JP2005127162A - 排熱回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱電モジュールにおける温度勾配を調整することにより、発電効率を高めることができる排熱回収装置を提供する。
【解決手段】 排熱回収装置1は、排気ガスが流れる排気流路11を備えており、排気流路11における伝熱部13には、排気ガスの熱を回収する熱電モジュール14が取り付けられている。熱電モジュール14には、排気流路11に当接する受熱面14Aと対向面14Cと、これらの間に配置された側面が設けられている伝熱部13には、嵌合凹部13Aが形成されており、熱電モジュール14は、この嵌合凹部13Aに配置され、受熱面14Aのほか、側面13Cの一部が伝熱部13に当接している。熱電モジュール14には、受熱面14Aおよび側面13Cの一部からも熱が伝達されるので、受熱面14Aと対向面14Bとの間の温度勾配を大きくして、発電量の増加を図ることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】 排熱回収装置1は、排気ガスが流れる排気流路11を備えており、排気流路11における伝熱部13には、排気ガスの熱を回収する熱電モジュール14が取り付けられている。熱電モジュール14には、排気流路11に当接する受熱面14Aと対向面14Cと、これらの間に配置された側面が設けられている伝熱部13には、嵌合凹部13Aが形成されており、熱電モジュール14は、この嵌合凹部13Aに配置され、受熱面14Aのほか、側面13Cの一部が伝熱部13に当接している。熱電モジュール14には、受熱面14Aおよび側面13Cの一部からも熱が伝達されるので、受熱面14Aと対向面14Bとの間の温度勾配を大きくして、発電量の増加を図ることができる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、たとえばハイブリッド車などの車両などに用いられ、気体中に含まれる熱エネルギーを電気エネルギーに変換するために、気体中に含まれる熱エネルギーを回収する排熱回収装置に関する。
自動車のエンジンから排出される排気ガスなどには、熱エネルギーが含まれてため、排気ガスをそのまま捨てるとエネルギーの無駄となる。そこで、排気ガスに含まれる熱エネルギーを排熱回収装置によって回収し、電気エネルギーに変換し、たとえばバッテリーに充電しておく技術がある。排気ガス中の熱エネルギーを回収する排熱回収装置としては、特開平11−122960号公報に開示された排熱発電装置がある。
この排熱発電装置は、排気ガスが流れる排気管を備え、排気管には、排気ガスの熱を集熱する集熱フィンが設けられており、集熱フィンで集熱した熱が熱電変換モジュールに伝達される。熱電変換モジュールでは、集熱フィンから伝達された熱により、高温側端面と低温側端面との間に生じた熱勾配に応じて熱起電力が発生して発電するというものである。
特開平11−122960号公報
しかし、上記特許文献1に開示された排熱発電装置では、熱勾配に応じた熱起電力が発生するものであるが、この熱勾配(温度勾配)と熱起電力との関係については特に考えられていない。このため、さらに発電効率を高める余地があるものであった。
そこで、本発明の課題は、熱電モジュールにおける温度勾配を調整することにより、発電効率を高めた排熱回収装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る排熱回収装置は、熱源から放出される気体の熱を利用した熱電変換によって発電を行う熱電変換素子を有する排熱回収装置において、気体の熱を回収する熱回収部が流路に設けられ、熱回収部と熱電変換素子とが、伝熱部を介して熱伝達可能とされており、熱電変換素子は、熱回収部からの熱を受ける受熱面と、受熱面に対向する対向面と、受熱面および対向面との間に配置された側面と、を備えており、熱電変換素子における受熱面と側面とが伝熱部に接触しているものである。
本発明に係る排熱回収装置においては、熱電変換素子における受熱面のほかに、受熱面と対向面との間に配置された側面をも伝熱部の接触している。このため、熱電変換素子内における温度勾配が大きくなるので、熱電変換素子における発電効率の向上に寄与することができる。
また、上記課題を解決した本発明に係る排熱回収装置は、熱源から放出される気体の熱を利用した熱電変換によって発電を行う熱電変換素子を有する排熱回収装置において、熱電変換素子は、熱回収部からの熱を受ける受熱面と、受熱面に対向する対向面と、を備え、熱電変換素子における対向面を冷却する冷却手段が設けられており、熱電変換素子における受熱面側と対向面側との温度差が定常状態にあるか否かを判断し、定常状態にあるか否かによって、冷却手段による冷却状態を調整するものである。
熱電変換素子における受熱面側と対向面側との温度差が定常状態にあるときには、熱電変換素子の温度勾配は小さくなり、熱電変換素子における発電効率は低くなる。その一方、熱電変換素子における受熱面側と対向面側との温度差が非定常状態にあるときには、熱電変換素子の温度勾配が大きくなり、熱電変換素子における発電効率が高くなる。
そこで、本発明では、熱電変換素子における受熱面側と対向面側とが定常状態にあるか否かを判断し、その結果に基づいて対向面を冷却する冷却手段による冷却状態を調整している。このように冷却状態を調整することにより、熱電変換素子における受熱面側と対向面側と温度差を非定常状態にすることができ、もって発電効率の向上に寄与することができる。
ここで、熱電変換素子における対向面の温度変化に基づいて、定常状態にあるか否かを判断する態様とすることができる。
熱電変換素子における対向面の温度変化に基づいて、定常状態にあるか否かを判断することにより、定常状態であるか否かを適切に判断することができる。
また、流路を流れる気体の状態に基づいて、定常状態にあるか否かを判断する態様とすることもできる。
このように、流路を流れる気体の状態によっても、定常状態にあるか否かを適切に判断することができる。気体の状態としては、気体の温度および流路を流れる気体の気圧や流量などを利用することができる。
本発明に係る排熱回収装置によれば、熱電モジュールにおける温度勾配を調整することにより、発電効率を高めることができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する部分については同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る排熱回収装置の要部拡大側断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置1は、筐体10を備えており、筐体10の内部には、熱源となる図示しないエンジンに接続される平断面が円形状の排気流路11が形成されている。排気流路11内では、矢印F方向に排気ガスが流通する。また、筐体10には、排気流路11の方向に突出する伝熱フィン12が設けられており、排気流路11を流通する排気ガスの熱を集熱している。
さらに、筐体10における伝熱フィン12が設けられている位置は、伝熱部13とされている。伝熱部13には嵌合凹部13Aが形成されており、この嵌合凹部13Aには、本発明の熱電変換素子である熱電モジュール14がそれぞれ嵌め込まれている。複数の熱電モジュール14は、排気流路11を流れる排気ガスの流れ方向に互いに離間して配置されている。熱電モジュール14は、いずれも同一の構成を有しており、いわゆるゼーベック効果を利用して熱エネルギーを電気エネルギーに変換する素子である。
このように、熱電モジュール14は、受熱面と、この受熱面に対向する対向面とを備えており、さらに、受熱面と対向面との間に配置された側面を備えている。また、伝熱部13における嵌合凹部13Aに嵌め込まれていることにより、熱電モジュール14は、その受熱面のほか、側面の一部が伝熱部13に当接した状態となっている。
また、熱電モジュール14における伝熱フィン12が形成されている側の反対側の面、すなわち対向面には、モジュール冷却部材15が当接した状態で設けられている。モジュール冷却部材15には、冷却水が流通する冷却水流路16が形成されている。
モジュール冷却部材15における冷却水流路16には、図示しない冷却液配管が接続されており、図示しないポンプによって冷却水路を通じてモジュール冷却部材15に冷却水が循環供給される。冷却水がモジュール冷却部材15に供給されることにより、熱電モジュール14における熱電交換が行われる。
さらに、モジュール冷却部材15における熱電モジュール14が設けられている側の反対側には、板ばね部材17がそれぞれ設けられている。板ばね部材17は、モジュール冷却部材15を、それぞれ熱電モジュール14の方向に付勢して、モジュール冷却部材15を熱電モジュール14に当接させている。
以上の構成を有する本実施形態に係る排熱回収装置の作用について説明する。
本実施形態に係る排熱回収装置1においては、図示しないエンジンから排出される排気ガスが、排気流路11を排気ガスが流れている。このとき、図示しないポンプでモジュール冷却部材15に冷却水を供給することにより、伝熱フィン12によって集熱された排気ガスの排熱により、熱電モジュール14では、熱電交換が行われて熱エネルギーが電気エネルギーに変換される。
伝熱フィン12で集熱された熱は、伝熱部13を介して熱電モジュール14に伝達される。ここで、熱電モジュール14における発電量Pについてみると、熱電モジュール14における発電量Pは、下記(1)式で表される。
この点について、本実施形態に係る排熱回収装置1における熱電モジュール14は、伝熱部13に形成された嵌合凹部13Aに嵌め込まれており、熱電モジュール14の受熱面および側面が伝熱部13に接触している。このため、熱電モジュール14の側面の一部からも熱が伝達されるので、熱電モジュール14における受熱面側と対向面側の温度勾配が大きくなる。
図2は、熱電モジュールと温度勾配との関係を示す図である。図2における右側に記載したグラフでは、熱電モジュール14の受熱面側の温度から対向面側の温度への温度勾配を示しており、温度Tは右側の方が高く示されている。
たとえば、熱電モジュール14における受熱面14A側の温度がThであり、対向面14B側の温度がTcであったとする。このとき、熱電モジュール14における受熱面14Aのみを伝熱部13(図1)に接触させた場合、右側のグラフに破線で示すように、温度勾配は一定となる。一方、本実施形態のように、熱電モジュール14の受熱面14Aのほかに、側面14Cを伝熱部13に接触させている。
このとき、電流は、熱電モジュール14におけるP型半導体14DおよびN型半導体14Eを通して発生する。ここで、熱電モジュール14における受熱面14Aおよび側面14Cが伝熱部13に接触していることにより、側面14Cの一部からも伝熱部13からの熱が伝達されるので、右側のグラフに実線で示すように、熱電モジュール14の温度勾配が大きくなる。
このように、熱電モジュール14の受熱面側と対向面側の温度勾配が大きくなることにより、熱電モジュール14における発電量の増加を図ることができる。したがって、本実施形態に係る排熱回収装置1によれば、発電効率を高めることができる。
また、図3に示すように、嵌合凹部13Aのうち、嵌合凹部13Aに嵌め込まれた熱電モジュール14を除いた空間位置に、絶縁性充填剤18を充填する態様とすることができる。このように、絶縁性充填剤18を充填することにより、熱電モジュール14におけるP型半導体14DおよびN型半導体14Eの間に絶縁性充填剤18が充填される。
そのため、図4に示すように、絶縁性充填剤18が充填されている部位と充填されていない部位とでの温度勾配が変化する。具体的に、絶縁性充填剤18が充填されている部位では温度の低下量が少なくなるので、その分絶縁性充填剤18が充填されていない部位での温度低下量が増加し、絶縁性充填剤18が充填されていない部位において温度勾配が大きくなる。したがって、その分熱電モジュール14における発電量を確実に増加させることができる。
さらに、図5に示すように、嵌合凹部13Aの開口面を他の伝熱部13と同じ高さとなる封止部材19で封止し、封止された嵌合凹部13Aの空間に高温ガスGを封入することもできる。このように、嵌合凹部13Aに高温ガスGを封入することにより、P型半導体14DとN型半導体14Eとの間に高温ガスGが充填されており、高温ガスが充填されていない部位において温度勾配が変化する。具体的に、高温ガスGが充填されている部位では、温度低下量が少なくなるので、その分高温ガスGが充填されていない部位で温度低下量が増加し、高温ガスGが充填されていない部位での温度勾配が大きくなる。したがって、その分熱電モジュール14における発電量を確実に増加させることができる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。図6は、本発明の第二の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。
図6に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置2は、熱源となる図示しないエンジンに接続される排気流路21を備えている。この排気流路21には、熱電変換素子である熱電モジュール22が取り付けられている。また、排気流路21には、図示しない伝熱フィンが設けられており、排気流路21を流通する排気ガスの熱を集熱し、熱電モジュール22に伝達している。
熱電モジュール22は、いわゆるゼーベック効果を利用して熱エネルギーを電気エネルギーに変換する素子である。この熱電モジュール22によって、エンジンから放出され、排気流路21を流通する排気ガスの排熱を回収し、この回収した熱を利用した熱電変換によって発電を行っている。
熱電モジュール22には、モジュール冷却部材23が設けられている。モジュール冷却部材23には、冷却水供給管24を介してポンプ25が接続されている。モジュール冷却部材23には、冷却水流路が形成されており、冷却水供給管24から循環供給される冷却液、たとえば冷却水がこの冷却水流路に流出入する。
また、ポンプ25は、制御装置26に接続されており、制御装置26はポンプ25に稼動制御信号を出力している。ポンプ25は、制御装置26から出力される稼動制御信号に基づいてON−OFF動作を行う。
さらに、制御装置26には、温度センサ27が電気的に接続されている。温度センサ27は、熱電モジュール22に取り付けられており、熱電モジュール22の高温側の温度を計測している。温度センサ27は、計測した温度を制御装置26に出力している。制御装置26では、温度センサ27で計測された熱電モジュール22の高温側の温度に基づいて、ポンプ25のON−OFF制御を行っている。
また、冷却水供給管24には、ラジエータ28が設けられており、冷却水供給管24内を流通する冷却水を熱交換によって冷却している。さらに、冷却水供給管24には、図示しない温度計が設けられており、モジュール冷却部材23から排出された冷却水の温度を計測しており、制御装置26に出力している。制御装置26では、出力された冷却水の温度から、熱電モジュール22の低温側温度を求めている。
ここで、熱電モジュール22における高温側温度と低温側温度との関係について説明する。熱電モジュール22における高温側とは、排気流路21に面する側であり、本発明の受熱面となる。また、低温側とは、モジュール冷却部材23に面する側であり、本発明の対向面となる。
いま、モジュール冷却部材23に冷却水が循環供給されていない状態では、図7のグラフL1に示すように、熱電モジュール22の高温側と低温側の温度は同じとなり、温度差および温度勾配は0となっている。このとき、熱電モジュール22の高温側と低温側の温度差は定常状態となっている。
一方、モジュール冷却部材23に冷却水を循環供給してある程度時間が経過すると、グラフL4に示すように、熱電モジュール22の高温側と低温側との温度差が定常状態となり、温度勾配は小さな状態となる。これらに対し、冷却水の循環供給を開始してから、定常状態となるまでの間は、グラフL2,L3に示すように熱電モジュール22における高温側と低温側の温度差は小さいものの、温度勾配は大きくなっている。
逆に、定常状態で冷却水を循環供給しているときに、循環供給を停止させると、グラフL4に示すように、定常状態にあった熱電モジュール22における高温側温度と低温側温度との温度差は、グラフL3、L2と移行し、その温度差が非定常状態となる。その後、ある程度時間が経過すると、熱電モジュール22の高温側と低温側との温度差が0となり、温度勾配が0となって定常状態となる。
これらの条件を前提として、本実施形態に係る排熱回収装置の制御手順について説明する。本実施形態に係る排熱回収装置では、ポンプ25によって冷却水の循環供給が行われているか否かにより、制御手順が異なる。まず、冷却水の循環供給が行われている状態での制御について説明する。図8は、本実施形態における冷却水の循環供給が行われているときのポンプの制御手順を示すフローチャートである。
ポンプ25が稼動しており、モジュール冷却部材23に冷却水が供給されている状態のときには、制御装置26において、図8に示すように、下記(3)式が成り立つか否かを判断する(S11)。
したがって、(3)式が成り立つ場合には、ポンプ25を稼動した状態を維持する(S12)。ここで、(3)式における定数S1は、適宜設定することができるが、定数S1を大きくすると、冷却水の循環供給の停止が頻繁に行われるようになる。
一方、(3)式が成り立たないのは、ポンプ25の稼動開始から十分に時間が経過しており、熱電モジュール22の低温側温度の変化量が少なく、熱電モジュール22における高温側温度と低温側温度との温度差が、図7に示すグラフL4のような定常状態になったときである。このため、この状態での発電量は少ないものとなっている。
したがって、(3)式が成り立たない場合には、ポンプ25の稼動を停止させ、冷却水の循環供給を停止させて(S13)、図7に示すグラフL4の状態からグラフL3、L2の状態に移行させて、非定常状態とする。こうして、非定常状態とすることにより、熱電モジュール22における高温側温度と低温側温度との間で大きな温度勾配を得ることができるので、熱電モジュール22における発電量の増加を図ることができる。
次に、冷却水の循環供給が行われていない状態での制御について説明する。図9は、本実施形態における冷却水の循環供給が行われていないときのポンプの制御手順を示すフローチャートである。
ポンプ25が稼動しておらず、モジュール冷却部材23に冷却水が供給されていない状態のときには、制御装置26において、図9に示すように、下記(4)式が成り立つか否かを判断する(S21)。
したがって、(4)式が成り立つ場合には、ポンプ25を停止させた状態を維持する(S22)。ここで、(4)式における定数S2は適宜設定することができるが、定数S2を大きくすると、冷却水の循環が頻繁に再開されることになる。
一方、(4)式が成り立たないのは、ポンプ25の稼動を停止してから十分に時間が経過しており、図7に示すグラフL1のように、熱電モジュール22の高温側温度と低温側温度との温度差がなくなってきた定常状態にあるときである。このため、この状態での発電量は少ないものとなっている。
したがって、(4)式が成り立たない場合には、ポンプ25の稼動を開始し、冷却水を循環供給して(S23)、図7に示すグラフL1の状態からグラフL2,L3の状態に移行させて、非定常状態とする。こうして、非定常状態とすることにより、熱電モジュール22における高温側温度と低温側温度との間で大きな意温度勾配を得ることができるので、熱電モジュール22における発電量の増加を図ることができる。
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。本実施形態に係る排熱回収装置は、上記第二の実施形態と同様の構成を有するほか、排気ガスの温度を計測する排気ガス温度センサおよび排気流路21の背圧を計測する排気圧センサが設けられており、それぞれ制御装置26に計測して排気ガス温度および排気圧を出力している。
また、制御装置26には、図10に示す、排気ガス温度および排気圧に対応するポンプのON−OFF切換時間の長短を示すマップが記憶されている。
かかる構成を有する本実施形態に係る排熱回収装置の制御手順について説明する。図11は、本実施形態に係る制御手順を示すフローチャートである。
本実施形態に係る排熱回収装置においては、排気ガス温度センサで検出された排気ガス温度および排気圧センサで検出された排気圧が制御装置26に入力される(S31)。制御装置26では、入力した排気ガス温度および排気圧に基づいて、ポンプ25の切換時間を決定する(S32)。ポンプ25の切換時間の決定は、入力した排気ガス温度および排気圧を図10に示すマップに参照することによって行われる。
排気流路21を流れる排気ガスの熱は、伝熱フィンによって集熱された熱電モジュール22に伝達される。ここで、伝熱フィンでの回収され、熱電モジュール22に伝達される熱量Qは、下記(5)式で表される
熱伝達率hは、排気ガス流量の関数であり、排気ガス流量が多いと熱伝達率hが大きくなり、排気ガス流量が少ないと熱伝達率hが小さくなる。また、排気ガス流量は排気圧で表され、排気圧が大きいと排気ガス流量は多く、排気圧が小さいと排気ガス流量は少ない。このことから、排気圧が大きいと熱伝達率が高く、回収される熱量Qが多くなる。また、排気圧が小さいと、熱伝達率が低く、回収される熱量Qが少なくなる。
このように、排気圧が高く、回収される熱量Qが多くなると、伝熱速度が速くなるので、熱電モジュール22の高温側と低温側との温度差は、短時間で定常状態に達してしまう。定常状態になると、発電効率が低下するので、ポンプ25のON−OFFを短時間で繰り返し、非定常状態として発電効率を向上させる。
また、排気圧が低く、回収される熱量Qが少ないと、伝津速度が遅くなることから、熱電モジュール22の高温側と低温側との温度差が定常状態に達するまでは、ある程度の時間がかかる。このため、発電効率が低下する時間は短くなるので、ポンプ25のON−OFFの切換時間を長くして、ポンプ25の消費電力を少なくする。
さらに、回収される熱量Qは、排気ガスの温度と伝熱フィンの温度との温度差ΔTによっても影響を受ける。排気ガスの温度差ΔTが高いときには、排気ガスと伝熱フィンとの間で熱の平衡状態になるまで長時間を要する。いま、排気ガスと伝熱フィンとの間で熱の平衡状態になるまでに伝熱フィンが受け取る熱量は、下記(6)式で表される。
平衡状態になるまで長時間を要することは、伝熱速度が遅いことと同じ結果を意味している。したがって、排気ガス温度が高いと、熱の平衡状態になるまでに時間がかかるので、ポンプ25のON−OFFの切換時間を長くして、ポンプ25の消費電力を少なくする。
逆に、排気ガス温度が低いと、熱の平衡状態になるまでの時間が短いので、短時間でON−OFFの切換を繰り返し、非定常状態として発電効率を向上させる。
なお、伝熱フィンの温度と排気ガスの温度とが同じであり、熱の平衡に達しているときには、下記(7)式からわかるように、熱の平衡に達する時間tは、熱伝達率hに依存することとなる。
1,2…排熱回収装置、10…筐体、11,21…排気流路、12…伝熱フィン、13…伝熱部、13A…嵌合凹部、14,22…熱電モジュール、14A…受熱面、14B…対向面、14C…側面、14D…P型半導体、14E…N型半導体、15,23…モジュール冷却部材、16…冷却水流路、17…板ばね部材、18…絶縁性充填剤、19…封止部材、24…冷却水供給管、25…ポンプ、26…制御装置、27…温度センサ、28…ラジエータ。
Claims (4)
- 熱源から放出される気体の熱を利用した熱電変換によって発電を行う熱電変換素子を有する排熱回収装置において、
前記気体の熱を回収する熱回収部が前記流路に設けられ、前記熱回収部と前記熱電変換素子とが、伝熱部を介して熱伝達可能とされており、
前記熱電変換素子は、前記熱回収部からの熱を受ける受熱面と、前記受熱面に対向する対向面と、前記受熱面および前記対向面との間に配置された側面と、を備えており、
前記熱電変換素子における前記受熱面と前記側面とが前記伝熱部に接触していることを特徴とする排熱回収装置。 - 熱源から放出される気体の熱を利用した熱電変換によって発電を行う熱電変換素子を有する排熱回収装置において、
前記熱電変換素子は、前記熱回収部からの熱を受ける受熱面と、前記受熱面に対向する対向面と、を備え、
前記熱電変換素子における前記対向面を冷却する冷却手段が設けられており、
前記熱電変換素子における前記受熱面側と前記対向面側との温度差が定常状態にあるか否かを判断し、
定常状態にあるか否かによって、前記冷却手段による冷却状態を調整することを特徴とする排熱回収装置。 - 前記熱電変換素子における前記対向面の温度変化に基づいて、前記定常状態にあるか否かを判断する請求項2に記載の排熱回収装置。
- 前記流路を流れる気体の状態に基づいて、前記定常状態にあるか否かを判断する請求項2に記載の排熱回収装置。
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JP2003361043A JP2005127162A (ja) | 2003-10-21 | 2003-10-21 | 排熱回収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2003361043A JP2005127162A (ja) | 2003-10-21 | 2003-10-21 | 排熱回収装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005127162A true JP2005127162A (ja) | 2005-05-19 |
Family
ID=34641163
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005127162A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102009025033A1 (de) | 2009-06-10 | 2010-12-16 | Behr Gmbh & Co. Kg | Thermoelektrische Vorrichtung und Verfahren zum Herstellen einer thermoelektrischen Vorrichtung |
KR101075772B1 (ko) | 2010-08-30 | 2011-10-26 | 삼성전기주식회사 | 열전 모듈 및 이를 제조하는 방법 |
JP2011228708A (ja) * | 2010-04-17 | 2011-11-10 | J Eberspaecher Gmbh & Co Kg | 熱転送装置および製造方法 |
JP2015524171A (ja) * | 2012-06-06 | 2015-08-20 | エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンステクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 熱電モジュールおよびその動作方法 |
-
2003
- 2003-10-21 JP JP2003361043A patent/JP2005127162A/ja active Pending
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DE102009025033A1 (de) | 2009-06-10 | 2010-12-16 | Behr Gmbh & Co. Kg | Thermoelektrische Vorrichtung und Verfahren zum Herstellen einer thermoelektrischen Vorrichtung |
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