JP2005131885A - セラミック体およびセラミックヒータの製造方法 - Google Patents

セラミック体およびセラミックヒータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セラミック成形体を平行な2本の下ローラの間に載せて上から別のローラで加圧して密着増し締めする際に、2本の下ローラに対して、平行でない状態でセラミック成形体が載ることがあり、これをそのまま回転してしまうと上下のローラの表面が傷つき、このローラを用いて密着した以降のセラミック成形体にこれが転写され不良となるという問題があった。
【解決手段】下ローラ間にセラミック成形体をセットした状態(加圧前)で下ローラを回転させる。上ローラ下限を下死点センサで到達したことを検知後密着(回転)する。供給部、取り出し部にセンサ取り付け、取り出しセンサでセラミック成形体が出てきたことを確認後次を供給する。
【選択図】図3

Description

本発明は、セラミック軸の周囲にセラミックシートを密着させたセラミック体の製造方法に関するものである。
セラミックヒータは、各種センサの加熱、グローシステム、半導体の加熱、石油ファンヒータの点火などの用途で、幅広く使用されている。
たとえば、内燃機関の排気管中に装着されて排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサでは、特に低温時に酸素センサを良好に機能させるためにセンサの素子部を加熱する必要があり、その加熱用にセラミックヒータが使用されている。
図1は、通常のセラミックヒータ1を示す一部切り欠き斜視図であり、図2は、通常のセラミックヒータ1のセラミック成形体9の展開斜視図である。
発熱パターンは、発熱抵抗体4、電極引出部5、電極部6から構成されている。発熱抵抗体4は、セラミックヒータ1の先端側に配置され、セラミックヒータ1の長手方向に対して垂直方向に複数回蛇行するように形成されている。
尚、発熱抵抗体4の形状および寸法は、セラミックヒータ1の使用目的に応じて、加熱対象に合わせて設定されている。
また、電極6はセラミックヒータ1の後端側に配置されている。そして、電極部6は電極引出部5を介して発熱抵抗体4の両側にそれぞれ接続されている。
セラミックヒータ1の表面側には、電極部6と対応する位置に電極パッド7が設けられている。そして、電極パッド7は、セラミックシート2に形成されたスルーホールを介して、電極部6とそれぞれ接続されている。そのため電極パッド7に電圧を印可すると、電極パッド7から各スルーホールおよび電極部6、および電極引出部5を介して発熱抵抗体4に通電がなされ発熱抵抗体4が発熱する。
セラミックシート2をセラミック軸3に密着させる方法として、セラミック軸3が載置されたセラミックシート2を作業者の手作業により、セラミック軸3を転がしてセラミックシート2を巻き込むようにしていた。
しかし、巻きつけ作業後においても、セラミックシート2とセラミック軸3との密着性が十分にとれないという問題があったため、セラミックシート2とセラミック軸3の密着をより強固なものにする為にローラ装置を使用して増し締めを行っていた。
図5(a)はローラ装置の構造を説明するための斜視図である。
ローラ装置はローラ群83と搬送装置82から構成されている。
巻き付けされたセラミック成形体9はベルトコンベア92上を搬送され傾斜板91まで送られ下ローラ101と下ローラ102の間に落下する。ここで、上ローラ103のローラ軸109は、付勢装置104の伸縮ロッド105により、ローラ軸107及びローラ軸108の中心の方向に一定の付勢力が付与される。この状態で回転駆動機能のついた下ローラ102が回転することによりセラミック成形体9は下ローラ101、下ローラ102、上ローラ103の外周面から押圧されて回転する。
その結果、セラミックシート2がセラミック軸3の外周に強固に巻き付けられる(特許文献1,2)。
特開2000−113964号公報 特開2000−113965号公報
しかしながら、これらの増し締め方法では、セラミック成形体9を平行な2本の下ローラ101,102の間に載せて上ローラ103で加圧しながら回転させ密着する際に、前記2本の下ローラ101、102に対して平行でない状態でセラミック成形体9が供給されることがあり、これをそのまま加圧し回転してしまうと前記上下のローラの表面にキズ20がつく(図5の(b)に示す)、それ以降、このローラを用いて密着したセラミック成形体の表面にキズ20が転写され(図5の(C)に示す)不良となるという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、W、Mo、Reの内1種以上の金属からなる高融点金属を発熱抵抗体4として、スクリーン印刷したセラミックシート2をセラミック軸3に巻き付けた際にセラミック成形体の表面に傷が付くことを防止し、生産性良好なセラミックヒータの製造方法を提供することを目的とする。
上記に鑑みて本発明は、セラミック軸にセラミックシートを周回密着したセラミック成形体を2本の回転する下ローラ間に供給して該下ローラ間に平行とした後、上ローラで前記セラミック成形体を押圧回転して前記セラミックシートと前記セラミック成形体を密着することを特徴とするものである。
更に、下死点センサで前記上ローラの下限が所定位置まで到達したことを検知した後、前記上ローラで前記セラミック成形体を押圧回転することを特徴とするものである。
更に、前記セラミック成形体の供給側、及び取出側にセンサを取り付け、セラミック成形体の前記下ローラ間への供給、取出個数を制御することを特徴とするものである。
また、前記下ローラの1本のみが回転駆動し、他の下ローラ及び上ローラは連動して回転することを特徴とするものである。
また、前記セラミック成形体の直径に対して前記2本の下ローラの直径が、0.5〜6.4倍で、前記上ローラの直径が、0.5〜2倍であることを特徴とするものである。
また、前記2本の下ローラ間の間隔aが、前記セラミック成形体の直径bに対して、0<a≦1/2bであることを特徴とするものである。
また、前記2本の下ローラ及び上ローラの芯部分に鋼材を使用し、表面に被覆した弾性材料の硬度がショア20〜80であることを特徴とするものである。
また、前記上ローラの押圧力が0.03〜0.5MPaであることを特徴とするものである。
また、セラミック体の製造方法において、前記セラミックシートの主面に発熱抵抗体を備え、この主面を内側にしてセラミック軸に巻き付けることを特徴とするセラミックヒータの製造方法。
更に、前記セラミック体が発熱抵抗体とこれを覆うセラミック被覆層を形成した前記セラミックシートの主面を内側にしてセラミック軸に巻き付けたものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、3本のローラ間で回転させ増し締めする際に発生するローラの傷による不良を防止する事ができ、安定したセラミックヒータの製造ができる。
またローラの交換等のロス時間がなくなり、作業に要する時間を短縮できる。
本発明のセラミックヒータ1の製造方法について説明する。
図3に示すようにセラミックシート2を周回密着したセラミック成形体9を2本の回転する下ローラ101,102間に供給して該下ローラ101,102間に平行とした後、上ローラ103で前記セラミック成形体9を押圧回転して前記セラミック軸3と前記セラミックシート2を密着することが必要である。
これによりセラミック成形体9が下ローラ101、102に対して斜めに乗り、上ローラ103でセラミック成形体9を押圧した際に下ローラ101、102の表面が傷つくことを防止できる。
また、下死点センサ113で前記上ローラ103の下限が所定位置まで到達したことを検知した後、前記上ローラ103で前記セラミック成形体9を押圧回転することが好ましい。
これによりセラミック成形体9が下ローラ101、下ローラ102間に斜めに載った状態や2本以上混在した状態を検知できるので、ローラが傷ついたりすることを防止できる。
また、前記セラミック成形体9の供給側、及び取出側にセンサを取り付け、セラミック成形体9の前記下ローラ101,102間への供給、取出個数を制御することが好ましい。
これによりセラミック成形体9が過不足なく前記下ローラ101,102間に供給、取り出しされるので密着作業に要する時間を短くして製造タクトを短縮することができる。
また2本以上混在した状態を検知でき、ローラが傷つくことも防止できる。
また、前記下ローラ102の1本のみが回転駆動し、他の下ローラ101及び上ローラ103は連動して回転することが好ましい。
これにより、セラミック成形体9を通して3本のローラが同じ速度で回転することができるので、安定した密着が可能となる。
また、前記2本の下ローラ101、102及び上ローラ103の直径が、前記セラミック成形体9の直径の0.5〜6.4倍であることが好ましい。各ローラの外形がセラミック成形体9の外径に対して0.5倍以下では、セラミック成形体9に対する締め付け応力が小さくなる。各ローラの外径がセラミック成形体9の外径に対して6.4倍以上になると、締め付け応力が小さくなり、作業性も悪くなる。
特に、前記上ローラ103の直径が、前記セラミック成形体9の直径の0.5〜2倍であることが好ましい。
また、前記2本の下ローラ101、102間の間隔aが、前記セラミック成形体9の直径bに対して、0<a≦1/2bであることが好ましい。
a=0では下ローラ101、102同士が接触し回転できない。a>1/2bではセラミック成形体9に対する締め付け応力が小さくなる。
また、前記2本の下ローラ101,102及び上ローラ103の芯部分に鋼材を使用、表面に弾性材料を被覆することが好ましい。
上ローラ103及び2本の下ローラ101、102の材質は芯部分には、S45C等の炭素鋼やステンレス等各種の一般的な鋼材を使用し、その表面にはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコンゴム、ポリブタジェンゴム、ポリスチレンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−イソプレンゴム、スチレン−ブチレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−ブタジェンゴム、フッ素ゴム等のゴム弾性を有する弾性材料を被覆したものを使用することができる。
また、各ローラ表面の表面粗さは、セラミック成形体9の表面に傷を形成しないようにする必要があるが、鏡面仕上げの必要はない。鏡面仕上げすると、セラミック成形体9の表面が各ローラの表面で滑って、増し締めの効果が期待できなくなるからである。
また、前記2本の下ローラ101,102及び上ローラ103の表面に被覆した弾性材料の硬度がショア20〜80であることが好ましい。
弾性材料の硬度がショア20以下では、セラミック成形体9に不要な変形を引き起こす可能性がある。
また、弾性材料の硬度がショア80以上では、セラミック成形体9の変形を吸収できず、良好な密着・増し締め作業ができない。
また、前記上ローラ103の押圧力が0.03〜0.5MPaであることが好ましい。
上ローラ103の押圧力が0.03MPa以下では、押圧力が小さく密着・増し締めの効果が得られない。また、0.5MPa以上では、セラミック成形体9が平行な2本の下ローラ101、102に対して平行でない状態や2本以上のセラミック成形体9が混在した場合、押圧した際に前記各ローラ101、102、103の表面が傷つく可能性がある。
次に、セラミックシート2の製造方法について説明する。まず、Alを主成分として、Al、SiO、CaO、MgO、ZrOを適宜混合したセラミック粉末を準備し、さらに、有機バインダー、有機溶剤を適宜混合してスラリーとし、これをドクターブレード法でシート状に成形する。このセラミックシート2を適当な大きさに切断し、表面に発熱抵抗体4および電極引出部5、電極部6、さらにその裏面に電極パッド7を、Wを主成分とするペーストを用いてプリント印刷し、さらに前記電極部6と電極パッド7を導通させるため、スルーホール加工後、導通のためにWを主成分とするインクを充填する。このスルーホールにより電極パッド7が電極部6と接続される。このセラミックシート2を適当な大きさに切断した後、前記セラミック軸3に密着させ、還元雰囲気中1500〜1650℃の温度で焼成して棒状のセラミックヒータ1を得る。
また、セラミック原料粉末の主材料としては、高温高強度セラミックであればどのようなもの(例えば、ムライトやスピネル等のアルミナ類似のセラミックなど)を用いてもよい。そして、焼成促進剤としては、SiO、MgO、CaO以外に酸化ホウ素(B)を配合してもよく、焼成過程において酸化物、ひいては所定の網目構造となりえるもの、例えば、炭酸塩などの各種塩や水酸化物として配合してもよい。
まず、セラミックシート2の表面に厚さ10〜30μmのW、Mo、Reの内1種以上の金属からなる高融点金属ペーストから成る複数組の発熱抵抗体4、及び引出部5、電極部6をスクリーン印刷法等を用いて形成する。このとき、各発熱抵抗体4、及び電極引出部5、電極部6がセラミックシート2の長手方向に配置されるようにする。
次に、セラミックシート2の裏面において、表面側に形成された電極部6に対向する位置に、厚さ10〜30μmの高融点金属ペーストから成る電極パッド7を、スクリーン印刷法等の手法を用いて形成する。
続いて、電極部6と電極パッド7とを導通するためのスルーホールをセラミックシート2に開口し、当該スルーホール内に高融点金属ペーストを充填してスルーホールを形成する。
尚、高融点金属ペーストとしては、主にタングステン(W)やモリブデン(Mo)及びレニウム(Re)を用いる。尚、悪影響を与えない限りにおいて、セラミックシート2と同材料の酸化物等が発熱抵抗体4の材料中に若干混在していてもよい。
また、発熱抵抗体4及び、電極引出部5、電極部6、電極パッド7と成る導通性膜は、ペースト印刷法以外の適宜な方法(化学メッキ法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、PVD(Physical Vapor Deposition)法など)を用いて形成してもよい。
セラミック原料粉末からセラミック軸3を作製する。すなわち、セラミック原料粉末に溶剤及び結融合剤としてメチルセルロース1%、マイクロクリスタリンワックス(商品名)15%、水10%を添加して混練する。そして、押し出し成形法で円筒状に成形し、所定寸法に切断後、1000〜1250℃で仮焼することにより、セラミック軸3を作製する。
次に、セラミックシート2をセラミック軸3に巻きつける方法を説明する。
セラミックシート2にセラミック被覆10が塗布された面の上に、セラミック軸3を載置する。このとき、セラミックシート2の長手方向に対して平行な位置にセラミック軸3が配置されるように、セラミックシート2に対してセラミック軸3を1本ずつ載置する。
そして、作業者の手作業により、セラミック軸3を手のひらで転がしてセラミックシート2をセラミック軸3に巻き付ければ良い。
次に、セラミックシート2とセラミック軸3を密着するローラ装置について説明する。セラミック軸3にセラミックシート2を巻き付けたセラミック成形体9を搬送装置82へ供給する。
図3は増し締めローラ装置の構造を説明するための概略構成図である。
増し締めローラ装置は、搬送装置82、下ローラ101、102、上ローラ103から構成されている。搬送装置は傾斜板91およびベルトコンベア92及び供給検知センサ114から構成されている。
ローラ装置は下ローラ101、下ローラ102、上ローラ103及び付勢装置104、110及び上ローラ下死点検知センサ113、取り出し検知センサ115、取り出しテーブル116から構成されている。
付勢手段としての付勢装置104、110は伸縮ロッド105、111および空圧シリンダ106、112から構成されている。伸縮ロッド105、111の先端には軸受けが設けられ、伸縮ロッド105、111の後端は空圧シリンダ106、112に接続されて伸縮されるようになっている。
円柱形の下ローラ101、102、上ローラ103はゴム弾性を有する弾性材料を被覆したものによって形成され、3本の各ローラの幅はセラミック成形体9の長さ以上に設定されている。
下ローラ101、下ローラ102の各ローラ軸107、108はそれぞれ同じ高さで水平かつ平行に配置され、上ローラ103は2本の下ローラの中央に水平に配置されている。
下ローラ102のローラ軸108は回転可能になっており、そのローラ軸108の位置は固定されている。
下ローラ101のローラ軸107は、伸縮ロッド111の先端の軸受に接続され回転可能になっている。そして、伸縮ロッド110の伸張により、ローラ軸107はローラ軸108の方向(図4の矢印A方向)に一定の付勢力が付与される。加えて上ローラ103のローラ軸109は伸縮ロッド105の伸張により、ローラ軸109はローラ軸107及びローラ軸108の中心の方向(図4の矢印B方向)に一定の付勢力が付与される。
また、下ローラ102の回動装置(図示略)により、ローラ軸108を中心として、下ローラ101、102、上ローラ103は同一方向(図4の矢印C方向)に回動されるようになっている。
供給検知センサ114はベルトコンベア92上にセラミック成形体9がセットされたことを検知できる。
また、取り出し検知センサ115は取り出しテーブル116にセラミック成形体が取り出されたことを検知できる。
また、上ローラ下死点検知センサ113は上ローラ103が下死点まで到着したことを検知できる。
次に、このように構成されたローラ装置を用いてセラミック軸3にセラミックシート2を巻き付けたセラミック成形体9を増し締めする動作について、図3〜図4を参照しながら更に説明する。
図3に示すように、セラミック軸3にセラミックシート2を巻き付けたセラミック成形体9はベルトコンベア92上を搬送されて傾斜板91まで送られた下ローラ101と下ローラ102の間に落下する。このようにして、セラミック成形体9は、搬送装置82から増し締め装置83に供給される。
ここで、搬送装置82から増し締め装置83に供給する際は、前のセラミック成形体9が取り出されたことを確認するため、取り出し検知センサ115で確認後次のセラミック成形体を供給する。このことにより2本以上のセラミック成形体9が混入することが防止できる。
次に図3に示すように、下ローラ101、下ローラ102の間に落下したセラミック成形体9は、下ローラ101、下ローラ102の外周面に当接する。しかし下ローラ101,102とセラミック成形体9が平行になっているとは限らない。そこで、下ローラ102を一方方向(矢印C方向)に回動させることにより、下ローラ101、102とセラミック成形体9が平行になる。しかし、ここでの回動速度は低速で行なわなければ、逆効果となり、セラミック成形体9がはじき出されてしまう。
ここで、上ローラ103のローラ軸109は、付勢装置104の伸縮ロッド105により、ローラ軸109はローラ軸107およびローラ軸108の中心点の方向(矢印B方向)に一定の付勢力が付与される。
ここで、上ローラ下死点検知センサ113で上ローラ103が下死点まで到達しているかを確認し、セラミック成形体9が斜めまたは2本以上のセラミック成形体9が混入していないか確認することにより3本のローラが傷つくことを防止できる。
そして、図4に示すように、下ローラ101、下ローラ102、上ローラ103の回動に伴い、セラミック成形体9は下ローラ101、下ローラ102、上ローラ103の外周面から押圧されて当該外周面と摺動しながら矢印D方向に回転し、その結果、セラミックシート2がセラミック軸3の外周に強固に巻き付けられ、セラミック被覆層10の塗布面全面がセラミック軸3の外周面に確実に密着されて、セラミックシート2の増し締めが行われる。
その後セラミック成形体9は最適時間回転した後、下ローラ101、上ローラ103の付勢装置110、104の伸張ロッド111、105の伸張により下ローラ101、102間から取り出しテーブル116に落下する。
ここで、落下したことを確認するため、取り出し検知センサ115でセラミック成形体9を検知し2本以上のセラミック成形体9が混入する事を防止できる。
また取り出し検知センサ115にて落下を確認後、次のセラミック成形体9の供給を行う。
このようにして密着したセラミック成形体9を、還元雰囲気中1500〜1600℃の温度で一体焼成して棒状のセラミックヒータを得る。
その後、電極パッド7の表面に防錆性を高めるためのメッキ処理(例えば、ニッケルメッキなど)を施してメッキ層(図示略)を形成し、そのメッキ層に電源から引き出されたリード線(図示略)をロウ付けにて接続する。また、焼成方法としては、ホットプレス(HP)焼成や等方静水圧加圧(HIP)焼成、雰囲気加圧焼成、常圧焼成、反応焼成などを用いればよく、その焼成温度は1500〜1600℃の範囲から選択するのが適当である。
また、焼成時の雰囲気は、水素などの還元雰囲気以外にも、不活性ガス雰囲気(例えば、アルゴン(Ar)、窒素(N2)など)としてもよい。
このように作製されたセラミックヒータ1は、特に高温下で長時間使用される内燃機関の空燃比制御用の酸素センサを加熱するためのヒータとして好適である。この場合、セラミックヒータ1は試験管型固体電解質酸素センサ素子の内部に挿入してもよく、酸素センサ素子に付設しても良い。
以上詳述したように、本実施形態によれば、セラミック被覆を介したセラミックシート2とセラミック軸3との密着性を高めるための増し締めを、ローラ装置83を用いてセラミックシート2とセラミック軸3とを密着させるがローラ装置83の3本のローラが傷つくことを防止することができ不良が発生しなくなり、安定したセラミックヒータの製造が可能となる。
本発明の有効性を確認するために下記試験を実施して従来の構造との比較をした。
先ず比較例として、セラミック軸3にセラミックシート2を周回密着したセラミック成形体9を図5のローラ装置の2本の回転していない下ローラに供給して上ローラ103で前記セラミック成形体9を押圧回転して密着を行った。
その結果2本の下ローラ101,102間にセラミック成形体9を供給した際に前記2本のローラに対して平行でない状態でセラミック成形体9が載ることがあり、これをそのままローリングすると上下のローラの表面に傷がつきセラミック成形体9に転写され不良となった。
これに対して本発明実施例1として、セラミック軸3にセラミックシート2を周回密着したセラミック成形体9を2本の回転する下ローラ間に供給して該下ローラ間に平行とした後、上ローラ103で前記セラミック成形体9を押圧回転して前記セラミック軸3と前記セラミックシート2を密着した。これによりセラミック成形体9が下ローラ101、102に対して斜めに乗り、上ローラ103でセラミック成形体9を押圧した際に下ローラ101、102の表面が傷つくことが無く不良の発生を防止することができた。従来1本/1、000本発生していたものが1本/300、000本になった。
次に、本発明実施例2として、前記上ローラに下限が所定の位置まで到達したことを検知するための下死点センサ113を取り付けた。これにより、前記セラミック成形体9が前記2本の下ローラに対して平行でない状態や2本以上のセラミック成形体がある場合に上ローラで押圧した際に下死点センサ113で検知できローラの表面が傷つくことが防止できた。このことにより、不良発生0本/1、000、000本にすることができた。
次に、本発明実施例3として前記セラミック成形体9の供給部、及び取出部にセンサを取り付け、セラミック成形体9の前記下ローラ間への供給、取出個数を制御した。これによりセラミック成形体9が過不足なく前記ローラ間に供給、取り出しされるので密着作業に要する時間を短くして製造タクトを短縮することができた。また2本以上混在した状態を検知でき、ローラが傷つくことも防止できた。
次に、セラミック成形体9を増し締めする際のローラの回転駆動を上ローラ103及び下ローラ101、102に取り付け増し締め試験を行った。結果回転駆動を2本以上のローラで行うと回転速度のズレ及び回転開始、停止時のズレが生じ、不良が発生した。これに対して本発明実施例として前記下ローラ102の1本のみが回転駆動するようにし、他の下ローラ101及び上ローラ103は連動して回転する。これにより、セラミック成形体9を通して3本のローラが同じ速度で回転することができるので、安定した密着が可能となった。
Figure 2005131885
表1に示す通り、ローラの外形がセラミック成形体9の外径に対して上ローラ103又は下ローラ101,102が0.5倍未満の試料(No.1〜3)では、セラミック成形体9に対する締め付け応力が小さくなる。
また下ローラ101,102の外径がセラミック成形体9の外径に対して6.4倍を越える試料(NO.12,13)の場合、締め付け応力が小さくなる。
また、上ローラ103の外径は2倍を越えると締め付け応力が小さくなる。
これに対し、前記セラミック成形体9の直径に対して下ローラ101,102は0.5〜6.4倍、上ローラ103は0.5〜2倍である試料(No.4〜11)は一定の密着強度が得られる。このことより前記セラミック成形体9の直径に対して下ローラ101,102は0.5〜6.4倍、上ローラ103は0.5〜2倍であることが好ましい。
次に、前記2本の下ローラ101、102間の間隔を変えて試験を実施した。
Figure 2005131885
表2に示す通り、下ローラ101、102間の間隔aが、前記セラミック成形体9の直径bに対して、a=0の試料(No.1)では下ローラ101、102同士が接触し回転できない。
またa>1/2bの試料(NO.7、8)ではセラミック成形体9に対する締め付け応力が小さくなる。下ローラ101、102の間の間隔が0<a≦1/2bである試料(NO.2〜6)では安定した密着強度が得られる。このことより、前記セラミック成形体9の直径bに対して、0<a≦1/2bであることが好ましい。
次に、前記2本の下ローラ101、102及び上ローラ103の材料及び硬度を変えて試験を実施した。
Figure 2005131885
表3に示す通り、ローラの材料については鋼材のまま使用した試料(No.1)ではセラミック成形体9の変形を吸収できず締め付け応力が小さくなる。
また弾性材料を使用しても、硬度がショア20未満の試料(NO.2)でも同じく締め付け応力が小さい。
また硬度がショア80を越える試料(No.10)でも締め付け応力が小さくなる。前記2本の下ローラ101,102及び上ローラ103は表面に弾性材料を被覆し硬度がショア20〜80である試料(NO.3〜9)では安定した密着強度が得られる。このことより前記2本の下ローラ及び上ローラの表面に弾性材料を被覆し硬度がショア20〜80であることが好ましい。
次に、前記上ローラ103の押圧力を変えて試験を実施した。
Figure 2005131885
表4に示す通り、前記上ローラ103の押圧力が0.03MPa未満の試料(NO.1)では、締め付け応力が小さく密着・増し締めの効果が得られない。
また、0.5MPaを越える試料(NO.9)は密着強度はよいが、押圧した際に前記上下のローラ101、102、103の表面が傷つき不良となる。前記上ローラ103の押圧力が0.03〜0.5MPaの試料(NO.2〜8)では安定した密着強度が得られる。このことより前記上ローラ103の押圧力は0.03〜0.5MPaが好ましい。
通常のセラミックヒータの概略構成図である。 通常のセラミックヒータの展開斜視図である。 本発明のセラミックヒータの製造方法におけるローラ装置の斜視図である。 本発明のセラミックヒータの製造方法におけるローラ装置の動作を説明するための側面図である。 従来の(a)ローラ装置の斜視図、(b)ローラの分解斜視図、(C)セラミック成形体の斜視図である。
符号の説明
1:セラミックヒータ
2:セラミックシート
3:セラミック軸
4:発熱抵抗体
5:電極引出部
6:電極部
7:電極パッド
8:リード部材
9:セラミック成形体
10:セラミック被覆層
20:キズ
82:搬送装置
83 ローラ群
101、102:下ローラ
103:上ローラ
104、110:付勢手段
105、111:伸縮ロッド
106、112:空圧シリンダ
107、108、109:ローラ軸
113:上ローラ下死点検知センサ
114:供給検知センサ
115:取り出し検知センサ

Claims (9)

  1. セラミック軸にセラミックシートを周回密着したセラミック成形体を2本の回転する下ローラ間に供給して該下ローラ間に平行とした後、上ローラで前記セラミック成形体を押圧回転して前記セラミックシートと前記セラミック成形体を密着することを特徴とするセラミック体の製造方法。
  2. 下死点センサで前記上ローラの下限が所定位置まで到達したことを検知した後、前記上ローラで前記セラミック成形体を押圧回転することを特徴とする請求項1記載のセラミック体の製造方法。
  3. 前記セラミック成形体の供給側、及び取出側にセンサを取り付け、セラミック成形体の前記下ローラ間への供給、取出個数を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のセラミック体の製造方法。
  4. 前記下ローラの1本のみが回転駆動し、他の下ローラ及び上ローラは連動して回転することを特徴とする請求項1または2に記載のセラミック体の製造方法。
  5. 前記セラミック成形体の直径に対して前記2本の下ローラの直径が、0.5〜6.4倍で、前記上ローラの直径が、0.5〜2倍であることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミック体の製造方法。
  6. 前記2本の下ローラ間の間隔aが、前記セラミック成形体の直径bに対して、0<a≦1/2bであることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミック体の製造方法。
  7. 前記2本の下ローラ及び上ローラの芯部分に鋼材を使用し、表面に被覆した弾性材料の硬度がショア20〜80であることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミック体の製造方法。
  8. 前記上ローラの押圧力が0.03〜0.5MPaであることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミック体の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のセラミック体の製造方法において、前記セラミックシートの主面に発熱抵抗体を備え、この主面を内側にしてセラミック軸に巻き付けることを特徴とするセラミックヒータの製造方法。
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