JP2005121793A - 定着用ロール及びベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】カラーコピー機用途に適する、耐熱性、柔軟性、表面平滑性、非粘着性、耐久性に優れる定着用ロール及び定着用ベルトを提供する。
【解決手段】テトラフルオロエチレンに基づく重合単位(A)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位(B)を含有する含フッ素共重合体であって、(A)/(B)がモル比で98/2〜85/15であり、容量流速が0.1〜20mm/秒であり、かつ200℃での引張弾性率が0.3〜2.0MPaである含フッ素共重合体を含有する表面層を有する定着用ロール及び定着用ベルト。
【選択図】なし

Description

本発明は、含フッ素共重合体の表面層を有する定着用ロール及びベルトに関する。
OA機器分野における印刷機、複写機等の画像形成装置は、通常、紙等の転写材にトナーを定着させる画像形成機構を有する。該機構では、トナー粒子が付着した転写材を加熱された定着用ロールと加圧用ロールとの間を通過させて、トナー粒子を溶融させるとともに転写材に定着させる。定着用ロールの代わりに、耐熱性樹脂製又は金属製の定着用ベルトを用いる場合もある。
定着用ロール及び定着用ベルトに要求される特性としては、トナーの定着温度160〜200℃での耐熱性、トナー粒子や紙粉の付着による印刷物の汚れを防ぐための非粘着性及び離型性、転写材との擦れに対する耐磨耗性等が挙げられる。また、鮮明な画像を得るために定着時にトナー粒子を均一に溶融させる必要であり、定着用ロールの表面は平滑性に優れ、かつ凹凸のあるトナー粒子に確実に接触するように柔軟性に優れることが要求される。
要求特性を満足させるために、芯金にシリコーンゴム等の弾性材料からなる中間層、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという。)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(以下、PFAという。)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以下、FEPという。)等の含フッ素樹脂からなる表面層が積層された定着用ロールが提案されている(特許文献1を参照。)。しかし、近年、印刷機、複写機のカラー化が進み、カラートナーの定着性、鮮明性をより向上させるために、より柔軟性に優れる定着用ロールの開発が要請されている。
芯金にパーフルオロエラストマー中間層及びフッ素樹脂表面層が積層された定着用ロールが提案されている(特許文献2及び特許文献3を参照。)。また、表面層として、エラストマーセグメントと非エラストマーセグメントとからなる含フッ素多元セグメント化ポリマーを含有する柔軟材料(特許文献4を参照。)、含フッ素多元セグメント化ポリマーとフッ素樹脂との組成物(特許文献5を参照。)が提案されている。さらに、該含フッ素多元セグメント化ポリマーのさらに外側にフッ素樹脂層を有する定着用ロールが提案されている(特許文献6を参照。)。これらの定着用ロールは柔軟性には優れるものの、カラートナーに対する非粘着性、離型性、耐磨耗性、耐熱性のすべてを満足するものではない。
特開平1−205188号公報 特開平6−274060号公報 特開2003−171519号公報 国際公開99/33891号パンフレット 国際公開01/00697号パンフレット 特開2003−175572号公報
本発明の目的は、従来技術が有する前述の欠点を解消し、非粘着性、離型性、耐磨耗性、耐熱性及び柔軟性に優れる定着用ロール及び定着用ベルトを提供することである。
本発明は、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位(A)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位(B)を含有する含フッ素共重合体であって、(A)/(B)がモル比で97.5/2.5〜85/15であり、容量流速が0.1〜20mm/秒であり、かつ200℃での引張弾性率が0.3〜2.0MPaである含フッ素共重合体を含有する表面層を有することを特徴とする定着用ロールを提供する。
また、本発明は、前記含フッ素共重合体を含有する表面層を有することを特徴とする定着用ベルトを提供する。
本発明の定着用ロール及び定着用ベルトは、耐熱性、非粘着性、離型性に優れ、かつ表面平滑性、柔軟性及び耐磨耗性に優れる。
本発明における含フッ素共重合体はテトラフルオロエチレン(以下、TFEという。)に基づく重合単位(A)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(以下、PAVEという。)に基づく重合単位(B)を含有する含フッ素共重合体である。
PAVEとしては、アルキル基の炭素原子数が1〜8であることが好ましく、2〜4がより好ましい。アルキル基はエーテル性の酸素原子を含有してもよい。具体例としては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(以下、PPVEという。)、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エトキシエチルビニルエーテル)、パーフルオロ(シクロヘキシルビニルエーテル)等が挙げられる。好ましくは、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、PPVE、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)であり、より好ましくは、PPVEである。PAVEは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
含フッ素共重合体において(A)/(B)がモル比で97.5/2.5〜85/15である。重合単位(B)がこれより少ないと定着用ロールの柔軟性が充分でなく、これより多いと耐熱性及び非粘着性が充分でない。この範囲にあると定着用ロールが柔軟性、非粘着性及び耐熱性に優れる。好ましくは(A)/(B)が97/3〜90/10であり、より好ましくは96/4〜92/8である。なお、従来より定着用ロールに用いられているPFAは、PAVEがPPVEであり、かつ、(A)/(B)がモル比で99/1〜98/2の範囲である含フッ素共重合体であり、本発明における含フッ素共重合体とは組成が異なる。
本発明における含フッ素共重合体は、重合単位(A)及び(B)に加えて、TFEと共重合可能な、その他のモノマーに基づく重合単位(C)を含有してもよい。その他のモノマーとしては、エチレン、プロピレン等の炭化水素系オレフィン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、CH=CX(CFY(ここで、X及びYは、それぞれ独立に水素又はフッ素原子、nは2〜8の整数である。)等の不飽和結合の炭素原子上に水素原子を有するフルオロオレフィン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、CF=CF(CFZ(ここで、Zは、フッ素原子又は塩素原子、mは2〜6の整数である。)等の不飽和結合の炭素原子上に水素原子を有しないフルオロオレフィン(ただし、TFEを除く。)等が挙げられる。
その他のモノマーとしては、不飽和結合の炭素原子上に水素原子を有しないフルオロオレフィンが好ましく、ヘキサフルオロプロピレンがより好ましい。その他のモノマーに基づく重合単位を含有する含フッ素共重合体は、耐熱性及び耐薬品性に優れる。重合単位(C)の含有量は、(C)/((A)+(B)+(C))のモル比で0.1/100〜10/100が好ましく、0.2/100〜8/100がより好ましい。
本発明における含フッ素共重合体としては、重合単位(A)と重合単位(B)の合計の含有量が、全重合単位の90モル%以上が好ましく、95モル%以上がより好ましい。該含フッ素共重合体としては、重合単位(A)と重合単位(B)の合計の含有量が、100モル%である含フッ素共重合体、すなわち、重合単位(A)及び重合単位(B)からなる含フッ素共重合体が最も好ましい。
本発明における含フッ素共重合体の容量流速は0.1〜20mm/秒である。これより小さいと溶融成形性が充分でなく、このより大きいと定着用ロール表面にクラックが発生しやすい。好ましくは0.5〜15mm/秒、より好ましくは1〜10mm/秒である。この範囲にあると成形性に優れ、クラックが発生しにくい。容量流速は、分子量の尺度であり、容量流速が大きいと分子量が小さく、大きいと分子量が大きいことを示す。含フッ素重合体の製造時に使用する連鎖移動剤の量を適宜調節することにより容量流速を上記範囲に調整することが好ましい。
また、含フッ素共重合体の200℃での引張弾性率は0.3〜2.0MPaである。これより小さいとカラートナーに対する非粘着性が充分でなく、印刷物が汚れやすく、これより大きいとカラートナーが均一に定着されず鮮明性が劣る。この範囲にあると非粘着性及び鮮明性に優れる。引張弾性率は、含フッ素重合体の組成により変化するので、組成を適宜選択することにより、引張弾性率が上記範囲にあるように調節することが好ましい。
本発明における含フッ素重合体の製造方法としては、特に限定されることなく、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、塊状重合等の各種の重合方法が採用される。
重合開始源としては、遊離ラジカル開始剤、酸化還元系開始剤、電離放射線、熱、光等が採用される。
遊離ラジカル開始剤としては、(CCOO)等のビス(フルオロアシル)パーオキシド類、(ClCCOO)等のビス(クロロフルオロアシル)パーオキシド類、ジイソブチリルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等のジアルキルパーオキシジカーボネート類、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤類等が挙げられる。重合開始剤の使用量は、TFEに対する質量%で0.01〜1%が好ましく、さらに0.01〜0.5%が好ましい。
上記の各種重合方法における重合媒体としては、溶液重合ではCClFCFCClFH(以下、HCFC225cbという。)等のハイドロクロロフルオロカーボン類、CFCFCFCFCHCH、CFCF(CF)CFHCFHCF等のハイドロフルオロカーボン類、CClF、CCl等のクロロフルオロカーボン類、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数4〜6個のアルコール類等が挙げられる。また、懸濁重合や乳化重合では、水又は水と他の媒体との混合媒体が用いられる。他の媒体としては、溶液重合で用いられる前記媒体と同様のものが好ましい。
重合媒体の使用量は、重合槽容積に対して体積%で10〜90%が好ましく、さらに30〜70%が好ましくい。
本発明における連鎖移動剤としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール等の炭素数3以下のアルコール類、メタン、エタン、ペンタン、シクロヘキサン等の炭素数1〜6のアルカン類、CF、CFH、CFHCH、CFHCH、CFHCFH、CFHCFH、CFCH、CFCFH等の炭素数1又は2のハイドロフルオロカーボン類等が挙げられる。特に、メタノールが取り扱いの簡便性から好ましい。
連鎖移動剤の添加量は、連鎖移動剤の種類により適宜変更できる。例えば、懸濁重合において、連鎖移動剤としてメタノール等のアルコール類を用いる場合、水系重合媒体に対して10〜20質量%の範囲が好ましい。メタン、エタン等のアルカン類を用いる場合、水系重合媒体に対して0.01〜3質量%の範囲が好ましい。炭素数1又は2のハイドロフルオロカーボン類を用いる場合には、水系重合溶媒量に対して0.1〜50質量%が好ましく、1〜40質量%がより好ましい。
本発明における重合温度は15〜90℃が好ましい。より好ましくは20〜75℃であり、最も好ましくは25〜65℃である。重合圧力は、0.7〜10MPaが好ましい。より好ましくは0.8〜5MPa、最も好ましくは1〜3MPaである。
本発明において定着用ロール及び定着用ベルトの表面層は含フッ素共重合体を含有する。表面層は、含フッ素共重合体を単独で用いてもよく、該含フッ素共重合体以外のフッ素樹脂又はフッ素ゴム等を含有してもよい。表面層が含フッ素共重合体からなることがより好ましい。
本発明の定着用ロールは、種々の方法で製造できる。例えば、押出成形機を用いて含フッ素共重合体をチューブに成形し、該チューブ内に芯金を通し、ついで100〜250℃で加熱してロール表面に密着させる方法、該含フッ素共重合体のディスパージョン又はオルガノゾルをスプレーコーティング、ディップコーティング、フローコーティング、スクリーンコーティング等の方法で芯金に塗布し、空気中で250〜350℃の温度で焼成する方法等が挙げられる。
本発明の定着用ロールは、芯金と含フッ素共重合体の表面層との間に、中間層を有してもよい。中間層としては、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素ゴム/フッ素樹脂組成物等からなる層が挙げられる。フッ素ゴムとしては、パーフルオロフルオロゴム、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合ゴム、テトラフルオロエチレン/プロピレン共重合ゴム等が挙げられる。フッ素樹脂としては、PTFE、PFA、FEP等が挙げられる。中間層は1層であってもよく、2層以上であってもよい。中間層を有する場合には、芯金上に中間層を形成した後、含フッ素共重合体の表面層を形成する方法、芯金と表面層との間に中間層を挿入する方法等が好ましい。
本発明の定着用ベルトは、金属製又は耐熱性樹脂製のエンドレスベルト担体に、静電塗装により含フッ素共重合体の粉末を付着させた後、加熱し粉末を溶融させエンドレスベルト担体を被覆する方法、エンドレスベルト担体に含フッ素共重合体の分散液(ディスパージョン)を塗布した後、加熱し含フッ素共重合体を溶融焼成する方法等で製造できる。エンドレスベルト担体に用いられる金属としては、ステンレス鋼、ニッケル合金等が挙げられる。耐熱性樹脂としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアリーレンスルフィド、ポリエーテル等が挙げられる。
含フッ素共重合体とエンドレスベルト担体との接着性を向上するために、エンドレスベルト担体表面の有機溶剤等による脱脂処理、サンドブラスト等による粗面化処理等を実施した後、プライマーを塗布することが好ましい。本発明の定着用ベルトは、エンドレスベルト担体と含フッ素共重合体の表面層との間にシリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性体の中間層を有することが好ましい。中間層を有する場合には、エンドレスベルト担体を表面処理した後、弾性体の層を形成し、弾性体の層表面にプライマーを塗布した後、含フッ素共重合体の表面層を上記方法で形成することが好ましい。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、TFE共重合体の組成、容量流速、200℃引張弾性率、表面平滑性、耐久性は、以下に記載の方法で測定した。
[TFE共重合体の組成]旭硝子研究報告1990,40(1),75に記載の方法に準じて、含フッ素共重合体を熱溶融状態で19F−NMR測定して求めた。
[容量流速(mm/秒)]島津製作所製フローテスターを用いて、直径2.1mm、長さ8mmのダイから含フッ素共重合体を380℃、荷重7kg下に押出した時の含フッ素共重合体の流出速度を容量流速とした。
[200℃での引張弾性率(MPa)]ASTM D3159に準じて、200℃で引張速度50mm/秒にて試験片を引張測定し、測定初期の伸び2%時の応力と伸び5%の応力から引張弾性率を求めた。
[表面平滑性(μm)]東京精密社製、非接触平面度粗さ形状測定機を用いて、表面平均粗度Ra(μm)を測定した。Raが小さいほど表面平滑性に優れる。
[耐久性]テーパー磨耗試験機を用い、磨耗輪にコピ−用紙(富士ゼロックス社製リサイクルPPC用紙)を貼り、ロール表面に荷重200gで押し当てながら磨耗輪を60rpmの速度で回転させた。1万回転させた後のロール表面を光学顕微鏡で100倍に拡大して、表面の摩耗痕の有無を観察した。
[実施例1]
内容積400Lの撹拌機付き重合槽を真空まで脱気し、水の204L(204kg)、メタノールの1.82L(1.44kg)、CFHClCFCFCl(以下、HCFC225cbという。)の41.7L(64.6kg)、PPVEの33.9L(53.2kg)を仕込み、重合槽内を50℃に保持してTFEで1.21MPa/Gまで加圧した。重合開始剤としてジ(パーフルオロブチリル)パーオキシドの0.12質量%225cb溶液を重合中連続的に仕込み合計2.5L(3.9kg)仕込んだ。重合の進行に伴い圧力が低下するので、TFEを追加添加して圧力を一定に保った。TFEの追加添加量が38kgになったところで重合槽内の温度を25℃に下げ、未反応TFEをパージした。得られた混合物を静置し、水とスラリーとに分離し、スラリーを150℃にて8時間乾燥し、46.4kgの含フッ素共重合体1を得た。含フッ素共重合体1の組成はTFE重合単位/PPVE重合単位=93.7/6.3(モル比)であり、容量流速は1.23mm/秒であった。
30mmの単軸押出成形機を用いて含フッ素共重合体1からペレット1を得た。ついでペレット1から30mmの単軸押出成形機を用いて、厚さ30μmのチューブ1を作成した。チューブ1の200℃引張弾性率は0.94MPaであった。チューブ外側の表面平滑性Raは0.04μmであった。チューブ1の内面をテトラエッチ(潤工社製)により脱フッ化処理した。外径50mmのアルミニウム製の中空芯金の外側に3mm厚の高熱伝導性シリコーンゴム層を形成した。その表面に接着性プライマーを塗布した後、チューブ1内に通し、200℃に加熱することにより、含フッ素共重合体1の表面層を有する定着用ロール1を得た。耐久性試験後に、定着用ロール1の表面には摩耗痕がほとんどなく、耐久性は良好であった。
[実施例2]
実施例1の重合槽を真空にし、水の204L(204kg)、メタノールの2.96L(2.34kg)、225cbの54.3L(84.2kg)、PPVEの21.3L(33.4kg)を仕込み、重合槽内を50℃に保持してTFEで1.21MPa/Gまで加圧した。重合開始剤としてジ(パーフルオロブチリル)パーオキシドの0.12質量%225cb溶液を重合中連続的に仕込み合計1.4L(2.2kg)仕込んだ。重合の進行に伴い圧力が低下するので、TFEを追加添加して圧力を一定に保った。TFEの追加添加量が43kgになったところで重合槽内の温度を25℃に下げ、未反応TFEをパージした。得られた混合物を静置し、水とスラリーとに分離し、スラリーを150℃にて8時間乾燥し、47.3kgの含フッ素共重合体2を得た。含フッ素共重合体2の組成はTFE重合単位/PPVE重合単位=95.5/4.5(モル比)であり、容量流速は1.10mm/秒であった。
含フッ素共重合体2から実施例1と同様にしてチューブ2を作成した。チューブ2の200℃引張弾性率は1.90MPaであった。またチューブ2の外側の表面平滑性Raは0.06μmであった。実施例1と同様にして定着用ロール2を作成した。定着用ロール2の表面には耐久性試験後も摩耗痕がほとんどなく、耐久性は良好であった。
[比較例1]
PFA(旭硝子社製フルオンPFA P−66P ポリマー組成:TFE重合単位/PPVE重合単位=98.7/1.3(モル比)、容量流速:1.8mm/秒)を用いて実施例1と同様にしてチューブ3を得た。チューブ3の200℃引張弾性率は3.39MPaであった。チューブ3の外側の表面平滑性はRaは0.15μmであった。実施例1と同様にして定着用ロール3を作成した。耐久性試験後に、定着用ロール3の表面には多数の摩耗痕が観察され、耐久性は不良であった。
[比較例2]
FEP(旭硝子社製アフロンFEP H−360 ポリマー組成:TFE重合単位/ヘキサフルオロプロピレン重合単位=92/8(モル比)、容量流速:1.5mm/秒)を用いて実施例1と同様にしてチューブ4を得た。チューブ4の200℃引張弾性率は1.71MPaであった。チューブ4の外側の表面平滑性はRaは0.04μmであった。チューブ4を用いて実施例1と同様にして定着用ロール4を作成した。耐久性試験後に、定着用ロール4の表面にはクラックが発生した。
本発明の定着用ロール及び定着用ベルトは、耐熱性、柔軟性、表面平滑性、非粘着性、耐久性に優れるで、特にカラーコピー機やカラープリンター用のカラートナーの定着用途に適する。また、本発明の定着用ロールは、耐熱性、耐久性に優れることから、加圧用ロールとして使用できる。

Claims (4)

  1. テトラフルオロエチレンに基づく重合単位(A)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位(B)を含有する含フッ素共重合体であって、(A)/(B)がモル比で97.5/2.5〜85/15であり、容量流速が0.1〜20mm/秒であり、かつ200℃での引張弾性率が0.3〜2.0MPaである含フッ素共重合体を含有する表面層を有することを特徴とする定着用ロール。
  2. 前記パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)がパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)である請求項1に記載の定着用ロール。
  3. テトラフルオロエチレンに基づく重合単位(A)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位(B)を含有する含フッ素共重合体であって、(A)/(B)がモル比で97.5/2.5〜85/15であり、容量流速が0.1〜20mm/秒であり、かつ200℃での引張弾性率が0.3〜2.0MPaである含フッ素共重合体を含有する表面層を有することを特徴とする定着用ベルト。
  4. 前記パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)がパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)である請求項2に記載の定着用ベルト。
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