JP2005129627A - 熱電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた性能指数を有する熱電変換素子の提供。
【解決手段】 少なくとも、二種類のクラスレート化合物を含有することを特徴とする熱電変換素子。n型熱電変換素子としては、電子移動度が100〜5000cm2/V・sのクラスレート化合物と、電子濃度が1.0×1020〜1.0×1022/cm3のクラスレート化合物とが用いられ、p型熱電変換素子としては、ホール移動度が100〜2000cm2/V・sのクラスレート化合物と、ホール濃度が1.0×1020〜1.0×1022/cm3のクラスレート化合物とが用いられることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱電変換素子に関し、さらに詳しくは、クラスレート化合物を含有する熱電変換素子に関する。
ゼーベック効果を利用した熱電変換素子は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換することを可能とする。その性質を利用し、産業・民生用プロセスや移動体から排出される排熱を有効な電力に変換することができるため、熱電変換素子は、環境問題に配慮した省エネルギー技術として注目されている。
ゼーベック効果を利用した熱電変換素子に用いられる熱電変換材料の性能指数ZTは、下記式(1)で表すことができる。
ZT=α2σT/κ (1)
ここで、α、σ、κ及びTは、それぞれ、ゼーベック係数、電気伝導率、熱伝導率及び測定温度を表す。
式(1)から明らかなように、熱電変換素子の性能を向上させるためには、素子に用いられる材料のゼーベック係数、電気伝導率を大きくすること、及び、熱伝導率を小さくすることが重要である。
一方、性能指数ZTにおけるZは、有効質量(m*)、移動度(μ)及び熱伝導率(κ)との間に式(2)で表される比例関係を有する。
Z∝m*μ/κ (2)
上記式(2)から、Zを向上させるためには有効質量と移動度とを向上させることが重要である。
高い性能指数を示す熱電変換素子として、従来より、ビスマス・テルル系材料、シリコン・ゲルマニウム系材料、鉛・テルル系材料などを用いた熱電変換素子が知られている。さらに、アルミニウムをドープした酸化亜鉛粉を成形、焼成してなる熱電変換素子が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−118296号公報
従来から知られている熱電変換素子では、上述した材料が単独で用いられていた。しかし、熱電変換材料中に含まれるキャリア(電子または正孔(ホール))は熱及び電気を共に伝えることができるため、電気伝導率と熱伝導率とは比例関係にある。さらに、電気伝導率とゼーベック係数とは反比例関係にあることが知られている。そのため、単一の素材で電気伝導率を向上させたとしても、それに伴い熱伝導率の上昇及びゼーベック係数の低下が起きてしまう。また、有効質量と移動度とは反比例関係にあるため、移動度を向上させようとすると有効質量が減少してしまう。したがって、単一素材の改良による性能指数の向上には限界があった。
そこで本願発明は、上記従来の問題を解決し、単一の素材では実現が困難な、優れた性能指数を有する熱電変換素子の提供を目的とする。
即ち、本発明は、
<1> 少なくとも、二種類のクラスレート化合物を含有することを特徴とする熱電変換素子である。
<2> 前記クラスレート化合物の一種は、電子移動度が100〜5000cm2/V・sのクラスレート化合物Aであり、他の一種は、電子濃度が1.0×1020〜1.0×1022/cm3のクラスレート化合物Bであることを特徴とする<1>に記載の熱電変換素子である。
<3> 母材と、前記母材中に分散された微粒子とで構成される熱電変換素子であって、前記母材は、前記クラスレート化合物Aを含有し、前記微粒子は、前記クラスレート化合物Bを含有することを特徴とする<2>に記載の熱電変換素子である。
<4> 粒子の焼結により形成された多孔体と、前記多孔体の空隙に含浸された充填材とで構成される熱電変換素子であって、前記粒子は、前記クラスレート化合物Aを含有し、前記充填材は、前記クラスレート化合物Bを含有することを特徴とする<2>に記載の熱電変換素子である。
<5> 前記焼結は、放電プラズマ焼結法によることを特徴とする<4>に記載の熱電変換素子である。
<6> 二種類の薄膜が交互に積層された構造を有する熱電変換素子であって、前記薄膜の一種は、前記クラスレート化合物Aを含有し、他の一種は、前記クラスレート化合物Bを含有することを特徴とする<2>に記載の熱電変換素子である。
<7> 前記クラスレート化合物の一種は、ホール移動度が100〜2000cm2/V・sのクラスレート化合物Cであり、他の一種は、ホール濃度が1.0×1020〜1.0×1022/cm3のクラスレート化合物Dであることを特徴とする<1>に記載の熱電変換素子である。
<8> 母材と、前記母材中に分散された微粒子とで構成される熱電変換素子であって、前記母材は、前記クラスレート化合物Cを含有し、前記微粒子は、前記クラスレート化合物Dを含有することを特徴とする<7>に記載の熱電変換素子である。
<9> 粒子の焼結により形成された多孔体と、前記多孔体の空隙に含浸された充填材とで構成される熱電変換素子であって、前記粒子は、前記クラスレート化合物Cを含有し、前記充填材は、前記クラスレート化合物Dを含有することを特徴とする<7>に記載の熱電変換素子である。
<10> 前記焼結は、放電プラズマ焼結法によることを特徴とする<9>に記載の熱電変換素子である。
<11> 二種類の薄膜が交互に積層された構造を有する熱電変換素子であって、前記薄膜の一種は、前記クラスレート化合物Cを含有し、他の一種は、前記クラスレート化合物Dを含有することを特徴とする<7>に記載の熱電変換素子である。
本発明によれば、優れた性能指数を有する熱電変換素子を提供できる。
以下、本発明の熱電変換素子を、詳細に説明する。
本発明の熱電変換素子は、少なくとも、二種類のクラスレート化合物を含有することを特徴とする。クラスレート化合物は、格子熱伝導率が低いという特徴を有する。よって、熱電変換素子の性能指数を向上させるためには、クラスレート化合物の電気伝導率を高くすることが重要である。本願発明は、少なくとも二種類のクラスレート化合物を併用することにより、電気伝導率の向上を図り、優れた性能指数を有する熱電変換素子を実現した。
電気伝導率σは、電荷e、キャリア濃度n及び移動度μを用いて下記式(3)で表すことができる。
σ=enμ (3)
しかし、移動度の高い材料は、一般に、キャリア濃度が小さいというトレードオフの関係にある。そこで、本願発明においては、併用されるクラスレート化合物の種類は特に限定されるものではないが、その一方はキャリア濃度の高いクラスレート化合物を用い、他方は、移動度の高いクラスレート化合物を用いることが好ましい。キャリア濃度の高いクラスレート化合物と移動度の高いクラスレート化合物とを併用することにより、電気伝導率の向上を実現できる。
本発明の熱電変換素子は、n型熱電変換素子であってもよいし、p型熱電変換素子であってもよい。n型熱電変換素子の場合、併用されるクラスレート化合物の一種は、電子移動度が100〜5000cm2/V・sのクラスレート化合物Aであり、他の一種は、キャリア濃度(p型熱電変換素子との区別のため、以下、n型熱電変換素子におけるキャリア濃度を電子濃度と称することがある。)が1.0×1020〜1.0×1022/cm3のクラスレート化合物Bであることが好ましい。
クラスレート化合物Aの電子移動度が100cm2/V・s未満では、一般的なクラスレート化合物と同等となり、本願発明の効果を奏することが困難となる。また、クラスレート化合物が5000cm2/V・sよりも大きい電子移動度を有することは困難である。クラスレート化合物Aの電子移動度は、500〜4000cm2/V・sがさらに好ましく、特に1000〜3000cm2/V・sが好ましい。
クラスレート化合物Bの電子濃度が1.0×1020/cm3未満では、一般的なクラスレート化合物と同等となり、本願発明の効果を奏することが困難となる。また、1.0×1022/cm3よりも大きいと、半導体ではなく金属となるため、熱伝導率に対する電子による伝導率の寄与が大きくなり、結果として熱伝導率の上昇を招くため好ましくない。クラスレート化合物Bの電子濃度は、1.0×1020〜1.0×1021/cm3がさらに好ましく、特に1.0×1020〜5.0×1020/cm3が好ましい。
本発明に用いることのできるクラスレート化合物Aの具体例としては、Ba8Ga15Si31、Ba8Ga16Si30等が挙げられる。また、クラスレート化合物Bの具体例としては、Ba8Ga15Ge31、Ba8Ga14Sn32、Ba8Ga16Ge30、Ba8Ga15Sn31等が挙げられる。
本発明の熱電変換素子がp型熱電変換素子である場合、併用されるクラスレート化合物の一種は、ホール移動度が100〜2000cm2/V・sのクラスレート化合物Cであり、他の一種は、キャリア濃度(n型熱電変換素子との区別のため、以下、p型熱電変換素子におけるキャリア濃度をホール濃度と称することがある。)が1.0×1020〜1.0×1022/cm3のクラスレート化合物Dであることが好ましい。
クラスレート化合物Cのホール移動度が100cm2/V・s未満では、一般的なクラスレート化合物と同等となり、本願発明の効果を奏することが困難となる。一方、クラスレート化合物により、2000cm2/V・sよりも大きいホール移動度を実現するのは困難である。クラスレート化合物Cのホール移動度は、500〜2000cm2/V・sがさらに好ましく、特に1000〜2000cm2/V・sが好ましい。
クラスレート化合物Dのホール濃度が1.0×1020/cm3未満では、一般のクラスレート化合物と同等の性能となり、本発明の効果が発現できなくなる。また、ホール濃度が1.0×1022/cm3よりも大きいと、電気伝導率の向上と共に熱伝導率も向上し、熱電変換素子の熱電特性が極端に低下する。クラスレート化合物Dのホール濃度は、1.0×1021〜1.0×1022/cm3がさらに好ましく、特に5.0×1021〜1.0×1022/cm3が好ましい。
本発明に用いることのできるクラスレート化合物Cの具体例としては、Ba8Ga18Si28、等が挙げられる。また、クラスレート化合物Dの具体例としては、Ba8Ga18Ge28におけるGaの一部が酸素原子で置換されたBa8Ga18-XXGe28等が挙げられる。ここで、Ba8Ga18-XXGe28におけるXとしては、0.001〜0.1が好ましく、0.001〜0.05がさらに好ましい。
本発明において、クラスレート化合物の移動度(電子移動度及びホール移動度)及びキャリア濃度(電子濃度及びホール濃度)とは、サンプル形状が3×3×0.3mmにおける、Van der Pauw法により測定された値をいう。具体的には、試料に流す電流を3,5,10mAと変化させて電圧を測定し、電流−電圧特性をグラフ化し電流に比例する電圧成分のみを真の値として計算に用いた。また、印加磁界は5T、温度は27±5℃において行った。
以下、本発明の熱電変換素子を、図面を用いてさらに詳細に説明する。
<第一の態様>
図1は、本発明に係るn型熱電変換素子の第一の態様を示す概略構成図である。第一の態様のn型熱電変換素子10は、マトリックスを構成する母材12と、母材12中に分散された微粒子14とで構成される。母材12は、クラスレート化合物Aを含有し、微粒子14は、クラスレート化合物Bを含有する。電子濃度の高いクラスレート化合物Bを含有する微粒子14を、電子移動度の高いクラスレート化合物Aを含有する母材12に分散させることにより、n型熱電変換素子10の電子濃度を最適化し、電気伝導率をさらに向上させることができる。その結果として、n型熱電変換素子10の性能指数を向上させることができる。
また、熱伝導率κは、電子による伝導率κeと、格子熱伝導率κpとを用いて、下記式(4)で表される。
κ=κe+κp (4)
n型熱電変換素子10においては、母材12と微粒子14との界面で格子散乱が生じκpが低下するため、熱伝導率κを低下させることができる。その結果として、n型熱電変換素子10の性能指数を向上させることができる。
さらに、クラスレート化合物Aとクラスレート化合物Bとを、互いに同一成分を含む材料組成とすることにより、母材12と微粒子14との界面の接合性が向上し、界面での電子の散乱を抑制できるため、電気伝導率をさらに向上させることができるため好ましい。ここで、クラスレート化合物が互いに同一成分を含む材料組成であるとは、各々のクラスレート化合物の組成の一部が重複することをいう。具体的には、例えば、クラスレート化合物AとしてBa8Ga15Si31を用い、クラスレート化合物BとしてBa8Ga15Ge31を用いた場合、組成の一部であるBa及びGaが重複するため、これらのクラスレート化合物は、互いに同一成分を含む材料組成の範ちゅうに含まれる。
第一の態様のn型熱電変換素子は、例えば、以下の方法により製造される。
微粒子状に粉砕されたクラスレート化合物Aと、微粒子状に粉砕されたクラスレート化合物Bとを、エタノール等の有機溶剤中に加え、超音波攪拌器等により攪拌して、クラスレート化合物A微粒子とクラスレート化合物B微粒子とを含む分散液を調製する工程と、前記分散液を乾燥させてクラスレート化合物を成形する工程と、前記クラスレート化合物を焼結する工程とを経て第一の態様のn型熱電変換素子は製造される。この場合、クラスレート化合物Aの平均粒径は、10〜100μmが好ましく、10〜70μmがさらに好ましい。クラスレート化合物Bの平均粒径は、100〜1000nmが好ましく、100〜500nmがさらに好ましい。クラスレート化合物Aとクラスレート化合物Bとの調合比は、体積比で95:5〜30:70が好ましく、90:10〜50:50がより好ましい。
クラスレート化合物を成形する工程と焼結する工程とは、加圧成形と焼結とを別々に行ってもよいが、加圧成形しながら焼結することが好ましい。加圧成形しながら焼結する方法としては、ホットプレス焼結法、熱間等方圧加圧焼結法、放電プラズマ焼結法等の何れの方法を用いることもできる。この中でも、放電プラズマ焼結法が好ましい。放電プラズマ焼結法における焼結温度は、600〜900℃が好ましく、650〜850℃がより好ましい。焼結時間は、30〜90分が好ましく、40〜60分がより好ましい。加圧時の圧力は20〜50MPaが好ましく、25〜45MPaがより好ましい。
<第二の態様>
図2は、本発明に係るn型熱電変換素子の第二の態様を示す概略構成図である。第二の態様のn型熱電変換素子20は、粒子の焼結により形成された多孔体22と、多孔体22の空隙に含浸された充填材24とで構成される。多孔体22を形成する粒子は、クラスレート化合物Aを含有し、充填材24は、クラスレート化合物Bを含有する。電子移動度の高いクラスレート化合物Aを含有する粒子から形成された多孔体22の空隙に電子濃度の高いクラスレート化合物Bを含有する充填材24を充填することにより、ゼーベック係数が向上する。これは、多孔体22の空隙に含浸したクラスレート化合物Bが、ナノワイヤーに近い構造となるため、n型熱電変換素子20が超格子の特性を発現するためと推測される。
第二の態様のn型熱電変換素子は、例えば、以下の方法により製造される。
粒子状のクラスレート化合物Aを焼結し、多孔体22を形成する工程と、クラスレート化合物Bを多孔体22の空隙に含浸させる工程とを経て第二の態様のn型熱電変換素子は製造される。この場合、クラスレート化合物Aの融点は、クラスレート化合物Bの融点よりも高いことが好ましい。クラスレート化合物Bを多孔体22の空隙に含浸させる方法としては、例えば、溶融したクラスレート化合物B中に多孔体22を浸す方法が挙げられる。多孔体22を形成する粒子の平均粒径は、10〜100μmが好ましく、20〜75μmがさらに好ましい。
粒子の焼結方法としては、ホットプレス焼結法、熱間等方圧加圧焼結法、放電プラズマ焼結法等の何れの方法を用いることもできる。この中でも、放電プラズマ焼結法が好ましい。多孔体22を放電プラズマ焼結法で作製することにより、さらなる電気伝導率の向上が達成可能となる。これは、粒子同士が固相反応により焼結され、電子の粒界散乱が抑制できるためと推測される。
<第三の態様>
図3は、本発明に係るn型熱電変換素子の第三の態様を示す概略構成図である。第三の態様のn型熱電変換素子30は、クラスレート化合物Aを含有する薄膜32と、クラスレート化合物Bを含有する薄膜34とが交互に積層された構造を有する。薄膜を交互に積層することにより、電子濃度を向上した状態で電子移動度を向上させることができる。また、ゼーベック係数を向上させることができる。これは、薄膜32と薄膜34とを交互に積層することにより、超格子構造が形成されるためと推測される。
薄膜の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタ法等の方法を用いることができるが、スパッタ法を用いることにより、ターゲットと同等の組成比を有する薄膜を容易に形成することが可能となるため好ましい。薄膜の膜厚は、10nm〜100nmが好ましく、10nm〜50nmがさらに好ましい。膜厚を10nm〜100nmにすることにより、ゼーベック係数を向上させることができる。薄膜の積層数は、102〜106層が好ましく、103〜106層がさらに好ましい。
なお、上述のごとく本発明の熱電変換素子の具体的態様を、n型熱電変換素子を例に図面を用いて説明したが、クラスレート化合物Aをクラスレート化合物Cに、クラスレート化合物Bをクラスレート化合物Dに置き換えることにより、p型熱電変換素子を得ることが可能である。
また、本発明の熱電変換素子は、耐熱性が高く、高温用熱電変換素子として使用可能である。
以下、本発明の熱電変換素子を実施例を用いて具体的に説明する。ただし、本願発明は、下記実施例により何ら限定されるものではない。
[実施例1]
原材料として、Ba(99.99%)、Ga(99.999%)、Ge(99.9999%)、Si(99.9999%)を用い、アルゴン雰囲気のグローブボックス内で所望のモル比に秤量し、アーク溶解により、クラスレート化合物BとしてBa8Ga15Ge31を、クラスレート化合物AとしてBa8Ga15Si31を合成した。3×3×0.3mmの形状のBa8Ga15Ge31及びBa8Ga15Si31を作製し、室温においてVan der Pauw法を用いて電子濃度及び電子移動度を測定したところ、Ba8Ga15Ge31の電子濃度は1.0×1022/cm3、電子移動度は1.1cm2/V・sであり、Ba8Ga15Si31の電子濃度は1.0×1019/cm3、電子移動度は250cm2/V・sであった。
Ba8Ga15Ge31を平均粒径50nmに、Ba8Ga15Si31を平均粒径50μmに粉砕し、これら2種類の粒子をエタノール中で超音波攪拌した。Ba8Ga15Ge31とBa8Ga15Si31との調合比は、体積比で1:1であった。
乾燥後、放電プラズマ焼結を行い、Ba8Ga15Si31を含有する母材と、前記母材中に分散されたBa8Ga15Ge31を含有する微粒子とで構成される本発明に係る第一の態様のn型熱電変換素子Aを得た。放電プラズマ焼結の条件は、圧力50MPa、温度800℃、時間60分であった。得られたn型熱電変換素子Aの電気伝導率の値を図4(△)に示し、性能指数(ZT)の値を図5(△)に示す。
また、Ba8Ga15Ge31及びBa8Ga15Si31を共に平均粒径50μmに粉砕したものを用いてn型熱電変換素子Aと同様の方法でn型熱電変換素子Bを得た。n型熱電変換素子BにおけるBa8Ga15Ge31とBa8Ga15Si31との調合比は、体積比で1:1であった。得られたn型熱電変換素子Bの電気伝導率の値を図4(●)に示し、性能指数(ZT)の値を図5(●)に示す。
比較例として、Ba8Ga15Si31のみからなるn型熱電変換素子Cの値を図4(□)に示す。n型熱電変換素子Cの性能指数(ZT)は、1.0(T=500℃)であった。
なお、電気伝導率は四端子法により測定した。性能指数(ZT)は、ゼーベック係数、電気伝導率及び熱伝導率とを用いて算出した。ゼーベック係数は、熱電変換素子の一部を切り出した試料片に熱電対線を取り付け、昇温炉中で試料片に温度差を設けて、この際に発生する熱起電力を測定することにより求めた。また、熱伝導率は、体積法により測定された密度と、DSC法により測定された比熱と、レーザーフラッシュ法により測定された熱拡散率とを掛け合わすことにより算出した。
[実施例2]
原材料として、Ba(99.99%)、Ga(99.999%)、Ge(99.9999%)、Si(99.9999%)を用い、アルゴン雰囲気のグローブボックス内で所望のモル比に秤量し、アーク溶解により、クラスレート化合物DとしてBa8Ga18-xxGe28(0.03≦x≦0.05)を、クラスレート化合物CとしてBa8Ga18Si28を合成した。実施例1における電子移動度及び電子濃度の測定方法と同様の方法によりホール濃度及びホール移動度を測定したところ、Ba8Ga18-xxGe28(0.03≦x≦0.05)のホール濃度は5.0×1021/cm3、ホール移動度は13cm2/V・sであり、Ba8Ga18Si28のホール濃度は3.2×1017/cm3、ホール移動度は1300cm2/V・sであった。
Ba8Ga18-xxGe28(0.03≦x≦0.05)を平均粒径50nmに、Ba8Ga18Si28を平均粒径70μmに粉砕し、これら2種類の粒子をエタノール中で超音波攪拌した。Ba8Ga18-xxGe28(0.03≦x≦0.05)とBa8Ga18Si28との調合比は、体積比で1:1であった。
乾燥後、放電プラズマ焼結を行い、Ba8Ga18Si28を含有する母材と、前記母材中に分散されたBa8Ga18-xxGe28(0.03≦x≦0.05)を含有する微粒子とで構成される本発明に係る第一の態様のp型熱電変換素子Dを得た。放電プラズマ焼結の条件は、圧力50MPa、温度800℃、時間60分であった。得られたp型熱電変換素子Dの電気伝導率の値を図6(△)に示す。
また、Ba8Ga18-xxGe28(0.03≦x≦0.05)及びBa8Ga18Si28を共に平均粒径50μmに粉砕したものを用いてp型熱電変換素子Dと同様にしてp型熱電変換素子Eを得た。p型熱電変換素子EにおけるBa8Ga18-xxGe28(0.03≦x≦0.05)とBa8Ga18Si28との調合比は、体積比で1:1であった。得られたp型熱電変換素子Eの電気伝導率の値を図6(●)に示す。
なお、電気伝導率は、実施例1と同様にして測定した。
[実施例3]
原材料として、Ba(99.99%)、Ga(99.999%)、Sn(99.9999%)、Si(99.9999%)を用い、アルゴン雰囲気のグローブボックス中で所望のモル比に秤量し、アーク溶解により、クラスレート化合物BとしてBa8Ga14Sn32を、クラスレート化合物AとしてBa8Ga15Si31を合成した。実施例1と同様にして電子濃度及び電子移動度を測定したところ、Ba8Ga14Sn32の電子濃度は1.0×1021/cm3、電子移動度は16cm2/V・sであり、Ba8Ga15Si31の電子濃度は1.0×1019/cm3、電子移動度は250cm2/V・sであった。
Ba8Ga15Si31を平均粒径0.1μmに粉砕し、ホットプレス(1000℃、50MPa)で焼結し、Ba8Ga15Si31を含有する粒子の焼結により形成された多孔体を作製した。Ba8Ga14Sn32の融点(約400℃)は、Ba8Ga15Si31の融点(約900℃)よりも低いため、550℃でBa8Ga14Sn32を溶融させた中に、多孔体を浸して、多孔体の空隙にBa8Ga14Sn32を含浸させることにより本発明に係る第二の態様のn型熱電変換素子Fを得た。得られたn型熱電変換素子Fのゼーベック係数の値(△)を図7に示す。なお、ゼーベック係数は、上述の方法により求めた。
また、Ba8Ga15Si31及びBa8Ga14Sn32を共に平均粒径50μmに粉砕したものを用いてn型熱電変換素子Aと同様の方法でn型熱電変換素子Gを得た。n型熱電変換素子GにおけるBa8Ga15Si31とBa8Ga14Sn32との調合比は、体積比で1:1であった。得られたn型熱電変換素子Gのゼーベック係数の値(●)を図7に示す。
図7から明らかなように、本発明に係る第二の態様のn型熱電変換素子Fは、n型熱電変換素子Gよりもゼーベック係数が向上した。これは、多孔体の空隙に含浸したBa8Ga14Sn32が、ナノワイヤーに近い状態となり、量子効果によってバンド構造が変化したためであると推測される。
[実施例4]
n型熱電変換素子FにおけるBa8Ga15Si31の焼結方法を、放電プラズマ焼結法(700℃、40MPa、30分)に変更した以外は同様にして、本発明に係る第二の態様のn型熱電変換素子Hを作製した。得られたn型熱電変換素子Hの電気伝導率の値(△)を、n型熱電変換素子Fの電気伝導率の値(●)と共に図8に示す。
図8から明らかなように、多孔体を放電プラズマ焼結法を用いて作製することにより、電気伝導率が向上した。これは、放電プラズマ焼結によって、多孔体を形成する粒子同士が固相反応により焼結され、電子の粒界散乱が抑制されるため電気伝導率が向上したものと推測される。
[実施例5]
n型熱電変換素子Aと同様の方法によりクラスレート化合物BとしてBa8Ga15Ge31を、クラスレート化合物AとしてBa8Ga15Si31を合成した。Ba8Ga15Ge31とBa8Ga15Si31とをそれぞれ平均粒径50μmに粉砕し、放電プラズマ焼結した。放電プラズマ焼結は、圧力50MPa、温度800℃、時間60分で行った。Ba8Ga15Si31とBa8Ga15Ge31とをターゲットとして、スパッタ装置を用いて交互に積層し、本発明に係る第三の態様のn型熱電変換素子Iを作製した。この場合のBa8Ga15Si31の膜厚は30nm、Ba8Ga15Ge31の膜厚は50nmであり、各100層積層させた。n型熱電変換素子Iのゼーベック係数は、350V/mK(T=600℃)であった。Ba8Ga15Si31及びBa8Ga15Ge31各々のゼーベック係数は、250V/mK(T=600℃)であり、積層することにより、ゼーベック係数が向上することが明らかとなった。これは、Ba8Ga15Si31とBa8Ga15Ge31とを積層することにより、超格子構造が形成され、量子効果が生じているためであると考えられる。
本発明に係るn型熱電変換素子の第一の態様を示す概略構成図である。 本発明に係るn型熱電変換素子の第二の態様を示す概略構成図である。 本発明に係るn型熱電変換素子の第三の態様を示す概略構成図である。 n型熱電変換素子A、B及びCの電気伝導率の値を示した図である。 n型熱電変換素子A及びBの性能指数(ZT)の値を示した図である。 p型熱電変換素子D及びEの電気伝導率の値を示した図である。 n型熱電変換素子F及びGのゼーベック係数の値を示した図である。 n型熱電変換素子F及びHの電気伝導率の値を示した図である。
符号の説明
10 熱電変換素子(第一の態様)
12 母材
14 微粒子
20 熱電変換素子(第二の態様)
22 多孔体
24 充填材
30 熱電変換素子(第三の態様)
32 クラスレート化合物Aを含有する薄膜
34 クラスレート化合物Bを含有する薄膜

Claims (11)

  1. 少なくとも、二種類のクラスレート化合物を含有することを特徴とする熱電変換素子。
  2. 前記クラスレート化合物の一種は、電子移動度が100〜5000cm2/V・sのクラスレート化合物Aであり、他の一種は、電子濃度が1.0×1020〜1.0×1022/cm3のクラスレート化合物Bであることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換素子。
  3. 母材と、前記母材中に分散された微粒子とで構成される熱電変換素子であって、
    前記母材は、前記クラスレート化合物Aを含有し、前記微粒子は、前記クラスレート化合物Bを含有することを特徴とする請求項2に記載の熱電変換素子。
  4. 粒子の焼結により形成された多孔体と、前記多孔体の空隙に含浸された充填材とで構成される熱電変換素子であって、
    前記粒子は、前記クラスレート化合物Aを含有し、前記充填材は、前記クラスレート化合物Bを含有することを特徴とする請求項2に記載の熱電変換素子。
  5. 前記焼結は、放電プラズマ焼結法によることを特徴とする請求項4に記載の熱電変換素子。
  6. 二種類の薄膜が交互に積層された構造を有する熱電変換素子であって、
    前記薄膜の一種は、前記クラスレート化合物Aを含有し、他の一種は、前記クラスレート化合物Bを含有することを特徴とする請求項2に記載の熱電変換素子。
  7. 前記クラスレート化合物の一種は、ホール移動度が100〜2000cm2/V・sのクラスレート化合物Cであり、他の一種は、ホール濃度が1.0×1020〜1.0×1022/cm3のクラスレート化合物Dであることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換素子。
  8. 母材と、前記母材中に分散された微粒子とで構成される熱電変換素子であって、
    前記母材は、前記クラスレート化合物Cを含有し、前記微粒子は、前記クラスレート化合物Dを含有することを特徴とする請求項7に記載の熱電変換素子。
  9. 粒子の焼結により形成された多孔体と、前記多孔体の空隙に含浸された充填材とで構成される熱電変換素子であって、
    前記粒子は、前記クラスレート化合物Cを含有し、前記充填材は、前記クラスレート化合物Dを含有することを特徴とする請求項7に記載の熱電変換素子。
  10. 前記焼結は、放電プラズマ焼結法によることを特徴とする請求項9に記載の熱電変換素子。
  11. 二種類の薄膜が交互に積層された構造を有する熱電変換素子であって、
    前記薄膜の一種は、前記クラスレート化合物Cを含有し、他の一種は、前記クラスレート化合物Dを含有することを特徴とする請求項7に記載の熱電変換素子。
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