JP2005132814A - 黒酢モロミ粕錠剤及びその製造方法 - Google Patents

黒酢モロミ粕錠剤及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】黒酢モロミ粕を有効成分として積極的に経口摂取することが可能な新規な黒酢モロミ粕錠剤を提供すること。
【解決手段】下記組成からなる黒酢モロミ粕含有錠剤。
黒酢モロミ粕 10〜30%
ニンニク(葫)エキス 10〜15%
プラセンタエキス(牛胎盤) 0〜10%
賦形剤(一・二糖類) 25〜70%
賦形助剤(オリゴ糖) 0〜10%
多糖類系結合剤 3〜10%
ビタミン類 0〜10%
【選択図】なし

Description

本発明は、黒酢モロミ粕(搾り粕)を有効成分とする黒酢モロミ粕錠剤及びその製造方法に関する。ここで、「錠剤」とは、「タブレット(tablet)機(打錠機)」や「ブリケット(briquette)機」等の粉体圧縮成形により製剤されるものをいい、形状も、円板状、円柱状、矩形板状、球状等、特に限定されるものではない。
近年、健康食品志向の高まりと共に自然食品が見直され、そのひとつとして黒酢が注目されている。黒酢は、壷の中で米、米麹、水を混合したものを醸造して作られ、鹿児島県福山地方が特産地として有名である。黒酢の製造過程は、前記壷の中で米麹によってまず米のデンプン質が糖化され、続いてアルコール発酵、最終的に酢酸発酵が行われ、酢酸発酵完了物をろ過して黒酢を得る。
こうして製造された黒酢は、他の酢に比して、格段に高い生体調節機能を有しているため、栄養補助食品(健康増進食品)更には保健機能食品(栄養機能食品)として着目されている。しかし、黒酢は、その酢特有のすっぱみ、苦味、発酵臭を有することから、そのまま飲用することは、困難である。
このため、黒酢にデキストリンを添加し造粒する技術が存在する(特許文献1)。
他方、酢酸発酵終了物のろ過残渣(黒酢モロミ粕)は、黒酢モロミ粕は、家畜の飼料等に利用されるのみで、その栄養成分はあまり注目されていなかった。
例えば、コレウス・フォルスコリ根の乾燥粉末(コレウス粉末)に、黒酢モロミ粕等を混合し、これを打錠して錠剤とする技術が提案されている(特許文献2)。ここで、黒酢モロミ粕は、コレウス粉末を経口的に忌避感無く摂取するこができるようにすることを目的としてコレウス粉末に混合している。
しかし、黒酢モロミ粕は、分析の結果、必須アミノ酸を含む18種類ものアミノ酸、植物繊維等豊富な栄養素を含んでいることが明らかになった(表1参照)。
Figure 2005132814
そこで、黒酢モロミ粕を有効成分として積極的に経口摂取することが可能な栄養補助食品が企画され、一部商品として出回っている。例えば、カプセル剤として「黒酢にんにく球」(まるしげ上田株式会社製、商品名)がある。
しかし、本発明者らが、知る限りにおいては、錠剤(粉末圧縮成形による)として、上市されているものは存在しない。
特開2000−152775号公報 特開平11−313637号公報
本発明は、上記にかんがみ、黒酢モロミ粕を有効成分として積極的に経口摂取することが可能な新規な黒酢モロミ粕錠剤を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは、黒酢モロミ粕の錠剤化を試みた。
ここで、黒酢モロミ粕は、含水率が70〜80%と高く、錠剤化に先立ち、乾燥さらには微粉末化する必要がある。
しかし、圧縮成形により錠剤化しようとした場合、粉末原料中に通常の乾燥微粉末化した黒酢モロミ粕微粉末を多量に含ませると、圧縮部位までの流れが悪く錠剤化(圧縮成形)が困難で、さらに、圧縮成形したとしても、実用に耐える保形性(形態保持性)を確保し難いことが分かった。すなわち、黒酢モロミ粕を有効成分(生理活性成分中10%以上)として含有させた製剤の製造は困難であることが分かった。なお、錠剤の保形性とは、錠剤保管瓶などに保管時、振動等の外力が作用して、錠剤相互が干渉した際、粉末化したり欠けたりしない性能をいう。
本発明の課題は、上記にかんがみて、黒酢モロミ粕の含有率が高い新規な黒酢モロミ粕含有錠剤及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意開発に努力をした結果、下記構成の黒酢モロミ粕錠剤に想到した。
黒酢モロミ粕を有効成分として含有する錠剤であって、黒酢モロミ粕成分を10%以上含有することを特徴とする。
黒酢モロミ粕成分を10%以上含有させることにより必須アミノ酸を含めて18種類ものアミノ酸を含有する黒酢モロミ粕の生理活性有効量を経口摂取し易くなる。
そして、上記黒酢モロミ粕含有錠剤の組成は、下記組成(A)又は(B)からなるものとすることが望ましい。
<組成A>
黒酢モロミ粕 10〜30%
にんにく(葫)エキス 10〜15%
プラセンタエキス(牛胎盤) 0〜10%
賦形剤(一・二糖類) 25〜70%
賦形助剤(オリゴ糖) 0〜10%
多糖類系結合剤 3〜10%
ビタミンB群 0〜10%
<組成B>
黒酢モロミ粕 15〜45%
にんにく(葫)エキス 10〜20%
あまに油粉末 0〜15%
賦形剤(一・二糖類) 25〜70%
賦形助剤(オリゴ糖) 0〜10%
多糖類系結合剤 3〜10%
ビタミンB群 0〜10%
ビール酵母 0〜10%
黒酢モロミ粕とニンニクエキスを併用摂取することにより、生理活性作用が相乗して、健康増進剤更には保健機能食品(栄養機能食品)としての価値が増大する。
また、一・二糖類は、アミノ酸担持体である澱粉(アミロースが主体)の加水分解生成物(デキストリン及び各種オリゴ糖と少量の繊維と推定される。)との混和性に優れ、多糖類系結合剤と協働して、粉末圧縮成形した錠剤の保形性が良好となる。賦形助剤としてのオリゴ糖(三糖類〜十糖類)は必須ではないが、賦形剤である一・二糖類と多糖類系結合剤との混和性を増大させる。
また、あまに(亜麻仁)油は、ガンや心疾患を予防する作用があるとされているα−リノレン酸の高含有油脂であるため、更に、保健機能食品としての価値が増大する。
ここで、前記賦形剤が乳糖で、また、多糖類系結合剤がプルランであることが望ましい。乳糖は乳酸菌の栄養源で整腸作用があるためであり(化学大辞典編集委員会編「化学大辞典9」(昭37−7−31)共立出版、p.516参照)、また、プルランは、低粘性でありながら接着性も強く、且つ、乾燥により結晶を生ずることがないためである(二國二郎監「澱粉科学ハンドブック」(1977)朝倉書店 、p527・531参照)。
さらに、本発明の黒酢モロミ粕含有錠剤は、油脂でコート(油脂被膜)又は油脂を含有させることが望ましい。この油脂を含有させた場合は、黒酢モロミ粕含有の錠剤原料(粉粒体)のすべりが良くなり、打錠(製剤)工程へ移送及び打錠が円滑となる。また、油脂を被覆(コート)ないし含有させた場合は、錠剤の吸湿作用が抑制されるとともに、錠剤相互の摩擦時における摩耗作用の低減も期待できる。
上記において、あまに油等のα−リノレン酸高含有油脂を使用することが望ましい。リノレン酸は、ガンや心疾患を予防する作用があるとされているためである。これに対して、コート材料に使用される人造バター等は、アトピー性皮膚炎等の原因とされるリノール酸高含有油脂であり、過剰摂取は望ましくない。これに対して、なお、あまに油は、酸化されやすいため、後述の如く、可及的に酸化雰囲気下にさらさないようにして、すなわち、非酸素雰囲気下又は不活性ガス雰囲気下で調製したものを使用することが望ましい。
上記各構成の黒酢モロミ粕含有錠剤は、黒酢モロミ粕から下記工程を経て得たモロミ粕微粉化物を錠剤原料とすることにより、容易に且つ高品質の黒酢モロミ粕含有錠剤を製造することができる。
(1)乾燥工程:圧搾脱液を行った後、平衡水分まで本乾燥させる。
(2)一次粉砕工程:約100〜2000μm(10メッシュアンダー〜100メッシュオン)の大きさに中粉砕する。
(3)高圧蒸気処理工程:蒸気圧(相対圧)約0.01〜0.40MPaの高圧蒸気で処理を行う。
(4)二次粉砕工程:約10〜100μm(150メッシュアンダー)に微粉砕を行う。
粉砕を中粉砕の一次粉砕と、微粉砕の二次粉砕とに分けることにより、高圧蒸気処理が可能となる。微粉砕後では高圧蒸気処理に際して微粉砕物が凝集してしまうおそれがあり、均一な高圧蒸気処理が困難となる。この高圧蒸気処理により、黒酢モロミ粕の高比率配合しても、錠剤の保形性が維持される。その理由は、粒子(中粉砕物)の内部に、蒸気が侵入して、微細空隙を形成して、プルラン等の多糖類系結合剤との接着性が増大するためと推定される。なお、高圧蒸気は高温(約100℃超)であるため瞬時殺菌が可能であるが、該熱にさらされる時間が極めて短いため、アミノ酸が熱変性を受けることがない。
また、乾燥工程において、圧搾脱液後、本乾燥を行うため、乾燥条件を緩やかなものとすることができ、この点からも乾燥に際してアミノ酸変性を発生させ難い。
前記乾燥工程においては、圧搾脱液をスクリュープレスまたはローラプレスにより行い、且つ、圧搾脱液後の本乾燥を70℃以下の中温乾燥とすることが望ましい。
連続圧搾が可能となるとともに、中温乾燥によりアミノ酸変性が発生するおそれがない。
また、一次粉砕工程における中粉砕は、石臼方式等の主として剪断力粉砕により行うことが望ましい。剪断力粉砕により、微粉砕物の粒子が丸みを帯び且つ粒度分布がシャープとなる。したがって、後工程における高圧蒸気処理を円滑に行うことが可能となる。
前記殺菌工程における高圧蒸気処理は、蒸気処理の生産性の見地から、蒸気圧(相対圧)0.02〜0.28MPa×8〜15秒で行うことが望ましい。
前記二次粉砕工程における微粉砕は、ボールミル、ロッドミル、フリクションミル等の主として摩擦力粉砕により行うことが望ましい。微粉砕物を得易いためである。
なお、上記工程を経て製造した黒酢モロミ粕微粉体は、表面積が大きく、水等に対する溶解性及び他の食品に混ぜた場合の混和性も良好である。このため、本発明の黒酢モロミ微粉体は、飲食物用添加物等の他の用途にも使用可能である。
さらに、黒酢モロミ粕微粉体は、上記製造方法で製造することが望ましいが、高圧蒸気処理を経て微粉化してもよい。
なお、上記において、あまに油を錠剤の中に混合する場合は、あまに油と前記賦形剤とを混合後、不活性雰囲気下で噴霧乾燥して調製したあまに油/賦形剤造粒物を使用することが、剤型性が向上して望ましい。
本発明の黒酢モロミ錠剤の実施形態について、詳細に説明をする。ここで「%」は、特に断らない限り「質量%」を意味する。
本発明を適用する黒酢モロミ粕錠剤の組成例(A)、(B)を下記する。
<組成A>
黒酢モロミ粕 10〜30%(望ましくは15〜20%)
にんにく(葫)エキス 10〜20%(望ましくは13〜17%)
プラセンタエキス(牛胎盤) 0〜10%(望ましくは 3〜7%)
賦形剤(一・二糖類) 25〜77%(望ましくは35〜55%)
賦形助剤(オリゴ糖類) 0〜10%(望ましくは 4〜8%)
多糖類系結合剤 3〜10%(望ましくは 4〜6%)
ビタミン類 0〜10%(望ましくは 4〜10%)
<組成(B)>
黒酢モロミ粕 15〜45%(望ましくは25〜40%)
にんにく(葫)エキス 10〜30%(望ましくは15〜25%)
あまに油粉末 0〜15%(望ましくは 5〜15%)
賦形剤(一・二糖類) 25〜70%(望ましくは30〜40%)
賦形助剤(オリゴ糖) 0〜15%(望ましくは 5〜10%)
多糖類系結合剤 3〜10%(望ましくは 5〜8%)
ビタミンB群 0〜10%(望ましくは2.5〜7%)
ビール酵母 0〜10%(望ましくは2.5〜7%)

上記各組成は、あくまで、一例であり、黒酢モロミ粕を10%以上含有するものなら特に限定されない。
そして、賦形剤としては、通常、グルコース(単糖)でも良いが、乳糖(ラクトース)を使用する。
また、多糖類系結合剤としては、通常、プルランを使用する。ここで、プルラン以外の多糖類結合剤としては、アラビアゴム、トラガントゴム、メスキットゴム、ガッチゴム等の植物ゴム質を挙げることができる。
さらには、ビタミン類は、通常、B類を使用するが、B類以外の他のビタミン類、欠乏し易いビタミン類、例えば、ビタミンC類、ビタミンE類、ビタミンK類、ビタミンQ類等を含有させることも勿論可能である。
なお、上記において、乳糖(ラクトース)の組成比率は、できるだけ小さい方が望ましい。黒酢モロミ粕成分の組成を増大させるためであるとともに、乳糖は整腸効果があるが、多量に摂取すると下痢のおそれがあるためである。
そして、上記錠剤には、油脂コート又は油脂含有を行う。油脂としては、あまに油等のα−リノレン酸含有油脂が望ましい。
そして、本発明で使用する黒酢モロミ粕微粉体は、(1)乾燥工程、(2)一次乾燥工程、(3)高圧蒸気処理工程、及び(4)二次粉砕工程の各工程をその順に経て製造する。
(1)乾燥工程:
圧搾脱液を行った後、平衡水分まで本乾燥させる。ここで、圧搾脱液は、バッチ方式でもよいが、通常、スクリュープレスやローラプレスにより連続式に行う。また、本乾燥は、70℃以下、望ましくは60〜70℃の中温乾燥とする。温度が低すぎては、乾燥時間が長くなる。乾燥手段としては、通常、温風乾燥とするが、真空乾燥を併用してもよい。
(2)一次粉砕工程:約100〜2000μm(10メッシュアンダー〜100メッシュオン)、望ましくは、約200〜1000μm(14メッシュアンダー〜65メッシュオン)の大きさに中粉砕する。この中粉砕は、これらの大きさに粉砕可能な粉砕機なら、クラッシャー等であってもよいが、剪断力破砕を主とする石臼方式又はカッターミル、フェ−ザミルが望ましい。
(3)高圧蒸気処理工程:
蒸気圧(相対圧)約0.01〜0.40MPa(望ましくは約0.02〜0.35MPa、さらに望ましくは約0.02〜0.2MPa)の高圧蒸気で処理を行う。処理時間は、通常、高圧蒸気の圧力により異なるが、通常、4秒以上、望ましくは8〜15秒(さらには10秒前後)とする。なお、高圧すぎると温度が高くなり(例えば、0.2Mpaで約105℃である。)、アミノ酸が熱変性し易くなる。この高圧蒸気処理に先立ち、予熱(100℃前後)で乾燥物を予熱しておくことがのぞましい。予熱しておくことにより、品温上昇のために蒸発潜熱が奪われることなく、蒸気処理の時間を短縮化できる。
この高圧蒸気処理は、具体的には、「HTST−A600・S600」の商品名でカワサキ機構株式会社から製造販売されている「流動型高圧蒸気殺菌機」を使用できる。
(4)二次粉砕工程:
約10〜100μm(150メッシュアンダー)、望ましくは約10〜80μm(200メッシュアンダー)に微粉砕を行う。この微粉砕は、これらの大きさに微粉砕可能な微粉砕機なら特に限定されないが、通常、ボールミル、ロッドミル(バーミル)、チューブミル等を使用する。
なお、黒酢モロミ粕微粉体は、上記において(1)乾燥工程、(2)一次粉砕工程を逆転させて、黒酢モロミ粕のホモジナイザー(均質機)で懸濁化させた後(一次粉砕後)、多孔板(孔径:1mm前後)から高圧押出して、平衡水分まで本乾燥させて、ほぐ(解)してもよい。
ここで、乾燥方式としては、噴霧乾燥を利用してもよい。噴霧乾燥に使用する噴霧器としては、通常、加圧ノズル、回転円板又は2流体ノズル(エジェクタ)とする。
この黒酢モロミ粕乾燥粉体は、通常、300〜150μm(50メッシュアンダー)のものを得ることができる。黒酢モロミ粕乾燥粉体は、上記(3)高圧蒸気処理工程、及び(4)二次粉砕処理工程を経て本発明の黒酢モロミ粕微粉体とする。
上記ホモジナイザー(均質機)としては、高圧型均質機、攪拌型均質機、遠心型均質機(ホモミキサー)、超音波均質機、湿式振動ボールミル(コロイドミル)、等を使用可能である。これらの内で、高圧型均質機は、その動力を高圧押出に使用できて効率的である。
こうして、製造した黒酢モロミ粕微粉体は、他の栄養剤成分(前述のニンニクエキス、プラセタンエキス、ビタミンB群)とともに、賦形剤、結合剤を混合、さらには、適宜、賦形助剤、油脂類(フリーズドライ品又は噴霧乾燥品)を添加して、粉末状の圧縮成形用(錠剤)原料とする。
上記において、油脂類として、リノレン酸高含有物であるあまに油を添加する場合は、あまに油と前記賦形剤とを適宜非酸素雰囲気下で混合後、非酸素雰囲気下で噴霧乾燥(噴霧造粒)して調製したあまに油/賦形剤造粒物を使用する。あまに油は酸化され易いためである。なお、本方法は、リノレン酸以外の酸化し易い油脂類に適用することも可能である。
ここで、混合手段としては、特に限定されないが、前記ホモジナイザー(均質機)を使用することがあまに油/賦形剤造粒物として、約80μm以下(200メッシュアンダー)の微粉化が容易となり望ましい。微粉化した方が、剤型性が向上するためである。
なお、噴霧乾燥は、前述と同様、加圧ノズル、回転円板又は二流体ノズル(エジェクタ)を使用する。また、非酸素雰囲気は、通常、窒素封入(送入)により行うが、アルゴン等の不活性ガスでもよく、還元剤(酸素吸収剤)により還元性雰囲気下としてもよく、さらには、エジェクタを窒素ガス駆動させて非酸素雰囲気下としてもよい。
ここで、油脂類を錠剤中に含有させる場合の添加量は、5〜25%、望ましくは10〜20%とする。
このとき、圧縮成形部位への混合粉状原料の搬送は、黒酢モロミ粕粉末として上記方法で製造したものを使用した場合、10%以上、さらには15%以上含有させても、粉末流れが円滑となり錠剤化が円滑に行うことができ、さらには製造した錠剤も保形性に優れる。
なお、圧縮成形用原料粉末に、油脂類を混合しない場合は、粉末圧縮成形により製造した錠剤本体に、あまに油等の油脂を被覆してもよい。被覆(コート)方法は、特に限定されないが、例えば、スプレー法等による。なお、コートは、錠剤のコーティング方法として多用されているシェラックコートを行ってもよい。
ここで、圧縮成形により錠剤化する方法としては、圧縮ロール法、ブリケッティングロール法、打錠法等任意であるが、通常、打錠法とする。
なお、錠剤の仕様は、例えば、6〜10mmφで、250〜350mg(望ましくは300mg前後)/錠とする。
以下、黒酢モロミ粕含有錠剤の製造方法の一実施例について説明をする。
(1)黒酢モロミ微粉末は、下記の如く製造した。
1)黒酢モロミ粕を、スクリュープレスで圧搾脱液後、70℃の条件で本乾燥する。
2)上記黒酢モロミ粕乾燥物を、中粉砕用マスコロイダで80メッシュ以下に中粉砕をする。
3)中粉砕物を、流動型高圧蒸気殺菌機「HTST−S600」に投入して、高圧蒸気処理を行う。そのときの条件は、100℃で予熱後(予熱時間 約1秒)、0.15Mpa×10.5sとした。
4)高圧蒸気処理物を、直接、ロッドミルに投入して、200メッシュ以下に微粉砕をする。
(2)上記で得た黒酢モロミ微粉末を、下記処方にしたがって、スクリュー混合後、打錠機のホッパに投入した。このとき、打錠機のホッパから円滑に粉末原料が圧縮成型部位に落下移送されて、錠剤(8mmφ、250mg)が製造できた。
黒酢モロミ粕含有錠剤組成
黒酢モロミ粕 17%
にんにくエキス 15%
プラセンタエキス(牛胎盤) 5%
賦形剤(乳糖) 45%
賦形助剤(オリゴ糖) 6%
多糖類系結合剤 5%
ビタミンB群 7%
上記で得た錠剤相互を手で擦り合わせたが、ほとんど摩耗粉末は発生しなかった。すなわち、錠剤保形性も良好であることが分かった。

Claims (15)

  1. 黒酢モロミ粕を有効成分として含有する錠剤であって、黒酢モロミ粕成分を10%以上含有することを特徴とする黒酢モロミ粕含有錠剤。
  2. 生理活性成分が下記組成からなることを特徴とする請求項1記載の黒酢モロミ粕含有錠剤。
    黒酢モロミ粕 10〜30%
    にんにく(葫)エキス 10〜15%
    プラセンタエキス(牛胎盤) 0〜10%
    賦形剤(二糖類又は単糖類) 25〜70%
    賦形助剤(オリゴ糖) 0〜10%
    多糖類系結合剤 3〜10%
    ビタミン類 0〜10%
  3. 生理活性成分が下記組成からなることを特徴とする請求項1記載の黒酢モロミ粕含有錠剤。
    黒酢モロミ粕 15〜45%
    にんにくエキス 10〜30%
    あまに油粉末 0〜15%
    賦形剤(一・二糖類) 25〜70%
    賦形助剤(オリゴ糖) 0〜10%
    多糖類系結合剤 3〜10%
    ビタミンB群 0〜10%
    ビール酵母 0〜10%
  4. 前記賦形剤が乳糖で、多糖類系結合剤がプルランであることを特徴とする請求項2又は3記載の黒酢モロミ粕含有錠剤。
  5. さらに、油脂でコート又は油脂が含有されてなることを特徴とする請求項4記載の黒酢モロミ粕含有錠剤。
  6. 前記脂肪油があまに油(亜麻仁油)等のαオレイン酸含有油脂であることを特徴とする請求項5記載の黒酢モロミ粕含有錠剤。
  7. 請求項1〜6いずれか記載の黒酢モロミ粕含有錠剤を製造する方法であって、黒酢モロミ粕から下記工程を経て得たモロミ粕微粉化物を錠剤原料とすることを特徴とする黒酢モロミ粕含有錠剤の製造方法。
    (1)乾燥工程:圧搾脱液を行った後、平衡水分まで本乾燥させる。
    (2)一次粉砕工程:100〜1000μm(10メッシュアンダー〜100メッシュオン)の大きさに中粉砕する。
    (3)高圧蒸気処理工程:蒸気圧(相対圧)0.01〜0.40MPaの高圧蒸気により行う。
    (4)二次粉砕工程:約10〜100μm(150メッシュアンダー)に微粉砕を行う。
  8. 前記乾燥工程における、圧搾脱液をスクリュープレスまたはローラプレスにより行い、且つ、圧搾脱液後の本乾燥を70℃以下の中温乾燥とすることを特徴とする請求項7記載の黒酢モロミ粕含有錠剤の製造方法。
  9. 一次粉砕工程における微粉砕を、石臼方式等の主として剪断力粉砕により行うことを特徴とする請求項7又は8記載の黒酢モロミ粕含有錠剤の製造方法。
  10. 請求項1〜6いずれか記載の黒酢モロミ粕含有錠剤を製造する方法であって、黒酢モロミ粕から下記工程を経て得たモロミ粕微粉化物を錠剤原料とすることを特徴とする黒酢モロミ粕含有錠剤。
    (1)一次粉砕/乾燥工程:ホモジナイザーで処理後、平衡水分まで本乾燥させる。
    (2)高圧蒸気処理工程:蒸気圧(相対圧)0.01〜0.40MPaの高圧蒸気により行う。
    (3)二次粉砕工程:約10〜100μm(150メッシュアンダー)に微粉砕を行う。
  11. 前記高圧蒸気処理工程における高圧蒸気殺菌を、蒸気圧(相対圧)0.02〜0.28MPa×8〜15秒で行うことを特徴とする請求項7〜10いずれかに記載の黒酢モロミ粕含有錠剤の製造方法。
  12. 前記二次粉砕工程における微粉砕を、ボールミル、ロッドミル等の主として摩擦力粉砕により行うことを特徴とする請求項7〜11いずれかに記載の黒酢モロミ粕含有錠剤の製造方法。
  13. 前記油脂類として、油脂類と賦形剤とを適宜非酸素雰囲気下で混合後、不活性雰囲気下で噴霧乾燥して得た油脂類粉末を使用することを特徴とする請求項7〜12いずれか記載の黒酢モロミ粕含有錠剤の製造方法。
  14. 前記油脂類が、あまに油であることを特徴とする請求項13記載の黒酢モロミ粕含有錠剤の製造方法。
  15. 黒酢モロミ粕から下記工程を経て製造することを特徴とする黒酢モロミ粕微粉化物の製造方法。
    (1)乾燥工程:圧搾脱液を行った後、平衡水分まで本乾燥させる。
    (2)一次粉砕工程:100〜1000μm(10メッシュアンダー〜100メッシュオン)の大きさに中粉砕する。
    (3)高圧蒸気処理工程:蒸気圧(相対圧)0.01〜0.40MPaの高圧蒸気により行う。
    (4)二次粉砕工程:約10〜100μm(150メッシュアンダー)に微粉砕を行う。
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