JP2005139632A - 掘削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造物下、地下水位下の地中等の狭隘な場所での大口径場所打杭を構築する場合等に適用可能な掘削方法を得ること。
【解決手段】 地下水面より低く、施工基面からの高さに制限のある狭い空間に、前記狭い空間に据え付け可能な全回転式オールケーシング掘削機を据え付け、前記全回転式オールケーシング掘削機にケーシングチューブを取り付け、リバースサーキュレーション工法の掘削に必要な回転力を前記全回転式オールケーシング掘削機から前記ケーシングチューブに伝達して回転圧入し、リバースサーキュレーション工法に準拠して水より比重の大きな溶液を循環させながら前記ケーシングチューブの回転力と連動した掘削ビットにより削り取った土砂をその溶液の循環によって地上に排出し、前記ケーシングチューブ中への地下水、土砂の流入を防ぎつつ前記ケーシングチューブの中を掘削することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、構造物下、地下水位下の地中等の狭隘な場所での大口径場所打杭を構築する場合等に適用可能な掘削方法に関する。
例えば、図28に示すように、構造物の受替え(アンダーピーニング)等で、既設構造物1の地下、すなわち地中にて大口径の場所打杭を構築する施工条件は、施工の空頭が制限された狭隘な施工空間2内での作業に加えて、地下水位3が施工基面4より上にあるというケースが多い。狭隘な施工空間2は、鋼矢板6等で周囲を囲われており、低空頭用掘削機5等の限られた機器類しか搬入できない。
この施工条件で、従来工法として考えられるものに、止水のための地盤改良を併用した人力深礎工法(例えば、特許文献1参照)と、低空頭用リバース工法(BGリバース工法、TBH工法等)(例えば、非特許文献1,2参照)がある。
特開2003−3780号公報((0002)) 特許第2503045号公報 特許第2789219号公報 特開平11−256157号公報((0002)) 「大口径ボーリング工法 - TBH工法」(www.daikoukei.ne.jp/kouho/tbh) 社団法人日本基礎建設協会発行の「場所打ちコンクリート杭 施工指針・同解説」建設省建設経済局建設機械課/監修(3.2.3リバース工法) 国土交通省監修「建設機械等損料算定表」社団法人日本建設機械化協会
人力深礎工法は、例えば、図29に示すように、人10が地中に入り人力で掘削しながらライナープレート11とリング12とで支保工13を組立てて土留めして行く施工法である。地上側には、簡易やぐら14が立てられ、この簡易やぐら14に取り付けたベビーウインチ15でバケット16を地中の人10に渡し、排土している。また、地上側から送風機17を駆動して送風管18を介して地中内に空気を送り、地中内の水を水中ポンプ19で地上側に送水している。
しかし、人力深礎工法では、完全な止水改良、地盤補強を行なわなければ、施工不可能であり、人命にもかかわる。また、ガス等の対策も必要なため、大きなコストと時間を要する。
低空頭用リバース工法(TBH工法)は、図30に示すように、先端にリバースビット21を備えたリバースロッド20をTBHドリル22にて掘削しながら、安定液タンク23内の泥水、ベントナイト溶液等の安定液をサンドポンプ24を介して坑内25に送り、リバースロッド20を介して安定液と土砂をサクションポンプ26で吸引し、安定液タンク23に設けた1次スクリーン27、2次スクリーン28、サイクロンスクリーン29へ導き、ここで安定液と土砂とに分離し、安定液を再び坑内25に供給し、分離した土砂を残土タンク30へ送り、大口径掘削を可能とするものである。
しかし、低空頭用リバース工法(TBH工法)は、孔内水位を地下水位より2m高く保つことにより孔壁を保ち掘削する施工法のため、杭周辺を地盤改良し止水しないと施工不可能である。すなわち、リバースサーキュレーションドリルの特徴である地下水より掘削する孔内の水位を2m高くしてその静水圧で孔壁が崩壊しないようにすることと、循環水に混じった粘土分によってできる孔壁の表面に付着するマッドフィルムという薄い膜によって孔壁を保つこととが、地下水下の施工のため、機能しなくなる。
この場合、地盤改良の方法としては、セメントミルクの混合処理工法が確実である。
しかし、構造物の地下という環境から、大きな重機が必要なCDM工法(例えば、特許文献2,3参照)に代表される機械攪拌式の施工法は、例えば、図31に示すように、大きな重機31を必要とするため、不可能である。
それ以外には、ジェットグラウト工法(例えば、特許文献4参照)が考えられる。ジェットグラウト工法は、例えば、図32に示すように、ロッド32先端に設けた噴出口33から地盤34中にセメントモルタル等の固結材を噴出注入し、地盤34中の土粒子と固結材を混合固化させる地盤改良技術である。
しかし、ジェットグラウト工法は、高コストの上に排泥の産廃処理が多量に生じる工法であり、杭全面に渡って使用することは、大変な時間とコストを要することとなり、好ましくない。
本発明は、斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、構造物下、地下水位下の地中等の狭隘な場所での大口径場所打杭を構築する場合等に適用可能な掘削方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、地下水面より低く、施工基面からの高さに制限のある狭い空間に、前記狭い空間に据え付け可能な全回転式オールケーシング掘削機を据え付け、前記全回転式オールケーシング掘削機にケーシングチューブを取り付け、リバースサーキュレーション工法の掘削に必要な回転力を前記全回転式オールケーシング掘削機から前記ケーシングチューブに伝達して回転圧入し、リバースサーキュレーション工法に準拠して水より比重の大きな溶液を循環させながら前記ケーシングチューブの回転力と連動した掘削ビットにより削り取った土砂をその溶液の循環によって地上に排出し、前記ケーシングチューブ中への地下水、土砂の流入を防ぎつつ前記ケーシングチューブの中を掘削することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の掘削方法において、前記水より比重の大きな溶液は、掘進位置の水圧を超える孔内溶液重量となるよう換算した溶液比重を地盤の透水性に合わせて増減した比重の加重材料と、沈殿防止材としての増粘材と、流動調整材としての分散材とを調合した溶液であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の掘削方法において、前記全回転式オールケーシング掘削機にケーシングチューブを取り付け、リバースサーキュレーション工法の掘削に必要な回転力を前記全回転式オールケーシング掘削機から前記ケーシングチューブに伝達して回転圧入するに際し、前記ケーシングチューブと前記掘削ロッドとの間に回転伝達ケリーバを取り付け、前記回転伝達ケリーバを介して前記リバースサーキュレーション工法の掘削に必要な全回転式オールケーシング掘削機の回転力を前記ケーシングチューブから掘削ロッドに伝達し、前記ケーシングチューブと前記掘削ロッドとの間にスタビライザを取り付け、前記スタビライザを介して前記掘削ロッドおよび掘削ビッドを孔の中心に方向を固定または修正し、掘削の方向を制御して、前記リバースサーキュレーション工法の掘削に必要な全回転式オールケーシング掘削機の回転力を前記ケーシングチューブから掘削ロッドに伝達することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1記載の掘削方法において、前記リバースサーキュレーション工法に準拠して水より比重の大きな溶液を循環させながら前記ケーシングチューブの回転力と連動した掘削ビットにより削り取った土砂をその溶液の循環によって地上に排出し、前記ケーシングチューブ中への地下水、土砂の流入を防ぎつつ前記ケーシングチューブの中を掘削するに際し、前記ケーシングチューブの頂部に軽量なケーシングチューブを取り付け、前記比重の高い溶液の水位とスイベルの位置を近づけ、サクションポンプにかかる負荷を小さくすることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1記載の掘削方法において、前記掘削終了後に、前記ケーシングチューブ内に比重が水に近い溶液を注入するに際し、前記ケーシングチューブ内の前記水より比重の大きな溶液と、前記比重が水に近い溶液との間に糊状の自立してかつ流動性のある溶液層を設けて前記水より比重の大きな溶液を前記比重が水に近い溶液と置換することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1記載の掘削方法において、請求項5による前記水より比重の大きな溶液を前記比重が水に近い溶液に置換する作業において、掘削終了部の透水性が大きくクィックサンド現象が予測される場合に、前記掘削に先立ち、掘削終了部に止水のための地盤改良を行うことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1記載の掘削方法において、請求項5による前記水より比重の大きな溶液を前記比重が水に近い溶液に置換する作業が終了後に、前記掘削終了後に、上下方向に第1掘削ロッドホルダーと第2掘削ロッドホルダーとを備えた掘削機器引上げ装置を前記全回転式オールケーシング掘削機の周囲に配置し、前記掘削ロッドを前記第1掘削ロッドホルダーにて係止した状態で前記全回転式オールケーシング掘削機のジャッキ力で引き上げ、引き上げられた前記掘削ロッドを第2掘削ロッドホルダーにて係止し、その後第1掘削ロッドホルダーによる係止を解除し、前記第2掘削ロッドホルダーの上部側に位置する前記掘削ロッドを撤去し、前記前記全回転式オールケーシング掘削機を元の位置に戻し、以下、次段以降の前記掘削ロッドを同様にして引き上げ、撤去することを特徴とする。
本発明において、施工基面からの高さに制限のある狭い空間とは、主に、既設構造物の下の地下で施工する場合における施工空間をいい、目安としては、5m以下の高さを指す。
また、水より比重の大きな溶液とは、リバースサーキュレーションドリル工法において使用する清水の比重が1であるため、水に対して比重が重いということを規定している。
また、全回転式オールケーシング掘削機とは、国土交通省監修「建設機械等損料算定表」社団法人日本建設機械化協会で定められた用語である(例えば、非特許文献3参照)。
また、リバースサーキュレーションドリル工法とは、非特許文献1等にて開示されている工法である。
本発明では、狭隘な空間での施工ができない全回転式オールケーシング掘削工法と、地下水面より下の施工が不可能であるリバースサーキュレーションドリル工法とを組み合わせることによって、構造物下、地下水位下の地中等の狭隘な場所での大口径場所打杭を構築する場合等に適用可能な掘削方法を可能とした。
本発明では、第一に、狭い空間(高さが低い)専用の全回転式オールケーシング掘削機を使用し、狭い空間で施工できない最大の理由であるケーシングチューブの中にグラブハンマを大型のクローラクレーンで吊って落下させ、その破壊力と破壊した土砂を掴み取る機能によってケーシングチューブ内を掘削して行く方法を、リバースサーキュレーション工法における水を循環させながらケーシングチューブの回転力と連動した掘削ビットにより削り取った土砂をその水の循環によって地上に排出し、ケーシングチューブの中を掘削して行く方法に代え、狭い空間(高さ)での施工を可能にした。
第二に、リバースサーキュレーションドリルの特徴である地下水より掘削する孔内の水位を2m高くしてその静水圧で孔壁が崩壊しないようにすることと、循環水に混じった粘土分によってできる孔壁の表面に付着するマッドフィルムという薄い膜によって孔壁を保つという機能が、地下水下の施工のため、機能しないことから、ケーシングチューブによって孔壁を保護すると共に水より比重の重い溶液を水の代わりに使用し、ケーシングチューブ内への地下水、土砂の流入を防いで掘り進むことを可能にした。
第三に、掘削後コンクリートを打設する場合、ケーシングチューブ内に水より比重の重い溶液を残したままコンクリートを打設すると、比重の重い溶液とコンクリートは比重が近く、混じってしまうという不具合を、本発明では、ケーシングチューブ内の水より比重の重い溶液をコンクリートとの比重差の大きいつまり比重の小さい(水の1に近い)溶液に置き換える際に、糊状の自立してかつ流動性のある溶液の層を両者の間に設けることによって解決した。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る掘削方法を構造物下、地下水位下の地中における狭隘な場所での大口径場所打杭を構築する方法に適用した一実施形態の施工フローを示す。
本実施形態は、図28と同様に、構造物の受替え(アンダーピーニング)等で、既設構造物1の地下、すなわち地中にて大口径の場所打杭を構築する施工条件において行われる。従って、図面には省略したが、施工の空頭が制限された狭隘な施工空間2内での作業に加えて、地下水位3が施工基面4より上にあり、狭隘な施工空間2は、鋼矢板6等で周囲を囲われており、低空頭用掘削機5等の限られた機器類しか搬入できない条件下にある。
以下、本実施形態に係る大口径場所打杭を構築する方法を施工工程に従って説明する。
なお、本実施形態では、後述する高比重溶液を使用した掘削を行った後、コンクリートを打設する場所打杭を造成する。そして、本実施形態では、比重の差が少なくまた硫酸バリウム等の加重材の粒子がセメントより細粒であるため循環溶液とコンクリートが混合してしまうことを防ぐため、高比重溶液を比重が水に近い溶液に置き換える際、杭掘削終了部の地質が透水性が大きく被圧水が存在し、クィックサンド現象が予測されるので、杭の掘削より前に予め杭掘削終了部を止水のための地盤改良を行う。
先ず、図1のステップS1および図2に示すように、杭の掘削より前に、予め掘削終了部に止水のための地盤改良をジェットグラウト工法により行う。ここでは、掘削終了部よりさらに深い位置に、定法に従ってジェットグラウト工法によりロッド51先端に設けた噴出口52から地盤53中にセメントモルタル等の固結材を噴出注入し、地盤53中の土粒子と固結材を混合固化させた改良杭50を形成する。
次に、図1のステップS2および図3に示すように、施工基面4からの高さに制限のある狭隘な施工空間2に据え付け可能な全回転式オールケーシング掘削機55を搬入し、施工基面4上に据え付ける。
ここで、全回転式オールケーシング掘削機55について説明する。全回転式のオールケーシング掘削工法では、鋼製ケーシングチューブの中にグラブハンマを大型のクローラクレーンで吊って落下させ、その破壊力と破壊した土砂を掴み取る機能によって鋼製ケーシングチューブ内を掘削して行く方法であるため、狭隘な施工空間2では、鋼製ケーシングチューブの中にグラブハンマを大型のクローラクレーンで吊って落下させることができない。しかし、ここでは、全回転式オールケーシング掘削機55により鋼製ケーシングチューブのみを回転圧入し、掘削はリバースサーキュレーション工法に準拠して行うものであるから、鋼製ケーシングチューブの中にグラブハンマを大型のクローラクレーンで吊って落下させ、その破壊力と破壊した土砂を掴み取る機能によって鋼製ケーシングチューブ内を掘削するという作業を必要としない。従って、全回転式オールケーシング掘削機55を狭隘な施工空間2に据え付け可能にすれば良い。
次に、図1のステップS3および図4に示すように、1本目の鋼製ケーシングチューブ56を搬入し、全回転式オールケーシング掘削機55に取り付け、全回転式オールケーシング掘削機55により回転して地盤53中に圧入する。
次に、図1のステップS4および図5に示すように、次の鋼製ケーシングチューブ57と掘削機器58とを搬入し、全回転式オールケーシング掘削機55に取り付けた1本目の鋼製ケーシングチューブ56上にセットし、鋼製ケーシングチューブの継ぎ足しを行う。
ここで、掘削機器58は、掘削ビット60を先端に備えるとともに途中にスタビライザ61を備えた掘削ロッド59から成り、鋼製ケーシングチューブ57内に装着されている。スタビライザ61は、図18(A),(B)に示すように、掘削ロッド59の側部に油圧シリンダによって回動できるように軸支されており、鋼製ケーシングチューブ57内に挿入する際には、図18(A)に示すように、掘削ロッド59の側部に沿って位置し、鋼製ケーシングチューブ57内に挿入後には、図18(B)に示すように、回動して掘削ロッド59の側部から径方向へ突出して鋼製ケーシングチューブ57の内壁面に密着し、鋼製ケーシングチューブ57に与えられる回転力を掘削ロッド59に伝達するように構成されている。すなわち、スタビライザ61は、鋼製ケーシングチューブ57に対して着脱可能な機能を備え、掘削器具58の先端に位置する地盤53を直接削り掘って行く掘削ビット60を鋼製ケーシングチューブ57に固定し、全回転式オールケーシング掘削機55の回転力を鋼製ケーシングチューブ57に伝達でき、かつ、杭の掘削断面の中心の位置を保持することができる機能を持っている。
次に、図1のステップS5および図6に示すように、継ぎ足された1本目の鋼製ケーシングチューブ56と次の鋼製ケーシングチューブ57とを、全回転式オールケーシング掘削機55により回転して地盤53中に圧入する。
次に、図1のステップS6および図7に示すように、次の鋼製ケーシングチューブ62と掘削機器63とを搬入し、全回転式オールケーシング掘削機55にセットされた鋼製ケーシングチューブ57上にセットし、鋼製ケーシングチューブの継ぎ足しを行う。
ここで、掘削機器63は、スイベル64と、回転伝達ケリーバ65と、掘削ロッド66から成り、鋼製ケーシングチューブ62内に装着されている。回転伝達ケリーバ65は、図19(A),(B)に示すように、矩形状に配した4枚の板材から成るリング部材67と、リング部材67の各交点を通って4枚の板材を十文字状に固定して成る回転伝達部材68と、回転伝達部材68の中央部に位置し、掘削ロッド挿通穴70を有する連結部69と、連結部69に傾倒自在に取り付けた一対の係止部材71とで構成されている。すなわち、回転伝達部材68は、各先端部68aが鋼製ケーシングチューブ62の内面に当接するように構成されている。回転伝達ケリーバ65は、頂上に取り付けてゆく鋼製ケーシングチューブ62と掘削器具63の掘削ロッド66とを固定し、全回転式オールケーシング掘削機55の回転力を鋼製ケーシングチューブ62から掘削ロッド66に伝達できる構造を備えている。また、回転伝達ケリーバ65は、鋼製ケーシングチューブ62と掘削ロッド66とに対して着脱可能な機能を備えている。回転伝達ケリーバ65は、掘削時には、図19(A)に示すように、一対の係止部材71を掘削ロッド挿入穴70内に挿入した掘削ロッド66側へ倒して掘削ロッド66を挟持し、ロッド着脱時には、図19(B)に示すように、一対の係止部材71を連結部69上に起立させて掘削ロッド66が掘削ロッド挿入穴70から自由に移動できるようにする。
次に、図1のステップS7および図8に示すように、嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブ72を搬入し、鋼製ケーシングチューブ62の上にセットし、スイベル64にスイベルホース73を取り付け、嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブ72に高比重溶液送水ホース74を配置する。また、回転伝達ケリーバ65の一対の係止部材71は、図19(A)に示すように、掘削ロッド66側に倒され、全回転式オールケーシング掘削機55の回転力を鋼製ケーシングチューブ62から掘削ロッド66に伝達できるようにされる。
ここで、スイベルホース73および高比重溶液送水ホース74は、図20に示すように、リバースサーキュレーション工法に準拠した循環系の高比重液循環装置に連絡している。スイベルホース73は、サクションポンプ75に連絡している。サクションポンプ75は、スクリーンを備えた固液分離装置76に連絡し、分離された土砂を残土タンク77へ排出する。また、固液分離装置76で分離された高比重溶液は、循環槽76aを循環してさらに土砂を沈殿させる。循環槽76aに沈殿した土砂は、クラムセル77aにて残土タンク77に排出される。土砂が分離した高比重溶液は、循環槽76aに一旦溜められ、その溶液の性質すなわち比重、粘性、成分を測定し、不足する成分(加重材、増粘材、分散材、水など)の配合を計算し、それに基づいてベントナイトミキサ78にて加重材と貯水槽79にて溜められた増粘材と分散材とを調合して水に溶解させた溶液を混合し、循環槽76aに溜められた高比重溶液の成分の不足分を補った高比重溶液を作製する。調泥槽80にて貯水槽79とベントナイトミキサ78から送られる両溶液を混合し、計画した高比重溶液に調整して高比重溶液送水ホース74を介して嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブ72に送られ、この経路を循環するように構成されている。
高比重溶液を循環させるサクションポンプ75は、高比重溶液の比重の大きさによってその能力を超えることも考えられる。そこで、本実施形態では、掘削器具63の頂上に位置するスイベル64の位置と鋼製ケーシングチューブ62内の比重の高い溶液の水位を近づけ、スイベル64を溶液中に水没させることによりサクションポンプ75にかかる負荷を小さくするために、人力にて移動可能な軽量の嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブ72を取り付け、鋼製ケーシングチューブ62の施工基面上の突出高さおよびその内部の高比重溶液の水位を嵩上げしている。なお、嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブ72は、樹脂製またはプラスチック製でも良い。
また、高比重溶液は、例えば、硫酸バリウム(比重4.2)等の加重材と、沈殿防止材としての増粘剤および流動調整材としての分散剤を調合して沈殿しずらくしながら比重を大きくした溶液である。
ここで、地下水面3が施工基面4より上にあるため、図21に示すように、掘削に伴いかかる水圧差を施工基面位と地下水位との差(水頭差)Hと地下水の影響を受ける立坑の山留および遮水壁として設置してある鋼矢板ないしは連続地中壁の遮水効果のなくなる深さから5m単位で施工基面4からの掘進長Lから(L+H)/Lの式にて求める比重に地盤の透水性に合わせて1〜2割増減した比重の硫酸バリウム等の加重材料と沈殿防止材としての増粘材および流動調整材としての分散材を調合した高比重溶液を循環水として、掘進地点での水圧を抑えることが可能となる。
次に、図1のステップS8および図9に示すように、高比重溶液を高比重溶液送水ホース74を介して嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブ72内に注ぎ込み、地盤53を掘削する掘削ビット60の先端から、中空となっている掘削ロッド66の中を地上のサクションポンプ75によって吸上げて地上に移送し、掘削ビット60先端で削り取った掘り屑を排出するリバースサーキュレーション工法に準拠して高比重溶液を循環することにより水圧の高い地盤を掘削する。
この過程で必要となる孔壁の崩壊を防止保護するために、鋼製ケーシングチューブ57を全回転式オールケーシング掘削機55により挿入し、次に次の鋼製ケーシングチューブ62を継ぎ足し、全回転式オールケーシング掘削機55により挿入するという操作を行う。これにより、地下水圧を抑える処理を杭全面にわたって地盤改良を行うという処理を行わずに達成することが可能となる。
次に、図1のステップS9および図10に示すように、全回転式オールケーシング掘削機55を停止するとともにリバースサーキュレーション工法に準拠する高比重溶液の循環を停止し、嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブ72およびスイベル64を取り外す。
次に、図1のステップS10および図11に示すように、次の鋼製ケーシングチューブ81と掘削機器82とを搬入し、全回転式オールケーシング掘削機55にセットされた鋼製ケーシングチューブ62上にセットし、鋼製ケーシングチューブの継ぎ足しを行う。
ここで、掘削機器82は、スイベル83と、回転伝達ケリーバ84と、掘削ロッド85から成り、鋼製ケーシングチューブ81内に装着されている。なお、掘削機器82は、図7に示す掘削機器63と同様に構成されている。従って、回転伝達ケリーバ84は、回転伝達ケリーバ65と同様であるから詳細説明は省略する。
次に、図1のステップS11および図12、図13に示すように、スイベル83にスイベルホース73を取り付け、鋼製ケーシングチューブ81内に高比重溶液送水ホース74を配置する。なお、図1のステップS7および図8で示した嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブ72の取り付けは、施工状況に応じて行われる。従って、ここでは、嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブを用いない場合について説明する。
この図1のステップS11によって、杭底部まで達しなかった場合には、図1のステップS9に戻り、さらに次の鋼製ケーシングチューブの継ぎ足しを行い、鋼製ケーシングチューブによる回転圧入と高比重溶液循環による掘削を行う。すなわち、図1のステップS9〜ステップS11を繰り返して、掘進していくこととなる。
次に、図1のステップS12および図14に示すように、掘削が完了すると、全回転式オールケーシング掘削機55を停止するとともにリバースサーキュレーション工法に準拠する高比重溶液の循環を停止する。
次に、図1のステップS13および図15,図22に示すように、高比重溶液を使用した掘削後、コンクリートを打設する場所打杭を造成する。ここでは、杭掘削終了後、高比重溶液Aを比重の低い(1.01〜1.05)ベントナイトまたは増粘材を含んだ溶液Bに置き換えてコンクリートの品質を保つことと、その置き換えに際し、高比重溶液Aと比重の低い溶液Bが混合しないように、その間にベントナイトとポリマー系の増粘剤を調合して糊状の自立してしかも流動性のある溶液Cの層を設けて、異なる比重の溶液の置換を行なう。
例えば、スイベルホース73を低比重粘性溶液を送水する装置に取り付け、高比重溶液送水ホース74を高比重溶液を回収する装置に取り付け、先ず、図22(A),(B)に示すように、スイベルホース73から流動性のある溶液Cを送り、鋼製ケーシングチューブ内の高比重溶Aを地上側へ押し上げ、続いて、比重の低い溶液Bをスイベルホース73から送り、流動性のある溶液Cを中間層として鋼製ケーシングチューブ内の高比重溶Aを地上側へ押し上げ、鋼製ケーシングチューブ内を比重の低い溶液Bに置き換える。
次に、図1のステップS14および図16,図17,図23ないし図27に示すように、全回転式オールケーシング掘削機55のジャッキ55bを使用し、掘削機器(掘削ロッド59,66,85、スタビライザ61、掘削ビット60)をケーシングチューブ57,62,81から外し、引き上げ、撤去する。
ここで、掘削機器(掘削ロッド59,66,85、スタビライザ61、掘削ビット60)を引上げ撤去する際、施工空間2の空頭の制限から4.9t程度のクレーンまたはフォークリフトの荷揚げ機械しか使用できず、掘削機器(掘削ロッド59,66,85、スタビライザ61、掘削ビット60)の全重量がその荷揚げ機械の荷揚げ能力制限を超える場合に、低空頭用全回転式オールケーシング掘削機55のジャッキ力とストロークを利用して掘削機器(掘削ロッド59,66,85、スタビライザ61、掘削ビット60)を引上げる掘削器具引上げ装置90を用いる。
掘削器具引上げ装置90は、図23ないし図25に示すように、全回転式オールケーシング掘削機55のベース55aとジャッキ55bにより移動する部分と接触しないように全回転式オールケーシング掘削機55の周囲にH鋼材92を固定し組み立てた掘削機器(掘削ロッド59,66,85、スタビライザ61、掘削ビット60)の全重量をその頂上の梁91a,91aの中央に負担しても十分な強度に設計された構台91と、全回転式オールケーシング掘削機55の上部に掘削ロッド85を受けるH鋼材を井桁状に組み立てた台座94を設置し、その上に掘削ロッド85との凹凸状接触面を持ち、掘削ロッド85を引上げる時は掘削ロッド85を締めるようになって固定し、全回転式オールケーシング掘削機55のジャッキ55b、55が下がる時には緩んで外れる機構を持つ第1掘削ロッドホルダー93と、構台91の頂上のH鋼の梁91a,91aにも全回転式オールケーシング掘削機55のジャッキ55bと第1掘削ロッドホルダー93によって引上げられた掘削ロッド85が下に落ちないように固定する第2掘削ロッドホルダー95とで構成されている。
ここで、第1掘削ロッドホルダー93は、凹凸状接触面を有する一対の係止部材93a,93aを掘削ロッド85を挟んで配置するとともに、掘削ロッド85に対して傾倒自在となるように台座94に軸支されている。また、第2掘削ロッドホルダー95は、凹凸状接触面を有する一対の係止部材95a,95aを掘削ロッド85を挟んで配置するとともに、掘削ロッド85に対して傾倒自在となるように2本のH鋼材から成る台座96に軸支されている。
次に、掘削器具引上げ装置90を用いて掘削機器(掘削ロッド59,66,85、スタビライザ61、掘削ビット60)をケーシングチューブ57,62,81から外し、引き上げ、撤去する方法について説明する。
先ず、図23に示すように、第1掘削ロッドホルダー93の一対の係止部材93a,93aを掘削ロッド85に向かって回動し掘削ロッド85を係止する。次に、第2掘削ロッドホルダー95の一対の係止部材95a,95aを掘削ロッド85から遠ざかる方向に回動する。これによって、掘削ロッド85は、第1掘削ロッドホルダー93に係止された状態となる。
次に、図26に示すように、低空頭用全回転式オールケーシング掘削機55のジャッキ55bを駆動して掘削ロッド85を所定の位置まで引き上げる。そして、その位置において、図27に示すように、第2掘削ロッドホルダー95の一対の係止部材95a,95aを掘削ロッド85に向かって回動し掘削ロッド85を挟持する。次いで、第1掘削ロッドホルダー93の一対の係止部材93a,93aを掘削ロッド85から遠ざかる方向に回動する。
なお、掘削ロッド85の長さがジャッキ55bのストロークより長い場合には、低空頭用全回転式オールケーシング掘削機55のジャッキ55bを駆動して掘削ロッド85を所定の位置まで引き上げ、その位置において、第2掘削ロッドホルダー95の一対の係止部材95a,95aを掘削ロッド85に向かって回動し掘削ロッド85を挟持し、次いで、第1掘削ロッドホルダー93の一対の係止部材93a,93aを掘削ロッド85から遠ざかる方向に回動し、ジャッキ55bを元の位置に戻し、その後、再び、第1掘削ホルダー93で掘削ロッド85を挟持し、第2掘削ロッドホルダー95による挟持を解除し、ジャッキ55bによる引き上げ力で掘削ロッド85を引き上げるという操作を繰り返すことも可能である。
次に、図27に示すように、第2掘削ロッドホルダー95で係止する位置から上方の掘削ロッド85を分離し、4.9t程度の低空頭型クローラクレーン97にて撤去する。その後、ジャッキ55bを元の位置に戻し、再び、第1掘削ホルダー93で掘削ロッド85を挟持し、第2掘削ロッドホルダー95による挟持を解除する。
次に、図26に示す工程と図27に示す工程とを順次繰り返し、掘削ロッド85,66,59をジャッキ55bによる引き上げ力で引き上げ、低空頭型クローラクレーン97にて撤去する。最後に、スタビライザ61、掘削ビット60を撤去する。
以上によって、地中での場所杭打が完了する。
なお、本実施形態では、杭の掘削より前に予め杭掘削終了部を止水のための地盤改良を行ったが、本発明はこれに限るものではなく、地盤改良を行わないものであっても良い。
本発明に係る掘削方法を構造物下、地下水位下の地中における狭隘な場所での大口径場所打杭を構築する方法に適用した一実施形態の施工フローである。 本実施形態のステップS1において、杭の掘削より前に、予め掘削終了部に止水のための地盤改良をジェットグラウト工法により行う説明図である。 本実施形態のステップS2において、施工基面からの高さに制限のある狭隘な施工空間に据え付け可能な全回転式オールケーシング掘削機を搬入し、施工基面上に据え付ける状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS3において、1本目の鋼製ケーシングチューブを搬入し、全回転式オールケーシング掘削機に取り付け、全回転式オールケーシング掘削機により回転して地盤中に圧入する状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS4において、次の鋼製ケーシングチューブと掘削機器とを搬入し、全回転式オールケーシング掘削機に取り付けた1本目の鋼製ケーシングチューブ上にセットし、鋼製ケーシングチューブの継ぎ足しを行う状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS5において、継ぎ足された1本目の鋼製ケーシングチューブと次の鋼製ケーシングチューブとを、全回転式オールケーシング掘削機により回転して地盤中に圧入する状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS6において、次の鋼製ケーシングチューブと掘削機器とを搬入し、全回転式オールケーシング掘削機にセットされた鋼製ケーシングチューブ上にセットし、鋼製ケーシングチューブの継ぎ足しを行う状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS7において、嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブを搬入し、鋼製ケーシングチューブの上にセットし、スイベルにスイベルホースを取り付け、嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブに高比重溶液送水ホースを配置し、回転伝達ケリーバの一対の係止部材を掘削ロッド側に倒し、全回転式オールケーシング掘削機の回転力を鋼製ケーシングチューブから掘削ロッドに伝達できるようにした状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS8において、高比重溶液を高比重溶液送水ホースを介して嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブに注ぎ込み、地盤を掘削する掘削ビットの先端から、中空となっている掘削ロッドの中を地上のサクションポンプによって吸上げて地上に移送し、掘削ビット先端で削り取った掘り屑を排出するリバースサーキュレーション工法に準拠して高比重溶液を循環することにより水圧の高い地盤を掘削する状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS9において、全回転式オールケーシング掘削機を停止するとともにリバースサーキュレーション工法に準拠する高比重溶液の循環を停止し、嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブおよびスイベルを取り外す状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS10において、次の鋼製ケーシングチューブと掘削機器とを搬入し、全回転式オールケーシング掘削機にセットされた鋼製ケーシングチューブ上にセットし、鋼製ケーシングチューブの継ぎ足しを行う状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS11において、スイベルにスイベルホースを取り付け、鋼製ケーシングチューブ内に高比重溶液送水ホースを配置する状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS11において、スイベルにスイベルホースを取り付け、鋼製ケーシングチューブ内に高比重溶液送水ホースを配置する状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS12において、掘削が完了すると、全回転式オールケーシング掘削機を停止するとともにリバースサーキュレーション工法に準拠する高比重溶液の循環を停止する状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS13において、高比重溶液を使用した掘削後、コンクリートを打設する場所打杭を造成する状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS14において、全回転式オールケーシング掘削機のジャッキを使用し、掘削機器(掘削ロッド、スタビライザ、掘削ビット)をケーシングチューブから外し、引き上げ、撤去する状態を示す説明図である。高比重溶液を使用した掘削後、コンクリートを打設する場所打杭を造成する状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS14において、全回転式オールケーシング掘削機のジャッキを使用し、掘削機器(掘削ロッド、スタビライザ、掘削ビット)をケーシングチューブから外し、引き上げ、撤去する状態を示す説明図である。高比重溶液を使用した掘削後、コンクリートを打設する場所打杭を造成する状態を示す説明図である。 本実施形態において用いるスタビライザを備えた掘削ロッドを示し、(A)は、スタビライザが掘削ロッドの側部に沿って位置し、(B)は、回動して掘削ロッドの側部から経方向へ突出して鋼製ケーシングチューブの内壁面に密着し、鋼製ケーシングチューブに与えられる回転力を掘削ロッドに伝達する状態を示す説明図である。 本実施形態において用いる回転伝達ケリーバを示し、(A)は、掘削時、(B)はロッド着脱時を示す説明図である。 本実施形態において用いるリバースサーキュレーション工法に準拠した循環系の高比重液循環装置を示す説明図である。 本実施形態における水頭差Hと地下水の影響を受ける立坑の山留および遮水壁として設置してある鋼矢板ないしは連続地中壁の遮水効果のなくなる深さから5m単位で施工基面からの掘進長Lとの関係を示す説明図である。 本実施形態のステップS13において、高比重溶液を可塑性溶液で絶縁層を作り、低比重粘性溶液に置き換える方法を示し、(A),(B)は、流動性のある溶液を中間層として鋼製ケーシングチューブ内の高比重溶を地上側へ押し上げ、鋼製ケーシングチューブ内を比重の低い溶液に置き換える状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS13において用いる掘削器具引上げ装置を示す側面図である。 本実施形態のステップS13において用いる掘削器具引上げ装置を示す平面図である。 本実施形態のステップS13において用いる掘削器具引上げ装置の第1掘削ロッドホルダーを示す平面図である。 本実施形態のステップS13において、低空頭用全回転式オールケーシング掘削機のジャッキにより掘削器具引上げ装置の第1掘削ロッドホルダーを用いて掘削ロッドを引き上げる状態を示す説明図である。 本実施形態のステップS13において、第2掘削ロッドホルダーで掘削ロッドを保持した状態で低空頭用全回転式オールケーシング掘削機のジャッキを元に戻す状態を示す説明図である。 従来の構造物の受替え(アンダーピーニング)等で、既設構造物の地下、すなわち地中にて大口径の場所打杭を構築する施工条件を示す説明図である。 人力深礎工法を示す説明図である。 低空頭用リバース工法(TBH工法)を示す説明図である。 CDM工法を示す説明図である。 ジェットグラウト工法を示す説明図である。
符号の説明
1 既設構造物
2 施工空間
3 地下水位
4 施工基面
5 低空頭用掘削機
6 鋼矢板
50 改良杭
51 ロッド
52 噴出口
53 地盤
55 全回転式オールケーシング掘削機
55b ジャッキ
56 1本目の鋼製ケーシングチューブ
57,62,81 次の鋼製ケーシングチューブ
58,63,82 掘削機器
60 掘削ビット
61 スタビライザ
64,83 スイベル
65,84 回転伝達ケリーバ
66,85 掘削ロッド
67 リング部材
68 回転伝達部材
69 連結部
70 掘削ロッド挿通穴
71,93a,95a 一対の係止部材
72 嵩上げ用水密軽量鋼製ケーシングチューブ
73 スイベルホース
74 高比重溶液送水ホース
75 サクションポンプ
76 固液分離装置
77 残土タンク
79 貯水槽
80 調泥槽
A 高比重溶液
B 比重の低い溶液
C 流動性のある溶液
90 掘削器具引上げ装置
91 構台
91a 梁
93 第1掘削ロッドホルダー
94,96 台座
95 第2掘削ロッドホルダー
97 低空頭型クローラクレーン

Claims (7)

  1. 地下水面より低く、施工基面からの高さに制限のある狭い空間に、前記狭い空間に据え付け可能な全回転式オールケーシング掘削機を据え付け、
    前記全回転式オールケーシング掘削機にケーシングチューブを取り付け、リバースサーキュレーション工法の掘削に必要な回転力を前記全回転式オールケーシング掘削機から前記ケーシングチューブに伝達して回転圧入し、
    リバースサーキュレーション工法に準拠して水より比重の大きな溶液を循環させながら前記ケーシングチューブの回転力と連動した掘削ビットにより削り取った土砂をその溶液の循環によって地上に排出し、前記ケーシングチューブ中への地下水、土砂の流入を防ぎつつ前記ケーシングチューブの中を掘削する
    ことを特徴とする掘削方法。
  2. 請求項1記載の掘削方法において、
    前記水より比重の大きな溶液は、掘進位置の水圧を超える孔内溶液重量となるよう換算した溶液比重を地盤の透水性に合わせて増減した比重の加重材料と、沈殿防止材としての増粘材と、流動調整材としての分散材とを調合した溶液である
    ことを特徴とする掘削方法。
  3. 請求項1記載の掘削方法において、
    前記全回転式オールケーシング掘削機にケーシングチューブを取り付け、リバースサーキュレーション工法の掘削に必要な回転力を前記全回転式オールケーシング掘削機から前記ケーシングチューブに伝達して回転圧入するに際し、
    前記ケーシングチューブと前記掘削ロッドとの間に回転伝達ケリーバを取り付け、前記回転伝達ケリーバを介して前記リバースサーキュレーション工法の掘削に必要な全回転式オールケーシング掘削機の回転力を前記ケーシングチューブから掘削ロッドに伝達し、
    前記ケーシングチューブと前記掘削ロッドとの間にスタビライザを取り付け、前記スタビライザを介して前記掘削ロッドおよび掘削ビッドを孔の中心に方向を固定または修正し、掘削の方向を制御して、前記リバースサーキュレーション工法の掘削に必要な全回転式オールケーシング掘削機の回転力を前記ケーシングチューブから掘削ロッドに伝達する
    ことを特徴とする掘削方法。
  4. 請求項1記載の掘削方法において、
    前記リバースサーキュレーション工法に準拠して水より比重の大きな溶液を循環させながら前記ケーシングチューブの回転力と連動した掘削ビットにより削り取った土砂をその溶液の循環によって地上に排出し、前記ケーシングチューブ中への地下水、土砂の流入を防ぎつつ前記ケーシングチューブの中を掘削するに際し、
    前記ケーシングチューブの頂部に軽量なケーシングチューブを取り付け、前記比重の高い溶液の水位とスイベルの位置を近づけ、サクションポンプにかかる負荷を小さくする
    ことを特徴とする掘削方法。
  5. 請求項1記載の掘削方法において、
    前記掘削終了後に、前記ケーシングチューブ内に比重が水に近い溶液を注入するに際し、前記ケーシングチューブ内の前記水より比重の大きな溶液と、前記比重が水に近い溶液との間に糊状の自立してかつ流動性のある溶液層を設けて前記水より比重の大きな溶液を前記比重が水に近い溶液と置換する
    ことを特徴とする掘削方法。
  6. 請求項1記載の掘削方法において、
    請求項5による前記水より比重の大きな溶液を前記比重が水に近い溶液に置換する作業において、掘削終了部の透水性が大きくクィックサンド現象が予測される場合に、前記掘削に先立ち、掘削終了部に止水のための地盤改良を行う
    ことを特徴とする掘削方法。
  7. 請求項1記載の掘削方法において、
    請求項5による前記水より比重の大きな溶液を前記比重が水に近い溶液に置換する作業が終了後に、前記掘削終了後に、上下方向に第1掘削ロッドホルダーと第2掘削ロッドホルダーとを備えた掘削機器引上げ装置を前記全回転式オールケーシング掘削機の周囲に配置し、前記掘削ロッドを前記第1掘削ロッドホルダーにて係止した状態で前記全回転式オールケーシング掘削機のジャッキ力で引き上げ、引き上げられた前記掘削ロッドを第2掘削ロッドホルダーにて係止し、その後第1掘削ロッドホルダーによる係止を解除し、前記第2掘削ロッドホルダーの上部側に位置する前記掘削ロッドを撤去し、前記前記全回転式オールケーシング掘削機を元の位置に戻し、以下、次段以降の前記掘削ロッドを同様にして引き上げ、撤去する
    ことを特徴とする掘削方法。
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JP2018076693A (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 大成建設株式会社 建物建替え方法

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