JP2005122131A - バイモルフ駆動を有した振動マイクロミラー - Google Patents

バイモルフ駆動を有した振動マイクロミラー Download PDF

Info

Publication number
JP2005122131A
JP2005122131A JP2004260209A JP2004260209A JP2005122131A JP 2005122131 A JP2005122131 A JP 2005122131A JP 2004260209 A JP2004260209 A JP 2004260209A JP 2004260209 A JP2004260209 A JP 2004260209A JP 2005122131 A JP2005122131 A JP 2005122131A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
micromirror
active material
movable part
flexible structure
torsion arm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004260209A
Other languages
English (en)
Inventor
Fabien Filhol
ファビアン・フィロル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Original Assignee
Commissariat a lEnergie Atomique CEA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Commissariat a lEnergie Atomique CEA filed Critical Commissariat a lEnergie Atomique CEA
Publication of JP2005122131A publication Critical patent/JP2005122131A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/0816Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements
    • G02B26/0833Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements the reflecting element being a micromechanical device, e.g. a MEMS mirror, DMD
    • G02B26/0858Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements the reflecting element being a micromechanical device, e.g. a MEMS mirror, DMD the reflecting means being moved or deformed by piezoelectric means
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S359/00Optical: systems and elements
    • Y10S359/904Micromirror

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)

Abstract

【課題】 大量生産的に製造可能なマイクロミラーを提供すること。
【解決手段】 マイクロミラーであって、反射領域(19)を有した可動部(11)と;固定部(12)と;可動部(11)が振動する軸(13)を具現している2つのトーションアーム(14)と;を具備し、軸(13)が、可動部(11)の質量中心(M)からオフセットされた位置において可動部(11)を通過するものとされ、各トーションアーム(14)が、固定部(12)に対してバイモルフ駆動手段(15)を介して連結された一端部を有し、バイモルフ駆動手段(15)が、励起の作用下において体積および/または形状を変化させ得るような能動材料から形成された部材(15.3)と、この部材(15.3)と協働する能動的フレキシブル構造(15.2)と、を有している。
【選択図】 図4A

Description

本発明は、バイモルフ駆動に基づき振動モードで動作し得るマイクロミラーに関するものである。
微小機械加工半導体材料のための技術から派生したマイクロミラーが、広く使用されるようになってきている。それは、そのようなマイクロミラーが、速度と精度とエネルギー消費量が少ないことと低コストで製造できることとが組み合わされていることのために、光ビームの偏向に際して非常に特有の利点を有しているからである。
このタイプのマイクロミラーは、固定部と、固定部に対して固定された捻り軸回りに振動し得る全体的にトレー状の可動部と、を備えている。可動部は、入射した光ビームを変更させ得る反射領域を有している。
この動作モードにおいては、可動部は、自身の共振周波数で振動することとなり、反射された光ビームは、機械的共振現象のために、より長い周期でもって周期的走査を行うこととなる。
このようなマイクロミラーの応用分野は、例えば、プリンタやバーコードリーダにおけるスキャナとすることができる。この動作モードにおいては、マイクロミラーは、また、例えば網膜上への走査光ビームによる表示やあるいは内視鏡共焦点顕微鏡といったような、新規な分野においても使用することができる。
従来技術においては、このタイプのマイクロミラーは、主面と少なくとも1つの反射領域とが設けられた全体的にトレー形状の可動部と、固定部と、可動部から延出されかつ固定部に対して連結されていて主面に対してほぼ平行な軸を形成する2つのトーションアームと、その軸回りにおける可動部の振動を制御するための制御手段と、を備えている。
マイクロミラーの光学的品質は、本質的に、反射領域の平坦度に依存する。可動部は、通常、半導体材料から形成された微小機械加工トレーを備えている。このトレーが、反射領域を形成する。あるいは、そのトレーは、少なくとも1つの反射層と、可能であれば保護層と、によって被覆される。表面変形は、反射領域の直下に配置した部材によって、また、可動部の表面層(例えば、反射性金属層、あるいは、保護層)内の歪みによって、また、可動部の変位時に発生する動的変形によって、誘起することができる。
数十μm厚さの単結晶シリコンまたは多結晶シリコンを使用することにより、可動部に、満足のいく平坦度を付与することができる。このような厚さ範囲であると、移動時の加速度によって生成する変形や、表面層により生成される歪みによって生成される変形、が防止される。
反射領域は、開口上において光ビームの回折効果を制限し得るよう十分に大きなものでなければならない。500μm以上のサイズのマイクロミラーが、典型的には使用される。
明らかなように、このような寸法は、限定的なものではなく、寸法は、実際には、用途に依存する。
K. Yamada 氏、および、T. Kuriyama 氏による“A novel asymmetric silicon
micromirror for optical beam scanning display”と題する Proceeding MEMS 98,
IEEE, pages 110-115 という文献には、圧電性バイモルフ駆動を有した非対称マイクロミラーが開示されている。図1は、そのようなマイクロミラーを3次元的に図示している。図2A〜図2Dは、可動部を示す図であって、可動部の振動移動を説明している。図3は、時間の関数として、傾斜角度(θ)の変化、鉛直方向変位(δz)の変化、および、可動部の加速度(dz/dt)の変化、を示している。
図1を参照して説明する。マイクロミラーは、可動部(1)と、固定部(2)と、を備えている。可動部(1)は、全体的に、トレーのような形状とされている。可動部(1)は、軸(3)回りに振動することによって、移動可能とされている。軸(3)は、可動部(1)を通過しているものの、可動部(1)の質量中心(M)からオフセットされているとともに、可動部(1)の主面に対して略平行とされている。可動部(1)が一定厚さのトレーとされているときには、質量中心(M)は、可動部(1)の幾何学的中心位置に一致する。
2つのトーションアーム(4)が、圧電タイプのバイモルフ駆動手段(5)を介して、可動部(1)と固定部(2)とを連結している。このタイプの圧電性バイモルフ駆動手段は、励起の影響下において体積が変化するような部材を備えている。トーションアーム(4)は、軸(3)を形成している。トーションアーム(4)は、互いに一直線上に位置するようにして、配置されている。トーションアーム(4)の一端(6)は、フレーム(51)に対して嵌め込むことによって、固定されている。フレーム(51)は、圧電性セラミックからなるウェハ(52)の一面上に、接着によって固定されている。このウェハ(52)は、バイモルフ部材と称される。圧電性セラミックからなるバイモルフ部材(52)の他方の面は、ウェハの形態とされた固定部(2)に対して、接着されている。圧電性セラミックからなるバイモルフ部材(52)と、これに対して接着されたフレーム(51)とは、バイモルフ駆動手段(5)の形成に寄与する。圧電性セラミックからなるバイモルフ部材(52)と、フレーム(51)とは、比較的厚いものである。フレーム(51)は、剛直なものである。圧電性セラミックからなるバイモルフ部材(52)と、フレーム(51)とは、スペーサを介して、互いに接着される。このスペーサは、ウェハの第1エッジに追従する。また、圧電性セラミックからなるバイモルフ部材(52)と、固定部(2)とは、他のスペーサを介して、互いに接着される。このスペーサは、ウェハの第1エッジとは反対側の第2エッジに追従する。
符号(10)によって示されているそれらスペーサにより、圧電性セラミックからなるバイモルフ部材(52)の両サイドには、空間(8)が形成される。この構造は、空間(8)の存在のために、中実な積層体を形成しない。それら空間は、圧電性材料が自由に振動することを可能とする。
励起手段(図示せず)が、圧電性セラミックからなるバイモルフ部材(52)と協働することにより、バイモルフ部材(52)に対して電界を印加することができ、これにより、バイモルフ部材(52)の体積を変化させることができる。体積変化は、圧電性セラミックの膨張または収縮によって、誘起することができる。電界は、圧電性セラミックからなるバイモルフ部材(52)の主面に対して略垂直なものとされる、したがって、休止状態の可動部(1)の主面に対して略垂直なものとされる。図1においては、可動部(1)は、休止状態とされている。
フレーム(51)とトーションアーム(4)とによって、可動部(1)は、固定部(2)の上方において懸架されている。可動部(1)は、2つの主面を備えている。一方の主面は、固定部(2)に対向しており、他方の主面には、光を反射するための反射領域(9)が設けられている。
圧電性セラミックからなるバイモルフ部材(52)が、一対をなす電極によって鉛直方向に交流電界を印加されたときには、バイモルフ部材(52)は、鉛直方向(双方向矢印Fによって示された方向)に振動し始める。この移動時には、バイモルフ部材(52)に対して接着されているフレーム(51)と、トーションアーム(4)と、が付随的に移動する。フレーム(51)が、剛直なものであるとともに、スペーサ(10)の存在および空間(8)の存在のために、圧電性セラミックからなるバイモルフ部材(52)に対して直接的には接触していないことにより、フレーム(51)は、変形することなく、全体的に、鉛直方向の振動移動に単に追従するのみである。トーションアーム(4)が、可動部(1)の質量中心(M)からオフセットされていることにより、軸(3)回りにおける質量分布の非対称性が、可動部(1)を軸(3)回りの振動移動に追従させるようなトルクを生成する。この時点では、マイクロミラーは、活性状態とされている。図2A〜図2Dは、可動部(1)の様々な状況を示している。図2Aおよび図2Bにおいては、可動部(1)は、休止状態の位置に対応した中央位置にある。図2Cにおいては、可動部(1)が、軸の一方側へと傾斜した一方の限界位置となった様子を、示している。図2Dにおいては、可動部(1)が、軸の他方側へと傾斜した他方の限界位置となった様子を示している。
可動部(1)の振動移動は、バイモルフ駆動手段(5)の励起と同期している。可動部(1)の振動強度は、励起周波数が可動部(1)の機械的共振周波数に等しくなったときに、最大となる。
図3は、可動部(1)の傾斜角度(θ)と、圧電性セラミックからなるバイモルフ部材(52)の鉛直方向変位(δz)と、バイモルフ部材(52)の加速度(dz/dt)と、の間に存在する位相シフトを示している。略水平方向をなす休止状態における可動部(1)の位置は、ゼロという傾斜角度(θ)に対応する。可動部(1)がなす位置は、いくつかの特徴的な例に関して、示されている。
したがって、マイクロミラーは、可動部の主面に対して略平行な軸(3)回りに振動する。
このような構造の1つの欠点は、圧電性セラミックからなるバイモルフ部材が、フレーム上に接着されていることに関連する。この接着は、フレームが比較的剛直な場合にのみ可能であり、そのため、フレームが比較的厚い場合にのみ可能である。そうではなく、フレームが脆弱である場合には、接着は困難である。フレームが剛直であることにより、フレームが嵩高くなりかつ重いものとなり、圧電性セラミックからなるバイモルフ部材の体積の変動による作用によって移動させにくいものとなる。大きな力を印加しなければならず、そのため、より大きなバイモルフ駆動手段が必要となる。
そのようなマイクロミラーは、共通の基板上において、マイクロエレクトロニクス技術および微小機械加工技術を使用して、同時にかつ大量に形成される。圧電性セラミックからなるバイモルフ部材は、大量生産的には、接着することができない。圧電性セラミックからなるバイモルフ部材は、個別的に接着するしかなく、製造コストをかなり増大させてしまう。
他の欠点は、特にフレームが単結晶シリコンから形成されている場合には圧電性セラミックをフレームに対して、また、固定部(2)をなすウェハに対して、接着することがかなり困難であることである。それは、対象物のサイズが小さいことのために、対象物どうしを互いに位置合わせして接着する必要があるためである。
他の欠点は、トーションアームが、振動強度が最大であるような位置に配置されていないことである。トーションアームは、フレームと圧電性セラミックからなるバイモルフ部材とを保持しているスペーサからできる限り遠くに位置するようにして、フレームに対して固定されなければならない。そのため、可動部の振動強度が、制限されてしまう。
K. Yamada 氏、および、T. Kuriyama 氏による"A novelasymmetric silicon micromirror for optical beam scanning display"と題するProceeding MEMS 98, IEEE, pages 110-115
本発明の目的は、バイモルフ効果によって軸回りに振動し得るマイクロミラーであって、上述した欠点や難点を有していないようなマイクロミラーを提供することである。
より詳細には、本発明の目的は、マイクロエレクトロニクス技術および微小機械加工技術を使用して従来技術よりも安価であるようにして、大量生産可能なマイクロミラーを提供することである。
これを達成するため、本発明においては、マイクロミラーであって、反射領域を有した可動部と;固定部と;可動部から延出されているとともに、可動部が振動する軸を具現している、2つのトーションアームと;を具備し、軸が、可動部の主面に対して略平行なものとされ、軸が、可動部の質量中心からオフセットされた位置において可動部を通過するものとされた、マイクロミラーに関するものである。各トーションアームは、固定部に対してバイモルフ駆動手段を介して連結された一端部を有している。バイモルフ駆動手段は、固体積層体を備え、この固体積層体は、各トーションアームに関して、成膜された層またはアドオン層を有するものとされ、固体積層体は、励起の作用下において体積および/または形状を変化させ得るような能動材料から形成された部材と、この部材と協働する能動的フレキシブル構造と、を有している。
能動材料は、圧電性材料、あるいは、磁気歪み材料、あるいは、受動的フレキシブル構造を形成している材料の熱膨張係数とは有意に異なる熱膨張係数を有した熱的効果材料、あるいは、形状記憶合金、とすることができる。
バイモルフ駆動手段は、能動材料からなる部材を励起するための励起手段を備えている。
好ましくは、トーションアームは、受動的フレキシブル構造に対して連結されている。
振動の振幅を最大化するためには、好ましくは、トーションアームと受動的フレキシブル構造との間の連結は、励起によって能動材料からなる部材がその体積および/またはその形状を変化させた際の変形量が大きい領域において、行われる。
能動材料からなる部材と受動的フレキシブル構造とは、全体的にまたは部分的にオーバーラップしている。振動の振幅を最大化するためには、好ましくは、オーバーラップが部分的なものである場合には、オーバーラップは、受動的フレキシブル構造の変形量が大きい領域において、行われる。
受動的フレキシブル構造は、メンブランの形態とすることができ、このメンブランは、固定部に対して固定された少なくとも1つのエッジ部分と、トーションアームに対して固定された少なくとも1つの自由エッジ部分と、を有することができる。
メンブランは、ほぼ半円盤とすることができ、この半円盤は、丸い形状をなすエッジと、直線状エッジと、を有し、直線状エッジは、自由エッジとされ、丸い形状をなすエッジは、固定部に対して固定される。
能動材料からなる部材も、また、ほぼ半円盤の形態とすることができ、この半円盤は、メンブランの直線状エッジを中心としておりかつそのエッジと一直線状をなすものとされた直線状エッジを有している。
振動の振幅を最大化し得るよう、能動材料からなる部材がなす半円盤の直線状エッジの長さは、メンブランの直線状エッジの長さの2/5に等しいものとされる。
変形例においては、受動的フレキシブル構造は、梁の形態とすることができ、この梁の両端部は、固定部に対して固定され、トーションアームは、梁の略中央領域に固定される。
振動の振幅を最大化し得るよう、能動材料からなる部材は、梁の中央領域を占めることができ、なおかつ、梁の両端部において1/6という長さ部分をそれぞれ露出させることができる。
本発明は、また、上述したようなマイクロミラーを形成するための方法に関するものである。この方法においては、
a)半導体製ベース層と半導体製表面層とこれらの層間に埋め込まれた絶縁層とから形成された半導体基板の半導体製表面層上において、各トーションアームに関して、能動材料からなる部材と、(必要である場合には)この部材に関連する励起手段と、を形成し、
b)埋込絶縁層をエッチング停止層として使用しつつ半導体製表面層内においてエッチングを行うことにより、可動部とトーションアームと受動的フレキシブル構造との形状を規定し、
c)可動部とトーションアームと受動的フレキシブル構造の下部との下方において、半導体製ベース層と埋込絶縁層とを除去することにより、可動部とトーションアームと受動的フレキシブル構造とを解放し、これにより、受動的フレキシブル構造の変形を可能とするとともに、半導体製ベース層と埋込絶縁層との残部内に固定部を形成する。
ステップb)を行うよりも前に、反射性材料を成膜するとともに、成膜したこの反射性材料の形状を規定することにより、半導体製表面層上に、反射領域を形成することができる。
能動材料が、圧電性材料または熱的効果材料である場合には、励起手段を、半導体製表面層と能動材料からなる部材との間の第1電極と、能動材料からなる部材の上方に位置した第2電極と、を有してなるものとすることができる。
第1電極と半導体製表面層との間に、絶縁体製ベースを介装することができる。
第1電極と第2電極との間に、これら電極どうしを互いに絶縁し得るよう、さらなる絶縁体製ベースを介装することができる。
本発明は、添付図面を参照しつつ、本発明を何ら限定するものではなく単なる例示としての好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明を読むことにより、明瞭に理解されるであろう。
様々な変形例が、それぞれの特徴点を相互に排除するものではないことは、理解されるであろう。
様々な図面にわたって、同一の部材や同様の部材や等価な部材には、図面間の比較参照を容易なものとするため、同じ符号が付されている。
図面中に図示されている各部材は、図面の理解を容易なものとし得るよう、必ずしも同じスケールで図示されているわけではない。
図4Aには、本発明によるマイクロミラーの一例が示されている。このマイクロミラーは、反射領域(19)を有した可動部(11)と;固定部(12)と;可動部(11)から延出されているとともに、軸(13)を形成する2つのトーションアーム(14)と;を備えている。可動部(11)は、軸(13)回りに振動可能とされている。可動部(11)は、トレーのような形状とされている。軸(13)は、可動部(11)の主面に対して略平行なものとされている。軸(13)は、可動部(11)を通過しており、可動部(11)の質量中心(M)からオフセットされている。このことは、軸(13)が、可動部(11)の対称軸と一致していないことを意味している。マイクロミラーは、いわば、非対称である。
各トーションアーム(14)は、一端(14.1)を有しており、この端部(14.1)は、バイモルフ駆動手段(15)を介して固定部(12)に対して連結されている。バイモルフ駆動手段(15)は、固体積層体(15.1)を有している。固体積層体(15.1)は、互いに成膜された複数の層から、すなわち、アドオン層から、形成されている。固体積層体(15.1)は、能動材料からなる部分(15.3)と、この部分(15.3)と協働するとともに各トーションアーム(14)の端部(14.1)のところに位置した受動的なフレキシブル構造(15.2)と、を有している。固体積層体(15.1)は、いわゆる、バイモルフとされている。アドオン層という用語は、ウェハ上に配置された層であって、第1ウェハのベースが除去される前に他のウェハ上に接着された層のことを意味している。このアドオン技術は、マイクロシステムの分野においては、従来より使用されている。
本発明の目的のために、能動材料という用語は、励起の影響下において体積および/または形状を変化させ得るような材料のことを意味している。このような能動材料が固体積層体(15.1)内において受動的フレキシブル構造と協働していることにより、界面のところにおいて変形を得るための手段が形成される。この変形は、受動構造内へと伝達され、この受動構造がフレキシブルであれば、この受動構造自体が変形することとなる。使用される能動材料は、圧電材料とすることができ、例えば、酸化亜鉛(ZnO)や、PZTとして公知のチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr52,Ti48,)O )や、PVDFとして公知のポリビニリデンジフルオライド、とすることができる。このような材料は、励起時に、体積を変化させる。この体積変化は、等方的なものではなく、そのため、形状も変化する。圧電材料の体積を変化させ得るよう圧電材料に対して印加される励起信号は、電界である。例えば、圧電材料の両サイドに配置された2つの電極の間に誘起される電界である。能動材料としての圧電材料を有したバイモルフ駆動手段は、通常、中程度の励起電圧に対して、小程度の変位をもたらすものの、大きな力をもたらす。圧電効果は、非常に高速である(例えば、最大で数GHz)。
体積を変化させ得る能動材料は、熱的効果材料として公知の材料とすることができる。このタイプの能動材料は、受動的フレキシブル構造の熱膨張係数とは十分に相違する熱膨張係数を有している。例えば、受動的フレキシブル構造をなす材料がシリコンである場合には、使用される能動材料は、酸化亜鉛とすることができる。
そのような熱的効果を有した能動材料に対して印加される励起は、温度変化である。例えば、能動材料に対して固定されたあるいは能動材料の近傍に配置された少なくとも1つの抵抗によって引き起こされたジュール効果に基づく加熱によって誘起された温度変化である。酸化亜鉛の抵抗率は、10 Ωcmの程度とされる。変形例においては、能動材料内において電流(約数アンペア)を循環させることができる。これにより、ジュール効果に基づいて能動材料を加熱することができる。これにより、能動材料を膨張させることができる。この膨張は、この能動材料が協働するフレキシブルな受動構造の膨張よりも大きい。電流が減少したときには、熱の放散による冷却によって、能動材料を休止状態へと復帰させることができる。このタイプの熱的効果材料は、大きな力をもたらすとともに、大きな変位をもたらす。しかしながら、このタイプの熱的効果材料は、比較的小さな周波数に限定され、典型的には、最大でも約1kHzである。
また、能動材料として、磁気歪み材料が使用される。Terfenol-D(登録商標)(旧社名が Naval Ordinance Labs company 社である Naval Surface Warfare Center 社の登録商標)は、鉄(Fe)とテルビウム(Tb)とディシプロジウム(Dy)との合金であって、磁気歪み材料の一例である。このような材料は、外部磁界が印加されたときに容積変化を引き起こすような巨大磁気歪み効果を使用する。例えば、励起は、磁石によって誘起された磁界とすることも、通電した巻線によって誘起された磁界とすることも、できる。巨大磁気歪み材料は、高速応答を有している(マイクロ秒の程度)。他の場合とは違って、導線や電極を使用して励起信号を形成する必要がなく、構成を単純化することができる。励起手段は、バイモルフの外部に配置することができる。磁石を使用することができる。
また、能動材料として、形状記憶合金が使用される。形状記憶合金は、励起が印加されたときには、形状を変化させる。チタン(Ti)とニッケル(Ni)との合金を、使用することができる。このタイプの合金は、薄い層内に容易に成膜することができる。このような材料は、温度が変化したときに形状変化を引き起こすような結晶相変化効果を使用する。この変形は、冷却時には可逆的である。励起は、例えば、形状記憶合金材料に対して固定されたあるいは形状記憶合金材料の近傍に配置された熱抵抗によって誘起された加熱によって引き起こすことができる。形状記憶合金材料は、大きな変位と大きな力とをもたらし得るものであるけれども、遅いものである。速度は、典型的には、最大でも約100Hzという周波数に限定される。
能動材料に対してまたは能動材料の近傍に対して、適切な励起信号が印加されたときには、能動材料は、印加された励起信号の向き(電界の向き、あるいは、磁界の向き、あるいは、温度変化の向き)に応じて、収縮または膨張する。図4A〜図4Dにおいては、図示の明瞭化のために、能動材料をなす部材に対しての励起手段については、図示していない。当業者であれば、励起手段を、困難なく容易に設置することができる。しかしながら、図5Aにおいては、励起手段は、符号(15.4)によって概略的に示されている。
バイモルフ効果のために、受動的フレキシブル構造(15.2)は、能動材料からなる部材(15.3)の体積変化および/または形状変化によって引き起こされた変形により誘起された移動に基づき、一方の方向にあるいは他方の方向に曲がることとなる。
励起によって、能動材料の交番的鉛直方向変形が引き起こされたときには、受動的フレキシブル構造を介して伝達された鉛直方向加速度が、トーションアーム(14)の端部(14.1)に対して印加され、可動部(11)内の質量分布がトーション軸(13)回りに非対称であることにより、可動部(11)を回転変位させるようなトルクが生成される。可動部(11)の回転は、能動材料からなる部材に対して印加された励起に同期する。可動部(11)の振動強度は、励起周波数が可動部(11)の機械的共振周波数と同じである場合に、最大となる。
可動部(11)の質量中心(M)が変位しているときには、捻れ共振モードの励起が、他の機械的モード(平面内での振動モード、あるいは、鉛直方向での振動モード)よりも、優勢となる。このような他のモードは、必要な機能に応じて寄生的なものとなる。
図4Bには、活性状態において傾斜した状況とされた可動部(11)を示している。グレー部分は、可動部(11)のうちの、最大に移動した領域を示している。この領域は、軸(13)から最も遠くに位置したエッジである。
積層体(15.1)においては、受動的フレキシブル構造(15.2)のところにおいて、トーションアーム(14)と固定部(12)との間の連結がなされている。フレキシブル構造(15.2)は、メンブランによって形成することができる。このメンブランは、少なくとも1つのエッジのところにおいて固定部(12)に対して固定され、かつ、少なくとも1つの他のエッジは、自由とされている。よって、メンブランは、変形することができる。トーションアーム(14)の自由端(14.1)は、自由とされているエッジに対して取り付けられている。メンブラン(15.2)は、自由エッジに向けて延出されている。
図4Aおよび図4Bに示す例においては、受動的フレキシブル構造(15.2)は、ほぼ半円盤の形態とされたメンブランとされている。この半円盤は、丸い形状をなすエッジ(C)と、直線状エッジ(B)(この直線状エッジ(B)は、半円盤から得られる円盤形状の直径に対応している)と、を有している。丸い形状をなすエッジ(C)は、固定部(12)に対して係合している。直線状エッジ(B)は、自由エッジとされている。丸い形状をなすエッジ(C)の両端は、固定部(12)に対して固定されている。
能動材料からなる部材(15.3)は、能動材料からなる少なくとも1つの層から形成されていて、メンブラン(15.2)上へと延出されている。能動材料からなる部材(15.3)は、例えば物理的成膜プロセス(例えば、陰極線スパッタリング)や化学的プロセス(例えば、気相蒸着、融液の蒸発)といったような手法によって、メンブラン(15.2)上に成膜されているあるいはアドオンされている。能動材料からなる部材(15.3)とメンブラン(15.2)との間には、隙間は存在しないものの、電極または導電性配線または励起手段または絶縁手段を介装することができる。能動材料からなる部材(15.3)は、メンブラン(15.2)を完全に被覆することができるものの、これは必須ではない。必要なことは、能動材料からなる部材(15.3)が、特にトーションアームの端部とメンブランとの間の接合部分という領域も含めて、変形が大きな領域において、メンブラン上にオーバーラップすることだけである。これにより、振動強度を大きなものとすることができる。
図4A〜図4Dに示す例においては、能動材料からなる部材も、また、半円盤の形態とされている。この半円盤形状の直線状エッジ(B’)は、メンブラン(15.2)の直線状エッジ(B)を中心としておりかつそのエッジ(B)と一直線状をなすものとされている。2つの半円盤は、重ね合わされている。中心としているという用語は、一方の直線状エッジの中点が、他方の直線状エッジの中点上に位置していることを意味している。
図4Cは、能動材料からなる部材(15.3)によって印加された力の作用の下に、半円盤状メンブラン(15.2)が変形している様子を示している。メンブラン(15.2)は、半皿の形態となっている。鉛直方向の最大変形箇所は、メンブラン(15.2)がなす円盤形状の中心に位置している。メンブラン(15.2)の直線状エッジ(B)は、変形しており、最大変形は、その中心領域において起こっている。矢印の先端が、最大変形領域を示している。丸い形状のエッジ(C)は、ほとんど変形しない領域となっている。これは、丸い形状のエッジ(C)が、固定部(12)に対して堅固に固定されているからである。トーションアーム(14)のうちの、メンブラン(15.2)と協働する端部(14.1)は、直線状エッジ(B)の中心近傍に固定されている。図4Cにおいては、グレー陰影が、変形の大きさを示しており、変形が大きいほど、グレーが濃いものとして図示されている。
したがって、マイクロミラーにおいては、それぞれの直線状エッジ(B)どうしを互いに対向させた状態で配置されている2つの半円盤状メンブラン(15.2)が存在している。これら2つのメンブラン(15.2)は、ほぼ平面を形成するものであり、休止状態においては、同一平面上に延在している。それら2つのメンブラン(15.2)は、トーションアーム(14)を介して可動部(11)が懸架されている空間(17)によって、隔離されている。空間(17)は、可動部(11)の下方に延在しており、可動部(11)の移動を妨げることがない。
空間(17)は、固定部(12)と、休止時に可動部と対向する底部(21)と、によって規定されたキャビティ(20)の内部に、位置することができる。受動的フレキシブル構造(15.2)は、固定部(12)のうちの、キャビティ(20)の壁(22)を形成している部分に対して、固定されている。キャビティ(20)の高さ(H)は、軸(13)と、可動部(11)のうちの、この軸(13)から最も遠くに位置したエッジと、の間の離間距離よりも、大きなものとされている。よって、可動部(11)は、移動時に底部(21)に対して衝突することはない。
変形例においては、固定部(12)は、図4Bに示すように、可動部(11)に関連した凹所を有することができる。凹所は、分離されたあるいは分離されていない環状フレームという形態とすることができる。積層体(15.1)の最大部分は、固定部(12)上に延在している。凹所は、空間(17)に対応している。
図4Dは、図4Aおよび図4Bにおけるバイモルフ駆動手段と同様のバイモルフ駆動手段(15)の一例を、正面図でもって示している。メンブラン(15.2)の丸いエッジ(C)の嵌め込みは、黒丸印付きの線によって示されている。
図4においては、励起信号を印加するための手段については、図面をあまり複雑化させないために、図示が省略されている。このような励起手段は、印加すべき励起信号のタイプに依存する。したがって、能動材料のタイプに依存する。上述したように、能動材料は、圧電素子や、磁気歪み素子、とすることができ、また、形状記憶合金や、受動的フレキシブル構造(15.2)の熱膨張係数とは十分に異なる熱膨張係数を有した熱的効果材料、とすることができる。
与えられた励起信号に対しての、エッジ(B)の中心における最大変形強度が、能動材料からなる部材(15.3)の直線状エッジ(B’)の長さが受動的フレキシブル構造(15.2)のエッジ(B)の長さの約2/5に等しいときに得られることが、判明している。最大変形は、トーションアーム(14)が固定されている場所において、得られる。
図5Aは、本発明によるマイクロミラーの他の例を示している。
バイモルフ駆動手段(15)は、この場合にも、各トーションアーム(14)のそれぞれに対応した固体積層体(15.1)を備えている。固体積層体(15.1)は、成膜されたあるいはアドオン層とされた複数の層を備えている。これら複数の層の中には、能動材料からなる部材(15.3)と、これと協働する受動的フレキシブル構造(15.2)と、を含んでいる。この例においては、受動的フレキシブル構造(15.2)は、梁の形態とされており、この梁の両端(15.21,15.22)は、固定部(12)に対して固定されている。固定部(12)は、フレームの形態とされており、2つの梁(15)の端部(15.21,15.22)は、フレームの互いに反対側に位置したエッジに対して嵌め込まれている。能動材料からなる部材(15.3)に対する励起手段(15.4)が、概略的に示されている。励起手段は、能動材料からなる部材(15.3)を挟み込むようにして配置された一対をなす2つの電気コンタクト(あるいは、電極)とすることができる(特に、能動材料が圧電性タイプである場合)。これら電気コンタクトは、交流エネルギー源に対して接続される。
フレームは、矩形のものとして図示されているけれども、可能であれば、例えば円形や卵形や正方形といったような他の形状のものとすることもできる。
2つのトーションアーム(14)が設けられている可動部(11)は、互いにほぼ平行とされた2つの梁(15.2)の間に配置されている。上述した状況と同様に、トーションアーム(14)の端部(14.1)は、好ましくは能動材料からなる部材(15.3)が梁(15.2)に対して力を印加した際に鉛直方向の変形が最大となるようなポイントにおいて、梁(15.2)に対して固定されている。
バイモルフ駆動手段(15)の積層体(15.1)に対して、励起手段(15.4)が、鉛直方向の交流電界を印加したときには、積層体(15.1)は、鉛直方向に振動し始める。この移動時には、積層体(15.1)が固定されているフレーム(12)の形態とされた固定部(12)と、トーションアーム(14)と、を巻き込もうとする。積層体(15.1)(梁タイプ)が、その両端部においてフレーム(12)に対して固定されていることにより、なおかつ、フレームが剛直であることにより、フレームは、変形することがなく、フレームは、鉛直方向振動移動を行っている部材を一体的に支持するのみである。
トーションアーム(14)が、可動部(11)の質量中心(M)からオフセットされていることにより、軸(13)回りにおける質量分布の非対称性が、可動部(11)を軸(13)回りの振動移動に追従させるようなトルクを生成する。この時点では、マイクロミラーは、活性状態とされている。可動部(11)は、図2B〜図2Dに示されているのと同様にして、中央位置および2つの限界位置の間にわたって振動することとなる。
可動部(11)の振動移動は、バイモルフ駆動手段(15)の励起に同期している。励起周波数が可動部(11)の機械的共振周波数と同じである場合に、可動部(11)の振動強度は、最大となる。
この例においては、梁(15.2)の中央部は、図5Bの矢印の先端によって示されているように、大きな鉛直方向変形を受ける。この図においては、梁(15.2)は、曲げられている。両端部(15.21,15.22)は、全く変形することがない、あるいは、ごくわずかしか変形することがない。上記の場合と同様に、グレー陰影が、変形の大きさに関する情報を提供している。この変形強度は、振動強度を制御する。
可動部(11)は、固定部(12)をなすフレームのほぼ中央位置において、懸架されている。中央位置は、凹所に対応している。したがって、可動部(11)は、固定部(12)に対して衝突することなく、軸(13)回りの振動を行うことができる。
能動材料からなる部材(15.3)は、梁(15.2)と一緒になって、積層体(15.1)を形成している層である。能動材料からなる層(15.3)は、全体的にまたは部分的に、梁(15.2)を被覆する。図5Aに示す例においては、能動材料からなる層(15.3)は、梁(15.2)の中央部分だけを被覆しており、梁(15.2)の両端部は、露出された状態となっている。両端部は、互いにほぼ同等とされている。図4Dの場合と同様に、図5Cにおいては、能動材料からなる層(15.3)は、梁(15.2)のうちの、大きな変形を受ける領域に配置されている。梁(15.2)の両端部(15.21,15.22)の嵌め込みは、黒丸印付きの線によって示されている。
上記の場合と同じく、能動材料からなる部材(15.3)が梁の両端部の約1/6という長さ部分をそれぞれ露出させている場合に、与えられた励起に対して、梁の変形強度は、中央部分で最大となる。
上述したような、受動的フレキシブル構造や能動材料からなる部材や固定部や可動部の幾何形状や相対配置は、本発明を何ら限定するものではない。
上記の例においては、受動的フレキシブル構造は、例えば単結晶シリコンや多結晶シリコンといったような半導体材料や、可動部やトーションアームや固定部と同様の他の材料、から形成することができる。マイクロシステムにおいては、最も多用されている材料は、その品質のために、単結晶シリコンである。しかしながら、受動的フレキシブル構造やトーションアームや可動部や固定部をマイクロメートルというスケールで形成する場合には、これら各部材を、他の材料から形成することも可能である。金やアルミニウムやタングステンをベースとした金属材料や、例えばガリウムやヒ素やシリコン派生物といったような他の半導体材料や、ポリマーなど、を使用することができる。シリコン派生物には、例えば、窒化シリコンや、酸化シリコン、がある。以下においては、マイクロミラーをなす様々な部材に関してのいくつかの典型的な寸法について説明する。
可動部(11)の幅および厚さは、反射領域(19)の光学的機能によって決定される。反射領域が可動部(11)の主面全体を占めていることにより、可動部(11)のサイズ(通常は、直径)は、数百μm〜数mmという範囲とすることができる。可動部(11)の厚さは、数十μmの程度とすることができる。
受動的フレキシブル構造(15.2)は、フレキシブルなものであり得るよう十分に薄いものとしなければならい。受動的フレキシブル構造(15.2)の厚さは、数μm〜数十μmという範囲とすることができる。受動的フレキシブル構造の横方向寸法(エッジ(B)の寸法、あるいは、梁の長さ)は、典型的には、数百μm〜数mmという範囲とすることができる。所望のフレキシブルさが得られるよう、厚さと横方向寸法との間においては、妥協しなければならない。
能動材料からなる部材の厚さは、成膜技術によって、また、材料の性質によって、決定される。能動材料からなる部材も、また、薄いものである必要がある。能動材料からなる部材は、1μmの数十の1〜数μmという範囲とされる。
トーションアームは、共振周波数を調節することができこれにより可動部の振動周波数を所望の値に調節し得るよう、トーションアームの硬さを調節し得るようなサイズとされる。
次に、バイモルフ駆動手段を有した本発明によるマイクロミラーの関しての、製造方法の一例について説明する。この製造例は、圧電タイプの能動材料に対して、また、例えば酸化亜鉛といったような熱的効果能動材料に対して、適用可能である。しかしながら、この方法は、他のタイプの材料に対しても適用可能である。図6A〜図6Jを参照して説明する。
出発時点において、基板(100)は、半導体材料からなる2つの層(101,103)と、これらの層間に埋め込まれた絶縁体材料からなる層(102)と、から形成されている。半導体材料層(101)は、ベース層と称されるものであり、半導体材料層(103)は、表面層と称されるものである(図6A)。
基板(100)は、SOI(シリコンオンインシュレータ)基板とすることができ、酸化シリコンからなる層(102)が、シリコン基板内に埋め込まれている。このタイプのSOI基板であると、固定部から懸架された可動部を容易に形成することができる。
第1ステップにおいては、バイモルフ駆動手段を形成する。特に、能動材料からなる部材と、励起手段が基板に対して固定されるものであれ場合には励起手段と、を形成する。受動的フレキシブル構造は、半導体製表面層内に形成されることとなる。
図6の例においては、積層体内において圧電性材料または熱的効果材料とし得るような能動材料からなる部材は、励起を生成することに寄与することとなる一対の電極の間に介装される。圧電性材料の場合には、電極は、励起電界を形成することに寄与する。熱的効果材料の場合には、電極は、能動材料からなる部材の中を通して電流を流すことができ、これにより、能動材料からなる部材をジュール効果によって加熱することができる。これら電極は、半導体材料からは、電気的に絶縁される。一対をなす電極に関し、下側の(第1)電極が、最初に形成され、上側の(第2)電極が、後に、形成される。その結果、そのような必要な電気絶縁を得るために、絶縁ベース(104)が、下側電極の各々の下方に形成される。
これを得るために、絶縁層が、半導体製表面層(103)上に形成される。この絶縁層は、その後に形成されることとなる下側電極の周囲に位置した時点で、各下側電極の下方において絶縁ベース(104)を形成する。この絶縁層(104)は、例えば、酸化シリコンや窒化シリコン等を化学気相蒸着することによって、形成することができる。絶縁ベース(104)の形状は、例えば、反応性イオンエッチングやフッ酸による湿式エッチング等によって、規定することができる。変形例においては、絶縁層(104)は、半導体製表面層(103)をなす半導体材料を熱酸化した後に、例えば上記エッチング技術と同じタイプのエッチングを行うことにより、形成される(図6B)。
次なるステップにおいては、各絶縁ベース(104)上に下側電極(105)を形成する。例えば、このステップは、金属材料の蒸着やスパッタリングや電解成膜による成膜ステップとすることができる。この金属材料は、例えば、熱的効果材料の場合にはアルミニウムをベースとするものとすることができ、また、圧電性能動材料の場合には金や白金をベースとするものとすることができる。この成膜ステップの後に、エッチングステップを行い、このエッチングステップによって、各下側電極(105)の形状を規定する(図6C)。下側電極(105)の厚さは、典型的には、1μmの数十分の1の程度とされる。この金属成膜の他の機能は、その後に成膜されることとなる能動材料に対する接合性を高めることである。
次なるステップにおいては、各積層体の、能動材料からなる部材を形成する。この例においては、能動材料からなる部材は、圧電性材料からなるあるいは熱的効果材料からなる部材(15.3)とされている。例えば、能動材料は、陰極線スパッタリングや有機金属気相成膜プロセスによって成膜され、さらに、例えばフッ酸や塩酸をベースとした溶液を使用してエッチングされ、これにより、能動材料からなる各部材(15.3)の形状が規定される。能動材料は、各下側電極(105)を完全には被覆しない。それは、その後に、各下側電極(105)に対して励起信号を印加するに際して、各下側電極(105)に対してアクセスする必要があるからである。例えば、圧電性材料は、PZTとすることができ、熱的効果材料は、酸化亜鉛とすることができる。能動材料の厚さは、典型的には、1μmという程度とされる。
一対をなす電極においては、上側電極は、下側電極から電気的に絶縁されなければならない。(後に形成されることとなる)上側電極が下側電極(105)の上方に位置し得るような場所に、第2絶縁ベース(106)が、形成される(図6E)。第2絶縁ベース(106)は、好ましくは、第1絶縁ベース(104)と同じ材料から形成される。
第1および第2絶縁ベース(104,106)は、一対をなす下側電極と上側電極とを互いに電気的に絶縁し得るよう、十分に厚いものでなければならない。酸化シリコンを有してなる場合のそれら絶縁ベースの厚さは、一対をなす電極間に印加される励起電圧が100V以下である場合には、約0.2μmよりも大きいものとされる。
上側電極(107)が、第2絶縁ベース(106)上に形成される。下側電極(105)の場合に使用したのと同じ手法を使用することができる(図6F)。上側電極(107)の厚さは、概略的には、下側電極(105)の厚さと同じとされる。圧電性能動材料を使用する場合には、上側電極の組成は、下側電極の組成と同じとされる。熱的効果材料からなる能動材料を使用する場合には、上側電極の組成は、金をベースとしたものとすることができる。
可動部の反射領域(19)を、形成することができる。例えば、反射領域(19)は、例えば金やアルミニウム等といったような反射性材料を、蒸着やスパッタリングや電解成膜を行うことによって、形成することができる。例えば反応性イオンエッチングやリン酸等による湿式エッチングといったようなエッチング操作を使用することによって、反射領域(19)の形状を規定することができる(図6G)。反射性材料の成膜は、付加的なものであって、半導体製表面層(103)の状況に依存するものの、可能であれば、半導体製表面層(103)からなる領域を反射領域として使用することができる。
次なるステップは、例えばRIE(反応性イオンエッチング)といったようなエッチングを使用することによって、可動部(11)と、トーションアーム(14)と、受動的フレキシブル構造(15.2)と、の形状を規定することである。これら部材は、半導体製表面層(103)内に位置している。したがって、埋込絶縁層(102)をエッチング停止層として使用しつつ、この半導体製表面層(103)をエッチングすることによって、それら部材の形状が規定される(図6H)。
次なるステップは、可動部(11)とトーションアーム(14)と受動的フレキシブル構造(15.2)の一部との下方に、空間(17)を形成することである。これは、可動部(11)とトーションアーム(14)と受動的フレキシブル構造(15.2)の一部とを解放すること、と等価である。半導体製ベース層(101)と絶縁体製埋込層(102)とが、湿式エッチング方法または乾式エッチング方法を使用して、異方的にエッチングされる。エッチングは、半導体製ベース層(101)のうちの、絶縁体製埋込層(102)によって被覆されていない面から、開始される。半導体製ベース層(101)と絶縁体製埋込層(102)との残部が、固定部(12)として機能する(図6I)。この操作の際には、マイクロミラーのうちの、バイモルフ駆動手段と反射領域(19)とをなす面は、樹脂を使用して保護される。この樹脂は、その後、除去される。
最後のステップは、少なくとも1つの一対をなす下側電極(105)と上側電極(107)との間に正弦電圧(V)を印加し、その際、可動部(11)の動きを観測することによって、マイクロミラーの動作を試験することである(図6J)。
このようなマイクロミラーの1つの利点は、従来技術による場合とは異なり、同じ基板上の他の素子と一緒に全体的に大量生産的に製造できることである。この理由のために、本発明によるマイクロミラーのコストは、従来技術によるマイクロミラーのコストよりも、安価なものとなる。他の利点は、受動的構造が、真にフレキシブルであり薄くかつ脆弱であることである。このため、圧電性材料からなる部材の成膜または移送が、また、半導体製ベース層の部分的除去が、受動的構造を劣化させないことである。
このタイプのバイモルフ駆動手段を使用することにより、マイクロミラーの可動部を、良好な品質の反射性部材を維持しつつ、大きな振幅でもって振動させることができる。
『頂』や『底』や『下』や『上』や『水平方向』や『鉛直方向』や他の用語は、添付図面を参照しつつ各実施形態に対して適用することができる。これら用語は、説明のために使用されているに過ぎず、動作中のマイクロミラーが占める位置に必ずしも関連しているものではない。
マイクロミラーに関するいくつかの実施形態について説明したけれども、本発明は、それら実施形態の細部にまで限定されるものではない。
従来技術による、バイモルフ駆動を有したマイクロミラーを示す斜視図である。 駆動時にマイクロミラーの可動部がなすある位置を示す正面図である。 駆動時にマイクロミラーの可動部がなすある位置を示す断面図である。 駆動時にマイクロミラーの可動部がなす他の位置を示す断面図である。 駆動時にマイクロミラーの可動部がなすさらに他の位置を示す断面図である。 時間の関数として、図1のマイクロミラーの可動部の傾斜角度(θ)の変化、圧電性セラミックからなるバイモルフ部材の鉛直方向変位(δz)の変化、および、圧電性セラミックからなるバイモルフ部材の加速度(dz/dt)の変化、を示すグラフである。 本発明によるマイクロミラーの第1実施形態を全体的に示す斜視図である。 本発明によるマイクロミラーの第2実施形態を全体的に示す斜視図である。 本発明におけるメンブランの変形を示す斜視図である。 本発明におけるバイモルフ駆動手段を示す平面図である。 本発明によるマイクロミラーのさらなる実施形態を全体的に示す斜視図である。 本発明における1つの梁の変形を示す斜視図である。 本発明におけるバイモルフ駆動手段を示す平面図である。 特に圧電タイプのものといったような、本発明による、バイモルフ駆動を有したマイクロミラーを形成するための方法における各ステップを示す断面図である。 特に圧電タイプのものといったような、本発明による、バイモルフ駆動を有したマイクロミラーを形成するための方法における各ステップを示す断面図である。 特に圧電タイプのものといったような、本発明による、バイモルフ駆動を有したマイクロミラーを形成するための方法における各ステップを示す断面図である。 特に圧電タイプのものといったような、本発明による、バイモルフ駆動を有したマイクロミラーを形成するための方法における各ステップを示す断面図である。 特に圧電タイプのものといったような、本発明による、バイモルフ駆動を有したマイクロミラーを形成するための方法における各ステップを示す断面図である。 特に圧電タイプのものといったような、本発明による、バイモルフ駆動を有したマイクロミラーを形成するための方法における各ステップを示す断面図である。 特に圧電タイプのものといったような、本発明による、バイモルフ駆動を有したマイクロミラーを形成するための方法における各ステップを示す断面図である。 特に圧電タイプのものといったような、本発明による、バイモルフ駆動を有したマイクロミラーを形成するための方法における各ステップを示す断面図である。 特に圧電タイプのものといったような、本発明による、バイモルフ駆動を有したマイクロミラーを形成するための方法における各ステップを示す断面図である。 特に圧電タイプのものといったような、本発明による、バイモルフ駆動を有したマイクロミラーを形成するための方法における各ステップを示す断面図である。
符号の説明
11 可動部
12 固定部
13 軸
14 トーションアーム
15 バイモルフ駆動手段
15.1 固体積層体
15.2 能動的フレキシブル構造、メンブラン、梁
15.21 端部
15.22 端部
15.3 能動材料からなる部材
15.4 励起手段
19 反射領域
100 半導体基板
101 半導体製ベース層
102 埋込絶縁層
103 半導体製表面層
104 絶縁体製ベース
105 下側電極(第1電極)
106 さらなる絶縁体製ベース
107 上側電極(第2電極)
B 直線状エッジ
B’ 直線状エッジ
C 丸い形状をなすエッジ
M 質量中心

Claims (18)

  1. マイクロミラーであって、
    反射領域(19)を有した可動部(11)と;
    固定部(12)と;
    前記可動部(11)から延出されているとともに、前記可動部(11)が振動する軸(13)を具現している、2つのトーションアーム(14)と;
    を具備し、
    前記軸(13)が、前記可動部(11)の主面に対して略平行なものとされ、
    前記軸(13)が、前記可動部(11)の質量中心(M)からオフセットされた位置において前記可動部(11)を通過するものとされ、
    前記各トーションアーム(14)が、前記固定部(12)に対してバイモルフ駆動手段(15)を介して連結された一端部を有し、
    このようなマイクロミラーにおいて、
    前記バイモルフ駆動手段(15)が、固体積層体(15.1)を備え、
    この固体積層体(15.1)が、各トーションアーム(14)に関して、成膜された層またはアドオン層を有するものとされ、
    前記固体積層体(15.1)が、励起の作用下において体積および/または形状を変化させ得るような能動材料から形成された部材(15.3)と、この部材(15.3)と協働する能動的フレキシブル構造(15.2)と、を有していることを特徴とするマイクロミラー。
  2. 請求項1記載のマイクロミラーにおいて、
    前記能動材料が、圧電性材料、あるいは、磁気歪み材料、あるいは、前記受動的フレキシブル構造を形成している材料の熱膨張係数とは有意に異なる熱膨張係数を有した熱的効果材料、あるいは、形状記憶合金、とされていることを特徴とするマイクロミラー。
  3. 請求項1または2記載のマイクロミラーにおいて、
    前記バイモルフ駆動手段(15)が、前記能動材料からなる部材(15.3)を励起するための励起手段(15.4)を備えていることを特徴とするマイクロミラー。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロミラーにおいて、
    前記トーションアーム(14)が、前記受動的フレキシブル構造(15.2)に対して連結されていることを特徴とするマイクロミラー。
  5. 請求項4記載のマイクロミラーにおいて、
    前記トーションアーム(14)と前記受動的フレキシブル構造(15.2)との間の前記連結が、励起によって前記能動材料からなる部材(15.3)がその体積および/またはその形状を変化させた際の変形量が大きい領域において、行われていることを特徴とするマイクロミラー。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のマイクロミラーにおいて、
    前記能動材料からなる部材(15.3)と前記受動的フレキシブル構造(15.2)とが、全体的にまたは部分的にオーバーラップしていることを特徴とするマイクロミラー。
  7. 請求項6記載のマイクロミラーにおいて、
    前記オーバーラップが部分的なものである場合には、前記オーバーラップが、前記受動的フレキシブル構造(15.2)の変形量が大きい領域において、行われていることを特徴とするマイクロミラー。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のマイクロミラーにおいて、
    前記受動的フレキシブル構造(15.2)が、メンブランの形態とされ、
    このメンブランが、前記固定部に対して固定された少なくとも1つのエッジ部分(C)と、前記トーションアーム(14)に対して固定された少なくとも1つの自由エッジ部分(B)と、を有していることを特徴とするマイクロミラー。
  9. 請求項8記載のマイクロミラーにおいて、
    前記メンブラン(15.2)が、ほぼ半円盤とされ、
    この半円盤が、丸い形状をなすエッジ(C)と、直線状エッジ(B)と、を有し、
    前記直線状エッジ(B)が、自由エッジとされ、
    前記丸い形状をなすエッジ(C)が、前記固定部(12)に対して固定されていることを特徴とするマイクロミラー。
  10. 請求項9記載のマイクロミラーにおいて、
    前記能動材料からなる部材(15.3)が、ほぼ半円盤の形態とされ、
    この半円盤が、前記メンブラン(15.2)の前記直線状エッジ(B)を中心としておりかつそのエッジ(B)と一直線状をなすものとされた直線状エッジ(B’)を有していることを特徴とするマイクロミラー。
  11. 請求項10記載のマイクロミラーにおいて、
    前記能動材料からなる部材(15.3)がなす前記半円盤の前記直線状エッジ(B’)の長さが、前記メンブラン(15.2)の前記直線状エッジ(B)の長さの2/5に等しいものとされていることを特徴とするマイクロミラー。
  12. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のマイクロミラーにおいて、
    前記受動的フレキシブル構造(15.2)が、梁の形態とされ、
    この梁の両端部(15.21,15.22)が、前記固定部(12)に対して固定され、
    前記トーションアーム(14)が、前記梁(15.2)の略中央領域に固定されていることを特徴とするマイクロミラー。
  13. 請求項12記載のマイクロミラーにおいて、
    前記能動材料からなる部材(15.3)が、前記梁の中央領域を占めており、かつ、前記梁の両端部において1/6という長さ部分をそれぞれ露出させていることを特徴とするマイクロミラー。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載されたマイクロミラーを形成するための方法であって、
    a)半導体製ベース層(101)と半導体製表面層(103)とこれらの層(101,103)間に埋め込まれた絶縁層(102)とから形成された半導体基板(100)の前記半導体製表面層(103)上において、前記各トーションアーム(14)に関して、前記能動材料からなる部材(15.3)と、(必要である場合には)この部材(15.3)に関連する励起手段(15.4)と、を形成し、
    b)前記埋込絶縁層(102)をエッチング停止層として使用しつつ前記半導体製表面層(103)内においてエッチングを行うことにより、前記可動部(11)と前記トーションアーム(14)と前記受動的フレキシブル構造(15.2)との形状を規定し、
    c)前記可動部(11)と前記トーションアーム(14)と前記受動的フレキシブル構造(15.2)の下部との下方において、前記半導体製ベース層(101)と前記埋込絶縁層(102)とを除去することにより、前記可動部(11)と前記トーションアーム(14)と前記受動的フレキシブル構造(15.2)とを解放し、これにより、前記受動的フレキシブル構造(15.2)の変形を可能とするとともに、前記半導体製ベース層(101)と前記埋込絶縁層(102)との残部内に前記固定部(12)を形成する、
    ことを特徴とする方法。
  15. 請求項14記載の方法において、
    前記ステップb)を行うよりも前に、反射性材料を成膜するとともに、成膜したこの反射性材料の形状を規定することにより、前記半導体製表面層(103)上に、前記反射領域(19)を形成することを特徴とする方法。
  16. 請求項14または15記載の方法において、
    前記能動材料が、圧電性材料または熱的効果材料である場合には、
    前記励起手段(15.4)を、前記半導体製表面層(103)と前記能動材料からなる部材(15.3)との間の第1電極(105)と、前記能動材料からなる部材(15.3)の上方に位置した第2電極(107)と、を有してなるものとすることを特徴とする方法。
  17. 請求項16記載の方法において、
    前記第1電極(105)と前記半導体製表面層(103)との間に、絶縁体製ベース(104)を介装することを特徴とする方法。
  18. 請求項16または17記載の方法において、
    前記第1電極(105)と前記第2電極(107)との間に、これら電極どうしを互いに絶縁し得るよう、さらなる絶縁体製ベース(106)を介装することを特徴とする方法。
JP2004260209A 2003-09-08 2004-09-07 バイモルフ駆動を有した振動マイクロミラー Pending JP2005122131A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR0350509A FR2859542B1 (fr) 2003-09-08 2003-09-08 Micro-miroir oscillant a actionnement bimorphe

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005122131A true JP2005122131A (ja) 2005-05-12

Family

ID=34178990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004260209A Pending JP2005122131A (ja) 2003-09-08 2004-09-07 バイモルフ駆動を有した振動マイクロミラー

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7190502B2 (ja)
EP (1) EP1519213B1 (ja)
JP (1) JP2005122131A (ja)
AT (1) ATE378616T1 (ja)
DE (1) DE602004010024T2 (ja)
FR (1) FR2859542B1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008038545A1 (fr) * 2006-09-28 2008-04-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Élément de balayage optique, dispositif de balayage optique, dispositif d'affichage du balayage optique et dispositif d'affichage du balayage rétinien
US9341841B2 (en) 2013-12-26 2016-05-17 Seiko Epson Corporation Optical scanner, image display apparatus, and head-mount display
JP2020101587A (ja) * 2018-12-19 2020-07-02 株式会社リコー 可動装置、距離測定装置、画像投影装置、及び車両

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006046078A1 (en) * 2004-09-21 2006-05-04 Bae Systems Plc Heat dissipating layers in de formable mirrors
US7391553B2 (en) * 2004-12-03 2008-06-24 Texas Instruments Incorporated Low cost torsional hinge mirror package with non-rotating magnetic drive
US7468825B2 (en) * 2005-11-01 2008-12-23 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Spatial optical modulator with passivation layer
US7490947B2 (en) * 2005-12-16 2009-02-17 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. Microoptic reflecting component
DE102006059091B4 (de) * 2005-12-16 2011-03-31 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Mikrooptisches reflektierendes Bauelement und dessen Verwendung
US7388701B2 (en) * 2005-12-26 2008-06-17 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Optical modulator
JP5055832B2 (ja) * 2006-05-16 2012-10-24 オムロン株式会社 駆動装置、光走査型装置及び物体情報検知装置
KR100811032B1 (ko) * 2006-10-17 2008-03-06 삼성전기주식회사 모노리틱 조명장치
DE102007027428A1 (de) 2007-06-14 2008-12-18 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Bauelement mit einem Schwingungselement
WO2009107835A1 (ja) * 2008-02-29 2009-09-03 日本電信電話株式会社 Memsデバイスとその製造方法
JP5176146B2 (ja) * 2008-10-08 2013-04-03 富士通株式会社 マイクロ可動素子および光スイッチング装置
JP5239722B2 (ja) 2008-10-10 2013-07-17 富士通株式会社 マイクロ可動素子および光スイッチング装置
JP2011141333A (ja) * 2010-01-05 2011-07-21 Kyoto Univ 振動ミラー素子
CN101937128A (zh) * 2010-07-19 2011-01-05 北京理工大学 一种三压电悬臂梁驱动的mems微镜及其制作方法
DE102011004477A1 (de) 2011-02-21 2012-09-13 Carl Zeiss Ag Scanspiegelvorrichtung
DE102012208117B4 (de) 2012-05-15 2023-10-05 Robert Bosch Gmbh Mikromechanisches Bauteil
CN102749705B (zh) * 2012-07-27 2015-02-04 无锡迈福光学科技有限公司 一种高速扫描装置及其高速扫描镜组件
DE102012219591A1 (de) 2012-10-25 2014-04-30 Robert Bosch Gmbh Mikromechanisches Bauteil, Herstellungsverfahren für ein mikromechanisches Bauteil und Verfahren zum Betreiben eines mikromechanischen Bauteils
ITTO20130031A1 (it) 2013-01-14 2014-07-15 St Microelectronics Srl Struttura micromeccanica di specchio e relativo procedimento di fabbricazione
CN104303091B (zh) * 2013-03-11 2017-12-12 英特尔公司 Mems扫描镜视场提供方法和装置
DE102013209234B4 (de) 2013-05-17 2018-04-05 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Vorrichtung mit einem schwingfähig aufgehängten optischen Element
WO2018204888A1 (en) 2017-05-05 2018-11-08 Hutchinson Technology Incorporated Shape memory alloy actuators and methods thereof
US11815794B2 (en) 2017-05-05 2023-11-14 Hutchinson Technology Incorporated Shape memory alloy actuators and methods thereof
CN112744777A (zh) * 2019-10-29 2021-05-04 无锡微奥科技有限公司 一种电热式mems扭转驱动器
US11859598B2 (en) * 2021-06-10 2024-01-02 Hutchinson Technology Incorporated Shape memory alloy actuators and methods thereof
CN113410649B (zh) * 2021-06-18 2022-04-12 电子科技大学 光机结构式反射型波束可控微波超表面
CN115784144A (zh) * 2021-09-10 2023-03-14 华为技术有限公司 微镜芯片封装结构、激光设备以及汽车
US11982263B1 (en) 2023-05-02 2024-05-14 Hutchinson Technology Incorporated Shape metal alloy (SMA) bimorph actuators with reduced wire exit angle

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002532749A (ja) * 1998-12-16 2002-10-02 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング マイクロ振動ミラー

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998044571A1 (en) * 1997-04-01 1998-10-08 Xros, Inc. Adjusting operating characteristics of micromachined torsional oscillators
JP3552601B2 (ja) * 1998-11-16 2004-08-11 日本ビクター株式会社 光偏向子及びこれを用いた表示装置
US6384406B1 (en) * 1999-08-05 2002-05-07 Microvision, Inc. Active tuning of a torsional resonant structure
US7027682B2 (en) * 1999-09-23 2006-04-11 Arizona State University Optical MEMS switching array with embedded beam-confining channels and method of operating same
US6491404B2 (en) * 2001-02-23 2002-12-10 Jds Uniphase Corporation Microelectromechanical apparatus with tiltable bodies including variable tilt-stop engaging portions and methods of operation and fabrication therefor

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002532749A (ja) * 1998-12-16 2002-10-02 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング マイクロ振動ミラー

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008038545A1 (fr) * 2006-09-28 2008-04-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Élément de balayage optique, dispositif de balayage optique, dispositif d'affichage du balayage optique et dispositif d'affichage du balayage rétinien
JP2008083603A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Brother Ind Ltd 光走査素子、光走査装置、光走査型表示装置及び網膜走査型表示装置
US7864393B2 (en) 2006-09-28 2011-01-04 Brother Kogyo Kabushiki Optical scanning element, optical scanning device, optical scanning display device, and retinal scanning display
US9341841B2 (en) 2013-12-26 2016-05-17 Seiko Epson Corporation Optical scanner, image display apparatus, and head-mount display
JP2020101587A (ja) * 2018-12-19 2020-07-02 株式会社リコー 可動装置、距離測定装置、画像投影装置、及び車両
JP7243174B2 (ja) 2018-12-19 2023-03-22 株式会社リコー 可動装置、距離測定装置、画像投影装置、及び車両

Also Published As

Publication number Publication date
DE602004010024D1 (de) 2007-12-27
US20050063038A1 (en) 2005-03-24
US7190502B2 (en) 2007-03-13
DE602004010024T2 (de) 2008-09-11
FR2859542B1 (fr) 2005-11-04
ATE378616T1 (de) 2007-11-15
FR2859542A1 (fr) 2005-03-11
EP1519213A1 (fr) 2005-03-30
EP1519213B1 (fr) 2007-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005122131A (ja) バイモルフ駆動を有した振動マイクロミラー
US6538799B2 (en) Magnetically actuated torsional micro-mechanical mirror system
TWI605013B (zh) 微光學機電掃描裝置與製造其之方法
US10003008B2 (en) Device with a controlled displacement membrane
US7605966B2 (en) Optical deflector
US6134042A (en) Reflective mems actuator with a laser
EP3287830B1 (en) A scanning mems reflector system
JP5414583B2 (ja) マイクロ構造体及びその製造方法
JP5252687B2 (ja) 光偏向器
JP5816002B2 (ja) 光偏向器
JP6365690B2 (ja) 圧電デバイスの製造方法
JP5105526B2 (ja) 光偏向器
Iseki et al. High‐Speed and Wide‐Angle Deflection Optical MEMS Scanner Using Piezoelectric Actuation
US7453621B2 (en) Micro mirrors with piezoelectric release mechanism
JP5105527B2 (ja) 光偏向器
JPWO2020085063A1 (ja) マイクロミラーデバイスおよびマイクロミラーデバイスの駆動方法
CN101279712B (zh) 生成微机械结构的方法
JP2008233405A (ja) 可変曲率ミラーデバイス及びその製造方法
JP5506976B2 (ja) 光偏向器
JP2005331485A (ja) 圧電素子および電気機械変換装置
JPH1172723A (ja) マイクロ光学素子,機能素子ユニット,およびこれらの製造方法
JP5513184B2 (ja) マイクロ構造体及びその製造方法
US20230194790A1 (en) Silicon beam-steering apparatus and method for manufacturing
CN115524845B (zh) 一种具备有源可调谐镜面的mems微镜扫描系统
JP7105934B2 (ja) Memsミラー装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070814

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100406

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100706

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100709

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110510

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110810

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110815

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120124