JP2005127503A - 自動車用燃料系ホース - Google Patents

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Abstract

【課題】耐サワーガソリン性および耐衝撃性に優れた自動車用燃料系ホースを提供する。
【解決手段】燃料を流通させる環状の内層1の外周に燃料低透過層2が形成され、その外周に外層3が形成された三層構造を備えた自動車用燃料系ホースにおいて、上記内層1および外層3が、下記の(A)を用いて形成され、上記燃料低透過層2が、下記の(B)を用いて形成されている。
(A)ポリアミド系樹脂および官能基を有するポリオレフィン系樹脂の少なくとも一方。
(B)ポリフェニレンサルファイド樹脂。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用燃料系ホースに関するものであり、詳しくはガソリン、アルコール混合ガソリン、ディーゼル燃料のような自動車燃料の輸送等に用いられる自動車用燃料系ホースに関するものである。
世界的な環境意識の高まりから、自動車用燃料系ホース等からの炭化水素蒸散量の規制が強化されてきており、なかでも米国ではかなり厳しい蒸散規制が法制化されている。このような状況の中で、炭化水素蒸散量の規制に対応するため、フッ素系樹脂からなる燃料低透過層を備えた多層ホースが提案されている。
上記フッ素系樹脂を用いた多層ホースは、メタノールやエタノール等のアルコール混合ガソリンに対する燃料低透過性能に優れているが、より厳しい燃料低透過性能が要求される場合には、フッ素系樹脂層の厚みを厚くせざるを得ず、そのためホースが高価になるという難点がある。
そこで、フッ素系樹脂よりも燃料低透過性能に優れる樹脂として、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂が注目されている。このPPS樹脂は、燃料低透過性能に優れるため、比較的薄くても充分な低透過性能が得られる。したがって、フッ素系樹脂を用いて燃料低透過層を形成してなるホースに比べて、価格的に有利である。このように、PPS樹脂からなる燃料低透過層を備えたホースとして、例えば、PPS樹脂からなる内層(燃料低透過層)の外周に、PPS樹脂以外の熱可塑性樹脂からなる外層を形成した多層燃料チューブが提案されている(特許文献1参照)。
特開平10−138372号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の多層燃料チューブは、燃料と接する内層がPPS樹脂からなるため、後記の理由により、耐サワーガソリン性および耐衝撃性に劣るという難点がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、耐サワーガソリン性および耐衝撃性に優れた自動車用燃料系ホースの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の自動車用燃料系ホースは、燃料を流通させる環状の内層の外周に燃料低透過層が形成され、その外周に外層が形成された三層構造を備えた自動車用燃料系ホースにおいて、上記内層および外層が、下記の(A)を用いて形成され、上記燃料低透過層が、下記の(B)を用いて形成されているという構成をとる。
(A)ポリアミド系樹脂および官能基を有するポリオレフィン系樹脂の少なくとも一方。
(B)ポリフェニレンサルファイド樹脂。
本発明者らは、上記特許文献1に記載の多層燃料チューブについて、耐サワーガソリン性が劣る原因を究明すべく、鋭意研究を重ねた。そして、PPS樹脂を内層用材料に用いた場合、サワーガソリンによりPPS樹脂が酸化されて変性するため、PPS樹脂の結晶化度が低下して、PPS樹脂本来の燃料低透過性能が失われる結果、耐サワーガソリン性が劣るということを突き止めた。また、上記特許文献1に記載の多層燃料チューブは、PPS樹脂からなる内層が被覆されておらず、露出しているため、耐衝撃性にも劣るということを突き止めた。そして、本発明者らは、このような問題を解決すべく、さらに研究を続けた結果、PPS樹脂を用いて燃料低透過層を形成するとともに、この燃料低透過層を内層および外層で挟んだサンドイッチ構造とし、この内層および外層を、ポリアミド系樹脂および官能基を有するポリオレフィン系樹脂の少なくとも一方で形成すると、所期の目的が達成できることをことを見いだし、本発明に到達した。すなわち、PPS樹脂からなる燃料低透過層の内周に、特定の材料からなる内層を形成すると、PPS樹脂がサワーガソリンに直接接することがなくなるため、PPS樹脂本来の燃料低透過性能を維持したまま、優れた耐サワーガソリン性能を得ることができる。また、PPS樹脂からなる燃料低透過層を、特定の材料からなる内層および外層で挟みサンドイッチ構造とすると、耐衝撃性にも優れるようになる。
本発明の自動車用燃料系ホースは、PPS樹脂からなる燃料低透過層の内周に、特定の材料からなる内層が形成されている。そのため、PPS樹脂がサワーガソリンに直接接することがなく、PPS樹脂本来の燃料低透過性能を維持したまま、優れた耐サワーガソリン性能を得ることができる。また、PPS樹脂からなる燃料低透過層を、特定の材料からなる内層および外層で挟みサンドイッチ構造としているため、耐衝撃性にも優れている。
また、上記PPS樹脂とともに官能基を有する有機化合物を用いて燃料低透過層を形成すると、内層と燃料低透過層との接着力、および燃料低透過層と外層との接着力がいずれも向上する。そのため、ホース全体の層間接着性がより向上するとともに、耐衝撃性もより向上する。
また、上記官能基を有するポリフェニレンサルファイド樹脂の官能基、もしくは官能基を有するフッ素系樹脂の官能基が、特定の官能基である場合、ホース全体の層間接着性がより向上するとともに、耐衝撃性もより向上する。
そして、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン共重合体および官能基を有するエチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、柔軟性に優れるため、曲げ成形性を向上させることができる。また、官能基を有するテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、官能基を有するビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(THV)、官能基を有するテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、官能基を有するテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、官能基を有するエチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体は、フッ素含有量が多く、柔軟で低透過であるため、これらを用いて、最内層を形成すると、バリア性が向上するようになる。そのため、バリア性を低下させない範囲で、燃料低透過層を薄くすることが可能となり、その結果、さらに曲げ応力が小さくなり、曲げ成形性が向上する。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の自動車用燃料系ホースは、例えば、図1に示すように、燃料を流通させる環状の内層1の外周面に燃料低透過層2が形成され、さらにその外周面に外層3が形成されて構成されている。
本発明においては、上記内層1および外層3が、ポリアミド系樹脂および官能基を有するポリオレフィン系樹脂の少なくとも一方(A成分)を用いて形成され、上記燃料低透過層2がポリフェニレンサルファイド樹脂(B成分)を用いて形成され、このような燃料低透過層2が、上記内層1および外層3によってサンドイッチされた構造であることが最大の特徴である。
上記内層1用材料としては、ポリアミド系樹脂および官能基を有するポリオレフィン系樹脂の少なくとも一方(A成分)が用いられる。
上記ポリアミド系樹脂としては、特に限定はないが、例えば、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド99(PA99)、ポリアミド610(PA610)、ポリアミド612(PA612)、ポリアミド11(PA11)、ポリアミド912(PA912)、ポリアミド12(PA12)、ポリアミド6とポリアミド66との共重合体(PA6/PA66)、ポリアミド6とポリアミド12との共重合体(PA6/PA12)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記ポリアミド系樹脂は、エポキシ基、水酸基、カルボン酸無水物残基、カルボン酸基、アクリレート基、カーボネート基、アミノ基等の官能基で変性しても差し支えない。この変性ポリアミド系樹脂は、末端アミノ基量の多いものが好ましく、末端アミノ基量が末端カルボキシル基量よりも多いものが特に好ましい。
また、上記官能基を有するポリオレフィン系樹脂のポリオレフィン系樹脂としては、特に限定はないが、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、耐熱性と入手のし易さの点で、ポリプロピレン(PP)が好適に用いられる。
上記官能基を有するポリオレフィン系樹脂の官能基としては、特に限定はないが、エポキシ基、水酸基、カルボン酸無水物残基、カルボン酸基、アクリレート基、カーボネート基、アミノ基が好ましい。
なお、上記内層1用材料としては、ポリアミド系樹脂および官能基を有するポリオレフィン系樹脂の少なくとも一方(A成分)に、カーボンブラック,ナノカーボンチューブ,金属繊維,金属粉,金属酸化物粉等の導電剤を配合しても差し支えない。このように導電性を付与した場合の内層1の表面抵抗は、108 Ωsq以下の範囲が好ましく、特に好ましくは107 Ωsq以下である。そして、上記導電剤の配合割合は、内層1の表面抵抗が上記の範囲になるよう設定することが好ましい。
また、上記内層1用材料には、ポリアミド系樹脂および官能基を有するポリオレフィン系樹脂の少なくとも一方(A成分)に、官能基を有する有機化合物、耐衝撃向上材、可塑剤等を適宜に配合しても差し支えない。
上記官能基を有する有機化合物としては、特に限定はなく、例えば、エチレン−グリシジルメタクリレート(EGMA)、変性EGMA、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル三元共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−アクリル酸メチル三元共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート−アクリル酸三元共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、変性EEA、変性エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体、エチレン−メタクリレート共重合体、アクリルゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、変性EVA、変性ポリプロピレン(PP)、変性ポリエチレン(PE)、エチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸三元共重合体、エポキシ化スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、エポキシ化スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、酸変性SBS、酸変性SEBS、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、スチレン−イソプロペニルオキサゾリン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イソプロペニルオキサゾリン共重合体、熱可塑性ウレタン、熱可塑性エラストマー、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ε−カプロラクタム、ω−アミノウンデカン酸、ω−アミノドデカン酸、ω−ラウロラクタム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記変性EGMAとしては、例えば、EGMAに、ポリスチレン(PS),ポリメチルメタクリレート(PMMA),アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS),PMMAとブチルアクリレートとの共重合体等をグラフトしたもの等があげられる。
また、変性EEAとしては、例えば、EEAに、PS,PMMA,AS,PMMAとブチルアクリレートとの共重合体等をグラフトしたものや、無水マレイン酸変性EEA、シラン変性EEA等があげられる。
また、変性エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体としては、例えば、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体に、PS,PMMA,AS,PMMAとブチルアクリレートとの共重合体等をグラフトしたもの等があげられる。
また、変性EVAとしては、例えば、EVAに、PS,PMMA,AS,PMMAとブチルアクリレートとの共重合体等をグラフトしたもの等があげられる。
また、変性PPとしては、例えば、PPに、PSまたはASをグラフトしたものや、無水マレイン酸変性PP等があげられる。
また、変性PEとしては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)に、PS,PMMA,AS,PMMAとブチルアクリレートとの共重合体等をグラフトしたものや、無水マレイン酸変性PE等があげられる。
また、上記官能基を有する有機化合物の配合割合は、ポリアミド系樹脂および官能基を有するポリオレフィン系樹脂の少なくとも一方(A成分)100重量部(以下「部」と略す)に対して、1〜80部の範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜70部の範囲内である。
上記耐衝撃向上材としては、特に限定はなく、例えば、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体(EPDM),エチレン−プロピレン共重合体(EPM),水素添加アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(H−NBR)等のゴムや、EGMA,変性EGMA,SBS,酸変性SBS,SEBS,エポキシ化SEBS,SIBS,酸変性SEBS,ポリブテン等の熱可塑性エラストマーや樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
また、上記耐衝撃向上材の配合割合は、ポリアミド系樹脂および官能基を有するポリオレフィン系樹脂の少なくとも一方(A成分)100部に対して、1〜80部の範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜70部の範囲内である。
つぎに、上記内層1の外周面に形成される燃料低透過層2用材料としては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂(B成分)が用いられる。このPPS樹脂(B成分)としては、例えば、下記の一般式(1)で表される構造単位を有するものであれば特に限定するものではない。
上記PPS樹脂(B成分)は、分子構造中(分子末端も含む)に官能基を有していてもよい。上記官能基としては、特に限定はないが、エポキシ基、水酸基、カルボン酸無水物残基、カルボン酸基、アクリレート基、カーボネート基、アミノ基が好ましい。
上記燃料低透過層2用材料には、PPS樹脂(B成分)とともに、官能基を有する有機化合物、耐衝撃向上材等を必要に応じて配合しても差し支えない。なお、上記官能基を有する有機化合物や耐衝撃向上材としては、前述と同様のものがあげられる。
上記官能基を有する有機化合物の配合割合は、PPS樹脂(B成分)100部に対して、1〜80部の範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜70部の範囲内である。
また、上記耐衝撃向上材の配合割合は、PPS樹脂(B成分)100部に対して、1〜80部の範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜70部の範囲内である。
上記燃料低透過層2の外周に形成される外層3用材料としては、前述の内層1用材料と同様のものが用いられる。なお、外層3用材料は、ポリアミド系樹脂および官能基を有するポリオレフィン系樹脂の少なくとも一方(A成分)を用いていればよく、内層1用材料と必ずしも同じ材料を用いる必要はない。例えば、内層1用材料がポリアミド系樹脂で、外層3用材料が官能基を有するポリオレフィン系樹脂である場合、または内層1用材料が官能基を有するポリオレフィン系樹脂で、外層3用材料がポリアミド系樹脂である場合等であっても差し支えない。
前記図1に示した本発明の自動車用燃料系ホースは、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、先に述べたような、内層1用材料、燃料低透過層2用材料、および外層3用材料をそれぞれ準備する。つぎに、内層1用押出機、燃料低透過層2用押出機、および外層3用押出機を用いて、各材料を押し出して1つのダイに合流させ、この共押出した溶融チューブをサイジングダイスに通すことにより、内層1の外周面に燃料低透過層2が形成され、さらにその外周面に外層3が積層形成されてなる自動車用燃料系ホースを作製することができる。なお、ホースを蛇腹状に形成する場合には、上記共押出した溶融チューブをコルゲート成形機に通すことにより、所定寸法の蛇腹状ホースを作製することが可能である。
また、得られたホースを熱老化槽に入れ、所定の条件(例えば、130℃×1時間)でアニール処理(熱処理)を行うことも可能である。このようにアニール処理を行うと、PPS樹脂の結晶化度が高くなり、燃料低透過性能が向上するため好ましい。
本発明の自動車用燃料系ホースは、前記図1に示したような3層構造に限定されるものではなく、内層1の内周に最内層を形成しても差し支えない。また、内層1および外層3は、いずれも単層構造に限定されるものではなく、官能基の種類、官能基量、耐衝撃向上材量、可塑剤量等が異なる材料からなる2層以上の構造とすることも可能である。例えば、外層3を内側層と外側層の2層構造とし、アミノ基量の多いポリアミド12を用いて外層の内側層を形成するとともに、アミノ基量の少ないポリアミド樹脂を用いて外層の外側層を形成すると、低コスト化を図ることができるようになる。
上記最内層用材料としては、特に限定はなく、例えば、官能基を有するフッ素系樹脂が好適に用いられる。
上記官能基を有するフッ素系樹脂のフッ素系樹脂としては、特に限定するものではなく、例えば、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(THV)、ポリビニルフルオライド(PVF)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(CTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ヘキサフルオロプロピレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ビニリデンフルオライド−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン共重合体およびエチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、柔軟性に優れるため、曲げ成形性を向上させることができる。また、バリア性、柔軟性が向上する点で、FEP、PFA、THV、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体が好適に用いられる。また、加工性に優れる点で、ETFE、PVDF、THVが好適に用いられる。
また、上記官能基としては、ポリアミド系樹脂もしくはポリオレフィン系樹脂の官能基と直接反応して結合する反応性官能基であれば、特に限定はないが、エポキシ基、水酸基、カルボン酸無水物残基、カルボン酸基、アクリレート基、カーボネート基、アミノ基、フッ素を除くハロゲン基(塩素,臭素,ヨウ素)が好ましい。
上記官能基を有するフッ素系樹脂は、例えば、フッ素系樹脂に、官能基を有するグラフト性化合物をグラフトさせたり、フッ素系樹脂の主鎖中あるいは末端に、官能基を有する化合物を共重合させること等により得ることができる。
なお、上記最内層用材料としては、官能基を有するフッ素系樹脂に、導電剤を配合しても差し支えない。上記導電剤としては、前述と同様のものがあげられる。
内層1の内周面に最内層を形成する場合は、最内層用押出機、内層1用押出機、燃料低透過層2用押出機、および外層3用押出機を用いて、各材料を押し出して1つのダイに合流させ、この共押出した溶融チューブをサイジングダイスに通すことにより、4層構造の自動車用燃料系ホースを作製することができる。
また、本発明の自動車用燃料系ホースは、内層の内周に中間層を形成し、さらにその中間層の内周に最内層を形成しても差し支えない。
上記中間層用材料としては、特に限定はないが、官能基を有するフッ素系樹脂が好適に用いられる。この官能基を有するフッ素系樹脂としては、前述と同様のものが用いられる。
上記中間層の内周に形成される最内層用材料としては、特に限定はなく、例えば、フッ素系樹脂に導電剤を配合したものが用いられる。上記フッ素系樹脂および導電剤は、前述と同様のものがあげられる。
内層1の内周面に中間層および最内層を形成する場合は、最内層用押出機、中間層用押出機、内層1用押出機、燃料低透過層2用押出機、および外層3用押出機を用いて、各材料を押し出して1つのダイに合流させ、この共押出した溶融チューブをサイジングダイスに通すことにより、5層構造の自動車用燃料系ホースを作製することができる。また、外層用材料以外の材料を押し出してチューブを作製した後、このチューブをマンドレルとし、それに被覆するようにして、外層用材料をタンデム押し出しすることにより、外層3を形成しても差し支えない。
なお、本発明の自動車用燃料系ホースは、ホースとしての柔軟性確保や石跳ねからの保護等を目的として、外層3の外周面に最外層を形成しても差し支えない。
上記最外層用材料としては、特に限定はなく、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。また、難燃性、耐摩耗性、摺動性、チッピング性、アース機能を付与した材料を用いることも可能である。
外層3の外周面に最外層を形成する場合は、内層1用押出機、燃料低透過層2用押出機、外層3用押出機、および最外層用押出機を用いて、各材料を押し出して1つのダイに合流させ、この共押出した溶融チューブをサイジングダイスに通すことにより、4層構造の自動車用燃料系ホースを作製することができる。なお、上記最外層は単層構造に限定されるものではなく、2層以上の多層構造であっても差し支えない。そして、最外層が2層の場合は、最外層(内側層)用押出機および最外層(外側層)用押出機をそれぞれ準備し、各押出機より各材料を同時に押し出し、1つのダイで合流させることにより作製することができる。また、上記チューブをマンドレルとし、それに被覆するようにして、最外層(内側層)用材料および最外層(外側層)用材料をタンデム押し出しすることにより、上記2層構造の最外層を形成しても差し支えない。
このようにして得られる本発明の自動車用燃料系ホースにおいて、ホース内径は2〜40mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは2.5〜36mmの範囲内であり、ホース外径は3〜44mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは4〜40mmの範囲内である。また、内層1の厚みは0.02〜1.0mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.05〜0.6mmの範囲内である。また、燃料低透過層2の厚みは0.02〜0.8mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.05〜0.6mmの範囲内である。なお、外層3の厚みは、0.2〜1.5mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.3〜1.0mmの範囲内である。
本発明の自動車用燃料系ホースは、ガソリン、アルコール混合ガソリン、ディーゼル燃料、CNG(圧縮天然ガス)、LPG(液化石油ガス)等の自動車用燃料の輸送用ホースとして好適に用いられるが、これに限定されるものではなく、メタノールや水素、ジメチルエーテル(DME)等を用いる自動車用の燃料輸送用ホース、エアコンホース等の冷媒輸送用ホースとしても使用可能である。
本発明の自動車用燃料系ホースは、−40℃における耐衝撃強度が1.3J以上であることが好ましい。なお、上記耐衝撃強度は、JASO M317に準じて、測定することができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。
〔PA11〕
アトフィナ・ジャパン社製、BESN O P20 TL
〔PA12〕
宇部興産社製、ウベスタ3030J16L
〔無水マレイン酸変性PP〕
三井化学社製、アドマーQB550
〔無水カルボン酸変性ETFE〕
旭硝子社製、フルオンAH−2000
〔導電無水カルボン酸変性ETFE〕
旭硝子社製、フルオンAH−3000
〔導電ETFE〕
旭硝子社製、フルオンCB−4015L
〔エポキシ変性THV〕
THV100部に対して、グリシジルメタクリレート4部と、ジクミルパーオキサイド2部とを配合し、二軸押出機を用いて溶融混練して作製した。
〔導電変性FEP〕
FEP100部に対して、無水マレイン酸1部と、ジクミルパーオキサイド2部とを配合し、二軸押出機を用いて溶融混練した。つぎに、アセチレンブラック15部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練してペレット化した。
〔導電変性PFA〕
PFA100部に対して、無水マレイン酸1部と、ジクミルパーオキサイド2部とを配合し、二軸押出機を用いて溶融混練した。つぎに、アセチレンブラック15部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練してペレット化した。
〔導電変性TFE/Et/HFP/PMVE共重合体〕
カルボニルジオキシ基含有テトラフルオロエチレン(TFE)/エチレン(Et)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/パーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)共重合体に、アセチレンブラック15部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練してペレット化した。
〔導電変性TFE/HFP/PMVE共重合体〕
カルボニルジオキシ基含有テトラフルオロエチレン(TFE)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/パーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)共重合体に、アセチレンブラック15部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練してペレット化した。
〔導電変性THV〕
THV(ダイニオン社製、THV800)100部に対して、無水マレイン酸1部と、ジクミルパーオキサイド2部とを配合し、二軸押出機を用いて溶融混練した。つぎに、アセチレンブラック15部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練してペレット化した。
〔導電変性エチレン(Et)/テトラフルオロエチレン(TFE)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体〕
ダイキン工業社製、RP5000AS
〔導電VDF/CTFE共重合体〕
ビニリデンフルオライド(VDF)/クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体(呉羽化学工業社製、KFポリマーT♯2300)100部に対して、アセチレンブラック15部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて溶融混練してペレット化した。
〔PPS−1〕
PPS(大日本インキ化学工業社製、FZ−2200−A5)100部に対して、無水マレイン酸1部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて290〜320℃の温度で溶融混練してペレット化した。
〔PPS−2〕
PPS(大日本インキ化学工業社製、LD10)100部に対して、無水マレイン酸変性EPDM15部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて290〜320℃の温度で溶融混練してペレット化した。
〔PPS−3〕
PPS(大日本インキ化学工業社製、FZ−2200−A5)100部に対して、EGMA20部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて290〜320℃の温度で溶融混練してペレット化した。
〔PPS−4〕
上記PPS−1 100部に対して、アセチレンブラック15部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて290〜320℃の温度で溶融混練してペレット化した。
〔PPS−5〕
PPS(大日本インキ化学工業社製、FZ−2200−A5)100部に対して、スチレン−イソプロペニルオキサゾリン共重合体5部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて290〜320℃の温度で溶融混練してペレット化した。
〔PPS−6〕
PPS(大日本インキ化学工業社製、LD10)100部に対して、無水マレイン酸変性EPDM50部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて290〜320℃の温度で溶融混練してペレット化した。
〔PPS−7〕
PPS−6100部に対して、スチレン−イソプロペニルオキサゾリン共重合体5部を添加し、よく混合した後、二軸押出機を用いて290〜320℃の温度で溶融混練してペレット化した。
内層用押出機と、燃料低透過層用押出機と、外層用押出機とをそれぞれ準備し、各押出機から各材料を押し出して1つのダイに合流させ、これをサイジングダイスに通すことにより、内層、燃料低透過層、外層が順次積層形成されてなる燃料ホース(内径6mm、外径8mm)を作製した。その後、得られた燃料ホースを熱老化槽に入れ、130℃×1時間アニール処理を行った。
〔実施例2〜22、比較例1,2〕
最内層用材料、中間層用材料、内層用材料、燃料低透過層用材料、もしくは外層用材料を、後記の表1〜表3に示す組み合わせに変更する以外は、実施例1と同様にして、燃料ホースを作製した。なお、実施例3については、アニール処理を行わなかった。
このようにして得られた実施例品および比較例品の燃料ホースを用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1〜表3に併せて示した。
〔ガソリン透過量〕
長さ10mの燃料ホース(内径6mm)の両端部を、円錐状の治具を用いて、燃料ホース端部内径が10mmになるように拡径した後、端部の外周をR処理した外径8mmの金属製パイプ(だだし、外径10mmに拡径されたバルジ加工部を2箇所有する)を2本準備し、上記燃料ホースの端部に1本ずつ圧入した。そして、一方の金属製パイプにはネジ式の目くら栓を装着し、他方の金属製パイプには金属製バルブを装着した。ついで、上記金属製バルブを装着した金属製パイプ側から、燃料ホース内にエタノール10体積%含有したインドレンガソリンを封入し、40℃で3000時間処理(なお、1週間毎に、エタノール10体積%含有したインドレンガソリンを交換)した。そして、CARB SHED法 DBLパターンで、3日間ガソリン透過量を測定し、ガソリン透過量が最大であった日の、燃料ホース1m当たりのガソリン透過量を算出した。なお、上記測定方法では、0.1mg/m/日が測定限界であるため、0.1mg/m/日未満であったものは「<0.1」と表記した。
〔耐サワーガソリン性〕
FuelC(イソオクタン/トルエン=50/50体積%)にラウロイルパーオキサイド(LPO)を5重量%混合してなる模擬変性ガソリンを調製した。そして、長さ10mのホースの両端部に金属製パイプを圧入し、圧力レギュレーターを介して、0.3MPaの圧力で上記模擬変性ガソリンを、60℃で8時間循環させた後16時間封入した。これを1サイクルとして30サイクル行った後、ホースを180°に折り曲げ、その状態を目視により観察し、耐サワーガソリン性の評価を行った。評価は、燃料ホース内外面にクラックが入っていないものを○、クラックが入ったものを×とした。
〔接着力〕
各燃料ホースを長手方向に4分割し、そのうちの1つを用いて、燃料低透過層とその内側層との界面を剥離して接着力(N/cm)を測定した。なお、比較例1品については、PPS樹脂を用いてなる層(内層)と、PA12を用いてなる外層との接着力を測定した。
〔耐衝撃性〕
各燃料ホースを−40℃で4時間放置した後、JASO M317に準じて、落錘(先端がR16mmに処理された直径32mmの丸棒、重さ450g)を305mmの高さから燃料ホース上に落下させる落錘試験を行った。その後、ホースを長手方向に半割し、燃料ホース内外面の異常の有無を確認した。評価は、燃料ホース内外面にクラックが入ってないものを耐衝撃強度が1.3J以上として○、クラックが入ったものを耐衝撃強度が1.3J未満として×とした。
〔曲げ応力〕
各燃料ホースを用い、3点曲げ試験において、支点間距離100mm、試験速度100mm/分で、10mm撓ますのに必要な応力を測定した。なお、曲げ応力は、曲げ加工性の指標となるものであって、曲げ応力が小さい程、柔軟で曲げ成形しやすい。
上記結果から、実施例品は、いずれも燃料低透過性、耐サワーガソリン性、接着性および耐衝撃性に優れていた。特に、実施例21,22品は、ETFEよりも柔軟なフッ素樹脂を最内層用材料に用いているため、曲げ応力が小さかった。また、実施例15〜20品は、フッ素含有量がETFEよりも多く、柔軟で低透過なフッ素樹脂を最内層用材料に用いているため、燃料低透過層を薄く(厚み100μm)しても、充分なバリア性を備えていた。このため、さらに曲げ応力が小さくなり、曲げ成形性に優れていた。
これに対して、比較例1品は、PPS樹脂を用いてなる内層がサワーガソリンと直接接するため、耐サワーガソリン性に劣っていた。また、PPS樹脂を用いてなる内層が露出しているため、耐衝撃性にも劣っていた。比較例2品は、ポリアミド樹脂からなる単層構造であるため、ガソリン透過量が多く燃料低透過性が著しく劣っていた。
本発明の自動車用燃料系ホースの一例を示す構成図である。
符号の説明
1 内層
2 燃料低透過層
3 外層

Claims (11)

  1. 燃料を流通させる環状の内層の外周に燃料低透過層が形成され、その外周に外層が形成された三層構造を備えた自動車用燃料系ホースにおいて、上記内層および外層が、下記の(A)を用いて形成され、上記燃料低透過層が、下記の(B)を用いて形成されていることを特徴とする自動車用燃料系ホース。
    (A)ポリアミド系樹脂および官能基を有するポリオレフィン系樹脂の少なくとも一方。
    (B)ポリフェニレンサルファイド樹脂。
  2. 上記(B)のポリフェニレンサルファイド樹脂が、官能基を有するポリフェニレンサルファイド樹脂である請求項1記載の自動車用燃料系ホース。
  3. 上記燃料低透過層が、上記(B)とともに官能基を有する有機化合物を用いて形成されている請求項1または2記載の自動車用燃料系ホース。
  4. 上記内層の内周に、官能基を有するフッ素系樹脂を用いてなる最内層が形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車用燃料系ホース。
  5. 上記最内層が、官能基を有するフッ素系樹脂とともに導電剤を用いて形成されている請求項4記載の自動車用燃料系ホース。
  6. 上記内層の内周に、官能基を有するフッ素系樹脂を用いてなる中間層が形成され、さらにその中間層の内周に、フッ素系樹脂および導電剤を用いてなる最内層が形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車用燃料系ホース。
  7. 上記官能基を有するポリフェニレンサルファイド樹脂の官能基が、エポキシ基、水酸基、カルボン酸無水物残基、カルボン酸基、アクリレート基、カーボネート基およびアミノ基からなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項2〜6のいずれか一項に記載の自動車用燃料系ホース。
  8. 上記官能基を有するフッ素系樹脂の官能基が、エポキシ基、水酸基、カルボン酸無水物残基、カルボン酸基、アクリレート基、カーボネート基、アミノ基およびハロゲン基からなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項4〜7のいずれか一項に記載の自動車用燃料系ホース。
  9. 上記燃料低透過層が、上記(B)とともに耐衝撃向上材を用いて形成されている請求項1〜8のいずれか一項に記載の自動車用燃料系ホース。
  10. アニール処理されてなる請求項1〜9のいずれか一項に記載の自動車用燃料系ホース。
  11. 上記最内層が、官能基を有するテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、官能基を有するビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(THV)、官能基を有するテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、官能基を有するテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、官能基を有するエチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン共重合体、および官能基を有するエチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなる群から選ばれた少なくとも一つを用いて形成されている請求項4〜10のいずれか一項に記載の自動車用燃料系ホース。
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