JP2005133213A - 熱処理システム - Google Patents

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碩一 中島
Kikuo Maeda
喜久男 前田
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    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Abstract

【課題】 一次熱処理で窒素富化層を形成し、二次熱処理で再焼入れするにあたり、システム全体での熱処理効率の向上を図る。
【解決手段】 一次熱処理装置1は、加熱機11で軸受部品をA1変態点を越える温度に加熱した後、冷却機12でA1変態点未満に冷却して表面に窒素富化層を形成する。一次熱処理後の軸受部品は、二次熱処理装置2の加熱機21で、A1変態点を越える温度に高周波加熱され、その後、冷却機22でA1変態点未満に冷却される。冷却機22による冷却後に高周波加熱で焼戻しを行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼製部品に二段の熱処理(一次熱処理および二次熱処理)を施す熱処理システムに関するものである。
高い転動疲労寿命が求められる鋼製の機械部品、例えば転がり軸受の軸受部品に適合する熱処理方法として、特開2003−226918号公報に記載されたものがある。これは、軸受部品用の鋼をA1変態点を超える浸炭窒化処理温度で浸炭窒化処理した後、A1変態点未満の温度に冷却し、その後、A1変態点以上で浸炭窒化処理の温度未満の焼入れ温度域(790℃〜830℃)に再加熱して焼入れを行うものである。
この方法によれば、表層の浸炭窒化層の存在により軸受部品が高硬度化され、かつ再加熱時の焼入れ温度がオーステナイト結晶粒の成長が生じにくい温度に抑えられるので、オーステナイト粒径を平均粒径8μm以下まで微小化することができる。これにより粒界強度が増すため、転動疲労寿命の向上、さらには耐割れ性の向上等の効果が得られる。
特開2003−226918号公報
このように前記公報に開示された発明では、一次と二次の合わせて二回の熱処理が行われるが、二次熱処理後は、焼入れに伴う焼割れを防止するため、焼戻しが必要となる。この焼戻しの加熱時間が長いと、二次熱処理での加熱時間と整合性がとれず、熱処理品がライン中で停滞したり、一次熱処理や二次熱処理を行う機器の待機時間が長くなり、熱処理効率の低下や熱処理時間の長期化を招く。
そこで、本発明は、一次熱処理で窒素富化層を形成し、二次熱処理で再焼入れするにあたり、システム全体での熱処理効率の向上を図ることを目的とする。
この目的を達成するため、本発明にかかる熱処理システムは、鋼製部品をA1変態点を越える温度に加熱した後、A1変態点未満に冷却して表面に窒素富化層を形成する一次熱処理装置と、一次熱処理後の鋼製部品を、A1変態点を越える温度に加熱した後、A1変態点未満に冷却する二次熱処理装置とを備え、二次熱処理装置が誘導加熱機を含み、かつ二次熱処理装置での冷却後に誘導加熱で焼戻しするものである。
この熱処理システムによれば、一次熱処理装置での熱処理により、表面に窒素が拡散した窒素富化層が形成されるので、鋼製部品の表面硬さが増す。その一方、一次熱処理後は鋼組織中のオーステナイト粒が粗大化しているが、その後に、A1変態点を越える二次加熱温度に誘導加熱して焼入れを行うので、加熱温度と加熱時間のコントロールを通じて、熱処理後の鋼製部品のミクロ組織におけるオーステナイト結晶粒を微細化することができ、例えばJIS G0551に規定されたオーステナイト結晶粒度試験方法による粒度番号が10番を越える微細な結晶粒を得ることが可能となる。以上の特性から、通常品に比べて耐摩耗性や耐割れ性を向上させ、さらに転動疲労寿命の大幅な向上を図ることができる。
本発明システムでは、上述のように二次熱処理での加熱、および二次熱処理後の焼戻しの双方を誘導加熱で行うこととしている。誘導加熱は、燃焼炉等の雰囲気ガスで加熱する場合に比べ、加熱効率が良好で加熱時間が短いという特徴を備え、しかも電気エネルギーを利用するので、その出力制御も容易であるという特徴を備える。従って、二次熱処理での加熱と二次処理後の焼戻しの双方で誘導加熱を行うことにより、両加熱工程での加熱時間を容易に整合させることができる。
なお、一次熱処理で窒素富化層を形成するための手段としては、浸炭窒化が望ましく、特にコスト面や品質面を考慮するとガス浸炭窒化が好ましい。ガス浸炭窒化は、例えば浸炭性ガスにアンモニアを添加した雰囲気ガスを使用する雰囲気炉内で行うことができる。
以上のように、本発明によれば、一次熱処理で窒素富化層を形成すると共に、二次熱処理で再焼入れするに際し、二次熱処理での加熱時間と二次熱処理後の焼戻しの際の加熱時間とを容易に整合させることができる。従って、ライン中での熱処理品の停滞や各機器の待機時間を減じることができ、これによりシステム全体で熱処理効率を高めることが可能となる。
以下、鋼製部品の一例として軸受部品を使用し、これに適用した本発明の一実施形態を説明する。
図1に本発明にかかる熱処理システムの構成を概念的に示す。図示のように、この熱処理システムは、一次熱処理装置1、二次熱処理装置2、二つの洗浄機5および6、並びに焼戻し機7で構成される。鍛造→旋削等の成形工程(図示省略)で成形された軸受部品は、一次熱処理装置1および二次熱処理装置2に順次移送され、それぞれの装置で加熱・冷却されて一次熱処理および二次熱処理が施される。
ここでいう軸受部品は、玉軸受、円錐ころ軸受、ころ軸受、針状ころ軸受等の転がり軸受の軸受部品を意味する。図2は、一例として外輪41、内輪42、および転動体(円錐ころ)43を主要な構成要素とする深溝玉軸受4を示すものであり、これら構成要素のうち相手部材と転がり接触する外輪41、内輪42、および転動体43がここでいう軸受部品に該当する。これら軸受部品の素材としては、SUJ2等の軸受鋼の他、C:0.6〜1.3wt%、Si:0.3〜3.0wt%、Mn:0.2〜1.5wt%、Cr:0.3〜5.0wt%、Ni:0.1〜3wt%を含む(望ましくはMo:0.05〜0.25wt%未満、V:0.05〜1.0wt%をさらに含む)高温用の軸受鋼や、C:0.4〜0.8wt%、Si:0.2〜0.9wt%、Mn:0.7〜1.3wt%、Cr:0.7wt%以下を含む中炭素鋼等も使用することができる。
一次熱処理装置1は、加熱機11と冷却機12とで構成される。図1では、加熱機11として連続式を例示しているが、バッチ式の炉を使用することもできる。加熱機11は、例えば浸炭性ガスにアンモニアを添加した雰囲気ガスを使用する雰囲気炉で構成される。この加熱機11内では、軸受部品が、図3に示すようにA1変態点を越える温度T1(800℃〜900℃、例えば850℃)で所定時間、例えば40分加熱される(一次加熱)。これにより活性状態の窒素が表層に拡散して軸受部品の表層が硬化される(ガス浸炭窒化)。加熱機11による一次加熱は、基本的には表面に窒素富化層を形成することを目的とするから、少なくとも窒化すればよく、必ずしも浸炭は必要でない。但し、条件によっては、例えば脱炭が懸念される場合や使用鋼材の炭素量が少なく、十分な硬度を確保できない場合等は、窒化の他に浸炭も不可欠となる。加熱機11としては、真空炉や塩浴炉、誘導加熱機等を使用することもできる。加熱後の軸受部品は、冷却機12にてMs点以下に冷却(例えば油冷)され、さらに洗浄機3に移送されて冷却液の洗浄除去が行われる。
図1に示すように、一次熱処理装置1で浸炭窒化された軸受部品は、二次熱処理装置2に供給される。二次熱処理装置2は、高周波加熱等の誘導加熱を行う加熱機21と冷却機22とで構成される。加熱機12に供給された軸受部品は、図示しない誘導子から適当なクリアランスをあけて配置され、図3に示すように、この状態で誘導子への通電によりA1変態点以上の二次加熱温度T2(例えば880℃〜900℃)で所定時間(例えば1.5〜2秒)誘導加熱される。図3では、二次加熱温度T2を一次加熱温度T1よりも低温にする場合を例示しているが、二次加熱温度T2はT1以上であってもよい。誘導加熱では、加熱温度や加熱時間を精密にコントロールすることができ、かつ短時間の処理になるので、軸受部品のミクロ組織におけるオーステナイト結晶粒を微細化することができる。この時、オーステナイト結晶粒が微細化されるか否かは、加熱温度と加熱時間の積で評価することができ、例えば誘導加熱機21での最高加熱温度が低い場合には加熱時間をその分長くすることにより、オーステナイト結晶粒の微細化が可能となる。
加熱終了後、軸受部品は、冷却機22に移送されてMs点以下に冷却(例えば油冷)され、焼入れされる。冷却は、上述のように加熱機21とは別の冷却機22に移送して行う他、加熱機21内の誘導加熱位置のままで噴射冷却することもできる。
以上の二次熱処理を終了した軸受部品は、洗浄機6にて冷却液を洗浄除去した後、焼戻し機7に移送されて図3に示すように適当な温度T3(例えば180℃)で焼戻される。この焼戻しは、高周波加熱等の誘導加熱によって行われる。
なお、以上の説明では、一次熱処理装置1および二次熱処理装置2での冷却方法として油冷を例示したが、水冷や空冷、ガス冷却等の他の冷却方法も採用することができ、また一次熱処理装置1と二次熱処理装置2で異なる冷却方法を採用することもできる。本実施形態では、一次熱処理および二次熱処理の双方で油冷している関係で、洗浄機5、6を設置しているが、水冷や空冷、ガス冷却の場合はこの種の洗浄機は不要となる。
以上に述べた一次加熱温度T1、二次加熱温度T2、および焼戻し温度T3は何れも鋼材として軸受鋼SUJ2を使用する場合を例示したものである。使用鋼材の種類によっては、これらの温度T1、T2、T3は上記例示と異なる温度をとる場合がある。
以上の過程で熱処理された軸受部品では、表層に窒素富化層(窒素含有量0.1〜0.7wt%)が形成されるため、Hv700を越える高硬度が得られ、かつミクロ組織中のオーステナイト粒が微細化されてそのオーステナイト結晶粒度は10番を越えるものとなる。また、軸受部品の破壊応力値2650MPa以上、鋼中の水素濃度0.5ppm以下、鋼中の残留オーステナイト量13〜25%という通常品を遥かに凌ぐ良好な物性値が得られる。従って、以上から耐割れ強度、耐摩耗性等を向上させることができ、さらには転動疲労寿命の向上に顕著な効果が得られる。
本発明では、上述のように二次熱処理装置2の加熱機21、および二次熱処理後の焼戻し機7の双方を高周波加熱機等の誘導加熱機で構成しているが、誘導加熱であれば、雰囲気炉等の雰囲気ガスで加熱する場合に比べ、加熱効率が良好で加熱時間が短く、しかも電気エネルギーを利用するので、その出力制御も容易となる。従って、例えば加熱機21もしくは焼戻し機7のうち何れか一方または双方の誘導子への入力電力を変更したり、あるいは加熱時間を変更する等の制御を行うことにより、容易に両加熱工程での加熱時間を整合(バランス)させることができる。従って、ライン中での熱処理品の停滞や各機器の待機時間を減じることができ、これによりシステム全体で熱処理効率を高めることが可能となる。
また、誘導加熱は、個々の構成部品をピースバイピースで均等に加熱することができる、加熱効率がよく短時間で加熱できる、局部加熱が可能で硬化層深さの選定が自由に行える、急熱・急冷が可能で表面圧縮残留応力により疲れ強さを高めることができる、等の利点を有するので、軸受部品のさらなる低コスト化、高品質化、疲労寿命の向上等を図ることができる。
なお、以上の説明では熱処理の対象として軸受部品を例示したが、本発明はこれに限らず、高い転動疲労寿命が要求される機械部品(例えば等速自在継手の構成部品)、さらには鋼製部品一般に広く適用することができる。
本発明にかかる熱処理システムの概略構成を示す断面図である。 深溝玉軸受の断面図である。 上記熱処理システムにおける熱処理のサイクル図である。
符号の説明
1 一次熱処理装置
2 二次熱処理装置
4 転がり軸受
5 洗浄機
6 洗浄機
7 焼戻し機
11 加熱機
12 冷却機
21 加熱機
22 冷却機

Claims (2)

  1. 鋼製部品をA1変態点を越える温度に加熱した後、A1変態点未満に冷却して表面に窒素富化層を形成する一次熱処理装置と、一次熱処理後の鋼製部品を、A1変態点を越える温度に加熱した後、A1変態点未満に冷却する二次熱処理装置とを備え、二次熱処理装置が誘導加熱機を含み、かつ二次熱処理装置での冷却後に誘導加熱で焼戻しすることを特徴とする熱処理システム。
  2. 前記一次熱処理装置でガス浸炭窒化を行う請求項1記載の熱処理システム。
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