JP2005127264A - 機械駆動用タービンの動翼群および機械駆動用タービン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 翼頂部に設けられたシュラウド31と翼スパン39に少なくとも1ヶ所設けられたスタブ41,43とを有する動翼24を放射状に複数配置し、隣合う動翼24のシュラウド31同士およびスタブ41,43同士が接触することによって複数ヶ所連成して回転する機械駆動用タービンの動翼群において、停止時に隣合う動翼24のスタブ41,43間に隙間が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
一方、発電用タービンは、大型のものが多く、翼長が20インチ(=508mm)を超える動翼では、例えば特許文献1に示すように練成構造を二ヶ所に設けたものが使われている。
一方、発電用タービンでは、特許文献1に示すように二ヶ所の連成構造を設けた動翼が多用されている。これは、タービンの使用回転数が定格回転数の1点のみであるので、実現できたものである。しかし、この発電用タービンの動翼を機械駆動用タービンに転用することは、機械駆動用タービンの広い使用回転数を考慮すると容易ではない。
本発明の機械駆動用タービンの動翼群では、翼頂部に設けられたシュラウドと翼スパンに少なくとも1ヶ所設けられたスタブとを有する動翼を放射状に複数配置し、隣合う動翼のシュラウド同士およびスタブ同士が接触することによって複数ヶ所連成して回転する機械駆動用タービンの動翼群において、停止時に隣合う動翼のスタブ間に隙間が設けられていることを特徴とする。
動翼群は、回転に伴う遠心力により、ねじり戻りが発生する。このねじり戻りにより隣合う動翼のシュラウド間およびスタブ間が所定値以上の接触反力で接触することで、連成効果を発生する。なお、シュラウドの連成は、翼頂部でのねじり剛性が小さく変形量が大きいので、元々広い回転数範囲で連成させることができる。
停止時に隣合う動翼のスタブ間に隙間を持たせているので、隣合う動翼のスタブは、運転開始後回転数の増加に伴う遠心力の増加により序々に接近して、所定回転数に至りようやく当接する。回転数がさらに増加して隣合う動翼のスタブ間の接触反力が所要の大きさになると、スタブ間で連成され、動翼群は安定した振動特性を得ることになる。さらに、回転数が増加すると、隣合う動翼のスタブ間の接触反力は、ねじり剛性に比例して増加する。したがって、接触反力の大きさが動翼の強度に見合う大きさになる回転数までは、動翼を破壊させることなく連成を維持できるので、広い回転数範囲にて、安定した振動特性を有することができる。
なお、所定閾値とは、例えば、接触反力により生じる応力が加わっても動翼の各部が破壊されない程度の接触反力の大きさである。通常は、安全度を勘案して、所定閾値は前記大きさから相当の余裕を見て決定される。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図10を用いて説明する。
図7には、一実施形態にかかるコンプレッサーを駆動する蒸気タービン(機械駆動用タービン)1が示されている。蒸気タービン1は、蒸気タービン1に流入する蒸気の量と圧力を調整する調整弁3と、圧力を保持するケーシング5と、動力を発生する動力発生部7と、動力をコンプレッサー等の機械に伝達するロータ9とを主たる構成としている。
弁座15は、略円筒形状をし、その軸心はロータ9の軸心と直交している。弁座15の内径は、ロータ9に向か方向に序々に拡大し、先端部は蒸気室17に連通している。弁座15の蒸気室17に対して反対側端部の内面は内側に凸な曲率を持つ曲面19を形成している。
弁体13の下部形状は、球体の一部分を形成しており、弁座15の曲面19に接離可能に設けられている。弁体13が、弁座15から離れると蒸気流路が開き、弁座15に接触すると蒸気流路が閉じられることになる。
調整弁3は、弁体13の開け閉めにより蒸気流量を制御する。さらに、複数の調整弁3の開閉タイミングを調整して蒸気タービンの出力を制御する。
ノズル21は、蒸気通路内で蒸気を膨張させて速度エネルギーを生み、流れの向きを変えて軸の回転方向の運動量を作る作用をする。動翼23,24は、ノズル21で速度エネルギーに変換された蒸気のエネルギーを吸収して、ロータ9の回転エネルギーに変換する作用をする。
動翼23,24の先端には、シュラウド31が取り付けられている。動翼23,24の回転により、隣合う動翼23,24のシュラウド31が接触することにより連成し、多数の動翼23,24が一体的に構成されるので、剛性が高くなり、振動に対する強度が増加する。また、シュラウド31は、動翼23,24の先端からの蒸気漏れを減少する役目を有している。第一段落から第四段落までの動翼23においては、仕切板外輪25側のシュラウド31に対向する位置に、フィンが取り付けられており、蒸気漏れを防止している。
隣合う動翼24のシュラウド連成部35と、シュラウド連成部37とが接触して連成構造を形成する(図6参照)。この隣合う動翼24のシュラウド連成部35と、シュラウド連成部37とは、停止時にも接触するように組立てられている。
図5に示すように、隣合う動翼24のスタブ連成部42と、スタブ連成部44とが接触して連成構造を形成する。この隣合う動翼24のスタブ連成部42と、スタブ連成部44とは、停止時には接触しないよう間隔を設けて組立てられている。
ボイラから送られる蒸気は、複数設けられた調整弁3の各調整弁室11に流入する。複数ある調整弁3の弁体13を所要タイミングで開け閉めして、所要のタービン出力を得るのに必要な蒸気量を蒸気室17に流入させる。
蒸気室17にて、流入した蒸気は、動力発生部7へと導かれる。
ロータ9の回転が、コンプレッサーに伝達される。
蒸気タービン1を作動させて仕事を終えた排気蒸気は、排気室33を通って図示しない復水器に送られ、復水器で凝縮されて水に戻る。
この状況を図8〜図10により説明する。図8は、蒸気タービン1の回転数と、スタブ41,43部分とシュラウド31部分でのねじれ角の変化を示している。図9は、蒸気タービン1の回転数と、スタブ41,43部分とシュラウド31部分での接触反力の変化を示している。図10は、蒸気タービン1の回転数と、スタブ41,43部分とシュラウド31部分での接触応力の変化を示している。
図8により、ねじり角の変化をみると、隣合う動翼24のシュラウド連成部35と、シュラウド連成部37とは、停止時にも接触するように組立てられているので、シュラウド31部分では、ねじれ角は回転数が増加しても変化しない。隣合う動翼24のスタブ連成部42と、スタブ連成部44とは、停止時には接触しないよう間隔を設けて組立てられているので、スタブ41,43部分では、回転数が増加するにしたがってねじれ角も増加する。回転数が3000rpm付近になると、隣合う動翼24のスタブ連成部42と、スタブ連成部44とは、接触する。これにより、回転数が増加してもスタブ41,43部分では、ねじれ角は変化しなくなる。
停止時に隣合う動翼24のスタブ連成部42と、スタブ連成部44とは、停止時には接触しないよう間隔を設けて組立てられているので、隣合う動翼24のスタブ41,43は、運転開始後回転数の増加に伴う遠心力の増加により序々に接近する。回転数が3000rpm近傍に至るとようやく当接する。回転数がさらに増加して隣合う動翼24のスタブ連成部42とスタブ連成部44間の接触反力がスタブ必要反力を超えると、スタブ間で連成され、動翼24群は安定した振動特性を得ることになる。さらに、回転数が増加すると、隣合う動翼24のスタブ連成部42とスタブ連成部44間の接触反力は、ねじり剛性に比例して増加する。したがって、接触反力の大きさが動翼の強度に見合う大きさになる回転数までは、動翼24を破壊させることなく連成を維持できるので、広い回転数範囲にて、安定した振動特性を有することができる。
24 動翼
31 シュラウド
39 翼スパン
41,43 スタブ
Claims (3)
- 翼頂部に設けられたシュラウドと翼スパンに少なくとも1ヶ所設けられたスタブとを有する動翼を放射状に複数配置し、隣合う動翼のシュラウド同士およびスタブ同士が接触することによって複数ヶ所連成して回転する機械駆動用タービンの動翼群において、
停止時に隣合う動翼のスタブ間に隙間が設けられていることを特徴とする機械駆動用タービンの動翼群。 - 翼頂部に設けられたシュラウドと翼スパンに少なくとも1ヶ所設けられたスタブとを有する動翼を放射状に複数配置し、隣合う動翼のシュラウド同士およびスタブ同士が接触することによって複数ヶ所連成して回転する機械駆動用タービンの動翼群において、
隣合う動翼のシュラウド間と隣合う動翼のスタブ間の各接触反力が、機械駆動用タービンの使用回転数範囲の最高回転数時に、所定閾値以下であり、使用回転数範囲の最低回転数時に、連成に必要な大きさ以上となるように形状が決定されたことを特徴とする機械駆動用タービンの動翼群。 - 請求項1または2に記載の動翼群を備えたことを特徴とする機械駆動用タービン。
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JP2003365401A JP2005127264A (ja) | 2003-10-27 | 2003-10-27 | 機械駆動用タービンの動翼群および機械駆動用タービン |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015121221A (ja) * | 2013-12-20 | 2015-07-02 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 非対称なパートスパンシュラウドを有する回転機械の翼およびその製造方法 |
CN106948867A (zh) * | 2015-12-28 | 2017-07-14 | 通用电气公司 | 带护罩的涡轮转子叶片 |
CN107035422A (zh) * | 2015-12-28 | 2017-08-11 | 通用电气公司 | 带中跨护罩的涡轮转子叶片 |
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2003
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JP2015121221A (ja) * | 2013-12-20 | 2015-07-02 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 非対称なパートスパンシュラウドを有する回転機械の翼およびその製造方法 |
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