JP2005133185A - 析出型銅合金の熱処理方法と析出型銅合金および素材 - Google Patents

析出型銅合金の熱処理方法と析出型銅合金および素材 Download PDF

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Abstract

【課題】熱処理後の析出型銅合金の再結晶組織を微細化して曲げ加工性を良好にするとともに、その後の加工で曲げ加工性を損なうことなく強度を向上させ、しかも導電率も向上させる。
【解決手段】析出型銅合金を溶体化処理後、70%以上の加工度で冷間圧延し、次いで、再結晶温度まで50℃/秒以上の加熱速度で急速加熱することで時効及び再結晶を同時に行って析出物及び結晶粒を微細化し、その直後に100℃/秒以上の冷却速度で冷却することによって微細化した析出物及び結晶粒を維持する。

Description

本発明は、析出型銅合金の析出および再結晶熱処理技術に係り、特に、熱処理後の析出物および再結晶粒を極めて微細にすることにより、電子機器用材料として必要な強度、導電性および曲げ加工性を向上させる技術に関する。
銅および銅合金は、コネクタ、リード端子等の電子部品およびフレキシブル回路基板用として多用途に渡って幅広く利用されている材料であり、急速に展開するIT化は、情報機器の高機能化および小型化・薄肉化に対応してさらなる特性(強度、曲げ加工性、導電性)の向上を要求している。
銅合金は、添加元素による強化機構によって、固溶型銅合金と析出型銅合金に分けられる。固溶型銅合金は、比較的容易に強度を向上させることができる反面、固溶元素による導電率低下は避けることができない。一方、析出型銅合金は、導電率が高いが、固溶型銅合金に比べ強度が低いという欠点があった。近年、強度と導電率を両立した高強度−高導電性銅合金が求められる状況において、固溶型銅合金の強度を下げずに導電率を上げることは非常に困難であるため、析出型銅合金の高強度化が主として検討されてきている。
析出型銅合金の導電率を下げずに強度を向上させる手段としては、強加工による加工硬化、析出物による析出強化および結晶粒微細化が考えられる。強加工による加工硬化では、加工度を大きくし過ぎると、強度は上昇するが同時に曲げ加工性が低下してしまう。また、量産レベルでは冷間圧延の工程において加工度を大きくし過ぎると破断しやすくなり、歩留まり低下を起こす恐れがある。析出物による析出強化を向上させるには、時効熱処理で析出を制御し、析出物の微細化と析出量の増加を行わなければならない。しかしながら、そのための熱処理技術は、専ら鉄鋼材料を中心に開発されているのが現状である。
他の銅合金の強度を向上させる手段として、結晶粒微細化が試みられてきている。これは結晶粒径の逆数の平方根と降伏応力ないし耐力とは比例関係にあるとするHall-Petchの則に基づいたものである。一般に、銅合金の結晶粒微細化の技術は加工に関するものがほとんどであり、大歪み加工が有効とされているが、量産レベルを考えるとかなり実現が難しいのが実情である。
一方、熱処理によって結晶粒を微細化する技術としては、稀な例として例えば特許文献1に開示されたものがある。この開示に係る技術によれば、りん青銅の最終熱処理において加熱速度40℃/秒で急速加熱し、その後冷却速度150℃/秒以下で冷却することによって1μm以下の結晶粒が得られるとされている。
特開2003−64459号公報(要約書)
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、りん青銅などの固溶型銅合金に適用した場合には十分な効果が認められているが、析出型銅合金での結晶粒微細化の可能性は明らかにされていない。また、析出型銅合金では、固溶型銅合金に比較して、最終熱処理を行ったままの状態では十分な強度を得ることができない。このため、析出型銅合金を電子機器用材料として実用化するには、上述したように、製造上の最終工程として強度向上を目的とした加工度の高い冷間圧延(調質圧延)が施されており、この加工が材料の曲げ加工性を劣化させる原因となっていた。
本発明は、熱処理後の析出型銅合金の再結晶組織を微細化して曲げ加工性を良好にするとともに、その後の加工で曲げ加工性を損なうことなく強度を向上させ、しかも導電率も向上した析出型銅合金の熱処理方法および析出型銅合金を提供することを目的としている。
本発明者等は、先ず、急速加熱によって析出型銅合金の結晶粒が微細化するかどうか検討してみた。その結果、予め時効析出熱処理を行った後に急速加熱による再結晶を行った場合、急速加熱で殆ど結晶粒が微細化しないことが判明した。一方、溶体化材を圧延した後、時効と再結晶を兼ねた急速加熱処理を行うと、微細な析出物が数多く析出し、再結晶粒が微細化することが判明した。これにより、平均粒子径30nm以下の微細析出物と平均粒径5μm以下の微細結晶粒を得ることが可能となった。再結晶粒の微細化は、急速加熱処理中に数多く析出した微細析出物による結晶粒界のピン止め効果によるものと推察される。
本発明の析出型銅合金の熱処理方法は、上記知見に基づいてなされたもので、析出型銅合金を溶体化処理後、70%以上の加工度で冷間圧延し、次いで、再結晶温度まで50℃/秒以上の加熱速度で急速加熱することで時効及び再結晶を同時に行って析出物及び結晶粒を微細化し、その直後に100℃/秒以上の冷却速度で冷却することによって微細化した析出物及び結晶粒を維持することを特徴としている。なお、本発明における「圧延」は、条を製造する圧延は勿論のこと、棒や線などの塑性加工においても本発明の製造方法を用いることによって微細な結晶粒と微細析出物を得ることができる。また、圧延ロールを用いて製造する場合に限らず、ダイスを用いた引抜やプレスを用いた鍛造であっても本発明の作用および効果を得ることができる。
以下に本発明の作用とともに数値限定の根拠を説明する。
(加工条件)
熱処理前の金属の塑性加工における加工度も重要な因子である。加工によって再結晶の駆動力となる加工歪を生じさせることで、析出および再結晶の発生を促すためである。具体的には熱処理前に行われる加工の加工度は70%以上であることが必要で、これ未満の加工度では析出および再結晶が起こりにくくなる。この場合、熱処理温度を上げれば析出および再結晶は起こるが、析出物および再結晶粒粗大化が起こってしまう。
よって、熱処理前の加工度は70%以上が必要で、80%以上であれば望ましい。なお、この場合における加工度とは、以下の式によって定義される。
〔数1〕
R=(S−S)/S×100
R:加工度(%)
:加工前の板条の断面積(mm
S:加工後の板条の断面積(mm
(急速加熱条件)
本発明の核となるのは、急速加熱による析出物および再結晶粒の微細化である。本発明者等の検討によれば、析出型銅合金において、加熱速度が50℃/秒未満では、析出物および再結晶粒の大きさはあまり変わらないことが判明している。よって、析出物および再結晶粒を微細化するには加熱速度は50℃/秒が必要であり、十分に微細化するには、加熱速度は100℃/秒が望ましく、200℃/秒以上であればさらに好適である。一方、加熱速度が500℃以上では、それ以上の微細化効果は望めない。
(冷却条件)
急速加熱の加熱速度を50℃/秒以上として加熱しても、急速加熱後の冷却速度が100℃未満の場合は、析出物および再結晶粒が粗大になる傾向が認められた。よって、冷却速度は100℃/秒以上が必要で、200℃/秒以上であればより好適である。なお、以後の説明においては、「急速加熱」の用語にはその後の冷却も含むものとする。
(急速加熱後の冷間圧延と時効熱処理)
次に、急速加熱後の圧延および熱処理条件を種々検討した結果、急速加熱後に冷間圧延と時効熱処理を行うことで曲げ加工性を確保したまま強度と導電率が向上することが判明した。また、急速加熱による結晶粒微細化により、強度を得るために行う最終圧延の加工度を低くしても、本発明のような急速加熱による熱処理を行わず強加工したものに近い強度が得られることが判明した。
したがって、本発明では、上述の急速加熱の処理が行われた析出型銅合金を70%以上の加工度で冷間圧延し、その後300℃〜600℃の温度で1時間以上の時効熱処理を施すことを好ましい態様としている。このような態様によれば、冷間圧延による加工硬化と時効熱処理による析出強化により強度が向上する。また、時効熱処理により固溶元素が析出するので導電率が向上する。さらに、本発明では、急速加熱によって最終圧延前の結晶粒を微細化することができるので、強度を得るための冷間圧延の加工度を低くすることができ、加工硬化による曲げ加工性の低下を抑制することができる。また、冷間圧延の加工度を少なくすることができるので、トリミングで除去する部分が少なく、製造歩留まりを向上させ、しかも低コストな析出型銅合金を提供することができる。
ここで、冷間圧延時の加工度が70%未満であると十分な強度を得ることができないため加工度は70%以上が必要であり、80%以上であればさらに好適である。なお、加工硬化による曲げ加工性の低下を防止するために、加工度は95%以下が望ましい。また、時効熱処理時の熱処理温度が300℃未満であると十分な析出が起こらず、600℃を超えると析出物の固溶が起こり十分な強度と導電率を得ることができない。また、熱処理時間が1時間未満の場合には十分な析出が起こらず、十分な強度と導電率を得ることができない。よって時効熱処理条件は、熱処理温度は300〜600℃、熱処理時間は1時間以上とする。
なお、上述の急速加熱の処理後の冷間圧延と時効熱処理の順序についてはこだわらず、冷間圧延後時効熱処理した場合でも、時効熱処理後冷間圧延場合でも十分な強度と導電率を得ることができる。すなわち、本発明では、急速加熱の処理が行われた析出型銅合金を300℃〜600℃の温度で1時間以上の時効熱処理を行い、その後70%以上の加工度で冷間圧延を施すことを好ましい態様としている。
以上説明したように本発明によれば、析出物の平均粒径を30nm以下、再結晶粒の平均粒径を5μm以下にすることが可能であり、その後の冷間圧延と時効熱処理によって、強度、曲げ加工性および導電率等の特性に優れた析出型銅合金を得ることが可能である。これにより、電子機器の小型化、薄肉化に大きく寄与するとともに、強度を得るための最終圧延の加工度を低くできることで最終圧延での破断等が少なくなり、製造歩留まりが向上し、低コストの析出型銅合金を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
(熱間圧延)
鋳塊の鋳造組織を破壊するために熱間圧延を行う。熱間圧延中に温度が低下すると、析出反応が進むことによって析出粒子の粗大化が起こる。また、鋳造時に偏析したCrおよびZrを始めとする添加元素を均一に母相中に固溶させる必要がある。そのために、熱間圧延開始時点での温度を800℃以上とし、熱間圧延中の温度低下を防ぐため、終了時の温度を700℃以上とすることが望ましい。
(溶体化処理)
溶体化処理を行うのは、後の時効処理で高強度の材料を得るためである。処理温度が高いほうがCrおよびZrのマトリックス中への固溶量が増し、時効後の強度が高くなる。このような効果を得るためには処理温度が高いほど良く、700℃以上とすることが望ましい。また、このときの再結晶の結晶粒径が大きくなると、後工程の再結晶処理時の結晶粒径を微細化することが困難になるため、結晶粒径は50μm以下であることが望ましい。また、溶体化処理の際、冷却速度は速いほど高強度が得られやすく、具体的には水冷を行うことが望ましい。
本発明の析出型銅合金は、例えばCu−Zr合金あるいはこれにCrを加えたCu−Cr−Zr合金が好適である。たとえば、Zr:0.01〜0.20質量%、残部Cuおよび不可避的不純物からなるCu−Zr合金、Zr:0.01〜0.20質量%およびCr:0.1〜0.5質量%、残部Cuおよび不可避的不純物からなるCu−Cr−Zr合金が好適である。
Cr及びZrは合金を溶体化処理後、時効させることにより母相中に析出して導電率とともに強度を向上させる作用をするが、重量割合でそれぞれ0.1%、0.01%未満ではこの作用による所望の効果が得られず、一方、0.5%、0.2%を超えて含有させると導電率が低下することから、Crの含有量を0.1〜0.5%、Zrの含有量を0.01〜0.2%と定めた。Zrは0.05〜0.15質量%、Crは0.2〜0.4質量%がさらに好適である。
また、上記Cu−Cr−Zr合金に、さらにIn、Snを加えたCu−Cr−Zr合金が好適である。InおよびSnが好適な理由は次のとおりである。一般に、銅合金では再結晶によって得られる結晶粒度の大きさは加工前の材料の結晶粒径、焼鈍前の材料の塑性変形量および焼鈍温度の影響を受けることが知られている。加えて、熱処理時の再結晶の駆動力となるのは、熱処理前の加工により導入された蓄積エネルギー(ひずみエネルギー)であり、この蓄積エネルギーが大きいほど結晶粒は微細化することが知られている。本発明者等は、蓄積エネルギーの増加に寄与する元素として、IIb〜Vb族元素(Zn,Cd,Al,Ga,In,Si,Ge,Sn,P,As,Sb,Bi,Se,Te等)を候補に挙げ、添加量、加工・熱処理条件について試行錯誤を重ねた結果、急速加熱による結晶粒微細化効果を最大限に発揮する元素として、In,Snを見出し、結晶粒の超微細化による高強度、高曲げ加工性と純銅に近い高導電性を兼ね揃えたこれまでに無い画期的な銅合金を作り出すことに成功した。具体的には、質量%で、Cr:0.1〜0.5%、Zr:0.01〜0.2%含有するとともに、In:0.1〜1.0%、Sn:0.1〜0.4%のうち何れかを1種もしくは2種以上を総量で0.1〜1.0%含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなるCu−Cr−Zr合金である。
InおよびSnは、純銅マトリックス中に固溶させることにより、固溶硬化と積層欠陥エネルギーの低下による蓄積エネルギーの増大を目的として添加される。これら添加元素の含有量が重量割合で0.1%未満では上記作用による所望の効果が得られず、一方、In:1.0%、Sn:0.4%を超えて含有させると、導電率が低下することからInの含有量を0.1〜1.0%、Snの含有量を0.1〜0.4%と定めた。
なお、上記以外の合金では、コルソン合金、チタン銅、ベリリウム銅、Cu−Fe−P合金、Cu−Cr−Sn合金等種々の析出型銅合金に本発明を適用することができる。Zrを0.05〜0.15質量%、さらにCrを0.2〜0.4質量%含有したCu−Cr−Zr合金の場合、急速加熱で平均結晶粒径5μm以下にした後、冷間圧延と時効熱処理で0.2%耐力が450MPa以上、導電率が65%以上、かつ最小曲げ半径が0の高強度、高導電かつ高曲げ加工性を実現することが可能である。
本発明における析出型銅合金の加熱手段としては、ソルトバス加熱、誘導加熱、レーザー加熱、ロール加熱等の急速加熱に適した加熱方法によって熱処理される。ロール加熱とは、複数のロールを材料に接触させ、ロール間に通電して材料自体のジュール熱で加熱する方法である。
本発明は、上述した熱処理方法で得られた析出型銅合金も特徴としている。この特徴の一例は、0.2%耐力が450MPa以上で、導電率が65%以上かつ最小曲げ半径が0である析出型銅合金である。また、析出物の平均粒径が30nm以下である析出型銅合金も特徴の一つである。さらに、引張強さが300MPa以上、伸びが10%以上である析出型銅合金も特徴の一つである。加えて、導電率が70%IACS以上である析出型銅合金、90°W曲げ試験においてbad way(圧延)方向での最小曲げ半径(MRB/t)が1以下である析出型銅合金も本発明の特徴である。なお、最小曲げ半径とは、Bad Way方向で90°W曲げ試験を実施し、その際に試料表面から割れが発生しない最小の曲げ半径(MBR)と、試料の板厚(t)との比である。
析出物と結晶粒微細化
Zr:0.10%(質量%、以下同様)を含み残部Cuおよび不可避的不純物からなる銅合金と、Zr:0.10%とCr:0.25%を含み残部Cuおよび不可避的不純物からなる銅合金を真空溶解炉(VIM炉)で溶製し2kgの鋳塊を得た。鋳造組織を破壊するために鋳片(厚さ25mm)を850℃で0.5h加熱後、板厚12mmまで熱間圧延し、1000℃で1h溶体化処理後水冷した.表面の酸化スケール除去を機械加工で行い、片面1.5mmずつ表裏面を研削し板厚9mmとした。これを加工度:83%で冷間圧延し板厚1.5mmの素条を得た。
これらの素条を、幅10mm×長さ50mmの大きさに切出し、表1および表2に示す熱処理条件(加熱速度、加熱温度)で通電加熱試験機にて加熱後、所定の温度(加熱温度)に到達した瞬間、水ミストにより室温まで急冷した。この熱処理によって得られた試験片について、組織に影響を与えないように電解研磨で薄膜化し、TEM(Transmission Electron Microscope)観察によって析出物を検鏡した。検鏡より得られた析出物の粒径、個数及び体積率を表1に併記する。また、EPMA (Electron Prove Micro Analisys)の組成像で組織観察を行い、切断法にて平均結晶粒径を求めた。この結果も併せて表1および表2に示す。なお、表1はCu−0.10%Zr合金の条件および結果であり、表2はCu−0.25%Cr−0.10%Zr合金の条件および結果をそれぞれ示す。
Figure 2005133185
Figure 2005133185
表1および表2から判るように、析出型銅合金であるCu−ZrおよびCu−Cr−Zr合金に本発明の熱処理を施すことにより、合金中の析出物を微細に数多く析出させ、同時に得られる再結晶粒を微細化することが可能である。本発明例の熱処理条件No.1〜10および21〜30に示すように、平均粒径30nm以下の微細析出物と平均粒径5μm以下の微細結晶粒を得ることができた。
これに対して、比較例の熱処理条件No.11,14,17,19,31,34,37および39では、加熱温度が低いため部分再結晶組織となり、比較例の熱処理条件No.12、13、15、16、32、33、35および36では、加熱速度が50℃/秒未満であるため析出物の平均粒径が30nmを超え、再結晶粒の平均粒径も5μmを超えている。また、比較例の熱処理条件No.18,20,38および40では、加熱速度は50℃/秒以上であるが、加熱温度が高すぎる(再結晶温度を大幅に上回る)ため再結晶粒の平均粒径が5μmを超えている。なお、本実施例で用いたCu−0.10%Zr合金とCu−0.25%Cr−0.10%Zr合金の再結晶温度は、それぞれ750〜800℃と、800〜850℃である。
急速加熱後の加工と時効
実施例1の素条を用いて加工度:90%で冷間圧延し板厚0.15mmとした後、表3および表4に示す熱処理条件(加熱温度、加熱時間)で時効熱処理した。この試料の特性調査結果を表3および表4に併記する。比較のため、実施例1の熱処理を行わず、板厚9mmから0.15mmまで加工度:98%で圧延後、時効熱処理した結果を表3および表4に併記する。
Figure 2005133185
Figure 2005133185
また、実施例1の素条を用いて表5および表6に示す熱処理条件(加熱温度、加熱時間)で時効熱処理した後、加工度:90%で冷間圧延し板厚0.15mmとした。この試料の特性調査結果を表5および表6に示す。比較のため、実施例1の熱処理を行わず、時効熱処理後、板厚9mmから0.15mmまで加工度:98%で圧延した結果を表3〜表6に併記する。なお、表3〜表6の熱処理条件No.は表1及び表2の熱処理条件No.に対応している。
Figure 2005133185
Figure 2005133185
特性調査は、圧延直角方向での引張試験、Bad Way方向(曲げ軸が圧延方向に平行方向)での90°W曲げ試験(JIS H 3110)及びWブリッジによる体積抵抗率測定を行い、0.2%耐力(MPa)、最小曲げ半径比MBR/t(割れの発生しない最小曲げ半径/試験片厚さ)及び導電率(%IACS)を求めた結果をそれぞれ表3〜表6に併記する。
表3〜表6から判るように、本発明の熱処理を析出型銅合金であるCu−ZrおよびCu−Cr−Zr合金に施した後、更に冷間圧延と熱処理を施すことにより、優れた特性(強度、曲げ加工性及び導電性)を得ることができる。表3〜表6の本発明例の熱処理条件No.1、7、21および27に示すように、すべての時効条件で0.2%耐力450Pa以上、最小曲げ半径比MBR/t=0、導電率65%以上を得ることができた。表3〜表6の比較例の熱処理条件No.12、19、20、32、39、40と、同じ時効熱処理条件の例どうしで比較すると、本発明の0.2%耐力は全て高い値となっている。
一方、表3〜表6の熱処理無しの例と、同じ時効熱処理条件の例どうしで比較すると、本発明の0.2%耐力は全て低い値となっている。ただし、熱処理無しの例の強度は98%という非常に加工度の高い冷間圧延よって得られたものであり、本発明は加工度をそこまで高くしなくても、加工度を高くしたときに近い強度が得られている。一方、曲げ加工性については、熱処理無しの例と本発明例とでは数値的には同等の値を示してはいるものの、曲げ部の外観では、熱処理無しの例が劣っていた。
無酸素銅を主原料とし、クロム、銅ジルコニウム母合金、アルミニウム、ニッケル、亜鉛、インジウム、錫、銅りん母合金、マンガンを副原料とし、カーボン製ルツボを用いて、真空溶解炉(VIM炉)にて表7に示す各成分組成の銅合金を溶製し、2kgの鋳塊を得た。次に、これらのインゴットに熱間加工、溶体化処理、冷間圧延、時効処理を施した後、最終圧延として加工度90%の冷間圧延を行い、厚さ0.15mmの素条を得た。
この素条に通電加熱試験機により加熱速度500℃/秒の急速加熱熱処理を施し、所定の温度に到達した瞬間、水ミストにより室温まで急冷した材料の平均結晶粒径と特性、更に調質圧延を行った材料の特性を評価した。
なお、平均結晶粒径は実施例1と同様な方法でもとめ、導電率、0.2%耐力および曲げ加工性は実施例2と同様な方法で測定した。他の特性として、硬度はビッカース硬度計、伸びは圧延直角方向での引張試験よりそれぞれ測定して求めた。
これらの調査結果を表7に示す。表7に示すように、InまたはSnを含む合金No.1〜6は、それらを含まない合金No.10,11と比較して、添加元素の効果により急速加熱による得られる結晶粒径が更に微細化し、強度、伸び、導電性、曲げ加工性のいずれについても優れた値となっている。これに対して、合金No.13〜22は、添加元素を含むものの選定が適切でないため、再結晶粒の微細化は普通程度となった。また、合金No.23,24はInまたはSnの添加量が少なく、比較例である合金No.25〜28は熱処理前の加工度が低いため、再結晶粒の微細化は普通程度となった。
Figure 2005133185

Claims (11)

  1. 析出型銅合金を溶体化処理後、70%以上の加工度で冷間圧延し、次いで、再結晶温度まで50℃/秒以上の加熱速度で急速加熱することで時効及び再結晶を同時に行って析出物及び結晶粒を微細化し、その直後に100℃/秒以上の冷却速度で冷却することによって微細化した析出物及び結晶粒を維持することを特徴とする析出型銅合金の熱処理方法。
  2. 請求項1に記載の処理が行われた析出型銅合金を70%以上の加工度で冷間圧延し、その後300℃〜600℃の温度で1時間以上の時効熱処理を施すことを特徴とする析出型銅合金の熱処理方法。
  3. 請求項1に記載の処理が行われた析出型銅合金を300℃〜600℃の温度で1時間以上の時効熱処理を行い、その後70%以上の加工度で冷間圧延を施すことを特徴とする析出型銅合金の熱処理方法。
  4. 前記析出型銅合金は、Zr:0.01〜0.20質量%、残部Cuおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の析出型銅合金の熱処理方法。
  5. 前記析出型銅合金は、Zr:0.01〜0.20質量%およびCr:0.1〜0.5質量%、残部Cuおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の析出型銅合金の熱処理方法。
  6. 前記析出型銅合金は、質量%で、Cr:0.1〜0.5%、Zr:0.01〜0.20%含有するとともに、In:0.1〜1.0%、Sn:0.1〜0.4%のうち何れかを1種もしくは2種以上を総量で0.1〜1.0%含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の析出型銅合金の熱処理方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の熱処理方法によって熱処理された析出型銅合金。
  8. 平均結晶粒径が5μm以下であることを特徴とする請求項7に記載の析出型銅合金。
  9. 析出物の平均粒径が30nm以下であることを特徴とする請求項7または8のいずれかに記載の析出型銅合金。
  10. 導電率が70%IACS以上であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の析出型銅合金。
  11. 請求項7〜10のいずれかに記載の析出型銅合金から製造された素材。
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