JP2005131898A - 電動式射出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電動モータ54を駆動源としてプランジャ32を進退移動させ、射出チャンバ22内にゴム材料を供給しつつプランジャ32にてゴム材料に背圧をかけながらプランジャ32を後退移動させて、射出チャンバ22への射出材料の充填と計量とを行うようになした電動式射出装置10において、プランジャ32の先端部に圧力センサ64をプランジャ32と一体に進退移動する状態に設け、圧力センサ64による検知圧力が設定した適正な背圧となるようにコントローラ66にて電動モータ54によるプランジャ32の後退方向の駆動トルクをする。
【選択図】 図1
Description
この射出成形装置における射出装置としては、従来、プランジャを油圧にて前進駆動する油圧駆動式のものが用いられて来た。
例えば下記特許文献1には、電動モータにてプランジャを進退移動させる電動式の射出装置が開示されている。
この電動式の射出装置では、通常ボールスクリュー機構を用いてプランジャを進退移動させる。
この場合、射出材料に対してプランジャにより適正な背圧をかけた状態でプランジャを後退移動させることが必要である。
更に予め定めた適正な量で射出材料を成形型に射出できるため、欠肉等を生ぜしめることもなく射出成形品を良好に成形することが可能となる。
プラスチック材料の射出装置の場合、プラスチック材料はゴム材料に比べて流動性が高いため、射出チャンバ内における射出材料の圧力も各部で比較的均一であり、従って例えば射出チャンバ内のノズルに近い位置に圧力センサを固定状態に設けて、射出チャンバ内に供給された射出材料の圧力を検知し、これに基づいて電動モータによるプランジャの後退方向の駆動トルクをコントロールするようになすといったことも考えられる。
従って圧力センサをノズルに近い位置に固定状態に設けておくと、プランジャの先端部分での圧力が低いにも拘わらず、ノズルに近い位置での圧力が高いために、電動モータによるプランジャの後退方向の駆動トルクを不適正なものとしてしまう可能性がある。
即ちこのような流動抵抗の高いゴム材料を射出チャンバ内に供給し充填する場合においても、確実に適正な背圧を加えながらプランジャを正しく後退移動させることが可能となる。
図1において、10は本実施形態の射出装置で、ここではゴム材料の予備可塑化のための押出機12を備えている。
押出機12は、スクリュー14と電動モータ16とを有しており(電動モータ以外の駆動源を用いても良い)、供給口15から供給されたゴム材料をスクリュー14の回転により可塑化し、流動化させた上で逆止弁18を押し開いて後述の射出シリンダ20内部に形成された射出チャンバ22内に押し出す。
30は可動盤で、図中下面にはプランジャ32が下向きに突き出す状態で固設されている。
42はボールスクリュー機構におけるボールナットで、図2に示しているように、このボールナット42がボール43を介してボールねじ軸40に螺合している。
このボールナット42の図中上側には、中空シャフト44がボールナット42と一体回転する状態でボルト47により軸方向に締結されている。
中空シャフト44は、その上端部が固定盤24より上側に突き出しており、その突き出した部分に対して従動プーリ52が一体回転状態で固設されている。
この圧力センサ64による検知信号はコントローラ66へと入力される。
コントローラ66はこれら入力信号に基づいて電動モータ54及び押出機12の電動モータ16を作動制御する。
この射出装置10では、上記したように先ずゴム材料が供給口15から押出機12のシリンダ内部に供給される。
供給されたゴム材料はスクリュー14の回転により可塑化、即ち流動化された上で、逆止弁18を経て射出チャンバ22内部に押し出され供給される。
このときプランジャ32は、射出チャンバ22内のゴム材料に対して適正な背圧を付与しつつ後退移動する。
即ちプランジャ32が前進した状態で射出チャンバ22内にゴム材料が供給されると、そのゴム材料によってプランジャ32に対し圧力が作用する。換言すれば、射出材料に対してプランジャ32の背圧が作用する。
即ち射出チャンバ22内に予め定めた量のゴム材料が充填される位置までプランジャ32が後退したところで、具体的にはそれに対応した回転数だけ電動モータ54が回転したところで、回転数検出器68による検出に基づいてコントローラ66が電動モータ54の回転を停止させる。
またこれに併せてコントローラ66が押出機12の電動モータ16を回転停止させる。
即ち電動モータ54の回転停止によって、その時点で正しく射出チャンバ22内へのゴム材料の供給を停止させることができ、射出チャンバ22内へのゴム材料の充填の量精度を高精度となすことができる。
図示のようにこの実施形態では、押出機12によるゴム材料の押出しとともに背圧検知が行われ(ステップS10,S12,S14)、そしてその背圧が適正であるときにはプランジャ32を後退させるための駆動トルクがそのまま維持される(ステップS16,S18)。
またそうでないとき、つまり適正な背圧よりも高いときには駆動トルクが高められる(ステップS22)。
その後に続いてプランジャ32が前進移動させられて、射出チャンバ22内に充填されたゴム材料の射出動作が行われる(ステップS30)。
即ち、この例では射出チャンバ22内に充填されたゴムによるプランジャ32への上向き(後退方向)の圧力と、電動モータ54から中空シャフト44,ボールナット42を介してボールねじ軸40に加えられるトルクに基づく上向きの力とが共働して、可動盤30をプランジャ32とともに図中上向きに引き上げてそれらを後退移動させる。
これによりボールねじ軸40の取り付けられた可動盤30が下向きに前進移動し、これにより可動盤30と一体移動するプランジャ32が図中下向きに押し下げられて、射出チャンバ22内部に充填されているゴム材料がノズル34から成形金型36のキャビティ38内に一挙に射出される。
更に予め定めた適正な量でゴム材料を成形型36に射出できるため、欠肉等を生ぜしめることもなく射出成形品を良好に成形することが可能となる。
例えば本発明においては、プランジャの後退距離を直接的に検知して、その検知に基づいて電動モータ54を停止させるようになすことも可能であるし、また本発明はプランジャがスクリュー式のものである射出装置への適用も可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
16,54 電動モータ
22 射出チャンバ
32 プランジャ
64 圧力センサ
66 コントローラ
Claims (3)
- 電動モータを駆動源としてボールスクリュー機構によりプランジャを進退移動させるようになし、射出チャンバ内に射出材料を供給しつつ該プランジャにて該射出材料に背圧をかけながら該プランジャを後退移動させて、該射出チャンバへの該射出材料の充填と計量とを行うようになした電動式射出装置において、
前記プランジャの先端部に、前記射出チャンバ内の前記射出材料に対する背圧を検知する圧力センサを該プランジャと一体に進退移動する状態に設け、該圧力センサによる検知圧力が設定した背圧となるようにコントローラにて前記電動モータによる該プランジャの後退方向の駆動トルクを制御するようになしたことを特徴とする電動式射出装置。 - 請求項1において、前記コントローラは前記電動モータの回転数若しくは前記プランジャの後退距離に基づいて前記射出チャンバ内への前記射出材料の充填量を計量し、該計量値が設定した計量値となったところで該プランジャの停止と前記射出材料の供給停止とを行うようになしてあることを特徴とする電動式射出装置。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記電動式射出装置がゴム材料の射出を行うゴム用の射出成形装置であることを特徴とする電動式射出装置。
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