JP2005130268A - 画像抽出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 点灯、非点灯時に取得された画像の差分値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する従来の画像抽出装置に於ける、対象物体の反射率が低く、非対象物体の反射率が高いときに非対象物体を対象物体と誤認する問題を解決すること。
【解決手段】異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、所定露光条件で、第1の光量の照明光による照明下で第1画像を取得する第1画像取得手段と、前記所定露光条件で、前記第1の光量よりも多い第2の光量の照明光による照明下で第2画像を取得する第2画像取得手段と、前記第2画像と前記第1画像との比を求める除算手段と、前記比に基づいて前記第1画像又は前記第2画像から抽出された像領域を前記対象物体についての像として抽出する抽出手段とを具える画像抽出装置。
【選択図】 図2
【解決手段】異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、所定露光条件で、第1の光量の照明光による照明下で第1画像を取得する第1画像取得手段と、前記所定露光条件で、前記第1の光量よりも多い第2の光量の照明光による照明下で第2画像を取得する第2画像取得手段と、前記第2画像と前記第1画像との比を求める除算手段と、前記比に基づいて前記第1画像又は前記第2画像から抽出された像領域を前記対象物体についての像として抽出する抽出手段とを具える画像抽出装置。
【選択図】 図2
Description
本発明は、デジタルカメラ等によって取得された画像中から、撮像装置に於ける主要被写体等の、対象物体についての像を抽出する画像抽出装置に関する。
デジタルカメラ等によって取得された画像中から所定距離にある対象物体の像を抽出することは、撮影画像中から主要被写体を抽出して撮像の構図決定をしたり、画像中から人物等の対象物体を抽出して追尾したりする為に有効である。ステレオ視を用いて、又は、音波等を検出する検出器を用いることによって、画像中の各物体像についての距離を計算し、対象物体の像を抽出することができる。
しかしながら、これらの方法は、計算量が多い為にハード的な負荷が重いという問題、又は、撮像素子以外の追加的な検出器が必要になるという問題があった。
そこで、複数の物体についての画像を照明光を消灯時と点灯時に各々取得して、点灯時の画像と消灯時の画像との差分値に基づいて所定距離にある対象物体を抽出する技術が提案されている。(例えば特許文献1、特許文献2等)
特開2002−358519号公報
特開平11−134505号公報
しかしながら、従来、次のような問題があった。
従来の技術は、基本的に、照明光の点灯時に撮像素子で検出して取得される画像は、照明光の消灯時に撮像素子で検出して取得される画像よりも一般に高輝度であり、この高輝度の程度は近距離の物体についての像に於いては大きく、遠距離の物体についての像に於いては小さいという仮定に基づいている。即ち、照明光の消灯状態に於ける画像信号は太陽光や屋内灯等の自然光による成分のみから成るが、照明光の点灯状態に於ける画像信号は自然光による成分に照明光による成分が加わっている。この仮定の基に、点灯時の画像と消灯時の画像との差分値を演算し、差分値が基準値を超える画像領域を近距離にある対象物体として抽出する。
しかしながら、対象物体の反射率は高低まちまちである。対象物体の反射率が低いときには、照明光の照明によって対象物体から反射されて撮像素子に入射する光量は少ないので、差分値の大きさは、対象物体が近距離にあっても対象物体の画像領域に於いて比較的小さくなってしまう。近距離の対象物体が低反射率で、遠距離にある非対象物体が高反射率のときには、照明光の照明によって反射して撮像素子に入射する光量が、非対象物体からの方が対象物体からの方よりも多くなることがある。このとき、非対象物体の画像領域に於ける差分値の方が対象物体の画像領域に於ける差分値よりも高くなってしまう。そして、この非対象物体領域を対象物体領域と誤認して誤って抽出してしまう。
本発明は以上のような問題を解決する為になされたものであり、対象物体をより正確に抽出できる画像抽出装置を提供することにある。
以上の課題を解決する為に、本発明の第1の態様の画像抽出装置は、異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、所定露光条件で、非照明時の零光量を含む第1の光量の照明光による照明下で第1画像を取得する第1画像取得手段と、前記所定露光条件で、前記第1の光量よりも多い第2の光量の照明光による照明下で第2画像を取得する第2画像取得手段と、前記第2画像と前記第1画像との比を求める除算手段と、前記比に基づいて前記第1画像又は前記第2画像から抽出された像領域を前記対象物体についての像として抽出する抽出手段とを具えるものである。
本発明の第2の態様の画像抽出装置は、異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、所定露光条件で、非照明時の零光量を含む第1の光量の照明光による照明下で第1画像を取得する第1画像取得手段と、前記所定露光条件で、前記第1の光量よりも多い第2の光量の照明光による照明下で第2画像を取得する第2画像取得手段と、前記第2画像と前記第1画像との差分画像を取得する減算手段と、前記差分画像と前記第1画像との比を取得する除算手段と、前記比に基づいて前記第1画像又は前記第2画像から抽出された像領域を前記対象物体についての像として抽出する抽出手段とを具えるものである。
本発明の第3の態様の画像抽出装置は、第1又は第2の態様の画像抽出装置であって、前記抽出手段は、前記比の大きさが所定範囲に在る前記第1又は第2画像の像領域を前記対象物体についての像として抽出するものである。
本発明の第4の態様の画像抽出装置は、異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、前記対象物体の分光反射特性に類似した分光放射強度特性の照明光を発する照明装置と、所定露光条件で、照明光による照明をしないで第1画像を取得する手段と、前記所定露光条件で、前記照明光による照明下で第2画像を取得する手段と、前記第2画像と前記第1画像とに基づいて前記第1又は第2画像から前記対象物体像を抽出する抽出手段とを具えるものである。
本発明の第5の態様の画像抽出装置は、第4の態様の画像抽出装置であって、前記抽出手段は、前記第2画像と前記第1画像との比、又は前記第2画像と前記第1画像との差分画像と第1画像との比に基づいて前記対象物体像を抽出するものである。
本発明の第6の態様の画像抽出装置は、異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、所定露光条件で、非照明時の零光量を含む第1の光量の照明光による照明下で第1画像を色成分毎に取得する手段と、色成分毎に取得された前記第1画像を全色成分について加算して第1加算画像を取得する手段と、前記所定露光条件で、前記第1の光量よりも多い第2の光量の照明光による照明下で第2画像を色成分毎に取得する手段と、前記第2画像を、前記照明光が前記対象物体の分光反射特性と類似形状の分光特性を有していたと仮定した場合に取得される補正第2画像に補正する手段と、前記補正第2画像を全色成分について加算して補正第2加算画像を取得する手段と、前記補正第2加算画像と前記第1加算画像とに基づいて前記第1又は第2画像から前記対象物体像を抽出する抽出手段とを具えるものである。
本発明の第7の態様の画像抽出装置は、第6の態様の画像抽出装置であって、前記抽出手段は、前記補正第2加算画像と前記第1加算画像との比、又は前記補正第2加算画像と前記第1加算画像との差分画像と前記第1加算画像との比に基づいて前記対象物体像を抽出するものである。
本発明の第8の態様の画像抽出装置は、第1〜第3の態様の画像抽出装置の何れかであって、前記照明光は、紫外線を含み、前記第2画像が紫外線照射により生じる蛍光による蛍光画像を含むものである。
本発明の第9の態様の画像抽出装置は、第1の態様の画像抽出装置であって、複数の画像を平均化して平均画像を取得する画像平均化手段を具え、前記第1画像取得手段は前記第1画像を複数回取得し、前記第2画像取得手段は前記第2画像を複数回取得し、前記画像平均化手段は、複数回取得された前記第1画像を平均化して平均第1画像を、複数回取得された前記第2画像を平均化して平均第2画像を取得し、前記除算手段は、前記平均第2画像と前記平均第1画像との比を取得し、前記抽出手段は、前記比に基づいて前記第1画像又は前記第2画像から抽出された像領域を前記対象物体についての像として抽出するものである。
本発明の第10の態様の画像抽出装置は、第2の態様の画像抽出装置であって、複数の画像を平均化して平均画像を取得する画像平均化手段を具え、前記第1画像取得手段は前記第1画像を複数回取得し、前記第2画像取得手段は前記第2画像を複数回取得し、前記画像平均化手段は、複数回取得された前記第1画像を平均化して平均第1画像を、複数回取得された前記第2画像を平均化して平均第2画像を取得し、前記減算手段は、前記平均第2画像と前記平均第1画像との差分画像を取得し、前記除算手段は、前記差分画像と前記平均第1画像との比を取得し、前記抽出手段は、前記比に基づいて前記第1画像又は前記第2画像から抽出された像領域を前記対象物体についての像として抽出するものである。
本発明の第11の態様の画像抽出装置は、第1〜第8の態様の画像抽出装置の何れかであって、前記第1画像取得手段と前記第2画像取得手段とは、照明条件と前記所定露光条件を変えないで、複数組の前記第1画像と前記第2画像とを取得し、前記抽出手段は、前記複数組の前記第1画像と前記第2画像とに対して、各組毎に対象物体についての像として像領域を抽出し、前記各組毎に抽出された像領域に基づいて前記対象物体についての像として像領域を取得するものである。
本発明の第12の態様の画像抽出装置は、異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、所定露光条件で、非照明時の零光量を含む第1の光量の照明光による照明下で第1画像を取得する第1画像取得手段と、N−1個の第2〜N画像取得手段(Nは3以上の整数)であって、前記第2〜N画像取得手段のうちの第m画像取得手段(mは、2≦m≦Nである整数)は、前記所定露光条件で、第m−1の光量よりも多い第mの光量の照明光による照明下で第m画像を取得する前記第2〜N画像取得手段と、N個の前記第1〜N画像に基づいて2個以上の画像領域を抽出し、前記2個以上の画像領域に基づいて所望の距離にある対象物体についての像を抽出する抽出手段とを具えるものである。
本発明の第13の態様の画像抽出装置は、異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、所定露光条件で、非照明時の零光量を含む第1の光量の照明光による照明下で第1画像を取得する第1画像取得手段と、前記所定露光条件で、前記第1の光量よりも多い第2の光量の照明光による照明下で第2画像を取得する第2画像取得手段と、前記所定露光条件で、前記第2の光量よりも多い第3の光量の照明光による照明下で第3画像を取得する第3画像取得手段と、前記第2画像と前記第1画像とに基づいて第1画像領域を、前記第3画像と第1画像とに基づいて第2画像領域を抽出し、前記第1画像領域と前記第2画像領域とに基づいて所望の距離にある対象物体についての像を抽出する抽出手段とを具えるものである。
本発明の画像抽出装置によれば、画像中から対象物体についての像をより正確に抽出することができる。
本発明を以下第1〜第8実施形態により説明する。
図1は第1〜第8実施形態の画像抽出装置を共通して示すブロック図であり、図10は第1〜第8実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図1に於いて、本実施形態の画像抽出装置は、照明装置1と結像レンズ2と撮像素子3と画像記憶部4と画像演算部5と画像抽出部6と主制御部7とから構成される。
照明装置1は、複数の物体を照明する。照明装置1としてはフラッシュ光源装置やスポットライト光源装置等を用いることができる。結像レンズ2は物体光を受光して物体像を撮像素子3面上に結像させる。撮像素子3は、物体像を光電変換する。撮像素子3としてはCCDタイプやCMOSタイプのものを用いることができる。画像記憶部4は、撮像素子3で光電変換された物体像を不図示のA/D変換器によりA/D変換した画像信号や、画像演算部5で演算された演算画像信号を記憶する。画像演算部5は、画像記憶部4から呼び出された複数の画像信号の相互間の除算、減算、平均値計算や積分計算、それに論理演算などの演算をする。画像抽出部6は、演算された比の値を基準値と比較する等して対象物体についての像を抽出する。主制御部7はCPU(中央処理装置)から構成され、上記構成要素をバスで接続して、全体の動作を制御している。
尚、請求項に於ける第1画像取得手段は、第1〜第8実施形態に於ける、照明装置1を消灯した状態で結像レンズ2が複数の物体の物体像を撮像素子3面上に結像し、撮像素子3が物体像を光電変換し、A/D変換器が光電変換した物体像をA/D変換して第1画像信号を生成して、第1画像信号を画像記憶部4に記憶するまでの機能に対応する。
尚、請求項に於ける第2画像取得手段は、本実施形態の画像抽出装置に於ける、照明装置1を点灯した状態で結像レンズ2が複数の物体の物体像を撮像素子3面上に結像し、撮像素子3が物体像を光電変換し、A/D変換器が光電変換した物体像をA/D変換して第2画像信号を生成して、第2画像信号を画像記憶部4に記憶するまでの機能に対応する。
[第1実施形態]
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図2は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図2は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図2、図10を参照して本実施形態の画像抽出装置の動作を以下に説明する。
先ずステップS1で照明装置1を消灯し、動作をステップS2に移行する。
ステップS2で結像レンズ2を対象物体を含む複数の物体に向け、この複数の物体についての第1画像信号を取得して動作をステップS3に移行する(図10の(2))。
ステップS3で照明装置1を所定の光量で点灯し、動作をステップS4に移行する。
ステップS4で第1画像信号の取得時と同一視野で、対象物体を含む複数の物体についての第2画像信号を取得して動作をステップS5に移行する(図10の(3))。
ステップS5で第1画像信号を第2画像信号で除算して比の値信号を算出し、動作をステップS6に移行する(図10の(4))。
ステップS6で比の値が基準値以上の画像領域を抽出する(図10の(4))。この画像領域が対象物体についての画像領域である。一般に第2画像信号は画面全体で第1画像信号よりも輝度値が高いので除算画像信号は一般に1よりも大きく、基準値も1より大きい値に決められる。
以上のようにして、対象物体が最も近い距離に位置するときに、対象物体についての画像領域を抽出することができる。
なお、本実施形態で、ステップS1において、照明装置1を消灯せずに、ステップS3の所定光量と異なる光量で照明装置1を点灯しても良い。
本実施形態の画像抽出装置によれば、比の値を基準値と比較することによって画像領域を抽出するので、対象物体の反射率とは関係なく最も近い距離にある対象物体についての画像領域を抽出することが出来る。
[第2実施形態]
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図3は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図3は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図3、図10を参照して本実施形態の画像抽出装置の動作を以下に説明する。
先ずステップS1で照明装置1を消灯し、動作をステップS2に移行する。
ステップS2で結像レンズ2を対象物体を含む複数の物体に向け、この複数の物体についての第1画像信号を取得して動作をステップS3に移行する(図10の(2))。
ステップS3で照明装置1を所定の光量で点灯し、動作をステップS4に移行する。
ステップS4で第1画像信号の取得時と同一視野で、対象物体を含む複数の物体についての第2画像信号を取得して動作をステップS5に移行する(図10の(3))。
ステップS5で第1画像信号から第2画像信号を減算して差分値を算出し、動作をステップS6に移行する。
ステップS5で第1画像信号から第2画像信号を減算して差分値を算出し、動作をステップS6に移行する。
ステップS6で差分値を第1画像信号で除算して比の値を算出し、動作をステップS7に移行する(図10の(4))。
ステップS7で比の値が基準値を超える画像領域を抽出する(図10の(4))。この画像領域が対象物体についての画像領域である。基準値の大きさは対象物体の想定される距離に反比例して設定される。
以上のようにして、対象物体が最も近い距離に位置するときに、対象物体についての画像領域を抽出することができる。
なお、本実施形態で、ステップS1において、照明装置1を消灯せずに、ステップS3の所定光量と異なる光量で照明装置1を点灯しても良い。
本実施形態の画像抽出装置は、第1実施形態の画像抽出装置と同様に対象物体が最も近い距離に位置するときに、取得画像中から対象物体についての画像領域を好ましく抽出する。
本実施形態の画像抽出装置によれば、比の値を基準値と比較することによって画像領域を抽出するので、対象物体の反射率とは関係なく最も近い距離にある対象物体についての画像領域を抽出することが出来る。
[第3実施形態]
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図4は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図4は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図4、図10を参照して本実施形態の画像抽出装置の動作を以下に説明する。
先ずステップS1で対象物体の分光反射率(RT(λ)と置く、ここでλは波長)を測定し、動作をステップS2に移行する。分光反射特性が既知の場合はそのまま動作をステップS2に移行する。
ステップS2で照明装置1を消灯し、動作をステップS3に移行する。
ステップS3で結像レンズ2を対象物体を含む複数の物体に向け、この複数の物体についての第1画像信号を取得して動作をステップS4に移行する(図10の(2))。
ステップS4で分光放射光強度(I(λ)と置く)が対象物体の分光反射率に類似している照明装置1を準備し、動作をステップS5に移行する。ここで、I(λ)≒kRT(λ)であり、kは比例定数で元の変換係数を含む。
ステップS5で照明装置1を所定の光量で点灯し、動作をステップS6に移行する。
ステップS6で第1画像信号の取得時と同一視野で、対象物体を含む複数の物体についての第2画像信号を取得して動作をステップS7に移行する(図10の(3))。
ステップS7で第1画像信号と第2画像信号とに基づいて画像領域を、所望の距離にある対象物体像として抽出する。
本実施形態の画像抽出装置によれば、照明装置1の放射光のスペクトルが対象物体の分光反射率と類似した形状を持っているので、対象物体への照明効率を他の形状を持つ場合よりも高め、照明光による対象物体からの反射光量を高めることができる。その結果、第2画像信号に於ける画像領域の信号値の照明光成分を、対象物体とは異なる分光反射率を有する非対象物体に於けるよりも対象物体に於いて一層高めることが出来るので、S/N比が向上し、対象物体についての画像領域と非対象物体の画像領域の区別が容易となり、対象物体についての画像領域の抽出を容易に効果的に行うことができる。
例えば、対象物体が人物の顔であるときに肌色スペクトルに類似したスペクトルの光を放射する照明装置を用いれば、取得画像中から顔の抽出を容易に効果的に行うことができる。
尚、第1画像信号と第2画像信号とに基づく対象物体像の抽出に当たっては以下の何れかの方法を用いる。
1)第2画像信号を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
2)第2画像信号から第1画像信号を減算し、差分値を算出し、更にこの差分値を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
1)第2画像信号を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
2)第2画像信号から第1画像信号を減算し、差分値を算出し、更にこの差分値を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
以上のようにして算出した比の値を基準値と比較することによって画像領域を抽出すれば、対象物体の反射率とは関係なく最も近い距離にある対象物体についての画像領域を抽出することが出来る。
なお、本実施形態で、ステップS2において、照明装置1を消灯せずに、ステップS5の所定光量と異なる光量で照明装置1を点灯しても良い。
[第4実施形態]
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図5は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図5は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図5、図10を参照して本実施形態の画像抽出装置の動作を以下に説明する。
先ずステップS1で対象物体の分光反射率、RT(λ)(ここでλは波長)を測定し、動作をステップS2に移行する。分光反射特性が既知の場合はそのまま動作をステップS2に移行する。
ステップS2で照明装置1を消灯し、動作をステップS3に移行する。
ステップS3で結像レンズ2を対象物体を含む複数の物体に向け、この複数の物体についてR、G、Bの色成分毎に取得した画像信号S1(R)、S1(G)、S1(B)を加算した第1画像信号S1(ここで、S1=S1(R)+S1(G)+S1(B))を取得して動作をステップS4に移行する(図10の(2))。
ステップS4で分光放射光強度が既知のI(λ)である照明装置1を準備し、動作をステップS5に移行する。
ステップS5で照明装置1を所定の光量で点灯し、動作をステップS6に移行する。
ステップS6で第1画像信号の取得時と同一視野で、対象物体を含む複数の物体についてR、G、Bの色成分毎に各々取得した画像信号S2(R)、S2(G)、S2(B)を加算した第2画像信号S2(ここで、S2=S2(R)+S2(G)+S2(B))を取得して動作をステップS7に移行する(図10の(3))。
ステップS7で、対象物体の分光反射率RT(λ)と同じ形状、即ち分光放射光強度がIT(λ)=kRT(λ)の照明装置1で対象物体を含む複数の物体を照明したと仮定した場合に得られる補正第2画像信号S2’を算出し、動作をステップS8に移行する。ここで、補正第2画像信号S2’は次式
S2’=S1+(∫IT(λ)R(λ)dλ/∫I(λ)R(λ)dλ)*(S2(R)−S1(R))+(∫IT(λ)G(λ)dλ/∫I(λ)G(λ)dλ)*(S2(G)−S1(G))+(∫IT(λ)B(λ)dλ/∫I(λ)B(λ)dλ)*(S2(B)−S1(B))
から求められる。
S2’=S1+(∫IT(λ)R(λ)dλ/∫I(λ)R(λ)dλ)*(S2(R)−S1(R))+(∫IT(λ)G(λ)dλ/∫I(λ)G(λ)dλ)*(S2(G)−S1(G))+(∫IT(λ)B(λ)dλ/∫I(λ)B(λ)dλ)*(S2(B)−S1(B))
から求められる。
ここで、R(λ)、G(λ)、B(λ)は各々色成分R、G、Bのスペクトルである。
尚、kは比例定数であり、元の変換係数を含む。
尚、kは比例定数であり、元の変換係数を含む。
ステップS8で第1画像信号S1又は補正第2画像信号S2’に基づいて所望の距離にある対象物体についての像を抽出する(図10の(4))。
本実施形態の画像抽出装置によれば、第2画像信号の信号値を照明光の放射光のスペクトルが対象物体の分光反射率と同じ形をしていると仮定したときに得られる信号値に補正した補正第2画像信号S2’を求めているので、第3実施形態の画像抽出装置と同様に、実質的に対象物体への照明効率を高め、照明光による対象物体からの反射光量を実質的に高めることができる。その結果、対象物体についての画像の信号値の照明光成分を他の物体についてと対比して高めることが出来るので、対象物体についての画像領域と非対象物体についての画像領域との区別が容易となり、対象物体についての画像領域の抽出が容易となる。又、第3実施形態の画像抽出装置とは異なり、対象物体の分光反射率の形状に応じて照明に用いる照明装置1の分光放射光強度を変化させる必要がないので、照明装置1が構造的に単純で安価になる。
尚、抽出に当たっては、第3実施形態の画像抽出装置と同様に、以下の何れかの方法を用いる。
1)補正第2画像信号を補正第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
2)第2画像信号から第1画像信号を減算し、差分値を算出し、更にこの差分値を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
1)補正第2画像信号を補正第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
2)第2画像信号から第1画像信号を減算し、差分値を算出し、更にこの差分値を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
以上のようにして算出した比の値を基準値と比較することによって画像領域を抽出すれば、対象物体の反射率とは関係なく最も近い距離にある対象物体についての画像領域を抽出することが出来る。
なお、本実施形態で、ステップS2において、照明装置1を消灯せずに、ステップS5の所定光量と異なる光量で照明装置1を点灯しても良い。
[第5実施形態]
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図6は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図6は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
本実施形態の画像抽出装置は、第1〜第4実施形態の画像抽出装置の場合には図1に示される照明装置1は主として可視光線を放射するが、本実施形態の画像抽出装置の場合には主として紫外線を放射する点である。
図6、図10を参照して本実施形態の画像抽出装置の動作を以下に説明する。
先ずステップS1で照明装置1を消灯し、動作をステップS2に移行する。
ステップS2で結像レンズ2を対象物体を含む複数の物体に向け、この複数の物体についての第1画像信号を取得して動作をステップS3に移行する(図10の(2))。
ステップS3で照明装置1を所定の光量で点灯し、動作をステップS4に移行する。
この照明装置1は主として紫外線を放射する光源装置である。
ステップS4で第1画像信号の取得時と同一視野で、対象物体を含む複数の物体についての第2画像信号を取得して動作をステップS5に移行する(図10の(3))。
この第2画像信号には、照明装置1が放射する紫外線を複数の物体に照射することによって生じる蛍光を撮像素子3が受光した成分を含む。
ステップS5で、第1画像信号と第2画像信号とに基づき、所望の距離にある対象物体像としての画像領域を抽出する(図10の(4))。
本実施形態の画像抽出装置によれば照明光が紫外線を放射するので、対象物体が表面に蛍光体を含む場合に、対象物体が蛍光を発するので、この蛍光を受光することによって対象物体についての画像の信号値の照明光による成分を他の物体についての画像の信号値の照明光成分と対比して高めることが出来るので、対象物体についての画像領域と非対象物体についての画像領域の区別が容易となり、対象物体についての画像領域の抽出が容易となる。
尚、第1画像信号と第2画像信号とに基づく対象物体像の抽出に当たっては以下の何れかの方法を用いる。
1)第2画像信号を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
2)第2画像信号から第1画像信号を減算し、差分値を算出し、更にこの差分値を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
1)第2画像信号を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
2)第2画像信号から第1画像信号を減算し、差分値を算出し、更にこの差分値を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
以上のようにして算出した比の値を基準値と比較することによって画像領域を抽出すれば、対象物体の反射率とは関係なく最も近い距離にある対象物体についての画像領域を抽出することが出来る。
なお、本実施形態で、ステップS1において、照明装置1を消灯せずに、ステップS3の所定光量と異なる光量で照明装置1を点灯しても良い。
[第6実施形態]
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図7は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図7は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図7、図10を参照して本実施形態の画像抽出装置の動作を以下に説明する。
先ずステップS1で照明装置1を消灯し、動作をステップS2に移行する。
ステップS2で結像レンズ2を対象物体を含む複数の物体に向け、この複数の物体についての第1画像信号を取得して動作をステップS3に移行する(図10の(2))。
ステップS3で照明装置1を所定の光量で点灯し、動作をステップS4に移行する。
ステップS4で第1画像信号の取得時と同一視野で、対象物体を含む複数の物体についての第2画像信号を取得して動作をステップS5に移行する(図10の(3))。
ステップS5でS1からS4までのステップが所定回数のn回繰り返されたかどうかを判定し、Noならば動作をステップS1に移行し、Yesならば動作をステップS6に移行する。
ステップS6でn回取得された第1画像信号を平均し、平均第1画像信号を取得する。
ステップS7でn回取得された第2画像信号を平均し、平均第2画像信号を算出する。
ステップS8で、平均第1画像信号と平均第2画像信号とに基づき、所望の距離にある対象物体像としての画像領域を抽出する(図10の(4))。
本実施形態の画像抽出装置によれば第1画像信号及び第2画像信号を繰り返し取得し、平均化された平均第1画像信号及び平均第2画像信号に基づいて、所望の距離にある対象物体像としての画像領域を抽出するので、自然光のゆらぎの為に対象物体についての画像領域を誤抽出する危険率、例えば第1画像信号と第2画像信号の取得時に画面内に点滅する光源が存在する場合に、第1画像信号の取得時と第2画像信号の取得時とでは点滅状態が異なる為に、非対象物体についての画像領域を対象物体についての画像領域として誤って抽出する危険率を低減することができる。
尚、第1画像信号と第2画像信号とに基づく対象物体像の抽出に当たっては以下の何れかの方法を用いる。
1)平均第2画像信号を平均第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
2)平均第2画像信号から平均第1画像信号を減算し、平均差分値を算出し、更にこの平均差分値を平均第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
1)平均第2画像信号を平均第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
2)平均第2画像信号から平均第1画像信号を減算し、平均差分値を算出し、更にこの平均差分値を平均第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する(図10の(4))。
以上のようにして算出した比の値を基準値と比較することによって画像領域を抽出すれば、対象物体の反射率とは関係なく最も近い距離にある対象物体についての画像領域を抽出することが出来る。
なお、本実施形態で、ステップS1において、照明装置1を消灯せずに、ステップS3の所定光量と異なる光量で照明装置1を点灯しても良い。
[第7実施形態]
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図8は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図8は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図8、図10を参照して本実施形態の画像抽出装置の動作を以下に説明する。
先ずステップS1で照明装置1を消灯し、動作をステップS2に移行する。
ステップS2で結像レンズ2を対象物体を含む複数の物体に向け、この複数の物体についての第1画像信号を取得して動作をステップS3に移行する(図10の(2))。
ステップS3で照明装置1を所定の光量で点灯し、動作をステップS4に移行する。
ステップS4で第1画像信号の取得時と同一視野で、対象物体を含む複数の物体についての第2画像信号を取得して動作をステップS5に移行する(図10の(3))。
ステップS5で、第1画像信号と第2画像信号とに基づき、所望の距離にある対象物体像としての画像領域を抽出する(図10の(4))。
対象物体像としての画像領域の抽出に当たっては以下の何れかの方法を用いる。
1)第2画像信号を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する。
2)第2画像信号から第1画像信号を減算し、差分値を算出し、更にこの差分値を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する。
1)第2画像信号を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する。
2)第2画像信号から第1画像信号を減算し、差分値を算出し、更にこの差分値を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を対象物体についての画像領域として抽出する。
ステップS6でS1からS5までのステップが所定回数のn回繰り返されたかどうかを判定し、Noならば動作をステップS1に移行し、Yesならば動作をステップS7に移行する。
ステップS7でn回抽出された画像領域の論理積演算により取得された画像領域を対象
物体についての画像領域として抽出する。
物体についての画像領域として抽出する。
本実施形態の画像抽出装置によれば、ステップS5にて画像領域を繰り返し抽出し、複数回抽出された画像領域を論理積演算して取得した画像領域を最終的に対象物体についての画像領域とするので、偶然に誤って抽出される画像領域、例えば第1画像信号と第2画像信号の取得時に画面内に点滅する光源が存在する場合に、第1画像信号の取得時と第2画像信号の取得時とでは点滅状態が異なる為に、非対象物体についての画像領域を対象物体についての画像領域として誤って抽出する危険率を低減することができる。
又、本実施形態の画像抽出装置によれば、ステップS5にて比の値を基準値と比較することによって画像領域を抽出するので、対象物体の反射率とは関係なく最も近い距離にある対象物体についての画像領域を抽出することが出来る。
なお、本実施形態で、ステップS1において、照明装置1を消灯せずに、ステップS3の所定光量と異なる光量で照明装置1を点灯しても良い。
以上、第1〜第8実施形態の画像抽出装置は、対象物体が画像抽出装置から最も近い距離に位置するときに、取得画像中から対象物体についての画像領域を好ましく抽出する。
しかしながら、対象物体は最も近い距離に位置するとは限らない。所望の距離に位置することが予め知られていることがある。このときは、除算画像信号の値、即ち比の値が下限基準値以上且つ上限基準値以下の画像領域を、その所定距離にある対象物体についての画像領域として抽出することができる。
[第8実施形態]
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図9は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図1は本実施形態の画像抽出装置を示すブロック図、図9は本実施形態の画像抽出装置の動作を示すフローチャート、図10は本実施形態の画像抽出装置が行う画像抽出の概念図である。
図9、図10を参照して本実施形態の画像抽出装置の動作を以下に説明する。
先ずステップS1で照明装置1を消灯し、動作をステップS2に移行する。
ステップS2で結像レンズ2を対象物体を含む複数の物体に向け、この複数の物体についての第1画像信号を取得して動作をステップS3に移行する。
ステップS3で照明装置1を所定の光量で点灯し、動作をステップS4に移行する。
ステップS4で第1画像信号の取得時と同一視野で、対象物体を含む複数の物体についての第2画像信号を取得して動作をステップS5に移行する。
ステップS5でステップS3に於けるよりも多い光量で照明装置1を点灯し、動作をステップS6に移行する。
ステップS6で第1画像信号の取得時と同一視野で、対象物体を含む複数の物体についての第3画像信号を取得して動作をステップS5に移行する。
ステップS7で第1画像信号と第2画像信号とに基づいて第1画像領域を、第1の距離範囲にある物体像として抽出する。
ステップS8で第1画像信号と第3画像信号とに基づいて第2画像領域を、第2の距離範囲にある物体像として抽出する。
ステップS7及びステップS8に於ける第1画像領域(第2画像領域)の抽出に当たっては以下の何れかの方法を用いる。
1)第2画像信号(第3画像信号)を第1画像信号で除算して比の値を算出し、比の値が基準値を超える画像領域を第1画像領域(第2画像領域)として抽出する。
2)第2画像信号(第3画像信号)から第1画像信号を減算し、差分値を算出し、更に差分値を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を第1画像領域(第2画像領域)として抽出する。
1)第2画像信号(第3画像信号)を第1画像信号で除算して比の値を算出し、比の値が基準値を超える画像領域を第1画像領域(第2画像領域)として抽出する。
2)第2画像信号(第3画像信号)から第1画像信号を減算し、差分値を算出し、更に差分値を第1画像信号で除算して比の値を算出し、この比の値が基準値を超える画像領域を第1画像領域(第2画像領域)として抽出する。
ステップS9で第2画像領域と第1画像領域との差分画像領域を抽出する。この差分画像領域は第2画像領域から、第1画像領域にも共通する画像領域を除去することにより抽出される。
所定の光量の照明光の照射で抽出される第1画像領域は比較的近い距離に位置する物体についての画像領域であると推定される。
上記よりも多い光量の照明光の照射で抽出される第2画像領域は、多い光量の照明光は比較的遠い距離にある物体までもを照射するので、比較的近い距離に位置する物体から比較的遠い距離に位置する物体までについての画像領域であると推定される。
従って、差分画像領域は比較的近い距離に位置する物体についての画像領域を除いた比較的遠い距離にある物体についての画像領域と推定される。そこで、ステップS3とステップS5に於ける発光光量と、ステップS7とステップS8に於ける基準値を適当に選べば、前記差分画像領域を所望の距離にある物体についての画像領域として対応付けることができる。
以上のようにして本実施形態の画像抽出装置によれば、所望距離にある物体についての画像領域を抽出することができる。
なお、本実施形態で、ステップS1において、照明装置1を消灯せずに、ステップS3の所定光量よりも少ない光量で照明装置1を点灯しても良い。
また、本実施形態では3つの画像信号を用いているが、4つ以上の画像信号を用いて、これらの画像信号から抽出される3つ以上の画像領域から所望距離にある物体についての画像領域を抽出しても良い。
1 照明装置
2 結像レンズ
3 撮像素子
4 画像記憶部
5 画像演算部
6 画像抽出部
7 主制御部
2 結像レンズ
3 撮像素子
4 画像記憶部
5 画像演算部
6 画像抽出部
7 主制御部
Claims (13)
- 異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、
所定露光条件で、非照明時の零光量を含む第1の光量の照明光による照明下で第1画像を取得する第1画像取得手段と、
前記所定露光条件で、前記第1の光量よりも多い第2の光量の照明光による照明下で第2画像を取得する第2画像取得手段と、
前記第2画像と前記第1画像との比を求める除算手段と、
前記比に基づいて前記第1画像又は前記第2画像から抽出された像領域を前記対象物体についての像として抽出する抽出手段とを具えることを特徴とする画像抽出装置。 - 異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、
所定露光条件で、非照明時の零光量を含む第1の光量の照明光による照明下で第1画像を取得する第1画像取得手段と、
前記所定露光条件で、前記第1の光量よりも多い第2の光量の照明光による照明下で第2画像を取得する第2画像取得手段と、
前記第2画像と前記第1画像との差分画像を取得する減算手段と、
前記差分画像と前記第1画像との比を取得する除算手段と、
前記比に基づいて前記第1画像又は前記第2画像から抽出された像領域を前記対象物体についての像として抽出する抽出手段とを具えることを特徴とする画像抽出装置。 - 前記抽出手段は、前記比の大きさが所定範囲に在る前記第1又は第2画像の像領域を前記対象物体についての像として抽出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像抽出装置。
- 異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、
前記対象物体の分光反射特性に類似した分光放射強度特性の照明光を発する照明装置と、
所定露光条件で、照明光による照明をしないで第1画像を取得する手段と、
前記所定露光条件で、前記照明光による照明下で第2画像を取得する手段と、
前記第2画像と前記第1画像とに基づいて前記第1又は第2画像から前記対象物体像を抽出する抽出手段とを具えることを特徴とする画像抽出装置。 - 前記抽出手段は、前記第2画像と前記第1画像との比、又は前記第2画像と前記第1画像との差分画像と第1画像との比に基づいて前記対象物体像を抽出することを特徴とする請求項4に記載の画像抽出装置。
- 異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、
所定露光条件で、非照明時の零光量を含む第1の光量の照明光による照明下で第1画像を色成分毎に取得する手段と、
色成分毎に取得された前記第1画像を全色成分について加算して第1加算画像を取得する手段と、
前記所定露光条件で、前記第1の光量よりも多い第2の光量の照明光による照明下で第2画像を色成分毎に取得する手段と、
前記第2画像を、前記照明光が前記対象物体の分光反射特性と類似形状の分光特性を有していたと仮定した場合に取得される補正第2画像に補正する手段と、
前記補正第2画像を全色成分について加算して補正第2加算画像を取得する手段と、
前記補正第2加算画像と前記第1加算画像とに基づいて前記第1又は第2画像から前記対象物体像を抽出する抽出手段とを具えることを特徴とする画像抽出装置。 - 前記抽出手段は、前記補正第2加算画像と前記第1加算画像との比、又は前記補正第2加算画像と前記第1加算画像との差分画像と前記第1加算画像との比に基づいて前記対象物体像を抽出することを特徴とする請求項6に記載の画像抽出装置。
- 前記照明光は、紫外線を含み、前記第2画像が紫外線照射により生じる蛍光による蛍光画像を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像抽出装置。
- 複数の画像を平均化して平均画像を取得する画像平均化手段を具え、
前記第1画像取得手段は前記第1画像を複数回取得し、前記第2画像取得手段は前記第2画像を複数回取得し、
前記画像平均化手段は、複数回取得された前記第1画像を平均化して平均第1画像を、複数回取得された前記第2画像を平均化して平均第2画像を取得し、
前記除算手段は、前記平均第2画像と前記平均第1画像との比を取得し、
前記抽出手段は、前記比に基づいて前記第1画像又は前記第2画像から抽出された像領域を前記対象物体についての像として抽出することを特徴とする請求項1に記載の画像抽出装置。 - 複数の画像を平均化して平均画像を取得する画像平均化手段を具え、
前記第1画像取得手段は前記第1画像を複数回取得し、前記第2画像取得手段は前記第2画像を複数回取得し、
前記画像平均化手段は、複数回取得された前記第1画像を平均化して平均第1画像を、複数回取得された前記第2画像を平均化して平均第2画像を取得し、
前記減算手段は、前記平均第2画像と前記平均第1画像との差分画像を取得し、
前記除算手段は、前記差分画像と前記平均第1画像との比を取得し、
前記抽出手段は、前記比に基づいて前記第1画像又は前記第2画像から抽出された像領域を前記対象物体についての像として抽出することを特徴とする請求項2に記載の画像抽出装置。 - 前記第1画像取得手段と前記第2画像取得手段とは、照明条件と前記所定露光条件を変えないで、複数組の前記第1画像と前記第2画像とを取得し、
前記抽出手段は、前記複数組の前記第1画像と前記第2画像とに対して、各組毎に対象物体についての像として像領域を抽出し、前記各組毎に抽出された像領域に基づいて前記対象物体についての像として像領域を取得することを特徴とする請求項1〜8何れか1項に記載の画像抽出装置。 - 異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、
所定露光条件で、非照明時の零光量を含む第1の光量の照明光による照明下で第1画像を取得する第1画像取得手段と、
N−1個の第2〜N画像取得手段(Nは3以上の整数)であって、前記第2〜N画像取得手段のうちの第m画像取得手段(mは、2≦m≦Nである整数)は、前記所定露光条件で、第m−1の光量よりも多い第mの光量の照明光による照明下で第m画像を取得する前記第2〜N画像取得手段と、
N個の前記第1〜N画像に基づいて2個以上の画像領域を抽出し、前記2個以上の画像領域に基づいて所望の距離にある対象物体についての像を抽出する抽出手段とを具えることを特徴とする画像抽出装置。 - 異なる距離にある複数の物体についての画像から所望の距離にある対象物体についての像を抽出する画像抽出装置であって、
所定露光条件で、非照明時の零光量を含む第1の光量の照明光による照明下で第1画像を取得する第1画像取得手段と、
前記所定露光条件で、前記第1の光量よりも多い第2の光量の照明光による照明下で第2画像を取得する第2画像取得手段と、
前記所定露光条件で、前記第2の光量よりも多い第3の光量の照明光による照明下で第3画像を取得する第3画像取得手段と、
前記第2画像と前記第1画像とに基づいて第1画像領域を、前記第3画像と第1画像とに基づいて第2画像領域を抽出し、前記第1画像領域と前記第2画像領域とに基づいて所望の距離にある対象物体についての像を抽出する抽出手段とを具えることを特徴とする画像抽出装置。
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