JP2005123695A - オーディオ回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パワーアンプのダイナミックレンジあるいは該レンジより若干小さなレンジに対応するレベルLH以上のオーディオ信号部分を歪ませる歪付与部と該歪付与部から出力するオーディオ信号に所定の制御を施してパワーアンプに入力する入力回路を備えている。歪付与部は、オーディオ信号を増幅する増幅度Aの増幅手段、レベルA×LH以上でオーディオ信号に歪を発生する歪発生手段、入力信号レベルを1/Aに減衰する減衰手段を備え、オーディオ信号入力回路は減衰手段から出力する歪を含んだオーディオ信号をパワーアンプに入力する。
【選択図】図1
Description
図4は従来のオーディオ回路における歪発生の原理説明図である。第1回路11は入力オーディオ信号の音量や左右バランスを調整し、第2回路12はモノラル/ステレオ切換等をしてオーディオ信号をパワーアンプ13に入力する。パワーアンプ13は入力オーディオ信号を増幅し、スピーカ14をドライブして音を音響空間に出力する。第1回路11、第2回路12、パワーアンプ13はそれぞれ点線で示すダイナミックレンジを有し、ダイナミックレンジを越えると歪を発生する。第1回路11から出力するオーディオ信号レベルがLを越えると、第1、第2回路11,12は歪を生じないが、パワーアンプ13は図に示すように歪を発生する。かかる歪は、大きなオーディオ信号が第1回路11に入力したり、第1回路11で音量を大きくした場合などに生じる。
以上のオーディオ回路に加えて、従来技術(たとえば特許文献1参照)としてパワーアンプに接続するスピーカが小形であるか大型であるかに基づいてパワーアンプの出力をリミッタ制御するものも提案されている。
一方、図5のオーディオ回路によれば、第2回路にリミッタ回路等を入れているためパワーアンプ入力が押さえられて上記図4のオーディオ回路の不具合はなくなる。しかし、波形が歪まず音質が変わったり、高価なリミッタ回路を必要としてシステムのコストが高くなるという問題がある。
特許文献1に開示された従来技術によれば、小型スピーカの入力が許容入力を越えることがなく、また、大型スピーカの場合に大きなダイナミックレンジを得ることができる。しかし、リミッタ回路、切換回路を必要としてシステムのコストが高くなり、しかも、波形が歪まず迫力のある音を出せない問題がある。
一般的に歪の発生は嫌われることが多いが、音量が大きい時の聴感上のパワー感はこの歪が担っている場合が多く、意図的に発生することがある。単にリミッタ回路の追加で歪を取り除いただけでは、ユーザが希望する特性の音が出るとは限らない。
以上から本発明の目的は、大音量時に、音を歪ませることができ、しかも、スピーカを破損したり、パワーアンプ内蔵の保護回路によりパワーアンプがシャットダウンして音が出なくなったりしないようにできるオーディオ回路を提供することである。
本発明の上記歪付与部は、オーディオ信号を増幅する増幅度Aの増幅手段、レベルA×LH以上でオーディオ信号に歪を発生する歪発生手段、入力信号レベルを1/Aに減衰する減衰手段を備え、前記オーディオ信号入力回路は減衰手段から出力する歪を含んだオーディオ信号を前記パワーアンプに入力する。
本発明の別の歪付与部は、前記レベルLH以上のオーディオ信号の振幅を制限する振幅制限回路であり、前記オーディオ信号入力回路は振幅制限回路から出力する歪を含んだオーディオ信号を前記パワーアンプに入力する。
パワーアンプ53のダイナミックレンジより若干小さな出レベルPHに対応する増幅回路51bの入力レベルをLHとする。すなわち、オーディオ信号ASの増幅回路51bへの入力レベルがLHのとき、パワーアンプ53の出力レベルがPHであるとする。また、第1回路51のダイナミックレンジをA×LHとする。
以上の実施例では増幅回路51bを音量調整部51aの後段に設けたが、音量調整部51a内の適所に設けることができる。また、第2回路52のアッテネータ52bもプリアンプ52a内の適所に設けることができる。
パワーアンプ53のダイナミックレンジより若干小さな出レベルPHに対応する第1回路51の出力レベルをLHとする。すなわち、オーディオ信号ASの出力レベルがLHのとき、パワーアンプ53の出力レベルがPHであるとする。
以上のように、第2実施例によれば、第1実施例と同様に、大音量時、オーディオ信号をパワーアンプに入力する前に歪ませると共にその信号レベルを押さえることができ、これにより、パワーアンプの出力信号の最大レベルをダイナミックレンジ以下にして、かつ、歪ませることができる。したがって、第2実施例によれば、スピーカを破損したり、パワーアンプ内蔵の保護回路によりパワーアンプがシャットダウンして音が出なくなったりしないようにでき、しかも、音を歪ませて音量が大きい時の聴感上のパワー感を発生することができる。また、第2実施例によれば増幅回路やアッテネータが不要である。
オーディオ信号が低レベルであれば、いずれの場合も出力波形やトータルゲインに変わりがなく同一の音が出る。一方、オーディオ信号が高レベルであれば(大音量時)、(1)の図4のオーディオ回路ではパワーアンプの実力で歪が発生し、既述の不具合が生じる。又、(2)のリミッタ回路を使用する図5のオーディオ回路では、歪を回避することができるが、ゲインが変動し音質が変わり、迫力のある歪音が出なくなる。(3)の本発明によれば、ゲインを保持することで、音質を維持しつつリミッタ効果を発揮できる。
以上、第1、第2実施例では、パワーアンプのダイナミックレンジより若干小さなレンジPHに対応するレベルLH以上のオーディオ信号部分を歪ませたが、パワーアンプのダイナミックレンジに対応するレベル以上のオーディオ信号部分を歪ませることもできる。
51a 音量調整部
51b 増幅回路
52 第2回路
52a プリアンプ
52b アッテネータ
53 パワーアンプ
54 スピーカ
Claims (3)
- パワーアンプによりスピーカをドライブして音を出力するオーディオ回路において、
パワーアンプのダイナミックレンジあるいは該レンジより若干小さなレンジに対応するレベルLH以上のオーディオ信号部分を歪ませる歪付与部、
該歪付与部から出力するオーディオ信号を前記パワーアンプに入力する入力回路、
を備えたことを特徴とするオーディオ回路。 - 前記歪付与部は、
オーディオ信号を増幅する増幅度Aの増幅手段、
レベルA×LH以上で歪を発生する手段、
入力信号レベルを1/Aに減衰する減衰手段、
を備え、前記入力回路は減衰手段の出力信号を前記パワーアンプに入力する、
ことを特徴とする請求項1記載のオーディオ回路。 - 前記歪付与部は、前記レベルLH以上のオーディオ信号の振幅を制限する振幅制限回路である、
ことを特徴とする請求項1記載のオーディオ回路。
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JP2003353484A JP4259975B2 (ja) | 2003-10-14 | 2003-10-14 | オーディオ回路 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013017107A (ja) * | 2011-07-06 | 2013-01-24 | Korg Inc | パワーアンプ付き真空管増幅器 |
JP2022174513A (ja) * | 2021-05-11 | 2022-11-24 | Necパーソナルコンピュータ株式会社 | 情報処理装置、及び制御方法 |
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- 2003-10-14 JP JP2003353484A patent/JP4259975B2/ja not_active Expired - Fee Related
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