JP2005127159A - エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】 ストイキ運転時におけるEGR量の増加に対し、等容度を低下させることなく、燃費の改善を図ることができるエンジンを提供する。
【解決手段】 エンジンのストイキ運転時に燃焼室内に排ガス量を可変に導入させる排ガス還流手段と、燃焼室内に直接的に加圧空気の噴射を行うエア噴射手段と、加圧空気の噴射タイミングを制御する噴射タイミング制御手段とを備え、噴射タイミング制御手段は、排ガス還流手段による排ガス還流量の少ない場合と排ガス還流量の多い場合とのうち、排ガス還流量の多いときにエア噴射手段による加圧空気の噴射(S302,S304)を行わせてなる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、エンジンに係り、詳しくは、ストイキ運転時に排ガス還流(EGR)を行わせるエンジンに関する。
一般に、エンジンにおいて、そのストイキ運転時には、気筒内にEGRによる排ガスを導入させれば、ポンプロスの低減や熱損失の低減などが図られ、熱効率が向上して燃費を改善できることが知られている。
一方、この排ガス還流量(EGR量)の増大に伴って燃焼が緩慢になり、燃焼変動の増大が生ずると、燃費が悪化してしまう。換言すれば、EGR量は、少量の場合には燃費を良好化できるものの、増加によって逆に悪化するとの問題がある。
そこで、このEGR量の増加を考慮したエンジンの技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
当該エンジンでは、ストイキ運転時にはEGR量の増加とともにエアアシストを行い、EGR量の増大に伴う燃焼変動の増大を回避している。
特公平8−19883号公報(第7頁右欄第18行〜第8頁左欄第1行、図1、図5等)
ところで、前記従来の技術では、燃料噴射弁からの燃料噴流に向けて空気流を噴出させ、燃料粒子と空気流との衝突によって燃料の微粒化を図っている。これにより、EGR量が増加しても燃焼の緩慢防止に寄与できる。
しかし、EGR量の増加がやがて燃費を悪化させるのは、EGR量の増大に伴って燃焼速度が遅くなり、燃焼が緩慢になって燃焼変動の増大が生ずると、等容度が低下して熱効率が落ちるからである。
この等容度とは、燃焼指標の一つであり、燃焼が瞬時に完結しないことによる時間損失の割合である。より具体的には、図示熱効率ηiは、理論熱効率ηth、等容度ηgl、ポンプ効率ηpl、燃焼効率ηcomb及び(1−φhl)の積で表される。このφhlは熱損失である。なお、理論熱効率ηthは、圧縮比ε、ポリトロープ指数kとすれば1−(1/ε)k-1で表される。そして、等容度ηglは空気サイクル(理論サイクル)では1となる。燃焼が圧縮上死点で瞬時に完結するからである。これに対し、燃焼速度が遅すぎる場合の他、早すぎる場合にも圧力損失が生じて1以下になる。なお、エンジンでは一般に約0.8〜0.95の範囲に収まるように設計される。
このように、EGR量の増加による燃費の悪化を防ぐためには、等容度を低下させないことが必要である。
しかし、前記従来の技術によるエアアシストでは、吸気ポートに配設された燃料噴射弁の噴口の周囲から空気流を噴出させ、燃料粒子と空気流との衝突による燃料の微粒化を図るものであり、燃焼室内での燃料と空気との乱れ(乱れ作用)を生じさせるものではない。また、前記エアアシストでは、燃料噴流と空気流とを燃焼室に向けて略同一方向に噴射させていることから、燃料噴流と空気流とを燃焼室内で衝突させることは難しい。すなわち、燃料の微粒化を図るためのエアアシストでは、EGR量のより多いときには燃焼がやはり緩慢になり、等容度の低下を抑制できないことから、燃費の改善効果には限界があり、期待できないとの問題がある。
すなわち、前記従来の技術では、等容度を低下させない点については格別な配慮がなされておらず、EGR量の増加に対する燃費の改善については、依然として課題が残されている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、ストイキ運転時におけるEGR量の増加に対し、等容度を低下させることなく、燃費の改善を図ることができるエンジンを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するべく、請求項1記載のエンジンは、エンジンのストイキ運転時に燃焼室内に排ガス量を可変に導入させる排ガス還流手段と、燃焼室内に直接的に加圧空気の噴射を行うエア噴射手段と、加圧空気の噴射タイミングを制御する噴射タイミング制御手段とを備え、噴射タイミング制御手段は、排ガス還流手段による排ガス還流量の少ない場合と排ガス還流量の多い場合とのうち、排ガス還流量の多いときにエア噴射手段による加圧空気の噴射を行わせることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明では、噴射タイミング制御手段は、ピストンの吸気行程中期から圧縮行程中期に亘って加圧空気の噴射を行わせることを特徴としている。
したがって、請求項1記載の本発明のエンジンによれば、等容度を低下させないことに着目し、噴射タイミング制御手段が、排ガス還流量の多い場合(高EGR率時)に加圧空気の筒内噴射を行わせると、燃焼室内では燃料と空気との乱れ(乱れ作用)が活発になる。よって、燃焼速度が速められて等容度の増加が図られる。その結果、熱効率が向上し、燃費の改善を図ることができる。
更に、高EGR率時に等容度の増加が可能となれば、高EGR率による運転領域の拡大化を図ることが可能になる。しかも、排ガス還流を行える領域(EGR限界)の拡大化をも図ることが可能になり、燃費の更なる改善や、例えば、現状よりも高負荷・高回転の領域にもEGRを行うことが可能となる。
また、上記燃費の改善の他、燃焼室内では燃料の霧化促進を図ることも可能となり、ピストンやシリンダに付着する燃料が減少し、冷態時の未燃燃料(HC)の一層の低減をも図ることができる。
また、請求項2記載の発明によれば、吸気行程中期では、燃焼室内の圧力(筒内圧)が低いので、上記乱れ作用が良好に生じ、また、圧縮行程中期では、燃焼の直前に上記乱れ作用を生じるので、噴射タイミング制御手段が、吸気行程中期から圧縮行程中期に亘って加圧空気の噴射を行うことによって、上記乱れ作用がより活発化され、燃費のより一層の改善を図ることができる。
以下、図面により本発明の実施形態について説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係るエンジンのシステム構成図が示され、図2には当該エンジンの要部が示されており、以下図1及び図2に基づき本発明に係るエンジンの構成を説明する。
当該エンジン1としては、例えば、吸気ポートを介した燃料噴射が実施可能なマルチポイントインジェクションエンジン(MPI型エンジン)が採用される。
図示のように、エンジン1のシリンダヘッド2には、各気筒毎に略水平方向に吸気ポート9が形成されており、各吸気ポート9の燃焼室5側には、各吸気ポート9と燃焼室5との連通と遮断とを行う吸気弁11がそれぞれ設けられている。吸気弁11は、エンジン回転に応じて回転するカムシャフト12のカム12aに倣って吸気口9aを開閉作動する。なお、図2では吸気弁11の図示を省略する。
各吸気ポート9には、各気筒に燃料噴射を行う電磁式のインジェクタ(燃料噴射手段)6が取り付けられており、インジェクタ6には、燃料パイプ7を介して燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続されている。そして、インジェクタ6は、ピストン21の排気行程で燃焼室5に向けて燃料を噴射する。
また、各吸気ポート9には吸気マニホールド10の一端がそれぞれ接続されている。吸気マニホールド10には吸入空気量を調節する電磁式のスロットル弁17が設けられている。スロットル弁17近傍には、スロットル開度を検出するスロットルポジションセンサ(TPS)18が設けられている。さらに、吸気マニホールド10のスロットル弁17よりも上流部分には、吸入空気量を検出するため、カルマン渦式のエアフローセンサ19が設けられている。
シリンダヘッド2には、各気筒毎に点火プラグ4が取り付けられており、点火プラグ4には高電圧を出力する点火コイル8が接続されている。そして、吸気マニホールド10からの新気とインジェクタ6からの燃料とからなる混合気に対して燃焼室5内で火花点火を行う。
また、シリンダヘッド2には、各気筒3毎に略水平方向に排気ポート13が形成されており、各排気ポート13の燃焼室5側には、各排気ポート13と燃焼室5との連通と遮断とを行う排気弁15がそれぞれ設けられている。排気弁15は、エンジン回転に応じて回転するカムシャフト16のカム16aに倣って排気口13aを開閉作動する。なお、図2では排気弁15の図示を省略する。
更に、本実施形態におけるエンジン1のシリンダヘッド2には、排気口13a近傍の適宜位置に電磁式のエアインジェクタ(エア噴射手段)50が取り付けられており、エアインジェクタ50には、エアパイプ51を介してエアタンクを擁した加圧空気供給装置(図示せず)が接続されている。そして、エアインジェクタ50は、排ガス還流量(EGR量)に応じて、ピストン21の吸気行程から圧縮行程にかけて燃焼室5内に直接的に加圧空気を噴射する。
そして、各排気ポート13には排気マニホールド14の一端がそれぞれ接続されている。排気マニホールド14の他端には排気管20が接続されており、排気管20には、ストイキ近傍においてHC、CO、NOxを高効率で浄化可能な三元触媒コンバータ30が介装されている。また、排気管20の三元触媒コンバータ30の直上流部分には、排気空燃比を検出するO2センサ22が設けられている。
また、シリンダヘッド2には、カム12aやカム16aを進角或いは遅角操作することで吸気弁11や排気弁15の開閉時期を油圧調整によって可変させる可変動弁機構(排ガス還流手段)40が設けられ、これにより排ガスの一部を還流させる(内部EGR)。このEGR量は、上記開閉時期の可変設定によって、筒内への導入量の少ない場合(低EGR率時)と、導入量の多い場合(高EGR率時)との間で変化する。この可変動弁機構40としては、例えばカムシャフト12、16を揺動させる振り子式可変バルブタイミング機構が適用される。なお、振り子式可変バルブタイミング機構は公知であり、ここではその構成の詳細については説明を省略する。
シリンダヘッド2の下側には上記気筒を含むシリンダブロック3が接合され、各気筒内にはピストン21が配設されている。そして、シリンダヘッド2の下面とシリンダブロック3の内周面とピストン21の頂面とにより燃焼室5が画成される。
電子コントロールユニット(ECU)60は、入出力装置、記憶装置、中央処理装置(CPU)等を備えており、当該ECU60により、エンジン1の総合的な制御が行われる。
ECU60の入力側には、上記TPS18、エアフローセンサ19、O2センサ22などの他、エンジン1の冷却水温度を検出する水温センサ23やクランク角を検出するクランク角センサ24などの各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。
一方、ECU60の出力側には、上記エアインジェクタ50及びインジェクタ6、点火コイル8、スロットル弁17、可変動弁機構40等の各種出力デバイスが接続されており、エアインジェクタ50には、上記各種センサ類からの検出情報に応じてエア圧力、エア噴射量、エア噴射時期の各信号がそれぞれ出力される。また、インジェクタ6、点火コイル8、スロットル弁17には、上記各種センサ類からの検出情報に応じて燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、スロットル開度の各信号がそれぞれ出力される。
なお、エアインジェクタ50による加圧空気の噴射が行われる場合には、このエア噴射量を考慮した燃料噴射量が設定される。つまり、燃料噴射量は、気筒内の空燃比が目標空燃比を維持するように設定される。
これにより、インジェクタ6からは適正量の燃料が適正時期で噴射され、点火プラグ4により適正時期で火花点火が実施され、さらに、スロットル開度が適正な開度に制御され、エンジン1のストイキ運転時には、可変動弁機構40に対して適正なバルブタイミング指令が行われる。
そして、ECU60には、エアインジェクタ50に対するエア圧力、エア噴射量、エア噴射時期を制御すべく、噴射タイミング制御部(噴射タイミング制御手段)61が設けられている。
具体的には、エンジン1のストイキ運転時にて、可変動弁機構40によって低EGR率時と高EGR率時とが行われると、噴射タイミング制御部61は、上記高EGR率時には、ピストン21の吸気行程中期から圧縮行程中期に亘ってエアインジェクタ50に加圧空気の噴射を行わせている。この圧力は、例えば約350kPa程度に設定される。
図3には、噴射タイミング制御部61により実施される燃費改善制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下、このフローチャートに基づいて燃費改善制御の制御手順を説明する。
同図のステップS301では、水温センサ23やクランク角センサ24などの出力信号に基づいてエンジン回転速度や負荷を読み込み、ステップS302では、ストイキ運転領域内において高EGR率時であるか否かを判別する。この高EGR率時とは、エンジン回転速度が約1000〜2000rpmであって、負荷が約30〜40%の場合に該当し、EGR量をより多く導入させる時期をいう。そして、上記高EGR率時であると判定された場合、すなわちYESのときにはステップS303に進み、ピストン21の位置が吸気行程中期から圧縮行程中期にあるか否かを気筒毎に判別する。そして、吸気行程中期から圧縮行程中期の範囲内にあると判定された場合、すなわちYESのときにはステップS304に進んで、当該範囲内にある気筒のエアインジェクタ50による加圧空気の噴射を実行させ、このルーチンを抜ける。
すなわち、図4を参照すると、噴射タイミング制御部61による燃費改善制御を行った場合のタイムチャートが示されているが、同図に示すように、吸気ポート9に設けられたインジェクタ6は、ピストン21の排気行程で燃焼室5に向けて燃料を噴射するのに対し、シリンダヘッド2に設けられたエアインジェクタ50は、高EGR率時の場合には、上記ピストン21の排気行程に連なる吸気行程中期から圧縮行程中期にかけて、約350kPa程度に加圧されたエアを燃焼室5内で噴射する。
このように、吸気行程中期からエア噴射を行うのは、この時点では筒内圧が低く、乱れ作用が良好に生ずるからであり、また、圧縮行程中期まで噴射を行うのは、燃焼の直前に乱れ作用が生じていれば、好適な燃焼を形成することができるからである。
一方、ステップS302にて高EGR率時ではない場合には、ステップS305に進み、エアインジェクタ50による加圧空気の噴射を禁止して、このルーチンを抜ける。この高EGR率時ではない場合とは、例えば、ストイキ運転領域外の場合や、エンジン回転速度が約3000rpm以下であって、負荷が約70%以下というストイキ運転領域によるEGR限界を超えないものの、EGR量を少量ながらも導入させる低EGR率時である場合などが該当する。
また、ステップS303にてピストン21の位置が吸気行程中期から圧縮行程中期にない場合、換言すれば、圧縮行程中期から次の吸気行程中期までの間にあるときにも、ステップS305に進み、エアインジェクタ50による加圧空気の噴射を禁止して、このルーチンを抜ける。このように、高EGR率時であっても、圧縮行程中期から圧縮上死点までのエア噴射を禁止するのは、図4に示されるように、この時期には筒内圧が高く、エア噴射を行うためには大型のポンプを必要とするからである。
図5は、噴射タイミング制御部61によるエア圧力の設定を説明する図である。
本実施形態のエアインジェクタ50では、約350kPa程度に加圧された空気を燃焼室5内で噴射している。
これは、マニ圧が約0mmHg(約0kPa)の如く、実線QHで示される高負荷の場合と、マニ圧が約−250mmHg(約−33kPa)の如く、破線QLで示される低負荷の場合とにおいて、エアインジェクタ50によるエアの圧力を一点鎖線AHで示される約350kPaに設定すれば、上記高負荷及び低負荷のいずれの場合にも所望の噴射時期でエアを噴くことができる。一方、エアの圧力を二点鎖線ALで示される約150kPaに設定すると、低負荷の場合にはエアを噴くことができるものの、高負荷の場合には、点Lに示したクランク角60°近傍のような後半時期にエアを噴くことができないからである。
以上のように、本実施形態では、EGR量の増加に対して単に燃料の微粒化を図らせるのとは異なり、噴射タイミング制御部61が、燃焼が悪化する高EGR率時には、吸気行程中期から圧縮行程中期にかけて筒内で約350KPaに加圧した空気を噴射させている。これにより、EGR量が増大しても、燃料と空気との乱れ作用が促進され、燃費の改善を図ることができる。
より具体的には図6を用いて説明する。従来の如く筒内で直接的な加圧空気の噴射が行われないMPI型エンジンの場合には、EGR量の少ない低EGR率時では、燃焼変動が小さく、燃焼期間もそれほど長くならず、等容度も許容範囲内に確保されるので、燃費は向上する。しかし、EGR量が増加されるに連れて、燃焼変動が大きくなって燃焼期間が長くなり、等容度が低下することから熱効率も低下し、逆に燃費が悪化してしまうことが分かる。
これに対し、本実施形態の如く筒内で直接的に加圧空気の噴射を行う場合には、低EGR率時の他、EGR量の多い高EGR率時においても、燃焼室5内では乱れ作用が活発になって燃焼速度が速められるので、燃焼変動が上記従来の場合よりも小さくなり、燃焼期間も短くなる。よって、上記従来の場合よりも等容度が増大することから熱効率が向上し、燃費の良好化が図られることが分かる。
しかも、低EGR率時に比して高EGR率時の方が燃費の改善を一層達成できることも分かる。これは、排ガスの導入によるポンプロスの低減及び熱損失の低減と、筒内加圧エア噴射による乱れ作用の活発化に基づく熱効率の向上とが相俟って作用するからである。
更に、高EGR率時に等容度の増加が可能となれば、高EGR率による運転領域の拡大化を図ることが可能になるし、ストイキ運転領域(EGR限界)自体の拡大化をも図ることが可能になるのである。
更にまた、上記燃費の改善の他、燃焼室5内では燃料の霧化促進を図ることも可能となり、ピストン21などに付着する燃料が減少し、いわゆる2次エア効果と同様に、冷態時の未燃燃料(HC)の一層の低減をも図ることができる。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
例えば、上記実施形態では、筒内エア噴射によるストイキEGRの燃費改善を目的としているが、本発明は必ずしもこの実施形態に限定されるものではなく、加圧空気の筒内噴射は、例えば吸気リーン運転時にも行うことが可能であり、この場合にも同様の燃費改善効果が期待できる。
また、上記実施形態のエアインジェクタ50は、排気口13a近傍位置に取り付けられているが、シリンダヘッド2の他の位置に取り付けられていても良い。
更に、上記実施形態では、内部EGRによって排ガスの一部を燃焼室5に導入しているが、この実施形態の他、例えば、気筒の外部に配管及びEGRバルブを設け、このバルブの開閉によりサージタンクに排気の一部を還流させる外部EGRであっても良い。
加えて、上記実施形態ではポート噴射型エンジンへの適用例を示しているが、この他、筒内直接燃料噴射型エンジンに適用しても良い。
本発明の一実施形態に係るエンジンのシステム構成図である。 図1のエンジンの要部拡大図である。 図1の噴射タイミング制御手段による燃費改善制御ルーチンのフローチャートである。 図1の噴射タイミング制御手段による燃費改善制御のタイミングチャートである。 図1の噴射タイミング制御手段によるエア圧力の説明図である。 図1の噴射タイミング制御手段による効果の説明図である。
符号の説明
1 ポート噴射型エンジン(エンジン)
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
5 燃焼室
6 インジェクタ(燃料噴射手段)
9 吸気ポート
21 ピストン
40 可変動弁機構(排ガス還流手段)
50 エアインジェクタ(エア噴射手段)
60 電子コントロールユニット(ECU)
61 噴射タイミング制御部(噴射タイミング制御手段)

Claims (2)

  1. エンジンのストイキ運転時に燃焼室内に排ガス量を可変に導入させる排ガス還流手段と、前記燃焼室内に直接的に加圧空気の噴射を行うエア噴射手段と、前記加圧空気の噴射タイミングを制御する噴射タイミング制御手段とを備え、
    該噴射タイミング制御手段は、前記排ガス還流手段による排ガス還流量の少ない場合と排ガス還流量の多い場合とのうち、該排ガス還流量の多いときに前記エア噴射手段による前記加圧空気の噴射を行わせることを特徴とするエンジン。
  2. 前記噴射タイミング制御手段は、前記ピストンの吸気行程中期から圧縮行程中期に亘って前記加圧空気の噴射を行わせることを特徴とする請求項1記載のエンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010062836A1 (de) 2009-12-14 2011-06-16 Denso Corporation, Kariya-City Kraftstoffeinspritzsystem
JP2021008874A (ja) * 2019-07-03 2021-01-28 株式会社Subaru エンジンシステム

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