JP2005121875A - 画像表示装置、画像表示方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 いわゆる焼き付き防止のための動作として、ユーザの画像鑑賞の妨げとならない動作を実現する。
【解決手段】 表示手段による表示画像を静止画像へ遷移させるタイミングに応じて、特定の画像が挿入されるように制御を行う。このとき上記特定の画像として、所要以上の輝度レベルを有するようにされた全白画像を表示するようにすれば、焼き付きの原因となる各セルの蛍光特性の差を平滑化して、焼き付きの予防と緩和を図ることができる。
そして、このような焼き付き防止のための画像を、上記のように画像遷移のタイミングに応じて挿入することで、このような画像がユーザの画像鑑賞の妨げとならないようにすることができる。また、表示中の画像に対する加工は必要ないから、表示画像の画質が低下してしまうこともなく、この点でもユーザの鑑賞の妨げとなることはない。
【選択図】 図8

Description

本発明は、例えばプラズマディスプレイ装置としての画像表示装置とその画像表示方法に関する。
画像表示のためのディスプレイ装置として、プラズマディスプレイ装置が普及してきている。
プラズマディスプレイの表示原理としては、周知のようにして、例えば2枚のガラス基板を対向させることで形成した空間内にガスを封入したうえで、このガス内に対して電圧を印加して真空放電を起こさせる。これにより、ガラス基板の空間内においては、ガスが電離してプラズマ状態となり紫外線が放射される。ここで、ガラス基板間の空間内に蛍光体層を形成しておくと、この蛍光体層では、上記紫外線が照射されることで、所定色の可視光を放射する。このような蛍光体としてR,G,Bの3色に対応するものを形成しておき、例えばマトリクス状に形成した表示セルごとに上記した放電発光現象が得られるようにすることで、カラー画像表示が可能なプラズマディスプレイが構成されることになる。
また、上記したようなプラズマディスプレイを表示駆動する方式としては、サブフィールド方式が知られている。
サブフィールド方式は、1フィールドを、複数のサブフィールドに分割して、各サブフィールドごとに、表示セルの発光期間を制御することで、各表示セルの階調(輝度)を表現する駆動方式である。この際、1画素を形成するR,G,Bの各表示セルの階調を制御することで、画面全体の階調バランスだけではなく、1画素ごとの色再現が行われることになる。つまり、カラー画像の表現が可能となる。
上記説明からも理解されるように、プラズマディスプレイは、蛍光体を使用した自己発光表示媒体とされる。また、プラズマディスプレイでは、表示セルの発光時間により、輝度再現及び色再現が行われているものである。
しかしながら、このような原理によるプラズマディスプレイ装置において、表示パネルを構成する各表示セルの間では、それぞれの累積発光時間に応じて、その蛍光体の蛍光特性に差が生じてくることがわかっている。
例えば、発光時間が長い、輝度レベルの比較的高い絵を表示し続けたセルほど、その蛍光体の蛍光特性の変化レベルは大きなものとなる。そして、この結果として、輝度レベルの比較的高い絵を表示し続けたセルは、他のセルと比較して表示画が暗くなる傾向となってしまう。
これが、いわゆる焼き付きといわれる。焼き付きが生じている場合、例えば表示画像中のコントラストの差が激しい部分が固定パターンとして、本来の画像に重なるようにして表示されてしまうことになるので、表示画質を劣化させるものとして問題となっている。
このような焼き付きを防止するための技術としては、例えば以下に示すような種々の手法が知られている。
先ず、その1つとしては、表示画面に同一画像が一定時間以上表示されたことが検知されるのに応じ、表示画面上に所要の動画像を表示させるように動作するものである。つまり、所謂スクリーンセーバーとしての動作を行うようにするものである。
また、この第1の手法としては、同一画像が一定時間以上表示されたことが検知されるのに応じ、表示画面上に所要の静止画像を順次移動させながら表示するようにしたものもある(例えば特許文献1参照)。
先にも説明したように、プラズマディスプレイにおける焼き付きとしては、表示セル間での累積発光時間の差によって生じるものであるから、例えば静止画のような動きのない同一画像を固定的に表示させた場合により生じやすいものとなる。
このために、上記のように同一画像が所定時間以上にわたって表示された場合に、他の動きのある動画像や、静止画を順次移動させながら表示する第1の手法では、固定パターンによる焼き付きが生じないようにすることができるものである。
また、従来では、第2の手法として、画像表示時において画像の表示位置を少しずつずらすようにしたものがある(いわゆるorbit方式、或いはorbitting方式と呼ばれる)。
このような画素ずらしによる画像表示を行えば、例えば高輝度で再現すべき画像部分を形成する表示セルの位置がずれていくようにされるため、特定の表示セルに対応する蛍光体のみの蛍光特性が変化していくのを抑制することができる。そして、これによって焼き付きのパターンの境界をぼかすようにして、焼き付きを防止することができる。
また、第3の手法としては、表示画像中の輝度レベルの高い部分の画素データについて、その輝度レベルを低下させて表示出力するようにしたものもある。
この第3の手法としては、例えばAPL(Average Picture Level)検出を行った結果等に基づき、表示データ中のコントラストの差の激しい部分を検出し、その部分に対応する画素間の輝度レベルの差を平滑化するようにして輝度レベルの設定を行うようにされている。
これによっては、表示画像中の焼き付きやすい部分をなくすようにして、焼き付きの防止を図ることができる。
上記した第1〜第3の手法としては、焼き付きの状態が生じないように、未然に何らかの制御を行う、焼き付き予防のための制御を行うものを例示したが、従来においては、このような焼き付き予防のための制御では完全に焼き付きの予防が図られない場合があることを考慮して、既に焼き付きの生じてしまったものについてこれを目立たなくする、焼き付き緩和の制御を行うようにされたものがある(第4の手法)。
例えば、このような第4の手法としては、表示画面の全体にわたって、所定以上の輝度レベルを有するようにされた所謂全白画面を、一定時間表示するようにしたものが知られている。
この第4の手法によれば、表示パネル上の各画素(セル)は、一定時間にわたって均一に高輝度の発光を行うようにされる。そして、このように各セルが均一に高輝度の発光を行うようにされれば、焼き付きの状態として蛍光特性に差が生じていた複数のセルでは、高輝度の発光を行った場合の蛍光特性に均一化される。つまりこれによって、焼き付きの状態として、各セルの特性に差が生じていたものを平滑化することができ、結果的に焼き付きの状態をリセットすることが可能となる。
特開2003−195852号公報
しかしながら、上記したような従来の焼き付き防止・緩和のための手法は、以下のような問題点を有するものであった。
先ず、特許文献1にも示される、スクリーンセーバー、或いは静止画を順次移動させて表示させる第1の手法では、表示画面に対して他の画像が挿入されるようになるので、鑑賞中の画像の視覚的な妨げとなる可能性がある。
例えば、静止画を鑑賞する等、ユーザが意図的に静止状態の画像を表示させている場合等では、このような挿入画像はユーザにとって非常に煩わしいものとなってしまう。
また、画素ずらしを行う第2の手法では、画素単位により表示画像をずらすようにされるので、このずれがユーザに比較的認識され易いものとなっていた。そして、このような表示画像のずれが、ユーザに違和感を与えてしまうということが問題となっていた。
さらに、輝度レベルを自動制御する第3の手法では、例えば入力画像としては高コントラストのメリハリの利いた画像であったにも関わらず、制御の結果表示される画像としてはコントラストの差の少ないぼやけた画像が表示されてしまう場合がある。
つまり、このような第3の手法による制御を行うことによっては、画像の輝度階調の再現性が低下する傾向となり、結果的に表示画像の画質を劣化させてしまうという点が問題となる。
また、焼き付き緩和のための制御としての、全白画像を表示する第4の手法については、ユーザが焼き付きが目立ち始めたと感じたときに、これを手動で行うようにされていることから、その分の操作負担をユーザに課すという点でデメリットがある。
そのうえ、このような全白画像の表示機能は、例えば設定メニュー中の比較的下位の階層に用意されていることが少なくないため、これを実行にあたりユーザは、非常に面倒な作業を強いられることになったり、或いはその機能の存在自体に気付いていないといったケースも少なくない。
そしてこれらの理由から、プラズマディスプレイ装置においては、このような焼き付き緩和のための機能が有効に利用されなくなってしまう虞があった。
そこで、本発明では以上のような問題点に鑑み、画像表示装置として以下のように構成することとした。
すなわち、画像表示が可能な表示手段と、上記表示手段による表示画像を静止画像へ遷移させるタイミングに応じて、特定の画像が挿入されるように上記表示手段に対する制御を行う表示制御手段とを備えるようにした。
また、本発明では画像表示方法として、画像表示が可能な表示手段による表示画像を静止画像へ遷移させるタイミングに応じて、特定の画像が挿入されるように上記表示手段に対する制御を行うようにした。
上記本発明によれば、上記表示手段においては、焼き付きが生じやすいとされる静止画像が表示されるごとに、そのタイミングに応じて特定の画像が挿入されるものとなる。
そして、このように挿入される画像として、例えば所要以上の輝度レベルを有する画像を表示するようにすれば、先の第4の手法と同様に各表示セルの蛍光特性の差を平滑化することが可能となる。
上記のようにして、本発明によれば、表示手段に対し、焼き付きが生じやすいとされる静止画像が表示されるごとに、上記特定の画像としての例えば所要以上の輝度レベルを有する画像を表示することができる。つまり、このように静止画像が表示されるタイミングとしての、所要のタイミングごとに、各セルの蛍光特性の差を平滑化する動作を得ることができるようになる。
このようにして、所要のタイミングごとに各セルの蛍光特性の差を平滑化することができれば、その時点において、仮に各表示セルの間に焼き付きの状態とされるほどに蛍光特性の差が生じていなかった場合にも、その差が平滑化されることとなって、焼き付きの状態となることを未然に防ぐことができる。つまり、焼き付きの予防を図ることができる。
さらに、その時点で既に焼き付きが生じてしまっていた場合においては、このような特定の画像の表示動作は、この焼き付きついた部分を目立たなくする焼き付き緩和のための動作にもなる。
このようにして、本発明の動作によれば、焼き付きの予防と緩和とを両立して行うことができるものである。
さらに、このような本発明としては、上記もしているように特定の画像の挿入を、表示画像の遷移タイミングに応じて行うものであるから、この場合の挿入画像は、これまで表示中であった画像に対しての視覚的な妨げとはならないようにすることができる。
つまり、例えば従来では、表示中の画像に焼き付き防止のための画像が被ることによって、ユーザに煩わしさを感じさせる虞があったが、本発明では、上記のように表示画像が他の画像へ遷移するタイミングに応じて行うものとしたから、このような挿入画像がユーザの画像鑑賞の妨げとならないようにすることができるものである。
また、本発明では、従来の焼き付き予防の手法のように表示中の画像をずらしたり加工するものではないことから、表示画像の画質の低下等が生じることがなく、この点でもユーザの画像鑑賞の妨げとはならい焼き付き防止(緩和)制御を実現できるものである。
さらに、このような本発明の動作としては、静止画像への遷移タイミングに応じて、装置側が自動的に行うことができるものであるから、焼き付きの防止のためにユーザが行う面倒な操作は一切不要とすることができる。
以下、発明を実施するための、最良の形態のうちの1つ形態(以下、実施の形態とする)について説明していく。
図1は、本発明の実施の形態としての表示装置である、プラズマディスプレイ装置1の表示パネル7の構造を示している。なお、本実施の形態としてのプラズマディスプレイ装置1としては、AC型(交流型)を例に挙げることとする。表示パネル7としては、3電極構造による面放電型の構成を採る。
この図1に示すようにして、表示パネル7の最前面に、透明の前面ガラス基板101が配置される。そして、この前面ガラス基板101の背面側に対して、維持電極X(102A)及び走査電極Y(102B)が配置される。維持電極X(102A)及び走査電極Y(102B)は、例えば図示するようにして、所定の間隔を有して平行に配置される。この対となる維持電極X(102A)及び走査電極Y(102B)が、1つの「行」としてのラインを形成することになる。また、これら維持電極X(102A)、走査電極Y(102B)は、それぞれ、透明導電膜102aと金属膜(バス導体)102bとを組み合わせて形成される。
前面ガラス基板101の背面側に対しては、上記のようにして維持電極X、走査電極Yが配置された上で、さらに、例えば低融点ガラスから成る誘電体層103が配置され、この誘電体層103の背面側に対して、例えばMgOなどによる保護膜104が形成される。
また、背面ガラス基板105の前面側には、データ電極D(107)が、維持電極X、走査電極Yに対して直交する方向に配置される。データ電極は、「列」としてのラインを形成する。また、隣り合うデータ電極Dの間には、隔壁106を形成するようにしている。
そして、各データ電極Dが配置される背面ガラス基板上面部と、その両側の隔壁106の側壁部を覆うようにして、R,G,Bの各色の蛍光体層108R、108G、108Bが順次配列されるようにして形成される。
このような構造を有した上で、隔壁106の前面側端部が、実際には、保護膜104に対して当接するようにして組み合わされる。このような構造により、蛍光体層108R、108G、108Bが形成されている放電空間109が形成されることになる。この放電空間109は、真空としたうえで例えばネオン(Ne)、キセノン(Xe)、ヘリウム(He)などのガスが封入される。
そして、このガスが封入された放電空間109内で、維持電極X、走査電極Y間での面放電が生じることで紫外線が放射され、この紫外線により蛍光体層108が励起されて可視光としての表示光を放射することになる。
図2は、上記した表示パネル7の構造を前提とした駆動回路系の構成を示している。
例えば表示パネル7全体としてみた場合には、維持電極X(102A)は、上方向から下方向にかけて水平に電極X1〜Xnが配列され、走査電極Y(102B)も同様にして、上方向から下方向にかけて水平に、電極Y1〜Ynが配列される。そして、[電極X1、電極Y1][電極X2、電極Y2]・・・[電極Xn、電極Yn]の各組により1つの「行」方向のラインを形成する。
また、データ電極D(107)は、例えば左から右方向にかけて垂直方向にデータ電極D1〜Dmが配列されて、「列」方向のラインを形成する。
そして、対となる維持電極X1〜Xn、走査電極Y1〜Ynから成る行方向ラインと、データ電極D1〜Dmとしての列方向のラインとの各交点が、1つのセル(表示セル)30として形成されることになる。
ここでいうセル30とは、上記のようにして、維持電極X、走査電極Yとデータ電極Dとが交差する位置から成る表示パネルの構造体部分を指すものである。そして、このセル30は、図1に示した表示パネル7の構造に依れば、図1及び図3に示すようにして、対応して配置される蛍光体層108の色に応じて、Rのセル30R、Gのセル30G、Bのセル30Bとが得られることになる。そして、水平方向に隣接して並ぶR,G,Bのセル30R、30G、30Bの組により、カラー表現が可能な1つの画素31が形成されることになる。
また、この図2示される維持電極ドライバ22、走査電極ドライバ23、データ電極ドライバ21は、それぞれ上記した維持電極X1〜Xn、維持電極Y1〜Yn、データ電極D1〜Dmを、後に図5により説明する表示駆動タイミングに基づいて駆動するようにされる。これによって、以下で説明するようにして表示パネル7に所要の画像が表示されるものとなる。
続いては、上記構造による表示パネル7に対する表示駆動について説明する。
本実施の形態では、いわゆるサブフィールド方式により画像表示を行うこととしている。サブフィールド方式では、図4に示すようにして、1フィールド分(=16.7ms)の期間を複数のサブフィールドに分割する。図4では、1フィールド期間を8つのサブフィールドSF1〜SF8に分割することとしている。
ここで、サブフィールドSF1〜SF8の各々に対応する1つのサブフィールド期間は、図示するようにして、予備放電期間A、書き込み放電期間B、維持放電期間Cとから成る。各期間の動作については後述する。
1フィールド期間を8つのサブフィールドに分割した場合には、各サブフィールドSF1〜SF8により表現すべき輝度の相対比率について、1:2:4:8:16:32:64:128となるようにバイナリーの重み付けを設定する。そして、この設定した重み付けに応じて、各サブフィールドSF1〜SF8により表現すべき輝度を設定する。この輝度設定は、実際には維持放電期間Cにおいて維持電極X,走査電極Yに対して、面放電を発生させるために印加する維持放電パルス数により設定することになる。
ここで、維持放電パルスを印加する際のパルス出力周期は一定であるので、輝度の重み付けが大きいほど維持放電パルス数が増加して維持放電期間Cは長くなる。これに対して、予備放電期間A、及び書き込み放電期間Bの長さは、行方向ラインの総数nによって決まり、輝度の重みに付けにかかわらず一定となる。
そして、このようなサブフィールドSF1〜SF8を利用した発光/非発光の組み合わせによっては、R,G,Bの各セル毎に256階調を表現することが可能になる。
図5の波形図は、1サブフィールド期間における表示駆動タイミングを示している。
先ず、1サブフィールド期間において最初の期間となる予備放電期間Aは、直前のサブフィールド期間における発光状態の影響をキャンセルして、後の書き込み放電期間Bにおいて安定した書き込み放電特性を得るための期間である。
このために、この予備放電期間Aにおいては、図示するように維持電極X1〜Xnに対して、同時に、電位Vpによる予備放電パルスPpを印加するようにされる。この予備放電パルスPpによっては、強度の面放電が生じて、誘電体層103には大量の壁電荷が蓄積されるが、その後に、走査電極Y1〜Y2に対して、図のように一斉に消去パルスPpeを印加することにより、この壁電荷を消去して不必要な電荷を除去するようにされている。
続く書き込み放電期間Bでは、ライン順次によりアドレッシングを行って、このサブフィールド期間におけるセル30ごとの発光/非発光を設定する。つまり、書き込み放電期間Bは、1サブフィールド期間により発光させるべきセル30を選択する期間となる。
この書き込み放電期間Bでは、先ず維持電極Xを、走査ベースパルスとしての、例えば図のような接地電位(0V)で維持するようにされる。このように維持電極Xに走査ベースパルスが与えられることで、後述もするように、この間にデータ電極Dに対してデータパルスPdを印加したとしても、データ電極Dと維持電極Xとの間で放電が生じないようにされている。
そして、この状態のもとで、走査電極Y1〜Ynに対して、電位Vwによる負極性の走査パルスPwを順次印加していく。つまり、水平ラインについて、例えば上から下方向にかけて順次スキャンするようにして選択を行っていく。そして、走査パルスPwの印加によりライン選択が行われている期間内において、データ電極D1〜Dmのうちで、その選択されたラインにおいて発光させるべきセルに対応したデータ電極Dに対して、電位Vdによる正極性のデータパルスPdを印加する。
上記走査パルスPwが印加されている選択中の水平ラインにおいて、データパルスPdが印加されたセル30では、走査電極Yとデータ電極Dとの間で対向放電が発生して壁電荷が生じる。
また、この際の維持電極Xに対しては、上記もしたように走査ベースパルスが与えられていることから、データパルスPdがうち消されることになり、維持電極Xとデータ電極Dとの間での放電は発生しないものとなる。
続く維持放電期間Cは、上記書き込み放電期間Bでのアドレッシングにより発光させるべきものとして設定されたセル30に対する発光状態を維持するための期間である。
このためには、先ず、維持電極X1〜Xnに対して、負極性の電位Vsによる所定パルス幅の維持放電パルスPsを同時に印加する。そして、これら維持電極X1〜Xnに対する維持放電パルスPsの印加が終了した後に、走査電極Y1〜Ynに対して、同様にして、負極性の電位Vsによる所定パルス幅の維持放電パルスPsを同時に印加する。これら走査電極Y1〜Ynに対する維持放電パルスの印加が終了した後は、同様にして、維持電極X1〜Xn、走査電極Y1〜Ynに対して、交互に維持放電パルスPsを印加していくようにされる。なお、このとき、走査電極Y側に印加する維持放電パルスは、上記維持電極X側に印加する維持放電パルスよりも位相が例えば180°遅れるようにされている。
このように維持放電パルスPsが印加されるごとに、先の書き込み放電期間Bにおいて発光させるべきとして設定されたセル、つまり、壁電荷の蓄積が行われたセル30において、維持電極X、走査電極Yとの間で面放電が生じる。
ここで、図6により、このような表示パネル7における発光動作について説明しておく。この図においては、本実施の形態としての構造の表示パネル7において、1つのセル30に相当する部位を断面図により示している。なお、この図において図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
上記のようにして、書き込み放電期間BにおいてデータパルスPdが印加されたことにより壁電荷が蓄積されたセル30では、維持放電期間Cにおいて、維持電極X、走査電極Yに対して交互に維持放電パルスPsが印加されるのに応じて面放電が生じる。この面放電は、放電空間109内に封入されたガスをプラズマ状態とするプラズマ放電であり、これにより、放電空間109内では、紫外線が放射されることになる。
そして、この紫外線の照射に反応して蛍光体層108からは可視光が放射される。この可視光は、蛍光体層の実際が、R蛍光体層108R、G蛍光体層108G、B蛍光体層108Bのいずれかとされていることに対応して、R,G,Bのいずれかの色により放射されるものとなる。
そして、この可視光は、蛍光体層108にて反射されるようにして、保護膜104、誘電体層103、前面ガラス基板101を透過して、表示光として前面側に照射されることになる。
上記のようにして各セル30は、上記図6により説明した原理によって、点灯するようにして発光制御される。そして、このような点灯の動作が、先に図4及び図5により説明したサブフィールド方式による表示駆動によって行われることで、各セル30は、1フィールド期間内において、256階調の範囲での所要の輝度が得られるようにして発光制御されることになる。
図7は、上記説明による表示パネル及びパネル駆動部を備えた、本発明の実施の形態としてのプラズマディスプレイ装置1の内部構成について例示するブロック図である。なお、この図においては、プラズマディスプレイ装置1の内部構成について、主に画像表示に関する部分のみを抽出して示している。
この図7において、当該プラズマディスプレイ装置1に対して入力された映像信号は、図示する映像入力部2に対して入力される。この映像入力部2においては、内部バス8を介して接続されるシステムコントローラ9の制御に基づいて、上記入力映像信号を映像信号処理部3に対して供給するようにされる。また、このように映像入力部2に入力された映像信号は、必要に応じてシステムコントローラ9に対しても供給される。
映像信号処理部3は、内部バス8を介して接続されるシステムコントローラ9の制御に基づいて、入力映像信号に基づく画像表示のための各種の処理を実行するようにされる。
この映像信号処理部3では、入力映像信号に対する映像信号処理を行って、表示パネル7での画像表示のための、R,G,Bによる表示データを得るようにされる。そして、このようにして得られたR,G,Bの表示データを、パネル駆動部4に対して供給する。
またこの場合、映像信号処理部2では、入力映像信号についての同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)検出を行うようにもされる。映像信号処理部3によって検出された同期信号は、図示するパネル駆動部4に対して供給される。また、この同期信号は内部バス8を介してシステムコントローラ9にも供給される。
パネル駆動部4は、先の図2に示した各電極ドライバ(データ電極ドライバ21、維持電極ドライバ22、走査電極ドライバ23)を含む、表示パネル7の駆動のための構成を包括的に示している。
このパネル駆動部4は、上記したようにして映像信号処理部3から供給される輝度パターンの情報と同期信号(水平・垂直)とに基づいて、1サブフィールド期間ごとに、先の図5により説明したようなタイミングにより各維持電極X及び走査電極Yを駆動するようにされる。
そして、上記のように映像信号処理部3から供給されるR,G,Bの表示データと同期信号とに基づいて、データ電極D1〜Dmに対してデータ信号を印加する。これによって、先の図5により説明したような書き込み放電期間Bにおける、1水平ラインごとのアドレッシングを行う。
また、これと共に、1フィールド期間では、供給された輝度パターンの情報に基づいて、維持電極Xに対し維持放電パルスを印加するものとなる。
このようなパネル駆動部4による各電極の駆動が、フィールド周期ごとに実行されることで、表示パネル7上では入力映像信号に応じた画像が表示される。
また、本例のプラズマディスプレイ装置1としては、図示するようにメモリカードインターフェース(I/F)5、及びネットワークインターフェース6を備えるものとされる。
上記メモリカードインターフェース5には、半導体メモリを備えたカード型の記憶装置としての、メモリカードに対するデータの書込/読出が可能に構成される。
このメモリカードインターフェース5は、図示するように内部バス8と接続され、システムコントローラ9の制御に基づいて、装填された上記メモリカードに対するデータの書込/読出を実行するようにされる。
また、上記ネットワークインターフェース6は、所要のネットワークを介した外部機器との通信を可能とする部位である。この場合のネットワークインターフェース6としては、例えばイーサネットケーブル(イーサネット:登録商標)により形成されるLAN(Local Area Network)や、例えばIEEE802.11a方式による無線LAN等に対応したインターフェース部とされればよい。
このネットワークインターフェース6を介しての通信データは、内部バス8を介してシステムコントローラ9との間で通信される。
システムコントローラ9は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備えたマイクロコンピュータとされ、当該プラズマディスプレイ装置1の全体制御を行う。
このシステムコントローラ9に対しては、図示するようにROM(Read Only Memory)10、RAM(Random Access Memory)11が備えられる。
上記RAM11は、システムコントローラ9の作業領域として利用される。
また、上記ROM10には、システムコントローラ9が各部を制御する上で必要となる、各種のプログラムや設定データが格納される。
本実施の形態の場合、このROM10に対しては、例えばメモリカードインターフェース5に装填されたメモリカードに記憶された静止画像を、表示パネル7上に表示するためのアプリケーションを実現するプログラムが格納される。
この場合、上記のような静止画表示のためのアプリケーションとしては、例えば上記メモリカードから読み出される静止画像を順次表示パネル7に表示させる、所謂スライドショー機能を有するものとされる。
このようなスライドショー機能を実現するにあたり、システムコントローラ9は、例えば上記メモリカードインターフェース5に対して静止画データの記憶されたメモリカードが装填された場合において、このメモリカードからの静止画データの読出をメモリカードインターフェース5に実行させる。そして、例えば映像信号処理部3などの必要な各部に対する制御を行って、このようにメモリカードから読み出された静止画データに基づく画像が、順次表示パネル7に対して表示されるようにする。
なお、このようなスライドショー機能としては、メモリカードからの読み出し画像に限らず、例えば、先に説明したネットワークインターフェース6を介して外部装置から入力した画像についても同様の動作が可能とされてもよい。
また、この場合のROM10には、ユーザが当該プラズマディスプレイ装置1に対する各種設定を指示入力するためのアプリケーションを実現するプログラムも格納される。
このような設定のためのアプリケーションの動作としては、例えば各種設定項目を階層化して構成した設定メニュー画面を表示する。そして、このように表示した設定メニュー画面に従ったユーザ操作に応じて、対応する項目についての設定を行うようにする。
さらにこの場合、上記ROM10内には、本例の焼き付き防止動作を実現するための処理動作をシステムコントローラ9が実行するための、図示する焼き付き防止プログラム10aが格納される。なお、このような本例の焼き付き防止のための動作については後述する。
また、システムコントローラ9に対しては、ユーザが当該プラズマディスプレイ装置1に対して各種動作指示を行うためのユーザインターフェースとして、図示する操作入力部12が備えられる。
この操作入力部12には、例えば当該プラズマディスプレイ装置1の筐体外部に表出するように設けられた各種操作キーが備えられる。そして、この操作入力部12では、これら操作キーに対する操作に応じた操作信号をシステムコントローラ9に対して供給する。システムコントローラ9では、このように供給された操作信号に応じた所要の制御処理を行う。
本実施の形態の場合、この操作入力部12に対しては、例えば先に説明したスライドショーの開始を当該プラズマディスプレイ装置1に対して指示するための操作キーが備えられる。また、例えば当該プラズマディスプレイ装置1に対する各種設定を行うための、上述したような設定メニュー画面の表示を指示するための操作キーも備えられる。
なお、このような操作入力部12としては、リモートコントローラを用いたユーザインターフェースが採用されてもよい。
本実施の形態では、プラズマディスプレイ装置1として上記したように構成した上で、焼き付き防止のための動作を行うものである。
本例の焼き付き防止のための動作としては、例えば先に第4の手法として説明したような、所謂全白画像を表示画面に対して挿入する方式を採るものとしている。つまり、このような全白画像として、画像全体にわたって均一に所要以上の輝度レベルを有するようにされた画像を表示するものである。
そしてこれによって、表示パネル7における各表示セルを、高輝度により均一に発光させて、各セル間に生じていた蛍光特性の差を平滑化しようとするものである。
但し、このように全白画像を挿入する場合は、先にも説明したようにその挿入タイミングによっては、ユーザの画像鑑賞の妨げとなってしまうことから、これを回避する工夫が必要となる。
ここで、表示パネル7における焼き付きとしては、先にも述べたように静止画等の固定パターンによる画像を長時間表示させた場合に発生しやすくなる。このようなことを考慮すると、上記した全白画像による焼き付き防止制御は、表示パネル7に対して固定パターンによる画像(静止画像)を表示させる際に行うようにすれば、効果的な焼き付き防止動作とすることができるといえる。
そこで本例では、上記のような全白画像の表示による焼き付き防止動作を、静止画像が表示されるタイミングに応じて行うものとしている。
そしてこれによっては、上記のような全白画像は、表示中の画像から他の画像への遷移時に挿入されることになるので、このような全白画像が表示中であった画像の視覚的な妨げとなってしまうことを回避することができるようになる。
ところで、プラズマディスプレイ装置1のような表示装置の一般的な使用形態として、上記のように固定パターンによる画像が比較的長時間表示される場合としては、例えば先に説明したような設定メニュー画面が表示された場合が考えられる。
また、上述したスライドショーとしても、静止画が所定時間にわたって表示パネル7上に表示されることが想定されるものである。特に、このようなスライドショーでは、例えばユーザにより任意に静止画の表示時間が設定可能とされる場合に、比較的長時間にわたって固定パターンが表示されてしまう可能性がある。
このようなことを踏まえ、以下本例では、上記した全白画像を、例えば上述のような設定メニュー画面が表示されるタイミングに応じて表示画面上に表示する場合を例に挙げるものとする。さらに、上記したスライドショーの実行時において、表示画像が遷移するタイミングに応じて全白画像を挿入する場合についても例示する。
なお、本発明ではこのように静止画像が表示されるタイミングに応じて、全白画像としての特定の画像を挿入するものであるが、これによって上記静止画像における固定パターンによる焼き付きを防止しようとするものである。
このような動作を行うにあたり、本発明では上記静止画像として、必ずしも画像全体にわたって静止状態とされる必要はないものとする。
例えば、上記した設定メニュー画面の例において、このような設定メニュー画面は、ユーザ操作に応じて例えば画面上のカーソル等が移動されるようにして表示が行われるものとされるが、この場合、画像中の他の大部分は固定パターンが表示されるものとなるので、その部分で焼き付きが生じやすくなる。
このようなことを考慮し、本発明では、上記のように画面上の或る程度の部分に静止状態による固定パターンが表示される画像であれば、これを静止画像と呼ぶこととし、必ずしも画像全体にわたって静止状態とされる必要はないないものとする。
図8、図9は、本例の焼き付き防止のための動作例について説明するための図である。
先ず図8は、設定メニュー画面の表示時に全白画像を挿入する例について示したものである。なお、図示する時点t1〜時点t7は時間経過を示している。
図8において、時点t1には、表示パネル7における表示画面7aに対して所要の画像が表示されていることが示されている。
この時点t1において、例えば図7に示した操作入力部12に対する操作入力が行われて、当該プラズマディスプレイ装置1に対する各種設定を行うための設定メニュー画面の表示が指示されたとする。
すると、これに応じては、このような設定メニュー画面を表示するための処理を開始することになるが、この場合は、上記説明からも理解されるようにこのような設定メニュー画面へ遷移する過程において、全白画像を挿入する動作を行う。
さらに、本例の場合では、このように全白画像を挿入するにあたっては、次の時点t2に示すようにして、先ずは表示画面7a上の表示画像を徐々に薄くしていくように制御を行うものとしている。
つまり、本例においては、このような全白画像を挿入するにあたり、それ以前に表示されていた画像(時点t1における表示画像)をフェードアウトさせるようにして徐々に薄くしていき、これによって最終的に全白画像が表示されるように画面遷移を行おうとするものである。
例えば、このように元の表示画像が徐々にフェードアウトされるように画面遷移を行う手法としては、従来から用いられる所謂αブレンドの手法を採用すればよい。
つまり、具体的には、先ずは時点t1における表示画像としての表示データの各画素に対し、全白画像としての表示データの各画素を、所定時間ごとに係数αによりに乗算して畳み込むようにする。そして、このような畳み込み演算の結果が順次表示出力されていくことで、上記のように時点t1の表示画像が、徐々に白色にフェードアウトしていくような画面遷移が得られるものである。
このようなαブレンドの手法による乗算式の一例を以下に示す。なお、下記式においては、挿入画像(全白画像)の画素データをW、挿入前の画像(元の画像)の画素データをPとし、この結果得られる表示画像の画素データをRにより示している。またこの場合、係数αは、1≧α≧0とされる。
R=P×α+W×(1−α)
上記式によれば、係数αの値を1から0に徐々に近づけていくことにより、挿入前の画像(P)が徐々に薄れていき、挿入画像(W)が濃くなるようにして表示画像Rを遷移させることができる。
このようにして、表示画像を徐々にフェードアウトさせて全白画像に遷移させるようにすれば、急激に全白画像となる画面遷移を回避することができる。
また、これに加えて、画面遷移をよりユーザに実感させることができるという効果もある。
上記したようなαブレンドの手法に基づく画面遷移により、表示画面7aに対して全白画像が完全に表示された時点t3に至ると、このような全白画像を表示した状態を、予め定められた所定の時間長にわたって継続するようにする。
つまり、このように全白画像を表示した状態を所定時間継続させることにより、所定時間にわたって各セルを高輝度により発光させ、これによって各セルの蛍光特性の差を平滑化するように制御を行うものである。
全白画像の所定時間にわたる表示が終了した以降では、設定メニュー画面の表示のための動作を行う。
本例では、このように全白画像を表示した後、設定メニュー画面に遷移させる際にも、上記したαブレンドの手法による画面遷移を行うものとしている。
つまりこの場合は、全白画像から設定メニュー画面へフェードインするようにして画面遷移を行うものである。
この場合の乗算式としては、全白画像の画素データをW、メニュー画面の画素データをIとした場合に、
R=W×α+I×(1−α)
を設定する。その上で、上記係数αの1→0への変化による畳み込み演算を行うことによって、上記のような全白画像から設定メニュー画面へフェードインする画面遷移を得るようにする。
ここでの画面遷移としては、係数αが1>α>0の範囲では、時点t4に示すように、全白画像に対して設定メニュー画面としての画像が重畳された表示画面が得られる。そして、係数α=1による演算が行われるのに応じて、メニュー画面が完全に表示される状態が得られるようになる(時点t5)。
このように時点t5において設定メニュー画面が完全に表示された以降において、例えばユーザによる設定が完了する等して、このような設定メニュー画面を用いた設定のためのアプリケーションを終了すべき状態となったとする。
すると、これに応じては、このような設定メニュー画面を閉じ、表示画面を元の画面(入力映像)に戻すための動作を行うようにされる。
本例では、このようにして表示画面を設定メニュー画面から元の画面に戻す場合にも、全白画像の挿入を行うものとしている。そして、この場合も全白画像の挿入にあたっては、先の時点t1〜t5の画面遷移と同様に、その前後をαブレンドによりフェードアウト/フェードインするようにして画面遷移を行う。
つまりこの場合、先ずは上記のようにして設定のためのアプリケーションを終了すべき状態となるのに応じて、時点t6に示すようにして全白画像が重畳されるように設定メニュー画面を徐々にフェードアウトさせていき、時点t7において全白画像を完全に表示させる。
ここでのαブレンドによる乗算式は、設定メニュー画面の画素データをI、全白画像の画素データをWとした場合、
R=I×α+W×(1−α)
を設定した上で畳み込み演算を行う。
そして、時点t7において全白画像が完全に表示された以降は、この場合も全白画像が表示された状態を所定時間長にわたって継続するようにされる。
このようにすることで、設定画面から元の表示画像への遷移時においても、各セルの蛍光特性の差を平滑化するように制御を行うことができる。
さらに、全白画像を所定時間長にわたって表示した後においては、時点t8に示すように、全白画像に対して元の表示画像が重畳されるようにしてフェードインする画面遷移を行う。
つまり、全白画像の画素データW、元の画像の画素データをPとした場合、
R=W×α+P×(1−α)
の乗算式による畳み込み演算を行うようにされるものである。
そして、このような乗算式により係数α=1による演算が行われるのに応じて、時点t9に示すようにして、表示画面7a上の表示が完全に元の画面に戻るようになる。
続いては、図9に、スライドショー時において全白画像を挿入する動作例について示す。なお、この場合も図示する時点t1〜時点t5は時間経過を示している。
図9において、図示する時点t1には、このようなスライドショーとしての動作が開始されて、例えば図7に示したメモリカードインターフェース5に装填されたメモリカードより読み出された所要の静止画像が、表示画面7a上に表示されていることが示されている。
この時点t1の状態から、例えば上記メモリカードから読み出された他の静止画像を、表示画面7a上に表示すべき状態となったとする。
するとこの場合も、時点t2に示すように、時点t1にて表示されていた画像に対して全白画像を重畳するようにして、この時点t1にて表示されていた画像をフェードアウトさせる画面遷移を行う。
つまりこの場合は、時点t1にて表示していた画像の画素データをP、全白画像の画素データをWとすると、
R=P×α+W×(1−α)
による乗算式による畳み込み演算を行って、徐々に全白画像に変化する画面遷移を得る。
そして、このような演算の結果、時点t3に示すようにして表示画面7a上に完全に全白画像が表示されると、この場合も全白画像の表示状態を所定時間長継続するようにされる。
これによって、この場合も各セルの蛍光特性の差を平滑化するように制御が行われるものである。
さらに、このように全白画像を所定時間表示した以降は、この場合も次に表示されるべき画像をフェードインするように画面遷移を行う。
つまり、例えば時点t4に示すように、全白画像に対し、先の時点t1の表示画像の次に表示すべきとされた画像を重畳するようにして、徐々に画面を遷移させていくものである。
この場合の乗算式としては、全白画像の画素データをW、次に表示すべきとされた静止画像の画素データをPnとした場合に
R=W×α+Pn×(1−α)
を設定した上で、畳み込み演算を行うようにする。
そして、このような演算を行った結果、次の画像が表示された時点t5以降としても、他の静止画像への遷移タイミングごとに、これまでと同様の動作を繰り返し行うようにする。
この結果、このようなスライドショーとしての動作が行われる際は、静止画像の遷移ごとに必ず全白画像が所定時間挿入されるようになり、これによってスライドショーが実行される間は、画面遷移ごとに表示パネル7の各セルに生じた蛍光特性の差を平滑化する動作が得られるようになる。
上記説明による本例の焼き付き防止動作を実現するために、図7に示したシステムコントローラ9が実行すべき処理動作を、次の図10〜図11、及び図12のフローチャートを用いて説明する。
図10〜図11には、先の図8にて説明したような、設定メニュー画面の表示時における動作に対応したシステムコントローラ9の処理動作を示す。
先ず、図10において、システムコントローラ9は、図示するステップS101の処理によって、設定メニュー画面の表示のための操作入力を監視するようにされる。そして、例えば図7に示した操作入力部12の所定の操作キーが操作されたことが検出されて、このような設定メニュー画面表示のための操作入力が行われたとされた場合は、次のステップS102に処理を進める。
ステップS102においては全白画像の設定を行う。
つまり、先に説明したようにして画像全体にわたって均一に所要以上の輝度レベルを有するようにされた全白画像として、その輝度レベルを設定するものである。
ここで、このような全白画像として、その輝度レベルが高く設定されると、表示パネル7における各セルにはより長時間の発光時間が設定されるようになる。つまり、このような全白画像の輝度レベルは高く設定されるほど、各セルの蛍光特性の差をより確実に平滑化することができるようになる。
このことを考慮して、本例では、上記のような全白画像として、例えば先の図4にて説明したように画像データを8bit(256)階調により表現するとした場合に、Y:Cb:Cr=128〜255:128:128により示されるような灰色系から白色系の範疇となる比較的高輝度な画像を定義する。
なお、本例では便宜上、このような所要以上の輝度レベルを有するようにされた画像を全白画像と呼ぶこととしているが、上記説明のとおり本例で言う全白画像とは、灰色系から白色系にかけての略白色系の画像を広く定義するものであり、特定の白色による画像を指すものではないものとする。
上記したステップS102の処理によって全白画像の設定を行うと、続くステップS103においては、係数α、及び上記全白画像を表示する時間長を設定するための全白表示時間twについての初期値の設定を行う。
この場合、係数αの初期値としては、先の図8の説明からもわかるように「1」を設定するようにされる。
また、全白表示時間twとしても、この場合は「1」を設定する。
なお、この場合の全白画面の表示時間長は、後述するようにしてこのように「1」と設定した全白表示時間twから、所要の値を徐々にデクリメントするようにし、その値が「0」となるまでの期間により設定されるものである。
ステップS104においては、元の画像に対して、全白画像を係数αにより畳み込む処理を行う。
このステップS104の処理としては、例えば映像入力部2を介して入力される入力映像信号を内部バス8を介して入力し、これを上記した元の画像データとして得るようにする。そして、このような元の画像データの各画素データ(P)と、上記ステップS102において設定した全白画像としての各画素データ(W)とについて、先の図8にて説明したような「P×α+W×(1−α)」による乗算式による演算処理を行うようにされる。
その上で、このような演算処理の結果生成された画像データが表示パネル7に表示させるように、必要な各部に対する制御を実行するようにされる。
なお、このステップS105において、例えば上記のようにして挿入前の画像が入力映像信号に基づくものであった場合は、この挿入前の画像のデータフォーマットと、全白画像のデータフォーマットとが異なることが考えられる。
このように畳み込まれる2つの画像のデータフォーマットがそれぞれ異なる場合は、これらのフォーマットが統一されるように変換処理を行った上で、上記のような乗算式による演算を行うようにすればよい。
続くステップS105においては、係数αの値が0となったか否かについての判別を行う。
ステップS105において、係数αの値が未だ0とはなっていないとして否定結果が得られた場合は、ステップS106に処理を進めて、α値をデクリメントする処理を行う。
そして、このようにα値をデクリメントする処理を実行すると、ステップS104に処理を進めて、デクリメントしたα値により再び上記した畳み込み演算を行うようにされる。
このようにステップS105→S106→S104と処理が繰り返されることによっては、ステップS104の処理において、徐々にデクリメントされる係数αの値に基づいて、順次畳み込み演算が行われるようになる。
そして、このような畳み込み演算が行われる結果、表示画面7aにおいては、元の画像から全白画像に徐々にフェードアウトする画面遷移が得られるようになる(図8時点t1、t2、t3参照)。
なお、この場合において、上記ステップS106におけるα値に対するデクリメント値としては、α値の初期値1に対し、例えば0.02程度を設定するものとしている。
このようなα値に対するデクリメント値としては、その値を大きく設定すると、それだけα値が0となるまでに要するデクリメント回数が減少するようにされることから、結果的に全白画像に遷移するまでの時間長も短くなることわかる。逆に、デクリメント値を小さく設定すれば、α値が0となるまでに要するデクリメント回数は増加し、全白画像に遷移するまでの時間長は長くなる。
つまり、このような係数αについてのデクリメント値は、元の表示画像がフェードアウトする時間長を設定するための値として設定されているものである。
また、上記ステップS105において、係数αの値が0になったとして肯定結果が得られた場合は、ステップS107において、全白表示時間twの値が0となったか否かについての判別を行う。
そして、全白表示時間twの値が未だ0とはなっていないとして否定結果が得られた場合は、ステップS108に処理を進めて、全白表示時間twの値をデクリメントする処理を実行する。つまり、先のステップS103にて設定した全白表示時間twの初期値「1」から、デクリメント値として設定された所要の値を減算する処理を行うものである。
なお、この場合の全白表示時間twに対するデクリメント値としては、例えば0.01を設定するものとしている。
ここで、上記のようにステップS105にて肯定結果が得られるといことは、先のステップS104の処理では係数α=0による演算が行われて、表示画面7a上には完全な全白画像が表示された状態となっている。
また、この場合、例えば上記のように0.01と設定されたデクリメント値によって、「1」と設定された全白表示時間twを0とするまでには、100回のデクリメント処理が実行される。
これらのことから、上記ステップS107→S108の処理が実行されることに伴っては、上記のように全白画像が表示された状態が、この場合は約100クロック分の時間長にわたって継続させるようになる。
このようにして本例では、上記デクリメント値の設定により、全白画像の表示時間長を決定するようにしているものである。
なお、このような全白画像を表示する時間長は、先に説明した全白画像に設定される輝度レベルと同様に、表示パネル7における各セルの発光時間長を決定するものとなる。
つまり、このような全白画像の表示時間長は、全白画像に設定する輝度レベルと共に、表示パネル7における各セルの蛍光特性の差を平滑化するにあたっての、その効果の度合いを決定づける要素となるものである。
従って、全白画像の表示時間長は、この場合に設定される全白画像の輝度レベルに対応させて、各セルの蛍光特性の差を充分に平滑化することができるように設定される必要がある。
さらにこの際、上記のように各セルに生じた蛍光特性の差を平滑化するために必要な発光時間長は、使用される表示パネル7の特性等によって異なるものであるから、上記のような全白画像の輝度レベルとその表示時間長は、使用する表示パネル7に応じた最適な値が設定されるべきものである。
先のステップS107の判別処理において、全白表示時間twの値が0レベルとなったとして肯定結果が得られた場合は、ステップS109に処理を進める。
ステップS109では、全白画像に対し、設定メニュー画面を係数αにより畳み込む処理を行う。
つまり、全白画像の画素データ(W)と、設定メニュー画面としての画像データの画素データ(I)とについて、「W×α+I×(1−α)」の乗算式による演算処理を行う。そして、この結果得られた画像データが表示パネル7において表示されるように各部を制御するものである。
そして、この場合も続くステップS110においては、係数αの値が0となったか否かについての判別処理を行い、α値が未だ0とはなっていないとして否定結果が得られた場合は、ステップS111に処理を進めてα値のデクリメント処理を行う。
さらに、このようなα値のデクリメント処理を実行すると、ステップS109に処理を進めて、このようにデクリメントされたα値により再び上記乗算式による畳み込み演算を行う。
このようなステップS110→S111→S109の処理が繰り返し行われることにより、全白画像から設定メニュー画面に徐々にフェードインする画面遷移が得られるようになる(図8時点t4、t5参照)。
上記ステップS110において、α値が0となったとして肯定結果が得られた場合は、ステップS112に処理を進めて、設定メニュー画面の表示を終了すべき状態となるのを監視する。
そして、例えばユーザによる設定入力が完了したこと等に応じて、設定のためのアプリケーションを終了すべき状態となり、設定メニュー画面の表示を終了すべきとされた場合は、ステップS113に処理を進める。
ステップS113においては、設定メニュー画面に対し、全白画像を係数αにより畳み込む処理を行う。すなわち、これまで表示画面7aにて表示していた設定メニュー画面としての画像データの画素データ(I)と、全白画像の画素データ(W)について、「I×α+W×(1−α)」の乗算式による演算処理を行い、この結果得られる画像データに基づく画像が表示パネル7において表示されるように制御を行うものである。
さらに、この場合も続くステップS114においては、係数αの値が0となったか否かについての判別処理を行い、α値が未だ0とはなっていないとして否定結果が得られた場合は、ステップS115に処理を進めてα値のデクリメント処理を行う。
そして、このようなα値のデクリメント処理を実行すると、ステップS113に処理を進めて、このようにデクリメントされたα値により再び上記乗算式による畳み込み演算を行う。
このようなステップS114→S115→S113の処理が繰り返されることによって、この場合は設定メニュー画面から全白画像に徐々にフェードアウトする画面遷移が得られる(図8時点t6、t7参照)。
上記ステップS114において、α値が0となったとして肯定結果が得られた場合は、次の図11に示されるステップS116に処理を進める。
ステップS116においては、全白表示時間twの値が0となったか否かについての判別処理を行う。そして、このステップS116において、全白表示時間twの値が未だ0とはなっていないとして否定結果が得られた場合は、ステップS117に処理を進め、全白表示時間twの値をデクリメントする処理を実行する。そして、このように全白表示時間twについてのデクリメント処理を行うと、再びステップS116による判別処理を実行する。
このようなステップS116→S117→S116の処理が繰り返されることによって、この場合も上記デクリメント値として設定された値に応じた時間長分、表示画面7aに対して全白画像が表示されるものとなる。
上記ステップS116において、全白表示時間twの値が0となったとされて肯定結果が得られた場合は、ステップS118において、全白画像に対し、元の表示画像を係数αにより畳み込む処理を行う。
すなわち、上記ステップS116、S117の処理によって所定の時間長にわたり表示させた全白画像と、上記元の画像として、例えば先のステップS101以前において表示されていた入力映像と同じ入力映像に基づく画像とについて、係数αによる畳み込みを行うようにするものである。
つまり、このステップS118の処理としては、先のステップS104の処理と同様、先ずは映像入力部2より入力映像信号を内部バス8を介して入力する。そして、この場合は、このように入力した入力映像としての元の画像の画素データ(P)と、上記全白画像の画素データ(W)について、「W×α+P×(1−α)」の乗算式による演算処理を行う。その上で、この演算処理の結果得られる画像データに基づく画像が表示パネル7において表示されるように制御を行うようにするものである。
続くステップS119では、係数αの値が0となったか否かについての判別処理を行い、α値が未だ0とはなっていないとして否定結果が得られた場合は、ステップS120に処理を進め、この場合もα値についてのデクリメント処理を行う。
さらに、このようなα値のデクリメント処理を実行すると、上記したステップS118に処理を進めて、このようにデクリメントされたα値により再び上記乗算式による畳み込み演算を行う。
このようなステップS119→S120→S118の処理が繰り返されることによって、この場合は全白画像から元の画像に徐々にフェードインする画面遷移が得られる(図8時点t8、t9参照)。
そして、ステップS119において、上記α値が0となったとされて肯定結果が得られた場合は、図示するように処理動作を終了する。
続いて、図12には、先の図9にて説明したようなスライドショー動作時において全白画像を挿入する動作を実現するために、システムコントローラ9が実行すべき処理動作について示す。
なお、この図12に示すフローチャートにおいて、図7に示したメモリカードインターフェース5に対しては、静止画データの記憶されたメモリカードが既に装填されているものとして説明を続ける。
先ず、システムコントローラ9は、図示するステップS201の処理によって、スライドショーの開始操作を監視するようにされる。
ステップS201において、例えば先の図7に示した操作入力部12における所定キーによる操作入力が検出され、スライドショーの開始操作が行われたとされた場合は、ステップS202に処理を進めて、全白画像の設定を行う。
そして、このように全白画像の設定を行うと、この場合も続くステップS203においては、係数αの初期値、及び全白表示時間twの初期値についての設定を行うようにされる。
なお、この場合の上記ステップS202における全白画像の設定処理としても、先の図10におけるステップS102と同様の処理が行われればよい。また、ステップS203により設定される各初期値も先の図10の場合と同様の設定を行う。
続くステップS204においては、画像を遷移させるべきタイミングとなったか否かについての判別処理を行う。すなわち、例えば先のステップS101にて検出された操作入力に応じて起動された、スライドショーとしてのアプリケーションの動作として、これまで表示されていた静止画像から他の静止画像に遷移させるべき状態となったか否かについて判別を行うものである。
このステップS204において、スライドショーとしてのアプリケーションの動作が、上記のような他の静止画像へ遷移させるべきタイミングとはなっていないとして否定結果が得られた場合は、ステップS205に処理を進め、スライドショーを終了させるべき状態となったか否かについての判別処理を行う。
そして、ステップS205において、上記スライドショーを終了させるべき状態として、例えばスライドショーのアプリケーションを終了するための操作入力が行われる等した場合は、図示するように処理動作を終了するようにされる。
また、上記ステップS205において、スライドショーを終了すべき状態とはなっていないとして否定結果が得られた場合は、再びステップS204における判別処理を行うようにされる。
そして、ステップS204において、上記したようにして他の静止画像へ遷移させるべき状態が得られたとして肯定結果が得られた場合は、ステップS206に処理を進める。
ステップS206においては、現在の表示画像に対し、全白画像を係数αにより畳み込む処理を行う。
つまり、このステップS206の処理としては、現在表示画面7a上に表示されている画像の画素データ(P)と、全白画像の画素データ(W)とについて、「P×α+W×(1−α)」の乗算式による演算処理を行うようにされる。そして、このような演算の結果得られる画像データが、表示パネル7において表示されるように必要な各部に対する制御を行うものである。
そして、この場合としても、続くステップS207、S208による動作としては、先の図10に示した動作(例えばステップS105、S106等)と同様に、所定のデクリメント値によって係数αの値を0とするまで、ステップS206における畳み込み演算を行うようにされる。
そして、この結果、先の図9にて時点t1→t2→t3への遷移として示したように、表示中の静止画像に対して全白画像が徐々に重畳されていく(つまり全白画像にフェードアウトする)画面遷移が得られるようになる。
さらに、上記ステップS207において、α値が0となって肯定結果が得られると、この場合も続くステップS209、S210では、図10の場合の動作と同様に全白表示時間twの値を0とするまでデクリメント処理を行うようにされる。
つまり、これによって表示画面7a上には、所定の時間長にわたって全白画像が表示されるものである。
上記ステップS209において、全白表示時間twの値が0となったとされて肯定結果が得られた場合は、ステップS211において、全白画像に対し、次の表示画像を係数αにより畳み込む処理を行う。
つまり、このステップS209においては、例えばスライドショーのアプリケーションにより次に表示すべきとして選択され、メモリカードインターフェース5に装填されたメモリカードから読み出された静止画データの各画素データ(Pn)と、上記全白画像の各画素データ(W)とについて、「W×α+Pn×(1−α)」の演算処理を行うようにする。
このようなステップS211の乗算式による演算処理を実行すると、この場合も続くステップS212、S213の処理を実行することによって、α値が0となるまで上記乗算式による畳み込み演算を行うようにされる。
つまり、この場合は上記のような全白画像と次の表示画像とについての畳み込み演算が行われることにより、先の図9にて時点t3→t4→t5への遷移として示したような、全白画像から徐々に次の表示画像にフェードインする画面遷移が得られるものとなる。
そして、上記ステップS212において、α値が0となったとされて肯定結果が得られると、図示するようにステップS204に処理を進めて、再び次の画像への遷移タイミングについての判別処理を行うようにされる。
つまり、ステップS204において次の画像への遷移が認識されるのに応じては、再び、先に説明したステップS206以下の処理が実行されて全白画像の挿入が行われる。
そして、画像遷移が認識されず、先に説明したようにしてステップS205の判別処理によってスライドショーの終了が認識された場合は、処理動作を終了するようにされる。
以上のようにして、本実施の形態のプラズマディスプレイ装置1においては、表示パネル7に表示する画像を静止画像へ遷移させるタイミングに応じて、画像全体にわたって所要以上の輝度レベルを有するようにされた全白画像が挿入される。
先にも説明したように、このように表示パネル7に全白画像を表示させることによっては、表示パネル7を形成する各セルが高輝度で均一に発光されるので、これらセル間に生じていた蛍光特性の差を平滑化することができる。
つまり、本例の動作によっては、静止画像への遷移タイミングごとに、各セルの間に生じた蛍光特性の差を平滑化することができるものである。
このような本例としての動作によれば、表示パネル7における表示セル間において、仮に焼き付きの状態となるほどに蛍光特性の差が生じていなかったとしても、その差が平滑化されることによって、焼き付きを未然に防ぐことができる。つまり、焼き付きの予防を図ることができる。
また、仮に焼き付きが生じてしまっていた場合には、このように各セルの間の蛍光特性の差が平滑化されることによって、その焼き付いた状態をリセットすることができる。すなわち、既に焼き付いてまった部分に対しては、その焼き付いた状態の緩和を図ることができるものである。
これらのことから、本例によっては、焼き付きの予防と、既に焼き付いてしまった部分についてはその緩和を一動作により両立することができることになる。
さらに、このような本例の動作としては、上記もしているように全白画像の挿入を、表示画像の遷移タイミングに応じて行うものであるから、このように挿入される全白画像が、ユーザの画像鑑賞の妨げとはならないようにすることができる。
つまり、例えば従来では、表示中の画像に焼き付き防止のための画像が被るようにして表示していたことによって、ユーザに煩わしさを感じさせていたが、本例では上記のように表示画像の切換タイミングに応じて画像を挿入するようにしたから、このような煩わしさをユーザに感じさせないようにすることができるものである。
なお、このように焼き付き防止のための画像を挿入する、先の特許文献1に示したような第1の手法では、上記のような挿入画像は、あくまで固定パターンを表示させないようにしているだけのものに過ぎないから、本例のように既に焼き付きの生じてしまったものについては、これを緩和することができないものとなる。
つまり、このような従来の第1の手法は、特定の画像の挿入によりユーザの鑑賞の妨げとなる虞がある上に、このように既に焼き付きの生じてしまった部分については、これを緩和することができないということになる。
また、これまでの説明からも理解されるように、本例の動作によっては、従来の焼き付き予防の手法のように表示中の画像の表示位置がずらされたり加工されるものではないから、表示画像の画質の低下等が生じることがなく、この点でもユーザの画像鑑賞の妨げとはならい焼き付き防止制御を実現できるものとなる。
さらに、このような本例の動作は、静止画像への遷移タイミングに応じて、装置側が自動的に行うことができるものであるから、焼き付きの防止のためにユーザが行う面倒な操作は一切不要とすることができるというメリットもある。
そして、このように自動的に行うものとすれば、例えば従来のように手動により行うとされた場合よりも有効に焼き付き防止(緩和)のための動作を実行することが可能となる。
また、上述もしたように本例においては、全白画像への画面遷移、及び全白画像からの画面遷移を、例えばαブレンドの手法を用いて徐々に行うようにしたことから、このような全白画像の挿入が急激な画像遷移となることを防止することができる。
また、このように他の画像への遷移時に全白画像の挿入を行えば、ユーザに画面遷移をより実感させることができ、このような画面遷移時の良好なユーザインターフェースを実現することができる。
なお、実施の形態において、先の図8に示した設定メニュー画面表示時に全白画像を挿入する例では、設定メニュー画面が起動、終了するタイミングでのみ全白画像を表示するようにしたが、これと共に、例えば設定メニューの階層が切り替わる際に、他の階層の画面への遷移が行われるタイミングに応じて、このような全白画像の挿入を行うようにしてもよい。
また、図9に示した動作例では、スライドショー時に挿入するものとしたが、例えば静止画表示のためのアプリケーションとして、表示すべき静止画像をユーザが手動で選択可能とされる場合としても、同様に他の画像への遷移タイミングに応じて全白画像を挿入するようにすれば、本例としての動作を実現できる。
さらに、このような実施の形態としての全白画像の挿入動作は、上記のような設定メニュー画面の表示時やスライドショー動作の実行時に限らず、例えばEPG(電子番組表)画面の表示時や、データ放送における静止画像表示時など、ある画像から他の静止画像が表示されるタイミングで広く実行することができるものである。
そして、このようにより多くのタイミングで実行されれば、その分全白画像の挿入回数が増加し、このような全白画像の挿入による焼き付き予防・緩和動作をより多く得ることができるようになる。
本発明の実施の形態としてのプラズマディスプレイ装置のディスプレイパネルの構造を示す斜視図である。 実施の形態のプラズマディスプレイ装置の構成を、電極ドライバと電極とにより示す図である。 実施の形態のディスプレイパネルにおけるR,G,Bセルと、画素との関係を示す図である。 実施の形態で適用されるサブフィールドパターンの例を示す図である。 サブフィールド方式における電極の駆動(電圧印加)タイミング例を示すタイミングチャート(波形図)である。 実施の形態のディスプレイパネルにおける表示原理を説明するための、ディスプレイパネルの断面図である。 実施の形態のプラズマディスプレイ装置の内部構成例を示したブロック図である。 実施の形態のプラズマディスプレイ装置が行う焼き付き防止動作の一例について説明するための図である。 実施の形態のプラズマディスプレイ装置が行う焼き付き防止動作の他の例について説明するための図である。 実施の形態の焼き付き防止動作を実現するための処理動作として、図8に示した動作例に対応する処理動作について示すフローチャートである。 同じく、実施の形態の焼き付き防止動作を実現するための処理動作として、図8に示した動作例に対応する処理動作について示すフローチャートである。 実施の形態の焼き付き防止動作を実現するための処理動作として、図9に示した動作例に対応する処理動作について示すフローチャートである。
符号の説明
1 プラズマディスプレイ装置、2 映像入力部、3 映像信号処理部、4 パネル駆動部、5 メモリカードインターフェース、6 ネットワークインターフェース、7 表示パネル、8 内部バス、9 システムコントローラ、10 ROM、10a 焼き付き防止プログラム、11 RAM、12 操作入力部

Claims (5)

  1. 画像表示が可能な表示手段と、
    上記表示手段による表示画像を静止画像へ遷移させるタイミングに応じて、特定の画像が挿入されるように上記表示手段に対する制御を行う表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像表示装置。
  2. 上記表示制御手段の制御により挿入される上記特定の画像は、所要以上の輝度レベルを有するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 上記表示制御手段は、
    上記特定の画像の挿入前に上記表示手段に表示していた画像に対して、上記特定の画像を、任意の時間ごとに、任意の係数を画素単位で乗算して足し合わせた結果を上記表示手段に対して表示させるように制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 上記表示制御手段は、
    上記表示手段の表示を静止画像から動画像へ遷移させるタイミングに応じても、上記特定の画像を挿入するように制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  5. 画像表示が可能な表示手段による表示画像を静止画像へ遷移させるタイミングに応じて、特定の画像が挿入されるように上記表示手段に対する制御を行う、
    ことを特徴とする画像表示方法。
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