JP2011239638A - 熱発電制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱体、蓄熱器、放熱器、熱電変換素子及び複数の伝熱体を備えた熱発電制御装置において熱電変換素子による発電効率を向上させる。
【解決手段】発熱体1、高温側と低温側の温度差によって発電を行う熱電変換素子2、蓄熱体3、放熱器4、複数の伝熱体、及び伝熱体の移動機構とを備えた熱発電制御装置において、移動機構によって伝熱体を移動させて各部材間の熱接続状態を変更し、発熱体1の発熱時には、発熱体1の熱を熱電変換素子2に供給して発電を行う発電動作と、発熱体1の熱を蓄熱体3に蓄える蓄熱動作を状況に応じて行い、発熱体1が発熱していない時には、蓄熱体3に蓄積された熱を熱電変換素子2に供給して発電を行うことができる熱発電制御装置10である。
【選択図】図1

Description

本出願は熱発電制御装置に関し、発熱体と蓄熱体を利用して効率良く熱発電を行うことができる熱発電制御装置に関する。
エンジンを搭載する自動車等の車両において、廃熱を利用して発電を行う熱発電装置を搭載したものが知られている。廃熱の主なものは稼働中のエンジンから排出される高温の排気ガスであり、車両の走行時はエンジン回転数も高く、排気ガスの排出量も多いので、発電を十分に行うことができる。しかし今後、自動車はエンジンとモータを併用したハイブリッド自動車や、プラグインハイブリッド自動車、或いは電気自動車へと移行しつつあり、それにつれて廃熱量も減少してゆくと考えられる。
一方、自動車では電子化が進み、エンジンが停止された停車時でもイモビライザー等の盗難防止装置における監視用やキーレスエントリ用の電子回路が動作を続けてバッテリの電力を消費し続け、電力需要の増大によってバッテリが弱る傾向にある。このため、廃熱を蓄熱体に貯蔵しておき、廃熱がないときでも蓄熱体の熱で発電を行ってバッテリを充電することが重要な課題となってきている。
これに対して、太陽電池を搭載した自動車において、太陽電池で発電した電力をバッテリに充電し、余剰電力は蓄熱室に蓄熱しておき、必要な時に蓄熱室に蓄熱した熱を電気に戻して利用する車両用エネルギ貯蔵装置が特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の装置では、太陽電池で発電された電力を、バッテリの容量を大きくすることなく、有効に活用することができる。
特開2005−269738号公報(図1、図3)
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、バッテリを充電するための電源として、太陽電池が必要であり、コストがかかるという問題点がある。また、曇天や雨天では太陽電池によって発電される電力が小さく、夜間では太陽電池は全く発電を行わないので、発電量にムラがあって有効に電力を使えないという問題点もあった。
そこで、この出願は、発電源として太陽光を利用せず、蓄熱体と熱発電素子を使用し、発熱体の熱をそのまま利用して発電、あるいは蓄熱を行い、発熱体や蓄熱体の熱を有効に利用して発電することが可能な熱発電制御装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するこの出願の熱発電制御装置は、発熱体と、熱を貯蔵する蓄熱体と、熱を放熱する放熱器と、高温側と低温側の温度差によって発電を行う熱電変換素子と、複数の伝熱体、及び伝熱体の移動機構とを備えた熱発電制御装置であって、移動機構の伝熱体の移動制御により、発熱体の発熱時に、伝熱体を介して、発熱体の熱を熱電変換素子に供給して発電を行う第1の発電動作と、発熱体の発熱時に、伝熱体を介して、発熱体の熱を熱電変換素子に供給して発電を行うと共に、蓄熱体に発熱体の熱を蓄える第2の発電動作と、発熱体の温度が所定値未満の時に、伝熱体を介して、蓄熱体に蓄積された熱を熱電変換素子に供給して発電を行う第3の発電動作とを少なくとも行うことができることを特徴としている。
第1の形態では、第1の発電動作において、伝熱体を介して、熱電変換素子の高温側が発熱体に接続されると共に低温側が放熱器に接続され、第2の発電動作において、伝熱体を介して、熱電変換素子の高温側が発熱体に接続されると共に低温側が放熱器に接続され、更に、蓄熱体が発熱体に接続され、第3の発電動作において、伝熱体を介して、熱電変換素子の高温側が蓄熱体に接続されると共に低温側が放熱器に接続される。
第2の形態では、第1の発電動作において、伝熱体を介して、熱電変換素子の一端が発熱体に接続されると共に他端が蓄熱体に接続され、更に、蓄熱体が放熱器に接続され、第2の発電動作において、伝熱体を介して、熱電変換素子の一端が発熱体に接続されると共に他端が蓄熱器に接続され、第3の発電動作において、伝熱体を介して、熱電変換素子の一端が蓄熱体に接続されると共に他端が発熱体に接続され、更に、発熱体が放熱器に接続される。
また、前記目的を達成するこの出願の熱発電制御装置は、温度差によって発電を行う熱電変換素子と、熱電変換素子の一端に熱的に接続される放熱器と、熱電変換素子の他端に熱的に接続可能な発熱体と、熱電変換素子の他端に熱的に接続可能な蓄熱体と、熱電変換素子の他端と発熱体とを熱的に接続可能な第1の伝熱体と、熱電変換素子の他端と蓄熱体とを熱的に接続可能な第2の伝熱体と、第1と第2の伝熱体を移動させて、熱電変換素子の他端と発熱体の熱的な接続或いは切断、及び熱電変換素子の他端と蓄熱体との熱的な接続或いは切断を切り換える移動機構とを備えて構成することができる。
本出願の熱発電制御装置によれば、発熱体と蓄熱体、及び熱発電素子を使用し、発熱体の発熱時には発熱体の熱をそのまま利用して発電すると共に、蓄熱体に一旦蓄熱しておき、発熱体の非発熱時には蓄熱体に蓄えられた熱を利用して発電するので、発熱体で発生した熱を有効に利用して発電することが可能である。
この出願の熱発電制御装置の第1の実施例の構成を示す全体構成図である。 (a)はヒートパイプがヒートスプレッダに接続する前の状態を示す斜視図、(b)はヒートパイプがヒートスプレッダに接続した時の状態を示す斜視図である。 図1に示した熱発電制御装置において、発熱体の熱によって熱電変換素子が発電を行う場合のヒートパイプの接続状態を示す状態図である。 図1に示した熱発電制御装置において、発熱体の熱によって熱電変換素子が発電を行うと共に、蓄熱体に熱が蓄熱される場合のヒートパイプの接続状態を示す状態図である。 図1に示した熱発電制御装置において、発熱体の熱によって熱電変換素子が発電を行うと共に、発熱体の熱が放熱器から放熱される場合のヒートパイプの接続状態を示す状態図である。 図1に示した熱発電制御装置において、蓄熱体に蓄積された熱によって熱電変換素子が発電を行う場合のヒートパイプの接続状態を示す状態図である。 図1に示した熱発電制御装置において、発熱体の熱が放熱器から放熱される場合のヒートパイプの接続状態を示す状態図である。 図1に示した熱発電制御装置が車両に搭載される場合において、制御装置が行うヒートパイプの動作制御の一例を示すフローチャートである。 図8に示したフローチャートにおける車両停止時の制御の詳細を示すフローチャートである。 図8に示したフローチャートにおける発熱体の温度が補償温度内の制御の詳細を示すフローチャートである。 図8に示したフローチャートにおける発熱体の温度が補償温度超時の制御の詳細を示すフローチャートである。 この出願の熱発電制御装置の第2の実施例の構成を示す全体構成図である。 図12に示した熱発電制御装置において、発熱体の熱によって熱電変換素子が発電を行い、蓄熱体に熱が蓄熱される場合のヒートパイプの接続状態を示す状態図である。 図12に示した熱発電制御装置において、発熱体の熱によって熱電変換素子が発電を行うと共に、蓄熱体の熱が放熱器に放熱される場合のヒートパイプの接続状態を示す状態図である。 図12に示した熱発電制御装置において、発熱体の熱によって熱電変換素子が発電を行うと共に、蓄熱体の熱が放熱器に放熱され、且つ発熱体の熱が放熱器から放熱される場合のヒートパイプの接続状態を示す状態図である。 図12に示した熱発電制御装置において、蓄熱体が蓄熱できず、発熱体の熱を全て放熱器によって放熱する場合のヒートパイプの接続状態を示す状態図である。 図12に示した熱発電制御装置において、蓄熱体に蓄積された熱によって熱電変換素子が発電を行う場合のヒートパイプの接続状態を示す状態図である。
以下、添付図面を用いて本出願の実施の形態を、具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。
図1はこの出願の第1の実施例の熱発電制御装置10の構成を示すものである。熱発電制御装置10には、発熱体1、高温側Hと低温側Lの温度差によって発電を行う熱電変換素子2、熱を貯蔵する蓄熱体3、及び熱を放熱する放熱器(ラジエータ)4とを備えている。また、発熱体1と熱電変換素子2の間、発熱体1と蓄熱体3の間、発熱体と放熱器4の間、及び熱電変換素子2と放熱器4との間にはそれぞれ熱を伝える伝熱体である第1〜第4ヒートパイプHP1〜HP4がある。第4ヒートパイプHP4は固定されているが、第1から第3ヒートパイプHP1〜HP3は、それぞれ第1移動ステージ21、第2移動ステージ22、及び第3移動ステージ23によって移動することが可能である。
第1移動ステージ21によって移動され、発熱体1と熱電変換素子2との間に熱流を流す第1ヒートパイプHP1は、発熱体1とは第1ヒートスプレッダ11で熱接続しており、熱電変換素子2とは第2ヒートスプレッダ12で熱接続している。ヒートスプレッダは熱を伝播する部材である。第1ヒートパイプHP1は、第1ヒートスプレッダ11とは常に熱接続している。一方、第1ヒートパイプHP1は、第1移動ステージ21によって移動されることにより、第2ヒートスプレッダ12との熱接続の程度が変更される。
また、第2移動ステージ22によって移動され、熱電変換素子2と蓄熱体3の間に熱流を流すヒートパイプHP2は、熱電変換素子2とは第2ヒートスプレッダ12で熱接続されており、蓄熱対13とは第3ヒートスプレッダ13で熱接続されている。第2ヒートパイプHP2は、第3ヒートスプレッダ13とは常に熱接続されている。一方、第2ヒートパイプHP2は、第2移動ステージ22によって移動されることにより、第2ヒートスプレッダ12との熱接続の程度が変更される。第2ヒートスプレッダ12は、これに熱接続する第1ヒートパイプHP1と第2ヒートスプレッダ12に対して、接触面積を変化させて蓄熱、発電のための熱流の配分を行うことができる。
更に、第3移動ステージ23によって移動され、発熱体1と放熱器4の間に熱流を流すヒートパイプHP3は、発熱体1とは第5ヒートスプレッダ15で熱接続され、放熱器4とは第6ヒートスプレッダ16で熱接続されている。第3ヒートパイプHP3は、第6ヒートスプレッダ16とは常に熱接続されている。しかし、第3ヒートパイプHP3は、第3移動ステージ23によって移動されることにより、第5ヒートスプレッダ15との熱接続の程度が変更される。
固定されている第4パイプHP4は、熱電変換素子2とは第4ヒートスプレッダ14で熱接続され、放熱器4には直接接続されている。そして、熱発電制御装置10が車両に搭載される場合は、発熱体1はエンジンや排気ガスが通る排気管やモータ等であり、放熱器4は車両の車体である。また、熱発電制御装置10には制御装置30があり、熱電変換素子2で発電された電気は、制御装置30の入力端子34,35を通じて制御回路31に入力される。熱発電制御装置10は車両に搭載される他にも、電子機器内の回路基板にあるトランジスタ等の発熱体の熱を用いて発電する用途にも使用できる。
制御回路31には、発熱体1に設置された第1温度センサ5と蓄熱体3に設置された第2温度センサ6からの温度検出信号、消費電力センサ7からの消費電力信号、発電量センサ8からの発電量信号、及びバッテリ充電量センサ9からの充電量信号が入力される。消費電力センサ7は回路17の消費電力を測定し、発電量センサ8は熱電変換素子2の発電量を測定し、バッテリ充電量センサ9はバッテリ18の充電量を測定する。制御回路31にはこの他に、制御回路31の指示により第1〜第3移動ステージ21〜23を駆動制御するステージ駆動回路33や、電力を回路17とバッテリ18に分配する電力分配器32がある。制御回路31は入力された情報に基づいて、熱電変換素子2の発電量の制御、及び入力端子34,35に印加された電力の回路17、バッテリ18への供給を制御する。
以上の構成における熱電変換素子2は、温度差のあるところから起電力を発生するp型とn型の2種類の熱電変換材料が直列に接合された1つの素子が、必要な電圧を得るために複数個直列に接続されて形成されている。そして、2種類の熱電変換材料は、メアンダ状に接合或いは接続されており、同じ側の接合部或いは接続部に高温部と低温部がそれぞれ接続される。2種類の熱電変換材料の数が同数の場合は、熱電変換素子2の正負の出力端子は同じ側になるが、高温側にリード線を半田付けすると熱で半田が溶けることがあるので、出力端子は共に低温側に設置されることが多い。p型とn型の2種類の熱電変換材料が直列に接合された1つの素子の詳細な構造については、東京大学工学部応用化学科/大学院工学系研究科応用化学専攻の岸尾研究室のホームページに記載がある。
また、蓄熱体3は、蓄熱温度によって様々な材質が使用できる。例えば、回路等の比較的低温用(〜120°C)の蓄熱体としては、エリスリトール(融点120°C程度)、キシリトール(融点95°C程度)や、パラフィン等を使用することができる。車両の排気等の比較的高温用の蓄熱体としては、セラミックや水酸化リチウム‐フッ化リチウムの混合塩、水酸化リチウム‐炭酸リチウムの混合塩、塩化リチウム‐フッ化リチウムの混合塩や、水酸化リチウム‐塩化ナトリウムや水酸化リチウム単一成分塩等がある。更に、ヒートパイプとしては、伝熱温度が比較的低温の場合は銅‐水型があり、高温の場合はステンレス‐ナフタリン型を使用することができ、ヒートスプレッダとしては、銅、アルミニウムを使用することができる。
図2(a)は、ヒートパイプ、例えば第1ヒートパイプHP1が第2ヒートスプレッダ12に接続する前の状態を示すものである。第2ヒートスプレッダ12には、第1ヒートパイプHP1との接触面積を変化させて熱流の制御を行う接触部12aが設けられている。第1ヒートパイプHP1が円柱状の場合、接触部12aは円柱状の穴である。接触部12aの内周面には伝熱グリスが充填されており、接触部12aと第1ヒートパイプHP1との間に熱膨張差があっても、熱伝導、ヒートパイプの移動には支障がないようになっている。第1ヒートパイプHP1が第1移動ステージによって移動すると、図2(b)のような状態になる。第1ヒートパイプHP1の接触部12aへの挿入度合は、第1ヒートパイプHP1から第2ヒートスプレッダ12にどの程度の熱流を流すかによって決まり、熱流の量に応じて図1に示したステージ駆動回路31が第1移動ステージ21を駆動する。
ここで、制御回路31に入力される発熱体1の温度、蓄熱体3の温度、熱電変換素子2の発電量、回路17の消費電力、バッテリ18の充電量に応じて、制御回路31がステージ駆動回路33を介して行う第1〜第3ヒートパイプHP1〜HP3の動作を説明する。なお、以下の説明では、動作に関係のある部分のみに符号を付して説明し、制御装置30の図示は省略した。また、説明のないヒートパイプは図1の状態にあり、熱の伝達に関与していないものとする。
図3は、図1に示した熱発電制御装置10において、発熱体1の熱によって熱電変換素子2に発電を行わせる場合の、第1〜第3のヒートパイプHP1〜HP3の接続状態を示している。この状態では、第1移動ステージ21により第1ヒートパイプHP1が移動し、第1ヒートパイプHP1と第2ヒートスプレッダ12が熱接続する。第1ヒートパイプHP1と第2ヒートスプレッダ12が熱接続すると、発熱体1からの熱流が白抜き矢印で示すように、第1ヒートパイプHP1を通って第2ヒートスプレッダ12に流れる。更に、熱流は熱電変換素子2の高温側Hから低温側Lに流れ、その後、第4ヒートスプレッダ14から第4ヒートパイプHP4を通って放熱器4に流れる。この熱流の流れによって熱電変換素子2が発電し、入力端子34,35に電圧が印加される。
図4は、図1に示した熱発電制御装置10において、発熱体1の熱によって熱電変換素子2に発電を行わせると共に、蓄熱体3に熱を蓄熱する場合の第1と第2のヒートパイプHP1,HP2の接続状態を示している。この状態では、図3に示した第1ヒートパイプHP1と第2ヒートスプレッダ12が熱接続していると共に、第2移動ステージ22により第2ヒートパイプHP2が移動し、第2ヒートパイプHP2の先端部と第2ヒートスプレッダ12が熱接続する。第2ヒートパイプHP2と第2ヒートスプレッダ12との熱接続の程度は、蓄熱体3の熱容量に応じて増減させることができる。発熱体1からの熱流の一部が蓄熱体3に流れるので、熱電変換素子2の発電量は図3の状態に比べて減少するが、入力端子34,35には依然として電圧が印加されている。
図5は、図1に示した熱発電制御装置10において、発熱体1の熱によって熱電変換素子2に発電を行わせると共に、発熱体1の熱の一部を放熱器4から放熱する場合の第1と第3のヒートパイプHP1,HP3の接続状態を示している。この状態では、図3に示した第1ヒートパイプHP1と第2ヒートスプレッダ12が熱接続していると共に、第2移動ステージ22により第2ヒートパイプHP2が移動し、第2ヒートスプレッダ12から離れる。そして、第3移動ステージ23により第3ヒートパイプHP3が移動し、第3ヒートパイプHP3の先端部と第5ヒートスプレッダ15が熱接続する。第3ヒートパイプHP3と第5ヒートスプレッダ15との熱接続の程度は、熱電変換素子2に流す熱流の大きさに応じて増減させることができる。この状態は、蓄熱体3が限度まで蓄熱された時に発熱体1から熱電変換素子2に流す熱流の量を調節する場合の状態である。入力端子34,35には熱電変換素子2に流す熱流量に応じた電圧が印加されている。
図6は、図1に示した熱発電制御装置10において、発熱体1が発熱しておらず、蓄熱体3に蓄積された熱によって熱電変換素子2に発電を行わせる場合の第2ヒートパイプHP2の接続状態を示している。発熱体1が発熱していないので、第1移動ステージ21により第1ヒートパイプHP1が第2ヒートスプレッダ12から分離され、第2移動ステージ22により第2ヒートパイプHP2が第2ヒートスプレッダ12に熱接続される。同様に、第3移動ステージ23により第3ヒートパイプHP3が第5ヒートスプレッダ15から分離される。第2ヒートスプレッダ12に対して最大限熱が伝達されるように、第2ヒートパイプHP2は第2ヒートスプレッダ12に熱接続している。入力端子34,35には、蓄熱体3から熱電変換素子2に流れる熱流によって発生した電圧が印加されている。
図7は、図1に示した熱発電制御装置10において、発熱体1は発熱しているが、発電も蓄熱も不要な場合であり、発熱体1の熱が放熱器4から放熱される場合の第3ヒートパイプHP3の接続状態を示している。発熱体1は発熱しているが、発電も蓄熱も不要な場合は、発熱体1の過熱を防止するために第3移動ステージにより、第3ヒートパイプHP3が第5ヒートスプレッダ15に熱接続している。第1と第2のヒートパイプHP1,HP2は、第1と第2の移動ステージ21,22により第2ヒートスプレッダ12から分離されている。
以上説明したように、図1に示した熱発電制御装置10は、発熱体1が発熱している時に、以下に示す(1)〜(3)の動作に加えて、(4)と(5)の動作が可能である。
(1)発熱体1の熱を熱電変換素子2に流して発電を行う。
(2)発熱体1の熱を熱電変換素子2に流して発電を行うと共に、蓄熱体3に発熱体1の熱を蓄える。
(3)発熱体1の発熱量が小さい時に蓄熱体3に蓄積された熱を熱電変換素子2に流して発電を行う。
(4)発熱体1の熱を熱電変換素子2に流して発電を行う際に発熱体1の熱を放熱器4に逃がして発電量を調節する。
(5)発電、蓄熱不要時に発熱体1の熱を放熱器4に逃がして発熱体1の過熱を防ぐ。
ここで、図1のように構成された熱発電制御装置10が車両に搭載される場合に、制御装置30が行う第1〜第3ヒートパイプHP1〜HP3の動作制御の一実施例を、図8〜図11に示すフローチャートを用いて説明する。熱発電制御装置10が車両に搭載される場合は、発熱体はエンジン、或いはエンジンの熱によって発熱する部材とすることができ、車両が走行中は高温となるが、車両が停止している状態やエンジンが停止している状態では、エンジンが低温となる場合がある。
図8に示す手順は、車両に搭載された熱発電制御装置10の制御装置30の動作の概要を示すものであり、所定時間毎に実行される。ステップ91ではエンジン(図にはE/Gと記載)が冷えている状態(冷間状態)かどうかを判定する。エンジンが冷えている場合(YES)には発熱体も冷えているので熱発電制御装置10は動作を行わない。エンジンが熱を発生している状態の時(NO)はステップ92に進み、車両が走行中か否かを判定する。車両が走行中でない場合(NO)はステップ100に進み、車両停車中の制御を実行してこのルーチンを終了する。車両停車中の制御については後に詳述する。
ステップ92で車両が走行中であると判定された場合(YES)はステップ93に進み、発熱体温度(エンジン温度)がA(°C)以上か否かを判定する。発熱体温度<Aの場合(NO)はこのルーチンを終了し、発熱体温度≧Aの場合(YES)はステップ94に進む。ステップ94では発熱体温度がB(°C)以上か否かを判定する。温度Bは発熱体の補償温度であり、発熱体温度がB未満であれば発熱体温度はそのまま利用できるが、発熱体温度がB以上の場合は過熱を防ぐために冷却する必要があり、2つの場合で制御が異なる。そして、ステップ94の判定がNOの場合はステップ200に進み、発熱体の温度が補償温度内の制御を行い、ステップ94の判定がYESの場合はステップ300に進み、発熱体の温度が補償温度超時の制御を行う。発熱体の温度が補償温度内の制御及び発熱体の温度が補償温度超時の制御については後述する。
図9は、図8に示したフローチャートにおける車両停止時の制御の手順を詳細に示すものである。ステップ101では発熱体温度がA(°C)以上か否かを判定する。発熱体温度≧Aの場合(YES)はステップ102に進み、熱電変換素子による発電が必要かどうかを判定する。熱電変換素子による発電が必要な場合(YES)はステップ103に進み、第1ヒートパイプを第2ヒートスプレッダに接続し、第2、第3ヒートパイプはヒートスプレッダから分離してこのルーチンを終了する。ステップ103の処理により、熱発電制御装置10は図3で説明した状態になる。一方、ステップ102で発電が必要ないと判定された場合NOはステップ104に進み、第1〜第3ヒートパイプを全てヒートスプレッダから分離してこのルーチンを終了する。ステップ102の処理により、熱発電制御装置10は図1で説明した状態になる。なお、ステップ102の処理において、第3ヒートパイプのみをヒートスプレッダに接続して図7で説明した状態にしても良い。
ステップ101の判定で発熱体温度がA未満であると判定された場合(NO)はステップ105に進み、蓄熱体温度がA(°C)以上か否かを判定する。蓄熱体温度がA以上の場合(YES)はステップ106に進み熱電変換素子による発電が必要かどうかを判定する。熱電変換素子による発電が必要な場合(YES)はステップ107に進み、第2ヒートパイプを第2ヒートスプレッダに接続し、第1、第3ヒートパイプはヒートスプレッダから分離してこのルーチンを終了する。ステップ107の処理により、熱発電制御装置10は図6で説明した状態になる。一方、ステップ105で蓄熱体温度がA未満であると判定された場合(NO)と、ステップ106で発電が必要ないと判定された場合(NO)はステップ108に進み、第1〜第3ヒートパイプを全てヒートスプレッダから分離してこのルーチンを終了する。ステップ108の処理により、熱発電制御装置10は図1で説明した状態になる。
図10は、図8に示したフローチャートにおける発熱体の温度が補償温度内の制御の詳細を示すものである。ステップ201では熱電変換素子による発電が必要かどうかを判定する。熱電変換素子による発電が必要な場合(YES)はステップ202に進み、第1ヒートパイプを第2ヒートスプレッダに所定長さ接続し、第2、第3ヒートパイプはヒートスプレッダから分離してステップ203に進む。ステップ203の処理により、熱電変換素子が発電を行うので、ステップ203では熱電変換素子の発電量が熱発電制御装置における消費電力より小さいかどうかが判定される。熱電変換素子の発電量が熱発電制御装置における消費電力より小さい場合(YES)はステップ204に進み、第1ヒートパイプの第2ヒートスプレッダへの接続量を増やして熱電変換素子への熱流量を増大してこのルーチンを終了する。
一方、ステップ203の判定において熱電変換素子の発電量が熱発電制御装置における消費電力より大きい場合(NO)はステップ205に進む。ステップ205ではバッテリに充電が可能かどうかを判定し、充電が可能な場合(YES)はこのままこのルーチンを終了し、熱電変換素子が発電した電力でバッテリの充電が行われる。一方、バッテリが満充電状態であり、ステップ205の判定で充電ができないと判定された場合(NO)はステップ206に進み、余剰の発電量で蓄電体を充電すべく第2ヒートパイプを第2ヒートスプレッダに接続してステップ207に進む。この状態が図4に示した状態である。
ステップ207では蓄電体の容量にまだ余裕があるかどうか(蓄電容量の残があるか)を判定し、蓄電体の容量にまだ余裕がある場合(YES)はこのままこのルーチンを終了する。一方、蓄電体の容量一杯に熱が蓄えられた場合(NO)はステップ208に進む。ステップ208では、第2ヒートパイプを第2ヒートスプレッダから分離すると共に、熱電変換素子における余剰の発熱量を低減するために、第3ヒートパイプを第5ヒートスプレッダに接続して、発熱体から熱発電素子への熱量を減らしてこのルーチンを終了する。この状態が図5で説明した状態である。
なお、ステップ201で発電が必要でないと判定された場合(NO)はステップ209に進み、第1と第2ヒートパイプを第2ヒートスプレッダから分離し、第3ヒートパイプを第5ヒートスプレッダに接続して発熱体の熱を放熱してこのルーチンを終了する。
図11は、図8に示したフローチャートにおける発熱体の温度が補償温度超時の制御の詳細を示すものである。ステップ301では熱電変換素子による発電が必要かどうかを判定する。熱電変換素子による発電が必要な場合(YES)はステップ302に進み、バッテリに充電が可能かどうかを判定する。バッテリに充電が可能な場合(YES)はステップ303に進んで第1、第2ヒートパイプを第2ヒートスプレッダに接続してステップ305に進む。一方、バッテリに充電ができない場合(NO)はステップ304に進み、第1ヒートパイプの第2ヒートスプレッダへの接続量を減らし、第2ヒートパイプの第2ヒートスプレッダへの接続量を増大してステップ305に進む。この手順により、バッテリに充電しない電力を蓄電体に蓄えることができる。
ステップ305では蓄電体の容量にまだ余裕があるかどうか(蓄電容量の残があるか)を判定し、蓄電体の容量にまだ余裕がある場合(YES)はこのままこのルーチンを終了する。一方、蓄電体の容量一杯に熱が蓄えられた場合(NO)はステップ306に進む。ステップ306では、第2ヒートパイプを第2ヒートスプレッダから分離すると共に、熱電変換素子における余剰の発熱量を低減するために、第3ヒートパイプを第5ヒートスプレッダに接続して、発熱体から熱発電素子への熱量を減らしてこのルーチンを終了する。この状態が図5で説明した状態である。
なお、ステップ301で発電が必要でないと判定された場合(NO)はステップ307に進み、第1と第2ヒートパイプは第2ヒートスプレッダから分離し、第3ヒートパイプを第5ヒートスプレッダに接続して発熱体の熱を放熱してこのルーチンを終了する。
以上の制御はあくまでも一例であり、図1のように構成された熱発電制御装置10を車両に搭載した場合は、制御装置30によって第1〜第3ヒートパイプHP1〜HP3を図1及び図3〜図7の状態の何れかにすることができる。そして、第1〜第3ヒートパイプHP1〜HP3を図1及び図3〜図7の状態の何れかにすることにより、発熱体からの熱流、或いは蓄熱体からの熱流の流れを制御して、有効な熱発電を行うことができる。
図12は、この出願の第2の実施例の熱発電制御装置20の構成を示すものである。第2の実施例では、熱発電制御装置20には、発熱体1、高温側Hと低温側Lの温度差によって発電を行う熱電変換素子2、熱を貯蔵する蓄熱体3、及び熱を放熱する放熱器(ラジエータ)4とがある。
第2の実施例の熱発電制御装置20では、発熱体1と熱電変換素子2の一端の間が固定の第1ヒートパイプHP01で接続されており、熱電変換素子2の他端と蓄熱体3の間が同じく固定の第2ヒートパイプHP02で接続されている。また、蓄熱体3と放熱器4との間は、第1移動ステージ51によって移動される第3ヒートパイプHP03で熱的に接続できるようになっている。更に、発熱体1と放熱器4との間は、第2移動ステージ52によって移動される第4ヒートパイプHP04で熱的に接続できるようになっている。
第3ヒートパイプHP03と放熱器4とは第3ヒートスプレッダ43によって常時熱接続しているが、蓄熱体3は第3ヒートパイプHP03が第1移動ステージ51によって移動させられて、第2ヒートスプレッダ42に接続した時のみ第3ヒートパイプHP03と熱接続する。同様に、第4ヒートパイプHP04と放熱器4とは第4ヒートスプレッダ44によって常時熱接続している。一方、発熱体1と第4ヒートパイプHP04とは、第4ヒートパイプHP04が第2移動ステージ52によって移動させられて、第1ヒートスプレッダ41に接続した時のみ熱接続する。
熱電変換素子2の両端部は整流回路29に接続されており、熱電変換素子2の出力は整流回路29で整流された後に制御装置30′の入力端子34,35に入力される。これは熱電変換素子2を流れる熱流が、発熱体1からの熱流であるか、蓄熱体3からの熱流であるかによって、熱電変換素子2で発電された電圧の極性が変わるからである。また、発熱体1に取り付けられた第1温度センサ5と蓄熱体2に取り付けられた第2温度センサ6の出力も制御装置30′に入力される。制御装置30′の構成は、図1で説明した制御装置30の構成と同じで良いので、ここではその説明を省略する。熱発電制御装置20が車両に搭載される場合は、発熱体1はエンジンや排気ガスが通る排気管やモータ等であり、放熱器4は車両の車体である。
ここで、制御装置30′が第1移動ステージ51と第2移動ステージ52を駆動して行う第3と第4ヒートパイプHP03、HP04の動作を説明する。なお、以下の説明では、動作に関係のある部分のみに符号を付して説明し、制御装置30′の図示は省略した。また、説明のないヒートパイプは図12の状態にあり、熱の伝達に関与していないものとする。
図13は、図12に示した熱発電制御装置20において、発熱体1の熱によって熱電変換素子2に発電を行わせ、蓄熱体3に熱が蓄熱される場合の状態を示している。この状態では、第1移動ステージ51と第2の移動ステージ52は動作しておらず、発熱体1は第1ヒートパイプHP01とのみ熱接続し、蓄熱体3は第2ヒートパイプHP02とのみ熱接続している。よって、発熱体1からの熱流が白抜き矢印で示すように、第1ヒートパイプHP1を通って熱電変換素子2に流れる。更に、熱流は熱電変換素子2の高温側Hから低温側Lに流れ、その後、第2ヒートパイプHP02を通って蓄熱体3に流れて熱が蓄熱体3に蓄えられる。この熱流の流れによって熱電変換素子2が発電し、入力端子34,35に電圧が印加される。
図14は、図12に示した熱発電制御装置20において、発熱体1の熱によって熱電変換素子2が発電を行うと共に、蓄熱体3に流れ込んだ熱が放熱器4に放熱される場合の状態を示している。この状態は、図13に示した状態において、蓄熱体3にこれ以上熱が蓄えられなくなった時の状態である。この状態では、第1移動ステージ51により第3ヒートパイプHP03が移動し、第3ヒートパイプHP03の先端部と第2ヒートスプレッダ42が熱接続する。第3ヒートパイプHP03と第2ヒートスプレッダ42との熱接続の程度は、発熱体1からの熱流の量に応じて調整することができる。この状態では蓄熱体3に流れ込んだ熱流は、第2ヒートスプレッダ42と第3ヒートパイプHP03を通じて放熱器4に放熱される。
図15は、図12に示した熱発電制御装置20において、発熱体1の熱によって熱電変換素子2が発電を行うと共に、蓄熱体3に流れ込んだ熱が放熱器4に放熱され、且つ発熱体1の熱が直接放熱器4から放熱される場合の状態を示すものである。図15に示される状態は、図14に示した状態に加えて、第2移動ステージ52により第4ヒートパイプHP04が移動し、第4ヒートパイプHP04の先端部と第1ヒートスプレッダ41が熱接続した状態である。
図15に示す状態では、発熱体1からの熱流は、第1ヒートパイプHP01、熱殿変換素子2、蓄熱体3、及び第3ヒートパイプHP03を流れて放熱器4から放熱されると共に、第4ヒートパイプHP04を流れて放熱器4から放熱される。第3と第4ヒートパイプHP03,HP04がこの状態にされる時は、蓄熱器3の蓄熱量が一杯になり、更に、熱電変換素子2を流れる熱流量を減らしたい時である。
また、発熱体1は発熱しているが、熱殿変換素子2による発電が不要である時は、図15の状態から、第1移動ステージ51を駆動して第3ヒートパイプHP03を移動させて第2ヒートスプレッダ42から分離し、図16に示す状態にする。図16に示す状態では蓄熱器3の蓄熱量が一杯であるので、発熱体1からの熱流は全て第1ヒートスプレッダ41と第4ヒートパイプHP04を通じて放熱器4に放熱されるので、熱殿変換素子2に熱流が流れず発電が行われない。
図17は、図12に示した熱発電制御装置20において、発熱体1が発熱しておらず、蓄熱体3に蓄積された熱によって熱電変換素子2が発電を行う場合の状態を示している。この状態では、発熱体1が発熱していないので、第1移動ステージ51により第3ヒートパイプHP03が第2ヒートスプレッダ42から分離され、第2移動ステージ52により第4ヒートパイプHP04が第1ヒートスプレッダ41に熱接続される。この場合は、蓄熱体3からの熱流が第2ヒートパイプHP02、熱電変換素子2、第1ヒートパイプHP01,発熱体1、第1ヒートスプレッダ41、及び第4ヒートパイプHP04を流れて放熱器4から放熱される。
この結果、熱電変換素子2には、発熱体1から熱流が流れた場合と反対向きの熱流が流れるので、熱電変換素子2において発電された電圧の極性が逆になる。ところが、第2の実施例の熱発電制御装置20には、図12に示したように整流回路29が制御装置30′の前段に設けられているので、入力端子34,35を通じて制御装置30′に入力される電圧の極性は変わらない。
以上説明したように、図12に示した第2の実施例の熱発電制御装置20においても、発熱体1が発熱している時に、以下に示す(1)〜(3)の動作に加えて(4)と(5)の動作が可能である。
(1)発熱体1の熱を熱電変換素子2に流して発電を行う。
(2)発熱体1の熱を熱電変換素子2に流して発電を行うと共に、蓄熱体3に発熱体1の熱を蓄える。
(3)発熱体1の発熱量が小さい時に蓄熱体3に蓄積された熱を熱電変換素子2に流して発電を行う。
(4)発熱体1の熱を熱電変換素子2に流して発電を行う際に発熱体1の熱を放熱器4に逃がして発電量を調節する。
(5)発電、蓄熱不要時に発熱体1の熱を放熱器4に逃がして発熱体1の過熱を防ぐ。
以上、本出願を特にその好ましい実施の形態を参照して詳細に説明した。本出願の容易な理解のために、本出願の具体的な形態を以下に付記する。
(付記1) 発熱体と、蓄熱体と、放熱器と、温度差によって発電を行う熱電変換素子と、複数の伝熱体、及び前記伝熱体の移動機構とを備えた熱発電制御装置であって、前記移動機構を、
前記発熱体の発熱時に、前記伝熱体を移動させて、前記熱電変換素子の一端から他端に前記発熱体からの熱流を流して発電させる第1の動作と、
前記発熱体の発熱時に、前記伝熱体を移動させて、前記熱電変換素子の一端から他端に前記発熱体からの熱流を流して発電させると共に、前記蓄熱体に前記発熱体からの熱流を供給して熱を蓄える第2の動作と、
前記発熱体の非発熱時に、前記伝熱体を移動させて、前記蓄熱体に蓄積された熱を前記熱電変換素子の一端から他端に熱流として流して発電させる第3の動作を少なくとも行うことができるように構成したことを特徴とする熱発電制御装置。
(付記2) 前記移動機構を、前記伝熱体を移動させて、前記発熱体と前記放熱器とを熱接続する第4の動作を行うことができるように構成したことを特徴とする付記1に記載の熱発電制御装置。
(付記3) 前記熱電変換素子の他端を、前記伝熱体の中の固定の伝熱体により前記放熱器に熱接続しておき、前記移動機構を、
前記第1の動作では、前記伝熱体の中の第1の伝熱体を移動させて、前記熱電変換素子の一端を前記発熱体に熱接続させ、
前記第2の動作では、前記第1の動作に加えて更に、前記伝熱体の中の第2の伝熱体を移動させて、前記蓄熱体を前記発熱体に熱接続させ、
前記第3の動作では、前記第2の動作の後に、前記第1の伝熱体を移動させて前記熱電変換素子の一端と前記発熱体との熱接続を解除する動作を行うことができるように構成したことを特徴とする付記1又は2に記載の熱発電制御装置。
(付記4) 前記熱電変換素子の一端を、前記伝熱体の中の第1の伝熱体により前記発熱体に常時熱接続しておき、前記熱電変換素子の他端を、前記伝熱体の中の第2の伝熱体により前記蓄熱体に常時熱接続しておき、前記移動機構を、
前記第1の動作では、前記伝熱体の中の第3の伝熱体を移動させて、前記熱電変換素子の他端からの熱流が前記蓄熱体を通過して前記放熱器に流れるように熱接続させ、
前記第2の動作では、前記伝熱体の中の第3の伝熱体を移動させて、前記蓄熱体と前記放熱器との熱接続量を減らし、前記熱電変換素子の他端からの熱流の一部が前記蓄熱体に溜まるように熱接続させ、
前記第3の動作では、前記第2の動作の後に、前記伝熱体の中の第3の伝熱体を移動させて、前記蓄熱体と前記放熱器との熱接続を解除すると共に、前記伝熱体の中の第4の伝熱体を移動させて、前記発熱体を前記放熱器に熱接続させる動作を行うことができるように構成したことを特徴とする付記2に記載の熱発電制御装置。
(付記5) 前記移動機構は、前記伝熱体の移動量を調節することにより、前記伝熱体を介した熱の伝播量を調節することを特徴とする付記1から4の何れかに記載の熱発電制御装置。
(付記6) 前記移動機構によって移動する前記伝熱体は、前記発熱体、前記蓄熱体、前記熱電変換素子に対して、熱伝播部材を介して接続することを特徴とする付記1から5の何れかに記載の熱発電制御装置。
(付記7) 前記伝熱体と前記熱伝播部材との接触部には、伝熱グリスが充填されていることを特徴とする付記6に記載の熱発電制御装置。
(付記8) 前記伝熱体は、ヒートパイプであることを特徴とする付記1から7の何れかに記載の熱発電制御装置。
(付記9) 前記ヒートパイプの断面形状及び前記熱伝播部材の前記ヒートパイプ受け入れ部の断面形状は円形であることを特徴とする付記8に記載の熱発電制御装置。
(付記10) 前記熱電変換素子の一端と他端には、整流回路が接続されていることを特徴とする付記4に記載の熱発電制御装置。
(付記11)
温度差によって発電を行う熱電変換素子と、
前記熱電変換素子の一端に熱的に接続される放熱器と、
前記熱電変換素子の他端に熱的に接続可能な発熱体と、
前記熱電変換素子の他端に熱的に接続可能な蓄熱体と、
前記熱電変換素子の他端と前記発熱体とを熱的に接続可能な第1の伝熱体と、
前記熱電変換素子の他端と前記蓄熱体とを熱的に接続可能な第2の伝熱体と、
前記第1と第2の伝熱体を移動させて、前記熱電変換素子の他端と前記発熱体の熱的な接続或いは切断、及び前記熱電変換素子の他端と前記蓄熱体との熱的な接続或いは切断を切り換える移動機構と、を有することを特徴とする熱発電制御装置。
1 発熱体
2 熱電変換素子
3 蓄熱体
4 放熱器
10、20 熱発電制御装置
11〜16、41〜44 ヒートスプレッダ
21〜23,51,52 移動ステージ
29 整流回路
30,30′ 制御装置
34,35 入力端子
HP1〜HP4、HP01〜HP04 ヒートパイプ

Claims (6)

  1. 発熱体と、蓄熱体と、放熱器と、温度差によって発電を行う熱電変換素子と、複数の伝熱体、及び前記伝熱体の移動機構とを備えた熱発電制御装置であって、前記移動機構を、
    前記発熱体の発熱時に、前記伝熱体を移動させて、前記熱電変換素子の一端から他端に前記発熱体からの熱流を流して発電させる第1の動作と、
    前記発熱体の発熱時に、前記伝熱体を移動させて、前記熱電変換素子の一端から他端に前記発熱体からの熱流を流して発電させると共に、前記蓄熱体に前記発熱体からの熱流を供給して熱を蓄える第2の動作と、
    前記発熱体の非発熱時に、前記伝熱体を移動させて、前記蓄熱体に蓄積された熱を前記熱電変換素子の一端から他端に熱流として流して発電させる第3の動作を少なくとも行うことができるように構成したことを特徴とする熱発電制御装置。
  2. 前記移動機構を、前記伝熱体を移動させて、前記発熱体と前記放熱器とを熱接続する第4の動作を行うことができるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の熱発電制御装置。
  3. 前記熱電変換素子の他端を、前記伝熱体の中の固定の伝熱体により前記放熱器に熱接続しておき、前記移動機構を、
    前記第1の動作では、前記伝熱体の中の第1の伝熱体を移動させて、前記熱電変換素子の一端を前記発熱体に熱接続させ、
    前記第2の動作では、前記第1の動作に加えて更に、前記伝熱体の中の第2の伝熱体を移動させて、前記蓄熱体を前記発熱体に熱接続させ、
    前記第3の動作では、前記第2の動作の後に、前記第1の伝熱体を移動させて前記熱電変換素子の一端と前記発熱体との熱接続を解除する動作を行うことができるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱発電制御装置。
  4. 前記熱電変換素子の一端を、前記伝熱体の中の第1の伝熱体により前記発熱体に常時熱接続しておき、前記熱電変換素子の他端を、前記伝熱体の中の第2の伝熱体により前記蓄熱体に常時熱接続しておき、前記移動機構を、
    前記第1の動作では、前記伝熱体の中の第3の伝熱体を移動させて、前記熱電変換素子の他端からの熱流が前記蓄熱体を通過して前記放熱器に流れるように熱接続させ、
    前記第2の動作では、前記伝熱体の中の第3の伝熱体を移動させて、前記蓄熱体と前記放熱器との熱接続量を減らし、前記熱電変換素子の他端からの熱流の一部が前記蓄熱体に溜まるように熱接続させ、
    前記第3の動作では、前記第2の動作の後に、前記伝熱体の中の第3の伝熱体を移動させて、前記蓄熱体と前記放熱器との熱接続を解除すると共に、前記伝熱体の中の第4の伝熱体を移動させて、前記発熱体を前記放熱器に熱接続させる動作を行うことができるように構成したことを特徴とする請求項2に記載の熱発電制御装置。
  5. 前記移動機構は、前記伝熱体の移動量を調節することにより、前記伝熱体を介した熱の伝播量を調節することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の熱発電制御装置。
  6. 温度差によって発電を行う熱電変換素子と、
    前記熱電変換素子の一端に熱的に接続される放熱器と、
    前記熱電変換素子の他端に熱的に接続可能な発熱体と、
    前記熱電変換素子の他端に熱的に接続可能な蓄熱体と、
    前記熱電変換素子の他端と前記発熱体とを熱的に接続可能な第1の伝熱体と、
    前記熱電変換素子の他端と前記蓄熱体とを熱的に接続可能な第2の伝熱体と、
    前記第1と第2の伝熱体を移動させて、前記熱電変換素子の他端と前記発熱体の熱的な接続或いは切断、及び前記熱電変換素子の他端と前記蓄熱体との熱的な接続或いは切断を切り換える移動機構と、を有することを特徴とする熱発電制御装置。
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