JP2009027292A - 電子機器 - Google Patents
電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009027292A JP2009027292A JP2007186441A JP2007186441A JP2009027292A JP 2009027292 A JP2009027292 A JP 2009027292A JP 2007186441 A JP2007186441 A JP 2007186441A JP 2007186441 A JP2007186441 A JP 2007186441A JP 2009027292 A JP2009027292 A JP 2009027292A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- volume
- low
- frequency
- gain
- control unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
- Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)
Abstract
【課題】音量を変化させた場合に、音量感の逆転現象を防止する。
【解決手段】制御部20は、操作部に対する操作により設定された音声信号の音量設定値に基づき、可変利得増幅部12における増幅量を制御する。また、制御部20は、音量設定値と低域および/または高域の利得との関係を示す傾きが予め設定され、この傾きに基づき、低域利得制御部21および/または高域利得制御部22における低域および/または高域の利得を制御する。具体的には、例えば、音量が小さい音量小領域において音量を低下させる場合には、傾きに基づき音声信号の低域および/または高域の利得を増加させる。また、例えば、音量が大きい音量大領域において音量を上昇させる場合には、傾きに基づき音声信号の低域および/または高域の利得を減少させる。
【選択図】図4
【解決手段】制御部20は、操作部に対する操作により設定された音声信号の音量設定値に基づき、可変利得増幅部12における増幅量を制御する。また、制御部20は、音量設定値と低域および/または高域の利得との関係を示す傾きが予め設定され、この傾きに基づき、低域利得制御部21および/または高域利得制御部22における低域および/または高域の利得を制御する。具体的には、例えば、音量が小さい音量小領域において音量を低下させる場合には、傾きに基づき音声信号の低域および/または高域の利得を増加させる。また、例えば、音量が大きい音量大領域において音量を上昇させる場合には、傾きに基づき音声信号の低域および/または高域の利得を減少させる。
【選択図】図4
Description
この発明は、入力された音声信号に対してラウドネス処理を施し、音声信号を出力する電子機器に関する。
人間の聴覚は、周波数帯域によって音量感が異なり、例えば、低域や高域では感覚が鈍い。そのため、全体の音量を低下させると、低域や高域の音が聞こえにくくなってしまい、全体の音量感のバランスが崩れてしまうことがある。
従来の音響機器では、一般に、等ラウドネス曲線と呼ばれる曲線に基づき低域および/または高域の利得を調整するラウドネス機能を搭載し、全体の音量を低下させた際に低域および/または高域の利得を増加させることにより、全体の音声の音量感を保つようにしている。
例えば、下記の特許文献1には、音量を低下させた際に低域および高域の利得を可変させ、低域および高域を強調させることにより、全体の音量感を保持するラウドネス機能に関する技術が記載されている。
しかしながら、従来の音響機器によっては、スピーカや機器に対して音響的な特徴を持たせている場合が多い。そのため、等ラウドネス曲線に基づいて低域および/または高域の利得を調整しても、十分なラウドネス効果を得ることが困難であり、全体の音量を低下させているにもかかわらず低域および/または高域の音量感が低下せず、全体としての音量感が低下しないといった音量感の逆転現象が発生してしまうという問題点があった。
また、一般に、音量を上昇させた場合には、低域および/または高域の音が目立つようになり、全体の音量感のバランスが崩れてしまうが、音量を上昇させた場合に低域および/または高域の利得を調整し、全体の音量感を保持するラウドネス機能については、従来から提案されていなかった。
したがって、この発明の目的は、音量を変化させた場合に、音量感の逆転現象を防止することができる電子機器を提供することにある。
また、この発明の別の目的は、音量を上昇させた場合に、音量感を保持することができる電子機器を提供することにある。
上述した課題を解決するために、この発明は、入力された音声信号に対してラウドネス処理を施す電子機器において、音声信号の音量を設定する際に操作される操作部と、操作部によって音量設定値が設定される音量設定部と、音声信号の周波数帯域のうち所定の低域の利得を調整する低域利得制御部と、音声信号の周波数帯域のうち所定の高域の利得を調整する高域利得制御部と、音量設定値と低域および/または高域の利得との関係を示す傾きに基づき、低域利得制御部および/または高域利得制御部における低域および/または高域の利得を制御する制御部とを有し、制御部は、音量小領域において音量を低下させる場合に、音声信号の低域および/または高域の利得を増加させ、音量大領域において音量を上昇させる場合に、音声信号の低域および/または高域の利得を減少させるように低域利得制御部および/または高域利得制御部を制御することを特徴とする電子機器である。
上述したように、この発明では、音量小領域において音量を低下させる場合に、音声信号の低域および/または高域の利得を増加させ、音量大領域において音量を上昇させる場合に、音声信号の低域および/または高域の利得を減少させるように低域利得制御部および/または高域利得制御部を制御するようにしているため、音量小領域および音量大領域における全体の音量感のバランスが保たれる。
この発明は、全体の音量設定値と、低域および/または高域の利得との関係を示す傾きを設定し、この傾きに基づき音量設定値に対する低域および/または高域の利得を決定するようにしているため、電子機器やスピーカの特性に応じたラウドネス効果を得ることができるという効果がある。
また、この発明は、予め設定された傾きに基づき、音量小領域において音量を低下させる場合には、音声信号の低域および/または高域の利得を増加させ、音量が大きい音量大領域において音量を上昇させる場合には、音声信号の低域および/または高域の利得を減少させるようにしているため、音量感の逆転現象を防ぐことができるという効果がある。
以下、この発明の実施の一形態について、図面を参照しながら説明する。背景技術の項で説明したように、人間の聴覚は、周波数帯域によって音量感が異なり、低域や高域の音声に対する感覚が鈍い。そのため、全体の音量を低下させた場合には、音の強さが同じであっても、低域や高域の音が聞こえにくくなってしまうことがある。また、全体の音量を上昇させた場合には、低域や高域の音が目立ってしまうことがある。
このような場合には、全体の音量感のバランスが崩れてしまい、全体の音量を低下または上昇させているにもかかわらず低域および/または高域の音量感が変化せず、全体としての音量感が低下または上昇しないといった音量感の逆転現象が発生してしまう場合がある。
そこで、この発明の実施の一形態では、音声を出力する際に、入力された音声信号の音量に応じて低域および/または高域の利得を調整することにより、全体の音量感を保持し、逆転現象が発生しないようにしている。
図1は、この発明の実施の一形態による電子機器1の一例の構成を示す。電子機器1は、例えば、テレビジョン受像機やCD(Compact Disc)プレーヤ、オーディオアンプであり、音声を出力可能な機器である。なお、図1に示す例では、この発明の実施の一形態に関連の深い部分のみを図示し、それ以外の部分については、説明を省略する。
電子機器1は、図1に示すように、音声処理部10、制御部20および操作部30を備える。音声処理部10は、ラウドネス処理部11および音量設定部としての可変利得増幅部12を備え、後述する制御部20の制御に基づき、入力された音声信号の全ての周波数帯域のうち、所定の帯域に対する利得を調整するラウドネス処理や増幅処理などの所定の信号処理を施す。そして、信号処理を施した音声信号を、例えば音声処理部10に接続されたスピーカ40に供給し、外部に出力する。
ラウドネス処理部11は、低域利得制御部21および高域利得制御部22を備える。低域利得制御部21は、例えばバスフィルタであり、入力された音声信号の全ての周波数帯域のうち所定の低域部分に対してラウドネス処理を施す。例えば、全体の音量を所定の音量以下に低下させる場合には、図2Aに示すように、低域部分の利得が0[dB]以上となるように利得を調整し、全体の音量を所定以上に上昇させる場合には、低域部分の利得が0[dB]以下となるように利得を調整する。低域部分の利得は、後述する制御部20の制御に基づき、全体の音量の設定値に応じて決定される。なお、全体の音量がラウドネス処理を施す必要がない音量である場合には、低域部分の利得が0[dB]となるように調整する。
高域利得制御部22は、低域利得制御部21と同様に、例えばトレブルフィルタであり、入力された音声信号の全ての周波数帯域のうち所定の高域部分に対してラウドネス処理を施す。例えば、全体の音量を所定の音量以下に低下させる場合には、図2Bに示すように、高域部分の利得が0[dB]以上となるように利得を調整し、全体の音量を所定以上に上昇させる場合には、高域部分の利得が0[dB]以下となるように利得を調整する。高域部分の利得は、制御部20の制御に基づき、全体の音量の設定値に応じて決定される。なお、全体の音量がラウドネス処理を施す必要がない音量である場合には、高域部分の利得が0[dB]となるように調整する。
低域利得制御部21および高域利得制御部22における利得調整量は、電子機器1やスピーカ40の特性を考慮して決定することができる。低域および/または高域の利得調整方法の詳細については、後述する。また、利得調整を行う低域部分および高域部分の周波数帯域についても、電子機器1やスピーカ40の特性を考慮して適宜変更することができる。
可変利得増幅部12は、制御部20の制御に基づき入力信号の全ての周波数帯域に対する利得が設定され、ラウドネス処理が施された音声信号を増幅する。
操作部30は、例えば、電子機器1のパネルに設けられた操作部や、リモートコントロールコマンダが用いられる。操作部30には、例えば、上下左右の方向を指示することができる十字キーや、決定キー、ボリュームキーなどの電子機器1を操作するための各種キーが設けられ、ユーザが操作することにより、操作に応じた操作情報を生成する。具体的には、例えば、ユーザが操作部30に設けられたボリュームキーを操作して音量を設定した場合、操作部30は、音量設定情報を生成し、制御部20に供給する。
制御部20は、図示しないROM(Read Only Memory)に予め格納されたプログラムに従い、図示しないRAM(Random Access Memory)をワークメモリとして各部を制御する。例えば、制御部20は、操作部30から供給された音量設定情報に基づき、低域利得制御部21および高域利得制御部22における低域および高域の利得を決定するように制御するとともに、可変利得増幅部12の利得を変更するように制御する。
次に、ラウドネス処理部11における低域および/または高域の利得調整方法について説明する。この発明の実施の一形態では、全体の音量に応じて低域および/または高域の利得調整量を変化させるようにしている。そこで、電子機器1において設定可能な音量調整範囲をを所定数のステップに等間隔で分割し、ステップ位置によって低域および/または高域の利得調整量を決定するようにした。すなわち、ユーザが操作部30を操作することによって設定されたステップ位置が異なれば、低域および/または高域の利得調整量が異なる。
この発明の実施の一形態では、図3に示すように、電子機器1において設定可能な音量調整範囲を100ステップに分割する。そして、例えば、最小音量である0ステップから地点Aに示すステップまでの所定の領域を音量小領域とする。また、地点Bに示すステップから最大音量である100ステップ(地点D)までの所定の領域を音量大領域とする。それ以外の地点Aに示すステップから地点Bに示すステップまでの所定の領域を音量通常領域とする。
音量小領域は、全体の音量が小さい領域であり、音量を低下させた際に低域および/または高域の音が聞こえにくくなってしまうため、低域および/または高域の利得を高くする。また、音量大領域は、全体の音量が大きい領域であり、音量を上昇させた際に低域および/または高域の音が目立ってしまうため、低域および/または高域の利得を低くする。音量通常領域では、低域および/または高域の利得の調整を行わない。
なお、地点Aおよび地点Bに示すステップは、設計の際に電子機器1の特性などに応じて自由に設定することができ、音量小領域および音量大領域を自由に設定することができる。
音量小領域における低域および/または高域の利得の調整方法について説明する。音量小領域では、全体の音量を低下させた際に、低域および/または高域の音量感が低下してしまうため、全体の音量感が弱くなりバランスが崩れてしまう。したがって、音量小領域では、全体の音量を低下させた場合に、低域および/または高域の利得を増加させ、全周波数帯域における音量感のバランスを保持しながら、全体の音量は低下するようにする必要がある。そこで、この発明の実施の一形態では、全体の音量を低下させた場合の音量の変動量と低域および/または高域の利得調整量との関係を示す傾きを予め設定し、この傾きに基づき、全体の音量の変動量に対する低域および/または高域の利得調整量を決定するようにした。
図4は、音量小領域において、全体の音量設定値に対する低域および/または高域の利得特性の一例を示すグラフである。横軸は、可変利得増幅部12において、全周波数帯域に対して設定される音量の設定値を示し、ここでは、例えば、最大音量となる100ステップにおける音量設定値を0[dB]とした場合の音量設定値を示す。縦軸は、ラウドネス処理部11において、所定の低域および/または高域の周波数帯域に対して設定される利得調整量を示す。なお、この例では、図3に示す音量小領域のうち、地点Aから地点Cまでの領域において、全体の音量設定値を低下させた場合について説明する。
グラフの傾きは、全体の音量設定値の変動量に対する、低域および/または高域の利得調整量の変動量の割合を示す。図4の実線で示すグラフは、一例として、傾きαが−0.2である場合の全体の音量設定値の変動量に対する低域および/または高域の利得調整量を示す。この場合、例えば、地点Aの音量設定値が−27.5[dB]であり、地点Aから音量設定値が−37.5[dB]である地点Oまで、全体の音量を10[dB]低下させると、低域および/または高域の利得が2[dB]増加することになる。
このグラフの傾きαは、音量設定値の変動量と低域および/または高域の利得調整量の変動量とに基づき算出することができる。具体的には、例えば、地点Aにおける全体の音量設定値をXA、低域および/または高域の利得調整量をYAとし、地点Oにおける全体の音量設定値をXO、低域および/または高域の利得調整量をYOとした場合の傾きαは、数式(1)に基づき算出される。
α=(YA−YO)/(XA−XO) ・・・(1)
α=(YA−YO)/(XA−XO) ・・・(1)
また、この例では、全体の音量設定値が所定値となった場合に、さらに別の傾きβを設定することもできる。例えば、図4の点線で示すグラフのように、地点Oから地点Cまでの傾きとして、別の傾きβを設定する。この例では、傾きβが約−0.07である場合を示す。この場合、例えば、地点Oから音量設定値が−52.5[dB]である地点Cまで、全体の音量を15[dB]低下させると、低域および/または高域の利得が1[dB]程度増加することになる。
このグラフの傾きβについても、傾きαと同様に、音量設定値の変動量と低域および/または高域の利得調整量の変動量とに基づき算出することができる。具体的には、例えば、地点Cにおける全体の音量設定値をXC、低域および/または高域の利得調整量をYCとした場合の傾きβは、数式(2)に基づき算出される。
β=(YO−YC)/(XO−XC) ・・・(2)
β=(YO−YC)/(XO−XC) ・・・(2)
したがって、この例では、全体の音量が傾きαに設定された区間内である場合、例えば、地点Aから全体の音量設定値を10[dB]低下させると、音声処理部10から出力される音声信号の低域および/または高域の音量は、8[dB]低下することになる。また、全体の音量が傾きβに設定された区間内である場合には、例えば、地点Oから全体の音量設定値を15[dB]低下させると、音声処理部10から出力される音声信号の低域および/または高域の音量は、14[dB]程度低下することになる。
このようにして算出された傾きαおよびβは、制御部20のRAMなどに記憶される。そして、制御部20は、この傾きαおよびβと操作部30から供給された音量設定情報とに基づき、低域および/または高域の利得を決定し、低域利得制御部21および/または高域利得制御部22における低域および/または高域の利得を設定する。
なお、傾きαおよびβは、急峻な傾きに設定すると、全体の音量を低下させているにもかかわらず低域および/または高域の音量感が低下せず、全体としての音量感が低下しないといった音量感の逆転現象が発生してしまうため、例えば−0.5以上程度とすると好ましい。
このように、傾きαを所定の値に設定することにより、全体の音量を低下させた場合の低域および/または高域の利得調整量が一意的に決定され、全体の音量感を保持することができるため、音量感の逆転現象が起きることなく、音量を低下させることができる。
また、全体の音量設定値に応じて、別の傾きβを設定することにより、低域および/または高域の利得調整量を変更することができるため、電子機器1の特性に応じて柔軟に対応することができる。
次に、音量大領域における低域および/または高域の利得の調整方法について説明する。音量大領域では、全体の音量を上昇させた際に、低域および/または高域の音量感が増加してしまうため、全体の音量感が強くなりバランスが崩れてしまう。したがって、音量大領域では、全体の音量を上昇させた場合に、低域および/または高域の利得を減少させ、全周波数帯域における音量感のバランスを保持しながら、全体の音量は上昇するようにする必要がある。そこで、この発明の実施の一形態では、全体の音量を上昇させた場合の音量の変動量と低域および/または高域の利得調整量との関係を示す傾きを予め設定し、この傾きに基づき、全体の音量の変動量に対する低域および/または高域の利得調整量を決定するようにした。
図5は、音量大領域において、全体の音量設定値に対する低域および/または高域の利得特性の一例を示すグラフである。図4に示すグラフと同様に、横軸は、可変利得増幅部12において、全周波数帯域に対して設定される音量の設定値を示し、縦軸は、ラウドネス処理部11において、所定の低域および/または高域の周波数帯域に対して設定される利得調整量を示す。なお、この例では、図3に示す地点Bから地点Dまでの音量大領域において、全体の音量設定値を低下させた場合について説明する。
グラフの傾きは、全体の音量設定値の変動量に対する、低域および/または高域の利得調整量の変動量の割合を示す。図5の実線で示すグラフは、一例として、傾きγが−0.1である場合の全体の音量設定値の変動量に対する低域および/または高域の利得調整量を示す。この場合、例えば、音量設定値が−20[dB]である地点Bから音量設定値が0[dB]である地点Oまで、全体の音量を20[dB]上昇させると、低域および/または高域の利得が2[dB]減少することになる。
このグラフの傾きγは、音量設定値の変動量と低域および/または高域の利得調整量の変動量とに基づき算出することができる。具体的には、例えば、地点Bにおける全体の音量設定値をXB、低域および/または高域の利得調整量をYBとし、地点Dにおける全体の音量設定値をXD、低域および/または高域の利得調整量をYDとした場合の傾きγは、数式(3)に基づき算出される。
γ=(YD−YB)/(XD−XB) ・・・(3)
γ=(YD−YB)/(XD−XB) ・・・(3)
したがって、この例では、全体の音量が傾きγに設定された区間である場合、例えば、地点Bから全体の音量設定値を20[dB]上昇させると、音声処理部10から出力される音声信号の低域および/または高域の音量は、18[dB]上昇することになる。
このようにして算出された傾きγは、音量を低下させた場合と同様に、制御部20のRAMなどに記憶される。そして、制御部20は、この傾きγと操作部30から供給された音量設定情報とに基づき、低域および/または高域の利得を決定し、低域利得制御部21および/または高域利得制御部22における低域および/または高域の利得を設定する。
このように、傾きγを所定の値に設定することにより、全体の音量を上昇させた場合の低域および/または高域の利得調整量が一意的に決定され、全体の音量感を保持するため、音量感の逆転現象が起きることなく、音量を上昇させることができる。
また、全体の音量を上昇させた場合に、低域および/または高域の利得を減少させることにより、スピーカへ入力される音声信号のレベルが減少し、スピーカに対する負荷を軽減させることができるため、例えばテレビジョン受像機など、耐入力に制限のあるスピーカを保護することができる。
なお、音量大領域においても、音量小領域と同様に、全体の音量設定値が所定値となった場合に、別の傾きを設定して変極点を持たせるようにしてもよい。また、例えば、傾きが変化する変極点を複数設けてもよい。こうすることにより、全体の音量に応じて低域および/または高域の利得調整量を変化させた際に、電子機器やスピーカの特性に応じてより柔軟に対応することができる。
以上、この発明の実施の一形態について説明したが、この発明は、上述したこの発明の実施の一形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、低域と高域とにおいて、それぞれ別の傾きや変極点を設定するようにしてもよい。
1 電子機器
10 音声処理部
11 ラウドネス処理部
12 可変利得増幅部
20 制御部
21 低域利得制御部
22 高域利得制御部
30 操作部
40 スピーカ
10 音声処理部
11 ラウドネス処理部
12 可変利得増幅部
20 制御部
21 低域利得制御部
22 高域利得制御部
30 操作部
40 スピーカ
Claims (5)
- 入力された音声信号に対してラウドネス処理を施す電子機器において、
上記音声信号の音量を設定する際に操作される操作部と、
上記操作部によって音量設定値が設定される音量設定部と、
上記音声信号の周波数帯域のうち所定の低域の利得を調整する低域利得制御部と、
上記音声信号の周波数帯域のうち所定の高域の利得を調整する高域利得制御部と、
上記音量設定値と上記低域および/または上記高域の利得との関係を示す傾きに基づき、上記低域利得制御部および/または上記高域利得制御部における上記低域および/または上記高域の利得を制御する制御部と
を有し、
上記制御部は、
音量小領域において音量を低下させる場合に、上記音声信号の上記低域および/または上記高域の利得を増加させ、音量大領域において音量を上昇させる場合に、上記音声信号の上記低域および/または上記高域の利得を減少させるように上記低域利得制御部および/または上記高域利得制御部を制御する
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項1に記載の電子機器において、
上記制御部は、上記音量設定値に応じて上記傾きと異なる傾きを設定可能である
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項1に記載の電子機器において、
上記低域利得制御部は、上記低域の周波数帯域を変更可能である
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項1に記載の電子機器において、
上記高域利得制御部は、上記高域の周波数帯域を変更可能である
ことを特徴とする電子機器。 - 請求項1に記載の電子機器において、
上記傾きは、−0.5以上である
ことを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007186441A JP2009027292A (ja) | 2007-07-18 | 2007-07-18 | 電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007186441A JP2009027292A (ja) | 2007-07-18 | 2007-07-18 | 電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009027292A true JP2009027292A (ja) | 2009-02-05 |
Family
ID=40398714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007186441A Pending JP2009027292A (ja) | 2007-07-18 | 2007-07-18 | 電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009027292A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018160885A (ja) * | 2017-03-23 | 2018-10-11 | ヤマハ株式会社 | 音響装置、スピーカー装置、および音響信号処理方法 |
CN117119349A (zh) * | 2023-04-25 | 2023-11-24 | 荣耀终端有限公司 | 音量控制方法、图形界面及相关装置 |
-
2007
- 2007-07-18 JP JP2007186441A patent/JP2009027292A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018160885A (ja) * | 2017-03-23 | 2018-10-11 | ヤマハ株式会社 | 音響装置、スピーカー装置、および音響信号処理方法 |
CN117119349A (zh) * | 2023-04-25 | 2023-11-24 | 荣耀终端有限公司 | 音量控制方法、图形界面及相关装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5488389B2 (ja) | 音響信号処理装置 | |
JP5266995B2 (ja) | 放音装置 | |
JP2007509558A (ja) | 適応型音声再生 | |
JP4640948B2 (ja) | Alc付き増幅装置およびそれを用いた電子機器 | |
JP2016518788A (ja) | 動的閾値を用いた周波数帯域圧縮 | |
KR100902701B1 (ko) | 디지털 오디오 프로세서의 주파수 특성을 조정하기 위한 방법 및 이 방법에 의해 조정되는 2-밴드 오디오 프로세서를 구비한 전자 디바이스 | |
US20090060209A1 (en) | Audio-signal processing apparatus and method | |
US20070098188A1 (en) | Equalization setting determination for audio devices | |
JP2009027292A (ja) | 電子機器 | |
JP2010206298A (ja) | 録音装置、録音方法、音声信号補正回路及びプログラム | |
JP2003168940A (ja) | 音響調整装置 | |
JP4661422B2 (ja) | ミューティング装置、デジタルオーディオ装置 | |
US9423997B2 (en) | Electronic device and method for analyzing and playing sound signal | |
JP2005184154A (ja) | 自動利得制御装置及び自動利得制御方法 | |
JP4803193B2 (ja) | オーディオ信号の利得制御装置および利得制御方法 | |
JP5269658B2 (ja) | ヘッドアンプとその制御方法 | |
JP4141682B2 (ja) | 音響再生装置、音響再生プログラムおよび音響再生方法 | |
JP5289099B2 (ja) | 歌唱音量調整機能を備えるカラオケシステム | |
KR100752021B1 (ko) | 팝 노이즈 제거장치 및 방법 | |
JP6807769B2 (ja) | 音響装置及び音質調整方法 | |
JP4259975B2 (ja) | オーディオ回路 | |
JP4635479B2 (ja) | 音声出力装置及び音声出力方法 | |
JP4285507B2 (ja) | オートゲインコントロール回路 | |
JP4560429B2 (ja) | 音質調整装置および音質調整方法 | |
KR100197612B1 (ko) | 음량제한장치 |