JP2005133043A - 発泡材料及びその製造方法並びにその成形体 - Google Patents

発泡材料及びその製造方法並びにその成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP2005133043A
JP2005133043A JP2003373709A JP2003373709A JP2005133043A JP 2005133043 A JP2005133043 A JP 2005133043A JP 2003373709 A JP2003373709 A JP 2003373709A JP 2003373709 A JP2003373709 A JP 2003373709A JP 2005133043 A JP2005133043 A JP 2005133043A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aggregate
molded body
resin
binder
foamed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003373709A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005133043A5 (ja
Inventor
Jun Maeda
純 前田
Toshiyuki Yamauchi
利行 山内
Makoto Hayakawa
誠 早川
Tadashi Kawashima
匡司 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Risupack Co Ltd
Original Assignee
Risupack Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Risupack Co Ltd filed Critical Risupack Co Ltd
Priority to JP2003373709A priority Critical patent/JP2005133043A/ja
Publication of JP2005133043A publication Critical patent/JP2005133043A/ja
Publication of JP2005133043A5 publication Critical patent/JP2005133043A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B17/00Recovery of plastics or other constituents of waste material containing plastics
    • B29B17/0026Recovery of plastics or other constituents of waste material containing plastics by agglomeration or compacting
    • B29B17/0042Recovery of plastics or other constituents of waste material containing plastics by agglomeration or compacting for shaping parts, e.g. multilayered parts with at least one layer containing regenerated plastic
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Abstract

【課題】 再利用に係る処理の簡易化を図ることができる発泡材料及びその製造方法並びにその成形体を提供する。
【解決手段】 発泡材料は、骨材21と、結合材22とを混合して製造されたものである。骨材21は、廃棄等されて回収等された樹脂成形体を粉砕して得られた粉砕物である。また、結合材22は発泡性を有する合成樹脂材料である。成形体は、この発泡材料を使用し、同発泡材料を発泡させて所定形状に成形したものである。そして、当該成形体の表面は、同表面から骨材21が突出することにより、凹凸状に形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、廃棄等された樹脂成形体を再利用して得られる発泡材料及びその製造方法並びにその成形体に関するものである。
従来、廃棄等された樹脂成形体は、焼却したり、埋めたり等して処分されていたが、近年は、環境問題への配慮、石油資源の有効利用等といった見地から、当該樹脂成形体を新たな成形体を成形するための材料として再利用することが盛んに行われている。例えば、特許文献1には、発泡スチロール廃材を再利用して得られた発泡材料が記載されている。
特開2002−113787号公報
ところで、上記従来の発泡材料においては、発泡スチロール廃材を溶融してインゴッドを形成し、さらにこのインゴッドを破砕して得た粒状物を溶融させ、一体化することによって成形体としている。つまり、成形体を得るまでに溶融処理と、破砕処理と、溶融処理との少なくとも3つの処理を必要としていた。また、合成樹脂は、溶融等すれば減容されて硬くなる性質を有している。このため、発泡スチロール廃材を再利用する際の溶融条件は、インゴッドを得る溶融処理の段階又は成形体を得る溶融処理の段階でその都度変更する必要も生じていた。従って、再利用に係る処理数が多く、また各処理も煩雑であった。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、再利用に係る処理の簡易化を図ることができる発泡材料及びその製造方法並びにその成形体を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発泡材料の発明は、樹脂成形体の粉砕物を骨材とし、発泡性を有する合成樹脂材料を結合材として、これら骨材と結合材とを含有してなることを要旨とする。
請求項2に記載の発泡材料の発明は、請求項1に記載の発明において、前記樹脂成形体は、発泡樹脂製のものであることを要旨とする。
請求項3に記載の発泡材料の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記樹脂成形体はシート材から所定形状に成形されたものであるとともに、該成形の際に熱が加えられたものであることを要旨とする。
請求項4に記載の発泡材料の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記発泡性を有する合成樹脂材料は発泡性ビーズであり、当該発泡性ビーズを結合材として用いることによって独立気泡体として成形されることを要旨とする。
請求項5に記載の発泡材料の製造方法の発明は、樹脂成形体を粉砕する粉砕工程と、発泡性を有する合成樹脂材料を製造する調製工程と、前記粉砕工程で得られた骨材及び前記調製工程で得られた結合材を混合する混合工程とを備えることを要旨とする。
請求項6に記載の成形体の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発泡材料を使用して得られることを要旨とする。
請求項7に記載の成形体の発明は、請求項6に記載の発明において、前記発泡材料を使用して予備体を形成し、当該予備体を所定形状に切削又は切断して成形されることを要旨とする。
請求項8に記載の成形体の発明は、請求項6又は請求項7に記載の発明において、前記発泡材料が使用された箇所を加熱し、当該箇所の表面を凹凸状に形成することを要旨とする。
本発明によれば、再利用に係る処理の簡易化を図ることができる発泡材料及びその製造方法並びにその成形体を提供することができる。
以下、プランターに本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。
図2に示すように、成形体であるプランター10は、長四角板状をなす底壁11と、この底壁11の長側縁及び短側縁からそれぞれ立設された各一対の長側壁12及び短側壁13とから、上面を開口した四角箱状に形成されている。当該プランター10は、その内部に土等を収容し、植物等を栽培するために使用されるものであり、その底壁11には、水抜きのための複数の孔14が透設されている。そして、このプランター10は、前記底壁11、長側壁12及び短側壁13がそれぞれ発泡材料から形成されており、使用時における重量軽減、断熱性向上等が図られている。また、このプランター10は、その表面を、例えば花崗岩、御影石等の石調、煉瓦調等となるように塗装することによって美装処理が施されており、意匠性の向上が図られている。
次に、前記プランター10に使用した発泡材料について説明する。当該発泡材料は、再利用材からなる骨材と、新材からなる結合材とを含有してなるものである。すなわち、当該発泡材料製の前記長側壁12を例として挙げると、図1に示すように、長側壁12は、骨材21と、骨材21同士を結合する結合材22とから形成されている。前記骨材21は、再利用材である樹脂成形体を粉砕して得られた粉砕物から構成されたものであり、粒状に形成されている。前記結合材22は、新材である発泡性を有する合成樹脂材料から構成されたものである。
前記骨材21は、一部が前記長側壁12の表面から突出して凸部15を形成することにより、同長側壁12の表面を凹凸状としている。当該骨材21は、その表面で前記結合材22に熱溶着されており、前記長側壁12の表面からの剥離を抑制されている。また、当該骨材21及び結合材22は、該長側壁12を形成する際に軟化、溶融等されることによって減容され、硬くなっており、長側壁12の表面の強度向上が図られている。
なお、図2に示すように、前記プランター10は、長側壁12の表面のみならず、底壁11及び短側壁13にも当該発泡材料を使用することにより、その表面全体が凹凸状とされている。このため、当該プランター10は、その表面全体の強度向上が図られている。また、プランター10の表面の凹凸は、石調、煉瓦調等を表現するものでもある。従って、当該プランター10は、塗装による美装処理と凹凸とが合わさることにより、意匠性及び質感が向上されている。加えて、塗装によってプランター10の表面に形成された塗膜は、同表面のさらなる強度向上を可能とするものとなる。例えば、当該プランター10を屋外等の野外に設置して使用する場合、当該塗膜がプランター10の表面を被覆して保護することにより、前記発泡材料の風雨や気温変化等による劣化、石、岩、木片等といった硬質物の接触、衝突等による破損等が抑制される。
ここで、前記再利用材とは、廃棄された樹脂成形体、つまりは合成樹脂製の成形体を再利用して得られた樹脂材料をいう。当該成形体としては、例えば包装用トレイ、食品用パック、コンテナ、パレット、合成繊維等のような合成樹脂のみからなるものの他、自動車、家電、家具等のような合成樹脂と合成樹脂以外の材料とからなるものが挙げられる。合成樹脂のみからなる成形体は、このまま粉砕されて前記粉砕物として構成される。合成樹脂と合成樹脂以外の材料とからなる成形体は、合成樹脂の部分と合成樹脂以外の材料の部分とが分別され、合成樹脂の部分のみが粉砕されて前記粉砕物として構成される。
当該成形体の材料とされる合成樹脂は、同成形体の使用用途、所望性能等に応じて各種様々なものが使用されている。この合成樹脂を具体的に例示すると、発泡ポリスチレン(PSP)、耐衝撃ポリスチレン(HIPS)、汎用ポリスチレン(GPPS)等のポリスチレンの他、スチレンモノマーとの共重合体であるAS樹脂、ABS樹脂等のスチレン系樹脂が挙げられる。この他に合成樹脂として、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のエステル系樹脂、ポリウレタン(PUR)等のウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド等が挙げられる。
一方、新材とは、石油、ナフサ等を原材料として新たに合成して得られた樹脂材料をいい、廃棄された樹脂成形体を再利用して得られた樹脂材料は除くものとする。すなわち、前記結合材22には、新たに合成して得られた合成樹脂に発泡剤を配合して得られた樹脂材料が使用される。当該合成樹脂の具体的な例示としては、前記再利用材で挙げた合成樹脂と同じものが挙げられる。当該発泡剤としては、ブタン、炭酸ガス、ペンタン、フルオロカーボン等が挙げられる。
新材における発泡剤の配合方法の一例としては、粒状化した合成樹脂に発泡剤を含浸させ、ビーズ発泡ポリスチレン(ESP)等の発泡性ビーズを製造する方法が挙げられる。この発泡性ビーズを使用する場合、同発泡性ビーズを物理発泡させることによって成形体が得られる。この他の配合方法の例としては、押出機等を用いて液状の合成樹脂と発泡剤とを混合し、発泡性PP、発泡性PE等の発泡性ペレットを製造する方法が挙げられる。この発泡性ペレットを使用する場合、同発泡性ペレットを物理発泡又は化学発泡させることによって成形体が得られる。
次いで、前記発泡材料の製造方法について説明する。当該製造方法は、前記骨材21を得るための粉砕工程と、前記結合材22を得るための調製工程と、前記発泡材料を得るための混合工程とを備える。
前記粉砕工程は、再利用材である樹脂成形体を粉砕機等を利用して粉砕する工程である。当該粉砕工程において、再利用材は、1〜10mm程度の大きさの粒体又は細片とされ、これが骨材21となる。この粉砕工程で再利用材を短時間で細かく粉砕するには、再利用材として柔らかい樹脂成形体を選択することが好ましい。従って、当該樹脂成形体としては、PSP等を材料とした前記包装用トレイや、PE、PP、PET等を材料とした前記食品用パックを選択することが好ましい。なお、包装用トレイ、食品用パック等の樹脂成形体は、意匠性向上等を目的とし、その表面にフィルム等をラミネートする、塗装する等して美装処理を施したものもあるが、このような美装処理された樹脂成形体であっても再利用材として問題なく使用することが可能である。
前記調製工程は、新材である発泡性を有する合成樹脂材料を製造する工程である。当該実施形態においては、前記発泡性ビーズであるESPが製造され、これが結合材22となる。前記混合工程は、前記粉砕工程で得られた骨材21及び前記合成工程で得られた結合材22を混合機等を用いて混合する工程である。そして、当該混合工程で前記発泡材料が製造される。なお、結合材22として発泡性ビーズを用いる場合、当該混合工程の前に発泡性ビーズを予備発泡させるための予備発泡工程を施してもよい。また、この予備発泡工程は、当該混合工程の後に施してもよい。
ここで、発泡性を有する合成樹脂材料を発泡性ビーズとした理由について記載する。前記発泡材料においては、その内部で前記骨材21を均一に分散させることが好ましい。これは、骨材21が発泡材料内で片寄ると成形体とした際に骨材21同士を結合材22で十分に結合させることができず、同成形体が脆くなるおそれがあるためである。一方、発泡性を有する合成樹脂材料としてペレットを使用した場合、前記混合工程でペレットを溶融し液体とした状態で固体である骨材21と混合する必要が生じる。このように液体と固体とを混合した場合、液体中で固体が沈降し、片寄ってしまうおそれがある。
これに対し、発泡性ビーズを使用した場合には、骨材21と結合材22とを均一に混合することが可能となり、再利用材の粉砕物が沈降等して片寄ることを抑制することができる。この理由については、固体同士の混合であるため一方が液体である場合の混合に比べ比重、密度等の違いによる分離が抑制されること、混合時に生じた静電気等により混合状態で固体同士が付着し合うこと等が考えられる。また、前記発泡材料中における骨材21の分散性の向上を図るには、再利用材としてPSP等を材料とする発泡樹脂製の樹脂成形体を使用することが好ましい。これは、発泡樹脂は、発泡性ビーズ、非発泡の合成樹脂等に比べて密度が軽いため、混合機等の内部で飛散しやすく、結合材22同士の隙間に入り込みやすいためである。例えば、骨材21を発泡倍率が20倍のPSPとし、結合材22を発泡倍率が50倍のEPSとした場合、PSPの密度は0.05g/cm3であることに対しEPSの密度は0.62g/cm3であり、PSPの密度が圧倒的に軽くなっている。
さらに、骨材21の密度と、結合材22の密度とは近似値とすることが好ましい。これは、両材の密度を近似値とすることで、混合時における一方の他方に対する沈降を効果的に抑制することが可能となり、両材が混ざり易くなるためである。加えて、骨材21の発泡倍率は、好ましくは5倍以上であり、より好ましくは10倍以上である。骨材21の発泡倍率が過剰に低い場合、具体的には5倍未満の場合には、結合材22の密度に対して骨材21の密度が過剰に重くなるおそれがあり、骨材21が片寄りやすくなってしまう。
続いて、前記プランター10の製造方法について説明する。図3に示すように、プランター10を成形する際には、まず成形の第1工程で前記発泡材料を使用してブロック状の予備体30が形成される。この第1工程は、前記発泡材料を予備成形用の金型内に注入し、さらに同金型内に高温度の蒸気を注入することにより行われる。当該第1の工程で結合材22が発泡しつつ溶融して骨材21同士を結合することにより、骨材21と結合材22が一体化して発泡樹脂製の予備体30が形成される。なお、当該予備体30は、発泡性ビーズを結合材22として用いることにより、独立気泡体として成形される。また、結合材22をESPとした場合、蒸気の温度は90〜110℃である。加えて、図4に示すように、結合材22が減容せず、むしろ発泡することによって、当該予備体30の表面は平坦であり、同表面から骨材21も突出されてはいない。
成形の第2工程では、当該予備体30が、底壁11、長側壁12及び短側壁13に合わせて所定形状に切断される。図3に示すように、この第2工程は、ニクロム線41を使用して当該予備体30を溶断することにより行われる。そして、成形の第3工程でこれら底壁11、長側壁12及び短側壁13を接着、溶着等して接合し、塗装等することにより、前記プランター10が成形される。
前記第2工程で予備体30を溶断するとき、骨材21と結合材22はそれぞれガラス転移温度(Tg)が異なることから、当該予備体30の切断部31、つまり長側壁12等の表面となる部分が凹凸状となる。すなわち、再利用材である骨材21は、樹脂成形体を成形する際に加熱処理等されることからTgが高くなっており、新材である結合材22はTgが低くなっている。例えば骨材21をPSP、結合材22をEPSとした場合、PSPのTgは103℃であり、EPSのTgは88℃である。このため、ニクロム線41で切断する際、当該ニクロム線41による切断温度は200〜300℃であり、Tgの低い結合材22は、容易に溶断されて切断部が大きく減容される。これに対し、Tgの高い骨材21は、加熱により軟化はするものの溶断はされず、切断部における減容も若干に留まる。従って、骨材21と結合材22との減容の程度の違いにより、前記切断部31が凹凸状となる。また、骨材21と結合材22とが減容されることにより、長側壁12等の表面となる当該切断部31は硬くなり、強度が増す。
前記第2工程で切断部31の凹凸感を強調するには、再利用材として、成形の際に熱が加えられたもの、つまり合成樹脂をその軟化点(又は溶融点)まで加熱し、軟化又は溶融させた後で硬化させることにより成形されたものを用いることが好ましい。これは、軟化点(又は溶融点)まで加熱された合成樹脂は、減容してTgが高まるという性質を利用するものである。特に、前に挙げたように再利用材として発泡樹脂製の樹脂成形体を使用する場合、この樹脂成形体は発泡樹脂製のシート材から真空成形、圧空成形等の方法で所定形状に成形されたものを使用することが好ましい。これは、シート材から成形されたものであれば、成形の際にTgが過剰に高くなる程度に高い温度を加えられておらず、前記第2工程で軟化させることが可能な程度のTgで留まるためである。つまり、Tgが過剰に高くなった樹脂成形体を再利用材として使用した場合、骨材21が軟化しにくいため、ニクロム線41が引っ掛かったり等して切断に長時間を要してしまうおそれがある。
なお、再利用材として発泡樹脂製の樹脂成形体を使用するものとして、発泡剤にブタンを用いた場合、樹脂中におけるブタンの濃度が1重量%上昇する毎に、Tgは7℃ずつ降下する。例えば、未発泡のポリスチレンは、Tgが105℃である。これに対し、ブタンを6重量%含む予備発泡時の発泡ポリスチレンは、Tgが105―(6×7)で63℃となる。また、ブタンを4重量%含むEPSは、Tgが105―(4×7)で77℃となる。さらに、ブタンを2重量%含むPSPは、Tgが105―(2×7)で91℃となる。そして、ブタンは成形後約2週間で樹脂中から完全に脱気されるため、一旦市場等に流通し回収等などされて再利用材とされた発泡ポリスチレンは、Tgが105℃となる。このような性状を利用して再利用材のTgを調整することも可能である。
前記の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態の発泡材料によれば、樹脂成形体の粉砕物を骨材21とし、この骨材21と新材からなる結合材22とを混合して構成されている。このため、樹脂成形体の粉砕物を溶融してペレット、インゴッド等とする必要はなく、粉砕物としたまま再利用することが可能である。従って、再利用に係る処理の簡易化を図ることができる。
・ また、当該発泡材料の製造方法においても、粉砕物の溶融処理等を必要としないため、再利用に係る処理の簡易化を図ることができる。
・ また、当該発泡材料の成形体であるプランター10においても、その成形時に粉砕物を溶融して得られたペレット、インゴッド等の破砕処理、再溶融処理等を必要としないため、再利用に係る処理の簡易化を図ることができる。
・ また、当該プランター10は、発泡材料から形成されており、軽量であるため、例えば耐圧荷重の制約があるビル等の建物の屋上において、同屋上の緑化のための有効な手段として利用することができる。
・ また、再利用材として発泡樹脂製の樹脂成形体を使用することにより、当該樹脂成形体が軟らかく、粉砕物を得るための粉砕処理を簡易かつ短時間で行うことができる。
・ また、発泡樹脂製の樹脂成形体の粉砕物を骨材21とすることにより、同骨材21の密度を軽くすることが可能であり、結合材22と混合する際にほぼ均一に混合することができる。
・ また、再利用材として使用される樹脂成形体は、シート材から所定形状に成形されたものであるとともに、該成形の際に熱が加えられたものである。このため、骨材21のTgを結合材22のTgよりも確実に高くすることができる。
・ また、結合材22を発泡性ビーズとすることにより、骨材21と結合材22とを均一に混合することができる。
・ また、プランター10は、発泡材料から予備体30を形成し、当該予備体30を所定形状に切断して成形されている。このため、切断時には予備体30が軟らかく、成形を容易に行うことができる。
・ また、予備体30を切断してプランター10を成形するものとしたことにより、切削に比べて余剰分を低減することができ、再利用を有効なものとすることができる。
・ また、プランター10は、成形の際にその表面が加熱されることによって凹凸状とされている。このため、骨材21及び結合材22を減容させ、硬くすることにより、強度の向上を図ることができる。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記プランター10を成形する際、水抜きのための孔14は、加熱された棒等を底壁11に押し当てる等して同底壁11を加熱し、溶融させることによって形成してもよい。この場合、当該孔14の内周面は、長側壁12等の表面と同様に凹凸状となり、当該孔14から外部へ漏れ出そうとする土等が該内周面の凹凸に引っ掛かりやすくなるため、当該孔14からの土等の漏出を抑制することが可能となる。
・ 成形体は、プランター10に限らず、建材等で使用される断熱材としてもよい。あるいは、結合材22にウレタン系樹脂等を用いることにより、成形体を弾性と粘性を併せ持つ低反発弾性フォーム、スポンジ等としてもよい。他にも成形体は、例えば射出成形によって箱状に成形されたプランターの外表面を装飾する外枠、建物の壁面を装飾するパネル等のような対象物を装飾するための外装材としてもよい。
・ 結合材22として、樹脂成形体を再溶融して得られる合成樹脂材料を用いてもよい。つまり、結合材22は、実施形態の新材に限らず、この結合材22をも再利用材としてもよい。
・ 実施形態ではニクロム線41を使用して予備体30を溶断したが、これに限らず、ホットナイフ等を使用して溶断してもよい。さらに、予備体30を溶断することに限らず、通常のナイフ、カットソー等を使用して切断のみして所定形状としてもよい。また、成形体は、予備体30を切断して成形することに限らず、切削によって成形してもよい。加えて、加熱を伴わず予備体30を切削又は切断して成形体を成形した場合、その表面の強度の向上、凹凸感による意匠性の向上等を図るため、同表面を熱風等で加熱し、骨材21及び結合材22を減容させてもよい。
・ 予備体30を形成することなく、発泡材料からプランター10等の成形体を直接的に成形してもよい。この場合、発泡材料は成形体用の金型内に注入される。
プランターの長側壁の断面図。 プランターを示す斜視図。 予備体を切断する状態を示す斜視図。 予備体を切断する状態を示す断面図。
符号の説明
10…成形体としてのプランター、15…成形体の表面を凹凸状とする凸部、21…骨材、22…結合材、30…予備体。

Claims (8)

  1. 樹脂成形体の粉砕物を骨材とし、発泡性を有する合成樹脂材料を結合材として、これら骨材と結合材とを含有してなることを特徴とする発泡材料。
  2. 前記樹脂成形体は、発泡樹脂製のものであることを特徴とする請求項1に記載の発泡材料。
  3. 前記樹脂成形体はシート材から所定形状に成形されたものであるとともに、該成形の際に熱が加えられたものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発泡材料。
  4. 前記発泡性を有する合成樹脂材料は発泡性ビーズであり、当該発泡性ビーズを結合材として用いることによって独立気泡体として成形されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発泡材料。
  5. 樹脂成形体を粉砕する粉砕工程と、発泡性を有する合成樹脂材料を製造する調製工程と、前記粉砕工程で得られた骨材及び前記調製工程で得られた結合材を混合する混合工程とを備えることを特徴とする発泡材料の製造方法。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発泡材料を使用して得られることを特徴とする成形体。
  7. 前記発泡材料を使用して予備体を形成し、当該予備体を所定形状に切削又は切断して成形されることを特徴とする請求項6に記載の成形体。
  8. 前記発泡材料が使用された箇所を加熱し、当該箇所の表面を凹凸状に形成することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の成形体。
JP2003373709A 2003-10-31 2003-10-31 発泡材料及びその製造方法並びにその成形体 Pending JP2005133043A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003373709A JP2005133043A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 発泡材料及びその製造方法並びにその成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003373709A JP2005133043A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 発泡材料及びその製造方法並びにその成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005133043A true JP2005133043A (ja) 2005-05-26
JP2005133043A5 JP2005133043A5 (ja) 2006-10-26

Family

ID=34649649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003373709A Pending JP2005133043A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 発泡材料及びその製造方法並びにその成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005133043A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54143473A (en) * 1978-04-28 1979-11-08 Takamine Kenkiyuushiyo Kk Method of making hard urethane foam chip moldings
JPH04278334A (ja) * 1991-03-06 1992-10-02 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 樹脂成形体の製造方法
JPH07119229A (ja) * 1993-10-25 1995-05-09 Daicel Chem Ind Ltd コンクリート打設用型枠
JP2000344928A (ja) * 1999-04-01 2000-12-12 Sekisui Chem Co Ltd 複合発泡体及びその成形品並びにその製造方法
JP2002220489A (ja) * 2000-11-27 2002-08-09 Sanyo Chem Ind Ltd 切削加工性樹脂複合成形品及びその製法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54143473A (en) * 1978-04-28 1979-11-08 Takamine Kenkiyuushiyo Kk Method of making hard urethane foam chip moldings
JPH04278334A (ja) * 1991-03-06 1992-10-02 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 樹脂成形体の製造方法
JPH07119229A (ja) * 1993-10-25 1995-05-09 Daicel Chem Ind Ltd コンクリート打設用型枠
JP2000344928A (ja) * 1999-04-01 2000-12-12 Sekisui Chem Co Ltd 複合発泡体及びその成形品並びにその製造方法
JP2002220489A (ja) * 2000-11-27 2002-08-09 Sanyo Chem Ind Ltd 切削加工性樹脂複合成形品及びその製法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2004104072A3 (en) Manufacture of fully recyclable foamed polymer from recycled material
CN106064648B (zh) 自行车座垫制造方法
US10343328B1 (en) Structural composites method and system
KR20200070963A (ko) 폐기물을 재활용한 친환경 폴리우레탄 단열재 제조방법
JP2005133043A (ja) 発泡材料及びその製造方法並びにその成形体
KR100939035B1 (ko) 이형소재를 혼합성형하여 얻어지는 판재와 그 제조방법
KR100689342B1 (ko) 열가소성 엘라스토머와 폐비닐을 이용한 다중 탄성블록
JP3589617B2 (ja) 木質様成形品の製造方法
KR100605015B1 (ko) 폐폼을 이용한 폼 성형체 및 그 제조방법
KR20010105821A (ko) 폐스티로폼 재생 방법
JPH04108835A (ja) 再生発泡性熱可塑性樹脂成形品の製造方法
JP2006116818A (ja) 廃発泡ポリオレフィン系樹脂成形体を利用した発泡ポリオレフィン系樹脂成形体の製造方法及びその成形体
JP2518713B2 (ja) 発泡スチロ―ル廃棄物の再生方法
KR102657062B1 (ko) 스티로폼 재활용 알갱이와 그 제조방법
JP2003039469A (ja) 熱可塑性ポリエステル系樹脂の型内発泡成形体、その製造方法及びその用途
JP4956633B2 (ja) 再生アクリル材およびその製造方法
KR100906955B1 (ko) 무가교형 폴리에틸렌 발포 성형체의 재생 방법
EP3416819A1 (en) A method of moulding an object in polyurethane, in particular a sole for footwear, obtained from polyurethane scraps, and moulded object in polyurethane thereof
JP3603717B2 (ja) 合成樹脂廃棄物のリサイクル方法
JP3981299B2 (ja) スチレン系樹脂の回収品から発泡性粒子を製造する方法
JP3085797U (ja) 木質様成形品
KR20230087242A (ko) 폐폴리우레탄폼과 폐발포폴리스타이렌을 이용한 라돈 프리 재생 성형물 및 이의 제조방법
KR101734453B1 (ko) 코어-쉘형 발포수지 응집체와 그 제조방법, 및 이를 이용하여 제조되는 복합 단열재
JPH11156978A (ja) 車両用内装材及びそのリサイクル方法
KR20050027603A (ko) 컨테이너 및 화물자동차 바닥재용 보드

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060907

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090507

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100720