JP2005138507A - 金属板被覆用ポリエステルフィルム、その製造方法およびポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法 - Google Patents

金属板被覆用ポリエステルフィルム、その製造方法およびポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製缶性に優れ、得られた金属缶の外観不良が発生しにくい金属板被覆用ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】本金属板被覆用ポリエステルフィルムは、(I)層/(II)層の複合構成であり、(I)層がポリエチレンテレフタレートとポリブチレンフタレートからなるポリエステルであり、(II)層が全酸成分残基の50モル%以上がテレフタル酸残基かつ5〜50モル%が炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基であるポリエステルからなるポリエステルの溶融樹脂膜を表面粗さ(Ra)が0.2μm以上、4.0μm未満の冷却ロールで固化後に少なくとも縦方向に1軸延伸したポリエステルフィルムであって、表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であり、かつポリエステル100重量部に対してワックスが0.01〜0.15重量部配合されてなる。
【選択図】なし

Description

本発明は金属板被覆用ポリエステルフィルム、その製造方法およびポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法に関するものである。さらに詳細には、製缶性(例えば、絞り・しごき加工性)と耐衝撃性に優れ、かつ温水殺菌処理が実施される金属缶に好適な金属板被覆用ポリエステルフィルム、その製造方法およびポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法に関するものである。
従来、金属缶の缶内面及び缶外面は腐蝕防止を目的として、エポキシ系、フェノール系等の各種熱硬化性樹脂を溶剤に溶解又は分散させたものを塗布し、金属表面を被覆することが広く行われてきた。しかしながら、この熱硬化性樹脂の被覆方法では塗料の乾燥に長時間を要するため生産性が低下したり、多量の有機溶剤による環境汚染など好ましくない問題を発生させることが多いという欠点があった。
かかる欠点を回避するため、金属板に熱可塑性樹脂を溶融押出法で被覆する方法が開示されている。(例えば、特許文献1参照)
しかしながら前記方法では、Tダイから金属板までの距離を短くすることが困難であり、その結果、両端部の厚みが非常に厚くなるため、厚みが均一な中央部分(実質的に金属板にラミネートできる部分)が狭くなり、かつ切断除去した両端部を再生使用できないため、材料ロスが大きいラミネート方法であった。
かかる欠点を回避するため、溶融押出後に冷却固化して得たポリエチレンテレフタレートおよび/またはポリブチレンテレフタレートの未配向フィルムを加熱された金属板に圧着する方法が開示されている。該方法では、Tダイから金属板までの距離を短くすることが可能であり、その結果、厚みが均一な中央部分(実質的に金属板にラミネートできる部分)が前記方法より広がり、かつ切断除去した両端部を再生使用できるため、材料ロスが少なくすることができるラミネート方法であった。(例えば、特許文献2参照)
しかしながら、前記方法は両端部を切断除去する際、フィルムが破断しやすく、また、ポリブチレンテレフタレートの含有率が多くなると(例えば、40重量%以上では)、ポリエステル製膜で公知なクロムメッキの鏡面ロールを用いて30m/分以上の速度で製膜した場合、ロールと接触するフィルム表面に50μmを超える凹みが発生しやすく、このフィルムをラミネートした場合、凹みに起因した気泡が存在するラミネート金属板となり、製缶時にこの気泡を起点として微細なフィルム破れが発生しやすいという欠点があった。
また、耐デント性が良好なポリエステル被覆積層体として、(I):ポリエチレンテレフタレート・セグメント、(II):ブチレングリコールと芳香族二塩基酸から誘導されたポリエステル・セグメント、(III):ブチレングリコールと脂肪族二塩基酸から誘導されたポリエステル・セグメントを(I):(II):(III)=10〜70:12〜81:3〜54の重量比で含有し、さらにヒンダードフェノール系酸化防止剤を0.01〜1.5重量%含有するポリエステルよりなる積層体が開示されている。(例えば、特許文献3参照)
さらに、エチレンテレフタレートを主体とするポリエステル樹脂層(I)とエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルとブチレンテレフタレートを主体とし構成単位として脂環族および/または芳香族ダイマー酸成分を3〜8モル%含有する共重合ポリエステルが30/70〜90/10重量%配合ポリエステル樹脂層(II)からなるフィルムが開示されている。(例えば、特許文献4参照)
しかしながら、前記積層体を高速で(例えば、80缶/分の速度で)絞り・しごき加工して金属缶を得ようとした場合、加工ポンチまたはダイスとの離型性が悪く、フィルム破れ、カジリ等が発生しやすいため、ポリエステル被覆積層体として未だ満足できるものではなかった。
特開昭57−203545号公報 特開2001−1447号公報 特開平10−119183号公報 特開2001−347621号公報
本発明は前記従来技術の欠点を解消することを目的とするものである。即ち、厚みが均一な中央部分(実質的に金属板にラミネートできる部分)が広く、かつ切断除去した両端部を再生使用できるため材料ロスが少なく、さらに両端部を切断除去する際、フィルムが破断しにくく、さらに高速(例えば、30m/分以上の速度)で溶融樹脂膜を冷却固化した場合、ロールと接触するフィルム表面に50μmを超える凹みが発生しにくいため製缶性に優れ、また得られた金属缶に内容物を充填した後に実施される温水殺菌処理で金属缶外面の外観不良(フィルムの白化)が発生しにくい金属板被覆用ポリエステルフィルム、その製造方法およびポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法を提供するものである。
本願の第1の発明は、(I)層/(II)層の複合構成であり、(I)層がポリエチレンテレフタレートとポリブチレンフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルであり、(II)層が全酸成分残基の50モル%以上がテレフタル酸残基かつ5〜50モル%が炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基であるポリエステルからなるポリエステルの溶融樹脂膜を表面粗さ(Ra)が0.2μm以上、4.0μm未満の冷却ロールで固化後に少なくとも縦方向に1軸延伸したポリエステルフィルムであって、表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であり、かつ(I)層および/または(II)層を構成するポリエステル100重量部に対してワックスが0.01〜0.15重量部配合されてなることを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルム(ポリエステルフィルム(A))であり、本願の第2の発明は、(I)層/(II)層の複合構成であり、(I)層がポリエチレンテレフタレートとポリブチレンフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルであり、(II)層が全酸成分残基の50モル%以上がテレフタル酸残基かつ5〜50モル%が炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基であるポリエステルよりなり、表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であり、かつ(I)層および/または(II)層を構成するポリエステル100重量部に対してワックスが0.01〜0.15重量部配合されてなることを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルム(ポリエステルフィルム(A))の製造方法であって、表面粗さが0.2μm以上、4.0μm未満の冷却ロールで固化後に少なくとも縦方向に1軸延伸する工程を有することを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、本願の第3の発明は、(I)層/(II)層の複合構成であり、(I)層がポリエチレンテレフタレートとポリブチレンフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルであり、(II)層が全酸成分残基の50モル%以上がテレフタル酸残基かつ5〜50モル%が炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基であるポリエステルよりなり、(I)層および/または(II)層を構成するポリエステル100重量部に対してワックスが0.01〜0.15重量部配合されてなるポリエステルフィルム(A)とポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルよりなり、ポリエステル100重量部に対してワックスが0.01〜0.15重量部配合されてなるポリエステルフィルム(B)が、缶の内面側に相当する金属板表面にはポリエステルフィルム(A)が、缶の外面側に相当する金属表面にはポリエステルフィルム(B)が被覆されたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であって、Tダイから層状に押出したポリエステルの溶融樹脂膜を表面粗さが0.2μm以上、4.0μm未満の冷却ロールで固化後に少なくとも縦方向に1軸延伸した後、両端部を切断除去して表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であるポリエステルフィルム(ポリエステルフィルム(A)および(B))を得る工程と前記ポリエステルフィルム(A)および(B)を、ポリエステルフィルム(A)は前記(II)層が金属板と相接するように金属板にラミネートする工程よりなることを特徴とするポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、本願の第4の発明は、請求項1記載のワックスがパラフィン系ワックス、ポリエチレンワックス、エステル系ワックス、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノアミドから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルムであり、本願の第5の発明は、請求項2記載のワックスがパラフィン系ワックス、ポリエチレンワックス、エステル系ワックス、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノアミドから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、本願の第6の発明は、請求項3記載のワックスがパラフィン系ワックス、ポリエチレンワックス、エステル系ワックス、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノアミドから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とするポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法である。
本発明のポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法は材料ロスを少なくすることができるため、経済性に優れた製造方法であるばかりでなく、外観と製缶性(特に、缶内面樹脂膜と加工ポンチの離型性と缶外面樹脂膜の耐キズつき性)に優れたポリエステルフィルム被覆金属板が得られる製造方法である。さらに、本発明によって得られるポリエステルフィルム被覆金属板を製缶した場合、内容物を充填・密封した後に実施される温水殺菌処理で金属缶外面の外観不良(ポリエステルフィルムの白化)が発生しにくく、かつ製缶後に美麗化を目的として実施される外面焼付け塗装を想定した加熱を実施しても耐衝撃性が低下しにくいため、極めて有用なポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法といえる。
本願発明のポリエステルフィルムは、(I)層/(II)層の複合構成であり、(I)層がポリエチレンテレフタレートとポリブチレンフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルであり、(II)層が全酸成分残基の50モル%以上がテレフタル酸残基かつ5〜50モル%が炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基であるポリエステルからなるポリエステルの溶融樹脂膜を表面粗さ(Ra)が0.2μm以上、4.0μm未満の冷却ロールで固化後に少なくとも縦方向に1軸延伸したポリエステルフィルムであって、表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であり、かつ(I)層および/または(II)層を構成するポリエステル100重量部に対してワックスが0.01〜0.15重量部配合されてなることを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルム(ポリエステルフィルム(A))である。
本発明のポリエステルフィルム(A)の(I)層とポリエステルフィルム(B)ではポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートの混合比が60/40〜30/70重量%であることが必要である。ポリブチレンテレフタレートが40重量%未満では得られた金属缶を温水殺菌処理した場合白化するため好ましくない。逆にポリブチレンテレフタレートが70重量%を超えるとフィルムの製膜性が著しく低下するため好ましくない。
本発明ではポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートの特性を損なわない範囲でテレフタル酸以外のジカルボン酸成分とエチレングリコール及びブタンジオール以外のグリコール成分を使用できる。例えば、ジカルボン酸として、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸が使用できる。又、エチレングリコール及びブタンジオール以外のグリコール成分として、プロパンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS等の芳香族グリコールが使用できる。
上記ポリエステルの製造方法については特に限定されない。即ち、エステル交換法または直接重合法のいずれの方法で製造されたものであってもかまわない。また、分子量を高めるために固相重合法で製造されたものであってもかまわない。さらに得られた金属缶に内容物を充填後に実施されるパストライズ処理、レトルト処理等でのポリエステルからのオリゴマー量を少なくする点より、減圧固相重合法で製造されたオリゴマー含有量が低いポリエステルを使用することは好ましい。
本発明で使用されるポリエステルの融点は180℃以上であることが製缶時の加工ポンチまたはダイスとの離型性を確保するために必要である。融点が180℃未満の場合、製缶時の加工ポンチまたはダイスとの離型性が劣るため好ましくない。
本発明では後述の切断除去された両端部を含む樹脂をポリエステルフィルムで再使用できる。再使用する場合、再使用比率は特に限定しないが、5〜60(重量%)が好ましい。
本発明で使用されるポリエステルフィルムは、上記ポリエステル100重量部に対し、ワックスを0.01〜0.15重量部配合させることが必要である。ワックスが0.01重量部未満の場合、高速製缶時(例えば、80缶/分)などの加工ポンチまたはダイスとの離型性が劣る。逆に、0.15重量部を超える場合、高速製缶時の離型性の改良効果が飽和するだけでなく、コスト的に不利であり、場合によっては、フィルムの透明性が局部的に劣る透明欠点または気泡が生じる。
フィルムに配合されるワックスは製膜の安定性(押出機へ供給する際の取扱い性)の点からパラフィン系ワックス、ポリエチレンワックス、エステル系ワックス、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノアミドから選ばれた1種または2種以上であることが好ましい。
ポリエステルフィルムへのワックスの配合方法は特に限定されない。即ち、ポリエステルとワックスを溶融混練して得たポリマーを用いてフィルムを作製する方法、ポリエステルとワックスとの混合物を用いてフィルムを作製する方法等を使用できる。
また、ワックス以外の無機または有機粒子よりなる滑剤を併用してもかまわない。
本発明でポリエステルには、必要に応じて本発明の作用を阻害しない範囲内で、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料、帯電防止剤、潤滑剤、結晶核剤、無機又は有機粒子よりなる滑剤等を配合させてもよい。
本発明におけるポリエステルフィルム(A)の(II)層を構成するポリエステルは、テレフタル酸残基が50モル%以上であり炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸が5〜50モル%であることが必要である。炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸としては、セバシン酸、エイコ酸、デカンジカルボン酸、ダイマー酸等が挙げられる。ダイマー酸とはオレイン酸等の高級不飽和脂肪酸の二量化反応によって得られ、通常不飽和結合を分子中に有するが、水素添加をして不飽和度を下げたものも使用できる。水素添加をした方が耐熱性や柔軟性が向上するためより好ましい。また、二量化反応の過程で直鎖分岐状構造、脂環構造、芳香環構造が生成されるが、これらの構造や量を特に限定するものではない。炭素数10未満の脂肪族ジカルボン酸残基では耐衝撃性の付与が充分でないため好ましくない。炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基が5モル%未満では耐衝撃性の付与が充分でないため好ましくない。逆に50モル%を超えると耐衝撃性が飽和するばかりでなく、耐熱性が低下するため好ましくない。また、テレフタル酸残基が50モル%未満では耐熱性が不足し、加工ポンチの離型性が悪くなるため好ましくない。ポリエステルフィルム(A)の(II)層を構成するポリエステルはテレフタル酸残基と炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基が前記の範囲を満足していれば、これらの酸以外のジカルボン酸残基を含むことを特に限定するものではない。また、炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基は1種類であってもよいし、2種類以上併用してもよい。また、ポリエステルフィルム(A)の(II)層を構成するポリエステルのグリコール残基を特に限定するものではなく、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオールペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS等の芳香族グリコールの残基でよい。
本発明ではポリエステルを公知の1軸又は2軸押出機内で溶融させた後、Tダイから層状に押出した溶融樹脂膜を表面粗さ(Ra)が0.2μm以上、4.0μm未満の冷却ロールで固化することが必要である。また、冷却ロールの表面形状はスパイラル状の溝に仕上げたもの、ダイヤカット状の溝に仕上げたもの、梨地状に仕上げたもの等が使用できるが、これらのうち、表面を梨地状に仕上げたロールが特に好ましい。
表面粗さが0.2μm未満の場合、高速(例えば、30m/分以上の速度)で溶融樹脂膜を冷却固化すると50μmを超える凹部が冷却ロールと接触するフィルム表面に無数に発生し、このフィルムを少なくとも縦方向に1軸延伸すると凹みが大きくなり、このフィルムを金属板にラミネートした場合、凹みに起因した気泡が存在したラミネート金属板となり、製缶時にこの気泡を起点として微細なフィルム破れが発生しやすい。逆にロール表面粗さが4.0μm以上の場合、梨地模様がフィルムに転写し、このフィルムを金属板にラミネートした場合、フィルムに斑状の外観不良が発生し、このフィルム面を缶外面側で使用した場合、商品価値が低下するため好ましくない。このとき、ロール表面粗さ(Ra)は0.2μm以上、3.5μm以下が好ましく、2.5μm以下が更に好ましい。
本発明ではポリエステルフィルムの表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であることが製缶性を確保し、得られた缶の商品価値を高めるために必要であるが、表面粗さ(Ra)が0.02〜0.1μmであることが金属板とのラミネート性を確保するために(フィルムのブロッキングによる巻出し性の低下を制御するために)さらに好ましい。
冷却固化後の中央部の平均厚みは250μm以下であることが延伸性を良好にするため好ましい。
本発明では溶融樹脂を冷却ロールに接触させる際、強制的にエアーを吹き付ける方法又は静電気で密着させる方法を採用することが好ましい。また、強制エアー吹き付け法、静電密着法のいずれにおいても層状樹脂の両端部と中央部を独立させて実施する方法がより好ましい。さらに、溶融樹脂が冷却ロールに接触する際、反対側を減圧して随伴流を低減させる方策(例えば、バキュームチャンバー、バキュームボックス等の装置)を併用することがより好ましい。
本発明では冷却固化させた後、少なくとも縦方向に1軸延伸し、次いで得られた延伸フィルムの両端部を切断除去してポリエステルフィルムを得ることが必要である。縦延伸条件としては、フィルムを構成するポリエステルのガラス転移温度以上の温度で縦方向に1.3〜6.0倍延伸することが好ましい。縦延伸を実施した場合、フィルムの両端部を切断除去する際、フィルムが破断しにくく、かつ生産性を向上させることができる。また、フィルムの両端部を切断除去して、金属板にラミネートした場合、材料ロスが小さくなり経済的に好ましい。
さらにポリエステルフィルムの生産性を向上させるため、縦延伸後に横延伸を実施してもよい。また、必要に応じて緊張下で50℃以上かつポリエステルの融点−20℃の温度で1〜20秒間熱処理してフィルムの延伸方向の熱収縮率をコントロールしてもよい。
本発明では金属板として、鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板が使用されるが、特に限定されるものではなく、鋼板は、通常製缶用鋼板として使用されているもの、具体的には絞り缶用、絞り・しごき缶用、蓋用のそれぞれの用途に用いられている鋼板が使用される。鋼板表面に施される表面処理も同様で、通称TFS−CTと呼ばれている電解クロム酸処理鋼板、Niめっき皮膜の上層に電解クロム酸処理を施した鋼板、等が使用される。
アルミニウム板やアルミニウム合金板も同様で、通常製缶用アルミニウム板として使用されているもの、具体的には絞り・しごき缶用、蓋用のそれぞれの用途に用いられているアルミニウム板が使用される。
これらの金属板を加熱した後、ラミネートロールを使用してポリエステルフィルムを金属板の両面に同時ラミネートまたは逐次ラミネートする。加熱温度は、ポリエステルの融点−20℃以上かつ融点+150℃であるのが好ましい。引き続いてこのラミネート金属板を加熱した後、水冷および/または空冷してポリエステルフィルム被覆金属板を得る。加熱温度は、ポリエステルの融点+10℃以上かつ融点+60℃であるのが好ましい。
金属板の両面にラミネートする場合、ポリエステルフィルム(A)同士やポリエステルフィルム(B)同士の組み合わせも可能であるが、それぞれのポリエステルフィルムの構成が異なるのが好ましい。勿論、ポリエステルフィルム(A)および(B)を金属板の片面にのみラミネートすることは可能である。加熱温度は、ポリエステルの融点+10℃以上かつ融点+60℃であるのが好ましい。
本発明では缶の内面側にはポリエステルフィルム(A)を使用することは必須であるが、もう一方の缶の外面側にはポリエステル(B)を使用するのが、内容物を充填・密封した後に実施される温水殺菌処理で金属缶外面の外観不良(ポリエステルフィルムの白化)が発生しにくくなる点で好ましい。
以下、実施例をもとに本発明を説明する。
[評価方法]
(1)ポリエステルフィルムを構成するポリエステルの融点
ポリエステルフィルム10mgを用い、窒素気流中、示差走査型熱量計(DSC)を用いて10℃/分の昇温速度で発熱・吸熱曲線(DSC曲線)を測定したときの、融解に伴う吸熱ピークの頂点温度を融点Tm(℃)とした。
(2)ポリエステルを構成するポリエステルの極限粘度(IV)
オルトクロルフェノール中25℃でウベローデ粘度管を用い測定した値(dl/g)である。
(3)冷却ロールの表面粗さ(Ra)
JIS B0601(1982)にしたがって測定した。
(4)ポリエステルフィルムの表面粗さ(Ra)
10cm×10cmに切り出したフィルムを目視観察してキャスト時に冷却ロールに接したフィルム表面に50μmを超える凹みがないものを評価価値ありとして下記の方法で評価した。なお、20回測定の平均値をもって表面粗さ(Ra)とした。
a.測定装置:株式会社小坂研究所製 ET−30HK
b.触針先端半径:0.5μm
c.触針荷重:5mg
d.測定長:1mm
e.カットオフ値:0.08mm
(5)ポリエステルフィルムを構成するポリエステルの重量平均分子量
10mgのポリエステルフィルムをクロロホルム/HEIP:96/4(容量%)に溶解させ、ShodexGPC24Hの測定装置を用いて、40℃・UV254nmの条件で測定した。
(6)ポリエステルフィルム被覆金属板の作製方法
250℃に加熱したアルミニウム合金板(厚み:0.26mmの3004系合金板)の一方の面にポリエステルフィルム(A)を、他の面にポリエステルフィルム(B)を同時にラミネートした後、275℃で加熱した後に水中で急冷してポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
(7)缶内面樹脂と加工ポンチの離型性
実施例1〜6、比較例1〜7で得られたポリエステルフィルム被覆アルミニウム板に成形用潤滑剤を塗布した後、加熱して板温70℃で25μmのポリエステルフィルム(A)が缶内面側となるようにして絞り加工を実施した。次いで、得られたカップの温度を40℃にして金型温度80℃で80缶/分の速度でしごき加工を実施し、350mlサイズのシームレス缶を400缶製缶し、最初の10缶と最後の10缶の成形缶上部に起る座屈程度を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定し、○を実用性ありと評価した。
○:缶開口部の座屈未発生
△:缶開口部円周の約1/3に座屈発生
×:缶開口部円周の1/3以上に座屈発生
(8)缶外面の耐かじり性(缶外面樹脂における縦方向のキズ)
実施例1〜6、比較例1〜7で得られたポリエステルフィルム被覆アルミニウム板から上記(7)と同様にして400缶製缶し、最初の10缶と最後の10缶の成形した缶体胴壁部外面樹脂のキズ発生程度を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定し、○を実用性ありと評価した。
○:キズ未発生
△:外面の約1/3にキズ発生
×:外面の1/3以上に激しいキズ発生
(9)耐衝撃性
実施例1〜6、比較例1〜7で得られたポリエステルフィルム被覆アルミニウム板から上記(7)と同様にして製缶して得た缶を280℃で40秒加熱後水中で急冷した缶の胴壁中央部より7cm角のサンプルを切り出す。このサンプルの缶外面に相当する面に先端径10mmの重り(600g)を高さ10cmから落して衝撃を付与する。ついで7%の希塩酸を満たしたガラス容器上にサンプルを置き(サンプルの凸部が浸漬する状態で置き)、3日後に凸部の腐蝕状態を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定し、○を実用性ありと評価した。
○:凸部の腐蝕未発生
×:凸部の腐蝕発生
(10)温水処理後の缶外面の白化程度
実施例1〜6、比較例1〜7で得られたポリエステルフィルム被覆アルミニウム板から上記(7)と同様にして製缶して得た缶を270℃で40秒間加熱した後水中で急冷したものをサンプルとする。このサンプルを80℃の温水中に10分間浸漬した後、水中で急冷して得た缶外面を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定 し、○を実用性ありと評価した。
○:白化が目立たない
△:明らかに白化しているが、アルミニウム合金板の色が見える
×:白化によりアルミニウム合金板の色が見えない
(11)共重合ポリエステルの組成比
サンプル約5mgを重クロロホルムとトリフルオロ酢酸の混合溶液(9/1;体積比)0.7mlに溶解し、1H−NMR(varian製、UNITY50)を使用して求めた。
積層フィルムを測定する場合は、金属と接していない面から順次削り出し、測定対象層のポリマー片をサンプルとして、同様の測定を実施する。
(1)、(3)〜(4)、(7)〜(10)の測定・評価結果を表1−1、表1−2に示す。
[実施例・比較例に用いたポリエステルとワックスの略号と内容]
(1)PET :ポリエチレンテレフタレート(IV:0.75、平均粒径1.5μmの凝集シリカを2000ppm配合)
(2)PBT :ポリブチレンテレフタレート(IV:1.20)
(3)ポリエステルA :テレフタル酸/炭素数36のダイマー酸(モル比90/10)とエチレングリコールとの共重合ポリエステル(IV:0.73、平均粒径1.5μmの凝集シリカを1000ppm配合)
(4)ポリエステルB :テレフタル酸/炭素数36のダイマー酸(モル比95/5)とエチレングリコール/1,4ブタンジオール(モル比30/70)との共重合ポリエステル(IV:0.85、平均粒径1.5μmの凝集シリカを1000ppm配合)
(5)ポリエステルC :テレフタル酸とエチレングリコール/ネオペンチルグリコール(モル% 70/30)との共重合ポリエステル(IV:0.72、平均粒径1.5μmの凝集シリカを1000ppm配合)
(6)ワックス :ポリエチレンワックス(三井化学社製、ハイワックスNL500:商品名)
[実施例 1]
ポリエステルフィルム(A)の(I)層を構成するポリエステルフィルムの原料ポリエステルとしてPET/PBT=40/60(重量比)のポリエステル100重量部にワックスを0.05重量部配合した組成物を用い、(II)層を構成するポリエステルフィルムの原料ポリエステルとしてポリエステルA単体を用い、それぞれを270℃で溶融させ、Tダイを用いて、表面粗さ(Ra)が1μmの梨地状の冷却ロール(周速50m/分)へ層状にキャストし、Tダイと冷却ロールとの間隔2cm、中央部と両端部は別々の装置で静電密着させ(中央部:4.5kV、両端部:6kVの直流電源を印加)冷却固化させた後、予熱温度65℃、延伸温度100℃で縦方向に4倍延伸し(I)層と(II)層とを積層して厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)のポリエステルフィルム(A)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
また、PET/PBT=40/60(重量比)のポリエステル100重量部にワックスを0.05重量部配合した組成物を280℃で溶融させ、Tダイを用いて、表面粗さ(Ra)が1μmの梨地状の冷却ロール(周速50m/分)へ層状にキャストし、Tダイと冷却ロールとの間隔2cm、中央部と両端部は別々の装置で静電密着させ(中央部:4.5kV、両端部:6kVの直流電源を印加)冷却固化させた後、予熱温度65℃、延伸温度100℃で縦方向に4倍延伸して厚みが16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。
次いで、250℃に加熱した3004系アルミニウム合金板(厚み0.26mm)の片面に16μmのポリエステルフィルム(B)を圧着し、もう一方の面に25μmのポリエステルフィルム(A)を圧着し275℃に加熱した後、水中で急冷してポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、製缶性に優れたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ内面フィルムは耐衝撃性に優れまた外面フィルムは耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
[実施例 2]
ポリエステルフィルム(A)の(II)層を構成するポリエステルフィルムの原料ポリエステルとしてポリエステルB単体を用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)のポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は5モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、製缶性に優れたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
[実施例 3]
表面粗さ(Ra)が0.5μmの梨地状の冷却ロールを用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)のポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、製缶性に優れたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
[実施例 4]
表面粗さ(Ra)が3.3μmの梨地状の冷却ロールを用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、外観と製缶性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
[実施例 5]
実施例1と同様に冷却固化させた後、予熱温度65℃、延伸温度100℃で縦方向に3倍延伸し、ついで予熱温度60℃、延伸温度100℃で横方向に3倍延伸して厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)のポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、製缶性に優れたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
[実施例 6]
ポリエステルフィルム(A)の(II)層を構成するポリエステルフィルムの原料ポリエステルとしてポリエステルA40重量部とポリエステルフィルム(A)を得る前に切断除去した両端部を造粒して得たポリマー60重量部とした以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)のポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、製缶性に優れたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
[比較例 1]
ポリエステルフィルム(A)の(I)層を構成するポリエステルフィルムの原料ポリエステルとポリエステルフィルム(B)の原料ポリエステルとしてPET/PBT=20/80(重量比)のポリエステルを用いた以外は実施例1と同様にして製膜しようとしたが、冷却ロール後でフィルムの両端部が割れることが多く、ポリエステルフィルムを安定して得られなかった。
この方法は、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
[比較例 2]
ポリエステルフィルム(A)の(I)層を構成するポリエステルフィルムの原料ポリエステルとポリエステルフィルム(B)の原料としてPET/PBT=70/30(重量比)のポリエステルを用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は、製缶性に優れたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性に優れていたが、外面の耐温水白化性が劣り、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
[比較例 3]
表面粗さ(Ra)が0.05μm以下の鏡面状の冷却ロールを用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)のポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は、ラミネート金属板の外観が悪く(気泡が発生しており)、製缶した際、内面側及び外面側で気泡を起点としたフィルム破れが発生し、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
[比較例 4]
表面粗さ(Ra)が4.0μmの梨地状の冷却ロールを用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)のポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は、ラミネート金属板の外観が悪く(梨地の跡型が斑状に広がり透明性が悪く)、得られた金属缶の外面側で跡型に起因したゾウリ状の斑が発生し、金属缶の商品価値が低下し、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
[比較例 5]
ポリエステルフィルム(A)の(I)層および(II)層原料としてポリエステルAとした以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)のポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(I)層および(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は外観に優れたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であったが、ポリエステルフィルム被覆金属板(ラミネートアルミニウム板)を製缶した際、缶内面樹脂と加工ポンチが粘着し缶開口部の全周にわたって座屈が発生し、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
[比較例 6]
ポリエステルフィルム(A)の(I)層を構成するポリエステルフィルムの原料ポリエステルとポリエステルフィルム(B)の原料ポリエステルとしてポリエステルCを用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)のポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は9モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は外観に優れたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であったが、ポリエステルフィルム被覆金属板(ラミネートアルミニウム板)を製缶した際、缶内面樹脂と加工ポンチが粘着し缶開口部の全周にわたって座屈が発生し、さらに缶外面樹脂の全周にキズが発生し、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
[比較例 7]
ポリエステルフィルム(A)の(I)層を構成するポリエステルフィルムの原料ポリエステルとポリエステルフィルム(B)の原料ポリエステルとしてPET/PBTを用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み6μm、(II)層厚み13μm)のポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は外観に優れたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であったが、ポリエステルフィルム被覆金属板(ラミネートアルミニウム板)を製缶した際、缶内面樹脂と加工ポンチの離型性が悪く缶開口部の約1/3にわたって座屈が発生し、さらに缶外面樹脂の1/3にキズが発生したため製缶性が劣り、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
但し、製缶速度を30缶/分にした場合の製缶性(缶内面樹脂膜とポンチの離型性と缶外面樹脂膜のキズ発生程度)は問題なかった。
Figure 2005138507
※融点は、上段:ポリエステルフィルム(A)の(I)層、中段:ポリエステルフィルム(A)の(II)層、下段:ポリエステルフィルム(B)。







Figure 2005138507
注1)比較例1では冷却ロール後に樹脂膜が割れることが多く、ポリエステルフィルム(A)および(B)を安定して得られなかった。
注2)非晶性のため融解ピークなし。
注3)比較例7では製缶速度を30缶/分に低下させた場合は加工ポンチの離型性、外面フィルムのキズ発生程度とも○であった。
※融点は、上段:ポリエステルフィルム(A)の(I)層、中段:ポリエステルフィルム(A)の(II)層、下段:ポリエステルフィルム(B)。
本発明のポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法は材料ロスを少なくすることができるため、経済性に優れた製造方法であるばかりでなく、外観と製缶性(特に、缶内面樹脂膜と加工ポンチの離型性と缶外面樹脂膜の耐キズつき性)に優れたポリエステルフィルム被覆金属板が得られる製造方法である。さらに、本発明によって得られるポリエステルフィルム被覆金属板を製缶した場合、内容物を充填・密封した後に実施される温水殺菌処理で金属缶外面の外観不良(ポリエステルフィルムの白化)が発生しにくく、かつ製缶後に美麗化を目的として実施される外面焼付け塗装を想定した加熱を実施しても耐衝撃性が低下しにくいため、極めて有用なポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法といえる。

Claims (6)

  1. (I)層/(II)層の複合構成であり、(I)層がポリエチレンテレフタレートとポリブチレンフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルであり、(II)層が全酸成分残基の50モル%以上がテレフタル酸残基かつ5〜50モル%が炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基であるポリエステルからなるポリエステルの溶融樹脂膜を表面粗さ(Ra)が0.2μm以上、4.0μm未満の冷却ロールで固化後に少なくとも縦方向に1軸延伸したポリエステルフィルムであって、表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であり、かつ(I)層および/または(II)層を構成するポリエステル100重量部に対してワックスが0.01〜0.15重量部配合されてなることを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルム(ポリエステルフィルム(A))。
  2. (I)層/(II)層の複合構成であり、(I)層がポリエチレンテレフタレートとポリブチレンフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルであり、(II)層が全酸成分残基の50モル%以上がテレフタル酸残基かつ5〜50モル%が炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基であるポリエステルよりなり、表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であり、かつ(I)層および/または(II)層を構成するポリエステル100重量部に対してワックスが0.01〜0.15重量部配合されてなることを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルム(ポリエステルフィルム(A))の製造方法であって、表面粗さが0.2μm以上、4.0μm未満の冷却ロールで固化後に少なくとも縦方向に1軸延伸する工程を有することを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法。
  3. (I)層/(II)層の複合構成であり、(I)層がポリエチレンテレフタレートとポリブチレンフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルであり、(II)層が全酸成分残基の50モル%以上がテレフタル酸残基かつ5〜50モル%が炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基であるポリエステルよりなり、(I)層および/または(II)層を構成するポリエステル100重量部に対してワックスが0.01〜0.15重量部配合されてなるポリエステルフィルム(A)とポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルよりなり、ポリエステル100重量部に対してワックスが0.01〜0.15重量部配合されてなるポリエステルフィルム(B)が、缶の内面側に相当する金属板表面にはポリエステルフィルム(A)が、缶の外面側に相当する金属表面にはポリエステルフィルム(B)が被覆されたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であって、Tダイから層状に押出したポリエステルの溶融樹脂膜を表面粗さが0.2μm以上、4.0μm未満の冷却ロールで固化後に少なくとも縦方向に1軸延伸した後、両端部を切断除去して表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であるポリエステルフィルム(ポリエステルフィルム(A)および(B))を得る工程と前記ポリエステルフィルム(A)および(B)を、ポリエステルフィルム(A)は前記(II)層が金属板と相接するように金属板にラミネートする工程よりなることを特徴とするポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法。
  4. 請求項1記載のワックスがパラフィン系ワックス、ポリエチレンワックス、エステル系ワックス、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノアミドから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルム。
  5. 請求項2記載のワックスがパラフィン系ワックス、ポリエチレンワックス、エステル系ワックス、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノアミドから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法。
  6. 請求項3記載のワックスがパラフィン系ワックス、ポリエチレンワックス、エステル系ワックス、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノアミドから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とするポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法。

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