JP2005122923A - 薄型電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】重量当たりの高出力密度化を図ることが可能な薄型電池を提供する。
【解決手段】薄型電池10は、集電体101a、103aに電極層が形成された電極板101、103が、外装部材106、107に収容されて封止され、電極板101、103の集電体101a、103aが、略方形の外形形状を有する電極端子104、105に接続され、電極端子104、105が、外装部材106、107の外周縁から導出しており、電極板101、103の幅(L)に対する電極端子104、105の幅(L)の比率(P=L/L)が、0.7以上となっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、集電体に電極層が形成された電極板が外装部材に収容されて封止され、前記電極板の集電体に接続された電極端子が、前記外装部材の外周縁から導出した薄型二次電池に関する。
セパレータを介して正極板と負極板とを交互に積層した発電要素を外装部材の内部に収容して封止し、正極板及び負極板に接続された電極端子を外装部材の外周縁から導出させた積層型の薄型電池が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような積層型の薄型電池は、携帯電話やノート型パソコン或いはハイブリッド電気自動車等に用いられるため、出来る限り軽量且つ高出力であること、即ち、重量当たりの出力密度が高いことが望まれる。
しかしながら、上記の積層型の薄型電池は、各構成部品が比較的少なく、また、既に当該各構成部品の小型・軽量化がある程度図られており、更なる重量当たりの出力密度の向上は難しかった。
従って、上記のような薄型電池では、当該薄型電池の各構成部品間での最適化を行って、薄型電池の重量当たりの高出力密度化を図る必要がある。
特開平9−259859号公報
本発明は、重量当たりの高出力密度化を図ることが可能な薄型電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために、薄型電池の各構成部品間での最適化について鋭意検討を重ねた結果、電極板の集電体は、電極端子の幅に依存した並列接続の抵抗であることに着目し、当該電極板の集電体の抵抗値が薄型電池の重量に対して小さくなるように、電極板の幅に対して電極端子の幅を最適化することにより前記課題が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記目的を達成するために、本発明によれば、集電体に電極層が形成された電極板が、外装部材に収容されて封止され、前記電極板の集電体が、略方形の外形形状を有する電極端子に接続され、前記電極端子が、前記外装部材の外周縁から導出した薄型電池であって、前記電極板の幅(L)に対する前記電極端子の幅(L)の比率(P=L/L)が、0.7以上である薄型電池が提供される。
本発明では、薄型電池において電極板の幅(L)に対する電極端子の幅(L)の比率(P=L/L)を0.7以上とする。これにより、電極板の幅に対して電極端子の幅が最適化され、電極端子の幅に依存した並列接続の抵抗である電極板の集電体の抵抗値が、薄型電池の重量に対して適切に小さくなるので、薄型電池の重量当たりの高出力密度化を図ることが可能となる。
また、当該比率(P)が0.7以上の領域では、電極端子の幅(L)の変化に対する重量当たりの出力密度の変化が小さいので、薄型電池の重量当たりの高出力密度化を安定して確実に図ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る薄型電池の全体の平面図、図2は図1のII-II線に沿った断面図、図3は薄型電池の総厚と体積当たりの出力密度の最大値との関係の一例を示すグラフ、図4は図1に示す薄型電池の集電体における並列接続の抵抗を説明するための平面図、図5は図1に示す薄型電池の比率PとRM値の最大値との関係の一例を示すグラフである。
図1及び図2は一つの薄型電池10(単位電池)を示し、この薄型電池10を複数積層して接続することにより所望の電圧、容量の組電池が構成される。
本発明の実施形態に係る薄型電池10は、リチウム系の平板状の積層タイプの薄型二次電池であり、図1及び図2に示すように、平板状の5枚のセパレータ102を介して、平板状の3枚の正極板101、及び、平板状の3枚の負極板103を交互に積層した発電要素108と、正極端子104と、負極端子105と、上部外装部材106と、下部外装部材107と、特に図示しない電解質とから構成されている。
この薄型電池10は、例えば、携帯電話やノート型パソコン或いはハイブリッド電気自動車等の用途に一般的に適用されているように、0.5〜5.0[Ah]の容量を有しており、重量が50〜350[g]、総厚が2[mm]以上となっている。
薄型電池10の容量を0.5〜5.0[Ah]に設定した場合、その容量から要求される正極活物質及び負極活物質の量に基づいて、当該薄型電池10の重量が50〜350[g]にほぼ一義的に設定される。
また、薄型電池10の容量を0.5〜5.0[Ah]に設定した場合に、この薄型電池10の総厚を2[mm]以上に設定することにより、当該薄型電池10の体積に対して外装部材106、107の占める割合が小さくなり、図3に示すように、当該薄型電池10の体積当たりの出力密度の低下を抑制することが出来る。これに対し、薄型電池10の容量を上記の範囲で一定にしたまま総厚を薄くするには、当該薄型電池の面積を大きくする必要があるため、薄型電池10の総厚が2[mm]未満となると、同図に示すように、薄型電池の体積当たりの出力密度が著しく低下する。なお、図3は、各総厚において所定の容量が得られるように電極板の面積を可変させ、その際に得られた体積当たりの出力密度の最大値を各総厚毎にプロットしたグラフである。
この薄型電池10の発電要素108を構成する正極板101は、正極端子104まで伸びている正極側集電体101aと、正極側集電体101aの一部の両主面にそれぞれ形成された正極層101b、101cとを有している。なお、正極板101の正極層101b、101cは、図1に示す正極側集電体101aの長手方向の全体に亘る距離Lの両主面に形成されているのではなく、正極板101、セパレータ102及び負極板103を積層して発電要素108を構成する際に、正極板101においてセパレータ102に実質的に重なる部分である同図に示す距離Lの範囲の両主面にのみ形成されている。
この正極板101の正極側集電体101aは、例えば、厚さ20μm程度のアルミニウム箔、アルミニウム合金箔、銅箔、又は、ニッケル箔等の電気化学的に安定した金属箔である。
また、この正極板101の正極層101b、101cは、例えば、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、又は、コバルト酸リチウム(LiCoO)等のリチウム複合酸化物や、カルコゲン(S、Se、Te)化物等の正極活物質と、カーボンブラック等の導電剤と、ポリ四フッ化エチレンの水性ディスパージョン等の接着剤とを混合したものを、正極側集電体101aの一部の両主面に塗布し、乾燥及び圧延することにより形成されている。
発電要素108を構成する負極板103は、負極端子105まで伸びている負極側集電体103aと、当該負極側集電体103aの一部の両主面にそれぞれ形成された負極層103b、103cとを有している。なお、負極板103の負極層103b、103cは、上述の正極層101b、101cと同様に、負極側集電体103aの全体の両主面に亘って形成されているのではなく、正極板101、セパレータ102及び負極板103を積層して発電要素108を構成する際に、負極板103においてセパレータ102に実質的に重なる部分のみに負極層103b、103cが形成されている。
この負極板103の負極側集電体103aは、例えば、厚さ10μm程度のニッケル箔、銅箔、ステンレス箔、又は、鉄箔等の電気化学的に安定した金属箔である。
また、この負極板103の負極層103b、103cは、例えば、非晶質炭素、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、又は、黒鉛等のような上記の正極活物質のリチウムイオンを吸蔵及び放出する負極活物質に、有機物焼成体の前駆体材料としてのスチレンブタジエンゴム樹脂粉末の水性ディスパージョンを混合し、乾燥させた後に粉砕することで、炭素粒子表面に炭化したスチレンブタジエンゴムを担持させたものを主材料とし、これにアクリル樹脂エマルジョン等の結着剤をさらに混合し、この混合物を負極側集電体103aの一部の両主面に塗布し、乾燥及び圧延させることにより形成されている。
特に、負極活物質として非晶質炭素や難黒鉛化炭素を用いると、充放電時における電位の平坦特性に乏しく放電量に伴って出力電圧も低下するので、通信機器や事務機器の電源には不向きであるが、電気自動車の電源として用いると急激な出力低下がないので有利である。
さらに、本実施形態において発電要素108を構成する正極板101は、図1に示す正極板101の幅Lと、正極層101b、101cが形成されている部分の長さLとの比率Q(=L/L)が、0.4≦Q≦2.5となるように、正極板101の外形寸法が設定されている。なお、正極板101の幅Lは、当該正極板101の最大幅であり、正極側集電体101aの幅と実質的に同一である。
同様に、この発電要素108の負極板103も、負極板103の幅と、負極層103b、103cが形成されている部分の長さとの比率(=[負極板の負極層が形成されている部分の長さ]/[負極板の幅])が0.4〜2.5の範囲となるように、負極板102の外形寸法が設定されている。
電極板の幅Lと、当該電極板において電極層が形成されている部分の長さLとの比率Q(=L/L)を、0.4≦Q≦2.5とすることにより、薄型電池の総厚を薄くした場合に、当該薄型電池自体に適度な剛性を持たせることが可能となり、特に、薄型電池の総厚を上述の範囲の下限値である2[mm]で構成した場合には特にその効果は顕著である。
これに対し、比率Qを、Q<0.4、或いは、Q>2.5とした場合には、電極板が一方向に長いのに対し他方向に短く、極端に偏平した矩形形状となり、薄型電池自体の剛性が不足し、電極板に折れや曲がり等が生じやすくなる。
発電要素108のセパレータ102は、上述した正極板101と負極板103との短絡を防止するもので、電解質を保持する機能を備えても良い。このセパレータ102は、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン等から構成される例えば厚さ25μm程度の微多孔性膜であり、過電流が流れると、その発熱によって層の空孔が閉塞され電流を遮断する機能をも有する。
なお、本発明のセパレータ102は、ポリオレフィン等の単層膜にのみ限られず、ポリプロピレン膜をポリエチレン膜でサンドイッチした三層構造や、ポリオレフィン微多孔膜と有機不織布等を積層したものも用いることが出来る。このようにセパレータ102を複層化することで、過電流の防止機能、電解質保持機能及びセパレータの形状維持(剛性向上)機能等の諸機能を付与することが出来る。
以上の発電要素108は、セパレータ102を介して正極板101と負極板103とが交互に積層されている。そして、3枚の正極板101は、正極側集電体101aを介して、例えば厚さ0.2mm程度の金属箔製の正極端子104にそれぞれ接続される一方で、3枚の負極板103は、負極側集電体103aを介して、同様に例えば厚さ0.2mm程度の金属箔製の負極端子105にそれぞれ接続されている。
なお、発電要素108の正極板101、セパレータ102、及び、負極板103は、本発明では上記の枚数に何ら限定されず、例えば、1枚の正極板101、3枚のセパレータ102、及び、1枚の負極板103でも発電要素108を構成することが出来、必要に応じて正極板、セパレータ及び負極板の枚数を選択して構成することが出来る。
正極端子104及び負極端子105は、図1に示すように、当該電極端子104、105を流れる電流の抵抗の増加を抑制するために略方形の外形形状を有している。この正極端子104及び負極端子105の何れも電気化学的に安定した金属材料であれば特に限定されないが、正極端子104としては、上述の正極側集電体101aと同様に、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、銅箔、又は、ニッケル箔等を挙げることが出来る。また、負極端子105としては、上述の負極側集電体103aと同様に、例えば、ニッケル箔、銅箔、ステンレス箔、又は、鉄箔等を挙げることが出来る。また、本実施形態では、電極板101、103の集電体101a、103aを構成する金属箔自体を電極端子104、105まで延長することにより、電極板101、103を電極端子104、105に直接接続しているが、電極板101、103の集電体101a,103aと、電極端子104、105とを、集電体101a、103aを構成する金属箔とは別の材料や部品により接続しても良い。
さらに、本実施形態に係る薄型電池10では、図1に示す正極端子104の幅Lと、同図に示す正極板101の幅Lとの比率P(=L/L)が、0.7≦P≦1.0となるように、正極端子104の幅Lが、正極板101の幅Lに対して設定されている。
同様に、負極端子105の幅と負極板103の幅との比率(=[負極端子の幅]/[負極板の幅])が、0.7〜1.0の範囲にあるように、負極端子105の幅が負極板103の幅に対して設定されている。
このように、電極板の幅(L)に対する電極端子の幅(L)の比率(P=L/L)を0.7以上とすることにより、電極板の幅に対して電極端子の幅が最適化され、電極端子の幅に依存した並列接続の抵抗である電極板の集電体の抵抗値が、薄型電池の重量に対して適切に小さくなるので、薄型電池の重量当たりの高出力密度化を図ることが可能となる。
ここで、上述の正極板101の幅Lに対する正極端子104の幅Lの最適化について説明すると、本実施形態では、正極板101の正極側集電体101aは、図4に示すように、正極端子104と同一の幅Lで広がっている第1の領域ARにおける第1の抵抗Rと、その他の第2の領域ARにおける第2の抵抗Rとの並列接続で構成される、正極端子104の幅Lに依存した全体抵抗Rであることに着目し、以下のように、正極板101の幅Lに対する正極端子104の幅Lの最適化を行う。
先ず、正極側集電体101aの全体抵抗Rの算出に当たり、正極側集電体101aにおいて正極端子104と同一の幅Lで広がっている第1の領域ARでは、図4の白抜矢印で示すように、電流が正極端子104に向かって長手方向に流れるので、この正極板101の第1の領域ARで構成される第1の抵抗Rは、下記の式1のように算出される。
Figure 2005122923
但し、ρは正極側集電体101aの抵抗率、Nは正極板101の積層枚数、hは一枚当たりの正極側集電体101aの厚さを示す。
これに対し、正極側集電体101aにおいて第1の領域AR以外の領域である第2の領域ARでは、図4の黒抜矢印で示すように、様々な位置から正極端子104に向かって電流が流れるので、この正極側集電体101aの第2の領域ARで構成される第2の抵抗Rは、下記の式2のように算出される。
Figure 2005122923
この第2の領域ARを流れる電流は、第1領域ARを流れる電流と比較して、正極端子104に到達するまでに長い経路を通過することとなるので、正極側集電体101aの全体抵抗Rは、下記の式3のように、正極板101の第1の領域ARで構成される第1の抵抗Rと、第2の領域ARで構成される第2の抵抗Rとが並列接続された抵抗と捉えることが出来る。
Figure 2005122923
そして、薄型電池の重量当たりの出力密度の値は、正極側集電体101aの全体抵抗Rと薄型電池10の重量Mとに反比例することから、下記の式4で表されるような、正極側集電体101aの全体抵抗Rの逆数を薄型電池10の全体重量Mで割った値(本実施形態では、単に、RM値とも称する。)が最大となるような正極端子104の幅Lを求めることにより、正極板101の幅Lに対する正極端子104の幅Lの最適な比率Pが算出される。負極板103の幅に対する負極端子105の幅の比率についても同様の要領で算出される。
Figure 2005122923
以上の式1〜4を、容量が0.5〜5.0[Ah]、重量Mが50〜350[g]、総厚Hが2[mm]以上、及び、比率Qが0.4≦Q≦2.5となるような薄型電池10に対して適用すると、図5に示すように、比率Pが、0.7≦P≦1.0の範囲で、上記の式4で算出されるRM値が最大値をとるようになる。なお、図5は、総厚H及び比率Qを所定値に固定した状態で、電極端子の幅Lを可変させ、即ち、比率Pを可変させ、その際に得られたRM値をプロットしたグラフであり、本実施形態に係る薄型電池の比率PとRM値との関係の一例を示すグラフである。
従って、電極板の幅(L)に対する電極端子の幅(L)の比率(P=L/L)を0.7≦P≦1.0とすることにより、電極板の幅に対して電極端子の幅が最適化され、電極端子の幅に依存した並列接続の抵抗である電極板の集電体の抵抗値が、薄型電池の重量に対して適切に小さくなるので、薄型電池の重量当たりの高出力密度化を図ることが可能となる。
また、この比率Pが0.7以上の領域では、図5に示すように、電極端子の幅Lの変化に対する薄型電池の重量当たりの出力密度の変化が小さく、薄型電池の重量当たりの高出力密度化を安定して確実に図ることが可能となる。
これに対し、容量が0.5〜5.0[Ah]、重量Mが50〜350[g]、総厚Hが2[mm]以上、及び、比率Qが0.4≦Q≦2.5の薄型電池では、これらの範囲内において何れのパラメータを変化させても、比率PがP<0.7の領域においてRM値が最大となることはなく、薄型電池の重量当たりの高出力密度化を図ることは出来ない。
また、上記の比率PがP>1.0となると、上記のパラメータに拘わらず、電極板の幅Lより電極端子の幅Lが大きくなるので、図5に示すように、P=1を変曲点として、電極板の集電体の抵抗が減少することなく、単に電極端子の幅の増加分だけ薄型電池の重量が増加することとなり、薄型電池の重量当たりの高出力密度化を図ることは出来ない。なお、図5においては縮尺の関係上、P=1での変曲点が判別し難くなっているが、P>1の場合には、上記の式2において第2の抵抗Rの値が0となり、上記の式3において正極側集電体101aの全体抵抗Rが第1の抵抗Rと等しくなることから、P=1に変曲点が存在することは明らかである。
因みに、電極板の幅Lと電極板の電極層が形成されている部分の長さLとを一定にした状態で、薄型電池10の重量Mを減少させると、RM値の最大値が図5において左側、即ち、比率Pが小さくなる方向に移動し、これに対し、重量Mを増加させると、RM値の最大値が同図において右側、即ち、比率Pが大きくなる方向に移動する。また、比率Qが大きくなると、RM値が同図において左側に移動する。
以上の正極板101、セパレータ102及び負極板103から構成される発電要素108は、例えばそれぞれ厚さ125μm程度の上部外装部材106及び下部外装部材107(外装部材)に収容されて封止されている。本実施形態における上部外装部材106及び下部外装部材107は何れも、特に図示しないが、薄型電池10の内側から外側に向かって、例えば、ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、又は、アイオノマー等の耐電解液性及び熱融着性に優れた樹脂フィルムから構成されている内側層と、例えば、アルミニウム等の金属箔から構成されている中間層と、例えば、ポリアミド系樹脂又はポリエステル系樹脂等の電気絶縁性に優れた樹脂フィルムで構成されている外側層と、の三層構造となっている。従って、上部外装部材106及び下部外装部材107は何れも、例えば、アルミニウム箔等の金属箔の一方の面(薄型電池10の内側面)をポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、又は、アイオノマー等の樹脂でラミネートし、他方の面(薄型電池10の外側面)をポリアミド系樹脂又はポリエステル系樹脂でラミネートした、樹脂−金属薄膜ラミネート剤等の可撓性を有する材料で形成されている。
このように、外装部材が樹脂層に加えて金属層を具備することにより、外装部材自体の強度向上を図ることが可能となる。また、外装部材の内側層を、例えば、ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、又は、アイオノマー等の樹脂で構成することにより、金属製の電極端子との良好な融着性を確保することが可能となる。
なお、図1及び図2に示すように、封止された外装部材106、107の一方の端部から正極端子104が導出し、当該他方の端部から負極端子105が導出するが、電極端子104、105の厚さ分だけ上部外装部材106と下部外装部材107との融着部に隙間が生じるので、薄型電池10内部の封止性を維持するために、電極端子104、105と外装部材106、107とが接触する部分に、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成されたシールフィルムを介在させても良い。このシールフィルムは、正極端子104及び負極端子105の何れにおいても、外装部材106、107を構成する樹脂と同系統の樹脂で構成することが熱融着性の観点から好ましい。
これらの外装部材106、107によって、上述した発電要素108、正極端子104の一部及び負極端子105の一部を包み込み、当該外装部材106、107により形成される空間に、有機液体溶媒に過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウムや六フッ化リン酸リチウム等のリチウム塩を溶質とした液体電解質を注入しながら、外装部材106、107により形成される空間を吸引して真空状態とした後に、外装部材106、107の外周縁を熱プレスにより熱融着して封止する。
有機液体溶媒として、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)やメチルエチルカーボネート等のエステル系溶媒を挙げることができるが、本発明の有機液体溶媒はこれに限定されることなく、エステル系溶媒に、γ−ブチラクトン(γ−BL)、ジエトシキエタン(DEE)等のエーテル系溶媒その他を混合、調合した有機液体溶媒を用いることも出来る。
以上のように、本発明の実施形態に係る薄型電池では、電極板の幅(L)に対する電極端子の幅(L)の比率(P=L/L)を0.7以上とすることにより、電極板の幅に対して電極端子の幅が最適化され、電極端子の幅に依存した並列接続の抵抗である電極板の集電体の抵抗値が、薄型電池の重量に対して適切に小さくなるので、薄型電池の重量当たりの高出力密度化を図ることが可能となる。
また、当該比率Pが0.7以上の領域では、電極端子の幅の変化に対する薄型電池の重量当たりの出力密度の変化が小さく、薄型電池の重量当たりの高出力密度化を安定して確実に図ることが可能となる。
また、上記の比率Pを1.0以下とすることにより、電極板の集電体の抵抗が減少することなく、単に電極端子の幅の増加分だけ薄型電池の重量が増加することがなくなり、薄型電池の重量当たりの高出力密度化を図ることが可能となる。
特に、容量が0.5〜5.0[Ah]、重量が50〜350[g]、総厚が2[mm]以上、及び、比率Qが0.4≦Q≦2.5となるような薄型電池の場合には、比率Pが、0.7≦P≦1.0の範囲内において、常に、重量当たりの出力密度の最大値が位置するので、比率Pを上記の範囲で設定することは特に有効である。
また、容量0.5〜5.0[Ah]の薄型電池において、この薄型電池の総厚を2[mm]以上に設定することにより、当該薄型電池の体積に対して外装部材が占める割合を小さし、薄型電池の体積当たりの出力密度の最大値の低下を抑制することが出来る。
さらに、電極板の幅Lに対する、当該電極板において電極層が形成されている部分の長さLの比率Q(=L/L)を、0.4≦Q≦2.5とすることにより、薄型電池の総厚を薄くした場合に、当該薄型電池自体に適度な剛性を持たせることが可能となり、特に、薄型電池の総厚を上述の範囲の下限値である2[mm]で構成した場合には特にその効果は顕著である。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、本発明をさらに具体化した実施例により本発明の効果を確認した。以下の実施例は、上述した実施形態で用いた薄型電池の効果を確認するためのものである。図6〜9は本発明の実施例1〜4に係る薄型電池の比率PとRM値との関係を示すグラフである。
実施例1
実施例1では、容量を0.5[Ah]、総厚Hを2.0[mm]、重量Mを53[g]、正極板の長さLを122[mm]、正極板の幅Lを49[mm](Q=2.5)として作製した薄型電池に対して、比率Pが0.4〜1.2となる範囲で正極端子の幅Lを可変させた。実施例1において作製した薄型電池の作製条件を表1に示す。
Figure 2005122923
この実施例1における薄型電池について、正極端子の各幅L毎に、上述の式1〜式3を適用して正極板の全体抵抗を求め、さらに、上述の式4を適用してRM値を算出した。
この結果、表2及び図6に示すように、実施例1における薄型電池では、比率Pが0.70となるような正極端子の幅Lを設定した場合にRM値が最大となった。
Figure 2005122923
実施例2
実施例2では、容量を2.0[Ah]、総厚Hを2.0[mm]、重量Mを133[g]、正極板の長さLを245[mm]、正極板の幅Lを98[mm](Q=2.5)として作製した薄型電池において、実施例1と同様に、比率Pが0.4〜1.2となる範囲で正極端子の幅Lを可変させた。実施例2において作製した薄型電池の作製条件を表1に示す。
この実施例2における薄型電池について、実施例1と同様に、正極端子の各幅L毎に、正極板の全体抵抗を求め、さらにRM値を算出した。この結果、表2及び図7に示すように、実施例2における薄型電池では、比率Pが0.73となるような正極端子の幅Lを設定した場合にRM値が最大となった。
実施例3
実施例3では、容量を3.0[Ah]、総厚Hを2.0[mm]、重量Mを189[g]、正極板の長さLを300[mm]、正極板の幅Lを120[mm](Q=2.5)として作製した薄型電池において、実施例1と同様に、比率Pが0.4〜1.2となる範囲で正極端子の幅Lを可変させた。実施例3において作製した薄型電池の作製条件を表1に示す。
この実施例3における薄型電池について、実施例1と同様に、正極端子の各幅L毎に正極板の全体抵抗を求め、さらにRM値を算出した。この結果、表2及び図8に示すように、実施例3における薄型電池では、比率Pが0.75となるような正極端子の幅Lを設定した場合にRM値が最大となった。
実施例4
実施例4では、容量を5.0[Ah]、総厚Hを2.0[mm]、重量Mを306[g]、正極板の長さLを387[mm]、正極板の幅Lを155[mm](Q=2.5)として、作製した薄型電池において、実施例1と同様に、比率Pが0.4〜1.2となる範囲で正極端子の幅Lを可変させた。実施例4において作製した薄型電池の作成条件を表1に示す。
この実施例4における薄型電池について、実施例1と同様に、正極端子の各幅L毎に正極板の全体抵抗を求め、さらにRM値を算出した。この結果、表2及び図9に示すように、実施例4における薄型電池では、比率Pが0.78となるような正極端子の幅Lを設定した場合にRM値が最大となった。
考察
実施例1〜実施例4において、それぞれ薄型電池に対して正極端子の幅Lを可変させて、それぞれRM値を算出することにより、RM値を最大とするような比率Pが0.7〜1.0の範囲に存在することが確認された。
また、上述のように薄型電池の重量Mを減少させたり(実施例1〜4及び図6〜図9参照)、比率Qを大きくすると、比率Pが小さくなる方向にRM値の最大値が移動することが分かっており、これに対し、実施例1における薄型電池は、重量が50〜350[g]の範囲の実質的な下限値であり、比率Qが0.4≦Q≦2.5の範囲の上限値であることから、容量0.5〜5.0[Ah]、重量が50〜350[g]、総厚が2[mm]以上、及び、比率Qが0.4≦Q≦2.5の範囲における薄型電池では、RM値を最大とする比率Pが0.7未満に存在しないことが確認された。
さらに、図6〜図9に示すように、実施例1〜4の何れにおいても、グラフの変曲点がP=1に存在し、比率PがP>1の領域では、電極板の集電体の抵抗の減少はなく、単に、電極端子の幅の増加に伴って薄型電池の重量が増加することが確認された。なお、図6〜図9においても、図5と同様に、P=1における変曲点が判別し難くなっているが、前述のように、P=1に変曲点が存在することは明らかである。
また、図6〜図9に示すように、実施例1〜4の何れにおいても、Pが0.7以上の領域の方が、Pが0.7未満の領域と比較してRM値の変化が小さく、電極端子の幅に対する薄型電池の重量当たりの出力密度の変化が小さいことが確認された。
図1は、本発明の実施形態に係る薄型電池の全体の平面図である。 図2は、図1のII-II線に沿った薄型電池の断面図である。 図3は、図1に示す薄型電池の総厚と体積当たりの出力密度の最大値との関係の一例を示すグラフである。 図4は、図1に示す薄型電池の集電体における並列接続の抵抗を説明するための平面図である。 図5は、図1に示す薄型電池の比率PとRM値との関係の一例を示すグラフである。 図6は、本発明の実施例1における薄型電池の比率PとRM値との関係を示すグラフである。 図7は、本発明の実施例2における薄型電池の比率PとRM値との関係を示すグラフである。 図8は、本発明の実施例3における薄型電池の比率PとRM値との関係を示すグラフである。 図9は、本発明の実施例4における薄型電池の比率PとRM値との関係を示すグラフである。
符号の説明
10…薄型電池
101…正極板
101a…正極側集電体
101b、101c…正極層
102…セパレータ
103…負極板
103a…負極側集電体
103b、103c…負極層
104…正極端子
105…負極端子
106…上部外装部材
107…下部外装部材
108…発電要素
AR…第1の領域
AR…第2の領域

Claims (4)

  1. 集電体に電極層が形成された電極板が、外装部材に収容されて封止され、前記電極板の集電体が、略方形の外形形状を有する電極端子に接続され、前記電極端子が、前記外装部材の外周縁から導出した薄型電池であって、
    前記電極板の幅(L)に対する前記電極端子の幅(L)の比率(P=L/L)が、0.7以上である薄型電池。
  2. 前記電極板の幅(L)に対する前記電極端子の幅(L)の前記比率(P=L/L)が、1.0以下である請求項1記載の薄型電池。
  3. 0.5〜5[Ah]の容量、及び、50〜350[g]の重量を有し、さらに、2[mm]以上の厚さを有する請求項1又は2記載の薄型電池。
  4. 前記電極板の幅(L)に対する、前記電極板において電極層が形成されている部分の長さ(L)の比率(Q=L/L)が、0.4〜2.5の範囲にある請求項1〜3の何れかに記載の薄型電池。
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