JP2005125333A - 厚板材の圧延方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも上下いずれか一方のロールアセンブリが、軸方向に3分割以上に分割した分割バックアップロールによってワークロールを支持する機構を有し、各々の分割バックアップロールにそれぞれ独立に荷重検出装置、圧下機構および圧下位置検出装置とを設けた板圧延機で、温間厚板材の板幅方向の温度を検出し、得られた温度信号を平均化処理して中央の分割バックアップロールの胴長中心直下の温間厚板材の温度と各分割幅バックアップロールの胴長中心直下の温間厚板材の温度との偏差を求め、得られた温度偏差に基づきその熱膨張量が冷却後の矯正材の板形状に及ぼす影響を解消するように、前記板圧延機の各分割バックアップロール直下の形状を制御する。
【選択図】 図1
Description
メーカで二次加工する際、所定の寸法に製品を切断した際のうねりや曲がりの無い製品が望まれているけれども、所定の寸法に製品を切断した際のうねりや曲がりに際しては、対応手段が無く、製品出荷時の平坦度を保証するために、レベラーやプレスによる矯正行うことによって対処してきた。しかしながら、3分割以上に分割された分割バックアップロールのそれぞれについて荷重分布を検出して、圧延材とワークロール間の荷重分布を推定し、推定した荷重分布に基づいて板形状を制御する板圧延機(例えば、特許文献1または特許文献2参照)で厚板材を矯正する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。この板圧延機では、原理的に圧延機出側で板形状を計測してフィードバックする必要はなく、したがって時間遅れなく直接的に板形状を制御することができる。この板圧延機によれば、良好な板品質、つまり良好な板プロフィルおよび平坦度を得ることができる。以下、このような板圧延機を知能型板圧延機という。
一般に、板厚が5mm未満の薄いストリップの場合には圧延後に残留する応力に応じて平坦度として板形状に表れるため、例えば圧延機出側に形状検出器を設けて圧延後の板形状と圧延機出側に設けた温度検出器で矯正後直後の板温度分布を測定し、冷却後の熱収縮の影響を解消するように圧延機の形状制御端(ワークロールベンダー、中間ロールベンダー、中間ロールシフト、ワークロールクロス角など)を制御する方法が挙げられるが、厚板材の場合には圧延(矯正)後に残留する応力に応じて平坦度として板形状に表れることはほとんど無いため、上述の既存技術は適用することはできなかった。このため、厚板材では被矯正材は常温まで冷却した後に矯正することが常識であった。しかしながら、近年生産性を向上させることと製品納期の短縮化を狙って、知能型板圧延機で温度400℃程度までの温間厚板材を矯正したいという要望が強まっている。
また加えて、本発明は、知能型板圧延機で板幅方向に温度分布のあるまたはいた幅方向に温度分布の無いCLC材を矯正する際に、目標とする板形状が得られるように高精度に形状制御を可能とする圧延方法を提供するものである。
本発明の請求項2は、請求項1に記載の厚板材の圧延方法において、得られた平均化処理された温度信号に基づいて各分割バックアップロールの胴長中心直下の該温間厚板材の変形抵抗を推定して、該板圧延機の各分割バックアップロール直下の形状を演算し、得られら該板形状が予め設定した目標値になるように該板圧延機の各分割バックアップロール直下の形状を制御することを特徴とする厚板材の圧延方法である。
また、本発明の請求項3は、CLC材を対象とするもので、少なくとも仕上圧延機および仕上圧延機で圧延された厚板材の冷却装置を有し、該冷却装置の下流側に、少なくとも上下どちらか一方のロールアセンブリが、軸方向に3分割以上に分割された分割バックアップロールによってワークロールを支持する機構を有し、各々の分割バックアップロールには、それぞれ独立に荷重検出装置、圧下装置およびロール位置検出装置を設けた板圧延機を配置してなる厚鋼板圧延設備により、被矯正材である板厚5mm以上の厚板材を矯正する際に、前記冷却装置出側にて被矯正材の板幅方向の温度を検出し、得られた温度から矯正時の板圧延機の各分割バックアップロール直下の被矯正材の変形抵抗を演算し、該変形抵抗を用いて前記板圧延機の矯正時の板形状を推定し、この板形状が予め指定した目標板形状と一致するように板形状を制御することを特徴とする厚板材の圧延方法であり、
請求項4は、請求項3の方法において、少なくとも板圧延機入側に設置した温度検出器で温間厚板材の板幅方向の温度を検出し、得られた温度信号を平均化処理して中央の分割バックアップロールの胴長中心直下の温間厚板材の温度と各分割幅バックアップロールの胴長中心直下の温間厚板材の温度との偏差を求め、得られた温度偏差に基ずきその熱膨張量が冷却後の矯正材の板形状に及ぼす影響を解消するように、板圧延機の各分割バックアップロール直下の形状を制御することを特徴とし、
更に、請求項5は、請求項4の方法において、変形抵抗の演算に、冷却装置出側の被矯正材の検出温度及び板圧延機の入側の被矯正材の検出温度を用いることを特徴とする厚板材の圧延方法である。
知能型板圧延機の入・出側には、パスラインにそって材料を搬送するためのテーブルローラー8、9が設置されている。図示してはいないが上下のワークロール1、1′のチョック間には、ワークロールベンディング装置が設けられている。
厚板材の線膨張係数をαとすると、常温まで冷却された際に各分割バックアップロール直下と板中央との伸び差は単位長さ当たり△Li=α・△Tで表される。厚板材のヤング率をEとすると、各分割バックアップロール直下との板中央との応力差(△σi:i=1、17)はE・△Li生じることとなる。
従って、冷却後に板中央との応力差が生じないようにするためには、温間圧延時の厚板材の矯正直後の各分割バックアップロール直下の板形状を製品目標板形状にこの応力差を加えた値を矯正時の形状制御目標値として形状制御する。温度検出器と矯正機までには移送時間がかかるので、トラッキングを行う方が好ましい。板温度検出器は、知能型板圧延機の入側に限らず出側にも設置することが望ましく、両方の温度信号を用いてより精度の高い形状制御が可能となる。
予め矯正する厚板材から引張り試験片を作成し、圧延引張り試験法で常温から例えば400℃までの温度範囲で雰囲気温度を変化させて0.2%耐力に及ぼす温度の影響を実験調査し、変形抵抗kに及ぼす温度Tと歪みεと関係式k=k(ε、T)を作成する。得られた関係式から、知能型板圧延機で板〜ワークロール間荷重分布を推定して形状制御を行うが、その際、下記の本発明者らが既に出願している特開平6−262228号公報に開示されている方法を用いて形状制御する。
yW i=KB ijqj+CB i+CW i (1)
なお、本明細書の数式では、同添字の繰り返しがある場合にはアインシュタインの総和規約を用いて表現する。また、KB ijは第j分割バックアップロールに単位荷重が負荷された時の第i分割バックアップロールの変位を表す影響係数マトリクスであるが、ここでは、ハウジングの変形およびワークロール〜分割バックアップロールの接触による両ロールの偏平変形を含めた変形マトリクスを表す。KB ij、KW ij、yW iは、すべてミルセンターからの相対位置のみを抽出する。
yW i=KW ij(pj−qj) (2)
式(1)、式(2)よりyW iを消去すると圧延荷重分布piは次式(3)のように求められる。
pi=qi+[KW]−1 ij(KB jkqk+CB j+CW j) (3)
式(3)の右辺で、[KW]−1 ijはKW ijの逆マトリクスの成分であり、KB ijとともに予め計算できるものである。また、CB jおよびCW jも測定あるいは推定可能な量であるので、本発明の圧延機によってqkの測定値が得られれば式(3)により圧延材〜ワークロール間の圧延荷重分布piは直ちに計算することが可能である。
pi=pi(H、h、k、μ、σb、σf、Δε) (4)
これは、上記の関係式k=k(ε、T)から、次のように表わされる。
pi=pi(H、h、k(ε、Ti′)、σb、σf、△ε) (5)
ここで、ロールバイト中のμは板幅方向にほとんど一定であり計算および実験によって求めることができ、変形抵抗k(ε、Ti′)と入側板厚Hと出側板厚hと平均入側張力σbと平均出側張力σfは上述の方法で計算された各分割バックアップロール幅直下の平均板温度(Ti′:i=1、17)と所望とする圧延条件を入力することによって与えられる。
従って、式(5)より、目標とする伸びひずみ差Δεを代入すれば、所望の形状が得られるための圧延荷重piが求められる。前述した被矯正材の熱膨張量が冷却後の矯正材の板形状に及ぼす影響を解消するように、目標とする伸び歪み差△εを補正して式(5)から圧延荷重piを求め、この圧延荷重piを式(3)に代入することによって、所望の形状が得られるための各分割バックアップロールの荷重qiが求められる。そこで、各分割バックアップロールの荷重がqiと一致するように各分割バックアップロールの荷重を見ながら各分割バックアップロールの変位を調整する。
CLC材は一般に常温まで冷却されてから矯正もしくは板幅方向に温度分布が小さい状態で矯正されることが多いが、場合によっては板幅方向に温度分布のある場CLC材も矯正する必要もある。そこで、温度分布のある場合とない場合について説明する。
先ず、板幅方向に温度分布がないもしくは温度分布が小さい場合について説明する。
図2において、仕上圧延機11は、通常は一対のワークロールを一対のバックアップロールで支持する機構の4段圧延機が用いられる場合が多いが、2段圧延機や6段以上の多段圧延機であってもよい。冷却装置12は、仕上圧延機11の下流側に位置し、圧延が終了した後の厚鋼板を所定の温度まで冷却する。冷却装置12は、水を冷媒として使用する設備が一般的であるが、その他の冷媒を使用したものでも差し支えない。冷却装置12では仕上げ圧延機11で圧延された厚板材は制御冷却されてCLC材と呼ばれる材料が作られる。この冷却装置12の下流側に板表面温度600℃程度まで冷却された被矯正材の冷却後の板幅方向の温度分布を検出する温度計14が配置されている。冷却装置12の下流には図示してはいないが冷却床が配置されており、ここでCLC材は常温まで冷却される。仕上圧延機11と冷却装置12との間には、ローラレベラー等の装置が配備されている場合がある。冷却装置12の下流側に、知能型板圧延機16が配備されている。この知能型板圧延機16は仕上圧延機11に比べて小さい圧下率の圧延を実施するものであり、図面では略示しているが基本的には図1に示す構造のものと同じである。冷却装置12と知能型板圧延機16の間には軽圧下圧延機前面ピンチロール15がある。図では軽圧下圧延機前面ピンチロール15には、知能型板圧延機16の上ワークロールよりも直径の大きい上ロールを有するピンチロールを示しているが、圧延板の垂直方向の位置を拘束するものであれば良い。従って、駆動しない小径のロールでも良いが、張力を付与できる構造にする方がより好ましい。さらに、軽圧下圧延機前面ピンチロール15と知能型板圧延機16の間に、知能型板圧延機16への圧延板先端の咬み込み不良を防止するための上面ガイドを設けることが好ましい。
一般材と呼ばれる厚板材は冷却装置12で緩冷却が行われて製造される。この際、温度計14で板幅方向の温度分布を測定したところ、板端部が若干板中央部よりも温度は低いものの冷却床で常温まで冷却された材料の板幅方向の変形抵抗をサンプルを切り出し引張り試験を行って測定した結果、変形抵抗は板幅方向にはほとんど差は無かった。CLC材と呼ばれる厚板材は冷却装置12で急冷却が行われて製造されるが、この際、温度計14で板幅方向の温度分布を測定した結果、板幅方向にピッチ約50cm程度で20℃〜60℃の温度分布が測定され、冷却床で常温まで冷却された材料の板幅方向の変形抵抗をサンプルを切り出し引張り試験を行って測定した結果、板幅方向にピッチ約50cm程度で優位差が認められ、温度が低い個所に相当する変形抵抗は温度が高い個所に相当する変形抵抗よりも30〜80MPa耐力が大きかった。同一のCLC材を冷却床入口で温度計を用いて測定した結果、板幅方向にピッチ約80cm程度で1℃〜10℃の温度分布が測定された。
予め、冷却設備下流の温度計でCLC材の板温度(TCLC)と常温まで冷却した後のCLC材の変形抵抗(k)の関係を実験によって求め、変形抵抗kに及ぼす温度TCLCと歪みεと関係式近似式(k=k(ε、TCLC))を作成する。得られた板幅方向の温度には異常値が含まれる場合があるので、板幅方向に平均化処理(各分割バックアップロール幅直下毎に平均化する、その際閾値を設け異常データは無視する)して、各分割バックアップロール幅直下に相当する平均板温度(TCLCi:i=1、n)を計算する。得られた関係式から、CLC材を知能型板圧延機で矯正する際に、知能型板圧延機で板〜ワークロール間荷重分布を推定し、次式(6)で形状制御する。この式に到達する経緯は前記した特開平6−262228号公報に開示されている方法を用いればよい。
pi=pi(H、h、k(ε、TCLCi)、σb、σf、△ε) (6)
板幅方向に温度分布がある場合は、上述したように板圧延機入側の板温度検出器で得られた板幅方向の温度を、板幅方向に平均化処理(各分割バックアップロール幅直下毎に平均化する。その際閾値を設け、閾値を超える異常データは無視する)して、各分割バックアップロール幅直下の平均板温度(Ti′:i=1、17)を計算し、中央に位置する分割バックアップロールの胴長中心直下の該温間厚板材の温度(T9′)と各分割幅バックアップロールの胴長中心直下の該温間厚板材の温度(Ti′)との偏差(△T=Ti′−T9′)を求める。
上述したように厚板材の線膨張係数をαとすると、常温まで冷却された際に各分割バックアップロール直下と板中央との伸び差は単位長さ当たり△Li=α・△Tで表される。厚板材のヤング率をEとすると、各分割バックアップロール直下との板中央との応力差(△σi:i=1、17)はE・△Li生じることとなる。
従って、冷却後に板中央との応力差が生じないようにするためには、温間圧延時の厚板材の矯正直後の各分割バックアップロール直下の板形状を製品目標板形状にこの応力差を加えた値を矯正時の形状制御目標値として前述した方法で形状制御する。温度検出器と矯正機までには移送時間がかかるので、トラッキングを行う方が好ましい。
板温度検出器は、知能型板圧延機の入側に限らず出側にも設置することが望ましく、両方の温度信号を用いてより精度の高い形状制御が可能となる。
さらに、精度を上げるためには、予め、冷却設備下流の温度計でCLC材の板温度(TCLC)と常温まで冷却した後のCLC材から引張り試験片を作成し、圧延引張り試験法で常温から例えば400℃までの温度範囲で雰囲気温度を変化させて0.2%耐力に及ぼす温度の影響を実験調査し、変形抵抗kに及ぼす冷却設備下流の温度計のCLC材の板温度(TCLC)と温度Tと歪みεと関係式k=k(ε、TCLC、T)を作成する。そして上述した方法で式(6)の代わりに式(7)を用いて形状制御する
pi=pi(H、h、k(ε、TCLCi、Ti′)、σb、σf、△ε) (7)
なお、ここで用いる板温度は、知能型板圧延機の入側で測定した温度とすることもできるし、知能型板圧延機の入側に限らず出側の温度を用いてより精度の高い形状制御を行うこともできる。
[圧延条件および主仕様]
上下ワークロール:φ300mm×5800mm(上下ワークロール駆動)
分割バックアップロール:φ600mm×300mm(17分割)
厚板材温度
30℃:(温度分布無し:従来条件)
100℃:(板端90℃、温度差10℃)
200℃:(板端185℃、温度差15℃)
300℃:(板端275℃、温度差25℃)
400℃:(板端360℃、温度差40℃)
伸び率:0.3%
厚板材:板厚:20mm、板幅:5100mm、長さ:30m
圧延速度:100m/min
冷却後の板形状及び条切り後の反りに及ぼす圧延方法に実施結果を表1に示す。
・平坦度
○:1m長さあたりの平均波高さ1mm以内
△:1m長さあたりの平均波高さ1mm超2mm以内
×:1m長さあたり平均波高さ2mm超
・条切り後の反り(キャンバー)
○:1m長さあたりの平均反り量1mm以内
△:1m長さあたりの平均反り量1mm超3mm以内
×:1m長さあたりの平均反り量3mm超
条切りはワークサイド及びドライブサイドの板端から10mmと260mmの位置で板幅250mmで全長をガス切断し、切断後の反り(キャンバー)を測定し、1m長さあたりの平均反り量を求めた。
本発明の請求項1記載の圧延方法では冷却後の平坦度は良好であるが、条切り後の反りについては鋼種A(変形抵抗に及ぼす温度の影響が小さい鋼種)の温度差が大きい場合と、鋼種B(変形抵抗に及ぼす温度の影響が小さい鋼種)では不良になる。一方、本発明の特許請求2記載の圧延方法では、冷却後の平坦度および条切り後の反りについては全く問題が無かった。
[圧延条件および主仕様]
上下ワークロール:φ300mm×5800mm(上下ワークロール駆動)
分割バックアップロール:φ600mm×300mm(17分割)
冷却直後の表面温度
650℃:(一般材:温度分布ほとんど無し、従来条件)
600℃:(CLC材:温度分布50℃)
伸び率:0.3%
厚板材:板厚:25mm板幅:5100mm、長さ:30m
圧延速度:100m/min
冷却後の板形状及び条切り後の反りに及ぼす圧延方法に実施結果を表2に示す。
表2から分かるように、従来の変形抵抗を考慮しない一般材の圧延方法では、常温の厚板材を強制する場合には全く問題は無いものの、CLC材である厚板材を常温で矯正する場合には冷却後の平坦度は悪化し、条切り後に反りが発生してしまう。本発明の請求項3記載の圧延方法では、冷却後の平坦度および条切り後の反りについては、一般材およびCLC材とも良好であった。
2a、2b:上入・出側分割バックアップロール
2a′、2b′:下入・出側分割バックアップロール
3、3′:上・下ワークロールチョック
4、4′:上・下インナーハウジング
5:ミルハウジング 6:パスライン調整装置
7:油圧圧下装置 8:入側テーブルローラ
9:出側テーブルローラー 10:板温度検出器
11:仕上圧延機 12:冷却装置
13:圧延材進行方向 14:温度計
15:知能型板圧延機前面ピンチロール
16:知能型板圧延機
17:知能型板圧延機後面ピンチロール
Claims (5)
- 少なくとも上下いずれか一方のロールアセンブリが、軸方向に3分割以上に分割した分割バックアップロールによってワークロールを支持する機構を有し、各々の分割バックアップロールにそれぞれ独立に荷重検出装置、圧下機構および圧下位置検出装置とを設けた板圧延機で、板幅方向に温度分布のある温間厚板材を矯正するに際し、少なくとも前記板圧延機入側にて前記温間厚板材の板幅方向の温度を検出し、得られた温度信号を平均化処理して中央の分割バックアップロールの胴長中心直下の温間厚板材の温度と各分割幅バックアップロールの胴長中心直下の温間厚板材の温度との偏差を求め、得られた温度偏差に基づきその熱膨張量が冷却後の矯正材の板形状に及ぼす影響を解消するように、前記板圧延機の各分割バックアップロール直下の形状を制御することを特徴とする厚板材の圧延方法。
- 請求項1に記載の厚板材の圧延方法において、得られた平均化処理された温度信号に基づいて各分割バックアップロールの胴長中心直下の温間厚板材の変形抵抗を推定して、板圧延機の各分割バックアップロール直下の形状を演算し、得られた板形状が予め設定した目標値になるように板圧延機の各分割バックアップロール直下の形状を制御することを特徴とする厚板材の圧延方法。
- 少なくとも仕上圧延機および仕上圧延機で圧延された厚板材の冷却装置を有し、該冷却装置の下流側に、少なくとも上下どちらか一方のロールアセンブリが、軸方向に3分割以上に分割された分割バックアップロールによってワークロールを支持する機構を有し、各々の分割バックアップロールには、それぞれ独立に荷重検出装置、圧下装置およびロール位置検出装置を設けた板圧延機を配置してなる厚鋼板圧延設備により、被矯正材である板厚5mm以上の厚板材を矯正する際に、前記冷却装置出側にて被矯正材の板幅方向の温度を検出し、得られた温度から矯正時の板圧延機の各分割バックアップロール直下の被矯正材の変形抵抗を演算し、該変形抵抗を用いて前記板圧延機の矯正時の板形状を推定し、この板形状が予め指定した目標板形状と一致するように板形状を制御することを特徴とする厚板材の圧延方法。
- 少なくとも板圧延機入側に設置した温度検出器で温間厚板材の板幅方向の温度を検出し、得られた温度信号を平均化処理して中央の分割バックアップロールの胴長中心直下の温間厚板材の温度と各分割幅バックアップロールの胴長中心直下の温間厚板材の温度との偏差を求め、得られた温度偏差に基づきその熱膨張量が冷却後の矯正材の板形状に及ぼす影響を解消するように、板圧延機の各分割バックアップロール直下の形状を制御することを特徴とする請求項3記載の厚板材の圧延方法。
- 変形抵抗の演算に、冷却装置出側の被矯正材の検出温度及び板圧延機の入側の被矯正材の検出温度を用いることを特徴とする請求項4記載の厚板材の圧延方法。
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