JP2005126467A - 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 - Google Patents

光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 Download PDF

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Abstract

【課題】 色域の選択度が高い着色光輝性顔料と他の光輝性顔料との相乗効果により、シェード部での白ボケの少ない深み感とハイライト部での高彩度感を呈する塗膜を得ることができる光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物を提供すること。
【解決手段】 (a)薄片状基材の表面全体が実質的に、珪素酸化物を主成分とするマトリックス中に着色顔料を分散させた層によって被覆されている第1光輝性顔料、(b)前記第1光輝性顔料と異なる光輝性顔料からなる第2光輝性顔料、および(c)ビヒクルを含有する光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物に関する。
自動車車体などの高い意匠性を必要とする分野においては、干渉色を呈する光輝材を用いた光輝性塗料組成物が使われている。これらの光輝材として、例えば特許文献1には、彩度が高く深い色の外観色を有し、かつ耐薬品性、耐溶剤性、耐光性、耐候性、耐熱性および安全性にすぐれた真珠光沢顔料について、「薄片状基材の上にチタン酸化物の層およびカーボンブラックを含有する層を有する干渉色を有する粉体において、上記カーボンブラック含有層は、(1)珪素酸化物を主成分とするマトリックス中にカーボンブラックを分散させた層A、または(2)カーボンブラックからなる内側層と珪素酸化物を主成分とする外側層とからなる複合層Bである」旨、記載されている(特許文献1を参照。)。
しかしながら上記特許文献1では、上記のカーボンブラックを含有する層を必須とした真珠光沢顔料であり、また他の光輝性顔料との組合せについての記載がないために色域の自由度が限定され、他の光輝性顔料との相乗効果を発揮する発色を得ることができなかった。
特開2001−152049号公報
従って本発明の目的は、色域の選択度が高い着色光輝性顔料と他の光輝性顔料との相乗効果により、シェード部(塗膜を斜めから見た状態)での白ボケの少ない深み感と、ハイライト部(塗膜をほぼ真上から見た状態)での高彩度感を呈する塗膜を得ることができる光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物を提供することにある。
本発明者は上述の課題に鑑み鋭意研究した結果、本発明に至った。
(1) (a)薄片状基材の表面全体が実質的に、珪素酸化物を主成分とするマトリックス中に着色顔料を分散させた層によって被覆されている第1光輝性顔料、(b)上記第1光輝性顔料と異なる光輝性顔料からなる第2光輝性顔料、および(c)ビヒクルを含有する光輝性塗料組成物。
(2) 上記第1光輝性顔料と上記第2光輝性顔料との総含有量は、顔料質量含有量(PWC)で、1〜30%である(1)記載の光輝性塗料組成物。
(3) 上記第1光輝性顔料/上記第2光輝性顔料の質量比は、40/60〜99/1である(1)または(2)記載の光輝性塗料組成物。
(4) 上記薄片状基材は、表面全体が実質的に金属酸化物で被覆されているものである(1)から(3)いずれかに記載の光輝性塗料組成物。
(5) 上記薄片状基材は、雲母フレーク、ガラスフレーク、シリカフレーク、酸化アルミニウムフレーク、およびアルミニウムフレークからなる群より選ばれるものである(1)から(4)いずれかに記載の光輝性塗料組成物。
(6) 基材に、(1)から(5)いずれかに記載の光輝性塗料組成物を用いてベースコート層を形成した後、クリヤー塗料を用いてトップコート層を形成する塗膜形成方法。
(7) (6)記載の塗膜形成方法により塗装された塗装物。
本発明に係る光輝性塗料組成物は、(a)薄片状基材の表面全体が実質的に、珪素酸化物を主成分とするマトリックス中に着色顔料を分散させた層によって被覆されている第1光輝性顔料が備えるシェード部での白ボケの少ない深み感を発現する効果と、(b)上記第1光輝性顔料と異なる光輝性顔料からなる第2光輝性顔料が有する光輝感との相乗効果により、ハイライト部での高彩度感を発現する効果を呈する光輝性塗膜を得ることができる。
本発明により得られる塗膜は上記意匠を呈するため、自動車・二輪車等の乗物外板・部品、容器外面、コイルコーティング、家電業界等の光輝性が要求される分野において好ましく使用される。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の光輝性塗料組成物は、薄片状基材の表面全体が実質的に、珪素酸化物を主成分とするマトリックス中に着色顔料を分散させた層によって被覆されている第1光輝性顔料、および、上記第1光輝性顔料と異なる光輝性顔料からなる第2光輝性顔料を含有することにより目的とする意匠を発現することができる。なお、本発明において薄片状基材の表面全体が実質的に被覆されているとは、本発明の効果が発揮される限り、表面の一部が被覆されていなくてもよいことを意味する。
[(a)第1光輝性顔料]
第1光輝性顔料に用いる薄片状基材としては、雲母フレーク、ガラスフレーク、シリカフレーク、酸化アルミニウムフレーク、およびアルミニウムフレークからなる群より選ばれた顔料が用いられる。好ましい薄片状基材としては、「雲母フレーク、ガラスフレーク、酸化アルミニウムフレーク、およびアルミニウムフレーク」である。
上記薄片状基材は、必要に応じて、表面全体が実質的に金属酸化物で被覆されているものが用いられる。好ましい金属酸化物としては、酸化鉄(一酸化鉄、三酸化二鉄、ヘマタイト)、二酸化チタン(アナターゼ型、またはルチル型)等が挙げられる。上記薄片状基材に金属酸化物を被覆する方法としては、液相法等の常用の方法により行われる。金属酸化物被覆層の厚みは、50〜500nmが好ましく、より好ましくは60〜200nmである。上記薄片状基材として、金属酸化物被覆薄片状基材の市販品を用いることもできる。
上記薄片状基材の好ましい平均長径は、1〜100μm、より好ましくは5〜50μmであり、好ましい平均厚みは、0.01〜5μm、より好ましくは0.03〜1μmである。
上記珪素酸化物を主成分とするマトリックス中に分散する着色顔料としては、塗料用として常用されているものを挙げることができ、有機顔料としては、例えば、アゾレーキ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジコ系顔料、ベリレン系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等が挙げられ、また、無機顔料としては、例えば、黄色酸化鉄、ベンガラ、二酸化チタン、カーボンブラックが挙げられる。
上記着色顔料の好ましい分散量は、薄片状基材の100質量部に対して、0.05〜30質量部、より好ましくは0.1〜3質量部である。
上記珪素酸化物を主成分とするマトリックス中に着色顔料を分散させた層は、50〜500nmの厚みを有することが好ましい。
また、上記珪素酸化物を主成分とするマトリックス中における着色顔料と珪素酸化物(SiO2換算)との好ましい質量比率は、1/99〜30/70である。
上記第1光輝性顔料の製造方法は、加水分解・縮重合可能な有機ケイ素化合物、および着色顔料を含有する処理液の中に、必要により金属酸化物が被覆された薄片状基材を分散させ、ついで上記有機ケイ素化合物を加水分解・縮重合させて、上記薄片状基材の表面に着色顔料含有珪素酸化物の薄膜を被覆させる工程による。
上記加水分解・縮重合可能な有機ケイ素化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン等のメチルトリアルコキシシランを挙げることができる。好ましくは、例えば炭素数が3以下のアルコキシル基からなるテトラアルコキシシランである。
[(b)第2光輝性顔料]
第2光輝性顔料としては、従来から塗料用として常用されているものを使用することができる。このようなものとして、例えば、アルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔料、金属チタンフレーク、グラファイト、ステンレスフレーク、板状酸化鉄、フタロシアニンフレーク、ホログラム顔料または金属めっきガラスフレークを挙げることができる。
[第1光輝性顔料および第2光輝性顔料の配合量]
本発明の光輝性塗料組成物における第1光輝性顔料と第2光輝性顔料との好ましい総含有量は、顔料質量含有量(PWC)で、1〜30%である。1%未満では、シェード部での白ボケの少ない深み感とハイライト部での高彩度感を呈することができないおそれがあり、30%を越えると塗膜外観が低下するおそれがある。より好ましい総含有量は、顔料質量含有量(PWC)で、1〜15%である。また、第1光輝性顔料/第2光輝性顔料の質量比は、40/60〜99/1が好ましく、40/60未満では、シェード部での白ボケの少ない深み感が不十分のおそれがあり、99/1を越えるとハイライト部での高彩度感を呈することが不十分のおそれがある。より好ましい質量比は、50/50〜90/10である。
[着色顔料]
本発明の光輝性塗料組成物は、さらに、着色顔料を含有することができる。このようなものとして、上述した珪素酸化物を主成分とするマトリックス中に分散する着色顔料を用いることができる。着色顔料の添加量は、第1光輝性顔料および第2光輝性顔料の効果を妨げない限り、所望の色相を発現するのに合わせて任意に設定できる。また、各種体質顔料等を併用することもできる。なお、上記光輝性顔料および着色顔料を用いる場合、顔料全体としての総含有量は、PWCで、50%未満が好ましく、30%未満がより好ましい。50%を超えると塗膜外観が低下する。
[(c)ビヒクル]
本発明の光輝性塗料組成物に含まれるビヒクルは、上記の顔料が分散するものであって、塗膜形成用樹脂と必要に応じて架橋剤とから構成される。
上記ビヒクルを構成する塗膜形成用樹脂としては、例えば、(c−1)アクリル樹脂、(c−2)ポリエステル樹脂、(c−3)アルキッド樹脂、(c−4)フッ素樹脂、(c−5)エポキシ樹脂、(c−6)ポリウレタン樹脂、(c−7)ポリエーテル樹脂が挙げられ、特に、アクリル樹脂およびポリエステル樹脂が好ましく用いられる。これらは、2種以上を組み合わせて使用することができる。また、上記塗膜形成用樹脂には、硬化性を有するタイプとラッカータイプとがあるが、通常、硬化性を有するタイプのものが使用される。硬化性を有するタイプの場合には、アミノ樹脂や(ブロック)ポリイソシアネート化合物、アミン系、ポリアミド系、多価カルボン酸等の架橋剤と混合して使用に供され、加熱または常温で硬化反応を進行させることができる。また、硬化性を有しないタイプの塗膜形成用樹脂と硬化性を有するタイプと併用することも可能である。
上記(c−1)アクリル樹脂としては、アクリル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体を挙げることができる。上記共重合に使用し得るアクリル系モノマーとしては、アクリル酸またはメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル等のエステル化物類、アクリル酸またはメタクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開環付加物類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびN−メチロールアクリルアミド、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルなどがある。これらと共重合可能な上記他のエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニルなどがある。
上記(c−2)ポリエステル樹脂としては、飽和ポリエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂が挙げられ、例えば、多塩基酸と多価アルコールを加熱縮合して得られた縮合物が挙げられる。多塩基酸としては、飽和多塩基酸、不飽和多塩基酸が挙げられ、飽和多塩基酸としては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク酸が挙げられ、不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸が挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、二価アルコール、三価アルコールが挙げられ、二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコールが挙げられ、三価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパンが挙げられる。
上記(c−3)アルキッド樹脂としては、上記多塩基酸と多価アルコールにさらに油脂・油脂脂肪酸(大豆油、アマニ油、ヤシ油、ステアリン酸等)、天然樹脂(ロジン、コハク等)等の変性剤を反応させて得られたアルキッド樹脂を用いることができる。
上記(c−4)フッ素樹脂としては、フッ化ビニリデン樹脂、四フッ化エチレン樹脂のいずれかまたはこれらの混合体、フルオロオレフィンとヒドロキシ基含有の重合性化合物およびその他の共重合可能なビニル系化合物からなるモノマーを共重合させて得られる各種フッ素系共重合体からなる樹脂を挙げることができる。
上記(c−5)エポキシ樹脂としては、ビスフェノールとエピクロルヒドリンの反応によって得られる樹脂等を挙げることができる。ビスフェノールとしては、例えば、ビスフェノールA、Fが挙げられる。上記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004、エピコート1007、エピコート1009(いずれも、シェルケミカル社製)が挙げられ、また、これらを適当な鎖延長剤を用いて鎖延長したものも用いることができる。
上記(c−6)ポリウレタン樹脂としては、アクリル、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート等の各種ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とによって得られるウレタン結合を有する樹脂を挙げることができる。上記ポリイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、およびその混合物(TDI)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(4,4’−MDI)、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(2,4’−MDI)、およびその混合物(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジシクロへキシルメタン・ジイソシアネート(水素化HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、へキサメチレンジイソシアネート(HDI)、水素化キシリレンジイソシアネート(HXDI)等を挙げることができる。
上記(c−7)ポリエーテル樹脂としては、エーテル結合を有する重合体または共重合体であり、ポリオキシエチレン系ポリエーテル、ポリオキシプロピレン系ポリエーテル、もしくはポリオキシブチレン系ポリエーテル、またはビスフェノールAもしくはビスフェノールFなどの芳香族ポリヒドロキシ化合物から誘導されるポリエーテル等の1分子当たりに少なくとも2個の水酸基を有するポリエーテル樹脂を挙げることができる。また、上記ポリエーテル樹脂とコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の多価カルボン酸類、あるいは、これらの酸無水物等の反応性誘導体とを反応させて得られるカルボキシル基含有ポリエーテル樹脂を挙げることができる。
上記ビヒクルが架橋剤を含む場合、塗膜形成用樹脂と架橋剤の割合としては、固形分換算で塗膜形成用樹脂が90〜50質量%、架橋剤が10〜50質量%であり、好ましくは塗膜形成用樹脂が85〜60質量%であり、架橋剤が15〜40質量%である。架橋剤が10質量%未満では(塗膜形成用樹脂が90質量%を超えると)、塗膜中の架橋が十分でないことがある。一方、架橋剤が50質量%を超えると(塗膜形成用樹脂が50質量%未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低下するとともに硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が悪くなることがある。
[上記以外の成分]
本発明の光輝性塗料組成物は、上記成分の他に、脂肪族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワックスや酸化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体であるポリエチレンワックス、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤、滑剤、架橋性重合体粒子(ミクロゲル)等を適宜添加することができる。これらの添加剤は、通常、上記ビヒクル100質量部(固形分基準)に対して15質量部以下の割合で配合することにより、塗料や塗膜の性能を改善することができる。
本発明の光輝性塗料組成物は、上記構成成分を、通常、溶剤に溶解または分散した態様で提供される。溶剤としては、ビヒクルを溶解または分散するものであればよく、有機溶剤および/または水を使用し得る。有機溶剤としては、塗料分野において通常用いられるものを挙げることができる。例えば、トルエン、キシレンの炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトンのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブのエステル類、アルコール類を例示できる。環境面の観点から有機溶剤の使用が規制されている場合には、水を用いることが好ましい。この場合、適量の親水性有機溶剤を含有させてもよい。
[塗膜形成方法]
本発明の塗膜形成は常用される塗装方法により行われ、本発明の光輝性塗料組成物を基材上に塗布して、ベースコート層としての光輝性塗膜を形成した後、この上にトップコート層として少なくとも一層のクリヤー塗料を塗布して、トップコート層を形成するものである。
上記基材としては、限定されるものでなく、鉄、アルミニウム、銅またはこれらの合金等の金属類;ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類や各種のFRP等のプラスチック材料;木材、繊維材料(紙、布等)等の天然または合成材料等が挙げられる。
本発明の塗膜形成方法においては、上記基材に直接または下地塗膜を介して本発明の光輝性塗料組成物を塗装するが、本発明の塗膜形成方法により塗装される塗装物が自動車車体および部品の場合は、予め化成処理、電着塗装等による下塗り塗装、中塗り塗装等を施しておくのが好ましい。上記中塗り塗装は、下地の隠蔽、耐チッピング性の付与および上塗りとの密着性確保のために施されるものである。
本発明の塗膜形成方法においては、まず上記基材に上記光輝性塗料組成物をベースコート層として塗装する。上記基材が下塗り、中塗り塗料等により下地塗装をした物である場合には、下地塗膜の上にウェットオンウェット(W/W)法、またはウェットオンドライ(W/D)法により上記光輝性塗料組成物を塗装することができる。上記W/W法とは下地塗装をした後、風乾等により乾燥し、未硬化状態または半硬化状態の下地塗膜に塗装する方法であり、これに対して、上記W/D法とは下地塗膜を焼き付けて硬化させた下地塗膜に塗装する方法である。
光輝性塗料組成物を基材上に塗装する方法は特に限定されないが、スプレー法、ロールコーター法等が好ましく、また、複数回塗装することも可能である。上記光輝性塗料組成物を塗装したベースコート層の乾燥膜厚は、1コートにつき5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
このようにして形成されたベースコート層上にトップコート層として、クリヤー塗膜を少なくとも1層形成する。上記ベースコート層中に光輝性顔料が多い場合には、クリヤー塗料を2層以上塗装することにより、表面の光輝感を向上させることができる。
本発明の塗膜形成方法で用いられるクリヤー塗料としては、上塗り用として一般に使用されているものを用いることができ、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂およびこれらの変性樹脂から選ばれた少なくとも1種の熱硬化性樹脂と前述の架橋剤とを混合したものを用いることができる。特公平8−19315号公報に記載されたカルボシキル基含有ポリマーとエポキシ基含有ポリマーとを含有するクリヤー塗料が、耐酸性雨対策の観点、およびW/W法でベースコート層との溶解性の差を大きくすると塗装した際にベースコート層における光輝剤の配向を乱さないという観点から好ましく用いられる。また、これらのクリヤー塗料は、必要に応じて、その透明性を損なわない範囲で、着色顔料、体質顔料、改質剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、分散剤、消泡剤等の添加剤を配合することが可能である。
本発明の塗膜上へのクリヤー塗料の塗装は、上記ベースコート層、および必要に応じて中塗り塗料から形成された層を同時に硬化させてから行うことができるが、未硬化状態または半硬化状態の上記ベースコート層に対して、上記W/W法を用いることが好ましい。また、クリヤー塗料を複数回塗装する場合には、最終のクリヤー塗料を塗装した後で同時に焼き付ければよく、初期にクリヤー塗料を塗装した段階では完全に硬化させなくてもよい。このようにクリヤー塗料を用いてW/W法により形成したトップコート層は、ベースコート層、および必要に応じて、下地塗膜とともに120〜160℃で所定時間焼き付けられ、塗膜を得ることができる。なお、トップコート層の乾燥膜厚は1コートにつき10〜80μmが好ましく、20〜50μmがより好ましい。
次に、本発明を実施例および比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、配合量は特に断りのないかぎり質量部を表す。
<実施例1〜11、比較例1〜3>
[基材の調製]
ダル鋼板(長さ300mm、幅100mm、厚さ0.8mm)を燐酸亜鉛処理剤(商品名「サーフダインSD2000」、日本ペイント社製)を使用して化成処理した後、カチオン電着塗料(商品名「パワートップU−50」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が25μmとなるように電着塗装した。次いで、160℃で30分間焼き付けた後、中塗塗料(商品名「オルガS−90シーラーグレー」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が40μmとなるようにエアースプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて中塗塗膜を形成し、基材とした。
[光輝性塗料組成物の調製]
アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/メタクリル酸の共重合体、数平均分子量約20000、水酸基価45、酸価15、固形分50質量%)と、メラミン樹脂(商品名「ユーバン20SE」、三井化学社製、固形分60質量%)とを80:20の固形分質量比で配合して得たビヒクルに対し、表1に示す各種の第1光輝性顔料、第2光輝性顔料、および着色顔料を表1に示す割合で配合した。次いで、有機溶剤(トルエン/キシレン/酢酸エチル/酢酸ブチルの質量比=70/15/10/5)とともに攪拌機により塗装適正粘度になるように攪拌混合し、光輝性塗料組成物を調製した。
[光輝性塗膜の形成]
基材の被塗面に、先に得た光輝性塗料組成物を乾燥膜厚が15μmになるように塗装した。塗装は静電塗装機(商品名「Auto REA」、ABBインダストリー社製)を用い、霧化圧2.8kg/cmで行った。塗装中のブースの雰囲気は温度25℃、湿度75%に保持した。塗装後3分間セッティングし、クリヤー塗料を乾燥膜厚が35μmになるように塗装し、室温で10分間セッティングし、140℃の温度で30分間焼き付けた。得られた塗膜の意匠性を下記評価方法で評価した。結果を表1に示す。なお、使用したクリヤー塗料は、アクリル/メラミン樹脂系クリヤー塗料1(商品名「スーパーラックO−130クリヤー」、日本ペイント社製)または、カルボキシル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有するクリヤー塗料2(商品名「マックフローO−520クリヤー」、日本ペイント社製)の2種類である。
Figure 2005126467
[評価方法]
意匠性:シェード部での白ボケの少ない深み感とハイライト部での高彩度感を目視で評価した。
3・・シェード部での白ボケの少ない深み感とハイライト部での高彩度感の両方を発現。
2・・シェード部での白ボケの少ない深み感とハイライト部での高彩度感のいずれかを発現。
1・・シェード部での白ボケの少ない深み感とハイライト部での高彩度感のいずれも発現せず。
表1の結果から明らかのように、比較例1〜3ではシェード部での白ボケの深み感とハイライト部での高彩度感の両方を発現する塗膜は得られなかった。これに対して、本実施例1〜11は、本発明の光輝性塗料組成物を用いた塗膜形成方法により塗膜を形成したものであり、シェード部での白ボケの深み感とハイライト部での高彩度感の両方を発現する塗膜を得ることができた。

Claims (7)

  1. (a)薄片状基材の表面全体が実質的に、珪素酸化物を主成分とするマトリックス中に着色顔料を分散させた層によって被覆されている第1光輝性顔料、(b)前記第1光輝性顔料と異なる光輝性顔料からなる第2光輝性顔料、および(c)ビヒクルを含有する光輝性塗料組成物。
  2. 前記第1光輝性顔料と前記第2光輝性顔料との総含有量は、顔料質量含有量(PWC)で、1〜30%である請求項1記載の光輝性塗料組成物。
  3. 前記第1光輝性顔料/前記第2光輝性顔料の質量比は、40/60〜99/1である請求項1または2に記載の光輝性塗料組成物。
  4. 前記薄片状基材は、表面全体が実質的に金属酸化物で被覆されているものである請求項1から3いずれかに記載の光輝性塗料組成物。
  5. 前記薄片状基材は、雲母フレーク、ガラスフレーク、シリカフレーク、酸化アルミニウムフレーク、及びアルミニウムフレークからなる群より選ばれるものである請求項1から4いずれかに記載の光輝性塗料組成物。
  6. 基材に、請求項1から5いずれかに記載の光輝性塗料組成物を用いてベースコート層を形成した後、クリヤー塗料を用いてトップコート層を形成する塗膜形成方法。
  7. 請求項6記載の塗膜形成方法により塗装された塗装物。
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