JP2005131513A - マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 カプセル殻体の形成効率やマイクロカプセルの収率が高く工業的生産性に優れ、カプセル殻体の厚み、ひいてはマイクロカプセルの強度を容易に制御することができ、幅広い芯物質の粒径に対応するマイクロカプセル化が可能である、マイクロカプセルの製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の製造方法は、水溶性界面活性剤を含む水系媒体中に疎水性の芯物質を分散させ、前記分散後の水系媒体に水溶性化合物を添加することにより、前記芯物質の表面に前記殻体を形成させるマイクロカプセルの製造方法において、前記水溶性界面活性剤として一般式(1)で表される特定の化合物(A)を用いるとともに、前記水溶性化合物としてエポキシ基またはエピスルフィド基を有する化合物(B)を用い、前記化合物(A)と化合物(B)とを反応させることにより前記殻体を形成させることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、マイクロカプセルの製造方法に関する。詳しくは、水系媒体中に分散させた疎水性物質をカプセル化するマイクロカプセルの製造方法に関する。
隔壁層となるカプセル殻体に、疎水性の芯物質(例えば油性の液状物質など)を内包してなるマイクロカプセルはよく知られており、ノンカーボン紙等の感圧あるいは感熱の各種記録材料、圧力測定フィルム等の各種シート、医薬品や農薬等としてのコントロールリリース剤、接着剤、食品、防錆剤、示温材などといった各種用途においてその有用性が認められている。
疎水性物質を芯物質としてマイクロカプセル化する技術としては、コアセルベーション法(相分離法)、融解分解冷却法および粉床法等のいわゆる界面沈積法や、界面重合法、インサイチュ(in−situ)法、液中硬化被膜(被覆)法(オリフィス法)および界面反応法(無機化学反応法)等のいわゆる界面反応法などを挙げることができる。なかでも、カプセル殻体の強度や厚さ制御、および、複数層の殻体の形成等の点においてはコアセルベーション法が好ましい。
従来、コアセルベーション法によるマイクロカプセルの製法としては、カプセル殻体(カプセル壁膜、シェル層)の原料として、複素環状ジアミンと、該アミンに化学的もしくは物理的に結合して極性液体に不溶性の物質を生成させ得る有機化合物とを用い、疎水性芯物質の表面に上記不溶性物質を直接沈着させて、芯物質を内包する方法(例えば、特許文献1参照。)や、カプセル殻体の原料として、ポリアミンにエポキシ基を導入してなるカチオン性ポリアミンエポキシ樹脂と、アニオン性多糖類とを用い、疎水性芯物質の表面に形成させた自己硬化性コアセルベートを熱硬化して、芯物質を内包する方法(例えば、特許文献2参照。)がある。
特開昭50−8780号公報 特開昭53−122681号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、複素環状ジアミンの分散安定性の低さから、別途PVA(ポリビニルアルコール)やノニルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の分散安定剤を使用する必要があり、これら分散安定剤はカプセル殻体の原料化合物と何ら化学結合性を有しないため、複素環状ジアミンと該アミンに結合し得る有機化合物との反応から生成した不溶性物質の大部分は、上記分散安定剤により極性液体(水系媒体等)中に分散安定化されてしまい、十分に殻体形成に寄与しないという問題があり、効率良くカプセル殻体を形成できず、高い収率でマイクロカプセルを得ることができないため、工業的生産性に劣る。また、カプセル殻体の厚みを制御することが困難であり、マイクロカプセルの強度を容易に制御することができない。
特許文献2に記載の方法では、カチオン性ポリアミンエポキシ樹脂が分散安定性を有するが、PVA等のような安定性能は有していないため、小粒径(例えば4.5μm程度)の芯物質に対してはある程度の分散安定性は示すものの、比較的大きな粒径(例えば10μm以上)となると十分な分散安定性が得られず、効率良くカプセル殻体の形成ができないという問題があり、幅広い芯物質の粒径に対応したマイクロカプセル化を行うことができない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、カプセル殻体の形成効率やマイクロカプセルの収率が高く工業的生産性に優れ、カプセル殻体の厚み、ひいてはマイクロカプセルの強度を容易に制御することができ、幅広い芯物質の粒径に対応するマイクロカプセル化が可能である、マイクロカプセルの製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その過程において、疎水性の芯物質を水系媒体中に分散させるための水溶性界面活性剤として、ノニオン性界面活性剤にポリアミンやポリカルボン酸が結合してなる特定の化合物を用いるとともに、分散後に添加する水溶性化合物として、エポキシ基やエピスルフィド基を有する水溶性化合物を用い、さらにこれらを反応させる、すなわちポリアミン部分やポリカルボン酸部分とエポキシ基やエピスルフィド基とを反応させることで芯物質の表面にカプセル殻体を形成させるようにする方法であれば、上記課題を一挙に解決できることを見出した。なお、本明細書においては、エピスルフィド基とは、エポキシ基における酸素原子が硫黄原子に置換された官能基を表し、チオエポキシ基やエピチオ基と称することもある。
この方法においては、水溶性界面活性剤として用いた特定の化合物は、エポキシ基やエピスルフィド基を有する水溶性化合物との上記反応により、該水溶性化合物と同様に殻体形成に寄与する原料化合物としての役割も果たすことになるのであるが、一般的に上記エポキシ基やエピスルフィド基を有する原料化合物は水系媒体中での遊離状態では非常に安定でありながら、特定の界面活性剤化合物のポリアミン部分やポリカルボン酸部分に対しては特異的かつ非常に高い反応性を示し、低温でも容易に化学結合すること、ならびに、上記ポリアミン部分やポリカルボン酸部分とエポキシ基やエピスルフィド基とは静電的に引き合う性質を有すること等により、幅広い芯物質の粒径に容易に対応できるとともに、芯物質の表面に高選択的に、非常に効率良くかつ優れた制御性で殻体形成できるのである。また、上記方法においては、特定の界面活性剤化合物とエポキシ基を有する原料化合物との添加およびこれらの反応を繰り返すことで、芯物質の表面に複数層からなる殻体を形成させることもできる。よって、芯物質のコントロールリリース可能な程度のマイクロカプセルから、非常に高い強度を有するマイクロカプセルまで、適宜条件を設定し、自在に合成することができる。
さらに、上記方法により得られるマイクロカプセルは、殻体の物性により適度な親水性を有するものとなるため、水系媒体中においてその粒径に関わらず分散性等の安定性が高いものとなる。よって、上記方法によれば、各製造工程においてマイクロカプセルの凝集が無く、非常に安定で、かつ、高い収率でマイクロカプセルを得ることができる。
以上の知見に基づき、本発明は完成された。
したがって、本発明にかかるマイクロカプセルの製造方法は、水溶性界面活性剤を含む水系媒体中に疎水性の芯物質を分散させ、前記分散後の水系媒体に水溶性化合物を添加することにより、前記芯物質の表面に前記殻体を形成させるマイクロカプセルの製造方法において、前記水溶性界面活性剤として下記一般式(1):
−(CH−CH−O−)−X−R (1)
(ただし、Rは炭素数5〜25の脂肪族または芳香族の疎水性基を表し、Rは重量平均分子量が300〜100,000のポリアミン構造またはポリカルボン酸構造を有するポリマー基を表し、nは3〜85の整数を表す。Xは、アミノ基、イミノ基およびカルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基と反応し得る基に由来し、該反応後に形成される基を表すが、有ってもよいし無くてもよい。)
で表される化合物(A)を用いるとともに、前記水溶性化合物としてエポキシ基および/またはエピスルフィド基を有する化合物(B)を用い、前記化合物(A)と化合物(B)とを反応させることにより前記殻体を形成させることを特徴とする。
本発明によれば、カプセル殻体の形成効率やマイクロカプセルの収率が高く工業的生産性に優れ、カプセル殻体の厚み、ひいてはマイクロカプセルの強度を容易に制御することができ、幅広い芯物質の粒径に対応するマイクロカプセル化が可能である、マイクロカプセルの製造方法を提供することができる。
以下、本発明にかかるマイクロカプセルの製造方法(以下、本発明の製造方法と称することがある。)について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
本発明の製造方法は、水溶性界面活性剤を含む水系媒体中に疎水性の芯物質を分散させ、該分散後の水系媒体に水溶性化合物を添加することにより、芯物質の表面に殻体を形成させるにあたり、水溶性界面活性剤としては前述した化合物(A)を用いるとともに、水溶性化合物としては前述した化合物(B)を用い、これら化合物(A)と化合物(B)とを反応させることにより殻体を形成させるようにすることが重要である。つまり、本発明においては、水溶性化合物である化合物(B)のみならず、水溶性界面活性剤である化合物(A)も、カプセル殻体の原料化合物となる。
本発明の製造方法は、いわゆるコアセルベーション法(相分離法)に分類されるマイクロカプセルの製造方法ということが言うことができる。
以下、本発明を実施する上でのマイクロカプセルの一般的な製造方法を説明するとともに、本発明の製造方法の特徴についても詳細に説明する。本発明を実施においては、以下に示す以外の技術および条件等は、上記コアセルベーション法によるマイクロカプセルの製造方法において通常採用され得る技術および条件等が適宜適用できる。
本発明の製造方法においては、まず、特定の水溶性界面活性剤を含む水系媒体中に疎水性の芯物質を分散させるようにする。
本発明の製造方法に用い得る水系媒体としては、限定はされないが、例えば、水、あるいは、親水性の有機溶剤と水との混合液を用いることができる。親水性の有機溶剤と水とを併用する場合は、水の配合割合が95〜70重量%とすることが好ましく、より好ましくは95〜80重量%である。
上記親水性の有機溶剤としては、限定はされないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、アリルアルコール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ジプロピレングリコール等のグリコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン等のケトン類;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、アセト酢酸メチル等のエステル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;などが好ましく挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の製造方法においては、上記水系媒体に、上述した水や親水性の有機溶剤とは別に、さらに他の溶剤を併用してもよい。上記他の溶剤としては、例えば、ヘキサン、シクロペンタン、ペンタン、イソペンタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、アミニルサクワレン、石油エーテル、テルペン、ヒマシ油、大豆油、パラフィン、ケロニンなどが挙げられる。上記他の溶剤を併用する場合、その使用量は、上述した親水性の有機溶剤や水からなる水系媒体に対して30重量%以下であることが好ましく、より好ましくは25重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。
本発明の製造方法に用い得る疎水性の芯物質としては、実質的に水に不溶性であり、形成されるカプセル殻体とその機能を該する程度に相互作用しないものであれば、限定はされないが、例えば、キシレン、トルエン、ベンゼン、ドデシルベンゼン、ヘキシルベンゼン、フェニルキシリルエタンおよびナフテン系炭化水素などの芳香族炭化水素類;シクロヘキサン、n−ヘキサン、ケロシン、パラフィン系炭化水素などの脂肪族炭化水素類;などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、必要に応じ2種以上を併用してもよい。
上記芯物質を水系媒体に分散させる量は、限定はされないが、例えば、水系媒体100重量部に対して5〜70重量部用いることが好ましく、より好ましくは10〜65重量部である。5重量部未満であると、濃度が低いため化合物(A)と化合物(B)との反応に長時間を要し、目的のカプセル殻体が形成されないおそれや、特に芯物質が液状物質である場合は、粒径分布の広いマイクロカプセルとなり生産効率の低下を招くおそれがある。一方、70重量部を超える場合は、芯物質粒子どうしが凝集するおそれや、特に芯物質が液状物質である場合は、液滴の融合(合一)が生じるおそれのほか、逆懸濁液となりマイクロカプセルが製造できなくなるおそれがある。
本発明の製造方法においては、上記特定の水溶性界面活性剤として下記一般式(1):
−(CH−CH−O−)−X−R (1)
(ただし、Rは炭素数5〜25の脂肪族または芳香族の疎水性基を表し、Rは重量平均分子量が300〜100,000のポリアミン構造またはポリカルボン酸構造を有するポリマー基を表し、nは3〜85の整数を表す。Xは、アミノ基、イミノ基およびカルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基と反応し得る基に由来し、該結合後に形成される基を表すが、有ってもよいし無くてもよい。)
で表される化合物(A)を用いるようにすることが重要である。該化合物(A)を用いることにより、前述した本発明の課題を容易に解決できる。
上記一般式(1)においては、Rは、炭素数5〜25の脂肪族または芳香族の疎水性基を表すが、具体的には、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基およびベヘニル基などの脂肪族炭化水素基や、フェニル基、ベンジル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、p−テルフェニル基、インデニル基、ナフチル基およびインデニル−ナフチル基などの芳香族炭化水素基が挙げられるが、これらに限定はされない。
上記Rで表される疎水性基の炭素数は5〜25であるが、好ましくは5〜18である。上記炭素数が5未満であると、化合物(A)が十分な界面活性能を発現しないおそれがあり、25を超えると疎水性が高くなり過ぎて化合物(A)の水への溶解性が低下するおそれがある。
上記一般式(1)においては、「−(CH−CH−O−)」は、ポリエーテル構造(ポリエチレンオキシド構造)を有するポリマー基であり、その構造単位「CH−CH−O−」の数nは3〜85であることが重要であるが、上記nは、好ましくは5〜60、より好ましくは5〜50である。上記nが3未満であると、疎水性基とのバランスにもよるが、水系媒体に対する溶解性が十分に発揮されず水不溶性となるおそれがあり、85を超えると、水系媒体に対する溶解性が高くなりすぎ、化合物(B)と反応しても不溶物として析出せず、カプセル殻体が十分に形成されないおそれがある。
上記一般式(1)においては、Xは、アミノ基、イミノ基およびカルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基と反応(結合反応)し得る基に由来し、該反応(結合反応)後に形成される基を表すが、一般式(1)中に有ってもよいし無くてもよい。ここで、上記アミノ基、イミノ基およびカルボキシル基とは、詳しくは、ポリアミン構造を有するポリマー中に存在し得るアミノ基およびイミノ基、ならびに、ポリカルボン酸構造を有するポリマー中に存在し得るカルボキシル基のことをいうとするが、これらの基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基と反応し得る基としては、下記一般式(3)中のXで表される基が例示できる。上記Xで表される基としては、具体的には、下記構造式(b)で表される基に由来する「−CH−CH−S−」や、イソシアネート基に由来する「−NH−CO−」や、オキサゾリン基に由来する「−CO−NH−CH−CH−」や、アルデヒド基に由来する「−CH(OH)−」や、カルボキシル基に由来する「−CO−」や、アミノ基に由来する「−NH−」や、イミノ基に由来する「=N−」等が例示できる。
上記一般式(1)においては、Rは、重量平均分子量が300〜100,000のポリアミン構造またはポリカルボン酸構造を有するポリマー基を表すが、上記重量平均分子量は、好ましくは300〜50,000である。上記重量平均分子量が、300未満であると、化合物(B)と反応させても不溶物の析出が遅く、カプセル殻体の形成に長時間を要するおそれや、強度の高いカプセル殻体が得られないおそれがあり、100,000を超えると、化合物(B)との反応により反応系全体の粘度が急激に上昇し、撹拌が困難となるおそれがあり、また、強制撹拌すると、芯物質が液状物質である場合に、液滴粒径の制御が困難となり小さくなり過ぎるおそれがある。
上記ポリアミン構造を有するポリマー基としては、限定はされないが、第1級アミノ基および/または第2級アミノ基を含むポリアミンの構造を有するポリマー基、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアミン、ポリエーテルアミン、ポリビニルアミン、変性ポリビニルアミン、ポリアルキルアミン、ポリアミド、ポリアミンエピクロルヒドリン、ポリジアルキルアミノアルキルビニルエーテル、ポリジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミングラフトポリアミドアミンおよびプロトン化ポリアミドアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を有するポリマー基等が挙げられる。
上記ポリカルボン酸構造を有するポリマー基としては、限定はされないが、アクリル酸、メタクリル酸、α−ヒドロキシアクリル酸、クロトン酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット酸および酢酸ビニルなどの不飽和カルボン酸を30モル%以上含むモノマー成分の重合により得られる水溶性ポリカルボン酸の構造を有するポリマー基等が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物(A)の調製方法は、限定はされないが、例えば、ポリアミンまたはポリカルボン酸の水溶液に、撹拌下で、下記一般式(2)や下記一般式(3)で表される化合物を滴下し、反応させることによって得る方法等が好ましい。
−(CH−CH−O−)n−1−X (2)
(ただし、Xは、下記構造式(a):
Figure 2005131513
で表される基を表す。)
−(CH−CH−O−)−X (3)
(ただし、Xは、下記構造式(b):
Figure 2005131513
で表される基、イソシアネート基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基およびイミノ基等からなる群より選ばれるいずれか1種を表す。すなわち、Xは、アミノ基、イミノ基およびカルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基と反応(結合反応)し得る基を表す。)
上記一般式(2)で表される化合物を、化合物(A)の調製の際に使用した場合は、上記一般式(1)において、Xで表される基は存在しないことになる。一方、上記一般式(3)で表される化合物を使用した場合、上記一般式(1)において、Xで表される基が存在することになる。
上記反応させる際の反応温度としては、限定はされないが、ポリアミンを使用する場合は、10〜90℃が好ましく、より好ましくは15〜80℃であり、ポリカルボン酸を使用する場合は、20〜100℃が好ましく、より好ましくは20〜90℃である。また、反応時間は、限定はされないが、0.5〜5時間が好ましく、より好ましくは1〜5時間である。
本発明の製造方法においては、水溶性界面活性剤として用いる上記化合物(A)は、水系媒体中に疎水性の芯物質を分散させる前から該水系媒体に溶解させておいてもよいし、分散させた後に溶解させてもよく、限定はされない。
本発明の製造方法においては、上記化合物(A)の配合割合については、疎水性の芯物質に対して1〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは3〜25重量%、さらに好ましくは5〜25重量%である。上記化合物(A)の配合割合が、1重量%未満であると、疎水性の芯物質の分散状態を十分に安定に保持することができず芯物質粒子どうしが凝集するおそれや、特に芯物質が液状物質である場合は、液滴の融合(合一)が生じるおそれがある。一方、30重量%を超えると、化合物(B)との反応により反応系全体の粘度が急激に上昇し、撹拌が困難となるおそれがあり、また、強制撹拌すると、芯物質が液状物質である場合に、液滴粒径の制御が困難となり小さくなり過ぎるおそれがある。
本発明の製造方法において、水系媒体中に疎水性の芯物質を分散させる方法としては、限定はされないが、通常公知の分散方法を採用すればよい。特に、芯物質が液状物質である場合は、例えば、水系媒体、疎水性芯物質および水溶性界面活性剤を含む混合物を、ディスパー、ホモミキサー(特殊機械工業(株)製)およびホモジナイザー(日本精機(株)製)等を用いて機械的に強く撹拌することにより分散させる方法;上記混合物を、静止管内混合器(ノリタケスタティックミキサー((株)ノリタケカンパニーリミテッド製)、スルーザーミキサー(住友重機械工業(株)製)、サケアミキサー((株)桜製作所製)、TK・ROSS・LPDミキサー(特殊機械工業(株)製)など)を通過させて分散させる方法;水溶性界面活性剤を含む水系媒体中に、疎水性芯物質をSPG膜(シラスポーラスグラス)やマイクロチャネル乳化装置((株)イーピーテック製)等の規制された孔を通過させ分散させる方法;などが好ましく挙げられる。
本発明の製造方法においては、疎水性芯物質を分散させた後の水系媒体に、特定の水溶性化合物を添加することにより、疎水性芯物質の表面に殻体を形成させるようにする。
上記特定の水溶性化合物としては、エポキシ基またはエピスルフィド基を有する化合物(B)を用いるようにすることが重要である。前述した化合物(A)と、該化合物(B)とを組み合わせて用いることにより、前述した本発明の課題を容易に解決できる。なお、化合物(B)におけるエポキシ基としては、前記構造式(a)で表される基や下記構造式(c):
Figure 2005131513
で表される基などが好ましく挙げられ、化合物(B)におけるエピスルフィド基としては、前記構造式(b)で表される基や下記構造式(d):
Figure 2005131513
で表される基などが好ましく挙げられる。
上記エポキシ基を有する化合物(B)としては、限定はされないが、1分子内に2個以上のエポキシ基を有する水溶性エポキシ化合物が好ましく、例えば、ソルビトールポリグリシジルエステル、ソロビタンポリグリシジルエステル、(ポリ)グリセロールポリグリシジルエステル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエステル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパンポリグリシジルエステル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエステル、エチレン,ポリエチレングリコールジグリシジルエステル、プロピレン,ポリプロピレングリコールジグリシジルエステルおよびアジピックアシドジグリシジルエステルなどが挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記エピスルフィド基を有する化合物(B)としては、限定はされないが、1分子内に2個以上のエピスルフィド基を有する水溶性エピスルフィド化合物が好ましく、例えば、ソルビトールポリチオグリシジルエステル、(ポリ)グリセロールポリチオグリシジルエステル、トリチオグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、プロピレングリコールジチオグリシジルエステル、ポリプロピレングリコールジチオグリシジルエステルおよびアジピックアシドジチオグリシジルエステルなどが挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記化合物(B)は、水に対する溶解率が30重量%以上であることが好ましく、より好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上である。化合物(B)の水に対する溶解率が上記範囲を満たすことにより、化合物(A)との反応が均一かつ速やかに行われ、カプセル殻体の形成が均一かつ速やかになされ、また、カプセル殻体の厚みや強度等の制御性が良好となる等の優れた効果が得られる。一方、上記溶解率が30重量%未満であると、化合物(A)との反応が不均一になり、カプセル殻体の形成も不均一になされるおそれがある。なお、本発明においては、化合物(B)の水に対する溶解率とは、後述する実施例に記載の方法により求められる値であるとする。
上記化合物(B)は、その重量平均分子量が300〜100,000であることが好ましく、より好ましくは300〜75,000、さらに好ましくは300〜50,000である。化合物(B)の重量平均分子量が上記範囲を満たすことにより、カプセル殻体の厚みや強度等を容易に制御できる等の優れた効果が得られる。上記重量平均分子量が、300未満であると、十分な強度のカプセル殻体が得られにくく、また、化合物(A)との範お旺盛の制御が困難となり、均一なカプセル殻体の形成が困難になるおそれがある。一方、100,000を超えると、化合物(A)との反応により反応系全体の粘度が急激に上昇し、撹拌が困難となるおそれがあり、また、強制撹拌すると、芯物質が液状物質である場合に、液滴粒径の制御が困難となり小さくなり過ぎるおそれがある。
上記化合物(B)の添加量は、限定はされないが、前記化合物(A)1重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜3重量部である。化合物(B)の添加量を調製することで、形成されるカプセル殻体の厚みを容易にコントロールできる。上記化合物(B)の添加量が、0.1重量部未満であると、十分な量のカプセル殻体を形成できないおそれがあり、10重量部を超えると、カプセル殻体の成分組成に大きな偏りが生じ、殻体強度が低下するおそれがある。
上記化合物(B)の水系媒体への添加方法は、限定はされず、一括添加であってもよいし、逐次添加(連続的添加および/または間欠的添加)であってもよい。
本発明の製造方法においては、上記添加した化合物(B)と、前述した化合物(A)とを反応させることで、疎水性芯物質の表面にカプセル殻体を形成させるようにする。具体的には、化合物(B)のエポキシ基と、化合物(A)のポリアミン部分(アミノ基やイミノ基等)またはポリカルボン酸部分(カルボキシル基等)とを反応させ、化合物(A)と化合物(B)とに由来する不溶性の反応物を疎水性芯物質の表面に沈積させて、カプセル殻体とする。
上記化合物(A)と化合物(B)との反応温度は、限定はされないが、化合物(A)としてRがポリアミン構造を有するポリマー基である化合物を使用する場合は、25〜75℃が好ましく、より好ましくは30〜75℃であり、化合物(A)としてRがポリカルボン酸構造を有するポリマー基である化合物を使用する場合は、40〜95℃が好ましく、より好ましくは45〜90℃である。また、反応時間は、限定はされないが、3〜24時間が好ましく、より好ましくは3〜12時間である。
上記化合物(A)と化合物(B)との反応においては、さらに熟成期間を設けてもよい。上記熟成時の温度は、限定はされないが、上記反応温度と同様であることが好ましく、熟成時間は、限定はされないが、1〜5時間が好ましく、より好ましくは1〜3時間である。
本発明の製造方法においては、疎水性芯物質を分散させた後の水系媒体に、上記化合物(B)以外に、架橋剤を添加することができる。架橋剤をさらに添加し使用することで、形成されるカプセル殻体の強度をより高めることができ、マイクロカプセル化後の単離や洗浄工程において殻体が崩壊したり損傷を受けたりすることを効果的に抑制できる。上記架橋剤の添加のタイミングは、化合物(B)とともに添加する等、上記化合物(A)と化合物(B)とを反応させる前であってもよいし、あるいは、上記化合物(A)と化合物(B)との反応途中や反応後であってもよく、限定はされない。
上記架橋剤としては、限定はされないが、例えば、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ジエチルアンモニウム、ジチオ蓚酸およびジチオ炭酸などが挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、上記架橋剤の使用量は、限定はされないが、例えば、化合物(B)100重量部に対して、0.1〜30重量部とすることが好ましく、より好ましくは0.3〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜15重量部である。上記架橋剤の使用量が、0.1重量部未満であると、カプセル殻体の形成に長時間を要し、殻体の厚さや強度等の制御が困難となるおそれがあり、30重量部を超えると、化合物(B)におけるエポキシ基やエピスルフィド基との反応が過剰となり、化合物(A)と化合物(B)との反応に支障をきたすおそれがある。
本発明の製造方法においては、上述のごとく、化合物(A)と化合物(B)との反応により疎水性芯物質の表面にカプセル殻体を形成させるマイクロカプセル化により、マイクロカプセルと水系媒体とを含む調製液が得られる。
本発明の製造方法においては、必要に応じて、上記マイクロカプセルの調製液に、さらに化合物(A)を添加し、さらに化合物(B)を添加して、前述と同様の反応をさせてもよく、こうすることで、一旦形成されたカプセル殻体の上にさらに同様の殻体を形成することができ、結果として、複数層からなる殻体が形成されたマイクロカプセルが得られる。複数層からなる殻体が形成されたマイクロカプセルは、例えば、カプセル殻体の内側と外側とで異なる物性を発現させることができる、あるいは、カプセル殻体本来の性能を保持しながらさらに粘着性や高い親水性や柔軟性等の物性を容易に導入できる等の効果が発揮できる。
本発明の製造方法においては、上述した化合物(A)と化合物(B)との反応によるマイクロカプセル化の工程によりマイクロカプセルを調製した後、必要に応じてマイクロカプセルを単離してもよい。例えば、マイクロカプセルの調製後、吸引濾過や自然濾過にて該マイクロカプセルを水系媒体等から分離して単離することができる。
上記単離後は、さらに粒度分布のシャープなマイクロカプセルを得るために、マイクロカプセルを分級してもよい。
上記分級は、例えば、湿式による分級方式(湿式分級)を採用することが好ましい。湿式分級とは、マイクロカプセル化により得られた調製液に対してマイクロカプセルの分級を行う方式である。上記調製液に対して分級を行うため湿式分級となる。詳しくは、上記調製液を、そのままでもしくは任意の水系媒体などで希釈して分級処理し、調製液中のマイクロカプセルを所望の粒径や粒度分布を有するものとなるよう分級する方式である。湿式分級は、例えば、ふるい式(フィルター式)、遠心沈降式および自然沈降式等の方式を用いた方法や装置により行うことができる。比較的粒子径の大きいマイクロカプセルに対しては、ふるい式が有効に使用できる。
また、不純物を除去し、製品品質を向上させるため、得られたマイクロカプセルを洗浄する操作を行うことも好ましい。
本発明の製造方法により得られるマイクロカプセルについて、以下に説明する。
得られるマイクロカプセルの形状は、限定されないが、真球状等の粒子状であることが好ましい。
得られるマイクロカプセルの粒子径(体積平均粒子径)は、限定されないが、5〜500μmであることが好ましく、より好ましくは10〜300μm、さらにより好ましくは10〜200μmである。マイクロカプセルの粒子径が5μm未満である場合、芯物質を内包しないマイクロカプセルが生成するおそれがあり、500μmを超えると、通常マイクロカプセルとして要求される物性を保持することができなくなる、または、マイクロカプセルの強度を制御することが困難になるおそれがある。
得られるマイクロカプセルの粒子径(体積平均粒子径)の変動係数は、30%以下であることが好ましく、より好ましくは25%以下、さらに好ましくは20%以下である。上記変動係数が30%を超える場合は、マイクロカプセルとして有効な粒子径を有するものの存在率が低下し、数多くのマイクロカプセルを用いる必要が生じるおそれがある。
得られるマイクロカプセルの粒子径や、その変動係数(すなわち粒度分布のシャープさ)は、芯物質として液状物質(例えば油性液等)を用いた場合においては、水系媒体に分散させた液滴の粒子径や粒度分布に大きく依存する。よって、分散条件を適宜調整して行うことによって、所望の粒子径やその変動係数を有するマイクロカプセルを得ることができる。
得られるマイクロカプセルのカプセル殻体の厚みは、限定はされないが、湿潤状態で、0.5〜10μmであることが好ましく、より好ましくは1〜10μm、さらにより好ましくは2〜10μmである。カプセル殻体の厚みが0.5μm未満である場合は、カプセル殻体としての十分な強度が得られないおそれがあり、10μmを超える場合は、特に問題はないが、マイクロカプセルの単位重量あたりの芯物質の重量が減少することになり、好ましいとは言い難い。
得られるマイクロカプセルは、例えば、カプセル型接着剤、カプセル型化粧品、マイクロカプセル型磁性体およびマイクロカプセル型蓄熱材等の各種用途や製品に好ましく用いることができるが、これらに限定はされない。
以下に、実施例および比較例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下では、便宜上、「リットル」を単に「L」と記すことがある。また、「重量%」を「wt%」と記すことがある。
実施例および比較例における、測定方法を以下に示す。
<マイクロカプセルの粒子径>
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(製品名:LA−910、堀場製作所社製)を用いてマイクロカプセルの体積平均粒子径を測定した。
<マイクロカプセルの殻体(シェル層)の厚さ>
マイクロカプセルの分散体から、粒子径約50μmのマイクロカプセルを任意に10個選択して取り出し、それぞれのカプセル殻体(シェル層)の厚みについて、マイクロスコープ(製品名:パワーハイスコープKH−2700、(株)ハイロックス製)で倍率を2500倍にして測定した。これらの平均値を、得られたマイクロカプセルのカプセル殻体(シェル層)の厚みとした。
<マイクロカプセルの強度>
マイクロカプセルの強度(カプセル殻体の強度)を、加熱時の殻体の乾燥収縮および芯物質の温度膨張への対応能力の面から評価した。
具体的には、マイクロカプセルの分散体からマイクロカプセルをろ別し、マイクロカプセルのペーストを得て、一旦このペーストを50℃の熱風乾燥機で乾燥した後の重量(重量a)を測定した。その後、110℃で2時間加熱し、さらに同温度で2時間加熱した。初めに2時間加熱した後の重量(重量b)と、さらに2時間加熱した後(すなわち4時間加熱後))の重量(重量b)とを測定し、各時点における重量減少率(wt%)を下記式により求めた。
重量減少率(%)=〔{重量a−(重量bまたは重量b)}/重量a〕×100
マイクロカプセルの実際の使用時においては、加熱により殻体を十分に乾燥させてから用いるのが一般的であり、また加熱条件下で継続使用することも多いが、この加熱の際には殻体の乾燥収縮や芯物質の温度膨張が生じるため、強度が低い殻体は破損・破壊してしまう。特に、芯物質として液状物質を用いた場合は、上記破損等が生じると該液状物質が漏れ出し蒸発等するため、加熱後のマイクロカプセルの重量は加熱前に比べて大きく減少することになる。そこで、この重量減少率の大小によりマイクロカプセルの強度を評価した。
<水に対する溶解率の測定方法>
300mLのビーカーに、試料化合物(例えば、化合物(B)等のエポキシ化合物)25.0gを精秤し、水225gを添加し、マグネチックスターラーで1時間強く撹拌して試料化合物を溶解させる。その後1時間静置し、ビーカーの底部に沈降した未溶解の試料化合物(油状物)を抜き取り、10mL(もしくは5mL)のメスシリンダーに入れ、さらに30分静置後、試料化合物(油状物)の液量(mL)を小数点以下第1位まで読み取り、その値を下記式に代入して、試料化合物の水に対する溶解率(%)を算出する。
水に対する溶解率(%)=100−(A/21)×100
(ただし、Aは、読み取った試料化合物の液量(mL)を表す。)
〔合成例1〕
300mLのセパラブルフラスコに、ポリエチレンイミン(製品名:エポミンSP006(Mw=600)、(株)日本触媒製)14.5gおよび水43.5gを初期仕込みし、その後、撹拌下で、予め調製しておいたエポキシ化合物(ラウリルポリオキシエチレン(n=22)グリシジルエステル、水に対する溶解率:100%)の25wt%水溶液97.2gを10分間かけて滴下した。
滴下時の液温を25℃以下に保ちながら滴下したのち、滴下終了後30分間撹拌を続け、その後70℃まで昇温し、同温度で2時間保持したのちに常温まで冷却し、分散性能を有する固形分濃度25wt%の化合物(A1)を得た。
〔合成例2〕
合成例1において、ポリエチレンイミン(製品名:エポミンSP006(Mw=600)、(株)日本触媒製)24gおよび水72gを初期仕込みし、その後、撹拌下で、予め調製しておいたエポキシ化合物(ラウリルポリオキシエチレン(n=10)グリシジルエステル、水に対する溶解率:80%)の25wt%水溶液96gを滴下した以外は、合成例1と同様にして、分散性能を有する固形分濃度25wt%の化合物(A2)を得た。
〔合成例3〕
500mLのセパラブルフラスコに、ポリアクリル酸(製品名:アクアリックHL−415(Mw=10,000、45wt%水溶液)、(株)日本触媒製)93.7gおよび水281.1gを初期仕込みし、その後、撹拌下で、予め調製しておいたエポキシ化合物(フェノールポリオキシエチレン(n=5)グリシジルエステル、水に対する溶解率:100%)の25wt%水溶液20gを10分間かけて滴下した。
滴下時の液温を25℃以下に保ちながら滴下したのち、滴下終了後30分間撹拌を続け、その後70℃まで昇温し、同温度で2時間保持したのちに常温まで冷却し、分散性能を有する固形分濃度25wt%の化合物(A3)を得た。
〔合成例4〕
合成例1において、ポリエチレンイミン(製品名:エポミンSP018(Mw=1,800)、(株)日本触媒製)41.9gおよび水125.7gを初期仕込みした以外は、合成例1と同様にして、分散性能を有する固形分濃度25wt%の化合物(A4)を得た。
〔合成例5〕
合成例1において、ポリエチレンイミン(Mw=200)124.2gおよび水124.2gを初期仕込みし、その後、撹拌下で、予め調製しておいたエポキシ化合物(フェノールポリオキシエチレン(n=5)グリシジルエステル、水に対する溶解率:63%)の50wt%水溶液100gを滴下した以外は、合成例1と同様にして、分散性能を有する固形分濃度50wt%の化合物(A5)を得た。
〔合成例6〕
合成例1において、ポリエチレンイミン(Mw=180,000)83.7gおよび水334.8gを初期仕込みし、その後、撹拌下で、予め調製しておいたエポキシ化合物(セリルポリオキシエチレン(n=88)グリシジルエステル、水に対する溶解率:80%)の20wt%水溶液15gを滴下した以外は、合成例1と同様にして、分散性能を有する固形分濃度20wt%の化合物(A6)を得た。
〔実施例1〕
500mL平底セパラブルフラスコに、化合物(A1)40gおよび水60gを仕込み、ディスパー(製品名:ROBOMICS、特殊機化工業社製)での撹拌下で、予め調製しておいたアルキルナフタレン94gにアゾ系の青色オイル染料6gを溶解させた青色疎水性液100gを添加し、その後、撹拌速度を徐々に上げ、800rpmで5分間撹拌し懸濁液を得た。
この懸濁液に、撹拌下で、エポキシ化合物(化合物(B))としてポリグリセロールポリグリシジルエステル(製品名:デナコールEX521、ナガセケムテック(株)製、水に対する溶解率:100%)10gを水80gに溶解させた水溶液を10分間滴下した。さらに、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム3水和物2gを水100gに溶解させた水溶液を10分間滴下したのち、30℃に昇温し、同温度を2時間保持して、シェル層を形成させた。
次いで、60分かけて70℃まで昇温し、同温度を2時間保持し熟成させた。
熟成後、常温に冷却し、マイクロカプセル(1)の分散体を得た。
得られたマイクロカプセル(1)の粒子径、シェル層の厚さおよび強度について測定・評価した。これらの結果を表1に示す。
〔実施例2〕
実施例1において、化合物(A1)の代わりに化合物(A2)を使用し、さらに、エポキシ化合物(化合物(B))の水溶液としてポリグリセロールポリグリシジルエステル(製品名:デナコールEX521、ナガセケムテック(株)製、水に対する溶解率:100%)8gとプロピレン,ポリプロピレングリコールジグリシジルエステル(製品名:デナコールEX920、ナガセケムテック(株)製、水に対する溶解率:100%)8gとを水100gに溶解させた水溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして、マイクロカプセル(2)の分散体を得た。
得られたマイクロカプセル(2)の粒子径、シェル層の厚さおよび強度について測定・評価した。これらの結果を表1に示す。
〔実施例3〕
500mL平底セパラブルフラスコに、化合物(A3)40gおよび水60gを仕込み、ディスパー(製品名:ROBOMICS、特殊機化工業社製)での撹拌下で、予め調製しておいたアルキルナフタレン94gにアゾ系の青色オイル染料6gを溶解させた青色疎水性液100gを添加し、その後、撹拌速度を徐々に上げ、800rpmで5分間撹拌し懸濁液を得た。
この懸濁液に、撹拌下で、エポキシ化合物(化合物(B))としてポリグリセロールポリグリシジルエステル(製品名:デナコールEX521、ナガセケムテック(株)製、水に対する溶解率:100%)10gを水80gに溶解させた水溶液を10分間滴下した。さらに、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム3水和物2gを水100gに溶解させた水溶液を10分間滴下したのち、30℃に昇温し、同温度を2時間保持して、シェル層を形成させた。
次いで、化合物(A3)5gを水30gに溶解させた水溶液を5分間滴下し、さらにエポキシ化合物(化合物(B))としてポリグリセロールポリグリシジルエステル(製品名:デナコールEX521、ナガセケムテック(株)製、水に対する溶解率:100%)5gとプロピレン,ポリプロピレングリコールジグリシジルエステル(製品名:デナコールEX920、ナガセケムテック(株)製、水に対する溶解率:100%)10gとを水50gに溶解させた水溶液を10分間滴下した。
次いで、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム3水和物2gを水30gに溶解させた水溶液を10分間滴下した。同温度を1時間保持し、2層目のシェル層を形成させた。さらに、60分かけて70℃まで昇温し、同温度を2時間保持し熟成させた。
熟成後、常温まで冷却し、マイクロカプセル(3)の分散体を得た。
得られたマイクロカプセル(3)の粒子径、シェル層の厚さおよび強度について測定・評価した。これらの結果を表1に示す。また、マイクロスコープ(製品名:パワーハイスコープKH−2700、(株)ハイロックス製)で倍率を2500倍にして観察したところ、マイクロカプセル(3)はシェル層が2層形成されていることが確認できた。
〔実施例4〕
実施例1において、化合物(A1)の代わりに化合物(A4)を使用し、さらに、エポキシ化合物(化合物(B))の水溶液としてソルビトールポリグリシジルエステル(製品名:デナコール614B、ナガセケムテック(株)製、水に対する溶解率:90%)7gとエチレン,ポリエチレングリコールジグリシジルエステル(製品名:デナコールEX841、ナガセケムテック(株)製、水に対する溶解率:100%)10gとを水75gに溶解させた水溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして、マイクロカプセル(4)の分散体を得た。
得られたマイクロカプセル(4)の粒子径、シェル層の厚さおよび強度について測定・評価した。これらの結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1において、化合物(A1)の代わりに化合物(A5)を使用し、さらに、ディスパーでの撹拌の撹拌速度を2,850rpmまで上げて5分間撹拌した以外は、実施例1と同様にして、マイクロカプセル(c1)の分散体を得た。実施例1と同様の撹拌速度(800rpm)では疎水性液の液滴粒径が所望の大きさ(約60μm)まで十分に小さくならなかったため、撹拌速度を上記のように2,850rpmまで上げて撹拌するようにしたが、およそ所望の液滴粒径にすることはできたものの、十分に安定した懸濁状態(単分散状態)が得られず、結果として、マイクロカプセル(c1)の分散体においては、マイクロカプセルの凝集が多く認められた。
得られたマイクロカプセル(c1)の粒子径、シェル層の厚さおよび強度について測定・評価した。これらの結果を表1に示す。
〔比較例2〕
実施例1において、化合物(A1)の代わりに化合物(A6)を使用し、さらに、ディスパーでの撹拌の撹拌速度を500rpmまで上げたところで留め5分間撹拌した以外は、実施例1と同様にして、マイクロカプセル(c2)の分散体を得た。疎水性液の懸濁液の粘度が高く、実施例1と同様の撹拌速度(800rpm)まで上げなくても、上記のように500rpmまで上げたところで所望の液滴粒径(約60μm)にすることができた。
得られたマイクロカプセル(c2)の粒子径、シェル層の厚さおよび強度について測定・評価した。これらの結果を表1に示す。
〔比較例3〕
500mL平底セパラブルフラスコに、10wt%ポリビニルアルコール(製品名:PVA205、クラレ(株)製)水溶液10g、10wt%カルボキシメチルセルロース水溶液10gおよび水180を仕込んで均一化したのち、ディスパー(製品名:ROBOMICS、特殊機化工業社製)での撹拌下で、予め調製しておいたアルキルナフタレン144gにアゾ系の青色オイル染料6gを溶解させた青色疎水性液150gを添加し、その後、撹拌速度を徐々に上げ、13,800rpmで5分間撹拌し懸濁液を得た。
得られた懸濁液を2L平底セパラブルフラスコに移し、15℃の水700gを添加し希釈した。
希釈した懸濁液の液温を10℃に冷却し、50wt%グルタールアルデヒド水溶液3gおよび37wt%ホルムアルデヒド水溶液3gを添加し、さらに、3,9−ビス(5−アミノぺンチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン33.1gを60℃に加温溶解し、これにブチルグリシジルエーテル13.0gを20分間滴下し、同温度で2時間反応させて得られた反応物10gを水50gに溶解させた水溶液を滴下した。
その後、50℃に昇温し、同温度を1時間保持して熟成させた。
熟成後、常温に冷却し、マイクロカプセル(c3)の分散体を得た。
得られたマイクロカプセル(c3)の粒子径、シェル層の厚さおよび強度について測定・評価した。これらの結果を表1に示す。
〔比較例4〕
500mL平底セパラブルフラスコに、カチオン変性ポリアミドエポキシ樹脂(製品名:スミレッズ650SP、住友化学(株)製)の6wt%水溶液200gを仕込み、ディスパー(製品名:ROBOMICS、特殊機化工業社製)での撹拌下で、予め調製しておいた、アルキルナフタレン94gにアゾ系の青色オイル染料6gを溶解させた青色疎水性液100gを添加し、その後、撹拌速度を徐々に上げ、13,800rpmで5分間撹拌し懸濁液を得た。
得られた懸濁液を1L平底セパラブルフラスコに移し、液温を10℃に保持しながら、5wt%カルボキシメチルセルロース水溶液240gを添加し、シェル層を形成させた。
その後、45℃に昇温し、同温度を3時間保持して熟成させた。
熟成後、常温に冷却し、マイクロカプセル(c4)の分散体を得た。
得られたマイクロカプセル(c4)の粒子径、シェル層の厚さおよび強度について測定・評価した。これらの結果を表1に示す。
〔比較例5〕
実施例1において、エポキシ化合物(化合物(B))として、ポリグリセロールポリグリシジルエステルの代わりに、ソジュームアクリレート/ヒドロキシアクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(Mw=113,000、水に対する溶解率:35%)を使用した以外は、実施例1と同様にして、マイクロカプセル(c5)の分散体を得た。ところが、マイクロカプセル(c5)の分散体においては、複数の疎水性液の液滴(芯物質)を包含した状態でマイクロカプセル化がなされている粒子が多く認められた。
得られたマイクロカプセル(c5)の粒子径、シェル層の厚さおよび強度について測定・評価した。これらの結果を表1に示す。
Figure 2005131513
本発明にかかる製造方法は、例えば、ノンカーボン紙等の感圧あるいは感熱の各種記録材料、圧力測定フィルム等の各種シート、医薬品や農薬等としてのコントロールリリース剤、接着剤、食品、化粧品、磁性体、蓄熱材、防錆剤および示温材等の各種用途や製品に用い得るマイクロカプセルの製造に好ましく適用できる。

Claims (6)

  1. 水溶性界面活性剤を含む水系媒体中に疎水性の芯物質を分散させ、前記分散後の水系媒体に水溶性化合物を添加することにより、前記芯物質の表面に前記殻体を形成させるマイクロカプセルの製造方法において、
    前記水溶性界面活性剤として下記一般式(1):
    −(CH−CH−O−)−X−R (1)
    (ただし、Rは炭素数5〜25の脂肪族または芳香族の疎水性基を表し、Rは重量平均分子量が300〜100,000のポリアミン構造またはポリカルボン酸構造を有するポリマー基を表し、nは3〜85の整数を表す。Xは、アミノ基、イミノ基およびカルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基と反応し得る基に由来し、該反応後に形成される基を表すが、有ってもよいし無くてもよい。)
    で表される化合物(A)を用いるとともに、前記水溶性化合物としてエポキシ基またはエピスルフィド基を有する化合物(B)を用い、
    前記化合物(A)と化合物(B)とを反応させることにより前記殻体を形成させる、
    ことを特徴とする、マイクロカプセルの製造方法。
  2. 前記化合物(B)は水に対する溶解率が50重量%以上の化合物である、請求項1に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  3. 前記化合物(B)は重量平均分子量が300〜100,000の化合物である、請求項1または2に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  4. 前記化合物(A)1重量部に対して前記化合物(B)を0.1〜10重量部添加する、請求項1から3までのいずれかに記載のマイクロカプセルの製造方法。
  5. 前記芯物質に対する前記化合物(A)の配合割合が5〜50重量%である、請求項1から4までのいずれかに記載のマイクロカプセルの製造方法。
  6. 前記分散後の水系媒体にさらに架橋剤をも添加する、請求項1から5までのいずれかに記載のマイクロカプセルの製造方法。
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