JP2005130553A - 永久磁石を使用したロータとモータ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 モータの設置環境や使用環境による温度変化から発生する永久磁石の剥がれや割れを防止することができ、且つ、製造や開発、管理など総合的に判断して安価な永久磁石モータ用ロータを得る。
【解決手段】 ロータベースの外周面に複数配置された永久磁石と、この永久磁石のロータベース取付面側に嵌合して固着された熱可塑性樹脂とを備え、この熱可塑性樹脂のロータベース側に設けられたネジ穴を使用して、ボルトによって永久磁石をロータベースに固定する。
【選択図】 図2
【解決手段】 ロータベースの外周面に複数配置された永久磁石と、この永久磁石のロータベース取付面側に嵌合して固着された熱可塑性樹脂とを備え、この熱可塑性樹脂のロータベース側に設けられたネジ穴を使用して、ボルトによって永久磁石をロータベースに固定する。
【選択図】 図2
Description
この発明は、永久磁石を用いたエレベータ巻上機用ロータ及びモータに関するものである。
従来の永久磁石モータ用ロータには、あらかじめシート又はロービング材の上に所要数の永久磁石を仮止めし、加熱硬化型接着剤が一様に塗布されたヨークの外周面に永久磁石をシート又はロービング材ごと巻き付けてから加熱し、永久磁石を所望の固定位置に配置するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載の永久磁石モータ用ロータは、ロータベースに永久磁石(例えば、ネオジウム焼結磁石(Nd−Fe−B))を固着するのに加熱硬化型接着剤が使用されているため、モータの設置環境や使用環境による温度変化によって接着部に過大な熱応力が発生して永久磁石がロータベースから剥がれたり、また、永久磁石がロータベースに隙間なく配置されているため、永久磁石の熱膨張係数とロータベースの熱膨張係数との違いによって特に温度低下時に永久磁石へ過大な圧縮力が作用し、永久磁石が割れたりするという問題が生じていた。なお、加熱硬化型接着剤は、一般に120度以上の温度で硬化させるため、硬化後に室温まで冷却された時には、既に永久磁石に大きな圧縮力が作用することとなっていた。また、接着剤は製造管理が難しく、製造や開発、管理など総合的に判断するとコストが高いという問題もあった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、温度変化による永久磁石の剥がれや割れを防止することができ、且つ安価な永久磁石モータ用ロータを提供することである。
この発明に係る永久磁石モータ用ロータは、ロータベースの外周面に複数配置された永久磁石と、この永久磁石のロータベース取付面側に嵌合して固着された熱可塑性樹脂とを備えたものである。
この発明は、以上説明したように、ロータベースの外周面に複数配置された永久磁石と、この永久磁石のロータベース取付面側に嵌合して固着された熱可塑性樹脂とを備える構成としたことで、温度変化による永久磁石の剥がれや割れを防止することができ、且つ製造や開発、管理など総合的に判断して安価にすることができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における永久磁石モータ用ロータの斜視図、図2はこの発明の実施の形態1における磁石部の斜視図、図3はこの発明の実施の形態1における樹脂成型を示す図、図4はこの発明の実施の形態1における要部詳細図である。
図1はこの発明の実施の形態1における永久磁石モータ用ロータの斜視図、図2はこの発明の実施の形態1における磁石部の斜視図、図3はこの発明の実施の形態1における樹脂成型を示す図、図4はこの発明の実施の形態1における要部詳細図である。
図において、エレベータの薄型巻上機(図示せず)に設けられている駆動綱車8の一側には、円筒状のロータベース7が設けられており、このロータベース7の外周面に多数の蒲鉾型の磁石部3が等間隔に配置されている。なお、この磁石部3は永久磁石1と熱可塑性樹脂2とからなり、以下のように構成されている。永久磁石1は蒲鉾型を呈し、ロータベース7への取付面側であるその底面にあり溝1aが両端面に渡って形成されている。この底面に設けられたあり溝1aは、深さ方向に幅が広がるようにあり面1bが両側面に設けられ、横断面が台形状を呈している。また、あり溝1a同様に横断面が台形状を呈する熱可塑性樹脂2(例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、LCP(液晶ポリマー)等)は、このあり溝1aに嵌合するように固着され、ロータベース7への取付面側であるその底面に複数のネジ穴2aが設けられている。このように構成された磁石部3は、ボルト5及びバネ座金6によって、ロータベース7の内周面側から締結固定されている。
次に、磁石部3の製造方法について説明する。
先ず、成型装置(図示せず)を用いて樹脂の原材料を加熱し、樹脂に流動性を持たせる。次に、樹脂成型金型4に永久磁石1を固定し、樹脂成型金型4と永久磁石1との間に形成された空間部(あり溝1a部)に樹脂注入孔9を使用して樹脂を注入する。その後、冷却して樹脂を固め、熱可塑性樹脂2が固着した永久磁石1を樹脂成型金型4から取り出す。最後に、ネジ穴加工機を使用して熱可塑性樹脂2の底面部にネジ穴2aの加工を施し、このネジ穴2aを使用してロータベース7に磁石部3を締結固定する。
先ず、成型装置(図示せず)を用いて樹脂の原材料を加熱し、樹脂に流動性を持たせる。次に、樹脂成型金型4に永久磁石1を固定し、樹脂成型金型4と永久磁石1との間に形成された空間部(あり溝1a部)に樹脂注入孔9を使用して樹脂を注入する。その後、冷却して樹脂を固め、熱可塑性樹脂2が固着した永久磁石1を樹脂成型金型4から取り出す。最後に、ネジ穴加工機を使用して熱可塑性樹脂2の底面部にネジ穴2aの加工を施し、このネジ穴2aを使用してロータベース7に磁石部3を締結固定する。
この発明の実施の形態1によれば、磁石部3は、ロータベース7への固定手段として接着剤が使用されず、磁石部3の底面に設けられたネジ穴2aを用いてロータベース7の内側からボルト5及びバネ座金6によって締結固定されている。このため、モータの設置環境や使用環境による温度変化に対しても、磁石部3固定部の熱応力の問題はなく、永久磁石の剥がれや割れなどが発生する恐れがない。また、エレベータの薄型巻上機のロータベース7は、外周部が薄く、大口径な円筒形状のため、ボルト5を使用して磁石部3をロータベース7にその内周面側から固定する際にも作業性に優れており、製造や開発、管理など総合的に判断して、接着剤を使用して磁石部3をロータベース7に固定する場合よりコストを削減することが可能である。また、永久磁石1のあり溝1aには、深さ方向に幅が広がるようなあり面1bが両側に設けられているため、永久磁石1と熱可塑性樹脂2とは強固に固定されている。したがって、モータの高速回転時や急加速時においても磁石部3が飛散する恐れはなく、従来のように、磁石部3の外周面に飛散防止用のロービング材などを巻回させる必要がない。このため、さらにコストを削減することが可能である。なお、実施の形態1では、熱可塑性樹脂2の成型後にネジ穴2aをネジ穴加工機で加工しているが、熱可塑性樹脂2を成型する際にネジ穴部をインサート成型することによって熱可塑性樹脂2にネジ穴2aを形成する構成としても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
また、実施の形態1では、磁石部3の製造方法において、1つの永久磁石1への樹脂成型について説明したが、一度に複数の永久磁石1を並べて樹脂成型を行うようにすることで、磁石部3の量産にも対応することが可能である。
1 永久磁石
1a あり溝
1b あり面
2 熱可塑性樹脂
2a ネジ穴
3 磁石部
4 樹脂成型金型
5 ボルト
6 バネ座金
7 ロータベース
8 駆動綱車
9 樹脂注入孔
1a あり溝
1b あり面
2 熱可塑性樹脂
2a ネジ穴
3 磁石部
4 樹脂成型金型
5 ボルト
6 バネ座金
7 ロータベース
8 駆動綱車
9 樹脂注入孔
Claims (7)
- ロータベースの外周面に複数配置された永久磁石と、この永久磁石の前記ロータベース取付面側に嵌合して固着された熱可塑性樹脂とを備えたことを特徴とする永久磁石モータ用ロータ。
- 前記熱可塑性樹脂の前記ロータベース取付面側にネジ穴が設けられ、ボルトによって前記永久磁石が前記ロータベースに固定されることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石モータ用ロータ。
- 前記永久磁石の前記ロータベース取付面側に、あり溝を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の永久磁石モータ用ロータ。
- 前記ロータベースは、エレベータ巻上機の駆動綱車の一側に設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の永久磁石モータ用ロータ。
- 前記永久磁石は、円筒状を呈する前記ロータベースの内周面側から前記ボルトによって固定されることを特徴とする請求項4に記載の永久磁石モータ用ロータ。
- 請求項1〜請求項5の何れかに記載のロータを使用したエレベータ巻上機用永久磁石モータ。
- 永久磁石のロータベース取付面側に設けた空間部に熱可塑性樹脂を注入後、冷却して熱可塑性樹脂を成型する樹脂成型工程と、この樹脂成型工程により前記永久磁石に嵌合して固着された前記熱可塑性樹脂のロータベース取付面側にネジ穴を設けるネジ穴加工工程と、前記ネジ穴を使用して、前記永久磁石をロータベースに固定する永久磁石固定工程とを備えることを特徴とする永久磁石モータ用ロータの製造方法。
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JP2003360745A JP2005130553A (ja) | 2003-10-21 | 2003-10-21 | 永久磁石を使用したロータとモータ及びその製造方法 |
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2003
- 2003-10-21 JP JP2003360745A patent/JP2005130553A/ja not_active Withdrawn
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