JP2005121822A - 顕微鏡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 常に正確なエバネッセント照明が可能な顕微鏡システムを提供する。
【解決手段】 複数の波長のレーザ光を発生するレーザ光源ユニット1からのレーザ光を集光レンズ13を介して対物レンズ14の瞳を含む光軸に垂直な面で集光させてエバネッセント照明を発生させ、このエバネッセント照明により試料21より発生する蛍光を結像レンズ22を介して観察するようにしたものであって、レーザ光の波長ごとに切換えまたは交換可能に設けられレーザ光を反射し、試料21からの蛍光を透過する励起ダイクロイックミラー16a、17aで反射されるレーザ光の対物レンズ14での集光位置のずれを記憶部27aに予め記憶された補正値に基づいて補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蛍光色素を標識した標本を観察するのに用いられる顕微鏡システムに関するものである。
従来、顕微鏡システムには、蛍光色素を標識した標本に所定波長の光を照射して蛍光色素を励起し、この励起により発せられる蛍光を観察するようにしたものがある。
この場合、標本を蛍光標識するための蛍光色素は複数あり、蛍光色素によって励起光波長と蛍光波長が異なっている。例えば、488nmのレーザ波長で励起され、530nm付近の蛍光を発するFitcや、543nmのレーザ波長で励起され、580nm近辺の蛍光を発するTritcなどの蛍光色素が知られており、これらは、蛍光標識する細胞の部位により使い分けられている。また、1つの標本に複数の蛍光色素を標識した多重染色標本について、同時、または、切換えて観察する場合もある。
一方、このような複数の蛍光色素を用いて蛍光観察を行なう場合、効率よく励起光と蛍光を分離するために、それぞれの蛍光色素、観察方法にあわせた分光特性を持つ励起ダイクロイックミラーを複数種類用意する必要がある。この場合、これらの励起ダイクロイックミラーは、最適なものを光路上に切換えて使用するようになり、そのための切換え機構として、特許文献1や特許文献2に記載されたものが知られている。これら特許文献1、2に開示される切換え機構は、回転式のターレットで構成されており、ターレットの各ポジションに配置された複数の励起ダイクロイックミラーを光路上に切換えられるようになっている。また、励起ダイクロイックミラーと吸収フィルタを一つのキューブユニットとして構成し、このキューブユニットをターレットからはずして交換することも可能な構成となっている。
ところで、最近、このような観察において、蛍光色素の励起方法として、全反射を利用した照明(以下、エバネッセント照明とする)を用いることが考えられている。その理由は、照明範囲が試料の深さ方向に対して極めて浅いため、バックグラウンドの影響を受けずに試料のカバーガラスとの界面付近の情報が高感度で得られるためである。
特許文献3には、エバネッセント照明について記載されている。エバネッセント照明は、対物レンズの後側焦点位置(瞳位置)の光軸中心からずれた位置にレーザ光を集光し、試料に対して斜めから平行光で照明することにより行なう。エバネッセント照明を起こすためには、カバーガラスと試料の間で全反射が起きる角度より大きい照明角度(臨界角以上)で照明を行う必要がありその条件は下記のようになる。
Xsinθ≧n
但し、n:カバーガラスおよび対物レンズの液浸媒体の屈折率、θ:照明角度、n:試料の屈折率
また、照明角度θと対物レンズの照明NAの関係は下記のようになる。
NA=nXsinθ
従って、全反射照明を起こすための条件を対物レンズの照明NAで表すと下記のようになる。
NA≧n
また、対物レンズの持っているNA値(NAob)より大きい照明角度になると、対物レンズの枠や、対物レンズの端で光線がけられてしまうので、NAobより小さいNAで照明する必要がある。
以上のことから、エバネッセント照明を正確に行うには下記の条件を満たす照明NAで試料に照射する必要がある。
NAob≧NA≧n
特開昭56−19605号公報 実公昭61−36966号公報 特開2001−272606号公報
ところが、上述の異なる蛍光色素を標識した標本に対し適性な励起ダイクロイックミラーを光路上に切換えて観察を行なう方法に、エバネッセント照明を励起光として適用すると、以下のような不都合が生じる。
励起ダイクロイックミラーの切換えや交換場所は、光源に水銀灯などを用いた通常の顕微鏡の落射蛍光照明の光路に使用される部位と共用されている。これは、エバネッセント照明に用いられるレーザ光を通常の顕微鏡の落射蛍光照明の光路を構成する落射投光管の途中から導入し、レーザ光の光路と通常顕微鏡の照明光路を共用して、励起ダイクロイックミラーの切換え機構を兼用できるようにするためである。
しかし、励起ダイクロイックミラーの切換え機構は、ターレットの回転中心軸のぶれ、回転方向を決めるクリック位置精度のばらつき、キューブユニットの励起ダイクロイックミラーを装着する面の角度差、折返し位置差などの様々な誤差が存在し、励起ダイクロイックミラーの切換えや交換により、反射角度、折返し位置にずれが生じる。
これら反射角度や折返し位置のずれは通常の顕微鏡の落射蛍光照明では何ら問題にならないが、エバネッセント照明を用いる場合、照明角度のずれによっては、上述した全反射照明を起こすための条件式を満たさなくなることがあり、正確なエバネッセント照明ができなくなるという問題が生じる。
このように、通常の顕微鏡の励起ダイクロイックミラーをエバネッセント照明に兼用すると、励起ダイクロイックミラーの切換え、交換時のずれがエバネッセント照明で問題になってしまう。そこで、この対策として、励起ダイクロイックミラー切換え機構を通常の顕微鏡で用いられるものより精度の良いものに変更することが考えられる。しかし、このような特別な励起ダイクロイックミラーの切換え機構を用意することは、多大な費用が必要となり、実用的でなくなる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、常に正確なエバネッセント照明が可能な顕微鏡システムを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、複数の波長のレーザ光を発生する光源と、前記光源からのレーザ光を対物レンズの瞳を含む光軸に垂直な面で集光させてエバネッセント照明を発生させる集光光学系と、前記エバネッセント照明により試料より発生する蛍光を観察する観察光学系と、前記光源のレーザ光の波長ごとに切換えまたは交換可能に設けられ、前記レーザ光を反射し、前記試料からの蛍光を透過する特性を有する複数種類の波長選択光学素子と、前記複数の波長選択光学素子の各々で反射される前記レーザ光の前記対物レンズでの集光位置のずれを補正する補正手段とを具備したことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記補正手段は、前記波長選択光学素子に関する誤差に応じた補正値を記憶する記憶手段を有し、前記波長選択光学素子の切換えまたは交換により、前記記憶手段に記憶された補正値に基づいて前記光源からのレーザ光の前記対物レンズでの集光位置のずれを補正することを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項2記載の発明において、前記光源からのレーザ光を導出するためのファイバを有し、前記集光光学系は、前記ファイバのレーザ光出射端を前記対物レンズの瞳を含む光軸に垂直な面に投影させ、前記補正手段は、前記ファイバのレーザ光出射端を水平移動させる移動手段を有することを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項2記載の発明において、前記光源からのレーザ光を偏向する偏向ミラーを有し、該偏向ミラーを偏向することで、前記試料上を光スポットで2次元走査する共焦点観察機能をさらに有し、前記集光光学系は、前記偏向ミラーで偏向されるレーザ光を前記試料上でスポット照明する第1の状態と前記前記対物レンズの瞳を含む光軸に垂直な面に集光させる第2の状態を切換え可能に有し、前記補正手段は、前記第2の状態で、前記偏向ミラーの偏向角度を制御することにより行なうことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記波長選択光学素子は、キューブユニットに搭載された励起ダイクロックミラーからなり、前記キューブユニットを装着したキューブターレットにより前記励起ダイクロックミラーの切換えを可能にしたことを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記補正手段は、前記キューブユニットと、該キューブユニットが装着された前記キューブターレットのポジションの関係から前記記憶手段の補正値を決定することを特徴としている。
本発明によれば、複数の蛍光色素を用いて蛍光観察を行なうような場合、効率よく励起光と蛍光を分離するため、それぞれの蛍光色素にあわせて光路上に配置され使用される波長選択光学素子の切換えまたは交換により生じる対物レンズの瞳面での集光位置ずれを、それぞれの波長選択光学素子ごとに補正することができるので、エバネッセント照明の照明NAを常に一定に保つことができ、安定したエバネッセント照明が可能な全反射蛍光観察を実現できる。
また、本発明によれば、予め波長選択光学素子に関する誤差に応じた補正値を記憶した記憶手段の補正値に基づいてレーザ光の対物レンズでの集光位置のずれを補正しているので、精度の高いずれ補正を行なうことができ、正確なエバネッセント照明を行なうことができる。
さらに本発明によれば、走査型レーザ顕微鏡による共焦点観察に用いられる偏向ミラーを利用することで、対物レンズの集光位置のずれを補正できるので、システムの小型化を実現できるとともに、価格的にも安価にできる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明が適用される顕微鏡システムの概略構成を示している。
図において、1は光源としてのレーザ光源ユニットで、このレーザ光源ユニット1は、エバネッセント照明に用いられる488nmのレーザ光を発振するアルゴン(Ar)レーザ2と543nmのレーザ光を発振するグリーンヘリウムネオンレーザ3を有している。
グリーンヘリウムネオンレーザ3からのレーザ光の光路上には、反射ミラー4が配置されている。また、アルゴンレーザ2からのレーザ光の光路上には、反射ミラー4で反射されるレーザ光との交点上にダイクロイックミラー5が配置されている。ダイクロイックミラー5は、これら2つのレーザ光路を合成するもので、アルゴンレーザ2からのレーザ光を透過し、反射ミラー4で反射されるレーザ光を反射するようになっている。つまり、ここでのダイクロイックミラー5は、543nmのレーザ光を反射し、488nmのレーザ光を透過するような特性を有している。
ダイクロイックミラー5により合成されたレーザ光の光路上には、波長選択用の音響光学素子(AOTF)6が配置されている。ここでの音響光学素子6は、488nmと543nmの波長を選択するようになっている。
音響光学素子6の出射端には、ファイバ7の入射端が配置され、このファイバ7を介してエバネッセント照明用のレーザ光を落射投光管としてのエバネッセント投光管8に導くようになっている。
エバネッセント投光管8は、直線状の投光管本体801と、投光管本体801に対し直交する方向に突出した導光管802を有するもので、投光管本体801の一端部を倒立顕微鏡本体9の落射投光管取付部に図示しないネジにより固定されている。
エバネッセント投光管8は、投光管本体801の他方端に、落射照明用光源12が設けられている。この落射照明用光源12には、通常顕微鏡の落射蛍光照明用として、例えば、水銀ランプが用いられる。
エバネッセント投光管8の導光管802先端には、レーザ導入部8aが設けられている。このレーザ導入部8aには、ファイバ7の出射端が接続されている。レーザ導入部8aは、移動手段としての電動ステージ8bに搭載されている。電動ステージ8bは、図示しない電動機構により移動可能になっており、ファイバ7の出射端面を図示矢印8d方向に水平移動、つまりファイバ7端から出射するレーザ光の光軸と直交する面に沿った方向に移動可能になっている。
ファイバ7端から出射するレーザ光の光路上には、レンズ10を介して反射ミラー11が配置されている。反射ミラー11は、落射照明用光源12の照明光の光路とファイバ7端からのレーザ光の光路との交点に配置され、図示しない切替機構により光路から挿脱可能になっている。つまり、反射ミラー11は、光路上からの挿脱により、ファイバ7からのエバネッセント照明と落射照明用光源12からの通常の落射蛍光照明との光路切換えを行っている。図示例では、反射ミラー11が光路に挿入された状態、つまり、エバネッセント照明を行う状態に切換えられているものとする。
反射ミラー11の反射光路には、集光光学系を構成する集光レンズ13が配置されている。集光レンズ13は、ファイバ7の出射端面を、後述する対物レンズ14の瞳を含む光軸に垂直な面上である瞳位置14aの中心からオフセットした位置14bに投影するものである。
集光レンズ13より出射するレーザ光の光路には、キューブターレット15が配置されている。このキューブターレット15は、4種類のキューブユニットを保持可能にしたもので、モータ18により図示しないベアリングなどの摺動機構を介して回転切換え可能な構成になっている。
図示例では、2種類のキューブユニット16、17のみが装着され、このうちのキューブユニット16が集光レンズ13からのレーザ光の光路上に位置決めされているものとする。
この場合、キューブユニット16は、波長選択光学素子として、488nmを反射し、500nm以上を透過する特性を有する励起ダイクロイックミラー16aと、488nmをカットし、488nmを照射することにより生じる蛍光波長を透過するバリアフィルタ16bを有している。また、キューブユニット17は、波長選択光学素子として、543nmを反射し、560nm以上を透過する特性を有する励起ダイクロイックミラー17aと、543nmをカットし、543nmを照射することにより生じる蛍光波長を透過するバリアフィルタ17bを有している。これらキューブユニット16、17は、キューブターレット15から取り外して、別のキューブユニットに交換することも可能である。
キューブユニット16の励起ダイクロイックミラー16a(集光レンズ13からのレーザ光の光路上に位置決めされている)の反射光路には、対物レンズ14が配置されている。
対物レンズ14の焦点位置には、蛍光標識された試料21が配置されている。試料21は、倒立顕微鏡本体9の試料ステージ19上に配置されたカバーガラス20に固着されている。この場合、カバーガラス20と対物レンズ14の間には、高いNAを確保してエバネッセント照明による全反射を起こさせるようにするためのイマージョンオイルが充填されている。ここでのカバーガラス20とオイルの屈折率は、共にほぼ1.52である。
キューブユニット16の励起ダイクロイックミラー16a(集光レンズ13からのレーザ光の光路上に位置決めされている)の透過光路9aには、観察光学系を構成する結像レンズ22、反射ミラー23が配置されている。
反射ミラー23は、図示しない切替機構により光路上から挿脱可能になっている。この場合、反射ミラー23の光路上への挿脱は、単独でも、上述した反射ミラー11の光路への挿脱と連動させてもよい。図示例では、反射ミラー23が光路に挿入された状態を示している。
反射ミラー23が光路上に挿入されている状態で、反射ミラー23の反射光路9bには、撮像手段としてのCCDカメラ24が配置されている。CCDカメラ24には、結像レンズ22を透過した試料21からの蛍光が導かれ撮像面24aに結像される。また、反射ミラー23が光路上から外れた状態で、目視観察光路9cには、反射ミラー25と目視観察用ユニット26が配置されている。目視観察用ユニット26には、結像レンズ22を透過した試料21からの蛍光が導かれ、目視観察される。
一方、音響光学素子6、ファイバ7の出射端面を駆動する電動ステージ8bおよびキューブターレット15を回転駆動するモータ18には、制御部27が接続されている。制御部27は、これら音響光学素子6、電動ステージ8bおよびモータ18に制御信号を出力するものである。制御部27には、記憶手段としての記憶部27aが設けられている。
記憶部27aは、キューブターレット15に装着されるキューブユニット16,17および交換のため用意されているキューブユニット(図示せず)のそれぞれの励起ダイクロイックミラーの装着面の角度誤差、折返し位置誤差などに原因するファイバ7の出射端面の対物レンズ14の瞳位置14aへの投影位置のずれを補正するためのデータを記憶したもので、ここでは、予めキューブターレット15の回転ポジションにキューブユニット16,17を始め、交換のため用意されているキューブユニットをそれぞ装着し、この時のファイバ7の出射端面の対物レンズ14の瞳位置14aへの投影位置のずれの量を測定し、この測定結果から補正値を求めて記憶している。
そして、実際にキューブターレット15に、キューブユニット16、17などを装着すると、これらキューブユニット16、17が装着されたキューブターレット15の回転ポジションとの関係から補正値を記憶部27aから読み出し、この補正値を使って、電動ステージ8bの移動量を制御することにより、ファイバ7の出射端を対物レンズ14の瞳位置14aの中心からオフセットした位置14b(エバネッセント照明を行うために適した照明NAになる位置)に正確に投影させるようになっている。
次に、このように構成した第1の実施の形態の動作を説明する。
いま、試料21には、488nmで励起し、520〜580nm位の蛍光を発する蛍光色素Fitcが標識されているものとする。
すると、制御部27は、モータ18に指示してキューブユニット16が光路上に位置するように、キューブターレット15を回転駆動する。また、音響光学素子6に対しては、レーザ光源ユニット1のアルゴンレーザ2から発振する波長488nmのレーザ光を選択するように指示する。
さらに、制御部27は、キューブユニット16と、キューブユニット16が装着されたキューブターレット15の回転ポジションの関係から補正値を記憶部27aから読み出し、この補正値を使って、電動ステージ8bの水平移動量を制御し、ファイバ7の出射端を対物レンズ14の瞳位置14aの中心からオフセットした位置14b(エバネッセント照明を行うために適した照明NAになる位置)に正確に投影するように位置決め制御する。
この状態で、アルゴンレーザ2から発振したレーザ波長488nmは、ダイクロイックミラー5、音響光学素子6を通過し、ファイバ7の入射端に導かれる。
そして、ファイバ7から出射したレーザ光は、エバネッセント投光管8のレンズ10、反射ミラー11、集光レンズ13を通ってキューブユニット16に導かれる。
キューブユニット16に搭載された励起ダイクロイックミラー16aは、488nmを反射するので、レーザ光は上方に反射され、対物レンズ14の瞳位置14aの中心からオフセットした位置14bに集光する。そして、対物レンズ14により、Fitcで蛍光標識された試料21をエバネッセント照明する。
この場合、ファイバ7の出射端面は、キューブユニット16の励起ダイクロイックミラー16aの装着面の角度誤差、折返し位置誤差などに原因する誤差を補正するため記憶部27aに記憶された補正値に基づいて電動ステージ8bにより位置決めされているので、正確なエバネッセント照明が可能になる。
このようなエバネッセント照明により試料21から発したFitcの蛍光(520〜580nm)は、対物レンズ14を透過し、キューブユニット16内の励起ダイクロイックミラー16a、バリアフィルタ16bを透過し、結像レンズ22に入射する。そして、反射ミラー23で反射され、CCDカメラ24の撮像面24aに結像し、エバネッセント照明による蛍光観察像が撮像される。
また、反射ミラー23が光路からは外されている場合は、結像レンズ22を透過した蛍光は、反射ミラー25で反射され、目視観察用ユニット26で目視観察される。
次に、試料21を、543nmで励起し、560〜620nm位の蛍光を発する蛍光色素Tritcで標識されたものに交換したとする。
すると、制御部27は、モータ18に指示してキューブユニット17が光路上に位置するように、キューブターレット15を回転駆動する。また、音響光学素子6に対しては、レーザ光源ユニット1のグリーンヘリウムネオンレーザ3から発振する波長543nmを選択するように指示する。
さらに、制御部27は、キューブユニット17と、キューブユニット17が装着されたキューブターレット15の回転ポジションの関係から補正値を記憶部27aから読み出し、この補正値を使って、電動ステージ8bの水平移動量を制御し、ファイバ7の出射端を対物レンズ14の瞳位置14aの中心からオフセットした位置14b(エバネッセント照明を行うために適した照明NAになる位置)に正確に投影するように位置決め制御する。
この状態で、グリーンヘリウムネオンレーザ3から発振したレーザ波長543nmは、反射ミラー4、ダイクロイックミラー5、音響光学素子6を通過し、ファイバ7の入射端に導かれる。
そして、ファイバ7から出射したレーザ光は、レンズ10、反射ミラー11、集光レンズ13を通ってキューブユニット17に導かれる。
キューブユニット17に搭載された励起ダイクロイックミラー17aは、543nmを反射するので、レーザ光は上方に反射され、対物レンズ14の瞳位置14aの中心からオフセットした位置14bに集光する。そして、対物レンズ14により、Tritcで蛍光標識した試料21をエバネッセント照明する。
この場合も、ファイバ7の出射端面は、キューブユニット17の励起ダイクロイックミラー17aの装着面の角度誤差、折返し位置誤差などに原因する誤差を補正するため記憶部27aに記憶された補正値に基づいて電動ステージ8bにより位置決めされているので、正確なエバネッセント照明が可能になる。
このようなエバネッセント照明により試料21から発したTritcの蛍光(560〜620nm)は、対物レンズ14を透過し、キューブユニット17内の励起ダイクロイックミラー17a、バリアフィルタ17bを透過し、結像レンズ22に入射する。そして、反射ミラー23で反射され、CCDカメラ24の撮像面24aに結像し、エバネッセント照明による蛍光観察像が撮像される。
また、反射ミラー23が光路からは外されている場合は、結像レンズ22を透過した蛍光は、反射ミラー25で反射され、目視観察用ユニット26で目視観察される。
図2は、図1の要部の拡大図で、励起ダイクロイックミラーを切換えたときの角度差により変化するエバネッセント照明の状態についてさらに詳しく説明するものである。
この場合、例えば、対物レンズ14の持っているNA値(NAob)を1.46、焦点距離fobを3mm、試料21の屈折率nを1.38とし、最初にダイクロイックミラー16aで設定したエバネッセント照明の照明NAをNA102(図中の光線102のNA)とし、NA102=1.42とする。また、対物レンズ14の瞳位置14aからダイクロイックミラー16a上で照明光線が反射する位置までの距離を100mmと仮定する。
488nmのレーザ光を使用する場合、レーザ光は、ダイクロイックミラー16aで反射して対物レンズ14の瞳面上の位置14bに集光する(実線の光路101)。そして、対物レンズ14でコリメートされて標本21をエバネッセント照明する(実線の光路102)。
この状態から、ダイクロイックミラー16aを17a(反射面のみ点線で表示)に切換えたときに、3′だけ反射面の角度がずれたと仮定する。すると、ダイクロイックミラー17a面で反射した光は、光路103(点線)を進み、対物レンズ14の瞳位置14bからずれた14b’に集光し、光路104(点線)により試料21を照明する。この時、対物レンズ14の瞳位置14aでの照射位置ずれ△R(14bと14b’の位置差)は、
ΔR=100×tan(3′×2)=0.175mm
となり、この時の照明NAのずれ量ΔNAは、下記のようになる。
ΔNA=ΔR/fob=0.175/3=0.058
従って、図中の光路104(点線)のように照明NAが小さくなる方向にずれると、
NA104=1.42−0.058=1.362
となり、全反射条件NA≧n(=1.38)を満足しなくなり、エバネッセント照明にならない。
一方、、図示の光路103、104(点線)とは逆に、照明NAが大きくなる方に同一量だけずれると、
NA104=1.42+0.058=1.478
となり、対物レンズ14の持っているNAob(=1.46)を超えてしまい、NAob(1.46)≧NAの条件を満足しなくなる。
上記の例では、励起ダイクロイックミラーの角度差を3′としたが、通常の顕微鏡では5′以上ずれることもあり、さらに反射面の折り返し位置ずれも加算される。
以上より、キューブターレット15のキューブユニット16、17を切換える場合、光路上に位置されるキューブユニット16または17に対応する補正値を記憶部27aより読み出しファイバ7の出射端を対物レンズ14の瞳位置14aの中心からオフセットした位置14b(エバネッセント照明を行うために適した照明NAになる位置)に正確に投影させる制御を行なう必要性が要求されていることが分かる。
従って、このようにすれば、複数の蛍光色素を用いて観察を行なうような場合、効率よく励起光と蛍光を分離するため、それぞれの蛍光色素にあわせた分光特性を有する励起ダイクロイックミラー16,17が用意され、これら励起ダイクロイックミラー16,17の最適なものを光路上に切換えて使用するようにしているが、キューブターレット15の切換の際に、キューブターレット15に装着されるキューブユニット16,17のダイクロイックミラー16a、17aに角度誤差や折返し位置誤差などが存在し、ファイバ7の出射端面の対物レンズ14の瞳位置14aへの投影位置にずれが発生していても、各キューブユニット16,17ごとに記憶部27aに記憶された補正値に基づいてファイバ7の出射端面を電動ステージ8bにより位置決め制御することにより、ファイバ7の出射端を対物レンズ14の瞳位置14aの中心からオフセットした位置14b(エバネッセント照明を行うために適した照明NAになる位置)に正確に投影することができる。これにより、蛍光色素にあわせた分光特性を有する励起ダイクロイックミラー16,17を切換えて使用しても、エバネッセント照明の照明NAを常に一定に保つことができ、安定したバネッセント照明が可能な全反射蛍光観察を実現できる。
また、このような補正値を用いたファイバ7の出射端面の移動制御は、キューブターレット切換えと連動して自動的に行なうことができるので、キューブターレット15を切換えても、照明のNAがずれることが全くなく、常に、正確なエバネッセント照明を行なうことができる。
さらに、キューブユニット16,17を切換えるキューブターレット15は、通常の顕微鏡に用いられるものをそのまま使用でき、切換え精度を考慮した特別なものを用意する必要がなく、さらに、落射投光管をエバネッセント投光管8に交換するのみで対応できるので、通常の顕微鏡からエバネッセント照明を採用したものへのシステムアップに簡単に応じることができ、コストに対しパフォーマンスの高い顕微鏡システムを実現できる。
なお、上述した第1の実施の形態では、キューブユニットとして、488nm励起用のキューブユニット16と543nm励起用のキューブユニット17の2種類をキューブターレット15に装着したが、キューブターレット15の切換え可能な4つのポジション全てに、異なるキューブユニットを装着することも可能で、この場合も、キューブターレット15の4つのポジションとキューブユニットの関係から求められた補正値を記憶部27aに記憶させておき、キューブターレット15の切換えに連動して電動ステージ8bを移動させることで補正を行う。このようにすれば、さらに多くのキューブユニットを使用しても、正確なエバネッセント照明を行なうことが可能となる。
また、各励起ダイクロイックミラーの角度誤差、折り返し位置誤差は、キューブターレット単体の組み立て精度に起因する誤差に加えて、キューブターレットによる切換えの機械的な誤差も組み合わせたものとなる。つまり、キューブターレットは、停止位置の再現性は十分な精度をもっているが、回転機構の軸ずれや位置決め機構の位置精度のばらつき等によりキューブの装着ポイント相互の停止位置に誤差が発生する。従って、これらを考慮してキューブユニットとキューブターレット15の回転ポジション位置の組合せに対応させて、電動ステージ8bの補正値を記憶部27aに記憶させておくことも可能である。この方法により、使用するキューブユニットの数が増えて、キューブターレット15の切換えポジションより多いキューブユニットを使用する場合に有効で、取り付けるポジションと、装着するキューブユニットの種類の組み合わせに対応する補正値を読み出し、補正することが可能なので、より多くのキューブユニットを切換え、交換しても、常に照明NAを正確に保て、正確なエバネッセント照明を実現できる。また、前記補正値は、あらかじめ出荷時に入力しておく方法や、使用者がキューブユニットを交換した時に対応する補正値を図示しない入力装置により入力することも可能である
(変形例)
この場合、光路上に位置されるキューブユニットの種類を認識する認識手段(例えば、センサ、バーコードなど)を設けるようにする。そして、光路上に配置されているキューブユニットが変更されたら、変更後のキューブユニットの種類を認識手段で認識し、この結果からキューブユニット毎の補正値により電動ステージ8bの補正を行う。
このようにすれば、キューブターレットの回転を電動でなく手動で行うようにしても補正を行なうことが可能となり、安価な顕微鏡にも適応できる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施の形態では、エバネッセント照明を行なう全反射蛍光顕微鏡システムに、光走査ミラーによりレーザ光を偏向し、試料上、2次元にスポット光を走査し、試料から発する蛍光を共焦点ピンホールを介して共焦点観察する走査ユニットを組合せている。
図3は、本発明の第2の実施形態の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
この場合、レーザ光源ユニット1は、エバネッセント照明用と共焦点観察用を共通に使用し、エバネッセント投光管は走査ユニット31に置き換えられている。
そして、レーザ光源ユニット1の音響光学素子6の出射端は、ファイバ7を介して走査ユニット31に接続されている。
走査ユニット31は、ファイバ7から出射されるレーザ光を導入するレーザ光導入ポート31aが設けられている。また、レーザ光導入ポート31aより出射されるレーザ光の光路上には、コリメートレンズ32、励起ダイクロイックミラー33が配置されている。
コリメートレンズ32は、レーザ光導入ポート31aより出射されるレーザ光をコリメート光に変換するものである。励起ダイクロイックミラー33は、レーザ光の波長(488nm、543nm)を反射し、試料21から発する蛍光の波長領域を透過するような特性を有している。
励起ダイクロイックミラー33の反射光路上には、光走査手段としての光偏向ミラーユニット34が配置されている。光偏向ミラーユニット34は紙面の上下方向と紙面に垂直な方向に光を偏向する2組のガルバノスキャナミラーを有し、これらのガルバノスキャナミラーによりレーザ光を2次元方向に走査するようになっている。
光偏向ミラーユニット34より出射されるレーザ光の光路上には、瞳投影レンズ35が配置されている。瞳投影レンズ35から出射されるレーザ光の光路上には、集光レンズ36が配置されている。集光レンズ36は、瞳投影レンズ35から出射されるレーザ光を平行光(点線で示す光路36a)に変換し、キューブターレット15に装着された反射ミラーのみ取り付けたキューブユニット(図示せず)に入射するようにしている。
なお、38はエバネッセント照明用のレンズユニットで、エバネッセント照明時のみ光路に挿入され、共焦点観察では、光路より外されている。つまり、エバネッセント照明では、対物レンズ14の瞳位置14aにレーザ光を集光させる必要があり、このために瞳投影レンズ35により集光される結像位置37を対物レンズ14の瞳位置14aに結像させるためレンズユニット38を光路に挿入可能にしている。
一方、励起ダイクロイックミラー33の透過光路上には、共焦点観察手段を構成する反射ミラー39、共焦点レンズ40、共焦点ピンホール41、励起レーザ光をカットし検出したい蛍光波長領域を取出すバリアフィルタ42および光検出器43が配置されている。ここでの光検出器43には、例えばフォトマルチプライアが用いられる。
このような構成において、まず、共焦点観察について説明する。
この場合、レーザ光源ユニット1からのレーザ光は、音響光学素子6より出射し、ファイバ7を介して走査ユニット31のレーザ光導入ポート31aに導入される。そして、コリメートレンズ32により平行光に変換され、励起ダイクロイックミラー33により励起レーザ光として下方に反射され、光偏向ミラーユニット34に入射する。
光偏向ミラーユニット34は、紙面の上下方向と紙面に垂直な方向に光を偏向する2組のガルバノスキャナミラーによりレーザ光を偏向する。そして、光偏向ミラーユニット34で偏向されたレーザ光は、瞳投影レンズ35を透過し、集光レンズ36で平行光に変換さる(点線で示す光路36a)。この時、エバネッセント照明用のレンズユニット38は、光路から外されている。
集光レンズ36で平行光に変換されたレーザ光は、キューブターレット15に装着された反射ミラーのみ取り付けたキューブユニット(図示せず)により上方に反射され、対物レンズ14に平行光で入射し、対物レンズ14により集光され、試料21上に光スポットを結ぶ。この光スポットは、光偏向ミラーユニット34の光偏向により試料21上を2次元に走査される。
試料21上での光スポットの2次元走査により、蛍光が発すると、この蛍光は、励起レーザ光と逆方向に進み、集光レンズ36、瞳投影レンズ35、光偏向ミラーユニット34を介して励起ダイクロイックミラー33に達する。励起ダイクロイックミラー33に達した蛍光は、レーザ波長は反射し蛍光波長を透過する特性を有する励起ダイクロイックミラー33を透過し、反射ミラー39で反射し、共焦点レンズ40、共焦点ピンホール41、バリアフィルタ42を通過して光検出器43で検出される。
次に、エバネッセント照明による蛍光観察の説明を行なう。
上述した共焦点観察では対物レンズ14にレーザ光を平行光で入射させる必要があるのに対して、エバネッセント照明では対物レンズ14の瞳位置14aにレーザ光を集光させる必要がある。このために瞳投影レンズ35により集光される結像位置37を対物レンズ14の瞳位置14aに結像させるためのレンズユニット38を光路に挿入する。
また、対物レンズ14の瞳位置14a上で結像させる位置(照明NAを決める)を制御するには、2組のガルバノスキャナミラーからなる光偏向ミラーユニット34内の1つガルバノスキャナミラー(紙面に対して上下方向に偏向するミラー)を利用し、このガルバノスキャナミラーを偏向させ、瞳投影レンズ35による結像位置37を変化させて、この結像位置37と光学的に共役関係である対物レンズ14の瞳位置14aでの集光位置を変化させることにより行う。
この場合も、制御部27は、キューブユニット16、17が装着されたキューブターレット15の回転ポジションに対応する補正値を記憶部27aから読み出し、この補正値を使って、光偏向ミラーユニット34のガルバノスキャナミラーの偏向角を制御し、瞳投影レンズ35による結像位置37を変化させて、この結像位置37と光学的に共役関係である対物レンズ14の瞳位置14aでの集光位置を変化させる。
この状態から、レーザ光源ユニット1からのエバネッセント照明用のレーザ光は、図示実線の光路36bのように、瞳投影レンズ35からレンズユニット38、集光レンズ36を介して、キューブユニット16(または17)に導かれ、さらに対物レンズ14側に反射され、対物レンズ14の瞳位置14aの光軸中心からオフセットした位置14bに集光し、対物レンズ14を介して試料21にエバネッセント照明を行なう。
この場合、上述したように励起レーザ波長として488nmの蛍光色素Fitcを用いた蛍光観察では、キューブターレット15をモータ18により回転切換してキューブユニット16を光路上に配置し、また、励起レーザ波長として543nmの蛍光色素Tritcを用いた蛍光観察では、キューブターレット15をモータ18により回転切換してキューブユニット17を光路上に配置するようになる。また、エバネッセント照明により試料21から発した蛍光は、上述した第1の実施形態と同様にCCDカメラ24または、目視観察用ユニット26により観察される。
従って、このようにすれば、キューブターレット15の切換の際に、キューブターレット15に装着されるキューブユニット16,17のダイクロイックミラー16a、17aに角度誤差や折返し位置誤差などが存在し、瞳投影レンズ35による結像位置37と光学的に共役関係である対物レンズ14の瞳位置14aでの集光位置にずれを生じていても、各キューブユニット16,17ごとに記憶部27aに記憶された補正値に基づいて光偏向ミラーユニット34のガルバノスキャナミラーの偏向角を制御することにより、瞳投影レンズ35による結像位置37と光学的に共役関係である対物レンズ14の瞳位置14aの光軸中心からオフセットした位置14bにレーザ光を正確に集光させることができる。これにより、蛍光色素にあわせた分光特性を有する励起ダイクロイックミラー16,17を切換えて使用しても、エバネッセント照明の照明NAを常に一定に保つことができ、安定したバネッセント照明が可能な全反射蛍光観察を実現できる。
このような補正値を用いた光偏向ミラーユニット34のガルバノスキャナミラーの偏向制御は、キューブターレット切換えと連動して自動的に行なうことができるので、キューブターレット15を切換えても、照明のNAがずれることが全くなく、常に、正確なエバネッセント照明を行なうことができる。
さらに、走査型レーザ顕微鏡による共焦点観察を行なうための光偏向ミラーユニット34(図示しない制御ドライバも含む)を、対物レンズ14の瞳位置14aへのレーザ光の集光位置の補正のための制御機能と共用できるので、システムの小型化を実現できるとともに、価格的にも安価にできる。共焦点観察を行なうレーザ光源とエバネッセント照明を行なうレーザ光源を共用できるので、さらにシステムの小型化、安価が実現できる。また、この場合も、落射投光管を走査ユニット31に交換するのみで、通常の顕微鏡からエバネッセント照明を採用したものへのシステムアップに簡単に応じることができるので、コストに対しパフォーマンスの高い顕微鏡システムを実現できる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
本発明の第1の実施の形態の概略構成を示す図。 第1の実施の形態のエバネッセント照明について詳しく説明するため、図1を拡大して示す図。 本発明の第1の実施の形態の概略構成を示す図。
符号の説明
1…レーザ光源ユニット、2…アルゴンレーザ
3…グリーンヘリウムネオンレーザ、4…反射ミラー
5…ダイクロイックミラー、6…音響光学素子
7…ファイバ、8…エバネッセント投光管
8a…レーザ導入部、8b…電動ステージ、8d…矢印
801…投光管本体、802…導光管、9…倒立顕微鏡本体
9a…透過光路、9b…反射光路、9c…目視観察光路
10…レンズ、11…反射ミラー、12…落射照明用光源
13…集光レンズ、14…対物レンズ、14a…瞳位置
14b、14b’…位置、15…キューブターレット、16.17…キューブユニット
16a…励起ダイクロイックミラー、16b…バリアフィルタ
17…キューブユニット、17a…励起ダイクロイックミラー
17b…バリアフィルタ、18…モータ
19…試料ステージ、20…カバーガラス
21…試料、22…結像レンズ、23…反射ミラー
24…CCDカメラ、25…反射ミラー、26…目視観察用ユニット
27…制御部、27a…記憶部
31…走査ユニット、31a…レーザ光導入ポート
32…コリメートレンズ、33…励起ダイクロイックミラー
34…光偏向ミラーユニット、35…瞳投影レンズ
36…集光レンズ、36a、36b…光路、37…結像位置
38…レンズユニット、39…反射ミラー
40…共焦点レンズ、41…共焦点ピンホール
42…バリアフィルタ、43…光検出器
101〜104…光路

Claims (6)

  1. 複数の波長のレーザ光を発生する光源と、
    前記光源からのレーザ光を対物レンズの瞳を含む光軸に垂直な面で集光させてエバネッセント照明を発生させる集光光学系と、
    前記エバネッセント照明により試料より発生する蛍光を観察する観察光学系と、
    前記光源のレーザ光の波長ごとに切換えまたは交換可能に設けられ、前記レーザ光を反射し、前記試料からの蛍光を透過する特性を有する複数種類の波長選択光学素子と、
    前記複数の波長選択光学素子の各々で反射される前記レーザ光の前記対物レンズでの集光位置のずれを補正する補正手段と
    を具備したことを特徴とする顕微鏡システム。
  2. 前記補正手段は、前記波長選択光学素子に関する誤差に応じた補正値を記憶する記憶手段を有し、前記波長選択光学素子の切換えまたは交換により、前記記憶手段に記憶された補正値に基づいて前記光源からのレーザ光の前記対物レンズでの集光位置のずれを補正することを特徴とする請求項1記載の顕微鏡システム。
  3. 前記光源からのレーザ光を導出するためのファイバを有し、
    前記集光光学系は、前記ファイバのレーザ光出射端を前記対物レンズの瞳を含む光軸に垂直な面に投影させ、
    前記補正手段は、前記ファイバのレーザ光出射端を水平移動させる移動手段を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の顕微鏡システム。
  4. 前記光源からのレーザ光を偏向する偏向ミラーを有し、該偏向ミラーを偏向することで、前記試料上を光スポットで2次元走査する共焦点観察機能をさらに有し、
    前記集光光学系は、前記偏向ミラーで偏向されるレーザ光を前記試料上でスポット照明する第1の状態と前記前記対物レンズの瞳を含む光軸に垂直な面に集光させる第2の状態を切換え可能に有し、
    前記補正手段は、前記第2の状態で、前記偏向ミラーの偏向角度を制御することにより行なうことを特徴とする請求項2記載の顕微鏡システム。
  5. 前記波長選択光学素子は、キューブユニットに搭載された励起ダイクロックミラーからなり、前記キューブユニットを装着したキューブターレットにより前記励起ダイクロックミラーの切換えを可能にしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の顕微鏡システム。
  6. 前記補正手段は、前記キューブユニットと、該キューブユニットが装着された前記キューブターレットのポジションの関係から前記記憶手段の補正値を決定することを特徴とする請求項5記載の顕微鏡システム。
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