JP2005125932A - 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 - Google Patents

車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 Download PDF

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Abstract

【課題】
運転者による運転操作を妨げることなく車両周囲のリスクを伝達する車両用運転操作補助装置を提供する。
【解決手段】
車両用運転操作補助装置1は、自車両周囲の走行状況に基づいてリスクポテンシャルRPを算出する。このとき、運転者による操舵操作が自車両のリスクを高める方向への操作であり、かつ現在の操舵角が所定の操舵角以上の場合に、リスクポテンシャルRPに応じて操舵反力を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、運転者の操作を補助する車両用運転操作補助装置に関する。
従来の車両用運転操作補助装置は、車両周囲の状況(障害物)を検出し、その時点における潜在的リスクポテンシャルを求めている(例えば特許文献1参照)。この装置は、算出したリスクポテンシャルに基づいて操舵補助トルクを制御することにより、不慮の事態に至ろうとする操舵操作を抑制する。
本願発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
特開平10−211886号公報 特開平10−166889号公報 特開平10−166890号公報
しかしながら、上述したような車両用運転操作補助装置は、算出したリスクポテンシャルを操舵トルクとして運転者に伝達するため、運転者による運転操作を妨げるような操舵トルクが発生することがある。運転者の運転操作を補助する装置にあっては、違和感を与えることなく運転者に自車両周囲のリスクを伝えることが望まれている。
本発明による車両用運転操作補助装置は、自車両周囲の障害物を検出する障害物検出手段と、障害物検出手段による検出結果に基づいて、自車両の障害物に対するリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、リスクポテンシャル算出手段によって算出されるリスクポテンシャルに基づいて、ステアリングホイールに発生させる操舵トルクを算出する操舵トルク算出手段と、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角検出手段と、操舵角検出手段によって検出される操舵角を所定操舵角と比較する操舵角比較手段と、操舵角比較手段によって操舵角が所定操舵角よりも大きいと判定されると、操舵トルク算出手段によって算出される操舵トルクをステアリングホイールに発生するよう制御する操舵トルク制御手段とを備える。
本発明による車両用運転操作補助装置は、自車両周囲の障害物を検出する障害物検出手段と、障害物検出手段による検出結果に基づいて、自車両の障害物に対するリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、リスクポテンシャル算出手段によって算出されるリスクポテンシャルに基づいて、ステアリングホイールに発生させる操舵トルクを算出する操舵トルク算出手段と、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角検出手段と、運転者による操舵操作がリスクポテンシャルを高める方向への操舵であるかを判定する操舵方向判定手段と、操舵方向判定手段によって操舵操作がリスクポテンシャルを高める方向への操舵であると判定されると、操舵トルク算出手段によって算出される操舵トルクをステアリングホイールに発生するよう制御する操舵トルク制御手段とを備える。
現在の操舵角が所定操舵角よりも大きいと判定されると、リスクポテンシャルに基づいた操舵トルクをステアリングホイールに発生させるので、自車両周囲のリスクを操舵反力として運転者に確実に知らせることができるとともに、操舵角が所定操舵角以下のときは操舵トルクを補正しないので、運転者に煩わしさを与えることがない。
運転者による操舵操作が自車両のリスクポテンシャルを高める方向への操舵であると判定されると、リスクポテンシャルに基づく操舵トルクをステアリングホイールに発生させるので、自車両周囲のリスクを操舵反力として運転者に確実に知らせることができるとともに、リスクポテンシャルを低下させるような方向への操舵操作である場合は操舵トルクを補正しないので、運転者に煩わしさを与えることがない。
《第1の実施の形態》
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の構成を示すシステム図であり、図2は、車両用運転操作補助装置1を搭載する車両の構成図である。
まず、車両用運転操作補助装置1の構成を説明する。レーザレーダ10は、車両の前方グリル部もしくはバンパ部等に取り付けられ、水平方向に赤外光パルスを照射して自車両の前方領域を走査する。レーザレーダ10は、前方にある複数の反射物(通常、前方車の後端)で反射された赤外光パルスの反射波を計測し、反射波の到達時間より、複数の前方車までの車間距離とその存在方向を検出する。検出した車間距離及び存在方向はコントローラ50へ出力される。なお、本実施の形態において、前方物体の存在方向は、自車両に対する相対角度として表すことができる。
レーザレーダ10によりスキャンされる前方の領域は、自車正面に対して±6deg程度であり、この範囲内に存在する前方物体が検出される。なお、レーザレーダ10は、前方車両までの車間距離およびその存在方向だけでなく、自車前方に存在する歩行者等の障害物までの相対距離およびその存在方向を検出する。
前方カメラ20は、フロントウィンドウ上部に取り付けられた小型のCCDカメラ、またはCMOSカメラ等であり、前方道路の状況を画像として検出し、コントローラ50へと出力する。前方カメラ20による検知領域は水平方向に±30deg程度であり、この領域に含まれる前方道路風景が画像として取り込まれる。
後方カメラ21は、リヤウインドウ上部に取り付けられた小型のCCDカメラ、またはCMOSカメラ等であり、前方カメラ20と同等の性能で、後方および側方の道路状況を検出し、コントローラ50へ出力する。
舵角センサ90は、ステアリングコラムもしくはステアリングホイール62付近に取り付けられた角度センサ等であり、ステアリングシャフトの回転を転舵によるハンドル角として検出し、コントローラ50へ出力する。
操舵トルクセンサ91は、ステアリングコラム付近に取り付けられたトルクセンサであり、ステアリングシャフトに作用するトルクを検出し、コントローラ50へ出力する。
コントローラ50は、CPUと、ROMおよびRAM等のCPU周辺部品とから構成されており、例えばCPUのソフトウェア形態により後述する車両用運転操作補助装置1全体の制御を行う。
コントローラ50は、車速センサ30から入力される自車速と、レーザレーダ10から入力される距離情報と、前方カメラ20および後方カメラ21から入力される車両周辺の画像情報とから、自車両周囲の障害物状況を検出する。さらに、操舵角センサ90から入力される操舵角と、操舵トルクセンサ91から入力される操舵トルクとから、運転者による操舵操作によって自車両のリスクが増加するか否か、すなわち運転者の操舵操作がリスクの発生方向に自車両を導く操作であるか否かを判断する。
なお、コントローラ50は、前方カメラ20および後方カメラ21から入力される画像情報を画像処理することにより自車両周囲の障害物状況を検出する。ここで、自車両周囲の障害物状況としては、自車両前方を走行する他車両までの車間距離、隣接車線を自車両後方から接近する他車両の有無と接近度合、および車線識別線(白線)に対する自車両の左右位置、つまり相対位置と角度、さらに車線識別線の形状などである。また、自車両前方を横断する歩行者や二輪車等も障害物状況として検出される。コントローラ50は、検出した障害物状況に基づいて各障害物に対する自車両のリスクポテンシャルを算出する。さらに、コントローラ50は、それぞれの障害物に対するリスクポテンシャルを総合して自車両周囲の総合的なリスクポテンシャルを算出し、以下のようにリスクポテンシャルに応じた制御を行う。
第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1は、アクセルペダル82の踏み込み操作やハンドル(ステアリングホイール)62の操舵操作の際に発生する反力を制御することによって、運転者による自車両の加減速操作や操舵操作を補助し、運転者の運転操作を適切にアシストするものである。そこで、コントローラ50は、自車両周囲の各障害物に対するリスクポテンシャルを、それぞれ車両前後方向および左右方向に分けて加算し、それぞれの加算結果から車両前後方向の反力制御量および車両左右方向の反力制御量を算出する。コントローラ50は、算出した前後方向の反力制御量をアクセルペダル反力制御装置80へと出力し、算出した左右方向の反力制御量を操舵反力制御装置60へと出力する。
操舵反力制御装置60は、車両の操舵系に組み込まれ、コントローラ50から出力される反力制御量に応じて、サーボモータ61で発生させるトルクを制御する。サーボモータ61は、操舵反力制御装置60からの指令値に応じて発生させるトルクを制御し、運転者がハンドル62を操作する際に発生する操舵反力を任意に制御することができる。
アクセルペダル反力制御装置80は、コントローラ50から出力される反力制御量に応じて、アクセルペダル82のリンク機構に組み込まれたサーボモータ81で発生させるトルクを制御する。サーボモータ81は、アクセルペダル操作反力制御装置80からの指令値に応じて発生させる反力を制御し、運転者がアクセルペダル82を操作する際に発生する踏力を任意に制御することができる。
つぎに、第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の動作を説明する。まず、その概要を説明する。
コントローラ50は、自車両の走行車速、および自車両と自車前方や後側方に存在する他車両との相対位置やその移動方向と、自車両の車線識別線(白線)に対する相対位置等の自車両周囲の障害物状況を認識する。コントローラ50は、認識した障害物状況に基づいて、各障害物に対する自車両のリスクポテンシャルを求める。コントローラ50はさらに、各障害物に対するリスクポテンシャルを前後・左右方向の成分毎に加算することにより、前後方向の反力制御量および左右方向の反力制御量を算出する。
算出された前後方向の反力制御量は、前後方向の反力制御指令値として、アクセルペダル反力制御装置80へ出力される。アクセルペダル反力制御装置80は、入力された反力制御指令値に応じて、サーボモータ81を制御することにより、アクセルペダル反力特性を変更する。アクセルペダル反力特性を変更することにより、運転者の実際のアクセルペダル操作量を適切な値に促すように制御する。
一方、算出された左右方向の反力制御量は、左右方向の反力制御指令値として、操舵反力制御装置60へ出力される。操舵反力制御装置60は、入力された制御反力指令値に応じてサーボモータ61を制御することにより、操舵反力特性を変更する。操舵反力特性を変更することにより、運転者の実際の操舵角を適正な操舵角に促すように制御する。
上述した制御において、どのように反力特性指令値、すなわち反力制御指令値を決定するかについて、以下に、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態によるコントローラ50における運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、本処理内容は、一定間隔、例えば10msec毎に連続的に行われる。
−コントローラ50の処理フロー(図3)−
まず、ステップS101で走行状態を読み込む。ここで、走行状態は、自車周囲の障害物状況を含む自車両の走行状況に関する情報である。そこで、レーザレーダ10により検出される前方走行車までの相対距離や相対角度と、前方カメラ20および後方カメラ21からの画像入力に基づく自車両に対する白線の相対位置、すなわち左右方向の変位と相対角度、白線の形状および前方走行車までの相対距離や相対角度と、車速センサ30によって検出される自車両の走行車速、舵角センサ90によって検出される操舵角、および操舵トルクセンサ91によって検出される操舵トルクを読み込む。さらに、前方カメラ20および後方カメラ21で検出される画像に基づいて、自車周囲に存在する障害物の種別、つまり障害物が四輪車両、二輪車両、歩行者またはその他であるかを認識する。
ステップS102では、ステップS101で読み込み、認識した走行状態データに基づいて、現在の車両周囲状況を認識する。ここでは、前回の処理周期以前に検出され、コントローラ50のメモリに記憶されている自車両に対する各障害物の相対位置やその移動方向・移動速度と、ステップS101で得られた現在の走行状態データとにより、現在の各障害物の自車両に対する相対位置やその移動方向・移動速度を認識する。そして、自車両の走行に対して障害物となる他車両や白線が、自車両の周囲にどのように配置され、相対的にどのように移動しているかを認識する。
ステップS103では、認識された各障害物に対する余裕時間TTC(Time To Contact)を障害物毎に算出する。ここで、障害物kに対する余裕時間TTCkは、以下の(式1)で求められる。
TTCk={Dk−σ(Dk)}/{Vrk+σ(Vrk)} ・・・(式1)
ここで、Dk:自車両から障害物kまでの相対距離、Vrk:自車両に対する障害物kの相対速度、σ(Dk)、σ(Vrk):相対距離のばらつきおよび相対速度のばらつき、をそれぞれ示す。
相対距離のばらつきσ(Dk)、相対速度のばらつきσ(Vrk)は、検出器の不確定性や不測の事態が発生した場合の影響度合の大きさを考慮して、障害物kを認識したセンサの種類や、認識された障害物kの種別に応じて設定する。レーザレーダ10は、カメラ、例えばCCD等による前方カメラ20および後方カメラ21による障害物の検出と比べて、検出距離、つまり自車両と障害物との相対距離の大きさによらず正しい距離を検出することができる。レーザレーダ10で障害物kまでの相対距離Dkを検出した場合は、相対距離Dkの大きさによらず、そのばらつきσ(Dk)をほぼ一定値に設定する。
一方、カメラ20,21で相対距離Dkを検出した場合は、相対距離Dkが大きくなるほどばらつきσ(Dk)が例えば指数関数的に増加するように設定する。ただし、障害物kの相対距離Dkが小さい場合、レーザレーダ10で相対距離Dkを検出した場合に比べて、カメラによってより正確に相対距離を検出することができるので、相対距離のばらつきσ(Dk)を小さく設定する。
ステップS104では、ステップS103で算出した余裕時間TTCを用いて、各障害物kに対するリスクポテンシャルRPkを算出する。ここで、各障害物kに対するリスクポテンシャルRPkは以下の(式2)で求められる。
RPk=1/TTCk×wk ・・・(式2)
ここで、wk:障害物kの重みを示す。(式2)に示すように、リスクポテンシャルRPkは余裕時間TTCの逆数を用いて、余裕時間TTCkの関数として表される。リスクポテンシャルRPkが大きいほど障害物kへの接近度合が大きいことを示している。
障害物k毎の重みwkは、検出された障害物の種別に応じて設定する。例えば、障害物kが四輪車両、二輪車両あるいは歩行者である場合、自車両が障害物kに近接した場合の重要度、つまり影響度が高いため、重みwk=1に設定する。一方、障害物kがレーンマーカである場合、自車両が近接あるいは接触した場合の重要度はその他の障害物に比べて相対的に小さくなるため、例えば重みwk=0.5程度に設定する。また、同じレーンマーカでも、その向こう側に隣接車線が存在する場合と、レーンマーカの向こう側に車線が存在せずガードレールのみの場合では、自車両の近接時の重要度が異なるため、重みwkを異なるように設定することができる。
レーンマーカは、自車両に対する存在方向が一つの方向に定まるものではなく、ある存在方向範囲に分布するものである。そこで、レーンマーカについては、微小角度に分割してそれぞれのリスクポテンシャルを算出し、微小角度毎のリスクポテンシャルをレーンマーカの存在方向範囲で積分してリスクポテンシャルRPlaneを算出する。すなわち、レーンマーカに対するリスク度RPlaneは、以下の(式3)で表される。
Figure 2005125932
ステップS105では、ステップS104で算出した障害物k毎のリスクポテンシャルRPkから、車両前後方向の成分を抽出して加算し、車両周囲に存在する全障害物に対する総合的な前後方向リスクポテンシャルを算出する。前後方向リスクポテンシャルRPlongitudinalは、以下の(式4)で算出される。なお、各障害物kに対するリスクポテンシャルRPkは、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPlaneを含む。
Figure 2005125932
ここで、θk:自車両に対する障害物kの存在方向を示し、障害物kが車両前方向、つまり自車正面に存在する場合、θk=0とし、障害物kが車両後方向に存在する場合、θk=180とする。
つづくステップS106では、ステップS104で算出した障害物k毎のリスクポテンシャルRPkから、車両左右方向の成分を抽出して加算し、車両周囲に存在する全障害物に対する総合的な左右方向リスクポテンシャルを算出する。左右方向リスクポテンシャルRPlateralは、以下の(式5)で算出される。
Figure 2005125932
ステップS107では、ステップS105で算出した前後方向リスクポテンシャルRPlongitudinalから、前後方向制御指令値、すなわちアクセルペダル反力制御装置80へ出力する反力制御指令値FAを算出する。前後方向リスクポテンシャルRPlongitudinalに応じて、リスクポテンシャルが大きいほどアクセルペダル82を戻す方向へ大きな制御反力を発生させるように、適切な反力制御指令値FAを算出する。
ステップS108では、運転者による操舵操作の方向判断を行う。具体的には、ドライバの意図による操舵操作が自車両をリスクの高くなる方向へ導いているか、もしくはリスクの低くなる方向へ導いているかを、操舵トルクおよび操舵角に基づいて判定する。操舵操作の方向判定の詳細は、後述する。
ステップS109では、自車両が走行するレーン内において、自車両を所定の横位置へ移動させるために必要な操舵角θ*を算出する。必要操舵角θ*の算出方法は、後述する。
ステップS110では、左右方向の制御指令値の算出を行う。ここでは、ステップS108で運転者による操舵操作が自車両をリスクが高くなる方向へ導いていると判定される場合に、左右方向リスクポテンシャルRPlateralを操舵反力を介して運転者に伝達する。左右方向制御指令値の算出方法は、後述する。
ステップS111では、ステップS107で算出した前後方向の制御指令値と、ステップS110で算出した左右方向の制御指令値を、アクセルペダル反力制御装置80、および操舵反力制御装置60へそれぞれ出力する。アクセルペダル反力制御装置80および操舵反力制御装置60は、それぞれコントローラ50からの指令に従ってアクセルペダル反力および操舵反力を制御し、自車両周囲のリスクポテンシャルRPを運転者に伝達する。これにより、今回の処理を終了する。
−操舵方向判定処理(S108)−
つぎに、上述した図3のステップS108における操舵方向判定処理について、図4のフローチャートを用いて詳細に説明する。ここでは、運転者が自車両をリスクの高くなる方向へ導くような操舵操作を行っているかを判定する。
まず、ステップS201で、図3のステップS106で算出した左右方向リスクポテンシャルRPlateralを読み込む。ここで、左右方向リスクポテンシャルRPlateralは、自車両の右側にリスクが存在する場合は正の値、自車両の左側にリスクが存在する場合は負の値で示される。つづくステップS202で、操舵角センサ90によって計測される実際の操舵角θを読み込む。ここで、右操舵の場合は操舵角θが正の値で表され、左操舵の場合は操舵角θが負の値で表される。
ステップS203では、ドライバによって、リスクを増加させる方向に操舵操作が行われているかを判定する。具体的には、ステップS201で読み込んだ左右方向リスクポテンシャルRPlateralとステップS202で読み込んだ現在の操舵角θとの積(RPlateral×θ)を、予め設定した閾値α1と比較する。左右方向リスクポテンシャルRPlateralと操舵角θとの積が閾値α1以上の場合(RPlateral×θ≧α1)は、リスクが増加する方向に操舵操作を行っていると判定し、閾値α1未満の場合は、リスクが増加する方向への操舵操作ではないと判定する。
ここで、閾値α1は、ゼロもしくは、ゼロ付近の負の値を予め適切に設定しておく。閾値α1を負の値に設定した場合は、リスクの高くなる方向へ転舵せずにほぼ直進しているような場合も、リスクが高まる方向への転舵として判定される。
ステップS203で左右方向リスクポテンシャルRPlateralと操舵角θとの積が閾値α1未満と判定され、運転者による操舵操作はリスクを高める方向への操作ではないと判断された場合は、ステップS208へ進む。ステップS208では、ドライバによる操舵がリスクを高める方向への操舵ではないことを示すFlg_STR=0に設定する。一方、左右方向リスクポテンシャルRPlateralと操舵角θとの積が閾値α1以上の場合は、ステップS204へ移行する。
このように、ステップS203では、運転者の現在の操舵角θに基づいて、運転者による操舵操作がリスクを高める方向への操作であるか否かを判定した。しかし、一般に操舵角θと操舵トルクTとの関係(操舵トルク特性)は、図5に示すような特性を有するため、現在の操舵角θのみに基づいて、運転者の操舵の方向とリスク増加方向との関係を正確に判断することは困難である。
図5は、横軸に操舵角θ、縦軸に操舵トルクTを示している。操舵角θがゼロの状態(ステアリングホイール62が中立位置、原点O)から時計回り(操舵角θは正の値)に転舵し、つぎに反時計回り(操舵角θは負の値)に操舵して、その後原点Oへ戻るようなハンドル操作をする場合を考える。このとき、操舵角θと操舵トルクTとの関係は、原点Oから、点A、D、C、Bへと矢印に沿って進み、原点Oへ戻る。図5に示すように、切り増し側(点A、C)と切り戻し側(点D、B)とでは、操舵系のヒステリシスにより操舵角θに対する操舵トルクTが異なる。ステップS203における処理では、操舵角θの大きさ、すなわち操舵角θが点A、Dを示すか、あるいは点B、Cを示すかのみを判定しているため、さらに、切り増しをしているのか、切り戻しをしているのかも判断をする必要がある。
そこで、ステップS204において、操舵トルクセンサ91によって計測される操舵トルクTを読み込む。次にステップS205で、ステップS204で読み込んだ操舵トルクTと、コントローラ50のメモリに記憶された数サイクル前までの操舵トルクによって、操舵トルクTの変化を導出する。具体的には、操舵トルクTの時間変化dT/dtを算出する。ここでは、操舵トルクTは、路面からの外乱や操舵系のフリクションやヒステリシス等の影響によるノイズを含むため、これらを除くためのフィルタ処理も行う。
ステップS206では、ドライバの操舵操作が切り増しか、切り戻しかを判定する。具体的には、ステップS205で算出した操舵トルクの変化dT/dtとステップS202で読み込んだ操舵角θとの積(dT/dt×θ)を、予め設定した閾値α2と比較する。操舵トルク変化dT/dtとθとの積が閾値α2以上の場合は、切り増し、閾値α2未満の場合は切り戻しと判断する。
上述した閾値α1と同様に、閾値α2はゼロもしくは、ゼロ付近の負の値として予め適切に設定する。閾値α2を負の値として設定した場合は、リスクが高まるような方向へ操舵トルクを加えずにほぼ直進しているような場合も、リスクが高まる方向への転舵として判断される。
ステップS206で操舵トルク変化dT/dtと現在の操舵角θとの積が閾値α2を下回ると判断されると、ステップS208へ移行する。ステップS208では、ドライバによる操舵操作はリスクを高める方向への操作ではないことを示すFlg_STR=0に設定する。一方、操舵トルク変化dT/dtと現在の操舵角θとの積が閾値α2以上の場合は、ステップS207へ移行する。ステップS207では、ドライバーによる操舵操作がリスクを高める方向への操作であることを示すFlg_STR=1に設定する。
このように、ステップS108でドライバの操舵方向がリスクを高める方向への操舵であるか否かを判定した後、ステップS109へ進む。
−必要操舵角算出処理(S109)−
つぎに、上述した図3のステップS109における必要操舵角算出処理について、図6のフローチャートを用いて詳細に説明する。ここでは、自車線内の所定の横位置に移動するのに必要な操舵角を算出する。以降、所定の横位置として自車線の中央を設定した場合を例として説明する。
ステップS301では、自車線に対する自車両の状態量Xを読み込む。例えば、状態量Xは、ヨーレイトφ'、ヨー角φ、横速度ycr'、横変位ycrなどであり、次式で定義する。
X=[φ’ φ ycr' ycr]・・・(式6)
ここで、Xは状態ベクトルであり、[]は転置行列を表す。
次にステップS302では、レギュレータゲインKの読み込みを行う。レギュレータのゲインKは車両の速度に依存するため、時々刻々に変化する車両速度のレギュレータゲインKを読み込む。ただし、各車速におけるレギュレータゲインKをマップとしてコントローラ50のROMに記憶しておくのは、ROMの制限上困難である。そこで、例えば速度10km/h程度のレギュレータゲインKをROMに記憶し、時々刻々変化する車速におけるレギュレータゲインKは、内挿法により求める。レギュレータゲインKは、次式で定義することができる。
K=[Kφ’φ Kycr' Kycr] ・・・(式7)
レギュレータゲインKの導出方法については、後述する。
ステップS303では、必要操舵角θ*を導出する。必要操舵角θ*は、以下の(式8)に示すように、状態量XとレギュレータゲインKとの積で定義される。
θ*=−K×X ・・・(式8)
(式8)を用いて、ステップS301で読み込んだ状態量Xと、ステップS302で読み込んだレギュレータゲインKとから、必要操舵角θ*を算出する。
以下に、必要操舵角θ*を算出するために用いたレギュレータゲインKの導出方法を説明する。レギュレータゲインKを導出するために、図7に示すような閉ループ系を考える。計測舵角θとレギュレータにより出力される制御指令舵角を追従させるようなサーボ系の構成であり、入力である操舵角θと状態量Xからなる評価関数Jを最小にするようなレギュレータゲインKを周知の最適制御理論に従い導出する。このように、レギュレータゲインKを導出する際には、図7に示すような閉ループ系を用いる。図8に、必要操舵角θ*算出の概念を示す。第1の実施の形態においては、図8に示すような開ループ系を用いて必要操舵角θ*を算出する。必要操舵角θ*を算出した後、ステップS110へ進む。
−左右方向制御指令値算出処理(S110)−
図3のステップS110における左右方向制御指令値算出処理を、図9のフローチャートを用いて説明する。ここでは、リスクに対する操舵方向を示すFlg_STR、および必要操舵角θ*等を用いて、ステップS106で算出した左右方向リスクポテンシャルRPlateralから、実際に左右方向制御指令値を算出するためのリスクポテンシャルRPlateralを設定する。その後、設定した左右方向リスクポテンシャルRPlateralを用いて左右方向制御指令値Trpを算出する。
まず、ステップS401で、図3のステップS108の操舵方向判断で設定したFlg_STRを読み込む。ステップS402で、読み込んだFlg_STRが1であるか否かを判定する。ステップS402が肯定判定され、Flg_STR=1、すなわちリスクが高くなる方向へ転舵していると判断される場合は、ステップS403へ移行する。一方、ステップS402が否定判定され、Flg_STR=1ではない場合、すなわちリスクが高くなる方向への転舵ではない場合は、ステップS412へ移行する。ステップS412では、横方向のリスクポテンシャルRPlateral=0に設定する。
ドライバの操舵方向がリスクを高める方向への操舵である場合は、ステップS403で、図3のステップS109で算出した所定の横位置への必要操舵角θ*を読み込む。つづくステップS404で、実際の操舵角θを読み込む。
ステップS405では、ステップS403で読み込んだ必要操舵角θ*の方向を判定する。必要操舵角θ*が0を上回る場合(θ*>0)は、ステップS406へ移行する。一方、必要操舵角θ*が0以下の場合(θ*≦0)は、ステップS407へ移行する。図10に、必要操舵角θ*が0を上回る場合(θ*>0)の操舵角θと操舵トルクTとの関係を示す。図11に、必要操舵角θ*が0以下の場合(θ*≦0)の操舵角θと操舵トルクTとの関係を示す。まず、必要操舵角θ*がθ*>0である場合の左右方向リスクポテンシャルRPlateralの設定方法について説明する。
ステップS406では、実際の操舵角θと必要操舵角θ*とを比較し、θ>θ*の場合、すなわち実際の操舵角θが、自車両を自車線の中央へ移動するのに必要な操舵角θ*以上である場合は、ステップS408へ移行する。ステップS408では、ステップS106で算出した左右方向リスクポテンシャルRPlateralを右転舵方向の正のリスクポテンシャルRPlateral(+)として設定する。図10において、ステップS408で設定するリスクポテンシャルRPlateralに対応する操舵角θを、領域Aで示す。
一方、ステップS406でθ≦θ*と判定され、実際の操舵角θが、自車両を自車線の中央へ移動するための操舵方向とは反対方向である場合は、ステップS409へ進む。ステップS409では、ステップS106で算出した左右方向リスクポテンシャルRPlateralを左転舵方向の負のリスクポテンシャルRPlateral(−)として設定する。図10において、ステップS409で設定するリスクポテンシャルRPlateralに対応する操舵角θを領域Bで示す。領域Bの操舵角θは、ドライバの操舵が、自車両を自車線の中央へ移動させるための操舵とは反対方向で自車線の外側へ向かい、自車両のリスクを高める方向への操舵であることを示している。
なお、図10における領域Cは、上述したステップS412で設定するリスクポテンシャルRPlateralに対応する操舵角θ(必要操舵角θ*>0)に相当する。すなわち、実際の操舵角θが領域Cに該当する場合は、リスクに対する操舵方向を示すFlg_STR=0であり、ドライバが意図的に自車両を自車線の中央へ移動しようとしていると判断される。そこで、ステップS412では、左右方向リスクポテンシャルRPlateral=0に設定し、操舵トルク特性を補正せずに通常の操舵トルク特性とする。
ステップS405において必要操舵角θ*が0以下(θ*≦0)であると判定されると、ステップS407へ進んで、実際の操舵角θと必要操舵角θ*を比較する。実際の操舵角θが必要操舵角θ*よりも小さい場合(θ<θ*)、すなわち左操舵であって、実際の操舵角θが、自車両を自車線の中央へ移動するのに必要な操舵角θ*以上である場合は、ステップS410へ移行する。ステップS410では、ステップS106で算出した左右方向リスクポテンシャルRPlateralを左転舵方向の負のリスクポテンシャルRPlateral(−)として設定する。図11において、ステップS410で設定するリスクポテンシャルRPlateralに対応する操舵角θを、領域Dで示す。
一方、ステップS407でθ≧θ*と判定され、実際の操舵角θが、自車両を自車線の中央へ移動するための操舵方向とは反対方向である場合は、ステップS411へ進む。ステップS411では、ステップS106で算出した左右方向リスクポテンシャルRPlateralを右転舵方向の正のリスクポテンシャルRPlateral(+)として設定する。図11において、ステップS411で設定するリスクポテンシャルRPlateralに対応する操舵角θを領域Eで示す。領域Eの操舵角θは、ドライバの操舵が、自車両を自車線の中央へ移動させるための操舵とは反対方向で自車線の外側へ向かい、自車両のリスクを高める方向への操舵であることを示している。
なお、図11における領域Fは、上述したステップS412で設定するリスクポテンシャルRPlateralに対応する操舵角θ(必要操舵角θ*≦0)に相当する。すなわち、実際の操舵角θが領域Fに該当する場合は、リスクに対する操舵方向を示すFlg_STR=0であり、ドライバが意図的に自車両を自車線の中央へ移動しようとしていると判断される。そこで、ステップS412では、左右方向リスクポテンシャルRPlateral=0に設定し、操舵トルク特性を補正せずに通常の操舵トルク特性とする。
ステップS408〜S412で左右方向リスクポテンシャルRPlateralを設定した後、ステップS413へ移行する。ステップS413では、設定した左右方向リスクポテンシャルRPlateralと所定のゲインGrpとを乗算し、左右方向制御指令値として操舵トルク指令値Trpを算出する(Trp=Grp×RPlateral)。これにより、図10および図11に示すように、ドライバの操舵が自車両のリスクを高める方向への操舵である場合は、操舵トルク特性が補正され、操舵角θに応じた操舵トルクTが増加する。
第1の実施の形態の作用を、図12を用いて説明する。図12は、実際の走行シーンの具体例として、片側3車線の道路において、左側のレーンAに他車両、中央のレーンBにレーン内の左側を走行している自車両、右側のレーンCに別の他車両がいる場合を示している。自車両は、レーンB内の左側を走行しているため、図12に示した時点での必要操舵角θ*は、自車両をレーンBの中央、すなわち右側へ移動するための正の値として算出される。
ここで、ドライバの操舵操作による実際の操舵角θが必要操舵角θ*よりも大きい場合(θ>θ*)、自車両がレーンBの中央をオーバーしてレーンC方向へ向かっていると判断する。そこで、図10の領域Aに示すように、操舵方向を左側へ戻そうとする操舵トルクTが発生する。ここで、操舵トルクTは、操舵トルク指令値Trp(Trp=Grp×RPlateral(+))を通常の操舵トルク特性に加算した値である。
ドライバが図12に示した状況から右側(+方向)へ必要操舵角θ*よりも小さい操舵角θで操舵をした場合は、自車両がレーンBの中央へ戻ろうとしていると判断する。そこで、図10の領域Cに示すように、操舵トルク特性の補正は行わず、通常の操舵トルク特性に従って操舵角θに応じた操舵トルクTを発生する。
反対に、ドライバが図12に示す状況から左側(−方向)へ転舵した場合は、自車両がレーンA方向へ向かっていると判断し、図10の領域Bに示すように、操舵方向を右側へ戻そうとする操舵トルクTが発生する。ここで、操舵トルクTは、操舵トルク指令値Trp(Trp=Grp×RPlateral(−))を通常の操舵トルク特性に加算した値である。
このように、以上説明した第1の実施の形態においては、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)コントローラ50は、自車両の障害物に対するリスクポテンシャルRPを算出し、リスクポテンシャルRPに基づいてステアリングホイール62に発生させる操舵トルクを算出する。コントローラ50は、運転者による現在の操舵角θが所定操舵角θ*よりも大きい場合に、リスクポテンシャルRPに基づく操舵トルクをステアリングホイール62に発生させる。これにより、所定操舵角θ*を超えるような操舵操作を行う場合は操舵反力としてリスクポテンシャルRPを運転者に伝達することができる。一方、所定操舵角θ*の範囲内では通常の操舵トルク特性に従って操舵角θに応じた操舵トルクが発生するので、運転者に煩わしさを与えることなく自車両周囲のリスクポテンシャルRPを運転者に知らせることができる。また、コントローラ50は自車両周囲のリスクポテンシャルRPに基づいてアクセルペダル82に発生する操作反力を制御するので、自車両前後方向のリスクをペダル反力として運転者に直感的に知らせることができる。
(2)コントローラ50は、運転者による操舵操作が自車両のリスクポテンシャルRPを高める方向への操作であるかを判定し、リスクポテンシャルRPを高める方向への操舵操作である場合に、リスクポテンシャルRPに基づく操舵トルクをステアリングホイール62に発生させる。これにより、運転者が障害物から離れようとして操舵操作を行っている場合にはリスクポテンシャルRPに応じた操舵トルクを発生しないので、運転者の意図に応じた運転操作を妨げることがない。また、運転者が、リスクポテンシャルRPを高める方向へ自車両を導くような操舵操作を行っている場合はリスクポテンシャルRPに応じた操舵トルクを発生するので、操舵反力として運転者にリスクポテンシャルRPを伝達し、運転者の操舵操作を適切な方向へ導くことが可能となる。
(3)コントローラ50は、現在の操舵角θが所定操舵角θ*よりも大きく、かつ運転者による操舵操作がリスクポテンシャルRPを高める方向への操作である場合に、リスクポテンシャルRPに応じた操舵トルクを発生する。これにより、運転者の意図による運転操作を妨げることなく、操舵反力としてリスクポテンシャルRPを適切に運転者に知らせることができる。
(4)所定操舵角θ*は、自車両が自車線の略中央を走行するために必要な操舵角として設定される。コントローラ50は、運転者がリスクポテンシャルRPが発生している方向へ操舵操作を行ったとしても、そのときの操舵角θが必要操舵角θ*よりも小さい場合は、自車両を車線中央へ戻すための操舵操作と判断し、リスクポテンシャルRPに基づく操舵トルク制御を行わない。これにより、運転者はスムーズな操舵操作を行うことができる。操舵角θが必要操舵角θ*を超えて自車両が車線中央を越えてしまうような操舵操作である場合は、リスクポテンシャルRPに基づいて操舵トルク制御を行うので、自車両周囲のリスクポテンシャルRPを速やかに運転者に知らせることができる。
《第2の実施の形態》
本発明の第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置について、以下に説明する。第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置の構成は、図1および図2を用いて説明した第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
第2の実施の形態においては、左右方向のリスクポテンシャルRPlateralに応じて、自車線内において自車両が目標とする横位置を変更する。そして、リスクポテンシャルRPに応じて設定した横位置へ移動するための必要操舵角θ*を算出する。
以下に、第2の実施の形態における車両用運転操作補助装置の動作を、図13のフローチャートを用いて説明する。図13は、第2の実施の形態のコントローラ50において実行される運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートであり、一定間隔、例えば10msec毎に連続的に行われる。
図13のステップS501〜S508での処理は、第1の実施の形態で説明した図3のフローチャートのステップS101〜S108での処理と同様であるので説明を省略する。ステップS509では、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに基づいて、仮想車線を算出する。仮想車線の算出処理を、図14のフローチャートを用いて以下に説明する。
−仮想車線算出処理(S509)−
まず、ステップS601で、ステップS506で算出した左右方向のリスクポテンシャルRPlateralを読み込む。なお、ステップS506では、上述した(式5)に表されるように、自車両周囲の全障害物に対する総合的な左右方向リスクポテンシャルRPlateralを算出している。ただし、仮想車線算出処理においては、左右方向のリスクポテンシャルRPlateralを、右側成分RPlateral(+)と左側成分lateral(−)として別々に認識する。右側成分RPlateral(+)は自車両の右側にリスクがある場合のリスクポテンシャルとして正の値で表され、左側成分lateral(−)は自車両の左側にリスクがある場合のリスクポテンシャルとして負の値で表される。リスクポテンシャルRPlateralの絶対値は、リスクの大きさを表している。なお、(式5)で表される総合的な左右方向リスクポテンシャルRPlateralは、右側成分RPlateral(+)と左側成分RPlateral(−)との和である。
ステップS602では、ステップS601で読み込んだ左右方向リスクポテンシャルRPlateralの右側成分RPlateral(+)と左側成分RPlateral(−)の和ΔRPlateralを、以下の(式9)から算出する。
ΔRPlateral=RPlateral(+)+RPlateral(−) ・・・(式9)
(式9)で算出されるΔRPlateralの大きさ(絶対値)は、右側成分RPlateral(+)と左側成分RPlateral(−)との差を表し、その符号は、右側成分RPlateral(+)と左側成分RPlateral(−)のどちらが大きいかを表す。すなわち、ΔRPlateralが正の値である場合は、自車両の右側のリスクが大きく、主に右側からリスクが発生していることを表し、負の値である場合は、自車両の左側のリスクが大きく、主に左側からリスクが発生していることを表している。
ステップS603では、左右方向リスクポテンシャルRPlateralの大きさを算出する。左右方向リスクポテンシャルRPlateralの大きさΣRPlateralは、右側成分RPlateral(+)と左側成分RPlateral(−)の差として、以下の(式10)で表される。
ΣRPlateral=RPlateral(+)−RPlateral(−) ・・・(式10)
つづくステップS604では、ステップS602で算出した右側成分RPlateral(+)と左側成分RPlateral(−)との和ΔRPlateralと、ステップS603で算出した右側成分RPlateral(+)と左側成分RPlateral(−)との差ΣRPlateralとから、自車両が走行する仮想的な自車線、具体的にはその中央位置Ycr(0)を算出する。仮想車線の中央位置Ycr(0)は、所定のゲインGycr、および右側成分RPlateral(+)と左側成分RPlateral(−)との和ΔRPlateralを用いて、以下の(式11)で表される。
Ycr(0)=Gycr(ΣRPlateral)・ΔRPlateral・・・(式11)
これにより、左右方向のリスクの和ΔRPlateralに応じて、自車線の中央位置を仮想的に移動させたこととなる。具体的には、自車両の右側のリスクが大きい場合は、仮想の車線中央位置が左側にずれる。一方、自車両の左側のリスクが大きい場合は、仮想の車線中央位置が右側にずれる。なお、所定のゲインGycrは、ΣRPlateralに応じて(式11)から算出される仮想車線の中央位置Ycr(0)が、約±0.5m以内の値となるように適切に設定しておく。すなわち、仮想車線の中央位置Ycr(0)は、実際の車線中央を、左右方向のリスクに応じて左右いずれかに若干移動するように設定される。
図15に、ΣRPlateralを変更した場合の、ΔRPlateralと仮想中央位置Ycr(0)との関係を示す。図15に示すように、仮想中央位置Ycr(0)はΔRPlateralに比例し、ΔRPlateralが大きくなるほど仮想中央位置Ycr(0)が小さくなり、ΔRPlateralが小さくなるほど、仮想中央位置Ycr(0)が大きくなる。すなわち、右側のリスクが大きくなるほど、仮想中央位置Ycr(0)が実際の車線中央から左側に移動し、左側のリスクが大きくなるほど仮想中央位置Ycr(0)が右側に移動する。
ただし、ΣRPlateralが大きくなると、仮想中央位置Ycr(0)はΔRPlateralが所定の閾値を超えてからΔRPlateralに対して変化する。ΣRPlateralが大きくなるほど閾値も大きくなる。これにより、例えば図16に示すように、片側3車線の中央のレーンBを自車両が走行するとき、自車両の片側の隣接車線Cのみに自車両のリスクに影響を与える他車両が存在し、ΣRPlateralが十分に小さい場合は、ΔRPlateralに比例して仮想車線中央位置Ycr(0)が設定される。また、図17に示すように、自車両の左右両側の隣接車線A、Cに他車両が存在し、ΣRPlateralが大きい場合は、ΔRPlateralが閾値以下のときは仮想中央位置Ycr(0)が実際の車線中央に一致する。そして、ΔRPlateralが閾値を超えると、ΔRPlateralに比例する仮想中央位置Ycr(0)が算出され、左右方向リスクポテンシャルRPlateralの発生方向およびその大きさに応じて仮想車線中央Ycr(0)が左右いずれかの方向にずれる。
図18に、仮想車線設定のイメージを示す。片側2車線の道路において左側のレーンAを自車両が走行し、右側のレーンBを他車両が走行している。レーンBを走行する他車両が自車両へ及ぼす左右方向のリスクポテンシャルRPlateralに応じて、仮想の車線中央位置Ycr(0)が、一点差線で示す本来の車線中央に対して左側に移動している。
このようにステップS509において仮想車線の中央位置Ycr(0)を算出した後、ステップS510へ進む。ステップS510では、ステップS509で算出した仮想中央位置Ycr(0)を基準として必要操舵角θ*を算出する。具体的には、図19に示すような開ループ系において、実際の車線位置と自車両の状態から算出される横変位Ycrに、仮想横変位、すなわち仮想中央位置Ycr(0)を加え、上述したように周知の方法によりレギュレータゲインKを算出する。さらに、算出したレギュレータゲインKから(式8)を用いて自車両を仮想中央位置Ycr(0)に移動するための必要操舵角θ*を算出する。
ステップS511では、上述した図9のフローチャートに従って、ステップS510で算出した必要操舵角θ*を用いて左右方向制御指令値Trpを算出する。なお、左右方向制御指令値Trpを算出する際に用いる左右方向リスクポテンシャルRPlateralは、(式5)から算出する左右方向の総合的なリスクポテンシャルRPlateralである。
図20に、必要操舵角θ*が0を上回る場合(θ*>0)の操舵角θと操舵トルクTとの関係を示す。図21に、図20に対応する自車両の走行状況の具体例を示す。図20において、必要操舵角θ*は、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに基づいて設定した仮想車線中央Ycr(0)を用いて算出された値であり、実際の車線中央を基準として必要操舵角θ*を算出した場合に比べて大きな値となっている。
図20に示すように、実際の操舵角θが必要操舵角θ*を超える場合に、左右方向リスクポテンシャルRPlateral(+)に基づく操舵トルク指令値Trpを加算した操舵トルクTを発生させる。ここでは、操舵角θが必要操舵角θ*を超える場合のみ操舵トルクTが大きくなるように補正し、自車両が左側に操舵した場合(θ<0)の操舵トルク特性は補正しない。
ステップS512では、ステップS511で算出した左右方向制御指令値TrpおよびステップS507で算出した前後方向制御指令値FAをそれぞれ操舵反力制御装置60およびアクセルペダル反力制御装置80へ出力し、今回の処理を終了する、
このように、以上説明した第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態による効果に加えて以下のような作用効果を奏することができる。
(1)コントローラ50は、自車両が自車線の所定の横位置Ycr(0)(基準線)に沿って走行するために必要な操舵角として所定操舵角θ*を設定し、現在の操舵角θが必要操舵角θ*を越える場合にリスクポテンシャルRPに応じた操舵トルク制御を行う。これにより、状況に応じて自車両が走行する際の基準となる自車線の横位置Ycr(0)を決定し、適切な操舵トルク制御を行うことができる。
(2)コントローラ50は、左右方向のリスクポテンシャルRPに基づいて、自車線内の横位置Ycr(0)を決定する。これにより、左右方向のリスクポテンシャルRPが発生する方向に応じて、自車線内のやや右側、あるいはやや左側といった位置を自車両が走行する際の基準として設定することができる。従って、自車両周囲に障害物が存在する場合に、運転者が実際にとる障害物との位置関係に対応する位置を基準として操舵トルク制御を行うことができ、運転者の操舵操作を違和感なく制御することができる。
(3)コントローラ50は、左右方向のリスクポテンシャルRPが所定値を超える場合は、図15に示すように、左右方向リスクポテンシャルRPと横位置Ycr(0)との関係に、左右方向リスクポテンシャルRPが変化しても基準線の横方向位置Ycr(0)が変化しない範囲を設ける。これにより、例えば図17に示すように自車両の左右両側に隣接車両が存在し、左右方向のリスクポテンシャルRPlateralの大きさΣRPlateralが十分に大きい場合には、自車両が目標とする自車線内の横位置Ycr(0)が0,すなわち車線中央にほぼ一致する。これにより、左右方向のリスクポテンシャルRPに応じて横位置Ycr(0)を設定する場合に、走行状況に応じた適切な横位置を設定することができる。また、図17に示すように交通量の多い走行状況では隣接車両の入れ替わりが頻繁であるが、左右方向リスクポテンシャルRPが変化しても横位置Ycr(0)が変化しない範囲を設けることで、自車両の基準走行線がふらつくことがない。なお、この場合のΔRPlateralの所定値(範囲)は、予め適切な値を設定しておく。
上述した第1および第2の実施の形態においては、ステップS106またはS506において(式5)を用いて自車両周囲の全障害物に対する総合的な左右方向のリスクポテンシャルRPlateralを算出した。そして、ステップS110またはS511において左右方向制御指令値を算出する際には、総合的な左右方向リスクポテンシャルRPlateralを用いた。ただし、これには限定されず、ステップS106およびS506において自車両の右側のリスクポテンシャル(リスクポテンシャルの右側成分)および左側のリスクポテンシャル(リスクポテンシャルの左側成分)をそれぞれ算出することもできる。この場合、左右方向制御指令値を算出する図9のステップS408およびS411の処理においてリスクポテンシャルの右側成分のみを用い、ステップS409およびS410の処理においてリスクポテンシャルの左側成分のみを用いる。
これにより、右操舵時の操舵トルク特性はリスクポテンシャルの右側成分に基づいて補正され、左操舵時の操舵トルク特性はリスクポテンシャルの左側成分に基づいて補正される。従って、例えばリスクポテンシャルの左側成分が発生していない場合は、左操舵時の操舵トルク特性は補正されないので、運転者の感覚にあった操舵トルク制御を行うことができる。
上述した第1および第2の実施の形態においては、運転者による操舵操作がリスクポテンシャルRPを高める方向への操作である場合に、現在の操舵角θと必要操舵角θ*との比較結果に応じて操舵トルク特性を補正した。ただし、これには限定されず、例えば現在の操舵角θが必要操舵角θ*よりも大きい場合は常に操舵トルク特性を補正することもできる。
上述した第1および第2の実施の形態においては、操舵反力制御とともに、アクセルペダル反力制御も行ったが、これには限定されず、操舵反力制御のみを行うようにすることもできる。また、各障害物kに対する余裕時間TTCkを算出する際に相対距離のばらつきσ(Dk)および相対速度のばらつきσ(Vrk)を組み込み、リスクポテンシャルRPkを算出する際に障害物kの重みwkを組み込んだ。ただし、これには限定されず、相対距離のばらつきσ(Dk)、相対速度のばらつきσ(Vrk)、および重みwkを考慮せずに余裕時間TTCk、およびリスクポテンシャルRPkを算出することもできる。
以上説明した第1および第2の実施の形態においては、障害物検出手段として、レーザレーダ10、前方カメラ20,後方カメラ21,および車速センサ30を用い、リスクポテンシャル算出手段、操舵トルク算出手段、操舵角比較手段、操舵方向判定手段、および基準線設定手段としてコントローラ50を用いた。また、操舵角検出手段として操舵角センサ90を用い、操舵トルク制御手段としてコントローラ50および操舵反力制御装置60を用いた。ただし、これらには限定されず、障害物検出手段として、レーザレーダ10の代わりに例えば別方式のミリ波レーダを用いたり、障害物検出手段としてカメラ20,21のみを用いることもできる。
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置のシステム図。 図1に示す車両用運転操作補助装置を搭載した車両の構成図。 第1の実施の形態における運転操作補助制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 操舵方向判定処理の処理手順を示すフローチャート。 操舵角と操舵トルクとの関係を示す図。 必要操舵角算出処理の処理手順を示すフローチャート。 レギュレータゲインを算出するための閉ループ系を説明する図。 必要操舵角を算出するための開ループ系を説明する図。 左右方向制御指令値算出処理の処理手順を示すフローチャート。 操舵トルク特性の補正を説明するイメージ図(θ*>0)。 操舵トルク特性の補正を説明するイメージ図(θ*≦0)。 具体的な走行状況の一例を示す図。 第2の実施の形態における運転操作補助制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 仮想車線算出処理の処理手順を示すフローチャート。 ΣRPlateralに応じた、ΔRPlateralと仮想中央位置Ycr(0)との関係を示す図。 具体的な走行状況の一例を示す図。 具体的な走行状況の一例を示す図。 仮想車線中央の設定を説明する図。 必要操舵角を算出するための開ループ系を説明する図。 仮想車線中央を考慮した場合の操舵トルクの補正を説明するイメージ図。 具体的な走行状況の一例を示す図。
符号の説明
10:レーザレーダ
20、21:カメラ
30:車速センサ
50:コントローラ
60:操舵反力制御装置
80:アクセルペダル反力制御装置
90:操舵角センサ
91:操舵トルクセンサ

Claims (9)

  1. 自車両周囲の障害物を検出する障害物検出手段と、
    前記障害物検出手段による検出結果に基づいて、前記自車両の前記障害物に対するリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、ステアリングホイールに発生させる操舵トルクを算出する操舵トルク算出手段と、
    前記ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    前記操舵角検出手段によって検出される前記操舵角を所定操舵角と比較する操舵角比較手段と、
    前記操舵角比較手段によって前記操舵角が前記所定操舵角よりも大きいと判定されると、前記操舵トルク算出手段によって算出される前記操舵トルクを前記ステアリングホイールに発生するよう制御する操舵トルク制御手段とを備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  2. 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
    運転者による操舵操作が前記リスクポテンシャルを高める方向への操舵であるかを判定する操舵方向判定手段をさらに備え、
    前記操舵トルク制御手段は、前記操舵角が前記所定操舵角よりも大きいと判定され、かつ前記操舵方向判定手段によって前記操舵操作が前記リスクポテンシャルを高める方向への操舵であると判定されると、前記操舵トルクを前記ステアリングホイールに発生するよう制御することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記所定操舵角は、前記自車両が自車線の略中央を走行するために必要な操舵角であることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記所定操舵角は、前記自車両が自車線内の基準線に沿って走行するために必要な操舵角であることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  5. 請求項4に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記リスクポテンシャル算出手段で算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、前記基準線を設定する基準線設定手段をさらに備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  6. 請求項5に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記リスクポテンシャル算出手段は、前記自車両の左右方向のリスクポテンシャルを算出し、
    前記基準線設定手段は、前記左右方向のリスクポテンシャルが所定値を超える場合は、前記左右方向リスクポテンシャルと前記基準線との関係に、前記左右方向リスクポテンシャルが変化しても前記基準線の横方向位置が変化しない範囲を設けることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  7. 自車両周囲の障害物を検出する障害物検出手段と、
    前記障害物検出手段による検出結果に基づいて、前記自車両の前記障害物に対するリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
    前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、ステアリングホイールに発生させる操舵トルクを算出する操舵トルク算出手段と、
    前記ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    運転者による操舵操作が前記リスクポテンシャルを高める方向への操舵であるかを判定する操舵方向判定手段と、
    前記操舵方向判定手段によって前記操舵操作が前記リスクポテンシャルを高める方向への操舵であると判定されると、前記操舵トルク算出手段によって算出される前記操舵トルクを前記ステアリングホイールに発生するよう制御する操舵トルク制御手段とを備えることを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  8. 請求項2または請求項7に記載の車両用運転操作補助装置において、
    前記ステアリングホイールに発生する操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段をさらに備え、
    前記操舵方向判定手段は、前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルと、前記操舵角検出手段によって検出される前記操舵角と、前記操舵トルク検出手段によって検出される前記操舵トルクとに基づいて、前記操舵操作が前記リスクポテンシャルを高める方向への操舵であるかを判定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の車両用運転操作補助装置を備えることを特徴とする車両。
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