JP2005129475A5 - - Google Patents
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Description
本発明は液晶バックライト等に用いられる、圧電トランスを昇圧手段とした圧電インバータの、主に大型冷陰極放電管をドライブする点灯装置に関する。
従来の圧電インバータにおいては、出力が3W程度の、液晶のバックライトサイズでは15インチないし17インチ程度を最大とするワット数の、圧電インバータが開発されて実用されてきた。
従来の圧電インバータにあっては、直径が2mm前後で長さが250mm程度の冷陰極放電管を、3W程度の出力仕様で、主に15インチから17インチ程度のノートパソコン向けに開発されて実用されてきたが、これに加えて最近液晶テレビ市場などの大型液晶ディスプレイ市場が前年度比で2倍以上に伸びて、30型及び40型の大型液晶テレビの市場が飛躍的に拡大してきている。
このため圧電インバータの出力アップが要求されているが、高電圧出力あるいは大電流出力の、これまでの4〜5倍の12Wから15W程度以上の、あるいはこれまでの6〜10倍程度以上の18Wから30W程度となる出力アップが要求されている。しかし現状の圧電インバータは大電力化と共に高い発熱を発生して、出力低下や効率低下などが伴い、3Wないし5Wを越えると、圧電トランスが熱暴走してついには破壊するという、出力ワット数の限界を越えられないという大きな問題を有していた。
本発明は、圧電トランスの2次モード(λモード)及びそれ以上の高い周波数モードに着目して、これまでの4〜5倍から10倍前後の高電力を発生できて、かつドライブ周波数をこれ迄の80KHzから120KHzと、比較的高いドライブ周波数の半値となる40〜50KHz前後の低いドライブ周波数を実現することで、リーク電流を抑え、かつ出力ワット数を例えば6倍〜10倍の18W以上で30W前後の高ワット数を出力する事ができる効率の良い、これまでの圧電インバータ性能の限界を超える、新規な圧電インバータを提供することを目的としている。
上記の目的を達成する為に、本発明の圧電トランスを用いた圧電インバータは、特開2000−332315公報の1次モード(1/2波長)を用いた小型で高出力かつ低ドライブ周波数の圧電トランスに着目したものである。
前記の圧電トランスは、圧電トランスの領域を、第1の領域となる出力部と、第2の領域となる入力部と、第3の領域となる剛体部の3つの領域から圧電トランスを構成することにより、パワーアップのウィークポイントとなる、長さ方向の分極部と、厚み方向分極部の分極時の応力最大点と、ドライブ次に発生する応力最大点を、従来の圧電セラミックストランスのように重畳する事なく、別位置に構成する発明により、パワーの伴う出力が圧電トランスの破壊で不可能であった1次モード(1/2波長)駆動で、数ワット程度の実用的なパワーアップに成功したものである。
前記の特開2000−332315公報の、1次モード(1/2波長)を用いた圧電トランスと、前記圧電トランスの出力部の分極方向を180°変化させて分極した圧電トランスを完成させて一組として用いた圧電トランスの複数の出力部には、180°位相の異なる高電圧が発生する。
40インチ程度の大型ディスプレイに使用される冷陰極放電管は、例えば直径3〜4mmで、長さが580mmないし1.2m程度に及ぶものもあり、安定放電電圧が例えば3500Vp−pで管電流は17mAp−pないしその数倍に及ぶ出力仕様で、実用電力は12〜15Wないし18〜30W程度となる。この放電管の両端に前記の一組の圧電トランスの出力部を接続してドライブすると、正の高電圧と負の高電圧が前記の長管の放電管の両端に同時かつ同期して印加される事になるので、従来の1/2値程度の高電圧で目的とする例えば28000cd/m2を出力することができた。
しかし複数の圧電トランスを用いると、微妙に共振周波数及び共振インピーダンスが異なる為、差分の周波数に起因する側帯波が発生してビートとなり電気ノイズが発生して発振するので、ドライブが不安定となった。
前記した理由から、複数枚の1次モード(1/2波長)を用いた圧電トランス構成では、多数の圧電トランスの内から同特性の圧電トランスを選んで組み合わせる必要があるので、実用上の問題が大きいという欠点が生じた。従って、一枚の圧電トランス構成で高電圧出力と大電流出力及び大電力駆動を実現する必要がある。
発明の実施の形態を、実施例に基づき図面を参照して説明する。これ迄の圧電インバータに用いられてきた圧電トランスは、3Wないし5W程度までの電力で前記の圧電トランスをドライブしてきた。それ以上の電力でドライブすると、厚み方向分極と長さ方向分極の境界部、あるいは振動振幅の最小部で、その応力が最大となる節部、もしくは振動速度が最大となる出力電極部近傍で、前記電力の増加と共に、これ迄の2倍近い10W程度の電力では、瞬時に急激な発熱を伴い破壊に至った。この破壊の原因は、前記の大電力の印加と共に生じる高い発熱により、圧電トランスが軟化する事でλモードの撓み振動に、圧電トランスの特性には寄与しない、捩れ方向の振動モードや、蛇行方向の振動モードが重畳して発生することが原因であることが、レーザードップラー等の最新の高周波振動測定器等の解析で明かとなった。
またさらに圧電セラミックスから成る圧電トランスの周波数−インピーダンス特性は、例えば長さ63mm、幅15mm、厚さ1.2mmの圧電トランスでは、1次モードが約50KHz−10Ωの特性となり、2次モードが約120KHz−5Ωの特性で、3次モードが約180KHz−30Ωとなる特性を得た。またさらに高次には、幅方向振動と厚み方向振動の共振点が存する。前記の圧電トランスを、50KHzのファンダメンタル成分でドライブすると、前段のFET等のドライブ波形にもよるが、前記したように低インピーダンスの2次モードが約倍周波数にあって、そのインピーダンスが5Ω前後と低インピーダンスの為、前記2次モードを主とする高次モードが無視できない大きさで、重畳してドライブされるところとなり、圧電トランスは複雑な振動姿態を示して、前記圧電トランスの温度上昇は瞬時に70〜80℃に上った。
以上説明した、ドライブ時に生じる不要で無効な振動成分を取り除けば、ドライブ時の損失が少なくなり、圧電トランスの変換効率が高いレベルにアップして、温度上昇も低レベルのものとなる。前述の圧電トランスの高次成分を抑制して、ファンダメンタル成分での超音波領域のドライブを実現するには、ドライブ周波数となる1次モードのインピーダンスが、2次モードのインピーダンスに比べて、低インピーダンス化される必要がある。
この新規なる構成として、圧電セラミックスから成る圧電トランスが、複数の入力部と複数の出力部と中央部に未分極部から成る剛体部から構成されて成り、前記トランスの長さ方向の寸法と、幅方向の寸法比が、ほぼ0.2前後以下となる寸法比の、例えば長さ63mm、幅8mm、厚さ1.2mm程度の圧電トランスでは、1次モードが約50KHz−10Ωの特性となり、2次モードが約115KHz−180Ωの特性となり、3次モードが約210KHz−10Ωとなる特性を得た。またさらに高次周波数には、幅方向振動と厚み方向振動の共振点が存する。圧電トランスの長さ方向寸法と幅方向の寸法比が、ほぼ0.2前後以下となる寸法比の前記の圧電トランスをドライブしたところ、15W及び30W前後の電力駆動時の温度上昇が、室温プラス10℃〜20℃前後の温度で飽和した。さらにこの圧電トランスを用いた圧電インバータ効率は、90%ないし95%という高効率を初めて実現した。
圧電トランスに用いる焼成直後の圧電セラミックスの自発分極の向きは、アトランダムな配列を成しているので等方性体と考えてよく、分極のため直流電界を印加すると、電界をかけた方向にわずかではあるが伸び、分極とは直角の方向には縮むのでほぼ正方晶系となり、分極処理後の磁器に共振周波数の近傍の交流電界を印加すると、元の寸法と残留歪みが付加された大きさの間の寸法を行き来することで、圧電セラミックス磁器に機械的共振が起こり、圧電トランスとして応用することができる。
図1に示すように、例えば長さ63mm幅10mm厚さ1.2mm程度の圧電セラミックスの両端面に、E面電極1及びG面電極2を付与した、前記の圧電トランスを長さ方向にほぼ2:2:1:2:2の割合となるように圧電トランスの領域が分割される。第1の領域と第5の領域は出力部である。矢印で示すように左側と右側では、分極の向きが180度異なる位相関係に分極してある。第2の領域と第4の領域は入力部で、矢印で示すように分極の向きが180度異なる位相関係に分極してある。第3の領域は剛体部で未分極部となっている。前記圧電トランスをドライブするには、入力端子3及び4を接続してひとまとめとし、また他の入力端子5及び6を接続して別のひとまとめとして、前記のひとまとめとした両入力端子にドライブ信号を印加すると、E面電極1及びG面電極2には180度位相の異なる、高電圧の信号が同時出力される。
以上の構成によって成る圧電セラミックスから成る圧電トランスは、超音波振動励振の中央部が、未分極で振動せず強固な剛体部として機能することで、ハイパワードライブ時に発生する捩り方向振動モードや、蛇行方向振動モードを共に抑制する効果を発して、前記構成がロス系を小さくする方向に働き、この振動モードに起因する効果で圧電インバータ効率が15W程度のドライブ時にも、18Wないし30W程度の大電力ドライブ時においても共に90%ないし95%という高効率を初めて実現した。また圧電トランスの温度上昇も、室温プラス10度〜20度程度の温度上昇で飽和に達した。
以上のように構成された、高効率構成のハイパワー圧電トランスによる圧電インバータを、液晶テレビのフラットパネルディスプレイ等の内部に用いられている大型冷陰極放電灯の入−出力端に、前記圧電トランスの出力部のG面電極及び前記G面電極と180度出力位相の異なるH面電極の各出力部にそれぞれ高圧線等を介して接続される事により、プラス方向の高電圧とマイナス方向の高電圧が、同期して同時に出力される効果で、通常の1/2の電圧値でのドライブが可能となり、かつ前記フラットパネルディスプレイ部の発熱が低温度で飽和するという効果を発して、ディスプレイ部の発熱による映像への影響が皆無になるという効果を奏した。
また同様に、フラットパネルディスプレイ等に用いられる複数個の直列接続された大型冷陰極放電灯の入力部及び出力部に前記圧電トランスの出力のG面電極及び前記G極面と180度出力位相の異なるH面電極の出力部がそれぞれ高圧線等を介して接続された事により、前記フラットパネルディスプレイ部の発熱が低温度で飽和するという効果を発して、ディスプレイ部の発熱による映像への影響が皆無になるという効果を奏した。
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。従来の圧電インバータは電磁波を発生せず、小型・軽量で低価格であり省スペース性に富むという特徴を有したため、小型・携帯機器や冷・暖房機器及びイオナイザー等の健康機器、あるいは15インチないし17インチ程度を最大とする、パーソナルコンピュータ向けのインバータとして多用されてきた。本発明も同様の効果を奏するが従来品は、主に3Wないし大きくても5W迄の出力用インバータとして用いられてきた。前記の現状の圧電インバータは、10W程度の電力印加では、瞬時に高い発熱を発生して、出力低下や効率低下などをともない、また電力増加と共に熱暴走して、ついには破壊するという、3〜5W程度の出力ワット数の従来からの限界値を超えられないという問題を有していた。
本発明では、この原因が大電力駆動時に生じる高い発熱により、圧電トランスが軟化することでλモードの撓み振動に、圧電トランスの特性には寄与しない、捩れ方向の振動モードや、蛇行方向の振動モードが、重畳して発生することなどの原因によっていることが、レーザードップラーなどを用いた振動解析で明らかにできた。
前記現象の対策として、λモードで駆動される圧電トランスの中央部に未分極部からなる剛体部を設けると、捩れ方向の振動モードの発生や、蛇行方向の振動モードの発生が皆無となった。さらに前記の複数の入力部と複数の出力部から構成されて成り、前記圧電トランスの長さ方向寸法比と幅方向の寸法比がほぼ0.2前後以下となる寸法比から構成されたことを特徴とする圧電トランスでは、15W及び30W前後のハイパワーの電力駆動時の温度上昇も、共に室温プラス10度ないし20度程度の温度で飽和した。さらにこの圧電トランスを用いた圧電インバータ効率は、ハイパワードライブ時においても、90%ないし95%という高効率を初めて実現した。また前記の圧電トランスは高効率で温度上昇が低いので、液晶ディスプレイ部の発熱による映像への影響が皆無になるという効果を奏した。さらに1つの圧電トランスで、2本ないし数本の冷陰極放電管をドライブできるなどの特徴を有し、大型液晶テレビ等の量産時の経済的効果には計り知れないものがある等、多くの効果を奏するものである。
1 E面電極
2 G面電極
3、4、5、6 入力端子
7、8 出力端子
2 G面電極
3、4、5、6 入力端子
7、8 出力端子
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