミ81の回転操作によってハービング71が所望の角度だけ回転し、レーザー光Lのハービング71に対する入射角θが変化する。これにより、レーザー発生装置61から発せられたレーザー光L(光束)が開口67に対して光軸と略垂直方向に相対移動(平行移動)し、開口67を通過するレーザー光Lの通過断面積が変化することで、シングルモード光ファイバ69に入射する(すなわち、光源ユニット6から発せられる)レーザー光Lの光量が調節(調光)される。
そのため、観察者は、モニターに表示される観察画像を見ながら、調光装置62に構成される操作ツマミ81を回転操作することにより、所望のレーザー光(励起光)の光量を得ることができる。また、予め取得した観察画像の信号強度から適したレーザー光(励起光)の光量を推測し、この光量が得られるように操作ツマミ81を回転操作することで、レーザー光(励起光)の光量を所望の値に近づけることもできる。
この結果、以上のような構成の調光装置62によれば、移動装置70のハービング71を用いてレーザー光Lの光量を調節(調光)することができ、さらに、操作ツマミ81(操作装置80)の回転操作(外部操作)によってレーザー光Lの光量を連続的に調節することができるため、減光率の自由度が高く、安価な調光装置を得ることができる。
また、光源としてレーザー発生装置61を用いることで、平行光束を容易に得ることができる。さらに、第3光学系65が、開口67に配設された第2集光レンズ68と、開口67を通過するとともに第2集光レンズ68に集光されたレーザー光Lが入射するシングルモード光ファイバ69とを有して構成されることで、レーザー光を効率よく伝達することができる。また、移動装置70が、レーザー発生装置61から発せられたレーザー光Lが透過するハービング71と、ハービング71を操作装置80の外部操作に伴って回転可能に保持するハービング保持部72とを有して構成されることで、調光装置(移動装置)の構造を簡潔にすることができる。
さらに、ハービング保持部72にハービング71とともに回転可能な円盤部75が設けられるとともに、円盤部75が、円盤部75の外周部に設けられ、固定された爪部79と係合可能な複数のノッチ部76と、円盤部75の外周部においてノッチ部76と円盤部75の中心軸対称に設けられ、爪部79が摺接可能な摺接部77とを有して構成されることで、ハービング71は180度回転対称であるため、爪部79をノッチ部76と係合させることでレーザー光Lの調光量を再現性よく段階的に調節することができるとともに、爪部79を摺接部77に摺接させることでレーザー光Lの調光量を無段階的に調節することができる。
すなわち、ハービング保持部72が、ハービング71の回転角度を段階的に調節可能な第1調整部としてのノッチ部76と、ハービング71の回転角度を無段階的に調節可能な第2調整部としての摺接部77とを有して構成されることで、レーザー光Lの調光量を再現性よく段階的に調節する機能と、レーザー光Lの調光量を無段階的に調節する機能を併せ持つことができる。
また、走査顕微鏡1が以上のような調光装置62を有して構成されることで、減光率の自由度が高く、安価な調光装置を備えた走査顕微鏡を得ることができる。
なお、上述の実施形態において、本発明に係る走査顕微鏡の一例として走査型共焦点顕微鏡を用いているが、これに限られるものではなく、多光子励起走査顕微鏡を用いてもよい。なお、多光子励起走査顕微鏡を用いる場合、ピンホールの大きさを多光子励起でない場合に比べ十分に大きくするか、あるいは遮光板を取り除き、標本から発せられた蛍光を効率よく検出ユニットへ導くようにするのが一般的である。
また、上述の実施形態において、光源としてレーザー発生装置61を用いているが、これに限られるものではなく、発散光を発生させるランプ光源を用いるようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態において、第3光学系65(光学系)が、開口67に配設された第2集光レンズ68と、開口67を通過するとともに第2集光レンズ68に集光されたレーザー光Lが入射するシングルモード光ファイバ69とを有して構成されているが、これに限られるものではなく、例えば、レンズやミラーを用いて顕微鏡の照明系に集光する光学系でもよく、開口を有する光学系であればよい。また、光ファイバとしてシングルモード光ファイバ69を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、マルチモード光ファイバを用いてもく、さらに複数の光ファイバを束ねた構成であってもよい。
また、上述の実施形態において、移動装置70が、レーザー発生装置61から発せられたレーザー光Lが透過するハービング71と、ハービング71を操作装置80の外部操作に伴って回転可能に保持するハービング保持部72とを有して構成されているが、これに限られるものではなく、例えば、開口を有する光学系を移動させるように構成されてもよく、光源から発せられた光束を開口に対して光軸と略垂直方向に相対移動させるように構成されていればよい。
さらに、上述の実施形態において、操作装置80が操作ツマミ81から構成されているが、これに限られるものではなく、例えば、レバー等を用いてもよく、移動装置を外部操作可能な構成であればよい。
また、上述の実施形態において、ハービング保持部72が、ハービング71の回転角度を段階的に調節可能な第1調整部としてのノッチ部76と、ハービング71の回転角度を無段階的に調節可能な第2調整部としての摺接部77とを有して構成されているが、これに限られるものではなく、ハービング保持部を回転駆動するモーター等をハービング保持部に設け、ハービングの回転角度を段階的に、あるいは無段階的に切り換えて調節できるようにモーター等を駆動制御するようにしてもよい。
本発明に係る調光装置の要部構成を示す模式図である。 本発明に係る調光装置を備えた走査顕微鏡の概略構成を示す模式図である。 上記調光装置に構成される移動装置および操作装置の平面図である。 図3中の矢印IV−IVに沿った断面図である。 開口とレーザー光との位置関係を表した図である。 開口とレーザー光との中心間距離と、レーザー光のシングルモード光ファイバへの入射光量の関係を表した図である。 ハービング入射角とファイバ入射光量との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 走査顕微鏡
2 第1集光光学系
3 走査装置
4 第2集光光学系
5 光検出装置
6 光源ユニット
61 レーザー発生装置(光源)
62 調光装置
65 第3光学系(光学系)
67 開口
68 集光レンズ
69 シングルモード光ファイバ(光ファイバ)
70 移動装置
71 ハービング
72 ハービング保持部(72a 嵌合穴)
75 円盤部
76 ノッチ部(第1調整部)
77 摺接部(第2調整部)
79 爪部
80 操作装置
SA 標本
L レーザー光(光束)

Claims (5)

  1. 光源から発せられた光束が通過可能な開口を有し、前記光源から発せられた光束が前記開口を通過し入射する光学系と、
    前記光源と前記光学系との間に配設され、前記光源から発せられた光束を前記開口に対して光軸と略垂直方向に相対移動させる移動装置と、
    前記移動装置を外部操作可能に構成され、前記外部操作により前記移動装置に相対移動させられる光束の前記開口に対する相対移動量を変化させる操作装置とを備え、
    前記操作装置の外部操作によって、前記移動装置に前記光源から発せられた光束を前記開口に対して光軸と略垂直方向に相対移動させ、前記開口を通過する光束の通過断面積を変化させることにより、前記光学系に入射する光束の光量を調節可能に構成されることを特徴とする調光装置。
  2. 前記光源がレーザー光を発生させるレーザー発生装置であり、
    前記光学系が、前記開口に配設された集光レンズと、前記開口を通過するとともに前記集光レンズに集光されたレーザー光が入射する光ファイバとを有して構成され、
    前記移動装置が、前記レーザー発生装置から発せられたレーザー光が透過するハービングと、前記ハービングを前記操作装置の外部操作に伴って回転可能に保持するハービング保持部とを有して構成されることを特徴とする請求項1に記載の調光装置。
  3. 前記ハービング保持部に、前記ハービングとともに回転可能な円盤部が設けられており、
    前記円盤部は、
    前記円盤部の外周部に設けられ、固定された爪部と係合可能な複数のノッチ部と、
    前記円盤部の外周部において前記複数のノッチ部と前記円盤部の中心軸対称に設けられ、前記爪部が摺接可能な摺接部とを有して構成されることを特徴とする請求項2に記載の調光装置。
  4. 前記ハービング保持部は、
    前記ハービングの回転角度を段階的に調節可能な第1調整部と、
    前記ハービングの回転角度を無段階的に調節可能な第2調整部とを有して構成されることを特徴とする請求項2に記載の調光装置。
  5. 光源からの光を標本上に集光する第1集光光学系と、
    前記第1集光光学系を用いて前記標本上に集光される光を偏向し前記標本上で走査する走査装置と、
    前記標本からの光を検出する光検出装置と、
    前記標本からの光を前記光検出装置に集光する第2集光光学系とを備え、
    前記第1集光光学系は、請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の調光装置を有して構成されることを特徴とする走査顕微鏡。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009276571A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 可変光減衰器および可変光減衰器搭載光送受信器
JP2014513811A (ja) * 2011-03-01 2014-06-05 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・コーポレイション レーザビーム放射照度制御システム

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