JP2005127139A - マグネットポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポンプケーシング1に固定された有底筒状のキャン2Aの外側に、駆動軸3Aと一体化して内周側に駆動マグネットM1を設けた駆動側保持筒4Aが配置し、キャン2Aの内側に、インペラ支軸5Aに同心状に嵌装されて外周側に従動マグネットM2を設けた従動側保持筒6Aが配置し、駆動マグネットM1と従動マグネットM2との磁気吸引力により、駆動軸5Aの回転に伴って従動側保持筒6Aがインペラ支軸5Aを中心としてインペラ7Aと一体に回転するマグネットポンプにおいて、インペラ支軸5Aの軸受部8A,8Bに介在させる摺接部材のブシュ81、スリーブ82、スラストリング83として、摺接面にダイヤモンドライクカーボン膜を有するセラミック又は超硬材料からなるものを用いる。
【選択図】 図2
Description
J.R.Conrad,L.A.Dodd,F.G.Worzarz and N.C.Tran:Plasma source ion-implantation technique for surfsce modiffication of materials,J.Appl.Phys.62p4591-4596(1987) Ed.By A.Anders:Handbook of Plasma Immersion Ion Implantat-ion and Deposition,John Wiley & Sons,INC.(2000)
図1及び図2に示す構成で最大吐出量1,100L/分の大型マグネットポンプにおいて、前後の軸受部8A,8Bのブシュ81、スリーブ82、スラストリング83の3種の摺接部材として、標準SiCよりなる成形物表面に、高周波・高電圧パルス重畳方式のプラズマイオン注入法によって膜厚約2μmでビッカース硬度1600HvのDLC膜を設けたものを使用した本発明のポンプP1と、DLC膜を設けていない標準SiCよりなる成形物を使用した従来構成のポンプP2とを用い、回転数を3600rpm(スリーブ82の周速約6m/分、軸受荷重約3.7kg)に設定して作業液なしのドライ運転を行った。
上記性能テスト1における本発明のポンプP1に使用するDLC膜を有するスラストリング82と、従来構成のポンプP2に使用するDLC膜のないスラストリングについて、ドライ静摩擦係数を測定したところ、後者のドライ静摩擦係数が0.391であるのに対し、前者のドライ静摩擦係数は約1/4の0.099という結果が得られた。従って、DLC膜の表面はSiC表面に比較して極めて低摩擦であることが判る。
ドライ運転による性能テスト1に用いたものと同様構成の本発明のポンプP1及び従来構成のポンプP2を用い、水道水に対して容積比約50%の空気が混ざった気液混合状態の作業液を送液対象として、回転数を3600rpm(スリーブ82の周速約6m/分、軸受荷重約3.7kg)に設定して15分間の気液混合運転を行った。この運転後のポンプ内部を調べたところ、従来構成のポンプP2では後側軸受部8Bのブシュ81及びスリーブ82に摩耗を生じていたが、本発明のポンプP1では両軸受部8A,8B共に3種の摺接部材はいずれも全く異常がなく、テスト前同様の良好な状態を保っていた。なお、運転時間を15分としたのは、前記同様にキャン2Aの高温化を回避するためである。
図1及び図2に示す構成で最大吐出量100L/分の小型マグネットポンプにおいて、前後の軸受部8A,8Bのブシュ81、スリーブ82、スラストリング83の3種の摺接部材として、標準SiCよりなる成形物表面に高周波・高電圧パルス重畳方式のプラズマイオン注入法によって膜厚約2μmでビッカース硬度1600HvのDLC膜を設けたものを使用した本発明のポンプP3と、DLC膜を設けていない標準SiCよりなる成形物を使用した従来構成のポンプP4とを用い、回転数を3600rpm(スリーブ82の周速約4.7m/分、軸受荷重約1kg)に設定して作業液なしのドライ運転を行った。
上記のドライ運転による性能テスト2に用いたものと同様構成の本発明のポンプP2を用い、回転数を3600rpm(スリーブ82の周速約4.7m/分、軸受荷重約1kg)に設定して作業液なしのドライ運転を行い、運転開始から1時間経過した時点でケーシング1A内に常温の水を流し込むことにより、ドライ運転後の急激な液張りによる熱衝撃(ヒートショック)を想定したテストを行った。しかして、1時間のドライ運転は上記のドライ運転による性能テスト2における3回目のテスト運転と同条件であるため、運転後の回転側のブシュ81の温度は166℃以上に達しているものと推定されるが、テスト後の3種の摺接部材はいずれも剥離やクラックの発生がなく全く健全であった。
図3に示す構成で最大吐出量100L/分の小型マグネットポンプにおいて、前後の軸受部8A,8Bのブシュ81及びスラストリング83として、前記同様に標準SiCよりなる成形物表面に高周波・高電圧パルス重畳方式のプラズマイオン注入法によって膜厚約2μmでビッカース硬度1600HvのDLC膜を設けたものを使用すると共に、スリーブ82として炭化タングステンの基材表面に同様のDLC膜を設けたものを使用し、回転数を3600rpm(スリーブ82の周速約4.7m/分、軸受荷重約1kg)に設定し、作業液なしのドライ運転を1時間行ったが、異音の発生はなかった。この運転停止後のポンプ内部を調べたところ、ブシュ81の循環溝81aに極微量の摩耗粉の付着が認められたが、両軸受部8A,8Bの3種の摺接部材に異常は認められなかった。
図3に示す構成で最大吐出量100L/分の小型マグネットポンプにおいて、前後の軸受部8A,8Bのブシュ81として、前記同様に標準SiCよりなる成形物表面に高周波・高電圧パルス重畳方式のプラズマイオン注入法によって膜厚約2μmでビッカース硬度1600HvのDLC膜を設けたものを使用すると共に、スリーブ82及びスラストリング83としてSUS316の基材表面に同様のDLC膜を設けたものを使用し、回転数を3600rpm(スリーブ82の周速約4.7m/分、軸受荷重約1kg)に設定して作業液なしのドライ運転を行ったところ、運転開始から9分25秒後に異音が発生したため、運転を停止した。この運転停止後のポンプ内部を調べたところ、両軸受部8A,8B共にブシュ81には異常はなかったが、後側軸受部8Bにおけるスリーブ82はDLC膜が摩耗してSUS316基材の地肌が出た箇所があり、また前側軸受部8Bにおけるスリーブ82にも若干の摩耗が認められると共に、従動側空間1bの底部にDLC膜の摩耗粉が溜まっていた。この結果から、軸受部の摺接部材は、摺接面にDLC膜を設けていても基材が金属である場合は、基材がセラミックとりわけ炭化ケイ素や超硬材料の炭化タングステンであるものに比較して充分な密着強度及び耐摩耗性が得られず、ドライ運転等の誤操作があった際に急速にDLC膜が損なわれてしまうことが判る。
2A,2B キャン
3A,3B 駆動軸
4A,4B 駆動側保持筒
5A,5B インペラ支軸
6A,6B 従動側保持筒
7A,7B インペラ
8A,8C 前側軸受部
8B,8D 後側軸受部
81,84 ブシュ
82 スリーブ
83,85 スラストリング
M1 駆動マグネット
M2 従動マグネット
Claims (7)
- ポンプケーシングに固定された有底筒状のキャンの外側に、駆動軸と一体化して内周側に駆動マグネットを設けた駆動側保持筒が配置すると共に、前記キャンの内側に、インペラ支軸に同心状に嵌装されて外周側に従動マグネットを設けた従動側保持筒が配置し、前記駆動マグネットと従動マグネットとの磁気吸引力により、駆動軸の回転に伴って前記従動側保持筒がインペラ支軸を中心としてインペラと一体に回転するマグネットポンプにおいて、
前記インペラ支軸の軸受部に、摺接面にダイヤモンドライクカーボン膜を有するセラミック又は超硬材料からなる摺接部材が介在していることを特徴とするマグネットポンプ。 - 前記ダイヤモンドライクカーボン膜を有する摺接部材が、軸受孔部に嵌装されるブシュと、インペラ支軸に嵌装されるスリーブと、これらブシュ又は/及びスリーブの端面に対接するスラストリングとから選択される少なくとも一つである請求項1記載のマグネットポンプ。
- 前記ダイヤモンドライクカーボン膜を有する摺接部材が炭化ケイ素又は炭化タングステンからなる請求項1又は2に記載のマグネットポンプ。
- 前記ダイヤモンドライクカーボン膜の膜厚が0.1〜10μmである請求項1〜3のいずれかに記載のマグネットポンプ。
- 前記ダイヤモンドライクカーボン膜を有する摺接面のビッカース硬度が900〜2500Hvである請求項1〜4のいずれかに記載のマグネットポンプ。
- 前記ダイヤモンドライクカーボン膜がプラズマイオン注入法によって成膜されたものからなる請求項1〜5のいずれかに記載のマグネットポンプ。
- 前記プラズマイオン注入法が、パルスブラズマ生成用のパルス高周波電源とイオン注入用の負の高電圧パルス電源とを重畳させ、基材周囲にプラズマを生成すると共に、プラズマ中のイオンを高電圧パルスによって基材中に引き込む高周波・高電圧パルス重畳方式である請求項6記載のマグネットポンプ。
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2005
- 2005-04-07 TW TW94110946A patent/TWI290605B/zh active
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